| 【発明の名称】 |
箱形乾燥炉 |
| 【発明者】 |
【氏名】倉橋 聡
【氏名】塩野 峰生
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| 【要約】 |
【課題】被乾燥材の全面を均一に乾燥可能とし、設置スペースも効率的となる箱形乾燥炉を提供することである。
【解決手段】被乾燥材Pを収容する炉体2に熱風吹出し口32と熱風吸込み口34とを設け、熱風発生機3で発生した熱風を炉体2内に吹き出し、炉体2内の使用済み熱風を熱風発生機3に戻すように構成されてなる箱形乾燥炉1において、前記炉体2が、互いに連通する複数の炉室A、Bに区画され、この区画された炉室A、B内のそれぞれに炉内ファン4、4を設け、炉室A、B間に周回状の熱風循環流Rを形成してなることを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被乾燥材を収容する炉体に熱風吹出し口と熱風吸込み口とを設け、熱風発生機で発生した熱風を吹出しダクトから熱風吹出し口を経て炉体内に吹き出し、炉体内の使用済み熱風を熱風吸込み口から吸込みダクトを経て熱風発生機に戻すように構成されてなる箱形乾燥炉において、前記炉体が、被乾燥材を収容可能で互いに連通する複数の炉室に区画され、この区画された炉室内のそれぞれに炉内ファンを設け、炉内ファンから吹き出した風で連通する複数の炉室間に周回状の熱風循環流を形成してなることを特徴とする箱形乾燥炉。 【請求項2】 前記炉内ファンの吹出し口から吹き出した風を吹出し口の上流から下流に向け被乾燥材の被乾燥面に沿わせて導く導風板を設置してなることを特徴とする請求項1記載の箱形乾燥炉。 【請求項3】被乾燥材を収容する炉体に熱風吹出し口と熱風吸込み口とを設け、熱風発生機で発生した熱風を吹出しダクトから熱風吹出し口を経て炉体内に吹き出し、炉体内の使用済み熱風を熱風吸込み口から吸込みダクトを経て熱風発生機に戻すように構成されてなる箱形乾燥炉において、炉体内の被乾燥材の被乾燥面とその反対面との間に周回状の熱風循環流を形成可能に炉内ファンを設けてなることを特徴とする箱形乾燥炉。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は箱形乾燥炉に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の箱形乾燥炉は、特開平7−318246号公報や特開平6−034268号公報に記載されている。上記特開平7−318246号公報に記載の箱形乾燥炉は、建物ユニット等を構成する外壁パネルの塗装面を熱風吹き付けにより乾燥するパネルの乾燥装置であって、塗装面に対面する多数位置のそれぞれに熱風吹出し口を設けると共に、各熱風吹出し口の周辺に熱風回収口を設けてなるものである。 【0003】また、特開平6−034268号公報に記載の箱形乾燥炉は、熱風発生機で発生した熱風を炉体内に吹き出し、炉体内の使用済み熱風を熱風発生機に戻すものであって、炉体内の被乾燥材側面に沿う位置に炉内熱気循環流用遮蔽板を設置し、この遮蔽板の被乾燥材側と反被乾燥材側との間に周回状の熱風循環流を形成する炉内ファンを設けてなるものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】然るに、上記特開平7−318246号公報に記載の従来の箱形乾燥炉では、吹出し口と対面する直下の被乾燥面が局所的に高温状態となり、例えば、水性エマルジョン型塗料が塗布された被乾燥面を乾燥させる場合、上記局所的高温状態により塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良が生じる。 【0005】また、上記特開平6−034268号公報に記載の箱形乾燥炉では、炉体内の被乾燥材側面に沿う位置に遮蔽板を設置するものであるから、被乾燥材が建物外壁パネル等の大型なものであると、この遮蔽板を設置するスペースが被乾燥材の側面方向に別途必要となり、炉体がさらに大型化して設置スペースを広げなければならないという問題がある。 【0006】本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、被乾燥材の全面を均一に乾燥可能とし、設置スペースも効率的となる箱形乾燥炉を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、被乾燥材を収容する炉体に熱風吹出し口と熱風吸込み口とを設け、熱風発生機で発生した熱風を吹出しダクトから熱風吹出し口を経て炉体内に吹き出し、炉体内の使用済み熱風を熱風吸込み口から吸込みダクトを経て熱風発生機に戻すように構成されてなる箱形乾燥炉において、前記炉体が、被乾燥材を収容可能で互いに連通する複数の炉室に区画され、この区画された炉室内のそれぞれに炉内ファンを設け、炉内ファンから吹き出した風で連通する複数の炉室間に周回状の熱風循環流を形成してなることを特徴としている。 【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の箱形乾燥炉において、前記炉内ファンの吹出し口から吹き出した風を吹出し口の上流から下流に向け被乾燥材の被乾燥面に沿わせて導く導風板を設置してなることを特徴としている。 【0009】請求項3記載の本発明は、被乾燥材を収容する炉体に熱風吹出し口と熱風吸込み口とを設け、熱風発生機で発生した熱風を吹出しダクトから熱風吹出し口を経て炉体内に吹き出し、炉体内の使用済み熱風を熱風吸込み口から吸込みダクトを経て熱風発生機に戻すように構成されてなる箱形乾燥炉において、炉体内の被乾燥材の被乾燥面とその反対面との間に周回状の熱風循環流を形成可能に炉内ファンを設けてなることを特徴としている。 【0010】(作用)請求項1記載の本発明によると、炉体が、被乾燥材を収容可能で互いに連通する複数の炉室に区画されているので、区画された複数の炉室に複数の被乾燥材を収容して同時に乾燥でき、箱形乾燥炉の設置スペースが効率的となる。そして、区画された炉室内のそれぞれに炉内ファンを設け、炉内ファンから吹き出した風で連通する複数の炉室間に周回状の熱風循環流を形成してなるものであるから、局所的高温状態が解消され、被乾燥材の全面を均一に乾燥できる。その結果、塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良が生じない。 【0011】請求項2記載の本発明によると、さらに、炉内ファンの吹出し口から吹き出した風を吹出し口の上流から下流に向け被乾燥材の被乾燥面に沿わせて導く導風板を設置してなるものであるから、被乾燥材の全面を一層均一に乾燥できる。 【0012】請求項3記載の本発明によると、炉体内の被乾燥材の被乾燥面とその反対面との間に周回状の熱風循環流を形成可能に炉内ファンを設けてなるものであるから、局所的高温状態が解消され、被乾燥材の全面を均一に乾燥できる。その結果、塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良が生じない。また、従来技術のように、被乾燥材側面に沿う位置に遮蔽板を設置せずに済むので、炉体が大型化せず、設置スペースの効率的な箱形乾燥炉となる。 【0013】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例であって、(イ)図は箱形乾燥炉の外観図、(ロ)図は(イ)図のX−X線における断面図である。図1において、1は箱形乾燥炉、Pは被乾燥材である。 【0014】本実施例の箱形乾燥炉1は、建物用外壁パネル等である被乾燥材Pの被乾燥面P1(一側面)に水性エマルジョン塗料を塗布し、この塗料を加熱乾燥させて固化せしめるために使用するものである。上記箱形乾燥炉1は、被乾燥材Pを収容する炉体2に熱風吹出し口32と熱風吸込み口34とを設け、熱風発生機3で発生した熱風を吹出しダクト31から熱風吹出し口32を経て炉体2内に吹出し、炉体2内の使用済み熱風を熱風吸込み口34から吸込みダクト33を経て熱風発生機3に戻すように構成されている。 【0015】上記炉体2は、図1(ロ)図に示すように、乾燥運転時には密閉できる箱体であって、被乾燥材Pを収容可能で互いに連通する上段炉室Aと下段炉室Bに区画されている。すなわち、上段炉室Aと下段炉室Bは、炉体2の略中央部に水平状態で設けられた棚板21によって区画され、この棚板21の両側部を開口することで上段炉室Aと下段炉室Bとが連通するようになされている。上記棚板21と炉体2の底板22には、それぞれ、搬送用のローラコンベア23、23が設置され、このローラコンベア23の上に被乾燥面P1を上に向けて被乾燥材Pを水平状態で設置できるようになっている。 【0016】上記区画された上段炉室Aと下段炉室B内には、それぞれ、炉内ファン4、4が設けられている。上段炉室Aの炉内ファン4は、被乾燥材Pの一側端部に位置して設けられ、下段炉室Bの炉内ファン4は、被乾燥材Pの他側端部に位置して設けられている。そして、前記熱風吹出し口32は、その吹出し方向を被乾燥材Pの一側端部に向けて上段炉室Aに設けられている。また、熱風吸込み口34は、下段炉室Bの炉内ファン4と対向する側に位置して設けられている。上記箱形乾燥炉1を運転状態にすると、炉内ファン4、4から吹き出した風で、連通する上、下段炉室A、B間に周回状の熱風循環流Rを形成できるようになっている。 【0017】また、上記本実施例の箱形乾燥炉1には、上記炉内ファン4、4の吹出し口41から吹き出した風を吹出し口41の上流から下流に向け被乾燥材Pの被乾燥面P1に沿わせて導く導風板5、5を、それぞれ、上段炉室Aと下段炉室Bとに設置している。上記導風板5は、いずれも、被乾燥面P1との隙間が吹出し口41の上流から下流に向かって狭くなるように、傾斜して設置されている。 【0018】つぎに、上記構成になされた箱形乾燥炉1の使用状態について説明する。塗装直後の2枚の被乾燥材P、Pを、その被乾燥面P1(塗装面)を上に向けて、上段炉室Aと下段炉室Bの各ローラコンベア23上に水平状態で収容した後、熱風発生機3と炉内ファン4、4を運転状態とする。すると、熱風発生機3で発生した熱風が吹出しダクト31から熱風吹出し口32を経て上段炉室Aの一側に吹き出される。また、炉体2内の使用済み熱風は、下段炉室Bに設けられている熱風吸込み口34から吸込みダクト33を経て熱風発生機3に回収される。回収された熱風は、所定温度に加熱されて再び吹出しダクト31から熱風吹出し口32を経て上段炉室Aに吹き出される。 【0019】その際、上段炉室Aの一側に設けられた炉内ファン4、4の吹出し口41から吹き出された風が、熱風吹出し口32から供給された熱風と混じり合って、被乾燥面P1と導風板5との間を通り、下段炉室Bの他側に設けられた炉内ファン4の吸込み口42に向かって流れる。下段炉室Bでは、上記炉内ファン4の吸込み口42から吸い込まれた空気が、その吹出し口41から吹き出され、被乾燥面P1と導風板5との間を通り、一部は熱風吸込み口34から吸い込まれ、残りは上段炉室Aに設けられた炉内ファン4の吸込み口42から吸い込まれる。上記によって、上段炉室Aと下段炉室Bの内部に熱風循環流Rが形成されるのである。 【0020】(実施例の作用)本実施例によると、炉体2が、被乾燥材Pを収容可能で互いに連通する上段炉室Aと下段炉室Bとに区画されているので、区画された上、下段炉室A、Bのそれぞれに2枚の被乾燥材P、Pを収容して同時に乾燥でき、箱形乾燥炉1の設置スペースが効率的となる。そして、区画された上、下段炉室A、B内のそれぞれに炉内ファン4、4を設け、炉内ファン4、4から吹き出した風で連通する上、下段炉室A、B間に周回状の熱風循環流Rを形成してなるものであるから、この熱風循環流Rが被乾燥面P1に沿う平行流となり、局所的高温状態が解消されると同時に、被乾燥材Pの全面を均一に乾燥できる。その結果、塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良が生じない。 【0021】さらに、炉内ファン4の吹出し口41から吹き出した風を吹出し口41の上流から下流に向け被乾燥材Pの被乾燥面P1に沿わせて導く導風板5を設置してなるものであるから、被乾燥材Pの全面を一層均一に乾燥できる。この際、上記導風板5は、被乾燥面P1との隙間が吹出し口41の上流から下流に向かって狭くなるように、傾斜して設置されているので、熱風循環流Rの下流側における減衰を生じにくくし、被乾燥材Pのどの部位でも風速を均一化して乾燥できる。 【0022】図2は、本発明の別の実施例であって、箱形乾燥炉の断面図である。図2において、10は箱形乾燥炉、20は炉体、Cは第1炉室、Dは第2炉室である。本実施例において、前記実施例と本質的に同じものには同符合を付けて説明を省略し、異なるものだけ別符合を付けて説明する。 【0023】本実施例の箱形乾燥炉10は、外壁パネルである2枚の被乾燥材P、P(前記実施例と同じ)を各架台Kに設置し、垂直状態からやや傾斜させて収容する第1炉室Cと第2炉室Dとからなる炉体20を備えている。すなわち、上記炉体20は、水平方向に二分割されたものであって、その中央部での炉体20の床面から垂直方向に立設された風域規制板201により、第1炉室Cと第2炉室Dとに分割されている。 【0024】上記本実施例の箱形乾燥炉10には、熱風吹出し口32と熱風吸込み口34を、第1炉室Cと第2炉室Dのそれぞれに設けている。すなわち、上記熱風吹出し口32は、逆Y字形状の二股に分岐した吹出しダクト31の下方先端に設けられ、この吹出しダクト31は炉体20の上部に設けられている。また、第1炉室Cと第2炉室Dのぞれぞれに設けられた各架台Kの背後には、吸込みダクト33、33が設けられ、この吸込みダクト33の下端部が上記熱風吸込み口34となっている。そして、炉体20の上に設置された熱風発生機3で発生した熱風を、上記吹出しダクト31から熱風吹出し口32を経て炉体20内に吹出し、炉体20内の使用済み熱風を熱風吸込み口34から吸込みダクト33を経て熱風発生機3に戻すように構成されている。 【0025】また、第1炉室Cと第2炉室Dのぞれぞれには、炉体20内の被乾燥材Pの被乾燥面P1とその反対面との間に周回状の熱風循環流Rを形成可能に炉内ファン4、4を設けている。この炉内ファン4、4は、いずれも、第1炉室Cと第2炉室Dの天井面に取り付けられている。すなわち、上記炉内ファン4の吹出し口41は下方に向けられている。この吹出し口41から吹き出された風が、被乾燥材Pの被乾燥面P1の上方から下方に沿って吹き付けられ、被乾燥面P1の下端からその反対面を通って炉内ファン4の吸込み口42から吸い込まれ、これによって周回状の熱風循環流Rを形成可能にしている。 【0026】(実施例の作用)上述したように、本実施例の箱形乾燥炉10によると、炉体20内の被乾燥材Pの被乾燥面P1とその反対面との間に周回状の熱風循環流Rを形成可能に炉内ファン4を設けてなるものであるから、熱風の流れが被塗装面P1に沿う平行流となり、局所的高温状態が解消されると同時に、被乾燥材Pの全面を均一に乾燥できる。その結果、塗膜(被塗装面P1)にフクレや割れのごとき乾燥不良が生じない。また、炉体20の壁面や風域規制板201が導風板の役割をすると共に、従来技術のように、被乾燥材P側面に沿う位置に遮蔽板を設置せずに済むので、炉体20が大型化せず、設置スペースの効率的な箱形乾燥炉10となる。 【0027】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によると、区画された複数の炉室に複数の被乾燥材を収容して同時に乾燥できるので、箱形乾燥炉の設置スペースが効率的となる。そして、局所的高温状態が解消され、被乾燥材の全面を均一に乾燥できるので、塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良のない塗膜面が得られる。 【0028】請求項2記載の本発明によると、さらに、炉内ファンの吹出し口から吹き出した風を吹出し口の上流から下流に向け被乾燥材の被乾燥面に沿わせて導く導風板を設置してなるものであるから、被乾燥材の全面を一層均一に乾燥できる。 【0029】請求項3記載の本発明によると、局所的高温状態が解消され、被乾燥材の全面を均一に乾燥できるので、塗膜にフクレや割れのごとき乾燥不良ない塗膜面が得られる。また、従来技術のように、被乾燥材側面に沿う位置に遮蔽板を設置せずに済むので、炉体が大型化せず、設置スペースの効率的な箱形乾燥炉となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社 【識別番号】390033123 【氏名又は名称】積水エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月20日(1999.9.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102956 【弁理士】 【氏名又は名称】九十九 高秋
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| 【公開番号】 |
特開2001−91154(P2001−91154A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−266106 |
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