| 【発明の名称】 |
被乾燥処理物の乾燥処理方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松岡 経久
|
| 【要約】 |
【課題】被乾燥処理物をエネルギの消費量を少なく、効率的に乾燥処理するとともに、その乾燥処理時に発生する蒸発ガスによる環境汚染を防止するようにした被乾燥処理物の乾燥処理方法を提供すること。
【解決手段】被乾燥処理物1を間接加熱により乾燥させ、乾燥時に発生する蒸発ガス4をコンデンサ5で凝縮して排気ガス8と凝縮水6とに気液分離するとともに、分離した凝縮水6を曝気槽7に導入して、排気ガス8により曝気するようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被乾燥処理物を間接加熱により乾燥させ、乾燥時に発生する蒸発ガスをコンデンサで凝縮して排気ガスと凝縮水とに気液分離するとともに、分離した凝縮水を曝気槽に導入して、排気ガスにより曝気することを特徴とする被乾燥処理物の乾燥処理方法。 【請求項2】 凝縮水を曝気槽に導入して、排気ガスにより曝気した後、空気により曝気することを特徴とする請求項1記載の被乾燥処理物の乾燥処理方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、食品工場等から発生する汚泥、植物性残渣等の被乾燥処理物(本明細書において、単に「被乾燥処理物」という。)の乾燥処理方法に関し、特に、被乾燥処理物をエネルギの消費量を少なく、効率的に乾燥処理するとともに、その乾燥処理時に発生する蒸発ガスによる環境汚染を防止するようにした被乾燥処理物の乾燥処理方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】食品工場等から発生する汚泥、植物性残渣等は、含水率が高く、そのまま廃棄したり、焼却処理することが困難であるため、乾燥装置を用いて乾燥処理するようにしている。 【0003】従来、この被乾燥処理物の乾燥処理は、可燃性廃棄物あるいは油やガスの燃料を用い、その燃焼熱で、被乾燥処理物を直接加熱することにより乾燥させるようにしている。 【0004】そして、乾燥時に発生する水蒸気を含む蒸発ガスに対しては、さらに、油やガスの燃料を燃焼させる熱分解脱臭方法によって脱臭しているが、かかる熱分解脱臭方法は、多量の燃料を必要とするという問題があった。 【0005】また、従来の可燃性廃棄物や燃料の燃焼熱で、被乾燥処理物を直接加熱して乾燥させる手法では、乾燥に用いる熱風温度が約800℃以上と高温であることから、被乾燥処理物に含まれている揮発性有機物が気化し易く、このため乾燥時に発生する蒸発ガスの臭気も強い。 【0006】さらに、乾燥させる被乾燥処理物が有機塩素又は有機塩素化合物を含有する場合、有機塩素の気化温度が180℃付近にあることから、有害なジベンゾフラン類、ダイオキシン類等の有機塩素類の発生又は生成が憂慮され、これらを含む排気ガスの処理装置に大きな設備費用を必要とするという問題があった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の被乾燥処理物の乾燥処理方法が有する問題点に鑑み、被乾燥処理物をエネルギの消費量を少なく、効率的に乾燥処理するとともに、その乾燥処理時に発生する蒸発ガスによる環境汚染を防止するようにした被乾燥処理物の乾燥処理方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の被乾燥処理物の乾燥処理方法は、被乾燥処理物を間接加熱により乾燥させ、乾燥時に発生する蒸発ガスをコンデンサで凝縮して排気ガスと凝縮水とに気液分離するとともに、分離した凝縮水を曝気槽に導入して、排気ガスにより曝気することを特徴とする。 【0009】この被乾燥処理物の乾燥処理方法は、被乾燥処理物の乾燥を間接加熱によって行うことから、被乾燥処理物を、例えば、120℃程度の比較的低温で乾燥させることができ、これにより、乾燥工程での燃料消費量を節減することができるとともに、揮発性有機物の気化や有機塩素類の発生又は生成を防止することができる。そして、被乾燥処理物の乾燥を低温で行うことによって蒸発ガスの凝縮が容易になり、さらに、凝縮水を蒸発ガスから分離された排気ガスで曝気することにより、凝縮水と排気ガスを同時に浄化処理することができ、これにより、蒸発ガスを簡単、かつ効率的に処理することができ脱臭装置の負荷を軽減することができ、熱分解脱臭工程を省略して、これによっても、燃料消費量を節減することができる。 【0010】この場合において、凝縮水を曝気槽に導入して、排気ガスにより曝気した後、空気により曝気することができる。 【0011】これにより、凝縮水をより確実に浄化処理することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の被乾燥処理物の乾燥処理方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0013】図1に、本発明の被乾燥処理物の乾燥処理方法の一実施例のフローチャートを示す。 【0014】この被乾燥処理物の乾燥処理方法は、食品工場等から発生する汚泥、植物性残渣等の被乾燥処理物1を、間接加熱乾燥機2によって、例えば、100〜140℃、好適には、120℃程度の比較的低温で乾燥させて、乾燥製品3を得るものである。 【0015】間接加熱乾燥機2としては、特に限定されるものではないが、蒸気ボイラ9で発生させた130℃〜150℃の水蒸気を用いて、間接的に被乾燥処理物を加熱して乾燥させる減圧式又はマルチコイル式のものを採用し、乾燥温度を120℃程度の比較的低温で乾燥を行い、これにより、被乾燥処理物に含まれる揮発性有機物の気化や有機塩素類の発生又は生成を防止するようにする。また、乾燥温度を120℃程度の比較的低温に設定して乾燥を行うようにしているため、乾燥製品3の温度による変質もなく、均質な乾燥製品3を得ることができる。なお、この場合、乾燥に用いる蒸気としては、別途設ける可燃性廃棄物燃焼機の廃熱蒸気ボイラ(図示省略)からの蒸気を用いることができ、これにより、さらに実質的なエネルギの消費量を少なくすることができる。 【0016】そして、被乾燥処理物1の乾燥時に発生する蒸発ガス4は、冷却タワーを備えたコンデンサ5で凝縮して排気ガス8と凝縮水6とに気液分離するとともに、分離した凝縮水6を曝気槽7に導入して、分離した排気ガス8により曝気するようにする。 【0017】この場合、乾燥時に低温域で発生する揮発性有機物のほとんどは、易水溶性であるため、これらは、乾燥工程で生じる蒸発ガス4の水蒸気に溶解している。したがって、この蒸発ガス4をコンデンサ5に導き、冷却することにより、揮発性有機物を溶解した凝縮水6として回収することができ、また、この凝縮水6を取り除いた後の排気ガス8の臭気を軽減することができる。 【0018】コンデンサ5で凝縮して得られる凝縮水6は、一般的には、揮発性有機物が高い濃度で、具体的には、約1,500〜2,500ppm程度溶解していることが多いため、生物的酸素要求量(BOD)が高く、そのまま処分することができない。そこで、本実施例においては、独立して生物処理するようにした2つの生物処理水槽7a、7bを設け、凝縮水6を導入して浄化処理をするようにしている。 【0019】このうち、第1生物処理水槽7aには、コンデンサ5で凝縮水6を分離した後の排気ガス8を槽底部に導入し、微細気泡化して曝気するようにし、この第1生物処理水槽での酸素供給と併せて排ガス8の脱臭を行うようにする。 【0020】第1生物処理水槽7aにおいて、あらかた処理した1次処理水を、次に、第2生物処理槽bに導入して、新鮮で十分な空気を槽底部に導入し、微細気泡化して曝気するようにし、生物処理を活性化させるようにする。 【0021】第1生物処理槽7aで脱臭した排気ガス及び第2生物処理槽7bに送気した空気は、各々の槽7a、7bの上部に設けた集気室で集気し、活性炭吸着装置10で最終脱臭処理することにより、無害、無臭にした後、大気中に排出する。 【0022】また、第2生物処理槽7bで十分に生物処理した廃水は、例えば、別に設けた薄膜濾過装置11で濾過処理し、処理済水の生物的酸素要求量(BOD)及び化学的酸素要求量(COD)を20ppm以下とした後、放流したり、再生水として利用するようにする。再生水の利用方法としては、例えば、蒸気発生器9の燃焼炉において、熱排ガスの降温や粉塵除去時の噴霧冷却に使用することが可能であり、これにより、放流水の減量化を図ることができる。 【0023】以上のように、この被乾燥処理物の乾燥処理方法では、間接加熱によって乾燥を行うことから、被乾燥処理物1を120℃程度の比較的低温で乾燥させることができ、これにより、乾燥工程での燃料消費量を節減することができるとともに、揮発性有機物の気化や有機塩素類の発生又は生成を防止することができる。そして、被乾燥処理物1の乾燥を低温で行うことによって蒸発ガス4の凝縮が容易になり、さらに、凝縮水6を蒸発ガス4から分離された排気ガス8で曝気することにより、凝縮水6と排気ガス8を同時に浄化処理することができ、被乾燥処理物1の乾燥を低温で行うことによって蒸発ガス4の凝縮が容易になる。 【0024】以上、本発明の被乾燥処理物の乾燥処理方法の一実施例を説明したが、被乾燥処理物としては、例えば、飲料用果実の絞りかす等を乾燥処理の対象とすることができる。 【0025】 【発明の効果】本発明の被乾燥処理物の乾燥処理方法によれば、被乾燥処理物の乾燥を間接加熱によって行うことから、被乾燥処理物を、例えば、120℃程度の比較的低温で乾燥させることができ、これにより、乾燥工程での燃料消費量を節減することができるとともに、揮発性有機物の気化や有機塩素類の発生又は生成を防止することができる。そして、被乾燥処理物の乾燥を低温で行うことによって蒸発ガスの凝縮が容易になり、さらに、凝縮水を蒸発ガスから分離された排気ガスで曝気することにより、凝縮水と排気ガスを同時に浄化処理することができ、これにより、蒸発ガスを簡単、かつ効率的に処理することができ脱臭装置の負荷を軽減することができ、熱分解脱臭工程を省略して、これによっても、燃料消費量を節減することができる。これによって、被乾燥処理物をエネルギの消費量を少なく、効率的に乾燥処理することができるとともに、その乾燥処理時に発生する蒸発ガスによる環境汚染を確実に防止することができる。 【0026】また、凝縮水を曝気槽に導入して、排気ガスにより曝気した後、空気により曝気することにより、凝縮水をより確実に浄化処理することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】397001363 【氏名又は名称】松岡 経久
|
| 【出願日】 |
平成11年9月13日(1999.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102211 【弁理士】 【氏名又は名称】森 治 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−82878(P2001−82878A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−258504 |
|