| 【発明の名称】 |
混合乾燥機 |
| 【発明者】 |
【氏名】半田 裕利
【氏名】前野 正尋
【氏名】戸嶋 大輔
【氏名】太田 幹子
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| 【要約】 |
【課題】攪拌翼を回転駆動させるために設けられた垂直軸に対する粉粒体等の付着を防止して、粉粒体等の回収率を向上させるべく構成された混合乾燥機を提供することを課題とする。
【解決手段】容器(10)内に垂直軸(18)を備えた混合乾燥機において、前記容器(10)内の被処理物の攪拌を行うための攪拌翼(20)と、前記垂直軸(18)に対する前記被処理物の付着を防止するための補助翼(30)とが、前記垂直軸(18)に設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容器(10)内に垂直軸(18)を備えた混合乾燥機において、前記容器(10)内の被処理物の攪拌を行うための攪拌翼(20)と、前記垂直軸(18)に対する前記被処理物の付着を防止するための補助翼(30)とが、前記垂直軸(18)に設けられたことを特徴とする混合乾燥機。 【請求項2】 前記攪拌翼(20)が、一端部が前記垂直軸(18)に固着されたアーム部(22)と、前記アーム部(22)の他端部に固着された羽根板(21)とを用いて構成され、前記補助翼(30)が、前記垂直軸(18)に固着された平板状部材を用いて構成されている請求項1に記載の混合乾燥機。 【請求項3】 前記補助翼(30)を構成する前記平板状部材の広面積面(31)上の一軸が、前記垂直軸(18)の軸方向と略平行で、且つ前記垂直軸(18)の軸方向に対して0〜20゜程度傾いた状態である請求項2に記載の混合乾燥機。 【請求項4】 前記攪拌翼(20)の回転数が90rpm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合乾燥機。 【請求項5】 前記垂直軸(18)の下端部が前記容器(10)に固着されていない請求項1から4のいずれか1項に記載の混合乾燥機。 【請求項6】 前記垂直軸(18)の下端部にリボン翼(51)が設けられており、前記リボン翼(51)が前記容器(10)に固着されていない請求項5に記載の混合乾燥機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体等を混合・乾燥等させるための混合乾燥機に関し、詳しくは、混合乾燥機を構成する容器内において回転駆動する垂直軸に対する粉粒体等の付着防止等に関するものである。 【0002】 【従来の技術】回転駆動する垂直軸を容器内に備えた混合乾燥機であって、垂直軸に攪拌翼を設けたものは、従来から知られている。また、一般的に、攪拌翼としては、リボン翼等が用いられている。 【0003】具体的には、例えば、図6に示すような構成のものが知られている。以下、図6を用いて、従来技術に係る混合乾燥機における容器内部の構成について説明する。 【0004】図6に示された混合乾燥機は、円錐型の容器本体111と、蓋体112とから成る容器110内に、回転駆動する垂直軸121を備え、この垂直軸にてリボン翼131,131が回転駆動すべく構成されている。 【0005】垂直軸121は、その上端部に垂直軸側フランジ122が固着されており、この垂直軸側フランジ122は、駆動軸161の下端部に固着された駆動軸側フランジ162と連結されている。駆動軸161は、容器110外に設けられた駆動手段(図示省略)にて回転駆動させられるべく構成されている。また、垂直軸121の下端部は、容器本体111の下端側にて、軸受け等(図示省略)を用いて、回転可能に固定されている。 【0006】リボン翼131は、複数のアーム部141…を用いて垂直軸121に固定されており、各アーム部141の一端部が垂直軸121に固着され、他端部がリボン翼131の所定箇所に固定されている。 【0007】従来技術に係る混合乾燥機は、以上のように構成されているので、容器110内にて、駆動軸161、垂直軸121およびアーム部141等を介してリボン翼131,131が回転駆動する。 【0008】したがって、従来技術に係る混合乾燥機によれば、容器本体111内に被処理物たる粉粒体等を入れた後に、駆動軸161等を介してリボン翼131,131を回転駆動させることにより、粉粒体等の混合処理、乾燥処理等を効果的に行うことができる。また、容器110外に加熱手段を設ければ、その熱により、容器110内の粉粒体等については、より効果的に乾燥処理が行われることとなる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術に係る混合乾燥機は、以下のような問題を有していた。 【0010】図6に示した混合乾燥機において、粉粒体等を混合、乾燥処理させる際には、上述したように、垂直軸121等を介してリボン翼131,131を回転駆動させるわけであるが、係る構成によれば、垂直軸121は攪拌機能を有さず、その周速度も遅いために、垂直軸121に対して粉粒体等が付着しやすく、付着した粉粒体等は更新されにくい。したがって、従来技術に係る混合乾燥機によれば、粉粒体等が垂直軸121に付着して未乾燥物として残留し、回収率が低下するという問題があった。 【0011】また、乾燥処理をより促進させるために、容器110外部に加熱手段等を設けた場合であっても、垂直軸121は容器110の外壁から最も離れた位置にあるため、垂直軸121に付着した粉粒体等には加熱手段からの熱が伝わりにくく、垂直軸121に付着した粉粒体等の乾燥は促進されず、未乾燥物として残留するおそれがある。したがって、従来技術に係る混合乾燥機によれば、上述した場合と同様に、粉粒体等が垂直軸121に付着して未乾燥物として残留し、回収率が低下するという問題があった。 【0012】さらに、従来技術に係る混合乾燥機においては、容器110の下部領域には、垂直軸121とリボン翼131、およびリボン翼131をサポートするアーム部141が密な状態で配設されている。よって、係る混合乾燥機においては、容器110の下部領域が密に構成されていることにより、容器110の下部領域において粉粒体等の付着が激しくなるおそれがある。したがって、従来技術に係る混合乾燥機によれば、容器110下部領域が、容器110内から粉粒体等を排出させる際の抵抗となって、排出時間が長くなるという問題があった。また、容器110下部領域に粉粒体等が付着して、回収率が低下するという問題もあった。 【0013】そこで、本発明は上記従来技術に係る問題を解決するためになされたものであって、攪拌翼を回転駆動させるために設けられた垂直軸に対する粉粒体等の付着を防止して、粉粒体等の回収率を向上させるべく構成された混合乾燥機を提供することを課題とする。また、本発明は、容器の下部領域の構造を改善することによって、粉粒体等の排出時間を短縮すると共に、粉粒体の回収率を向上させるべく構成された混合乾燥機を提供することを課題とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解決するための本発明は、容器10内に垂直軸18を備えた混合乾燥機において、前記容器10内の被処理物の攪拌を行うための攪拌翼20と、前記垂直軸18に対する前記被処理物の付着を防止するための補助翼30とが、前記垂直軸18に設けられたことを特徴としている。なお、本発明に係る混合乾燥機は、混合処理および乾燥処理の少なくとも一方の処理を行う装置である。 【0015】本発明に係る混合乾燥機によれば、前記補助翼30を設けたことにより、前記垂直軸18に対する前記被処理物の付着を防止して、前記容器10内における前記被処理物の混合状態を促進し、前記被処理物の回収率を向上させることができる。 【0016】また、本発明に係る混合乾燥機においては、前記攪拌翼20が、一端部が前記垂直軸18に固着されたアーム部22と、前記アーム部22の他端部に固着された羽根板21とを用いて構成され、前記補助翼30が、前記垂直軸18に固着された平板状部材を用いて構成されていることが好ましい。 【0017】また、本発明に係る混合乾燥機においては、前記補助翼30を構成する前記平板状部材の広面積面31上の一軸が、前記垂直軸18の軸方向と略平行で、且つ前記垂直軸18の軸方向に対して0〜20゜程度傾いた状態である構成が好ましい。この構成をさらに具体的に説明すれば、前記補助翼30を構成する前記平板状部材の広面積面31の側面32を前記垂直軸18に固着する構成において、前記側面32が前記垂直軸18の軸方向と略平行で、且つ、前記側面32と略平行である前記広面積面31上の一軸が前記垂直軸18の軸方向に対して0〜20゜程度傾いた状態であることが好ましい。 【0018】この好ましい構成によれば、前記補助翼30上に前記被処理物等が乗り上げることなく、前記補助翼30が効果的に前記垂直軸18に対する前記被処理物の付着を防止することができる。 【0019】また、本発明に係る混合乾燥機においては、前記攪拌翼20の回転数が90rpm以下であることが好ましい。 【0020】この好ましい構成によれば、前記容器10内の前記被処理物の攪拌時において、ボルテックス等が発生せず、前記被処理物に対して大きなせん断力が作用することもないので、効果的に前記被処理物の処理を行うことができる。 【0021】また、本発明に係る混合乾燥機においては、前記垂直軸18の下端部が前記容器10に固着されていない構成が好ましい。 【0022】この好ましい構成によれば、従来技術において前記被処理物たる粉粒体等を排出する際に抵抗となっていた前記容器10の下部領域の密な構造を、前記垂直軸18の下端部を特に固着等しないことによって緩和することができる。したがって、この好ましい構成によれば、前記容器10の下部領域の構造を改善することにより、粉粒体等の排出時の抵抗をなくして排出時間を短縮させることができる。さらに、前記容器10における下部領域の構造を改善することにより、前記容器10の下部領域における粉粒体等の付着も減少させることが可能となるので、前記被処理物たる粉粒体等の回収率も向上させることができる。 【0023】また、本発明に係る混合乾燥機においては、前記垂直軸18の下端部にリボン翼51が設けられており、前記リボン翼51が前記容器10に固着されていない構成が好ましい。 【0024】この好ましい構成によれば、前記容器10の下部領域の構造を改善させることにより、前記被処理物たる粉粒体等の排出時の抵抗をなくして排出時間を短縮させることが可能であると共に、前記容器10の下部領域における粉粒体等の付着も減少させるので、粉粒体等の回収率も向上させることができる。さらに、前記垂直軸18の下部に前記リボン翼51等を設けたことにより、前記容器10の下部領域における前記被処理物に対する攪拌作用も促進することができる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。 【0026】図1は、本発明の実施形態に係る混合乾燥機の概略側面図を示したものである。図1に示された混合乾燥機は、その内部にて被処理物たる粉粒体等の混合、乾燥処理等を行う容器10と、容器10内に粉粒体等を投入する投入部13と、容器10内の攪拌軸等(図示省略)を駆動させる駆動手段(電動モータ等)14と、容器10内の処理状態を観察等する際に用いられる観測口15等とを用いて構成されている。 【0027】容器10は、円錐型の容器本体11と、容器本体11の上方側開口部を閉塞すべく形成された蓋体12とを用いて構成されている。容器本体11と蓋体12とは、それぞれに設けられた本体側フランジ11a、蓋体側フランジ12a、およびこれらのフランジ11a,12aを締結させるボルト(図示省略)等を用いて接続されており、本体側フランジ11aと蓋体側フランジ12aとの間には、パッキン等(図示省略)が設けられている。 【0028】また、本実施形態に係る混合乾燥機においては、上述した投入部13、駆動手段14、および観測口15が、それぞれ蓋体12の上部に設けられている。そして、本実施形態に係る混合乾燥機は、必要に応じて、投入部13から被処理物たる粉粒体等が投入された後に、駆動手段14を用いて、これに接続された駆動軸(後述する)を回転させ、駆動軸を介して容器10内に設けられた攪拌翼等(後述する)を回転駆動させることによって、粉粒体等に対する混合処理、乾燥処理等を行うべく構成されている。 【0029】次に、本発明の実施形態に係る混合乾燥機における容器10内の構造について具体的に説明する。 【0030】図2は、本発明の実施形態に係る混合乾燥機の容器内構造の概略図を示したものである。図2において、本実施形態に係る混合乾燥機は、容器10内部に、駆動手段14にて回転駆動可能である駆動軸17と、この駆動軸17によって回転可能な垂直軸18と、この垂直軸18に固着された攪拌翼20(20a,20b,…20p)および補助翼30(30a,30b,30c,30d)等とが設けられている。 【0031】駆動軸17と垂直軸18とは、それぞれに設けられた駆動軸側フランジ17a、垂直軸側フランジ18aを用いて連結されており、これらのフランジ17a,18aは、ボルト(図示省略)等を用いて締結されている。また、ここで、本実施形態に係る垂直軸18の下端部は、容器10等の他の要素に固定されていない。 【0032】垂直軸18には、複数の攪拌翼20a,20b,…20pと、複数の補助翼30a,30b,30c,30dとが固着して設けられている。攪拌翼20a,20b,…20pは、羽根板21a,21b,…21pと、アーム部22a,22b,…22pとを用いて構成されており、各アーム部22の一端側が垂直軸18に固着され、各アーム部22の他端側に各羽根板21が固着されている。 【0033】各攪拌翼20を構成する各アーム部22は、垂直軸18の回転中心軸に対して、アーム部22の長手方向の中心軸が略90゜の角度を成すべく(装置の接地面と略平行となるべく)、垂直軸18に固着されている。また、アーム部22は、垂直軸18の軸方向の上方から下方に対して(容器本体11の円錐形状に応じて)、徐々にその長さが短くなるように複数設けられており、各アーム部の上下のアーム部(例えば、上から2つ目のアーム部22bに対する上方のアーム部22aおよび下方のアーム部22c)は、図3に示すように、それぞれ約120゜移動した位置に設けられている。ここで、図3は、図2のIII−III断面概略図である。なお、図3においては、図面の複雑化を避けるために、補助翼30cより下方の部材は省略している。 【0034】そして、以上のように設けられた各アーム部22の他端側に設けられた各羽根板21は、容器本体11の内面に近接すべく取り付けられており、各羽根板21と容器本体11の内面との間には、略5〜20mm程度の間隔が設けられている。ここでの間隔は、狭いほど壁面での内容物の流動がよく、また壁面への付着も少なくなるが、回転体(羽根板21等)と壁面(容器本体11の内面)との接触を避けるためには、経験上(製缶精度、組立精度等によって)、上述した5〜20mm程度の間隔であることが好ましい。なお、この間隔は、缶体サイズ(容器本体11のサイズ)によっても異なる。また、各羽根板21は、パドル形状に形成されている(パドル翼として構成されている)。ここで、パドル形状とは、一定幅を有する短辺と、槽(容器本体11の内面)に対して平行なカーブから成る長辺とで形成される平板の形状である。このとき、短辺は全て同一幅であっても、また二段階に変化してもよい。この平板を各アーム部に、水平面に対して15゜〜45゜の傾きを有するべく取り付けたものをパドル翼とする。なお、本実施形態においては、20゜に傾けて取り付けている。 【0035】また、各補助翼30は、矩形形状の平板状部材を用いて形成されている。ここで、図4は、垂直軸18に固着された補助翼30近傍の部分拡大図を示したものである。具体的に、図4(イ)は、図2の矢印Aの方向から見た矢視図を示し、図4(ロ)は、図4(イ)の矢印Bの方向から見た矢視図を示したものである。 【0036】本実施形態に係る混合乾燥機においては、図4(イ)に示すように、補助翼30(30a)の広面積面31の側面の中の一面(図4(ロ)においては広面積面31の右側側面32)を垂直軸18に固着することによって、補助翼30が構成されている。 【0037】そして、本実施形態においては、広面積面31上の一軸Yおよび右側側面32が、垂直軸18の中心軸Xに対して略平行となるように、垂直軸18の外周面に固着されている(図4(ロ)参照)。また、本実施形態においては、広面積面31上の一軸Yおよび右側側面32と、垂直軸18の中心軸Xとの上述した関係を維持しつつ、図4(イ)に図示した状態において、広面積面31上の一軸Yと、垂直軸18の中心軸Xとの成す角度(図4(イ)に示した角度α)が、0〜20゜程度であるべく構成されることが好ましい。ここで、角度αは図4(イ)に示すべく、中心軸Xから右側に傾いても、また左側に傾いてもよく、この向きは、容器10内における設定すべき粉粒体等の流れに応じて適宜選択可能である。また、本実施形態においては、この角度αは、0゜に設定されている。 【0038】図4に示すべく補助翼30の設置角度αを定めたのは、角度αをあまりにも大きな角度とすると、処理されるべき粉粒体等が補助翼30上に乗ったまま排出されず、回収効率が低下するからである。したがって、補助翼30を設定すべき角度としては、補助翼30と設置面との間において、粉粒体等の安息角以上の角度とすることが好ましい。ここで、安息角とは、重力場において、粉体層の自由表面が限界応力状態にあるとき、その面と水平面とのなす角のことである。また、補助翼30の角度αを0〜20゜に設定するということは、設置面に対して、補助翼30を90〜70゜に設定するということと同義である。 【0039】次に、以上のように構成された本実施形態に係る混合乾燥機の作動状態について説明する。 【0040】本実施形態に係る混合乾燥機においては、投入部13から投入された粉粒体等を容器10内で混合処理、乾燥処理等させるために、駆動手段14、駆動軸17、および垂直軸18を介して、攪拌翼20および補助翼30を回転駆動させる。ここで、本実施形態に係る混合乾燥機においては、攪拌翼20を90rpm以下で回転駆動させる。 【0041】この際、本実施形態においては、容器10内の粉粒体等が、攪拌翼20によりかき上げられ、容器10の内周面に沿って上方に移動した後、中心部へ折り返しすことによって、容器10内の粉粒体等が全体として循環混合すべく、攪拌翼20(を構成する羽根板21)等の角度等が設定して取り付けられている。なお、この粉粒体等の循環方向は、上記方向に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば、容器10の中心部に沿って上方に移動した後、容器10の内周面に沿って下方に折り返すような構成であってもよい。このような循環方向とする際には、それに合わせて、羽根板21等の設定角度を変更すればよい。 【0042】上述したように作動する本実施形態に係る混合乾燥機においては、垂直軸18に対して、攪拌翼20のみならず、補助翼30をも設けられている。 【0043】すなわち、従来であれば、中心部に折り返してきた粉粒体等は垂直軸に沿って下方へ移動するだけであるが、本実施形態においては、垂直軸18に沿って粉粒体等が下方へ移動する際においても、粉粒体等に対して補助翼30による攪拌作用が付加されることとなる。したがって、本実施形態に係る混合乾燥機によれば、補助翼30を設けたことによって、混合(攪拌)性能を向上させることが可能となる。 【0044】また、本実施形態に係る混合乾燥機においては、上述したように、垂直軸18の近傍で、粉粒体等に対して攪拌作用を付加するので、中心部に折り返してきた粉粒体等の垂直軸18に対する付着を防止することができる。したがって、本実施形態に係る混合乾燥機によれば、補助翼30によって垂直軸18に対する粉粒体等の付着を防止して、粉粒体等の回収率を向上させることが可能となる。 【0045】さらに、本実施形態に係る混合乾燥機においては、補助翼30を設けたことにより、上述したように、垂直軸18への粉粒体等の付着を減少させ、垂直軸18近傍の粉粒体等も適宜更新されることとなり、容器10内全体の粉粒体等の混合状態が向上することとなる。したがって、本実施形態に係る混合乾燥機によれば、容器10の外部に加熱手段を設けた場合であっても、容器10内の粉粒体等の全体に対して熱が伝わりやすくなり、従来発生していた、垂直軸近傍の粉粒体等の乾燥不足等を防止して、垂直軸18近傍の未乾燥物をなくし、それに基づく残留(未乾燥物としての残留)をもなくすこととが可能となるので、回収率を向上させることができる。 【0046】また、本実施形態に係る混合乾燥機においては、図2にて説明したように、垂直軸18の下端部が、容器10あるいはこれに設けられた他の要素に固定されていない。すなわち、構造が密となりやすい容器10の下部領域(最下部領域)に、垂直軸18を設けていない。したがって、本実施形態に係る混合乾燥機によれば、従来技術において粉粒体等を排出する際に抵抗となっていた容器下部領域の密な構造を、垂直軸18の下端部を特に固着等しないことによって緩和することができる。よって、本実施形態によれば、容器下部領域の構造を改善することにより、粉粒体等排出時の抵抗をなくして排出時間を短縮させることができる。また、本実施形態によれば、容器下部領域の構造を改善することにより、容器下部領域における粉粒体等の付着も減少させることが可能となるので、粉粒体等の回収率も向上させることができる。 【0047】なお、本発明の実施形態に係る混合乾燥機は、以上のような構成に限定されるものではなく、必要に応じて種々の構成とすることが可能である。例えば、混合乾燥機における容器下部領域は図5に示すべく構成してもよい。 【0048】図5は、本発明の他の実施形態に係る混合乾燥機の容器内構造の概略図を示したものである。図5に示された他の実施形態に係る混合乾燥機は、基本的に、図2〜図4にて説明した実施形態と同様であって、容器10(容器本体11)内の下部領域の構造のみが異なる。そこで、以下、この異なる構成についてのみ主に説明する。 【0049】図5に示された混合乾燥機においては、容器本体11内に設けられた垂直軸18の下端部が、容器本体11あるいはこれに設けられた他の要素に固定されておらず、この垂直軸18の下端部にはリボン翼51が設けられている。 【0050】図5において、リボン翼51は、アーム部52,53にて垂直軸18の下端部に固着されている。そして、リボン翼51は、補強部54,55にて、補強されている。また、このリボン翼51、アーム部52,53、および補強部54,55についても、容器本体11あるいはこれに設けられた他の要素には固定されていない。 【0051】すなわち、この他の実施形態に係る混合乾燥機においても、従来技術において粉粒体等を排出する際に抵抗となっていた容器下部領域の密な構造を、垂直軸18の下端部等を特に固着等しないことによって緩和することができる。 【0052】特に、この他の実施形態においては、垂直軸18の下端部にリボン翼51等を設けたことによって、上述した実施形態(図2参照)よりも垂直軸18を短くし(垂直軸18下端部と容器本体11の下端部との距離を大きくし)、密となりやすい容器下部領域の構造をより緩和している。さらに、この他の実施形態においては、容器下部領域の攪拌作用を促進するために、補強を施した上で、リボン翼51を設けている。 【0053】したがって、他の本実施形態によれば、容器下部領域の構造を改善することにより、粉粒体等排出時の抵抗をなくして排出時間を短縮させることができる。また、容器下部領域の構造を改善することにより、容器下部領域における粉粒体等の付着も減少させ、粉粒体等の回収率も向上させることができる。さらに、垂直軸18の下部にリボン翼51等を設けたことにより、上述した種々の効果に加えて、容器下部領域における粉粒体等の攪拌を促進することができる。 【0054】また、以上の図1〜図5にて説明した本発明の各実施形態に係る混合乾燥機は、容器10内の粉粒体等を攪拌するために、基本的な構成として、羽根板21等から成る攪拌翼20と、補助翼30とを有している。一方、従来技術に係る混合乾燥機は、大きなダブルリボン翼を有している。従来技術によれば、垂直軸近傍に粉粒体等が付着しやすいのは、先に説明した通りであるが、この従来技術は、さらに、ダブルリボン翼自身に粉粒体等が付着しやすい(ダブルリボン翼上面に粉粒体等が乗りやすい)という問題がある。一方、本発明によれば、比較的シンプルなパドル形状の羽根板21等によって攪拌翼20が構成されているので、従来技術のような問題は生じない。したがって、本発明によれば、攪拌翼全体として考えた場合であっても、従来技術よりも粉粒体等の付着が減少するので、従来技術よりも粉粒体等の回収率を向上させることが可能となる。 【0055】また、本実施形態に係る混合乾燥機においては、補助翼30を図4を用いて説明したような角度に設定したので、粉粒体等の攪拌を効果的に行うとともに、垂直軸18に対する粉粒体等の付着を防止することができる。また、上述した角度に設定した補助翼30であれば、粉粒体等の排出時においても、粉粒体等が補助翼30上に乗ることもないので、補助翼30を設けても粉粒体等の回収率の低下を招くこともない。 【0056】さらに、本実施形態においては、上述したように、攪拌翼20が90rpm以下の回転数で回転駆動させられる。ここで、90rpm以下と定めたのは、あまりに高い回転数とすると、種々の問題が生ずるからである。例えば、本実施形態と同様に、容器の中心部に攪拌翼を回転駆動させるための垂直軸を有する混合乾燥機においては、攪拌効果だけを考慮すれば、100rpm以上で回転させることが好ましい。しかしながら、100rpm以上の回転数で作動させると、次のような問題が生ずる。 【0057】まず第一の問題としては、攪拌翼を100rpm以上で回転させると、容器内において、ボルテックスが発生しやすくなるという点があげられる。「ボルテックス」とは、粉粒体等が、容器内周面近傍では高い位置までかき上げられ、容器中心部分では深く落ち込むような状態となる現象である。このような状態となると、容器内周面近傍の高い位置までかき上げられた粉粒体等はその位置で付着してしまい、粉粒体等に分離・偏析等が生じ、粉粒体等に対する適当な処理を行うことができなくなる。 【0058】また、第二の問題としては、攪拌翼を100rpm以上で回転させると、粉粒体等に与えられるせん断力が大きすぎて、粉粒体等の粒子が破壊されたり、粉粒体等が容器内周面に付着等するため、粉粒体等に対する適当な処理を行うことができないという点があげられる。 【0059】また、第三の問題としては、攪拌翼を100rpm以上で回転させるために、モータ動力の増大を図らなければならないという点があげられる。 【0060】さらに、第四の問題としては、攪拌翼等を100rpm以上で回転させることによって、大きな攪拌熱が発生し、温度条件がシビアな製品等については、製品劣化のおそれがあるという点があげられる。 【0061】以上の問題点の発生を防止するためには、100rpmより低い回転数が好ましい。本実施形態に係る混合乾燥機においては、垂直軸18(すなわち攪拌翼20等)を90rpm以下で回転させることが好ましい。しかしながら、そのような低い回転数では、攪拌効果が低下するため、本実施形態においては、攪拌翼等を90rpm以下で回転させても適切な混合状態を得るために、補助翼(30)を設けて、上記問題点を解消しつつ、攪拌効果の低下も防止できる。 【0062】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、攪拌翼を回転駆動させるために設けられた垂直軸に対する粉粒体等の付着を防止して、粉粒体等の回収率を向上させるべく構成された混合乾燥機を得ることができる。また、本発明によれば、容器の下部領域の構造を改善することによって、粉粒体等の排出時間を短縮すると共に、粉粒体の回収率を向上させるべく構成された混合乾燥機を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000192590 【氏名又は名称】神鋼パンテツク株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月16日(1999.11.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074332 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 昇 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141363(P2001−141363A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−324851 |
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