| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 宗一
【氏名】桜田 宗夫
【氏名】栗原 慎
【氏名】秋山 勝司
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| 【要約】 |
【課題】より優れた性能を有する熱交換器を提供すること。
【解決手段】媒体を流通する偏平状のチューブ3及びチューブ3に装着されたフィン4からなるコア2と、チューブ3の端部が接続されたタンク5とを備え、コア2に伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器において、タンク5には、チューブ3の端部を挿入する孔部501を設け、チューブ3は、プレート状の素材をロール成形及びろう付けして構成するとともに、チューブ3の流路301は、素材を屈曲してなるビード302にて区画し、更にビード302の厚さtBは、素材の厚さtAの2倍よりも薄く設定した構成の熱交換器である。また、熱交換器の各部をバランスよく設定することにより、その性能を向上した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 媒体を流通する偏平状のチューブ及び前記チューブに装着されたフィンからなるコアと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、前記タンクには、前記チューブの端部を挿入する孔部を設け、前記チューブは、プレート状の素材を成形及びろう付けして構成するとともに、前記チューブの流路は、前記素材を屈曲してなるビードにて区画し、更に前記ビードの厚さは、前記素材の厚さの2倍よりも薄く設定したことを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 前記素材には互いに対向する複数の前記ビードを設け、これらのビードの頂部同士をろう付けしたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。 【請求項3】 前記ビードの頂部を、前記素材の平坦面にろう付けしたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。 【請求項4】 前記素材の肉厚は、0.20〜0.33mmの間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の熱交換器。 【請求項5】 前記チューブの厚さは、0.8〜1.2mmの間であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の熱交換器。 【請求項6】 前記素材はAl−Mn−Cu系合金製の芯材の表面に犠牲層を設けたものであるとともに、前記芯材と前記犠牲層との電位差は、50mV以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の熱交換器。 【請求項7】 媒体を流通する偏平状のチューブを積層するとともに前記チューブの間にフィンを介在してなるコアを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、以下の■乃至■の条件を満たすことを特徴とする熱交換器。 ■前記コアの厚さは8〜16mmの間であること。 ■前記コアは横幅が縦幅の0.3〜3倍の間であること。 ■前記チューブにおける流路の流体直径は1.27mm以下であること。 ■前記チューブの厚さは0.8〜1.2mmの間であること。 ■前記フィンの高さは5〜10mmの間であること。 ■前記フィンのピッチは1.6〜4.0mmの間であること。 【請求項8】 請求項7記載の熱交換器において、以下の■乃至■の条件を満たすことを特徴とする熱交換器。 ■前記コアの厚さは10〜12mmの間であること。 ■前記チューブの厚さは1.0〜1.2mmの間であること。 ■前記フィンの高さは6〜8mmの間であること。 ■前記フィンのピッチは2.0〜3.5mmの間であること。 ■前記チューブはプレート状の素材を成形及びろう付けして構成し、前記素材の肉厚は0.20〜0.33mmの間であること。 ■前記フィンの肉厚は0.05〜0.07mmの間であること。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 〔特許請求の範囲〕本発明は、媒体を流通する偏平状のチューブ及びチューブに装着されたフィンからなるコアを備え、コアに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、冷凍サイクルにおけるコンデンサ等の熱交換器は、複数のチューブと複数のフィンとを交互に積層してコアをなすとともに、チューブの端部をタンクに接続して構成されている。媒体は、タンクから内部に取り入れられて、コアに伝わる熱によって熱交換をしつつチューブを通過した後、タンクから外部に排出される。 【0003】この種の熱交換器は、例えば特開平3−204595号、特開平10−185471号等にも記載されており、熱交換器のチューブについては、例えば特開平4−20791号、特開平4−86489号等にも記載されている。 【0004】特に、熱交換器のチューブとしては、プレート状の素材をロール成形及びろう付けしてなるものが知られている。 【0005】更に、チューブの流路は、耐圧性及び熱交換性を向上するべく、プレート状の素材を屈曲してなるビードにて区画されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した熱交換器については、所要の耐圧性及び熱交換性を確保するとともに、小型且つ軽量であって、容易に作成でき、冷媒を送るコンプレッサの動力が小さくてもよいものが高性能であるとされる。 【0007】例えば、チューブについては、プレート状の素材を屈曲してチューブの流路を区画するビードを設けると、チューブの外面にはビードに対応する窪みが形成され、これがタンクの孔部とチューブの端部との接続を困難にするという問題がある。 【0008】すなわち、そのような窪みによると、タンクの孔部とチューブの端部との間に隙間ができ、それらの密閉性が損なわれる虞が顕著であった。 【0009】特に、前記特開平4−86489等に記載されたもののように、ビードにおける素材の対向面同士を寄せて窪みを解消するものも知られているが、素材を屈曲する際には、図4に示すように、素材Xの内周面の曲率Yと外周面の曲率Zとに格差が生じることから、実際には、チューブの外面にはある程度の窪みが残る。特に、素材Xの内周面の曲率Yと外周面の曲率Zとの格差は、素材Xが厚くなるほど大きくなり、従って、チューブ外面の窪みは、素材Xの厚さが厚くなるほど大きくなる訳である。 【0010】そこで本発明は、このような問題を鑑みて、より優れた性能を有する熱交換器を提供することを目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載した発明は、媒体を流通する偏平状のチューブ及び前記チューブに装着されたフィンからなるコアと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、前記タンクには、前記チューブの端部を挿入する孔部を設け、前記チューブは、プレート状の素材を成形及びろう付けして構成するとともに、前記チューブの流路は、前記素材を屈曲してなるビードにて区画し、更に前記ビードの厚さは、前記素材の厚さの2倍よりも薄く設定した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブが効率よく構成され、熱交換器の性能が一層向上される。 【0012】すなわち、素材を屈曲してチューブの流路を区画するビードを設けると、チューブの外面にはビードに対応する窪みが形成され、これがタンクとチューブの端部との接続を困難にする原因となるが、本発明では、ビードの厚さを素材の厚さの2倍よりも薄く設定したので、そのような窪みが効率よく解消され、タンクとチューブとの密閉性及び支持強度が確実に確保される。 【0013】特に、チューブの成形について、素材を屈曲する際には、素材の内周面の曲率と外周面の曲率とに格差が生じることから、実際には、チューブの外面にはある程度の窪みが残るが、本発明の場合、ビードを構成する素材の部位を薄く成形するので、そのような窪みを比較的小さくすることが可能である。 【0014】本願第2請求項に記載した発明は、請求項1において、前記素材には互いに対向する複数の前記ビードを設け、これらのビードの頂部同士をろう付けした構成の熱交換器であり、このような構成によると、ビードが効率よく設けられ、チューブが容易に構成される。 【0015】本願第3請求項に記載した発明は、請求項1において、前記ビードの頂部を、前記素材の平坦面にろう付けした構成の熱交換器であり、このような構成によると、ビードが効率よく設けられ、チューブが容易に構成される。 【0016】本願第4請求項に記載した発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記素材の肉厚は、0.20〜0.33mmの間である構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの成形性、伝熱性、軽量性、及び耐圧性が効率よく確保される。 【0017】すなわち、このようなチューブについては、素材の肉厚が必要以上に厚いと成形性、伝熱性、及び軽量性を満足に確保し得ず、また、素材の肉厚が必要以上に薄いと耐圧性を満足に確保し得ないという問題があるが、本発明では、素材の肉厚をかかる値に設定することにより、それらがバランスよく確保される。 【0018】本願第5請求項に記載した発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記チューブの厚さは、0.8〜1.2mmの間である構成の熱交換器であり、このような構成によると、コアの通気抵抗が小さく抑えられ、その結果、熱交換性が満足に確保される。 【0019】本願第6請求項に記載した発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記素材はAl−Mn−Cu系合金製の芯材の表面に犠牲層を設けたものであるとともに、前記芯材と前記犠牲層との電位差は、50mV以上である構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性及び耐久性が高められ、熱交換器の寿命が十分に得られる。 【0020】本願第7請求項に記載した発明は、媒体を流通する偏平状のチューブを積層するとともに前記チューブの間にフィンを介在してなるコアを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、■前記コアは横幅が縦幅の0.3〜3倍の間であること、■前記コアの厚さは8〜16mmの間であること、■前記チューブにおける流路の流体直径は1.27mm以下であること、■前記チューブの厚さは0.8〜1.2mmの間であること、■前記フィンの高さは5〜10mmの間であること、及び、■前記フィンのピッチは1.6〜4.0mmの間であることを特徴とする熱交換器であり、このような構成によると、熱交換器が効率よく構成されて、その性能が向上される。 【0021】例えば、本熱交換器は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルのコンデンサとして好適に用いることが可能である。 【0022】すなわち、熱交換器については、所要の耐圧性及び熱交換性を確保するとともに、小型且つ軽量であって、容易に作成でき、冷媒を送る動力が小さくてもよいものが望ましく、本発明によれば、■乃至■の条件に基づいて熱交換器を構成することにより、各部がバランスよく設定され、優れた性能を有する熱交換器が得られる。以下に、その考え方について説明する。 【0023】先ず、コアの横幅及び縦幅の一方が他方と比べて極端に大きいと、コアが非常に細長くなり、熱交換器を設置する際に嵩張ることから、■の条件により、これを回避する。ここで、コアの横幅はチューブの長さに相当するところ、チューブの長さは、冷媒を送る動力を考慮して設定する。つまり、チューブを流通する媒体の抵抗は、チューブが長いほど大きくなるため、チューブは、所定の動力の性能に対して適性な長さに設定したものを使用する。 【0024】次に、コアの面積が一定の場合、熱交換性は、コアが厚いほど放熱面積が増えて有利であるが、コアが必要以上に厚いと、小型化及び軽量性について不利益が生じる。そこで、■の条件により、熱交換性を効率よく確保する。 【0025】また、熱交換性及び耐圧性に関しては、チューブにおける流路の流体直径が小さいものが望ましく、■の条件を設ける。 【0026】更に、■の条件によると、コアの通気抵抗が小さく抑えられ、その結果、熱交換性が満足に確保される。特に、チューブは、コアの通気抵抗を抑える点では薄いほど有利であるが、適性な媒体の流量や、素材の肉厚等を考慮すると、ある程度の厚さも必要であり、同条件においては、それらがバランスよく確保される。 【0027】更に、■、■の条件によると、コアの通気抵抗が抑えられるとともに、フィンによる放熱面積が適度に確保される。すなわち、コアの面積が一定の場合は、フィンの高さ及びピッチが小さいとコアの通気抵抗が大きくなり、フィンの高さ及びピッチが大きいとフィンによる放熱面積が小さくなるところ、これらの条件によれば、フィンが程よく設定されて、熱交換性が十分に確保される。また、フィンの高さ及びピッチがあまりにも小さいと、その隙間に埃が溜まりやすくなるが、本発明では、そのような不都合も回避される。 【0028】そして、前述した■乃至■の条件は、それぞれその他の条件を踏まえつつ、現状の製造技術に基づいて設定したものであり、本発明の熱交換器は、これらの各条件を総括することにより、顕著な効果を達成したものである。 【0029】本願第8請求項に記載した発明は、請求項7記載の熱交換器において、■前記コアの厚さは10〜12mmの間であること、■前記チューブの厚さは1.0〜1.2mmの間であること、■前記フィンの高さは6〜8mmの間であること、■前記フィンのピッチは2.0〜3.5mmの間であること、■前記チューブはプレート状の素材を成形及びろう付けして構成し、前記素材の肉厚は0.20〜0.33mmの間であること、及び、■前記フィンの肉厚は0.05〜0.07mmの間であることを特徴とする熱交換器であり、このような構成によると、熱交換器が更に効率よく構成される。 【0030】すなわち、本発明は、請求項7の条件について、チューブを構成する素材の肉厚とフィンの肉厚とを条件として付加しつつ、更に望ましい各部の数値限定を行ったものであり、これらの条件に基づいて熱交換器を構成することにより、各部が一層バランスよく設定され、より優れた性能を有する熱交換器が得られる。 【0031】また、チューブを構成する素材の肉厚、及びフィンの肉厚は、熱交換器の性能及びそれらの成形性を考慮し、適宜に設定している。 【0032】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0033】本例の熱交換器1は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルのコンデンサであり、図1乃至図2に示すように、媒体を流通する複数のチューブ3及び複数のフィン4を交互に積層してなるコア2と、各チューブ2の端部を接続する孔部501を設けた一対のタンク5とを備え、コア2に伝わる熱によって媒体の熱交換を行うように構成している。尚、タンク5には、媒体を流入又は流出する継手6をそれぞれ設けている。また、コア2と隣接する外部には、コア2に風をもたらすファン(図示は省略)を設けている。 【0034】すなわち媒体は、一方の継手6からタンク5の内部に流入されて、熱交換をしつつチューブ3を流通した後、他方の継手6からタンク5の外部に排出される。 【0035】また、コア2の上下には、補強部材たるサイドプレート7をそれぞれ設けている。各サイドプレート7の端部は、タンク5に支持している。 【0036】そして、チューブ3、フィン4、タンク5、継手6、及びサイドプレート7は、これらを構成する各部材を組み付けて、この組み付け体を炉中で加熱処理することによって一体に形成している。これらの各部材の要所には、予め、ろう材のクラッド及びフラックスの塗布等を施している。 【0037】本例のコア2は、その横幅A(チューブ3の長手方向の幅)を、その縦幅B(チューブ3の積層方向の幅)の0.3〜3倍の間に設定したものである。また、コア2の厚さは、8〜16mmの間に設定している。コア2の厚さは、チューブ3の幅、及びフィン4の幅のいずれか長いものに相当する。 【0038】更に、本例においては、フィン4の高さCは5〜10mmの間に設定するとともに、フィン4のピッチDは1.6〜4.0mmの間に設定している。また、フィン4の肉厚は、0.05〜0.07mmの間に設定している。 【0039】図3に示すように、本例のチューブ3は、プレート状の素材を成形及びろう付けして構成したものであり、その内部には、ビード302によって区画した複数の流路301を設けている。図中の303は、該素材の縁部同士を連結した接合部である。また、素材の成形は、ロール成形又はプレス成形によって行う。 【0040】プレート状の素材としては、肉厚0.20〜0.33mmのアルミニウム合金製のものを採用している。 【0041】特に、この素材は、Al−Mn−Cu系合金製の芯材に犠牲材を設けたものであり、これらの芯材と犠牲材との電位差は、50mV以上に設定している。すなわち、このような構成により、チューブ3の耐食性が向上される。 【0042】また、このチューブ3における流路の流体直径は、1.27mm以下に設定するとともに、チューブ3の厚さEは、0.8〜1.2mmの間に設定している。 【0043】ビード302は、素材を屈曲してなるものであり、本例では、同図に示すように、素材には互いに対向する複数のビード302を設け、これらのビード302の頂部同士をろう付けしている。又は、図4に示すように、ビード302の頂部を素材の平坦面にろう付けするように構成してもよい。 【0044】また、このビード302の厚さtBは、素材の厚さtAの2倍よりも薄く設定している。すなわち、ロール成形においては、ビード302を構成する素材の部位を薄く成形しつつ屈曲しており、このような構成によれば、素材の内周面の曲率と外周面の曲率との格差が軽減されて、ビード302に対応するチューブ3の外面の窪みを比較的小さくすることが可能である。 【0045】以上説明したように、本例の熱交換器によると、タンクには、チューブの端部を挿入する孔部を設け、チューブは、プレート状の素材を成形及びろう付けして構成するとともに、チューブの流路は、素材を屈曲してなるビードにて区画し、更にビードの厚さは、素材の厚さの2倍よりも薄く設定したので、チューブを効率よく構成することができ、熱交換器の性能を一層向上することができる。 【0046】すなわち、素材を屈曲してチューブの流路を区画するビードを設けると、チューブの外面にはビードに対応する窪みが形成され、これがタンクとチューブの端部との接続を困難にする原因となるが、本例では、ビードの厚さを素材の厚さの2倍よりも薄く設定したので、そのような窪みを効率よく解消することができ、タンクとチューブとの密閉性及び支持強度を確実に確保することができる。 【0047】特に、チューブの成形について、素材を屈曲する際には、素材の内周面の曲率と外周面の曲率とに格差が生じることから、実際には、チューブの外面にはある程度の窪みが残るが、本例の場合、ビードを構成する素材の部位を薄く成形するので、そのような窪みを比較的小さくすることができる。 【0048】更に、本例の熱交換器によると、素材には互いに対向する複数の前記ビードを設け、これらのビードの頂部同士をろう付けしたので、ビードを効率よく設けることができ、チューブを容易に構成することができる。 【0049】更に、本例の熱交換器によると、ビードの頂部を、素材の平坦面にろう付けしたので、ビードを効率よく設けることができ、チューブを容易に構成することができる。 【0050】更に、本例の熱交換器によると、素材の肉厚は、0.20〜0.33mmの間であるので、チューブの成形性、伝熱性、軽量性、及び耐圧性を効率よく確保することができる。 【0051】すなわち、このようなチューブについては、素材の肉厚が必要以上に厚いと成形性、伝熱性、及び軽量性を満足に確保し得ず、また、素材の肉厚が必要以上に薄いと耐圧性を満足に確保し得ないという問題があるが、本例では、素材の肉厚をかかる値に設定することにより、それらをバランスよく確保することができる。 【0052】更に、本例の熱交換器によると、チューブの厚さは、0.8〜1.2mmの間であるので、コアの通気抵抗が小さく抑えられ、その結果、熱交換性を満足に確保することができる。 【0053】更に、本例の熱交換器によると、素材はAl−Mn−Cu系合金製の芯材の表面に犠牲層を設けたものであるとともに、芯材と犠牲層との電位差は、50mV以上であるので、チューブの耐食性及び耐久性を高めることができ、熱交換器の寿命を十分に得ることができる。 【0054】更に、本例の熱交換器によると、コアは横幅が縦幅の0.3〜3倍の間、コアの厚さは8〜16mmの間、チューブにおける流路の流体直径は1.27mm以下、チューブの厚さは0.8〜1.2mmの間、フィンの高さは5〜10mmの間、及び、フィンのピッチは1.6〜4.0mmの間であるので、熱交換器を効率よく構成することができ、その性能を向上することができる。 【0055】例えば、本熱交換器は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルのコンデンサとして好適に用いることができる。 【0056】すなわち、熱交換器については、所要の耐圧性及び熱交換性を確保するとともに、小型且つ軽量であって、容易に作成でき、冷媒を送る動力が小さくてもよいものが望ましく、本例によれば、これらの条件に基づいて熱交換器を構成することにより、各部をバランスよく設定することができ、優れた性能を有する熱交換器を得ることができる。 【0057】また、このような熱交換器について、更には、コアの厚さは10〜12mmの間であること、チューブの厚さは1.0〜1.2mmの間であること、フィンの高さは6〜8mmの間であること、フィンのピッチは2.0〜3.5mmの間であること、チューブはプレート状の素材を成形及びろう付けして構成し、素材の肉厚は0.20〜0.33mmの間であること、及び、フィンの肉厚は0.05〜0.07mmの間であることが望ましい。 【0058】すなわち、チューブを構成する素材の肉厚、及びフィンの肉厚は、熱交換器の性能及びそれらの成形性を考慮し、適宜に設定する。そして、これらの肉厚を条件として付加しつつ、更に望ましい各部の数値限定を行うことにより、各部を一層バランスよく設定することができ、より優れた性能を有する熱交換器を得ることができる。 【0059】 【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明は、媒体を流通する偏平状のチューブ及び前記チューブに装着されたフィンからなるコアと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、前記タンクには、前記チューブの端部を挿入する孔部を設け、前記チューブは、プレート状の素材を成形及びろう付けして構成するとともに、前記チューブの流路は、前記素材を屈曲してなるビードにて区画し、更に前記ビードの厚さは、前記素材の厚さの2倍よりも薄く設定した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブを効率よく構成することができ、熱交換器の性能を一層向上することができる。 【0060】本願第2請求項に記載した発明は、請求項1において、前記素材には互いに対向する複数の前記ビードを設け、これらのビードの頂部同士をろう付けした構成の熱交換器であり、このような構成によると、ビードを効率よく設けることができ、チューブを容易に構成することができる。 【0061】本願第3請求項に記載した発明は、請求項1において、前記ビードの頂部を、前記素材の平坦面にろう付けした構成の熱交換器であり、このような構成によると、ビードを効率よく設けることができ、チューブを容易に構成することができる。 【0062】本願第4請求項に記載した発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記素材の肉厚は、0.20〜0.33mmの間である構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの成形性、伝熱性、軽量性、及び耐圧性を効率よく確保することができる。 【0063】本願第5請求項に記載した発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記チューブの厚さは、0.8〜1.2mmの間である構成の熱交換器であり、このような構成によると、コアの通気抵抗が小さく抑えられ、その結果、熱交換性を満足に確保することができる。 【0064】本願第6請求項に記載した発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記素材はAl−Mn−Cu系合金製の芯材の表面に犠牲層を設けたものであるとともに、前記芯材と前記犠牲層との電位差は、50mV以上である構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性及び耐久性を高めることができ、熱交換器の寿命を十分に得ることができる。 【0065】本願第7請求項に記載した発明は、媒体を流通する偏平状のチューブを積層するとともに前記チューブの間にフィンを介在してなるコアを備え、前記コアに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器において、前記コアは横幅が縦幅の0.3〜3倍の間であること、前記コアの厚さは8〜16mmの間であること、前記チューブにおける流路の流体直径は1.27mm以下であること、前記チューブの厚さは0.8〜1.2mmの間であること、前記フィンの高さは5〜10mmの間であること、及び、前記フィンのピッチは1.6〜4.0mmの間であることを特徴とする熱交換器であり、このような構成によると、熱交換器を効率よく構成することができ、その性能を向上することができる。 【0066】本願第8請求項に記載した発明は、請求項7記載の熱交換器において、前記コアの厚さは10〜12mmの間であること、前記チューブの厚さは1.0〜1.2mmの間であること、前記フィンの高さは6〜8mmの間であること、前記フィンのピッチは2.0〜3.5mmの間であること、前記チューブはプレート状の素材を成形及びろう付けして構成し、前記素材の肉厚は0.20〜0.33mmの間であること、及び、前記フィンの肉厚は0.05〜0.07mmの間であることを特徴とする熱交換器であり、このような構成によると、熱交換器を更に効率よく構成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500309126 【氏名又は名称】株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール
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| 【出願日】 |
平成11年12月21日(1999.12.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−174167(P2001−174167A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−363330 |
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