トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F28 熱交換一般




【発明の名称】 密閉式直交流型冷却塔
【発明者】 【氏名】中西 利文

【氏名】林中 和義

【氏名】大西 省三

【要約】 【課題】冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができる密閉式直交流型冷却塔を提供すること。

【解決手段】送風機8、散水槽11、湿式熱交換器5、下部水槽10、散布水循環用ポンプ13等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を湿式熱交換器5に導入して、湿式熱交換器5に散水した水の蒸発潜熱により冷却する密閉式直交流型冷却塔であって、湿式熱交換器5の塔本体1の中央部側に、エリミネータ4を介して、乾式熱交換器3を配設し、乾式熱交換器3のプロセス水の出口と湿式熱交換器5のプロセス水の入口とを配管19にて接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送風機、散水槽、湿式熱交換器、下部水槽、散布水循環用ポンプ等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を湿式熱交換器に導入して、湿式熱交換器に散水した水の蒸発潜熱により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、前記湿式熱交換器の空気吹出口側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続したことを特徴とする密閉式直交流型冷却塔。
【請求項2】 乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を湿式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続したことを特徴とする請求項1記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項3】 送風機、散水槽、湿式熱交換器、下部水槽、散布水循環用ポンプ等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を湿式熱交換器に導入して、湿式熱交換器に散水した水の蒸発潜熱により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、前記湿式熱交換器の空気吸込側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続したことを特徴とする密閉式直交流型冷却塔。
【請求項4】 湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を乾式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続したことを特徴とする請求項3記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項5】 下部水槽と散水槽とを散布水配管及びその分岐管を介して接続するとともに、前記分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項6】 散布水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知して散布水循環用ポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込んだことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項7】 送風機、熱交換器等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を熱交換器にて、塔本体外より吸引する空気により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、塔本体の空気吸込口側より中央部に向かって、加湿装置、水滴を除去するエリミネータ、プロセス水を循環して冷却する熱交換器を順次配列配置したことを特徴とする密閉式直交流型冷却塔。
【請求項8】 加湿装置を、塔本体の下部に配設した下部水槽と、上部に配設した散水槽と、下部水槽から散水槽へ加湿用水を供給する加湿用水循環用ポンプを配設した加湿用水配管と、散水槽の下方に配設した充填材とで構成したことを特徴とする請求項7記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項9】 加湿用配管の分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続したことを特徴とする請求項7又は8記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項10】 加湿用水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込んだことを特徴とする請求項7、8又は9記載の密閉式直交流型冷却塔。
【請求項11】 送風機の電気回路に、プロセス水の出口水温を感知して送風機用電動機を制御するインバータ回路を組み込んだことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の密閉式直交流型冷却塔。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉式直交流型冷却塔に関し、特に、空調設備、工業設備等に汎用される冷却塔において、冷却用の散布水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ冷却効果を上げることができる密閉式直交流型冷却塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空調設備、工業設備等に汎用される冷却塔は、水の蒸発潜熱を利用して直接水を冷却するものであるため、冷却効果は高いものの、冷却用水の散布による飛散、熱交換時の蒸発等にて失われる冷却用水の量が多く、多量の水を補給することを必要とし、特に、年間を通じて冷却塔を運転する場合、外気温の低下に伴い、冷却能力の増加とともに、水の補給量が増加し、ランニングコストが高くなるという問題があった。
【0003】一方、冷却用水の補給を不要にしたものとして空冷式冷却塔がある。この空冷式冷却塔は、熱交換器において、塔本体外より吸引した空気とプロセス水との間で顕熱による熱交換を行わせ、プロセス水を冷却するようにしたものであり、冷却用水を全く必要としないという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この空冷式冷却塔は、冷却用水を全く必要としないという利点を有する一方で、塔本体外より吸引した空気とプロセス水との間で顕熱による熱交換を行うため、効率的に熱交換を行うために、プレートフィンの表面積を大きくする必要があり、このため、熱交換器の容量が大きくなり、これに追従して熱交換器を収容する冷却塔も大きくなり、冷却塔の据付面積が大きくなるという問題があった。また、容量の大きいプレートフィン式熱交換器を流通する送風量も多くなり、これに追従して空気圧損も大きくなるので、これを補うために必然的に送風機の能力を向上させる必要が生じ、これにより消費電力が増大し、イニシャルコスト及びランニングコストが増大するという問題があった。さらに、夏季等において、外気温とプロセス水の水温の差が小さくなると、熱交換効率が低下するため、所要の冷却能力を得ようとすると大容量の熱交換器が必要となり、このため、これに追従して熱交換器を収容する冷却塔も大きくなり、冷却塔の据付面積が大きくなるという問題があり、さらに、外気温がプロセス水の水温より高くなった場合には、冷却不能になるという問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の密閉式直交流型冷却塔及び空冷式冷却塔の有する問題点に鑑み、冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができる密閉式直交流型冷却塔を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の密閉式直交流型冷却塔は、送風機、散水槽、湿式熱交換器、下部水槽、散布水循環用ポンプ等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を湿式熱交換器に導入して、湿式熱交換器に散水した水の蒸発潜熱により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、前記湿式熱交換器の塔本体の中央部側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続したことを特徴とする。
【0007】この密閉式直交流型冷却塔は、湿式熱交換器の塔本体の中央部側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続しているため、潜熱による熱交換と、顕熱による熱交換とを組み合わせて、プロセス水の熱交換を効率的に行うことができるので、塔本体を小さくしてその設置スペースを小さくできるとともに、冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができる。
【0008】この場合において、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を湿式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続することができる。
【0009】これにより、プロセス水の水温に応じて自動的に湿式熱交換器に導入されるプロセス水の水量を調節して、プロセス水の温度調節を行うことができる。
【0010】また、第2発明の密閉式直交流型冷却塔は、送風機、散水槽、湿式熱交換器、下部水槽、散布水循環用ポンプ等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を湿式熱交換器に導入して、湿式熱交換器に散水した水の蒸発潜熱により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、前記湿式熱交換器の空気吸込側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続したことを特徴とする【0011】この密閉式直交流型冷却塔は、湿式熱交換器の空気吸込側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続しているため、顕熱による熱交換と、潜熱による熱交換とを組み合わせて、プロセス水の熱交換を効率的に行うことができるので、塔本体を小さくしてその設置スペースを小さくできるとともに、冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができる。
【0012】この場合において、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を乾式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続することもできる。
【0013】これにより、プロセス水の水温に応じて自動的に乾式熱交換器に導入されるプロセス水の水量を調節して、プロセス水の温度調節を行うことができる。
【0014】また、上記第1、第2発明の各密閉式直交流型冷却塔において、下部水槽と散水槽とを散布水配管及びその分岐管を介して接続するとともに、前記分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続することができる。
【0015】これにより、散布水の水温に応じて、散水槽へ供給される散布水の余剰部を、バイパス配管を経て下部水槽に直接バイパスさせることができ、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができる。
【0016】また、散布水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知して散布水循環用ポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込むことができる。
【0017】これにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、散布水循環用ポンプ用電動機を停止させることができ、散布水循環用ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができる。
【0018】さらに、第3発明の密閉式直交流型冷却塔は、送風機、熱交換器等で構成され、負荷側から戻るプロセス水を熱交換器にて、塔本体外より吸引する空気により冷却する密閉式直交流型冷却塔において、塔本体の空気吸込口側より中央部に向かって、加湿装置、水滴を除去するエリミネータ、プロセス水を循環して冷却する熱交換器を順次配列配置したことを特徴とする。
【0019】この密閉式直交流型冷却塔は、塔本体内に吸引した乾球温度をもつ空気を、加湿装置にて加湿冷却して湿球温度をもつ空気とし、この空気をエリミネータを通過させることにより水滴を除去した後、熱交換器を通過させてプロセス水の冷却を行うようにしているため、夏季等の外気温が高い場合においても、塔本体内に吸引した空気とプロセス水とに温度差を生じさせ、冷却効果を向上することができる。
【0020】この場合、加湿装置を、塔本体の下部に配設した下部水槽と、上部に配設した散水槽と、下部水槽から散水槽へ加湿用水を供給する加湿用水循環用ポンプを配設した加湿用水配管と、散水槽の下方に配設した充填材とで構成することができる。
【0021】これにより、簡易な機構により塔本体内に吸引した乾球温度をもつ空気を、より効果的に加湿冷却して湿球温度をもつ空気とすることができる。
【0022】また、加湿用配管の分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続することができる。
【0023】これにより、加湿用水の水温に応じて、散水槽へ供給される加湿用水の余剰部を、バイパス配管を経て下部水槽に直接バイパスさせることができ、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができる。
【0024】さらに、加湿用水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込むことができる。
【0025】これにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができる。
【0026】最後に、上記第1〜第3発明の各密閉式直交流型冷却塔において、送風機の電気回路に、プロセス水の出口水温を感知して送風機用電動機を制御するインバータ回路を組み込むことができる。
【0027】これにより、プロセス水の出口温度に応じて、送風機用電動機の回転数を制御することができ、必要な冷却効果を得ながら、送風機用電動機の消費電力を低減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の密閉式直交流型冷却塔の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】図1〜図2に、本発明の密閉式直交流型冷却塔の第1実施例を示す。この密閉式直交流型冷却塔の塔本体1は、図1に示すように、その両側面に、塔本体1内に冷却用空気としての空気を吸引するための空気吸込口2を形成し、その内部に、中央部側より空気吸込口2に向かって、乾式熱交換器3、空気吸込口2側の湿式熱交換器5から乾式熱交換器3に水滴が飛散するのを防止するエリミネータ4、湿式熱交換器5を順次、対称に配列配置し、さらに、その上部に、塔本体1に接合するように形成した送風機ケーシング7内に送風機8を配置し、この送風機8を電動機9にて駆動することにより、両側部の空気吸込口2より塔本体1内に空気を吸引し、湿式熱交換器5、エリミネータ4、乾式熱交換器3を順に通過させて、プロセス水との間で熱交換を行わせることによってプロセス水の冷却を行い、塔本体1の中央部から送風機8を介して塔本体1外へ排出するように構成されている。
【0030】湿式熱交換器5に散水するための散布水散布装置は、塔本体1の下部に配設した下部水槽10と、上部に配設した、散水器15を備えて湿式熱交換器5に散水するようにした散水槽11と、下部水槽10から散水槽11へ散布水を供給する散布水循環用ポンプ13を配設した散布水配管12とで構成する。
【0031】そして、散布水循環用ポンプ13は、その電気回路に、下部水槽10等の適宜位置に配設したセンサ24aにより外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路24を組み込むようにする。これにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。
【0032】散布水配管12は、両側の散水槽11へ散布水を供給するために途中で分岐させるが、その分岐管16の一方に、ワックス式三方弁(ワックス式温調弁)18を配設し、このワックス式三方弁18に下部水槽10へ通ずるバイパス配管17を接続し、外気温が低下する中間期から冬期において、散布水の水温が低下すると、例えば、最大で50%の散布水を、ワックス式三方弁18が自動開閉することにより下部水槽10に直接バイパスさせ、湿式熱交換器5に散水される散布水の水量を調節し、これにより、吸引した空気の湿度の調節を行って、湿式熱交換器5内に配設した管路を循環するプロセス水の冷却温度の調節を行うことができるように構成する。また、これにより、散布水の水温に応じて、散水槽11へ供給される散布水の余剰部を、バイパス配管17を経て下部水槽10に直接バイパスさせ、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。なお、ワックス式三方弁18は、散布水の水温に応じて、その開度を自動的に、かつ簡易に調節することができるものであるが、他の方式の三方弁を使用することもできる。
【0033】散布水配管12を分岐した分岐管16の先端には、図2に示すように、分流槽14を接続するとともに、水量調節弁26を配設する。
【0034】下部水槽10には、ボールタップ25を設けて蒸発などにより減少した散布水を補給し、下部水槽10及びその循環経路内において常に一定水量の散布水が保持されるようにする。
【0035】また、乾式熱交換器3のプロセス水の出口と、湿式熱交換器5のプロセス水の入口とを、配管19を介して接続することにより、負荷側から戻ったプロセス水をプロセス配管21の入口21aを経て乾式熱交換器3に流入させ、次いで、湿式熱交換器5よりプロセス配管の出口21bを経て再び負荷側へ送り出すようにする。
【0036】そして、このプロセス水の湿式熱交換器5への流通量を調節するために、配管19の途中にワックス式三方弁(ワックス式温調弁)20を配設し、このワックス式三方弁20の出口の一方を湿式熱交換器5のプロセス水の入口に、他方をバイパス流路6を介してプロセス配管21の出口21bにそれぞれ接続するようにする。このワックス式三方弁20は、プロセス水の水温に応じて自動的に湿式熱交換器5に導入されるプロセス水の水量を50〜100%の範囲で調節することにより、プロセス水の温度調節を行うことができる。なお、ワックス式三方弁20は、プロセス水の水温に応じて、その開度を自動的に、かつ簡易に調節することができるものであるが、他の方式の三方弁を使用することもできる。
【0037】また、送風機用電動機9の電気回路には、送風機用電動機9を制御するインバータ回路23を組み込み、プロセス配管21bに配設したセンサ22aによりプロセス水の出口水温を感知してインバータ回路23を制御するサーモスタット回路22を配設するようにする。これにより、プロセス水の出口温度に応じて、送風機用電動機9の回転数を制御することができ、必要な冷却効果を得ながら、プロセス水の出口温度の低下に合わせて送風機用電動機9の消費電力を低減することができるものとなる。
【0038】また、本実施例においては、乾式熱交換器3及び湿式熱交換器5には、プレートフィン式熱交換器を採用することによって、効率的に熱交換が行われるようにしている。
【0039】次に、この密閉式直交流型冷却塔の動作について説明する。下部水槽10に貯留された散布水は、散布水循環用ポンプ13を駆動することによって、散布水配管12及び分岐管16を経て、分流槽14にて整流された後、散水槽11に導入され、散水槽11の底部に穿設した散水孔から散水器15上に散水される。そして、散布水は、散水器15によりさらに均一に分散されて、湿式熱交換器5のプレートフィン及びプロセス水が循環している管路の表面に散水され、送風機8によって空気吸込口2から吸引された空気と直接接触して熱交換を行う。そして、熱交換によって散布水は、その一部が蒸発し、残りは下部水槽10に導入される。
【0040】このようにして、散布水は、散布水循環用ポンプ13を駆動することによって、下部水槽10、散水槽11及び湿式熱交換器5の間を循環するようにするとともに、これにより湿式熱交換器5の管路内を循環するプロセス水を冷却する。このとき、蒸発により失われた散布水は、補給水口よりボールタップ25にて自動的に補給され、散布水の水量が一定に保たれるようにする。
【0041】また、散布水配管12の分岐管16の一方に、ワックス式三方弁18を配設しているので、外気温が低下して散布水温が低下すると、ワックス式三方弁18が散布水温に追従して開くようになって、散布水の一部がワックス式三方弁18を経てバイパス管17に流れ、下部水槽10へ直接バイパスされるようになり、さらに散布水温が低下すると、三方弁が全開して散布水の約50%が下部水槽10へバイパスされるようになり、これにより、湿式熱交換器5を流下する散布水量を調節するようにする。
【0042】また、散布水循環用ポンプ13の電気回路には、センサ24aにより外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路24が組み込まれているため、センサ24aにより外気温が低いことを感知すると、サーモスタット回路24を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。
【0043】一方、負荷側から戻ったプロセス水は、プロセス配管21の入口21aより塔本体1内のプレートフィン式の乾式熱交換器3の管路を流通する際、送風機8の運転により空気吸込口2より塔本体1内に吸引された空気により冷却される。そして、乾式熱交換器3において冷却されたプロセス水は、配管19を通って、湿式熱交換器5の管路に導入され、湿式熱交換器5の管路を流通する際、散水槽11より散布される散布水により冷却されるとともに、送風機8の運転により空気吸込口2より塔本体1内に吸引された空気により冷却される。このようにして、乾式熱交換器3と湿式熱交換器5とにより2段階に冷却されたプロセス水は、プロセス配管21の出口21bから負荷側に戻され、以下、同様に、負荷と密閉式直交流型冷却塔との間を循環する。
【0044】ところで、乾式熱交換器3と湿式熱交換器5を接続してプロセス水を流通、循環させるようにした配管19には、ワックス式三方弁20が配設され、ワックス式三方弁20の出口の一方を湿式熱交換器5のプロセス水の入口に、他方をバイパス流路6を介してプロセス配管21の出口21bにそれぞれ接続するようにしているので、プロセス水の水温に応じて自動的に湿式熱交換器5に導入されるプロセス水の水量を50〜100%の範囲で調節することにより、プロセス水の温度調節を行うことができる。そして、プロセス水の水温が設定された温度よりも高くなると、プロセス水の全量を湿式熱交換器5のプロセス水の入口に流れるようにし、また、逆に水温が低くなると、温度低下に応じて、プロセス水のバイパス流路6を経てプロセス配管21の出口21bへバイパスされるようにする。
【0045】また、塔本体1内に吸引された空気は、湿式熱交換器5を通過する際に、湿式熱交換器5内の管路を循環するプロセス水と熱交換することによって加湿、加熱された後、エリミネータ4を通過し、さらに、乾式熱交換器3を通過する際に、乾式熱交換器3内の管路を循環するプロセス水と熱交換することによって加熱され、送風機8により塔外に排出される。
【0046】このようにして、散布水、プロセス水及び空気は循環して所要のプロセス水の冷却を行うとともに、プロセス水は顕熱交換と潜熱交換とにより熱交換が効率的に行われる。
【0047】なお、季節により変化する外気温により、本実施例の密閉式直交流型冷却塔の運転も変化する。外気温が高い夏季においては、ワックス式三方弁18の働きにより、散布水循環用ポンプ13からの散布水は、全量、湿式熱交換器5内に流れ、散布水と空気により、湿式熱交換器5内の管路を流通するプロセス水を冷却する。これにより、プロセス水の出口水温より高い外気温(乾球温度)の空気を吸引しても、湿式熱交換器5内で(湿球温度による)潜熱交換されるため、プロセス水の出口水温が外気の湿球温度以上であれば冷却が可能となる。また、この空冷式冷却塔は、潜熱による熱交換と、顕熱による熱交換との組み合わせによって所要の熱交換を行うため、塔本体を小さくして据付面積を少なくすることができ、また、湿式熱交換器5の容量も小さいため、送風機用電動機の容量も少なくてすむものとなる。
【0048】さらに、夏季よりも外気温が低下する夏季から中間期においては、ワックス式三方弁18の働きにより、散布水循環用ポンプ13からの散布水の一部(最大50%)が、バイパス配管17を介して下部水槽10にバイパスされ、必要量だけが冷却に使われるため、散布水の蒸発損失が少なくなって、散布水の使用量が少なくなる。このとき、湿式熱交換器5で冷却不足が生じた場合、乾式熱交換器3で冷却(顕熱交換)されるため、散布水の使用量は増えることはない。
【0049】また、外気温が低下する中間期から冬期においては、散布水循環用ポンプ13のポンプ用電動機をサーモスタット回路24により制御することによりにより、散布水循環用ポンプ13を停止させるので、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。このときは、プロセス水は、主に乾式熱交換器3で冷却されるが、湿式熱交換器5にもプロセス水が流通しており、湿式熱交換器5は、散布水が散布されないので乾式熱交換器として働く。このように年間を通じ経済的な運転が可能となり、また、空冷式に比べて塔本体1を小さくすることができる。
【0050】なお、塔本体1内に吸引された空気は、夏季時においては加熱加湿後、加熱されるが、外気温の低下とともに加湿量は減少する。また、中間期、冬期においては、加湿はなく加熱のみとなる。このため、白煙が生じやすい中間期や冬期に、排気を送風機8によって塔外に排出しても、高温少湿又は高温の排気は飽和空気とならず、白煙は生じない。また、送風機用電動機は散布水循環用ポンプ停止後、プロセス水の出口水温が低下するとインバータが作動し、容量に見合った運転となり、経済的な運転をすることができる。
【0051】次に、図3〜図4に、本発明の密閉式直交流型冷却塔の一実施例を示す。この密閉式直交流型冷却塔の塔本体1は、図3に示すように、その両側面に、塔本体1内に冷却用空気としての空気を吸引するための空気吸込口2を形成し、その内部に、空気吸込口2側より中央部に向かって、乾式熱交換器3、中央部側の湿式熱交換器5から乾式熱交換器3に水滴が飛散するのを防止するエリミネータ4、湿式熱交換器5、空気に含まれる水滴を除去するエリミネータ27を順次、対称に配列配置し、さらに、その上部に、塔本体1に接合するように形成した送風機ケーシング7内に送風機8を配置し、この送風機8を電動機9にて駆動することにより、両側部の空気吸込口2より塔本体1内に空気を吸引し、乾式熱交換器3、エリミネータ4、湿式熱交換器5、エリミネータ27を順に通過させて、プロセス水との間で熱交換を行わせることによってプロセス水の冷却を行い、塔本体1の中央部から送風機8を介して塔本体1外へ排出するように構成されている。
【0052】湿式熱交換器5に散水するための散布水散布装置は、塔本体1の下部に配設した下部水槽10と、上部に配設した、散水器15を備えて湿式熱交換器5に散水するようにした散水槽11と、下部水槽10から散水槽11へ散布水を供給する散布水循環用ポンプ13を配設した散布水配管12とで構成する。
【0053】そして、散布水循環用ポンプ13は、その電気回路に、下部水槽10等の適宜位置に配設したセンサ24aにより外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路24を組み込むようにする。これにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。
【0054】散布水配管12は、両側の散水槽11へ散布水を供給するために途中で分岐させるが、その分岐管16の一方に、ワックス式三方弁(ワックス式温調弁)18を配設し、このワックス式三方弁18に下部水槽10へ通ずるバイパス配管17を接続し、外気温が低下する中間期から冬期において、散布水の水温が低下すると、例えば、最大で50%の散布水を、ワックス式三方弁18が自動開閉することにより下部水槽10に直接バイパスさせ、湿式熱交換器5に散水される散布水の水量を調節し、これにより、吸引した空気の湿度の調節を行って、湿式熱交換器5内に配設した管路を循環するプロセス水の冷却温度の調節を行うことができるように構成する。また、これにより、散布水の水温に応じて、散水槽11へ供給される散布水の余剰部を、バイパス配管17を経て下部水槽10に直接バイパスさせ、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。なお、ワックス式三方弁18は、散布水の水温に応じて、その開度を自動的に、かつ簡易に調節することができるものであるが、他の方式の三方弁を使用することもできる。
【0055】散布水配管12を分岐した分岐管16の先端には、図4に示すように、分流槽14を接続するとともに、水量調節弁26を配設する。
【0056】下部水槽10には、ボールタップ25を設けて蒸発などにより減少した散布水を補給し、下部水槽10及びその循環経路内において常に一定水量の散布水が保持されるようにする。
【0057】また、湿式熱交換器5のプロセス水の出口と、乾式熱交換器3のプロセス水の入口とを、配管19を介して接続することにより、負荷側から戻ったプロセス水をプロセス配管21の入口21aを経て湿式熱交換器5に流入させ、次いで、乾式熱交換器3よりプロセス配管の出口21bを経て再び負荷側へ送り出すようにする。
【0058】そして、このプロセス水の乾式熱交換器3への流通量を調節するために、配管19の途中にワックス式三方弁(ワックス式温調弁)20を配設し、このワックス式三方弁20の出口の一方を乾式熱交換器3のプロセス水の入口に、他方をバイパス流路6を介してプロセス配管21の出口21bにそれぞれ接続するようにする。このワックス式三方弁20は、プロセス水の水温に応じて自動的に乾式熱交換器3に導入されるプロセス水の水量を50〜100%の範囲で調節することにより、プロセス水の温度調節を行うことができる。なお、ワックス式三方弁20は、プロセス水の水温に応じて、その開度を自動的に、かつ簡易に調節することができるものであるが、他の方式の三方弁を使用することもできる。
【0059】また、送風機用電動機9の電気回路には、送風機用電動機9を制御するインバータ回路23を組み込み、プロセス配管21bに配設したセンサ22aによりプロセス水の出口水温を感知してインバータ回路23を制御するサーモスタット回路22を配設するようにする。これにより、プロセス水の出口温度に応じて、送風機用電動機9の回転数を制御することができ、必要な冷却効果を得ながら、プロセス水の出口温度の低下に合わせて送風機用電動機9の消費電力を低減することができるものとなる。
【0060】また、本実施例においては、乾式熱交換器3及び湿式熱交換器5には、プレートフィン式熱交換器を採用することによって、効率的に熱交換が行われるようにしている。
【0061】次に、この密閉式直交流型冷却塔の動作について説明する。下部水槽10に貯留された散布水は、散布水循環用ポンプ13を駆動することによって、散布水配管12及び分岐管16を経て、分流槽14にて整流された後、散水槽11に導入され、散水槽11の底部に穿設した散水孔から散水器15上に散水される。そして、散布水は、散水器15によりさらに均一に分散されて、湿式熱交換器5のプレートフィン及びプロセス水が循環している管路の表面に散水され、送風機8によって空気吸込口2から吸引された空気と直接接触して熱交換を行う。そして、熱交換によって散布水は、その一部が蒸発し、残りは下部水槽10に導入される。
【0062】このようにして、散布水は、散布水循環用ポンプ13を駆動することによって、下部水槽10、散水槽11及び湿式熱交換器5の間を循環するようにするとともに、これにより湿式熱交換器5の管路内を循環するプロセス水を冷却する。このとき、蒸発により失われた散布水は、補給水口よりボールタップ25にて自動的に補給され、散布水の水量が一定に保たれるようにする。
【0063】また、散布水配管12の分岐管16の一方に、ワックス式三方弁18を配設しているので、外気温が低下して散布水温が低下すると、ワックス式三方弁18が散布水温に追従して開くようになって、散布水の一部がワックス式三方弁18を経てバイパス管17に流れ、下部水槽10へ直接バイパスされるようになり、さらに散布水温が低下すると、三方弁が全開して散布水の約50%が下部水槽10へバイパスされるようになり、これにより、湿式熱交換器5を流下する散布水量を調節するようにする。
【0064】また、散布水循環用ポンプ13の電気回路には、センサ24aにより外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路24が組み込まれているため、センサ24aにより外気温が低いことを感知すると、サーモスタット回路24を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。
【0065】一方、負荷側から戻ったプロセス水は、プロセス配管21の入口21aより塔本体1内のプレートフィン式の湿式熱交換器5の管路を流通する際、散水槽11より散布される散布水により冷却されるとともに、送風機8の運転により空気吸込口2より塔本体1内に吸引された空気により冷却される。そして、湿式熱交換器5において冷却されたプロセス水は、配管19を通って、乾式熱交換器3の管路に導入され、乾式熱交換器3の管路を流通する際、送風機8の運転により空気吸込口2より塔本体1内に吸引された空気により冷却される。このようにして、湿式熱交換器5と乾式熱交換器3とにより2段階に冷却されたプロセス水は、プロセス配管21の出口21bから負荷側に戻され、以下、同様に、負荷と密閉式直交流型冷却塔との間を循環する。
【0066】ところで、湿式熱交換器5と乾式熱交換器3を接続してプロセス水を流通、循環させるようにした配管19には、ワックス式三方弁20が配設され、ワックス式三方弁20の出口の一方を乾式熱交換器3のプロセス水の入口に、他方をバイパス流路6を介してプロセス配管21の出口21bにそれぞれ接続するようにしているので、プロセス水の水温に応じて自動的に乾式熱交換器3に導入されるプロセス水の水量を50〜100%の範囲で調節することにより、プロセス水の温度調節を行うことができる。そして、プロセス水の水温が設定された温度よりも高くなると、プロセス水の全量を乾式熱交換器3のプロセス水の入口に流れるようにし、また、逆に水温が低くなると、温度低下に応じて、プロセス水のバイパス流路6を経てプロセス配管21の出口21bへバイパスされるようにする。
【0067】また、塔本体1内に吸引された空気は、乾式熱交換器3を通過する際に、乾式熱交換器3内の管路を循環するプロセス水と熱交換することによって加熱された後、エリミネータ4を通過し、さらに、湿式熱交換器5を通過する際に、湿式熱交換器5内の管路を循環するプロセス水と熱交換することによって加湿、加熱され、エリミネータ27を介して、送風機8により塔外に排出される。
【0068】このようにして、散布水、プロセス水及び空気は循環して所要のプロセス水の冷却を行うとともに、プロセス水は潜熱交換と顕熱交換とにより熱交換が効率的に行われる。
【0069】なお、季節により変化する外気温により、本実施例の密閉式直交流型冷却塔の運転も変化する。外気温が高い夏季においては、ワックス式三方弁18の働きにより、散布水循環用ポンプ13からの散布水は、全量、湿式熱交換器5内に流れ、散布水と空気により、湿式熱交換器5内の管路を流通するプロセス水を冷却する。これにより、プロセス水の出口水温より高い外気温(乾球温度)の空気を吸引しても、湿式熱交換器5内で(湿球温度による)潜熱交換されるため、プロセス水の出口水温が外気の湿球温度以上であれば冷却が可能となる。また、この空冷式冷却塔は、顕熱による熱交換と、潜熱による熱交換との組み合わせによって所要の熱交換を行うため、塔本体を小さくして据付面積を少なくすることができ、また、湿式熱交換器5の容量も小さいため、送風機用電動機の容量も少なくてすむものとなる。
【0070】さらに、夏季よりも外気温が低下する夏季から中間期においては、ワックス式三方弁18の働きにより、散布水循環用ポンプ13からの散布水の一部(最大50%)が、バイパス配管17を介して下部水槽10にバイパスされ、必要量だけが冷却に使われるため、散布水の蒸発損失が少なくなって、散布水の使用量が少なくなる。このとき、湿式熱交換器5で冷却不足が生じた場合、乾式熱交換器3で冷却(顕熱交換)されるため、散布水の使用量は増えることはない。
【0071】また、外気温が低下する中間期から冬期においては、散布水循環用ポンプ13のポンプ用電動機をサーモスタット回路24により制御することによりにより、散布水循環用ポンプ13を停止させるので、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができるものとなる。このときは、プロセス水は、主に乾式熱交換器3で冷却されるが、湿式熱交換器5にもプロセス水が流通しており、湿式熱交換器5は、散布水が散布されないので乾式熱交換器として働く。このように年間を通じ経済的な運転が可能となり、また、空冷式に比べて塔本体1を小さくすることができる。
【0072】なお、塔本体1内に吸引された空気は、夏季時においては加熱後、加熱加湿されるが、外気温の低下とともに加湿量は減少する。また、中間期、冬期においては、加湿はなく加熱のみとなる。このため、白煙が生じやすい中間期や冬期に、排気を送風機8によって塔外に排出しても、高温少湿又は高温の排気は飽和空気とならず、白煙は生じない。また、送風機用電動機は散布水循環用ポンプ停止後、プロセス水の出口水温が低下するとインバータが作動し、容量に見合った運転となり、経済的な運転をすることができる。
【0073】さらに、図5〜図6に、本発明の密閉式直交流型冷却塔の第3実施例を示す。この密閉式直交流型冷却塔の塔本体1は、図5に示すように、その両側面に、塔本体1内に冷却用空気としての空気を吸引するための空気吸込口2を形成し、その内部に、空気吸込口2側より中央部に向かって、加湿装置5a、エリミネータ4、乾式熱交換器3を順次、対称に配列配置し、さらに、その上部に、塔本体1に接合するように形成した送風機ケーシング7内に送風機8を配置し、この送風機8を電動機9にて駆動することにより、両側部の空気吸込口2より塔本体1内に空気を吸引し、加湿装置5aにて乾球温度をもつ空気を加湿冷却して湿球温度をもつ空気とし、この空気をエリミネータ4を通過させることにより水滴を除去した後、熱交換器3を通過させてプロセス水の冷却を行い、塔本体1の中央部から送風機8を介して塔本体1外へ排出するように構成されている。
【0074】この場合において、加湿装置5aは、塔本体1の下部に配設した下部水槽10と、上部に配設した、散水器15を備えて充填材6aに散水するようにした散水槽11と、下部水槽10から散水槽11へ加湿用水を供給する加湿用水循環用ポンプ13aを配設した加湿用水配管12aと、散水槽11の下方に配設した充填材6aとで構成する。
【0075】そして、加湿用水循環用ポンプ13aの電気回路には、下部水槽10等の適宜位置に配設したセンサ24aにより外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路24を組み込むようにする。これにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができるものとなる。
【0076】加湿用配管12aは、両側の散水槽11へ加湿用水を供給するために途中で分岐させるが、その分岐管16の一方に、ワックス式三方弁(ワックス式温調弁)18を配設し、このワックス式三方弁18に下部水槽10へ通ずるバイパス配管17を接続し、外気温が低下する中間期から冬期において、加湿用水の水温が低下すると、例えば、最大で50%の加湿用水を、ワックス式三方弁18が自動開閉することにより下部水槽10に直接バイパスさせ、充填材6aに供給される加湿用水の水量を調節し、これにより、吸引した空気の湿度の調節を行って、熱交換器3内に配設した管路を循環するプロセス水の冷却温度の調節を行うことができるように構成する。また、これにより、加湿用水の水温に応じて、散水槽11へ供給される加湿用水の余剰部を、バイパス配管17を経て下部水槽10に直接バイパスさせ、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができるものとなる。なお、ワックス式三方弁18は、加湿用水の水温に応じて、その開度を自動的に、かつ簡易に調節することができるものであるが、他の方式の三方弁を使用することができる。
【0077】加湿用水配管12aを分岐した分岐管16の先端には、図6に示すように、分流槽14を接続するとともに、水量調節弁26を配設する。
【0078】下部水槽10には、ボールタップ25を設けて蒸発などにより減少した加湿用水を補給し、下部水槽10及びその循環経路内において常に一定水量の加湿用水が保持されるようにする。
【0079】熱交換器3は、負荷側から戻るプロセス水を熱交換器3に供給するプロセス水配管入口21aと、負荷側へプロセス水を送り出すプロセス水配管出口21bとからなるプロセス水配管21を介して負荷側と接続するとともに、プロセス水を熱交換器3内に配設した管路を循環させて所要の冷却を行うように構成する。
【0080】また、送風機用電動機9の電気回路には、送風機用電動機9を制御するインバータ回路23を組み込み、プロセス配管出口21bに配設したセンサ22aによりプロセス水の出口水温を感知してインバータ回路23を制御するサーモスタット回路22を配設するようにする。これにより、プロセス水の出口温度に応じて、送風機用電動機9の回転数を制御することができ、必要な冷却効果を得ながら、プロセス水の出口温度の低下に合わせて送風機用電動機9の消費電力を低減することができるものとなる。
【0081】次に、この密閉式直交流型冷却塔の動作について説明する。下部水槽10に貯留された加湿用水は、加湿用水循環用ポンプ13aを駆動することによって、加湿用水配管12a及び分岐管16を経て、分流槽14にて整流された後、散水槽11に導入され、散水槽11の底部に穿設した散水孔から散水器15上に散水される。そして、加湿用水は、散水器15によりさらに均一に分散されて、充填材6a上に散水され、充填材6a内を流下しながら、送風機8によって空気吸込口2より塔本体1内に吸引された空気と直接接触することにより熱交換し、乾球温度をもつ空気を加湿冷却して湿球温度の空気とする。そして、熱交換によって加湿用水は、その一部が蒸発し、残りは下部水槽10に導入される。
【0082】一方、このようにして、加湿用水との間で熱交換し、加湿冷却された湿球温度をもつ空気(乾球温度が低下(理論的には外気の湿球温度近くまで低下)した空気)は、エリミネータ4を通過することにより水滴を除去された後、熱交換器3を通過し、負荷側から戻って熱交換器3のプロセス水配管入口21aから熱交換器3に供給され、熱交換器3内に配設した管路を循環するプロセス水の冷却を行うようにする。そして、冷却されたプロセス水は、プロセス水配管出口21bから負荷側へ送り出される。これにより、夏季等の外気温が高い場合においても、塔本体1内に吸引した空気とプロセス水とに温度差を生じさせ、大きな冷却効果を得ることができ(プロセス水の出口温度が外気の乾球温度よりも低い場合でも、湿球温度より高ければ冷却が可能である。)、これによって、熱交換器の容量を小さくすることができる。また、このとき使用する加湿用水の量は、空気をその時の湿球温度近くまで加湿するだけでよいため、一般の冷却塔と比較して少なくなり、冷却用水の使用量を低減することができる。
【0083】そして、熱交換をすることによって加熱された空気は、水蒸気となった加湿用水とともに、塔本体1の中央部から送風機8を介して塔本体1外へ排出されるが、この排気空気は、高温低湿であるため、年間を通じて飽和空気とならず、外気温が低下する冬期においても白煙を生じることがない。
【0084】水蒸気となって放出された加湿用水の減少分は、下部水槽10にボールタップ25を設けることにより自動的に補給され、下部水槽10及びその循環経路内において常に一定水量の加湿用水が保持される。
【0085】
【発明の効果】以上のように、第1発明の密閉式直交流型冷却塔によれば、湿式熱交換器の塔本体の中央部側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続しているため、潜熱による熱交換と、顕熱による熱交換とを組み合わせて、プロセス水の熱交換を効率的に行うことができるので、塔本体を小さくしてその設置スペースを小さくできるとともに、冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができ、これにより、イニシャルコスト及びランニングコストを低廉にすることができる。
【0086】そして、乾式熱交換器のプロセス水の出口と湿式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を湿式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続することにより、プロセス水の水温に応じて自動的に湿式熱交換器に導入されるプロセス水の水量を調節して、プロセス水の温度調節を行うことができる。
【0087】また、第2発明の密閉式直交流型冷却塔によれば、湿式熱交換器の空気吸込側に、エリミネータを介して、乾式熱交換器を配設し、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを配管にて接続しているため、顕熱による熱交換と、潜熱による熱交換とを組み合わせて、プロセス水の熱交換を効率的に行うことができるので、塔本体を小さくしてその設置スペースを小さくできるとともに、冷却用水の使用量及び消費電力を少なくし、かつ夏季の外気温が高い場合においても冷却効果を上げることができる。
【0088】そして、湿式熱交換器のプロセス水の出口と乾式熱交換器のプロセス水の入口とを接続する配管にワックス式三方弁を配設し、該ワックス式三方弁の出口の一方を乾式熱交換器のプロセス水の入口に、他方をプロセス配管の出口にそれぞれ接続することにより、プロセス水の水温に応じて自動的に乾式熱交換器に導入されるプロセス水の水量を調節して、プロセス水の温度調節を行うことができる。
【0089】さらに、第1、第2発明の各密閉式直交流型冷却塔において、下部水槽と散水槽とを散布水配管及びその分岐管を介して接続するとともに、前記分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続することにより、散布水の水温に応じて、散水槽へ供給される散布水の余剰部を、バイパス配管を経て下部水槽に直接バイパスさせることができ、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができる。
【0090】また、散布水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知して散布水循環用ポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込むことにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、散布水循環用ポンプ用電動機を停止させることができ、散布水循環用ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、散布水の蒸発損失を少なくして、散布水の使用量を低減することができる。
【0091】さらに、第3発明の密閉式直交流型冷却塔によれば、塔本体内に吸引した乾球温度をもつ空気を、加湿装置にて加湿冷却して湿球温度をもつ空気とし、この空気をエリミネータを通過させることにより水滴を除去した後、熱交換器を通過させてプロセス水の冷却を行うようにしているため、夏季等の外気温が高い場合においても、塔本体内に吸引した空気とプロセス水とに温度差を生じさせ、冷却効果を向上させることができる。
【0092】そして、加湿装置を、塔本体の下部に配設した下部水槽と、上部に配設した散水槽と、下部水槽から散水槽へ加湿用水を供給する加湿用水循環用ポンプを配設した加湿用水配管と、散水槽の下方に配設した充填材とで構成することにより、簡易な機構により塔本体内に吸引した乾球温度をもつ空気を、より効果的に加湿冷却して湿球温度をもつ空気とすることができる。
【0093】また、加湿用配管の分岐管の一方に、ワックス式三方弁を配設し、ワックス式三方弁に下部水槽へ通ずるバイパス配管を接続することにより、加湿用水の水温に応じて、散水槽へ供給される加湿用水の余剰部を、バイパス配管を経て下部水槽に直接バイパスさせることができ、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができる。
【0094】さらに、加湿用水循環用ポンプの電気回路に、外気温を感知してポンプ用電動機を制御するサーモスタット回路を組み込むことにより、外気温が低下する中間期から冬期において、ポンプ制御用サーモスタット回路を作動させ、ポンプ用電動機を停止させることができ、ポンプ用電動機の消費電力を低減することができるとともに、加湿用水の蒸発損失を少なくして、加湿用水の使用量を低減することができる。
【0095】また、第1〜第3発明の各密閉式直交流型冷却塔において、送風機の電気回路に、プロセス水の出口水温を感知して送風機用電動機を制御するインバータ回路を組み込むことにより、プロセス水の出口温度に応じて、送風機用電動機の回転数を制御することができ、必要な冷却効果を得ながら、送風機用電動機の消費電力を低減することができる。
【出願人】 【識別番号】399048917
【氏名又は名称】株式会社日立空調システム
【出願日】 平成11年9月21日(1999.9.21)
【代理人】 【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治 (外1名)
【公開番号】 特開2001−91167(P2001−91167A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−266416