| 【発明の名称】 |
熱交換器用チューブ及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋山 勝司
【氏名】落合 和男
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| 【要約】 |
【課題】ロール成形による熱交換器用チューブにおいて、チューブ上下側壁間に設けられる隔壁を構成する隔壁部の加工バラツキを可及的に除去できる熱交換器用チューブ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】平板状のチューブ素材10をロール成形し、内部に媒体を通流する媒体流路5を備えた熱交換器用のチューブ1において、前記熱交換器用チューブ1は、平板状のチューブ素材10の両端部を当接し、かつ、前記両端部を熱交換器用チューブの一方の側壁2に接合して、媒体流路5を仕切る隔壁4を設け、前記隔壁を構成するチューブの両端部の隔壁部41は、チューブ成形時に生じる変形を吸収する余剰部42を備えている熱交換器用チューブ1である |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 平板状のチューブ素材をロール成形し、内部に媒体を通流する媒体流路を備えた熱交換器用チューブにおいて、前記熱交換器用チューブは、平板状のチューブ素材の両端部を当接し、かつ、前記両端部を熱交換器用チューブの一方の側壁に接合して、媒体流路を仕切る隔壁を設け、前記隔壁を構成する熱交換器用チューブの両端部の隔壁部は、チューブ成形時に生じる変形を吸収する余剰部を備えていることを特徴とする熱交換器用チューブ。 【請求項2】 平板状のチューブ素材をロール成形によりその両端部を接合する方向に折り曲げ、且つ、前記両端部を互いに当接させるとともに熱交換器用チューブの一方の側壁と接合させて、チューブ上下側壁間に媒体流路を仕切る隔壁を設けた熱交換器用チューブにおいて、前記チューブ素材は、熱交換器用チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁の上下長さの2倍の長さを超える幅を備え、前記チューブ素材は、両端部に各々折り返されて接合される重ね合わせ部を設け、前記重ね合わせ部の先端側に、余剰部を残して略直角に折り曲げた隔壁部を設け、前記隔壁部の端部を熱交換器用チューブを構成する一方の側壁に接合して隔壁を形成してなることを特徴とする熱交換器用チューブ。 【請求項3】 平板状のチューブ素材をロール成形により形成し、媒体流路を仕切る隔壁を備えた熱交換器用チューブの製造方法において、前記チューブ素材は、熱交換器用チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁の上下長さの2倍の長さを超える幅を備え、チューブ素材の双方の端部はそれぞれ、端縁からの幅が少なくとも前記隔壁部の長さを超える箇所を略180度に折り返して重ね合わせ部を形成し、しかる後、この重ね合せ部の先端側に余剰部を残して略90度に折り曲げて媒体流路の隔壁となるべき隔壁部を形成し更に、前記双方の隔壁部を当接させて接合させるとともに、双方の隔壁部の端を、熱交換器用チューブの一方の側壁に接合させたことを特徴とする熱交換器用チューブの製造方法。 【請求項4】 前記チューブ素材の端部を略180度に折り返して重ね合わせ部を形成するにあたり、略180度に折り返す支点となる第一の折り曲げ部の先端に、前記第一の折り曲げ部の内角度より大きい内角度となる第二の折り曲げ部を形成する工程を備え前記第一の折り曲げ部を支点として折り返し、重ね合わせ部を形成したことを特徴とする前記請求項3記載の熱交換器用チューブの製造方法。 【請求項5】 前記重ね合わせ部を略90度に折り曲げて隔壁部を形成するにあたり、成形する際にチューブ成形時の精度のばらつきを変形して修正する工程を備えたことを特徴とする前記請求項3記載の熱交換器用チューブの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム製素材をロール成形により媒体流路を仕切る隔壁を備えた熱交換器用チューブ及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の熱交換器用チューブとしては、アルミニウム製素材をロール成形により偏平状のチューブに形成するものが知られている。 【0003】これらのロール成形による偏平チューブのうち、例えば特開平6−l23571号公報や特公平7−41331号公報に記載されたもののように、帯状で連続供給されるアルミニウム製素材を、ロール成形によりその両端部を接合する方向に折り曲げ、且つ、前記両端部を当接させるとともにチューブの一方の側壁と接合させて、チューブ上下側壁間に隔壁部を設けた熱交換器用チューブとその製造方法が提案されている。 【0004】ロール成形によるこの種の熱交換器用チューブは、比較的工程数が少ない割にはチューブ内に隔壁部が設けられるので、近時とりわけ自動車用の冷凍サイクルに用いられる熱交換器用のチューブとして着目されている。 【0005】熱交換器の性能向上に伴い、熱交換器の小型化傾向にあり、従って、熱交換器用チューブも、例えば、アルミニウム製素材の板厚が0.2mm内外の薄いものが使用され、チューブの大きさも横幅15mm内外、高さ1.5mm内外のきわめて小型・薄型化したものが用いられている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この種の小型化された熱交換器用チューブにおいては、ロール成形時の寸法管理に精度が要求される一方で、製品は最終断面形状における素材幅方向の端部に相当する近辺にそのバラツキが集中する。 【0007】前述したチューブ上下壁間に隔壁を設けた熱交換器用チューブの場合は、隔壁を構成する隔壁部が素材幅方向の端部に相当する部位に位置し、しかも隔壁部は素材の両端部を接合して形成されるので、寸法管理が不十分であったり、また、生じるバラツキいかんによっては、隔壁部にろう付け不良を生じ、これによりチューブの耐強度圧不良や、チューブ内の左右の流路が連通するチューブ内部パス不良等の不具合が発生する。 【0008】そこで、本発明は、ロール成形によるこの種の小型化された熱交換器用チューブにおいて、チューブ上下側壁間に設けられる隔壁を構成する隔壁部の加工バラツキを可及的に除去できるチューブと、そのチューブ製造方法を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載した発明は、平板状のチューブ素材をロール成形し、内部に媒体を通流する媒体流路を備えた熱交換器用チューブにおいて、前記熱交換器用チューブは、平板状のチューブ素材の両端部を当接し、かつ、前記両端部を熱交換器用チューブの一方の側壁に接合して、媒体流路を仕切る隔壁を設け、前記隔壁を構成する熱交換器用チューブの両端部の隔壁部は、チューブ成形時に生じる変形を吸収する余剰部を備えている熱交換器用チューブである。 【0010】本願第2請求項に記載した発明は、平板状のチューブ素材をロール成形によりその両端部を接合する方向に折り曲げ、且つ、前記両端部を互いに当接させるとともに熱交換器用チューブの一方の側壁と接合させて、前記チューブの上下側壁間に媒体流路を仕切る隔壁を設けた熱交換器用チューブにおいて、前記チューブ素材は、熱交換器用チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁の上下長さの2倍の長さを超える幅を備え、前記チューブ素材は、両端部に各々折り返されて接合される重ね合わせ部を設け、前記重ね合わせ部の先端側に、余剰部を残して略直角に折り曲げた隔壁部を設け、前記隔壁部の端部をチューブを構成する一方の側壁に接合して隔壁を形成してなる熱交換器用チューブである。 【0011】本願第3請求項に記載した発明は、平板状のチューブ素材をロール成形により形成し、媒体流路を仕切る隔壁を備えた熱交換器用チューブの製造方法において、前記チューブ素材は、熱交換器用チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁の上下長さの2倍の長さを超える幅を備え、チューブ素材の双方の端部はそれぞれ、端縁からの幅が少なくとも前記隔壁部の長さを超える箇所を略180度に折り返して重ね合わせ部を形成し、しかる後、この重ね合せ部の先端側に余剰部を残して略90度に折り曲げて媒体流路の隔壁となるべき隔壁部を形成し、更に、前記双方の隔壁部を当接させて接合させるとともに、双方の隔壁部の端を、熱交換器用チューブの一方の側壁に接合させた熱交換器用チューブの製造方法である。 【0012】本願第4請求項に記載した発明は、前記請求項3記載の発明において、前記チューブ素材の端部を略180度に折り返して重ね合わ部を形成するにあたり、略180度に折り返す支点となる第一の折り曲げ部の先端に、前記第一の折り曲げ部の内角度より大きい内角度となる第二の折り曲げ部を形成する工程を備え、前記第一の折り曲げ部を支点として折り返し、重ね合わせ部を形成した熱交換器用チューブの製造方法である。 【0013】本願第5請求項に記載した発明は、前記請求項3記載の発明において、前記重ね合わせ部を略90度に折り曲げて隔壁部を形成するにあたり、成形する際にチューブ成形時の精度のばらつきを変形して修正する工程を備えた熱交換器用チューブの製造方法である。 【0014】本発明によれば、隔壁を構成するチューブ素材の両端部は、各々折り返されて接合される重ね合わせ部から構成されるため、この隔壁は四重の素材が重ね合わされた形状となり、ろう付け性の向上及び耐強度圧が向上する。更に、前記重ね合わせ部より先端側のチューブ素材の端縁が、略直角に折り曲げられて、チューブの他方の側壁の内側面に接合されるので、仮に寸法管理が不十分であったり、また、形成工程でバラツキが多少あっても、これらにより生じる加工のバラツキは余剰部で吸収されるので、チューブの上下側壁間に形成される隔壁の加工のバラツキを可及的に除去できる。これらの結果、隔壁にろう付け不良の生じる事態を回避でき、これによりチューブの耐強度圧不良や、チューブ内の左右の流路が連通するチューブ内部パス不良等の不具合発生を阻止することが可能となる。 【0015】また、本願第4請求項に記載した発明によれば、折り返し支点となる第一の折り曲げ部の先端に、前記第一の折り曲げ部の内角度より小さい角度となる第二の折り曲げ部が形成されているため、チューブ素材の端部を略180度折り返す際に折り返し支点にかかる負荷が軽減するため、折り返し支点がずれることなく精度を保って、熱交換器用チューブを形成することが可能となる。 【0016】また、本願第5請求項に記載した発明によれば、成形する際にチューブ成形時の精度のばらつきを変形して修正する工程により、例えば、重ね合わせ部を適宜押しつぶして良好な形状の隔壁部を形成し、この隔壁部をチューブの一方の側壁に接合することにより、精度を保った良好な熱交換器用チューブを成形できる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に基づいて説明する。 【0018】図1は、以下に示す形成方法によって、平板状のアルミニウム製のチューブ素材を折り曲げて成形した熱交換器用チューブの端面を示す図である。 【0019】図1に示すように、本例の熱交換器用チューブ1は、チューブ素材10をロール成形により平板状のチューブ素材の両端部を当接し、かつ、前記両端部をチューブの一方の側壁2に接合して、媒体流路5を仕切る隔壁4を設けている。 【0020】本例の熱交換器用チューブを形成するチューブ素材は、チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁4の上下長さの2倍の長さを超える幅を備えている。 【0021】すなわち、熱交換器用チューブを形成するチューブ素材は、上下側壁2,3の上下長さの2倍を超える幅を備え、両端部を各々折り返して、接合した重ね合わせ部40を設け、前記重ね合わせ部の先端側に、隔壁の2倍の長さを超える幅分を余剰部42として、略直角に折り曲げた隔壁部41を設け、前記隔壁部41の端部41aをチューブを構成する一方の側壁2に接合して隔壁4を形成してなる熱交換器用チューブ1である。 【0022】図1に示す熱交換器用チューブの製造方法について説明する。 【0023】図2乃至図14は、図1に示すチューブを形成する各工程のチューブ素材端面又はその一部を示す図である。 【0024】図2に示すように、平板状のチューブ素材10は、両端部に第一の折り曲げ部43を形成する。第一の折り曲げ部43は、後述する隔壁4の上下長さの2倍の長さを超える重ね合わせ部となるように、所定位置を支点とする。 【0025】第一の折り曲げ部43は、図2乃至図4に示すように、内角略120度、内角略90度、内角略40度〜80度となるように徐々に折り曲げて形成する。第一の折り曲げ部43を徐々に折り曲げることによって、チューブ素材の折り曲げる際にかかる負荷のバラツキを減少し、折り曲げる際に第一の折り曲げ部43となる折り曲げ支点にかかる負荷を軽減して寸法管理を行い、成形後のチューブの精度を保っている。 【0026】第一の折り曲げ部43の折り曲げ時の内角度は、前述した角度に限らず、第一の曲げ角度が90度以上、第二の曲げ角度が90度以下、第三の曲げ角度が、第二の曲げ角度以下の角度となっていればよい。 【0027】また、図2乃至図4に示すように、チューブとなる板状素材の端面中央部には、端部折り曲げ方向に突出する湾曲部20を設ける。チューブ素材10端部を曲げて、隔壁部42を形成する際に負荷される力は、湾曲部20が突出する方向と反対方向に負荷され、隔壁部41を形成する際に生じるゆがみを前記湾曲部20で吸収して、チューブの下側壁2を平坦に形成することができる。 【0028】次に、チューブ素材10の端部は、第一の折り曲げ部43の先端に、第一の折り曲げ部43の内角度よりも大きな内角度となる第二の折り曲げ部44を形成する。第二の折り曲げ部44の内角度は、例えば、内角略110度とする。 【0029】すなわち、第一の折り曲げ部43の曲げる内角度をW1、第二の折り曲げ部44の曲げる内角度W2とすると、W1<W2となるように、第二の折り曲げ部44を形成する。 【0030】前述のように徐々に折り曲げてたチューブ素材10の端部は、第一の折り曲げ部43を中心として折り返し、チューブ素材10の端部を二重構造とする重ね合わせ部40を形成する。チューブ素材10の端部の曲げ工程から一気に重ね合わせ部を形成すると、重ね合わせ部を形成する際の曲げる力によって、曲げ部の支点がずれてしまい、バラツキを生じるという問題がある。 【0031】本例のように、チューブ素材の端部に第一の折り曲げ部43を形成し、更に、その先端に第二の折り曲げ部44を形成した後、第二の折り曲げ部44を押し潰すような形で、第一の折り曲げ部43を中心として重ね合わせ部40を形成すると、第一の折り曲げ部43を支点としてチューブ素材10を略180度に折り返す際に、第一の折り曲げ部43にかかる負荷が低減し、チューブ素材10の折り返しにより折り返し支点となる第一の折り曲げ部43のバラツキを減少して、重ね合わせ部40の精度を保持できる。 【0032】すなわち、図7及び図8に示すように、第二の折り曲げ部44が形成されている場合、第一の折り曲げ部43を支点として端部を180度折り返す際にかかる力の負荷を示すベクトル和E=e1+e2+e3+e4+e5(図7参照)と、第二の折り曲げ部44を形成せずに、第一の折り曲げ部43’を支点として端部を折り返す力の負荷を示すベクトル和E’=e’1+e’2+e’3+e’4+e’5(図8参照)を比較すると、明らかに、E<E’となり、第二の折り曲げ部44を形成した場合の方が負荷が小さくなり、第一の折り曲げ部43にかかる負荷を低減して、折り返す際に生じる第一の折り曲げ部43の支点のバラツキを減少して、重ね合わせ部40の精度を保持できる。 【0033】図9は、チューブ素材10の端部に重ね合わせ部40を形成した状態を示す図である。 【0034】次に、前記重ね合わせ部40に所定の折り曲げ部45を支点として略直角に折り曲げ、隔壁4を構成する隔壁部42を形成する。 【0035】図10乃至図12に示すように、上下側壁2,3間にわたって、冷媒流路5を仕切る隔壁4の2倍の長さを超える重ね合わせ部40のうち、上下側壁2,3の長さ部分を隔壁部42とし、残りの部分を余剰部43として、支点を定め、前記支点を中心として、徐々に折り曲げた隔壁部42を形成する。 【0036】すなわち、まず、図10に示すように、重ね合わせ部40に形成する第三の折り曲げ部45は、重ね合わせ部40の先端部に上下側壁2,3の長さと同一の長さとする隔壁部42を設け、更に残りの部分を余剰部43とした支点を設け、この支点を中心として第三の折り曲げ部45を形成する。 【0037】図10に示すように、第三の折り曲げ部45は、まず、内角略120度に折り曲げ、その後、図11に示すように、内角を略90度まで折り曲げる。 【0038】次に、第三の折り曲げ部45の形成によって生じた支点のずれ及び隔壁部42長さのずれ等の変形をサイジングによって、調整する。 【0039】図12は、第三の折り曲げ部45の支点を中心として、寸法管理を行うためにサイジングを行った状態を示す図である。図12中の矢印は、サイジングによって加えらた力の負荷方向を示し、破線は、サイジング前の第三の折り曲げ部の形状を示す図である。 【0040】第三の折り曲げ部45は、折り曲げ支点の先端部を隔壁部42とし、隔壁部42から略直角に折り曲げられた余剰部41を備えているため、サイジングによって、上方向から加えられた力がチューブの一方の側壁2に突き当り、余剰部41方向に力が負荷されて、余剰部41が変形し、精密に隔壁部42の寸法管理を行うことが可能となる。 【0041】図13に示すように、余剰部を備えていない隔壁部42’は、例えば、隔壁部42’の寸法管理が精密に規制されなかった場合、サイジングによって寸法管理を行っても、サイジングの際に加えられた力が、隔壁部42’先端から逃げてしまい精密な寸法管理を行うことができない。従って、本例のように、チューブの上下側壁2,3間の長さの2倍を超える長さの重ね合わせ部40を形成し、更に、前記重ね合わせ部40を略直角に折り曲げて隔壁部42及び余剰部41を形成すると、サイジングによって隔壁部42の精密な寸法管理を行うことが可能となり、チューブ素材10両端に形成した隔壁部42の双方を当接することにより、チューブ内部パス不良等を生じることなく、媒体流路5を仕切る隔壁4を形成でき、精密な熱交換器用チューブ1の製造が可能となる。 【0042】図14に示すように、前記隔壁部42を形成したチューブ素材10は、ロール成形により、徐々に折り曲げて、チューブ素材10の両端に形成した隔壁部42,42を当接し、媒体流路5を仕切る隔壁4を備えた熱交換器用チューブ1に形成する。 【0043】本例の熱交換器用チューブ1は、例えば、図15に示す熱交換器50に用いられる。 【0044】図15に示すように、例えば、熱交換器50は、複数の熱交換用チューブ1とフィン52が交互に積層され、これらの積層された熱交換器用チューブ1,1の各両端が、それぞれ一対のヘッダパイプ53,54のチューブ挿入孔に挿入されて接続されている。前記ヘッダパイプ53,54は、媒体が通流する媒体流路が形成されている。ヘッダパイプ53,54内部には、ヘッダパイプ53,54及び熱交換器用チューブ1の内部の媒体流路を複数の区画に仕切る仕切り板56を設けている。また、積層した熱交換器用チューブ1の上下には、サイドプレート55が配設されている。一方のヘッダパイプ53には、媒体をヘッダパイプ53に送給する送給配管57を備え、他方のヘッダパイプ54は、媒体をヘッダパイプ54から排出する排出配管58を備えている。 【0045】送給配管57から熱交換器50に流入した媒体は、熱交換器用チューブ1及びフィン52の伝熱作用によって外気と熱交換し、熱交換後の媒体、例えば、熱交換器50が凝縮器である場合は、熱交換器50によって凝縮された媒体が排出配管58より排出され、熱交換サイクルを循環する。 【0046】本例の熱交換器用チューブ及びその製造方法によれば、隔壁部のろう付け不良や、耐強度不良、チューブ内部パス不良等を生じることなく、精密な製品の形成が可能となる。 【0047】また、本例の熱交換器用チューブ1の隔壁4は、四重のチューブ素材が重ね合わされた形状となり、ろう付け性の向上とともに、耐圧強度が向上している。 【0048】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、平板状のチューブ素材をロール成形し、内部に媒体を通流する媒体流路を備えた熱交換器用のチューブにおいて、前記チューブは、平板状のチューブ素材の両端部を当接し、かつ、前記両端部をチューブの一方の側壁に接合して、媒体流路を仕切る隔壁を設け、前記隔壁を構成するチューブの両端部の隔壁部は、チューブ成形時に生じる変形を吸収する余剰部を備えている熱交換器用チューブである。 【0049】また、前記熱交換器用チューブの製造方法において、前記チューブを構成するチューブ素材は、チューブを形成する所定の素材幅に、前記隔壁の上下長さの2倍の長さを超える幅を備え、前記チューブ素材は、両端部に各々折り返されて接合される重ね合わせ部を設け、前記重ね合わせ部の先端側に、余剰部を残して略直角に折り曲げた隔壁部を設け、前記隔壁部の端部をチューブを構成する一方の側壁に接合して隔壁を形成する。 【0050】また、前記熱交換器用チューブの製造方法において、チューブの隔壁は、前記チューブ素材の双方の端部はそれぞれ、端縁からの幅が少なくとも前記隔壁部の長さを超える箇所を略180度に折り返して重ね合わせ部を形成し、しかる後、この重ね合せ部の先端側に余剰部を残して略90度に折り曲げて媒体流路の隔壁となるべき隔壁部を形成し、前記双方の隔壁部を当接させて接合させるとともに、双方の隔壁部の端を、チューブの一方の側壁に接合させて形成する。 【0051】また、前記熱交換器用チューブの製造方法において、前記チューブ素材の両端部を略180度に折り返して重ね合わせ部を形成するにあたり、略180度に折り返す支点となる第一の折り曲げ部の先端に、前記第一の折り曲げ部の内角度より大きい内角度となる第二の折り曲げ部を形成する工程を備え、前記第一の折り曲げ部を支点として折り返し、重ね合わせ部を形成している。 【0052】また、前記熱交換器用チューブの製造方法において、前記重ね合わせ部を略90度に折り曲げて隔壁部を形成するにあたり、成形する際にチューブ成形時の精度のばらつきを変形して修正する工程を備えている。 【0053】本発明によれば、隔壁を構成するチューブ素材の両端部は、各々折り返されて接合される重ね合わせ部から構成されるため、この隔壁は四重の素材が重ね合わされた形状となり、ろう付け性の向上及び耐強度圧が向上する。更に、前記重ね合わせ部より先端側のアルミニウム製素材の端縁が、略直角に折り曲げられて、チューブの他方の側壁の内側面に接合されるので、仮に寸法管理が不十分であったり、また、形成工程でバラツキが多少あっても、これらにより生じる加工のバラツキは余剰部で吸収されるので、チューブ上下側壁間に形成される隔壁の加工のバラツキを可及的に除去できる。これらの結果、隔壁にろう付け不良の生じる事態を回避でき、これによりチューブの耐強度圧不良や、チューブ内の左右の流路が連通するチューブ内部パス不良等の不具合発生を阻止することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500309126 【氏名又は名称】株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール
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| 【出願日】 |
平成11年9月8日(1999.9.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−82889(P2001−82889A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−254232 |
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