| 【発明の名称】 |
銅溶解用シャフト炉 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮嶋 孝士
【氏名】堀 哲
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| 【要約】 |
【課題】銅溶解用シャフト炉の省エネルギー化を達成するとともに、炉内を無酸化性または還元性に保持することで銅材料の酸化を防止し得るようにする。
【解決手段】鉛直に樹立された竪長円筒形の炉体1の床部に溶湯流出口3およびバーナ4a〜6gを設け、該炉体の上部に燃焼ガス排出口および溶解材料投入口を設け、該投入口から投入した銅材料21を該炉体内に停留させるとともに、該バーナの燃焼ガスを該炉体中を上昇させることで該銅材料を加熱溶解させる銅溶解用シャフト炉であって、蓄熱体8を内蔵していて燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることでその燃焼ガスにより蓄熱体が加熱され燃焼用空気が予熱されるようにした交替燃焼式の蓄熱型バーナを炉体の周壁に複数段に配設するとともに、その下段には常時燃焼させる普通型バーナを配設し、これらのバーナを空燃比1以下に設定し還元燃焼させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鉛直に樹立された竪長円筒形の炉体の床部に溶湯流出口およびバーナを設け、該炉体の上部に燃焼ガス排出口および溶解材料投入口を設け、該投入口から投入した銅材料を該炉体内に停留させるとともに、該バーナの燃焼ガスを該炉体中を上昇させることで該銅材料を加熱溶解させる銅溶解用シャフト炉であって、蓄熱体を内蔵していて燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることでその燃焼ガスにより蓄熱体が加熱され燃焼用空気が予熱されるようにした交替燃焼式の蓄熱型バーナを炉体の周壁に複数段に配設するとともに、その下段には常時燃焼させる普通型バーナを配設し、これらのバーナを空燃比1以下に設定し還元燃焼させることを特徴とした銅溶解用シャフト炉。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は炉内を無酸化性または還元性の雰囲気に保持して銅材料を溶解する銅溶解用シャフト炉に関するものである。 【0002】 【従来の技術】公知の銅溶解用シャフト炉は、長さ10メートル以上の竪長円筒形の炉体を鉛直に樹立し、該炉体内に銅材料を停留させ、炉床部に設けられたバーナの燃焼ガスを該炉体中に上昇させ該銅材料を加熱溶解させるものである。また図6に従来の銅溶解用シャフト炉の熱収支の概略を示したように、このシャフト炉ではバーナによる発生熱のうちの相当大きな割合が廃ガス排出に伴う熱損失となり、その割合を低減するためにはこのシャフト炉の予熱部をさらに長いものとするほかなかった。しかし炉長を長くすることはその築造コストを著しく増大させるという問題がある。 【0003】ところで、工業用炉の省エネルギー化のために従来から使用されている蓄熱型バーナ(リジェネバーナとも称される。)は、周知のように、セラミックス体等の蓄熱体を具備した蓄熱型バーナを炉体に少なくとも一対設け、一方の蓄熱型バーナを燃料燃焼させているときに他方の蓄熱型バーナを通して炉内の燃焼ガスを排出させ、両蓄熱型バーナで燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることで燃焼ガスにより蓄熱体を加熱し燃焼用空気を予熱することにより排熱を効率よく回収し省エネルギー化を達成するものである。 【0004】しかし、一般に蓄熱型バーナは、安全性を確保し炉内爆発を防ぐために、燃焼ガス排出状態から燃料燃焼状態に切換るに際して、先ず給気弁を開きその2秒程度後に燃料供給弁を開くことで、燃焼用空気の供給を燃料ガスの供給より先行させ、また、燃料燃焼状態から燃焼ガス排出状態に切換るに際しては、先ず燃料供給弁を閉じその2秒程度後に給気弁を閉じることで、燃料ガスの停止を燃焼用空気の停止より先行させる必要がある。このため、炉内雰囲気は空気が過剰となって酸化性とならざるを得ないものであった。 【0005】このため、省エネルギー化のために蓄熱型バーナをそのまま上記銅溶解用シャフト炉の熱源として使用すると炉内を無酸化性または還元性の雰囲気に保持できなくなり銅材料を酸化させるという問題がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解決し、蓄熱型バーナを使用しつつも銅溶解用シャフト炉の炉内雰囲気を容易に無酸化性または還元性に保持でき、銅材料の酸化が防止されるようにするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】そのために本発明に係る銅溶解用シャフト炉は、鉛直に樹立された竪長円筒形の炉体の床部に溶湯流出口およびバーナを設け、該炉体の上部に燃焼ガス排出口および溶解材料投入口を設け、該投入口から投入した銅材料を該炉体内に停留させるとともに、該バーナの燃焼ガスを該炉体中を上昇させることで該銅材料を加熱溶解させる銅溶解用シャフト炉であって、蓄熱体を内蔵していて燃料燃焼と燃焼ガス排出とを交互に行わせることでその燃焼ガスにより蓄熱体が加熱され燃焼用空気が予熱されるようにした交替燃焼式の蓄熱型バーナを炉体の周壁に複数段に配設するとともに、その下段には常時燃焼させる普通型バーナを配設し、これらのバーナを空燃比1以下に設定し還元燃焼させることを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に従い説明する。図1は本発明に係る銅溶解用シャフト炉の縦断面図で、竪長円筒形の炉体1は基礎2上に鉛直に樹立される。3は該炉体1の床部一側壁に開設された溶湯流出口、4a〜4h,5a〜5h,6a〜6gは該床部の周壁に図2,図3にも示したように3段にわたって設けられた直火型のバーナである。このうち上段の8本のバーナ4a〜4hおよび中段の8本のバーナ5a〜5hはいずれも蓄熱型バーナである。また、下段の7本のバーナ6a〜6gは、溶湯流出口3の両側およびその対向壁に位置するもの(符号6b,6c,6fのもの)を除いて蓄熱型バーナである。 【0009】これらの蓄熱型バーナは、図4に示したように、混合室7の背後に通気性セラミックス体等からなる蓄熱体8が内蔵され、さらに該蓄熱体の背後にアクチュエータ9により作動する三方向切換弁10が設けられ、該三方向切換弁の給気口11に給気管12を接続し、排気口13には排気管14を接続し、前記混合室7の側壁にブタン等の燃料ガスを供給するために燃料ガス供給管15を設けてなる。16は該燃料ガス供給管への燃料ガスを断続するために設けられた燃料供給弁である。これらの蓄熱型バーナは、三方向切換弁10および燃料供給弁16をコントローラ(図示省略)からの指令で互いの時期をずらして切換え作動せることにより、燃料燃焼と燃焼ガス排出とが交替に行われ、その結果、燃焼ガス排出時に蓄熱体8が加熱され、燃料燃焼時に燃焼用空気が該蓄熱体により予熱されるように、交替燃焼形態を採る。 【0010】一方、下段のバーナ6b,6c,6fは、上記蓄熱型バーナと異なり常時燃焼させる普通型バーナである。そしてこのように炉体の床部周壁に設けられたバーナ4a〜4h,5a〜5h,6a〜6gは空燃比1以下に設定することで燃料リッチ状態の還元燃焼がなされる。 【0011】なお、17は炉体1の上部一側壁に設けられた溶解材料投入口、18はその開閉扉、19は炉体1の上端の燃焼ガス排出口、20は廃ガス浄化処理装置で、該投入口から投入された銅材料21は該炉体1内に停留し、前記バーナの燃焼ガスが該炉体1中を上昇することで該銅材料21が加熱溶解し炉床に滴下した溶湯が流出口3を通って湯槽22に流出する。 【0012】このように構成した銅溶解用シャフト炉では、複数段に配設された上記蓄熱型バーナが燃焼交替する際に過剰な空気が炉内に放出たとしても、その下段に配設された普通型バーナの常時燃焼によって炉内に放出される燃料リッチなる還元性ガスによりその酸化性空気が即時に中和されることから、銅材料21を酸化させるおそれがない。 【0013】またこの銅溶解用シャフト炉では、蓄熱型バーナによって廃熱が回収されるので、炉体1の上端の燃焼ガス排出口19から排出される廃ガス排出に伴う熱損失の割合を大幅に低減させることができる。図5はこの銅溶解用シャフト炉の熱収支を示したものであるが、廃ガス排出に伴う熱損失の割合を大幅に低減させ、炉長を従来のように長くしなくても、バーナの発生熱を銅材料21に効率よく伝達できるようになる。また、蓄熱型バーナは交替で炉内の燃焼ガスを吸引排出させるので、炉体1の上端の燃焼ガス排出口19から排出される廃ガス量が減少することから廃ガス浄化処理装置20の処理能力も軽減される。 【0014】 【発明の効果】このように本発明に係る銅溶解用シャフト炉は、交替燃焼式の蓄熱型バーナを炉体の周壁に複数段に配設するとともに、その下段には常時燃焼させる普通型バーナを配設し、これらのバーナを空燃比1以下に設定し還元燃焼させることによって炉内を無酸化性または還元性に保持することができ銅材料の酸化を防止し得る。このため、省エネルギー上顕著な蓄熱型バーナをこのシャフト炉の熱源として使用することを可能にし、シャフト炉の省エネルギー化を達成させる有益な効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003713 【氏名又は名称】大同特殊鋼株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月18日(1999.11.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112531 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 浩二
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| 【公開番号】 |
特開2001−141367(P2001−141367A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−327884 |
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