| 【発明の名称】 |
連続式黒化処理炉 |
| 【発明者】 |
【氏名】桜井 裕二
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| 【要約】 |
【課題】装入側と抽出側に排気ダクトを備えた連続式黒化処理炉において、炉内圧力を容易に制御し、かつ、炉内雰囲気ガス中のCOを容易に触媒燃焼式排ガス処理装置で除去する。
【解決手段】装入側排気ダクト8と抽出側排気ダクト9とを備えた連続式黒化処理炉Tにおいて、装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトが触媒燃焼式排ガス処理装置15を備えた集合ダクト10に接続されている。そして、装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトおよび集合ダクトにそれぞれ炉圧調整用ダンパD1a,D1b,D2を配設するとともに、集合ダクトの炉圧調整用ダンパより上流のダクト8に空気導入口7を設け、この導入口からの空気で排ガス中の一酸化炭素を触媒燃焼により除去するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトとを備えた連続式黒化処理炉において、前記装入側排気ダクトと前記抽出側排気ダクトが触媒燃焼式排ガス処理装置を備えた集合ダクトに接続され、かつ、前記装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトおよび集合ダクトにそれぞれ炉圧調整用ダンパを配設するとともに、前記集合ダクトの炉圧調整用ダンパより上流のダクトに空気導入口を設け、この導入口からの空気で排ガス中の一酸化炭素を触媒燃焼により除去することを特徴とする連続式黒化処理炉。 【請求項2】 前記触媒燃焼式排ガス処理装置が、炉の初期立ち上げ時にのみ使用するヒータおよび触媒燃焼後の処理排ガスと未処理の排ガスとを熱交換する熱交換器を備えていることを特徴とする前記請求項1に記載の連続式黒化処理炉。 【請求項3】 排気ダクトが外層保温されていることを特徴とする前記請求項1または2に記載の連続式黒化処理炉。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管のシャドウマスクに黒化処理を行なう連続式黒化処理炉に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ブラウン管のシャドウマスクは、表面に安定した酸化膜(F3O4)を形成させるために黒化処理炉で黒化処理される。この黒化処理時の雰囲気ガスとしては、大量生産に向き、かつ、廃液処理等に問題が少ない等の理由から、CO2,CO,H2O,N2のガス組成からなり、COを0.8〜1.5体積%含有し露点が+30℃〜40℃の発熱性変成ガスが使用されている。 【0003】そして、炉として、連続式黒化処理炉を使用する場合、炉の装入側と抽出側にそれぞれ炉圧調整用ダンパを備えた排気ダクトを設けて、前記炉圧調整用ダンパの開度を調節することで炉内を所定の圧力に保持するようにしているが、前記COを含有する雰囲気ガスはそのまま炉外に排出しているため、大気汚染および作業環境の悪化をもたらすという課題を有する。 【0004】一方、従来、COを含有する排ガスを浄化する方法として、排ガスを触媒燃焼させることにより無害化する方法がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】したがって、前記連続式黒化処理炉の排ガス系に触媒燃焼式排ガス処理装置を配設することが考えられるが、前述のように、連続式黒化処理炉の装入側と抽出側に炉圧調整用ダンパを備えた排気ダクトが配設してあり、この排気ダクトが触媒式燃焼排ガス処理装置に接続されるため、前記炉圧調整用ダンパの開閉により全体の炉内圧を所定圧に設定し、かつ、装入側圧力と抽出側圧力をそれぞれ装入開口および抽出開口から外気が炉内侵入せず、しかも、COを含有する排ガスが炉外に放出するのを防止するように制御することは非常に困難であった。 【0006】また、排ガスを触媒燃焼式排ガス処理装置で燃焼処理するには、排ガス中に空気を供給する必要があるが、空気を供給すると排ガス温度が下がり、特に、炉の初期立ち上げ時に燃焼が十分に行なわれないという課題を有する。 【0007】さらに、前記連続式黒化処理炉の排ガス系に触媒燃焼式排ガス処理装置を配設すると排気ダクトが長くなるが、排ガスは露点が+30℃〜40℃であるため、排気ダクト中で結露が生じ、排気ダクトが腐食するという課題を有していた。したがって、本発明は、前記課題を解決するためになされたものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するために、装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトとを備えた連続式黒化処理炉において、前記装入側排気ダクトと前記抽出側排気ダクトが触媒燃焼式排ガス処理装置を備えた集合ダクトに接続され、かつ、前記装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトおよび集合ダクトにそれぞれ炉圧調整用ダンパを配設するとともに、前記集合ダクトの炉圧調整用ダンパより上流のダクトに空気導入口を設け、この導入口からの空気で排ガス中の一酸化炭素を触媒燃焼により除去するようにしたものである。 【0009】また、前記触媒燃焼式排ガス処理装置は、炉の初期立ち上げ時にのみ使用するヒータおよび触媒燃焼後の処理排ガスと未処理の排ガスとを熱交換する熱交換器を備えていることが好ましい。 【0010】さらに、排気ダクトを外層保温することが好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明にかかる連続式黒化処理炉Tの実施の形態について図1にしたがって説明する。 【0012】図において、1は連続式黒化処理炉本体で、装入スロート2、黒化処理帯3、冷却帯4および抽出スロート5とからなり、炉本体1内には処理材搬送用のメッシュベルト6が配設されている。 【0013】そして、前記黒化処理帯3と冷却帯4とには、成分の異なる前記雰囲気ガスが供給されるようになっているとともに、黒化処理帯3には図示しない間接加熱手段が配設され、黒化処理帯3はたとえば600℃〜700℃に保持されるようになっている。 【0014】また、前記装入スロート2には空気導入口7を介して装入側排気ダクト8が設けられ、一方、前記抽出スロート5には抽出側排気ダクト9が設けられている。なお、装入側排気ダクト8には、装入側炉圧調整用ダンパD1aとそれより下流に圧力計P1aが配設され、抽出側排気ダクト9にも抽出側炉圧調整ダンパD1bと圧力計P1bが配設されている。 【0015】前記集合ダクト10には熱交換器11とヒータ12および白金触媒13とからなる触媒燃焼式排ガス処理装置15が設けられ、集合ダクト10の排ガスは前記触媒燃焼式排ガス処理装置15を経たのち熱交換器11を通って排気ブロア16から外気に放散されるようになっている。 【0016】なお、前記集合ダクト10の前記熱交換器11より上流側には集合ダクト用炉圧調整用ダンパD2が設けられ、その上流側にはフィルタ17が、また、下流側で、かつ、前記熱交換器11より上流側には圧力計P2が設けられている。 【0017】さらに、前記触媒燃焼式排ガス処理装置14は、前記ヒータ12と白金触媒13との間の排ガス温度を検知して前記ヒータ12をON−OFFする温度検出器14を備え、排ガス温度が白金触媒13の反応温度、たとえば150℃未満であればヒータ12をONして排ガスを160℃以上に加熱するようになっている。 【0018】つぎに、前記構成からなる連続式黒化処理炉Tの操業について説明する。まず、前記黒化処理帯3と冷却帯4にそれぞれ雰囲気ガスを供給するとともに集合ダクト用炉圧調整用ダクトD2にて全体の炉内圧を、たとえば、約5mmH2Oとなるように調整したのち、装入側炉圧調整用ダンパD1aと抽出側炉圧調整用ダンパD1bとを調整して炉内雰囲気ガスが炉外に流出せず、かつ、炉内で黒化処理帯3へ供給した雰囲気ガスが装入側へ、また、冷却帯4へ供給した雰囲気ガスが抽出側へ流れ、両雰囲気ガスが炉内で混合しないように調整する。 【0019】この場合、予め、実験により前記条件を満足する圧力計P1a,P1b,P2のゲージ圧を確認し、このゲージ圧になるよう前記各ダンパD1a,D1b,D2の開度を調整する。 【0020】そして、装入部でメッシュベルト6上に載置されたシャドウマスクは、装入スロート2で予熱され、黒化温度(600℃〜700℃)に保持されている黒化処理帯3に至り、ここで露点45℃〜60℃の雰囲気ガスで加熱されてシャドウマスクの表面に酸化膜が形成され、その後、冷却帯4で所定温度まで冷却されたのち抽出スロート5から炉外に搬出される。 【0021】一方、黒化処理帯3と冷却帯4に供給された雰囲気ガスはそれぞれ装入側排気ダクト8と抽出側排気ダクト9から前記集合ダクト10へと排出されるが、装入側排気ダクト8に空気導入口7から空気が供給される。この供給空気量は、下記する白金触媒13により排ガス中のCO等の可燃分を燃焼させるに必要な量である。 【0022】なお、装入部と抽出部からも若干の空気が炉内に侵入するが、これらの空気も両排気ダクト8,9から排出されるため炉内雰囲気が乱れることはない。 【0023】前記各装入側排気ダクト8と抽出側排気ダクト9からの排ガスは集合ダクト10を通って熱交換器11、触媒燃焼式排ガス処理装置15、熱交換器11を経て炉外に排出される。 【0024】しかしながら、前記集合ダクト10に供給される排ガス温度が所定温度、たとえば150℃未満であれば、白金触媒13にて燃焼反応が生じずCO等がそのまま排出されることになる。したがって、前記温度検出器14が150℃未満を示す炉の初期立ち上げ時にはヒータ12をONとして排ガスを150℃以上に昇温したのち白金触媒13に供給してCO等を燃焼し、約215℃となった処理排ガスと排ガスとを前記熱交換器11で熱交換させて排ガスを150℃以上に予熱する。なお、連続黒化処理炉Tが定常状態になると、前記排ガスは約150〜200℃となるため、前記ヒータ12をOFFとする。 【0025】また、前記装入側排気ダクト8、抽出側排気ダクト9および集合ダクト10の外層を保温材で被覆して排ガス温度が結露温度(約50℃)以上に保持し、ダクト内での結露を防止するのが好ましい。 【0026】さらに、長期間前記連続黒化処理炉Tを使用すると、前記フィルタ17や白金触媒13が目詰まりを起こすことがある。この目詰まりが生じると、前記フィルタ17の1次側と白金触媒13の2次側間の圧力が上昇するため、図に示すように、前記フィルタ17の1次側と白金触媒13の2次側とを差圧計P3に連通し、この差圧が設定値(たとえば、330mmH2O)以上のとき警報を発して異常状態を知らせるようにしてもよい。 【0027】なお、前記実施の形態において、装入側排気ダクト8に設けた空気導入口7から触媒燃焼に必要な空気を供給するようにしたが、抽出側排気ダクト9に設けてもよい。また、空気導入手段は前記の構成のものに限らないことは勿論である。 【0028】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、装入側排気ダクトと抽出側排気ダクトとを備えた連続式黒化処理炉において、両排気ダクトを集合ダクトで一本化するとともに、前記各ダクトに炉圧調整用ダンパを設け、集合ダクトに設けた炉圧調整用ダンパで炉全体の炉圧を調整し、他の2つの炉圧調整用ダンパで黒化処理帯と冷却帯の炉圧を調整するようにしたため、炉気の炉外放散および外気の炉内侵入を確実に防止でき、炉内雰囲気の安定を図ることができる。また、排ガス中のCOは集合ダクトに設けた触媒燃焼式排ガス処理装置で触媒燃焼させるが、それに必要な空気は前記集合ダクトの炉圧調整用ダンパより上流側から供給するため構造が簡単である。 【0029】請求項2に記載の発明によれば、触媒燃焼式排ガス処理装置に、ヒータと熱交換器を設けて、炉の初期立ち上げ時に前記ヒータにより、また、定常状態時には前記熱交換器により排ガスを所定温度とするため、触媒燃焼が安定化し、かつ、触媒燃焼後の排ガス熱の有効利用を図ることができる。 【0030】請求項3に記載の発明によれば、排気ダクトを保温して、排ガス温度を排ガスの結露温度以上に保持するため、排気ダクトでの結露が防止でき、排気ダクトの腐食を軽減することができる等の効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000211123 【氏名又は名称】中外炉工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月21日(1999.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−174160(P2001−174160A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−362627 |
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