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【発明の名称】 乾燥装置及びその乾燥方法
【発明者】 【氏名】吉田 博道

【要約】 【課題】廃棄用の未だ新鮮な食材等の被乾燥物は加温されながら正逆回転して攪拌するので均一に乾燥され、内ドラムを固着した軸管は加温気体が正逆方向に交互に流通して目詰りを解消するので連続運転が可能である。軸管中の気体を真空ポンプで吸引し負圧状態で迅速に乾燥する。乾燥物は機能食品、肥料、飼料として再利できる。

【解決手段】正逆回転する軸管に内ドラムを固着し、更に加熱体と吸込管を設けた外ドラムを回転自に設け、軸管の仕切壁両側部の小孔群にはフィルタを設け、軸管は電気的駆動機構で回転し、軸管両端に接続した両通気管は先端側に電磁弁を設けて、真空ポンプの吸引管上端と接続し、前記吸込管に接続した電磁弁付分岐管は前記両通気管に接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 枠体に回動自在に装架した軸管には周壁に蓋を具えた開口と周壁内面に羽根板を有する内ドラムを同軸的に固設し、更に該軸管には周壁に蓋を具えた開口と内部に加熱体を有する外ドラムを回動自在に軸装し、軸管は中央部に仕切壁と両側部に小孔群と該小孔群を覆う金網、多孔板などのフィルタを設け、軸管の一端側には正逆回転可能な電気的駆動機構を設け、軸管の両端より自在継手を介して接続した両通気管の先端は封水式真空ポンプより立ち上げた吸引管の上端に接続し、該両通気管の吸引管上端近接部位には電磁弁を設け、前記外ドラム内に開口した吸込管の基端に一端を接続した電磁弁を有する一対の分岐管の他端は前記両通気管にそれぞれ接続し、前記封水式真空ポンプに吸引した蒸気含有気体はこれと接続した気水分離器により気体と温水に分離されて外部へ排出され、前記内ドラムは電気的制御回路により時間的に正逆回転と同期して軸管内を気体が正逆方向及び負圧に吸引されることを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】 上記外ドラム内にはニクロム線と石英管からなる陶磁製筒部材で被覆して遠赤外線からなる輻射熱を放射する加熱体であり、上記軸管の中央部には半径方向に沿って円形の隔板を設け、軸管の両側部には夫々先端開口にフィルタを設けた突出管を半径方向に突設したことを特徴とする請求書1記載の乾燥装置。
【請求項3】 前記気水分離器の下部の貯溜湯水は管を介して冷却水槽の一端上流部に誘導する吐出口を設け、湯水が流下に移動しながら温度が低下し、該冷却水槽の他端部から管を介して封水式真空ポンプの下部に吸引されて該部の貯溜温水を冷却し、該真空ポンプの作動能力を保持するようにしたことを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項4】 内ドラムは全行程に亘って連続的に加温しながら正回転して被乾燥物を乾燥適温に加温する準備的な第一行程と、その後、内ドラムを逆回転させながら軸管を通過する加温気体を正方向に流通させて乾燥処理する第二行程と、次に、内ドラムを正回転させながら軸管及び内ドラムに加温気体を供給せずに気体流通管系を介して封水式真空ポンプにより内ドラム内を負圧にする第三の行程と、それから、内ドラムを逆回転させながら軸管を通過する加温気体は逆方向に流通させて乾燥する第四の行程を作動させ、第五の行程以降は第三行程後に第二行程を作動させ、次に第三行程後に第四行程を作動させ、以下電気制御回路により自動的に順次繰返して行なうことを特徴とする乾燥方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は未だ新鮮な売れ残り食材や賞味期限経過直後の新鮮なあらゆる料理品を粉体状となるまで乾燥する装置とその乾燥方法に関し、特に該粉体状乾燥物を新たに製造調理可能に料理品、菓子などに機能的食材原料として混入したり、家畜の飼料や肥料として再使用可能とするための乾燥装置及び乾燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】野菜、魚介類、肉類などの店頭食材の販売期限直後は、見た限りで僅かに見劣りがするので、売れ残り品として廃棄される。そしてホテルや宿泊所等では、各種の料理品、米飯、和菓子、ケーキなどはその賞味期間が僅かに経過しても廃棄される。更にまた、弁当製造業者は通常の注文量より一割程多く製造し、これを多量の売れ残り品が発生するのでやむなく廃棄されている。そして更に豆腐製造時に出るおからは、新鮮であってもその大部分が廃棄されている。そしてこれらは産業廃棄物として廃棄物処理場に埋立てられるか、焼却施設で焼却処分されている現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した食材や料理品、ケーキなどの廃棄物は巨大な量に達していて、埋立地を覆いつくし、食品の腐敗による悪臭で近隣住民の反対に相遇し、解決が非常に困難な状況にある。更に前記食材や料理品を焼却するには、水分が80〜95%を含有するので完全焼却するには多量のエネルギーを必要とし、また、如何に焼却設備を整備してダイオキシンの発生を低くしようとしても、完全に消去することは不可能な問題点がある。また、これら食材や料理品を被乾燥物として乾燥機により乾燥しても充分に水分を除去してパウダ状とする乾燥機は、従来市販されていないという問題点があった。
【0004】本発明乾燥装置は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記問題点を解決すると共に、食材、料理品の新鮮な品質を保持させながら、持上げ落下という撹拌処理中で加温気体による含有水分の蒸発と排出とで乾燥粉体化を促進し、可能な限り負圧状態で温度の低い少量の加温気体を食材、料理品の全体に供給し、しかも乾燥行程の全時間に亘り連続運転可能にしたものである。これにより乾燥された食材は含水率1重量%程度の清潔な粉体となる。これは乾燥原材料の種類により仕分けられ、新しく製造する料理品、菓子などの機能的食材として用いられ、また家畜飼料、農業用肥料となり、更に長期に保存して適格な計量のうえ使用される。従って産業廃棄物として埋立や焼却の問題が解消する好適な装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明乾燥装置においては、駆動機構で正逆回動する軸管は被乾燥物を乾燥する内ドラムが同軸的に固着され、該軸管には内ドラムより径の大なる加熱体を設けた外ドラムが同軸的且つ回転自在に装架される。軸管は中央部に仕切壁を設け、両側部は気体を噴出吸収をする小孔群が金網などのフィルタで被覆される。この軸管は真空ポンプで吸引される気体流通管系の一部を形成し、これにより所望時間ごとに、加温気体は流通方向が時間的に逆方向となり、気体の噴出と吸収が交互に変換される。従って目詰りが解消されて連続的運転がなされる。このような気体流通管系は、封水式真空ポンプが選択的に開閉される電磁弁を介して吸引するように接続されている。これにより被乾燥物の含有水分は、発生する蒸気として吸引されて排出される。このような作動は、電気制御回路の自動及び手動スイッチの操作で処理される。
【0006】被乾燥物を内ドラム内に投入するときは外ドラムの蓋を外し、開口を図1及び図2の位置に手動で回転してピンで固定する。それから内ドラムの開口を手動スイッチで調整しながら外ドラムの開口と整合する。それから適宜の角形筒状のシュータを前記両開口に整合装着して、乾燥物を内ドラム内に投入して収納する。その後、両開口部の蓋をレバーで締付固定する。これにより、乾燥処理のために装置を起動させることが可能である。
【0007】外ドラム内に設けた加熱体で加温された気体は、気体流通管系の吸込管より内ドラム内の軸管を介して被乾燥物に供給される。該外ドラムは、蓋を有する開口部が最上位置から最下部位置まで半回転するが、前記吸込管の外ドラム外の通気管との接続部は、長さに余裕を有する撓曲管部を有し、加熱体の外ドラムより引き出されるコード部分も長さに余裕を持たせて電気回路に接続する。
【0008】内ドラムと一体的な気体流通管系の軸管を流通する気体は、所望時間間隔をおいて流通方向を交互に逆方向とさせることにより被乾燥物の粉体が目詰りすることを解消して連続作動運転を可能とする。そして、前記所望時間間隔と同期して内ドラムも回転方向が交互に逆転させる。しかも内ドラム内の複数の羽根で被乾燥物は、持上げられたのち落下する撹拌作用で加温気体と接触して含有水分を蒸気として吸収しながら真空ポンプへ吸引する。更に軸管に設けた隔板で加温気体は被乾燥物のあらゆる部分と接触して水分を吸収する。また、軸管の両端部より半径方向に突設した突出管先端より金網や多孔板等のフィルタを介して、噴出する気体は内ドラムの角隅部の被乾燥物の水分を吸収して真空ポンプが吸引する。
【0009】被乾燥物の含有水分を蒸気として吸引する封水式真空ポンプが所定以上に高温になると吸引効率が低下する。従ってポンプ上部より排出する蒸気含有気体は一亘気水分離器に導入され、上部の気体は煙突より排出されるが下部に貯溜される湯水は通常浄水槽に排出される。しかし、水分の蒸発量が少ないと、吸引蒸発含有気体温が上昇するので冷却水槽の上流部へ導入させる。これが流動冷却したものを真空ポンプの下部に吸引させてポンプ内の温度を低下させる。これにより真空ポンプを効率よく作動させようとするものである。
【0010】上記冷却水槽内の水が所定温度以上に達すると温度センサにより水道水管の電磁弁が開となって、前記真空ポンプへの導入管を介して冷水がポンプへ供給される。そして、真空ポンプの温度が所定温度以下に達すると前記電磁弁は自動的に閉となる。
【0011】本乾燥装置に用いた封水式真空ポンプは小型の安価なものであるが、その吸引力により、内ドラム内は常時負圧状態となり、被乾燥物の含有水分は通常の蒸発温度より相対的に低い温度で蒸発可能となり、食材や料理品は新鮮な品質を変質させることなく乾燥可能となり、しかも装置の作動コストが廉価で長期の使用に耐えるものである。
【0012】本発明の乾燥方法において、乾燥の全行程に亘り加熱体で内ドラムを加温しながら、正回転して被乾燥物を乾燥適温まで加温する第一の行程と次に内ドラムを逆回転させながら加温気体が軸管中を正方向に流通して乾燥処理する第二の行程と、それから、内ドラムを正回転させながら内ドラム内へ気体を供給せずに内部気体を吸引排出して負圧状態となす第三の行程と、次に内ドラムを逆回転しながら軸管を通過する加温気体を逆方向に流通して乾燥する第四の行程を作動させ、それ以降の作動行程では前記した第三の負圧行程後に第二の行程を行ない、次に第三の行程後に第四の行程を順次繰返して作動させることにより、所望の乾燥度まで乾燥処理をする。
【0013】装置内の所望の位置に設けられた温度センサが所定の温度を検知すると加熱体の通電がOFFとなり、所定温度以下となるとONとなる。また、更に高い所定の温度に達すると装置の作動が停止し、所定の温度以下になると装置は自動的に再作動をする。
【0014】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1乃至図3において、コ字形状の床枠1の四隅より支脚2、2、3、3を起立し、支脚2、2及び3、3間には台枠4と5を設け、支脚2と3間には横木6を差り渡して枠体を形成する。両台枠4と5間には軸受7にベアリングを介して軸管8が回動自在に装架される。軸管8には外ドラム10がベアリングを介して同軸的に装架される。更に外ドラム10より小径の内ドラム11が軸管8に同軸的に固着される。そして、前記枠体の一側には、機構部と公知の電気制御回路部を収納した筐体12を配設する。
【0015】外ドラム10は複数の溝型鋼材からなる骨材13の内外面にステンレス鋼板を固着し、骨材間には断熱材を配置した周壁14と両端壁15からなる。その開口16には蓋17が開放可能にレバー18で開口周縁のコ字状係止部に締付固定される。開口16が上部に配置されたとき、外ドラム内周下部両側にはニクロム線19に石英筒材20からなる加熱体21がステンレス鋼板からなる反射台22上に配設される。加熱体21は遠赤外線を放射して内ドラムを直接に加温すると共に対流熱で外ドラム内を加温する。外ドラムはその開口部が図1の位置や図3の頂部位置に配置されるときに被乾燥物を適宜のシューターで投入し、開口16が下端に位置したとき乾燥終了物を床上容器に排出収容する。従って外ドラム10は半回転させるため、筐体12に接続する加熱体のコード線は長さに余裕を有し、通気管は一部に撓曲管を使用する。そして、外ドラムは往復半回転させるために手動で回転調整をなし、固定するときは外ドラム端壁周縁のピン孔22a、22b、22cに支持台の挿通孔23よりピン24を挿通して固定する。
【0016】軸管8に同軸的に固着された内ドラム11は角管鋼材からなる複数の骨材25の内面にステンレス鋼板からなる周壁26と両端壁27を内張りする。周壁26には前記開口16より小形の開口38を設け、この開口38には前述したレバー18と同様なレバー18を設けた蓋28を開放可能に締付密閉する。更に内ドラム周壁内面には、図2、図3、に示す如く下部と両側部に周壁の半径方向とは30°の角度を有して軸管と平行で周壁の全長に亘る羽根板29を設ける。
【0017】軸管8は中央部に仕切壁31を設け、その両側の全周壁部は直径1cm程度の小孔群32、33を穿設する。軸管8内の流通気体が例えば、正方向(矢標56)に流通するとき、一側の小孔群33は噴出孔となり他側の小孔群32は被乾燥物の蒸発水分の吸収孔群となり、流通気体が逆方向になると噴出孔群と吸収孔群とが逆転する。吸収孔群としての小孔群は、被乾燥物自体が吸収されることを防止するため、80メッシュ程度の金網乃至多孔板などフィルタ34を小孔群の表面即ち、軸管8を被覆する。しかし被乾燥物は目詰りが発生するので、気体の流通方向を所望時間間隔ごとに逆方向に変換して目詰り物を飛散解消する。
【0018】軸管8の中央部には軸芯の半径方向に円形の隔板35を設ける。これにより一側軸管部から噴出する加温気体は隔板を迂回して他側軸管部の小孔群に吸収され、これにより被乾燥物の大部分と接触し、その含有水分の蒸発蒸気を包含吸収しながら流通する。
【0019】軸管の8の両端部にはその半径方向に夫々、突出管36a、36b、36c、36dを突設し、その先端のT字状両端開口には80メッシュ程度の金網ないし多孔板などからなるフィルタ37を被覆する。このフィルタを介して噴出、吸収する気体には内ドラム内の隅角部の発生蒸気を交互に吸引排出する作用を有する。
【0020】軸管8はその一側部が軸受7を貫通して筐体12内に突出部が配置され、突出部にはギャ40を設ける一方、その下方に設けたモータM1のギャ42と前記ギャ40との間にはチェーン43を巻回した駆動機構を設け、電気制御回路により所望の速度により且つ時間間隔ごとに正逆回転駆動される。
【0021】軸管8の両端には封水式真空ポンプ45で吸引する気体流通管系46が接続される。即ち、ギャ40外側の軸管8端には自在継手44を介して接続した通気管47の他端が真空ポンプ45に接続した吸引管48上端に接続される。この接続部に近接した通気管47には電磁弁EV1を設ける。軸管8の他方の軸受7の外側端には自在継手49を介して一端が接続された通気管50が外ドラム外側を迂回してその他端は電磁弁EV2を有する通気管51に接続され、この先端部は吸引管48上端及び通気管47と接続する一方、外ドラム内上部に開口部を望ませた吸込管52は電磁弁EV3を有する分岐管53及び電磁弁EV4を有する分岐管54に接続される。吸込管52、通気管47、50の筐体12への引込部分は長さに予猶を持たせた撓曲管部を設けて、外ドラム10の半回転操作を許容する構成としている。
【0022】気体流通管系46につき、内ドラムの加温と回転の変更をしながら、気体通路変更を説明すれば、電磁弁EV3、EV4を閉とし、EV1、EV2を開となして真空ポンプ45を作動する。これにより内ドラム内の蒸気含有気体を吸引しながら、その負圧状態を増大させてゆく。次に電磁弁EV1、EV3を閉とし、EV2、EV4を開とすれば、吸込管52で吸込んだ加温気体は分岐管54通気管47より軸管8を正方向に流通して通気管50、51吸引管48を介し、蒸気含有気体が真空ポンプに吸引される。また、電磁弁EV2、EV4を閉とし、EV1、EV3を開とすれば軸管8を気体蒸気が逆方向に通過してフィルタの目詰りを解消しながら、被乾燥物を乾燥し続ける。この乾燥中においても、外ドラムが外部より導入する気体は前述の隙間より供給されるので吸引力に比し小量で、吸込管より軸管に供給される加温気体も少なく、内ドラム内は常時負圧状態を維持する。
【0023】前記軸管8より吸引される蒸気含有気体は通気管47や50、51を通過して吸引管48に至つて温度が降下しながら真空ポンプ45に吸収される。真空ポンプはその先端側上部より管59を介して蒸気含有気体を気水分離器60に誘導流入させる。気水分離器60上部に分離した気体はその頂部から管61を介して排気管(煙突)62に至り外部に排気される。排気される気体に食品などの臭気があるときは臭気吸収装置を設けて環境を保護する。一方、気水分離器下部の貯溜温水は図5には示していないが、管63により一旦浄化水槽などに貯水して、温度を低下させ消臭したのち放流する。この排出系路は温度が管理されて装置が正常に作動する限り好ましい装置の構成である。しかし、投入被乾燥物が含有水分量や投入量が少ないときは、些かな誤動作が発生しても真空ポンプの作動効率が低下する。従って、前記管63の吐出口は図5に示すように冷却水槽64の先端域に導かれ以下の如く、温水を冷却して真空ポンプを順調に作動させる。
【0024】前記冷却水槽64は直方形状の容器65を前記煙突62を設けた蓋で覆つたものである。容器65は両側壁より間隔を有して交互に突出板67を設け、管63から吐出した温水はS字形状に流下冷却して、端壁に設けた管68より真空ポンプが吸引してその真空ポンプ内低部の貯溜水の温度を低下するものである。冷却水槽の温水が一定の高さ以上に貯溜すると、ドーレン70より浄化水槽に自然排水される。
【0025】前記冷却水槽64より温度低下水が真空ポンプに供給されても、尚真空ポンプ内の温度が低下しないときは、更に補助的に水道水を供給する。即ち管68の中間部には水道源に一端が接続されて、電磁弁EV5を有する水道水管69が接続される。そして、冷却水槽内の水が上昇すると電磁弁EV5が開となり、水道水が真空ポンプ45の下部に流入して、その内部貯溜温水を降下させる。
【0026】冷却水槽の蓋部分に設けた温度センサAが35℃の温度を検知すると電磁弁EV5が開となり、水道水管69より管68を介して真空ポンプ45内に冷水を供給し、該ポンプ内の温度を35℃以下の温度に降下させ、そして真空ポンプが正常作動すると自動的に電磁弁EV5は閉となる。しかし温度センサが45℃となると乾燥装置全体の作動が停止する。上記それぞれの温度が規制値以下になると自動的作動する。
【0027】前記真空ポンプは、内部貯溜温水の上昇に応じて作動機能が低下するので、これに替えて、シリンダー内をプランジャーが往復して負圧を発生させて吸引する往復動ポンプであれば蒸気、水分を含む加温気体が上昇しても機能的に充分耐え得る。また、補助的な冷却槽、水道水の供給も不必要である。しかしながら、往復動ポンプは、構造が複雑で価格が極め大である。これに対し上記真空ポンプは内ドラム内が70°〜80℃程度の抑制された温度の気体を降下させ吸引するので小型で省エネルギーのもので有り、又、被乾燥食品の新鮮な品質を変性することなく、冷却水槽や気水分離器を使用して環境の悪化を防上する作用も果たし得るものである。
【0028】本発明の乾燥方法の一実施例を説明する。
(イ)第一行程は被乾燥物であるおから(豆腐製造時の絞りかす)300kgを内ドラム11に投入して、蓋を締めたのち、電気制御回路の自動スイッチにより起動させる。内ドラム11を1分間10回の割合で正回転(起動時の回転方向)させると共に加熱体21は乾燥全行程に亘ってにONにする。おから全体が均一に乾燥適正温度(70℃〜75℃)に達するまで40分間を要した。この処理は乾燥処理するための準備的加温行程である。
(ロ)第二行程として、内ドラムを逆回転させながら、軸管を通過する加温気体は正方向(矢標56)に流通させる。これは前述の電磁弁の選択的開閉により外ドラム内の加温気体が軸管、内ドラムを介して真空ポンプに蒸気含有気体を15分間吸引して被乾燥物を乾燥させるものである。
(ハ)第三行程は内ドラムを正回転させながら、電磁弁EV1、EV2のみを開として真空ポンプで内ドラム内の気体を吸引し、加温気は供給しないことにより10分間に亘り負圧状態を増大させてゆくものである。
(ニ)第四行程、内ドラムを逆回転させながら、電磁弁EV1、EV3を開とし、EV2、EV4を閉とすることにより、加温気体は軸管を逆方向(矢標57)に通流し、第二乾燥行程で軸管のフィルタを目詰りさせた被乾燥物を吹き飛ばすように除去して、乾燥させるものである。それ以降の行程では第三の負圧処理行程後に第二の乾燥行程を作動させ、次に第三行程後に第四行程を順次繰返して作動させ、被乾燥物が所望の乾燥度となるまで、好ましくは水分が1重量%程度でパウダ状にする乾燥方法である。
【0029】被乾燥物である食材や料理品が95重量%の水分を含んだ大きな塊状物であるときは、予め破砕圧縮機で粉砕して絞ることにより85重量%以下の含水破砕物となした後に本発明乾燥方法で乾燥をすれば短時間で所期する乾燥物とすることが可能である。
【0030】本発明装置を作動させる電気制御回路71を図6、図7により補助的に略説すると、三相交流源ACからの駆動電力は制御盤72に入力され、内ドラム11の回転モータM1はタイマ73からの正回転信号FF、逆回転信号REV、定回転信号TE1を制御盤72のCTL1−CTL3で受けて回転制御される。加熱体21は、安全制御部74(論理和)からの停止制御信号MC1装置遮断信号OHを受けて加温作動のON/OFF及び装置駆動の制御がなされる。真空ポンプ45のモータM2は図示しない制御部からの制御信号MC2を受けてON/OFF制御される。
【0031】図7において、水冷温度調節制御部75は冷却水槽64の蓋下面部に設けたセンサAからの温度検出で35℃になると停止制御信号MC1を出力Sから出力し、45℃になると装置遮断信号OHを出力する。温度調節制御部76はヒータ21部分に設けたセンサBの温度検出で、155℃になると停止制御信号MC1を出力Sから出力し、175℃になると装置遮断信号OHを出する。吸引温度調節制御部77は、吸引管48に設けたセンサCからの温度検出で80℃になると停止制御信号MC1を出力Sから出力し、90℃になると装置遮断信号OHを出力する。上部温度調節制御部78は外ドラム10内上部のセンサDの温度検出で170℃になると停止制御信号MC1を出力Sから出力し、185℃になると装置遮断信号OHを出力する。そして、上記各センサA、B、C、Dは温度が検出温度より下降すると自動的に夫々の機器装置は作動する。更に、上記各温度調節制御からの停止制御信号MC1、装置遮断信号OHは安全制御部(論理和)74にそれぞれ入力され、各信号の制御内容に応じて当該安全制御部から制御盤72に出力されるが、どれか一つの温度調節部からの信号が存在すれば、直ちに安全制御部から信号出力がなされる。従って、四重の安全制御がなされているので、装置全体に対する保護機能が大幅に向上している。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような構成と作用を有するので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】外ドラム内面に設けた加熱体が遠赤外熱線を放射すると環境に悪影響を与えることなく内ドラムを直接に加熱して、収納被乾燥物はダイオキシンを発生させることなく急速に乾燥適温まで加温するので、乾燥行程時間を短縮することが可能である。
【0034】本発明装置の乾燥行程で内ドラム内への供給気体は外ドラム壁のコード貫通間隙や管体挿通間隙からの小量の気体を導入させているので常時負圧状態である。また、真空作動行程では内ドラムへの供給気体がなく、真空ポンプで吸引する処理行程のみであるから常時内ドラム内は高い負圧状態となり、飽和蒸発温度が70℃から80℃の低温でも含有水分は蒸気となって吸引排出される。これにより新鮮な食財や料理品は焼き焦げたり、品質の変化や栄養分の消失が極めて少くして完全乾燥され、且つ産業廃棄物としての焼却や埋め立てをすることなく多方面に旦って有益な再利用をすることが可能である。
【0035】回転する内ドラム内面の復数の羽根板は被乾燥物を持上げたのち、散乱落下するように攪拌するので加温気体との接触が多い。更に設定時間ごとに内ドラムは正逆回転するので、周壁に附着した被乾燥物も剥離飛散して含有水分は多量に蒸発するので真空ポンプに効率良く吸引される。
【0036】内ドラム内の仕切壁を有する軸管はその一側部の小孔群より噴出した加温気体が隔板を迂回して大部分の被乾燥物と接触し、他側部小孔群より吸収され、この間多量の含有水分を蒸発包含して真空ポンプに吸引排出することが可能である一方、軸管両側部から半径方向に突設した突出管は内ドラムの隅角部の被乾燥物まで蒸発及び吸収するので、乾燥効率が極めて良好にさせるものである。
【0037】軸管の仕切壁両側部に設けた小孔群は金網等のフィルタで覆われ、蒸気含有気体を吸収するときは湿潤な被乾燥物で目詰りする。そのため設定時間間隔ごとに噴出と吸収を交互に変換する。これによりフィルタは目詰りが解消するので、装置の乾燥処理が完全に終了するまで連続的に運転作動させることが可能である。
【0038】本発明の乾燥方法によれば装置の各加温部分が所定温度以上になると加熱を中断し温度が低下すると自動的に加熱体が作動するように全乾燥行程に亘って電気的に制御されながら加熱される。第一の準備的乾燥行程では、被乾燥物を収納した内ドラムを正回転させながらその全部が乾燥適温に達するまで加温する。第二行程では内ドラムを逆回転させながら加温気体を軸管部内で正方向に流通させ、真空ポンプに蒸発蒸気を吸引して乾燥する。第三行程では軸管に加温気体を供給せず、真空ポンプで逆方向に流通して目詰り物を飛散解消し、且つ内ドラムを逆回転して吸収し難い含有水分を蒸発させる。これにより内ドラム内は負圧(真空)度を増大させて低温状態でも発生蒸気を充満させることでき、第四行程以降は第二行程、第三行程の処理操作を順次繰返しながら所定の含有水分即ち1重量%以下となるまで乾燥させることも可能である。
【0039】本装置で処理する被乾燥物である食材、料理品は、1重量%及びそれ以下まで粉体(パウダ)状に乾燥することが可能である。これ等の乾燥物は原材料の種類により仕分けし、これにうま味成分を加えて新たに保存食、機能食としたり更に、飼料、肥料として製造することができる。
【0040】鮮度が落ちていない売れ残りの総ての食品は、産業廃棄物として焼却、埋立てることなく、乾燥後に上記の如く有益に利用できるもので、例えば上質の乾燥物はそのまま又は、既存食品に混合して自然食品、健康食品となし、多品種食材の混合乾燥物は、牛馬鶏の飼料となす。また、養魚場の飼料、魚釣り用の播き餌、農業用肥料とすることが可能である。更に、大型のホテル、旅館、学校、宿泊所、レストラン、和洋菓子店、外食産業、社員食堂、食品会社等、及びコンビニエンスストア、スーパーマーケットの食品、弁当などは賞味期限直後の新鮮食品は極めて有益に利用可能である。そしてパウダ状の乾燥食材は、長期に保存して必要な時に適切な食品として提供可能である。
【0041】本発明装置が乾燥処理する被乾燥物は前述した食材や料理品などの食品類に限定されることなく、例えば農業用土壌、ガーデニング用材料、各種農業用肥料、農業等合成樹脂パックに詰め込んで販売するために乾燥処理する際に、極めて有効利用が可能で有る。その他、小型の金属、電子部品、その他流動性材料であってもそれ等の乾燥を充分になすことができる。
【出願人】 【識別番号】599145203
【氏名又は名称】株式会社京浜プランテック
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100064816
【弁理士】
【氏名又は名称】守田 経近
【公開番号】 特開2001−82873(P2001−82873A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−292763