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【発明の名称】 粒子状材料を成形するための粘結剤
【発明者】 【氏名】エマド、エルデンマルローウイ

【氏名】クリストファー、チャールズ、ネイル

【氏名】グレゴリイ、ジョン、コンナー

【要約】 【課題】粒子状材料を寸法的に正確に成形することができて、しかもフューム又はスモークの発生がないような粒子状材料成形体製造用の粘結剤を提供する。

【解決手段】アルカリの存在下にメタレートを形成するような粒子状金属酸化物と、アルカリと水とを用い、金属酸化物の表面にはメタレートを形成させるが、芯は金属酸化物そのままで残すように乾燥して、これを粘結剤とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アルカリの存在下にメタレートを生成することができる粒子状の金属酸化物とアルカリとを結合させる工程と、各金属酸化物粒子の一部がメタレートを生成したあとで、未反応の粒子の芯が乾燥後に残るように粒子を乾燥する工程とからなることを特徴とする、粒子状材料成形体を製造する方法。
【請求項2】 金属酸化物が、シリカフューム、微粉末アルミナ、微粉末チタニア、酸化亜鉛、又はアルカリ溶液の存在下にメタレートを生成する他の金属酸化物からなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】 金属酸化物がフイラー、好ましくはフライアッシュフローター、又は他の中空微小球、フライアッシュ、シリカサンド、パーライト、ボーキサイト、アルミナ又はこれらの混合物からなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】 フイラーが、メタレートと結合することができる非酸化性物質を追加的又は代替的に含んでいることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】 粒子を乾燥する工程の前に、メタレートを部分的又は完全に硬化させることを特徴とする、請求項1−4の何れか1つの項に記載の方法。
【請求項6】 メタレートを二酸化炭素のガスで硬化させることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】 (a)アルカリの存在下にメタレートを生成することができる粒子状金属酸化物、(b)アルカリ、及び(c)水からなることを特徴とする、粒子状材料を成形するための粘結剤。
【請求項8】 粒子状金属酸化物がシリカ、好ましくはシリカフュームからなることを特徴とする請求項7に記載の粘結剤。
【請求項9】 アルカリが水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムからなることを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載の粘結剤。
【請求項10】 粘結剤の全重量を基準として、アルカリが3−50重量%存在し、粒子状金属酸化物が10−70重量%存在し、水が30−70重量%存在することを特徴とする、請求項7−9の何れか1つの項に記載の粘結剤。
【請求項11】 粘結剤の全重量を基準として、アルカリが3−25重量%存在し、粒子状金属酸化物が20−55重量%存在し、水が40−60重量%存在することを特徴とする、請求項10に記載の粘結剤。
【請求項12】 (a)請求項7−11の何れか1つの項に記載の粘結剤と、(b)粒子状耐火物とからなることを特徴とする、粒子成形品製造用組成物。
【請求項13】 粒子状耐火物が、シリカ及び/又はアルミナ及び/又はアルミノシリケートからなり、これらのものは中空の微小球であってもよいことを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】 請求項12又は13に記載の組成物から成形された粒子成形品。
【請求項15】 鋳造用鋳型、鋳造用中子、断熱性押湯スリーブ、発熱性押湯スリーブ、2層押湯スリーブ、内張材、溶融金属用流れ制御具、ストレーナーコア、ストレーナースリーブ、タンデイッシュスターターチューブのうちの1つを含む、請求項14に記載の粒子成形品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粒子状材料を結合させるための粘結剤組成物に関するものである。この発明は、鋳造用鋳型及び中子並びに溶融金属とともに使用するその他の耐火性製品、(例えば内張材、断熱性、発熱性及び2層(断熱及び発熱性)スリーブを含む押湯スリーブのような製品)を含む粒子成形品を作るのにとくに有用性を持っている。
【0002】
【従来の技術】粒子状耐火物、例えば砂を結合させて鋳型や中子を作ることは、よく知られている。また、粒子状材料を結合させて取鍋内張材、押湯内張材、押湯スリーブ等のような耐火性製品を作ることもよく知られている。押湯スリーブは、溶融金属の供給源を提供し、溶融金属が得ようとする鋳物よりも長く溶融状態のままにとどまることができるようにするものである。従って、押湯スリーブは、溶融金属が凝固するとき、溶融金属を鋳物に供給し続けて、健全な強固な鋳物を提供する。その結果、内張材や押湯スリーブのような耐火性製品は、熱絶縁性すなわち断熱性材料で作られることが多くて、熱損失を少なくしている。(押湯スリーブのような)或る用途では消耗性断熱材が使用されるが、その他の用途では、或る温度範囲内で耐久性であって、繰り返えし循環使用できる断熱材が必要とされる。高品質で低密度の断熱材(普通0.5g/cc)がよく知られていて、セラミック繊維を基材としている。シリカを基材とした高密度製品は、普通通気性のある多孔質構造を持っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】押湯スリーブは、いわゆる「フライアッシュフローター」(時には「エックステンドスフイア(Extendosphere)又は「セノスフイア」(Cenosphere)という商標で知られている」のようなシリカ含有(silaceous)廃物を樹脂で結合させる方法を含んだ色々な方法で作られる。鋳造用鋳型と中子とは、シリカ及び/又は他の砂を樹脂で結合させることによって作られることが多い。スリーブ、鋳型又は中子がパターンボックス内でガスにより固化されるときに、樹脂は良好な強度と寸法的正確さとを達成するので、樹脂による結合が一般に採用されている。しかし、溶融金属の存在下では、使用される樹脂が普通相当量のフュームとガスとを発生する。或る状況下ではこのフュームとガスとが溶融金属に吸収され、金属の品質を低下させることになる。このフュームの問題は、低融点合金の鋳物、例えば溶融金属が樹脂を燃焼させるには充分な熱を持っているが、スモーク又はフュームとしての成分を揮発させるには不充分な熱を持つような、アルミニウムを含む合金の鋳物においてとくに問題となる。かりに鋳型、中子及び押湯スリーブを含む粒子状耐火材の結合された製品が、寸法的に正確に製造できて、しかもフュームとスモークとの発生問題がなければ、それは有利なこととなる。
【0004】この発明は、第1の態様では、アルカリの存在下にメタレート(metalate)を生成することのできる粒子状金属酸化物とアルカリとを結合させる工程と、各金属酸化物粒子の一部がメタレートを形成したあとで、乾燥後に未反応の粒子の芯が残るように、粒子を乾燥する工程とからなることを特徴とする、粒子状材料成形体を製造する方法を提供するものである。
【0005】得られた粒子状材料成形体の中では、各金属酸化物の粒子が金属酸化物の芯を保持することによって、耐火性及び/又は断熱性機能が一般に与えられ、しかも高い寸法安定性と正確さとが通常達成される。また、金属酸化物の粒子の外表面が一般に「溶解」するので、隣接する金属酸化物の粒子の間に高い結合度を一般に達成することができ、こうして隣接する金属酸化物粒子の間に結合を生成させることができて、その結合は乾燥後に「凝固する」。
【0006】この明細書において「金属」という語が用いられているときには、その語にシリコンのような準金属をも含ませることとしている。「金属酸化物」という表現が用いられているときには、その語は耐火材、断熱材、建設資材又は他の粒子状材料の成形体として普通使用することのできる固体状金属酸化物を指している。ここで「粒子状材料」という表現が用いられるときには、その表現はその範囲内に繊維状材料及び/又は粒子状材料及び/又は粉末状材料及び/又は微粉末等を含んでいる。「メタレート」という用語は、ここではオキソアニオン(また「オキシアニオン」として知られている)を指し、オキソアニオンはオキサイドO2- イオンが金属(シリコンのような準金属を含む)カチオンとの配位によって構成されて、とくにアルカリ性条件下では恐らく水酸基を含んだ金属−酸素アニオンを形成していると考えられる。これらは水溶液中では正常な種類のものであるが、しかしそれらの正確な構造は簡単な別々の種類のものではなくて複雑であることが多く、代表的な例は、けい酸塩、チタン酸塩、アルミン酸塩、亜鉛酸塩、ゲルマニウム酸塩などを含んでいる。そのような金属−酸素アニオン(メタレート)は、そのときアルカリからのアルカリ金属カチオン(例えばNa+ 又はK+)と関連している。
【0007】そのアルカリは水溶液の形をしているのが最も一般的であって、例えば「乾燥」は金属酸化物とアルカリ溶液との混合物から水を追い出すことを含んでいる。しかし、かりにその反応がガス又は溶融相で行われるならば、「乾燥」は金属酸化物とアルカリとの間の反応を停止させるように条件を調整することを意味することとなろう。
【0008】使用するのが好ましい金属酸化物(これは一般に結合剤として作用する)は、シリカフューム、微粉末アルミナ、微粉末チタニア、酸化亜鉛等を含んでいる(微粉末という語の使用は、酸化物の微細な粒子の形を云う)。これらの物質はアルカリ溶液の存在下で容易にメタレートを形成する。
【0009】これらタイプの金属酸化物は、この発明により製造される断熱材中で粘結剤として作用することが好ましい。
【0010】また、金属酸化物はシリカ含有廃物、例えばフライアッシュ、フライアッシュフローター(FAF)又は他の酸化性廃物であってもよく、従って廃物から価値のある製品を製造することができる。(フライアッシュフローターはシリカ及び/又はアルミナからなる中空の微小球であって、それらは他の成分を伴うこともあるがアルミノシリケートから成るのが普通である。)種々の他の金属酸化物を使用することもできる。例えば、シリカサンド、ボーキサイト、アルミナ、パーライト等を用いることができる。しかし、後者の(すなわちFAFを含む)材料は、粒子状材料成形体の「フイラー」成分を構成するものであり、主たる粘結作用を与えるよりはむしろ粒子状材料成形体の「バルク」を構成する。フイラー又はフイラーの組み合せは、(上述したような)粘結剤と一緒に用いられて粘結剤によって結合されるのが普通である。しかし、金属酸化物粘結剤又はフイラーの何れかが単独で用いられて、粒子状材料の成形体が得られることは云うまでもない。また、この粒子状材料成形体で用いられる或るフイラーは、反応性酸化物の稠性を持つことはできず、従って結合する金属を比較的弱い結合を成形するに過ぎない。非酸化物フイラーが用いられるときには、それはなおメタレート、例えばけい酸塩、アルミン酸塩、チタン酸塩、亜鉛酸塩等となお結合することができる。
【0011】アルカリは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のような強アルカリから作られた溶液であることが好ましい。水酸化ナトリウムは、比較的豊富であって低価格であるから、最も好ましいものである。
【0012】この方法の好ましい実施態様では、粘結剤がフイラーと混合される前にアルカリ溶液と前もって混合される。アルカリ溶液が水酸化ナトリウムを基材とするときには、前もっての混合はアルカリ溶液の必要量を最小にすることができる。ナトリウムは粒子状材料成形体中でフラックスとして働らくので、得られる粒子状材料成形体中ではその存在を最小にすることが望ましく、前もって混合することは得られる粒子状材料成形体中に存在するナトリウムの量を減少させるのに役立つ。
【0013】乾燥工程は、極超短波による炉中で行うことが好ましい。極超短波の放射は乾燥を行い、結合を生成し、従って金属酸化物の芯を維持するのに便宜な方法であると考えられて来た。しかし、従来の対流と輻射による炉は、缶誘電加熱として使用することができる。追加的又は代替的に加熱されたコアボックスを使用し及び/又は真空を適用して乾燥を行うこともできる。従って、乾燥は加熱により、対流により、及び/又は伝導及び/又は輻射(極超短波及び/又は赤外線輻射)及び/又は蒸発により、好ましくは減圧を使用し、即ち真空又は部分真空を適用して行うことが好ましい。
【0014】この発明の或る好ましい実施態様では、乾燥の前に硬化工程を行ない、メタレートが乾燥される前に部分的に又は完全に硬化されてもよい。こうすると、乾燥前に粒子製品が強度を増大し、製品の変形又は損傷の可能性が少なくなる。硬化工程は、例えば二酸化炭素との反応によることもできる。例えば製品が成形されたコアボックス又その類似装置の中で、粒子製品に二酸化炭素ガスの雰囲気を供給することが有利である。その(結合剤とアルカリ溶液)とを前もって混合したものを、例えばその調整のあとで或る時間(好ましくは少なくとも6時間)放置することによって熟成させると、(とくに少なくとも多少脱水が起きると)、及び/又は前もって混合したものを極超短波の照射に曝すと、硬化工程は一般に容易となる。
【0015】粘結剤含有量の比較的多い配合物は、高い貯蔵強度(即ち硬化強度)を示したが、耐火強度(即ち耐熱衝撃性)は低い結果となった。そうであるから、これらの配合物は押湯スリーブ又は内張材のような用途に用いられることが好ましい。
【0016】粘結剤含有量の比較的少ない配合物は、高い耐火強度を持ち、低い硬化強度を持つ結果となった。そのような配合物は、耐火煉瓦のような耐火断熱材として用いることが好ましい。
【0017】また、色々な密度を持った粒子状材料の成形体を作ることができる。高密度の材料は、一般に断熱機能に乏しい建築素材として使用するに適している。
【0018】この発明の第2の態様では、この発明は、各粒子が金属酸化物の芯を持ち、芯がメタレート層で包囲されている多数の金属酸化物粒子から作られた粒子状材料成形体を提供するものである。
【0019】そのような粒子状材料の成形体は、普通、この発明の第1の態様の方法によって作られる。
【0020】第3の態様では,この発明は、(a)アルカリの存在下にメタレートを構成することのできる粒子状の金属酸化物と、(b)アルカリと、(c)水とからなる、粒子状材料成形用粘結剤を提供するものである。
【0021】粒子状の金属酸化物は、シリカからなることが好ましく、さらにシリカフュームからなることが好ましい。アルカリは水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムからなることが好ましい。
【0022】粘結剤の全重量を基準として、アルカリは3−50重量%存在し、粒子状金属酸化物は10−70重量%存在し、水は30−70重量%存在することが好ましい。そのうちでも、粘結剤の全重量を基準として、アルカリは3−25重量%存在し、粒子状金属酸化物は20−55重量%存在し、水は40−60重量%存在することがさらに好ましい。
【0023】第4の態様によると、この発明は、(a)この発明の第3の態様による粘結剤と、(b)粒子状耐火材とからなる粒子状材料成形品製造用の組成物を提供するものである。
【0024】この発明の或る実施例では、粒子状耐火材と粒子状金属酸化物とは1つの同じ物質であってもよく、即ち、「バルク」又は「フイラー」は、それ自身を一体に成形するための粘結剤組成物の部分から成るものであってもよい。粒子状金属酸化物は、粒子状耐火材とは異なった物であってもよく、その物は粘結剤組成物の部分である別の成分として、追加的又は代替的に含まれてもよい。粒子状耐火材は、シリカ及び/又はアルミナ及び/又はアルミノシリケート(例えば中空の微小球の形をしたもの)からなることが好ましい。
【0025】この発明の第5の態様は、この発明の第4の態様による組成物で成形された粒子状材料の成形品を提供するものである。この発明による粒子状材料の成形品の例は、鋳造用鋳型、鋳造用中子、押湯スリーブ(断熱、発熱及び/又は両性スリーブ)、内張材(例えば炉内張材、取鍋内張材、タンデイッシュ内張材等)(溶融金属用)流れ制御具、ストレーナーコア、ストレーナースリーブ、タンデイッシュスターターチューブ、溶融金属と一緒に使用する実質的に何らかの耐火製品である。
【0026】この発明の範囲内に入る形状のものは他にも色々あるが、非限定的な実施例としてこの発明の好ましい形状のものを以下に記載する。
【0027】初期実験初期実験は、同じ寸法的正確さを持つが、樹脂によって結合された断熱材に伴なうフューム問題のない押湯スリーブ(これはまた供給スリーブとしても知られている)を製造しようとした。実験はけい酸ナトリウムとフライアッシュフローター(FAF)の使用に集中した。
【0028】
【実施例1】FAFをけい酸ナトリウムで結合させるために、次の操作を使用した。
1.フライアッシュフローターをけい酸ナトリウムと(色々な割合で)混合した。
2.その後、試験片原型(タンベル形引張試験片「ドッグボーン」)に手で充填した。
3.(あとの実験でシリカ又は他の金属酸化物の溶解量によって決定された)予め定められた時刻に、試験片を原型から「そのままの状態」で取り出し、多孔性セラミック又はプラスチックタイル上に置いた。
4.試験片を電子レンジ又は従来の炉に移して乾燥した。これは60秒間600kWの電子レンジで処理するか、又は従来の対流オーブン中で110℃、2−3時間処理した。
【0029】フライアッシュフローターとけい酸ナトリウムとの割合を色々変えて試みたが、すべて満足な商品となるような粒子状材料成形品を作ることができなかった。できなかった操作は、工程4の間に亀裂を生じるか、又は破裂したことによるか、又は最終強度が余りにも弱くて、試験片として取扱えない点にあるように見えた。
【0030】
【実施例2】色々な耐火材混合物中でシリカフュームをゲル化剤(粘結剤)として使用するように試みた。工程1を次のように修正して、実施例1と同じように試験を行った。
1.フライアッシュフローターを水酸化ナトリウムと水との25%溶液と混合し、その後シリカフュームを加えた(色々な割合で試みた)。色々な割合によって、硬化後に或る範囲の強度のものを得た。或るものは、高湿状態で低い貯蔵強度を示したが、他のものはマッフル炉中1000℃に加熱したあとで低い耐熱衝撃性を示した。結果は次のとおりである。
【0031】
【表1】

【0032】配合番号4は、断熱「煉瓦」として使用するのに最適であって、焼成後にもとの強度を維持又は増強している、ように見えた。
【0033】配合番号7は、消耗性で耐湿性があり、硬化強度が大きいので、押湯スリーブとしての使用に最適であるように見えた。配合番号7は焼成強度が適当でなかった。
【0034】
【実施例3】水酸化ナトリウムの含有量を最小に保とうとして、シリカフュームと水酸化ナトリウムとを前もって混合した。(これは、ナトリウムがフラックスとして働き、従って最少量のナトリウムが最高の耐火性を与えるように見えたからである)
【0035】前もって混合したFS2は次のとおりである。
【0036】
【表2】

【0037】その後、前記の前もって混合したものをフイラー(例えばFAF)と混合した。次の結果を得た。
【0038】
【表3】

【0039】また、配合物10は煉瓦として用いられ、配合物11は押湯スリーブとして用いられたが、両者とも実施例2の配合物におけるNaOH含有量の約半分を含んでいた。
【0040】
【実施例4】次の処方に従って前もって混合したものFS1を用いた。
【0041】
【表4】

【0042】その後、前記の前もって混合したものをFAFと混合して、次の結果を得た。
【0043】
【表5】

【0044】これらの配合物は押湯スリーブとして使用するには満足なものであるが、煉瓦としての使用には満足なものでない、ように見えた。
【0045】また、シリカフュームの含有量が増加するに従って、焼成強度が低下するように見えた。これはセラミック(「メタレート」)結合ができた後、冷却される間に起きる示差収縮割合の結果のように見えた。
【0046】
【実施例5】他の活性(金属)酸化物とその粘結効果を調べるために、アルミナを次のように前もって混合して混合物A2を作った。
【0047】
【表6】

【0048】その後、前記の前もって混合した物を次のようにFAFと混合した。
【0049】
【表7】

【0050】これらの配合物は、シリカフュームと同じようにうまく働かなかったが、配合物32は、遊離のシリカがなくて吸湿性が少ないという追加利益を持っているので、押湯スリーブとして使用可能であった。
【0051】
【実施例6】上記と同様にしてさらに実験配合物を作り、その結果、シリカフューム、水酸化ナトリウム、及びフライアッシュフローターに類似した材料を使用できることが判明した。これらの配合物は、次のものを含んでいた。
【0052】アルカリとしてNaOH、KOH、LiOH等(普通はすべて強アルカリ)。フイラーとしてFAF、フライアッシュ、シリカサンド、ボーキサイト、アルミナ、パーライト等、及び「シリケート」又は「メタレート」と結合することのできる他のフイラー又はこれらフイラーの組み合わせ物。粘結剤として、シリカフューム、微粉末アルミナ、微粉末チタニア、微粉末亜鉛酸化物等と、ナトリウムメタレートを形成する他の酸化物。
【0053】普通の配合物は「粘結剤」と「フイラー」とを含んでいたが、粘結剤だけ又はフイラーだけから粒子状材料の成形体を作る実験が行われた。フイラーとともに粘結剤を使用するのが好ましい。その理由は、両者を使用すると、永持ちする粒子状材料の成形体が得られるからである。また、こうすると材料(例えばFAFのようなシリカ含有材料)を(フイラーとして)添加することができたが、もしそうでなければ、そのような材料は廃物として処分する必要がある。
【0054】
【実施例7】下記の手順を使用して、この発明に係る砂製鋳型と中子製造用の粘結剤組成物の効果を評価するために、砂の成形品(「ドッグボーン」試験片)を作った。
1.砂と、25%の水酸化ナトリウム水溶液と、シリカフュームとを下記の表に示す割合で混合した。
2.試験片原型(いわゆる「ドッグボーン」)をこの混合物で作った。
3.予め定められた時に、試験片を原型から「そのままの状態で」取り出し、多孔性セラミック又はプラスチックタイルの上に置いた。
4.試験片を電子レンジ又は従来のオーブンに入れ乾燥した。** 600kWで60秒間電子レンジで処理し、及び/又はその後2分間、又は15分間、又は30分間、又は60分間700℃に加熱した。
【0055】
【表8】

【0056】試験番号41、42、43及び44は砂の粘結剤としては満足であることが判明したが、最適の組成物は試験番号44で使用したものである。
【0057】機構シリカ(又はアルミナ等)の表面は「強い」水酸化ナトリウムに接触したとき、局部的に可溶性のけい酸ナトリウムを生成する反応が開始した。シリカ粒子の内部は固体のシリカのままであったところ、表面層が大量のナトリウムを含んでいた。前もって混合した場合、この反応は一層有効となった。
【0058】その後活性化されたシリカフュームが、FAF(又は他のフイラー)と粘着性の結合を生成した。この生成物を電子レンジ中で数分間(試験片は1分間かかけ、家庭用煉瓦は9分間かけた)硬化させた。従来の乾燥は数時間かかった(試験片では2−3時間)。また、RF又は誘電加熱が有効と思われた。
【0059】電子レンジ加熱は迅速に乾燥することができ、従って金属酸化物―アルカリ反応を早く終わらせることができるので、好ましいものであった。
【0060】効果/利益この発明によって製造された粒子状材料の成形体では、下記の効果又は利益が認められた。
【0061】
【表9】

【0062】また、溶融金属業以外の用途も見出されており、例えば防火壁、防火扉、遮音材、防火天井パネル、軽量建設などに用いられる建設資材(例えば煉瓦、舗装材料、タイル)の用途がある。配合密度は(例えばフイラー及び粘結剤の量と質を変えることにより)容易に変更できた。より低密度(軽量)の製品は、これら後者の用途での使用に一層適しているように見えた。
【出願人】 【識別番号】591109773
【氏名又は名称】フォセコ・インターナショナル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】FOSECO INTERNATIONAL LIMITED
【出願日】 平成12年9月20日(2000.9.20)
【代理人】 【識別番号】100061848
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 正美
【公開番号】 特開2001−174163(P2001−174163A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願2000−285070(P2000−285070)