| 【発明の名称】 |
穀類乾燥機のファン取付装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】西野 栄治
【氏名】豊田 浩史
|
| 【要約】 |
【課題】穀類乾燥機のファン軸を強固に軸架する。
【解決手段】吸引ファン16のファンケース16a側壁の開口部には、ベアリングケース17を左右内外方向に突出させて密閉状態で取り付け、ベアリングケース17の左右両端部に比較的広い空間を隔てて設けられている左右一対のベアリング18,18によりファン軸16bを支承し、ファン軸16bの内側端部には、フランジ16cを介してファン16dを取り付け、フランジ16cの側面に形成されている凹部20により、ベアリングケース17の内側端部を被覆する。ファンケース16aの大形化を防止しながら、ファン軸16bの支架を強固なものとし、振動を少なくして耐久性を向上させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸引ファン16と吸引ファン16を覆うファンケース16aとの間に所定幅の空間部19を設け、吸引ファン16の回転中心部に備えるフランジ16に、ファン軸16bの一端を挿入し、他端をファンケース16aの外側に突出すると共に、ファンケース16aの内外にあってファン軸16bを支持する一対のベアリング18a,18bをそれぞれ貫通するよう構成するものであって、フランジ16後方に形成される凹部20内に内側のベアリング18aの内側端部が入り込むことを特徴とする穀類乾燥機のファン取付け構成。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、穀類乾燥機のファン取付装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】穀類乾燥機の吸引ファンの取付状態は、図5に示すとおりであった。即ち、吸引ファン16におけるファンケース16a側壁の開口部には、ベアリングケース17を左右両側方に突出させて取り付け、このベアリングケース17の左右両端部には、比較的狭い間隔を隔てて左右一対のベアリング18,18を設け、このベアリング18,18によりファン軸16bを支承し、ファン軸16bの内側端部には、フランジ16cを介してファン16dを取り付け、前記フランジ16cの一側面を平面部に形成して、このフランジ16cの平面部をベアリングケース17の内側端部に接近して配置し、ファン16dの側面とファンケース16aとの間に空間部19を介在させる構成である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の穀類乾燥機の吸引ファンの取付装置は、前記のような構成であるので、ファン16dの側端縁とファンケース16aの側壁との間に所定間隔の空間部19を設けているので、ファンの騒音を抑えることはできるが、比較的狭い間隔の一対のベアリング18,18を介して、ファン軸16bを支承する構成であるので、ファン軸16bの振動が比較的多く、耐久性に劣るという不具合があった。 【0004】また、ベアリングケース17を長くしベアリング18,18の間隔を広くすると、振動を減少できるが、ファンケース16aの幅が広くなり大形になるという問題点があった。そこで、この発明は、このような問題点を解決して、ファンケースを大きくすることなく、騒音を抑えて、耐久性の高いファンを具現しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】このような問題点を解決するための請求項1の発明は、吸引ファン16と吸引ファン16を覆うファンケース16aとの間に所定幅の空間部19を設け、吸引ファン16の回転中心部に備えるフランジ16に、ファン軸16bの一端を挿入し、他端をファンケース16aの外側に突出すると共に、ファンケース16aの内外にあってファン軸16bを支持する一対のベアリング18a,18bをそれぞれ貫通するよう構成するものであって、フランジ16後方に形成される凹部20内に内側のベアリング18aの内側端部が入り込むことを特徴とする穀類乾燥機のファン取付け構成を特徴とする。 【0006】 【作用及び効果】請求項1の発明は、前記のように、ファン軸16b一端を挿入したフランジ16cには凹部20を形成して、内側のベアリング18aの内側端部に凹部20をオーバーラップさせて被覆する構成としたので、一対のベアリング18a,18bを比較的広い間隔を設けて配置したことにより、ファンケース16aの大形化を防止しながら、ファン軸16bの支架を強固なものとし、振動を少なくして耐久性を向上させることができるものであり、また、ファン16dの側端縁とファンケース16aの側壁との間には、従来装置と同様の所定間隔の空間部19を介在させることができて、ファンの騒音も少なくすることができるものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施例の形態について説明する。図1には穀類乾燥機の全体の切断正面図、図2には全体の側面図、図3には全体の平面図が、図示されてる。 【0008】穀類乾燥機は、貯溜タンク1、乾燥室2、集穀室3を積み重ねて機体を構成し、機体側方にはエレベータ4を立設した構成で、穀類を循環しながら乾燥するものである。乾燥室2内には、中央部に中央熱風室6を配置し、この中央熱風室6の左右両側部には、左右の穀粒流下通路5,5を設けている。この穀粒流下通路5,5は、上部の幅の広いホッパ部及び下部の幅の狭い流下通路部で構成し、左右のホッパ部の中央部には左・右熱風室6a,6bを配置し、流下通路部の下端部には穀粒繰出バルブ7,7を設けている。また、穀粒流下通路5,5の左右両側部には、排風室8,8を配置し、排風室8の一側をには開閉自在の張込ホッパ9を設けている。 【0009】集穀室3内には、V字形に形成された集穀樋10を設けて、前記穀粒流下通路5,5の穀粒繰出バルブ7,7により繰り出された穀類が、集穀樋10に落下し、底部の下部ラセン11により一側に搬送される。一側に搬送された穀粒は、機体側部に立設しているエレベータ4の下部に流入し、エレベータ4により揚穀されて上部ラセンケース12に投入され、更に、上部ラセン13により貯溜タンク1の中央まで搬送され、拡散装置(図示省略)により拡散されながら貯溜タンク1に均等に張り込まれる構成である。 【0010】乾燥室2の前後一側面には、ダクトフロント14を配置し、このダクトフロント14に対向させて、バーナ15を配置し、また、前後他側部には、吸引ファン16を配置している。しかして、バーナ15の燃焼により発生した熱気は吸引ファン13により吸引されて熱風となり、ダクトフロント14を経て中央熱風室6及び左・右熱風室6a,6bに導入され、更に、熱風は穀粒流下通路5,5を流下中の穀粒内を通過して、排風室8,8に流れて穀粒を乾燥し、吸引ファン16を経て機外に排出される構成である。 【0011】穀類乾燥機には、図面は省略したが、制御部には、張込スイッチ、乾燥スイッチ、排出スイッチ、停止スイッチ等の各種スイッチ、及び、熱風温度センサ、外気温度センサ、排風温度センサ、水分計等の各種センサ群が入力インターフェイスを経由して入力される構成であり、また、制御部から出力インターフェイス、駆動回路を経て、吸引ファンモータ、バーナ風量調節モータ、繰出バルブモータ、エレベータモータ等の各種アクチュエータが接続されている。 【0012】しかして、これらの各種スイッチ群、センサ群の入力情報に基づき、各種アクチュエータ群に制御指令が出され、乾燥温度制御、乾燥速度制御、穀物温度制御、燃焼量自動制御、水分自動検出停止制御等の制御がなされ、また、停電時の燃料停止制御、過負荷運転停止制御、異常表示等の安全制御がなされる構成である。 【0013】次に、図4に基づき、吸引ファン16の軸架構成について説明する。吸引ファン16は遠心型で構成されていて、吸引ファン16のファンケース16aの側壁には、ファン軸16b支架用の開口部を設け、この開口部にベアリングケース17を嵌合して、側壁から左右に突出させた状態で取り付けている。このベアリングケース17は、両端部に一対のベアリング18,18を内装している筒部17aと、筒部17aの中間部に設けられている取付用のフランジ部17bとで構成されていて、フランジ部17bをファンケース16a側壁の内側面にボルト・ナットで固着している。 【0014】ベアリングケース17の一対の比較的広く隔たったベアリング18,18により、ファン軸16bを支承し、ファン軸16bの内側端部には、フランジ16cを介してファン16dを取り付け、ファンケース16aの側壁とファン16dの端縁との間に、所定間隔の空間部19を形成した状態で取り付け、この空間部19に取り付け用のボルト・ナットを集中的に配置する構成としている。 【0015】また、前記ファン16d取付用のフランジ16cのベアリングケース17側の側面には、円錐形状の凹部20を形成し、この凹部20にベアリングケース17、ベアリング18aの内側端部が食い込むように配置されている。また、ファン軸16bのケース外への突出部には、ファンプーリ21を取り付けている。 【0016】前記のように、ファン16dの端縁とファンケース16aの側壁との間に、空間部19を形成して、ベアリングケース17に内装するベアリング18aや、ファン取付用のボルト・ナットを位置させることにより空間部19の有効利用を図るとともに、騒音を低下させることができる。また、ベアリングケース17を比較的長く構成し、前後方向に幅広く配置したベアリング18,18でファン軸16bが支承されているので、振動の少ない強固な支承となり、吸引ファン16の耐久性を向上させることができる。 【0017】また、ベアリングケース17のフランジ部17bをファンケース16aの内側面に取り付けたので、外側面に取り付けたものに比較して埃の吹き出しを少なくでき、また、フランジ部17bには円錐形状の凹部20を形成しているので、ファンケース16a内の風の流れが緩やかになり、排風が円滑化する。 【0018】次に、図6及び図7に基づき、吸引ファン16の伝動構成について説明する。集穀室3の底部には、モータ22を配置し、モータ22の上方に中間軸23を軸架し、モータ22の原動プーリ24と中間軸23の中間プーリ25との間に、伝動ベルト26を掛け回している。また、中間軸23の基部側に取り付けている第1中継プーリ27とファン軸16bのファンプーリ21との間に、ファン伝動ベルト26aを掛け回し、中間軸23の先端側に取り付けられている第2中継プーリ28と下部ラセン11側のラセンプーリ29との間に、ラセン伝動ベルト30を掛け回している。なお、伝動ベルト26,ファン伝動ベルト26a及びラセン伝動ベルト30は、テンションプーリ31により緊張される。 【0019】しかして、モータ22の回転動力は、モータ22の原動プーリ24,伝動ベルト26,中間プーリ25を経て中間軸23に伝達され、更に、中間軸23から第1中継プーリ27,ファン伝動ベルト26a,ファンプーリ21を経てファン軸16bに伝達され、また、中間軸23から第2中継プーリ28,ラセン伝動ベルト30,ラセンプーリ29を経て下部ラセン11に伝達される。 【0020】図2に示すように、貯溜タンク1上方の上部ラセンケース12には、排塵機32を取り付け、排塵機32の吸塵側を吸塵通路33を介して上部ラセン13を内装している上部ラセンケース12の始端側に連通し、エレベータ4から上部ラセンケース12に揚穀された穀粒の塵埃を吸塵する構成としている。排塵機32の排塵側には排塵ホース(図示省略)の始端側を接続し、排塵ホースの終端側を吸引ファン16に連通している。 【0021】次に、図8に基づき排塵機32の他の実施例について説明する。排塵機32を貯溜タンク1内に配置して、貯溜タンク1の天井板34に吊り下げ、上部ラセンケース12と排塵機32との間をアダプタ35により接続し、排塵ホース36を貯溜タンク1内部に配置して後方まで延長し、側壁の孔から外部に導く構成としてもよい。このように構成すると、排塵機32の騒音が貯溜タンク1の側壁により遮断され、騒音を小さくすることができる。 【0022】また、貯溜タンク1内に張り込まれた穀粒の満量を検出する穀粒満量センサ37を、前記排塵機32に取り付ける構成とすると、排塵機32を設置すれば、穀粒満量センサ37の取付も完了して組立工数を減少し、センサの取付構成も簡素化できる。 【0023】吸引ファン16のファンケース16aにおける断面円形の排風口16eには、エルボ38の断面円形の始端側を嵌合して、円形中心回りに回動自在に接続し、エルボ38の終端側に排風パイプ(図示省略)を接続して、乾燥風を排風する構成である。 【0024】次に、図9に基づき、前記排塵機32の排塵ホース36とエルボ38との接続構成について説明する。排塵機32側の排塵ホース36の終端側を屈曲パイプ部36aとして、エルボ38の上方まで延長し、屈曲パイプ部36aにおける終端側の断面の円形中心とエルボ38の始端側の断面円形中心とを一致させて、屈曲パイプ部36aの終端部に、屈曲終端パイプ部36bの断面円形の始端側を嵌合して、円形中心回りに回動自在に連結し、屈曲終端パイプ部36bの終端側をエルボ38の上部に形成した排塵連通開口部38aに挿入して接続している。 【0025】しかして、エルボ38の始端側を断面の円形中心回りに回動して、エルボ38の送風方向を変更しても、関連的に連動して屈曲終端パイプ部36bも始端側の断面の円形中心回りに回動して接続関係を維持し、円滑に排塵することができる。特に、排塵ホース36をエスロンパイプ等の硬質パイプで構成した場合には特に有効である。 【0026】次に、図10に基づきファンケース16aへのエルボ38の取付構成について説明する。ファンケース16aの終端側の排風筒部には、接続筒39を連結して一体構成としている。この接続筒39は、始端側から終端側にかけて順次大形の円筒に構成している始端側円筒部39aと、前記始端側円筒部39aの終端側に接続されていて、円周方向にリブ出して大円形部を構成し、終端側に至るほどした小円筒となるテーパ面に形成した大径係止筒部39bと、前記大径係止筒部39bの終端側に接続されている支持円筒部39cと、により構成している。 【0027】また、エルボ38の始端部には、前記接続筒39の大径係止筒部39bに外側から嵌合するテーパ面を形成した第2大径係止筒部38bを構成し、前記接続筒39の終端側の始端側円筒部39aには、連結状態のエルボ38の落ち込みを防止し、且つ、エルボ38における大径係止筒部39bのテーパ面を押圧するV字型の複数の係止具40を、ボルト・ナットで取り付けている。 【0028】しかして、接続筒39の終端部にエルボ38の始端部を嵌合接続すると、エルボ38の第2大径係止筒部38bが接続筒39の大径係止筒部39bに外側から嵌合して位置決めされ、また、エルボ38の第2大径係止筒部38bの外周側には係止具40が位置して、エルボ38の第2大径係止筒部38bのテーパ面を外側から押圧保持し、且つ、下方への落ち込みを防止する。また、エルボ38の第2大径係止筒部38bのテーパ面を、係止具40のテーパ面で押圧するので、第2大径係止筒部38bに製造上の誤差による大小があっても、確実に押圧できて、連結状態を強固なものとすることができる。 【0029】また、接続筒39にエルボ38を連結する前記係止具40を3個設けるにあたり、図11に示すA,B,Cの3位置、即ち、機体の後側のB点、及び、B点から左右に120度偏位したA点及びC点に設けると、エルボ38の終端側を実線で示すように後方に回動した場合、あるいは、仮想線で示す左右方向に回動させた場合でも、強固な取付状態を保持することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年12月20日(1999.12.20) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−174154(P2001−174154A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−360893 |
|