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【発明の名称】 冷蔵庫
【発明者】 【氏名】浅井 省行

【氏名】星野 明史

【要約】 【課題】冷凍室の上部に冷凍専用の引き出し容器を設け、下部に冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替えて使える引き出し容器を備えた冷蔵庫を提供する。

【解決手段】冷凍室の後方に冷却器24を配置し、その前方に冷気循環用送風機25の送風口27aを備えた仕切板27を設けて冷気生成室23とし、この冷気生成室23の前方に仕切板27と仕切板28とからなり、上下に冷気吹出口28a、27dを有し、下部の冷気吹出口27dの内部にダンパー29を備えた冷気分配室26を設け、下部の冷気吹出口27dよりも高位置の前方に、底部に断熱材15aを内蔵した上部容器15を設け、その下方に内ケース17Aと外ケース17Bとからなり両者間に戻り冷気を通す空隙17aを備えた下部容器17を隙間なく設けることにより、上部容器15が冷凍専用の引き出し容器となり、下部容器17が冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能な引き出し容器となり、上部容器15と下部容器17からの戻り冷気は下部容器17の後方に設けた戻りダクト30を介して冷気生成室19に戻す構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外箱と内箱間に断熱材を充填してなる断熱箱体の内部を複数の断熱仕切体によって冷蔵室と野菜室と冷凍室とに区画し、同冷凍室の後方に冷却器を設置し、同冷却器の前方に冷気強制循環用送風機の送風口を備えた第1の仕切板を設けて前記冷却器を備えた冷気生成室を形成し、同冷気生成室の前方に前記第1の仕切板と第2の仕切板とからなり、前記送風機により送り込まれた冷気を上下の冷気吹出口に分配する冷気分配室を形成するとともに、同冷気分配室の下部の冷気吹出通路内にダンパーを設け、下部の冷気吹出口より高位置の前方に上部容器を、同上部容器の下方に下部容器をそれぞれ出し入れ自在に設けるとともに、前記上部容器の底部に断熱材を設け、前記下部容器を内ケースと外ケースとからなる二重構造にして少なくとも前方および底部の両者間に空隙を形成するとともに、背面上部に前記下部の冷気吹出口に対応した冷気の取入口を設け、背面下部に取出口を設ける一方、内ケースの前面上端部に内ケース内の冷気を前記空隙に通す開口部を設け、前記上部容器と下部容器とを可能な限り近接せしめることにより、上部容器を冷凍専用の引き出し容器とし、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室とし、同切り替え室の後方に、同切り替え室および上部容器からの冷気を前記冷気生成室に戻す戻りダクトを設けてなることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】 外箱と内箱間に断熱材を充填してなる断熱箱体の内部を複数の断熱仕切体によって冷蔵室と野菜室と冷凍室とに区画し、同冷凍室の後方に冷却器を設置し、同冷却器の前方に冷気強制循環用送風機の送風口を備えた第1の仕切板を設けて前記冷却器を備えた冷気生成室を形成し、同冷気生成室の前方に前記第1の仕切板と第2の仕切板とからなり、前記送風機により送り込まれた冷気を上下の冷気吹出口に分配する冷気分配室を形成するとともに、同冷気分配室の下部の冷気吹出通路内にダンパーを設け、下部の冷気吹出口より高位置の前方に上部容器を、同上部容器の下方に下部容器をそれぞれ出し入れ自在に設けるとともに、前記下部容器を内ケースと外ケースとからなる二重構造にして少なくとも前方および底部の両者間に空隙を形成するとともに、背面上部に前記下部の冷気吹出口に対応した冷気の取入口を設け、背面下部に取出口を設ける一方、内ケースの前面上端部に内ケース内の冷気を前記空隙に通す開口部を設け、前記下部容器の上部開口面に蓋体を被せることにより、上部容器を冷凍専用の引き出し容器とし、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室とし、前記第2の仕切板と冷気生成室間に上部容器側の冷気を冷気生成室に戻す第1の戻りダクトを設け、前記切り替え室の後方に、同切り替え室側の冷気を前記冷気生成室に戻す第2の戻りダクトを設けてなることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項3】 前記上部容器の底部を二重構造にして、その内部に断熱材を充填してなる請求項1記載の冷蔵庫。
【請求項4】 前記下部容器の外ケースが断熱材からなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【請求項5】 前記下部容器の外ケースの前壁を上方に延出させ、その背面を上部容器の下部前面に当接させてなる請求項1記載の冷蔵庫。
【請求項6】 前記下部容器の外ケースの上部前面を前方に延出させ、扉の背面に当接させてなる請求項2記載の冷蔵庫。
【請求項7】 前記第1の戻りダクトを前記第2の仕切板に一体に設けるとともに、前記第1の仕切板に前記第1の戻りダクトを通す開口部を設けてなる請求項2記載の冷蔵庫。
【請求項8】 前記第1の戻りダクトの出口側底面に前記第2の戻りダクトの出口を結合する開口部を設けてなる請求項2記載の冷蔵庫。
【請求項9】 前記冷気の取出口を前記外ケースの背面下部左右に設けてなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【請求項10】 前記戻りダクトを前記切り替え室の後方左右に設けてなる請求項1記載の冷蔵庫。
【請求項11】 前記第1の戻りダクトと、同戻りダクトを通す前記第1の仕切板の開口部と、前記第2の戻りダクトをそれぞれ左右に設けてなる請求項2記載の冷蔵庫。
【請求項12】 前記第1の仕切板と第2の仕切板間の何れか一方または双方に、前記冷気分配室の左右側壁を一体に形成してなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【請求項13】 前記第2の仕切板の上端部を前方に屈曲延出させて上部の断熱仕切体との間に冷気通路を形成するとともに、上部容器の開口部に向けた複数の冷気吹出口を設けてなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【請求項14】 前記冷凍室の扉を上下一体化した引き出し式とし、その後方上部に上部容器を出し入れ自在に支持する支持具を設け、後方下部に下部容器を着脱可能に支持する支持具を設けてなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【請求項15】 前記冷凍室の開口部近傍に前記切り替え室の室温を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替える切り替え操作部を設けてなる請求項1または2記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室を備えた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫には例えば図9に示すような外箱52と内箱53と断熱材54とからなる断熱箱体51の内部を断熱仕切体55、56により冷蔵室57と、野菜室58と、冷凍室59とに区画するとともに、同冷凍室59の開口部を断熱仕切体60により上下に区分し、それぞれに専用の扉61、62、63、64を設けたものがあり、冷蔵室57の扉61は上部に位置するため一側が開閉自在に枢支され、野菜室58の扉62と冷凍室59の扉63、64は何れも引き出し式で、これらの後方には引き出し容器65、66、67をそれぞれ支持する枠状の支持具68、69、70が一体に設けられている。
【0003】野菜室58の背後には冷気生成室71があり、そこには冷蔵室57および野菜室58向けの冷気を生成する冷却器72と、生成された冷気を強制循環させるための送風機73とが配置され、生成された冷気はダクト74を介して冷蔵室57から野菜室58へと供給され、冷気生成室71の下部へ戻るようになっている。また、冷凍室59の背後にはもう一つの冷気生成室75があり、そこには冷凍室59専用の冷却器76と送風機77が配置され、生成された冷気は送風機77前方の冷気吹出口から冷凍室59に供給され、冷凍室59内の温度は図示されてない温度センサにより検知され、所定の温度になるように圧縮機78をON/OFFするようになっている。
【0004】また、もう一つの例としては、先に説明したような冷蔵室、野菜室、冷凍室に加えて、使用者が用途に応じて室温(庫内温度)を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室を設けたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説明した二つの例において、前者には室温を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能な切り替え室がないため使用者にとっては不便であった。また、後者にはその切り替え室があるため便利ではあるが、その切り替え室にも専用の扉を設けるようになっているため、扉の組立及び取付けに要する作業量も多く、生産性の面では不利であり、また、扉内板の周辺部には冷気漏れを防止するガスケットが取付けられているが、扉の数が多ければ多いほど、ガスケットの使用量も多くなり、コストアップになっていた。したがって、本発明においては、冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室を備え、かつ、生産性の向上およびコストの低減が図れるようにした冷蔵庫を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、第1の手段として、外箱と内箱間に断熱材を充填してなる断熱箱体の内部を複数の断熱仕切体によって冷蔵室と野菜室と冷凍室とに区画し、同冷凍室の後方に冷却器を設置し、同冷却器の前方に冷気強制循環用送風機の送風口を備えた第1の仕切板を設けて前記冷却器を備えた冷気生成室を形成し、同冷気生成室の前方に前記第1の仕切板と第2の仕切板とからなり、前記送風機により送り込まれた冷気を上下の冷気吹出口に分配する冷気分配室を形成するとともに、同冷気分配室の下部の冷気吹出通路内にダンパーを設け、下部の冷気吹出口より高位置の前方に上部容器を、同上部容器の下方に下部容器をそれぞれ出し入れ自在に設けるとともに、前記上部容器の底部に断熱材を設け、前記下部容器を内ケースと外ケースとからなる二重構造にして少なくとも前方および底部の両者間に空隙を形成すると共に、背面上部に前記下部の冷気吹出口に対応した冷気の取入口を設け、背面下部に取出口を設ける一方、内ケースの前面上端部に内ケース内の冷気を前記空隙に通す開口部を設け、前記上部容器と下部容器とを可能な限り近接せしめることにより、上部容器を冷凍専用の引き出し容器とし、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室とし、同切り替え室の後方に、同切り替え室および上部容器からの冷気を前記冷気生成室に戻す戻りダクトを設けた構成とする。
【0007】また、第2の手段として、外箱と内箱間に断熱材を充填してなる断熱箱体の内部を複数の断熱仕切体によって冷蔵室と野菜室と冷凍室とに区画し、同冷凍室の後方に冷却器を設置し、同冷却器の前方に冷気強制循環用送風機の送風口を備えた第1の仕切板を設けて前記冷却器を備えた冷気生成室を形成し、同冷気生成室の前方に前記第1の仕切板と第2の仕切板とからなり、前記送風機により送り込まれた冷気を上下の冷気吹出口に分配する冷気分配室を形成するとともに、同冷気分配室の下部の冷気吹出通路内にダンパーを設け、下部の冷気吹出口より高位置の前方に上部容器を、同上部容器の下方に下部容器をそれぞれ出し入れ自在に設けるとともに、前記下部容器を内ケースと外ケースとからなる二重構造にして少なくとも前方および底部の両者間に空隙を形成するとともに、背面上部に前記下部の冷気吹出口に対応した冷気の取入口を設け、背面下部に取出口を設ける一方、内ケースの前面上端部に内ケース内の冷気を前記空隙に通す開口部を設け、前記下部容器の上部開口面に蓋体を被せることにより、上部容器を冷凍専用の引き出し容器とし、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室とし、前記第2の仕切板と冷気生成室間に上部容器側の冷気を冷気生成室に戻す第1の戻りダクトを設け、前記切り替え室の後方に、同切り替え室側の冷気を前記冷気生成室に戻す第2の戻りダクトを設けた構成とする。
【0008】また、前記第1の手段において、前記上部容器の底部を二重構造にして、その内部に断熱材を充填してなる構成とする。
【0009】また、前記第1または第2の手段において、前記下部容器の外ケースが断熱材からなる構成とする。
【0010】また、前記第1の手段において、前記下部容器の外ケースの前壁を上方に延出させ、その背面を上部容器の下部前面に当接させてなる構成とする。
【0011】また、前記第2の手段において、前記下部容器の外ケースの上部前面を前方に延出させ、扉の背面に当接させてなる構成とする。
【0012】また、前記第2の手段において、前記第1の戻りダクトを前記第2の仕切板に一体に設けるとともに、前記第1の仕切板に前記第1の戻りダクトを通す開口部を設けてなる構成とする。
【0013】また、前記第2の手段において、前記第1の戻りダクトの出口側底面に前記第2の戻りダクトの出口を結合する開口部を設けてなる構成とする。
【0014】また、前記第1または第2の手段において、前記冷気の取出口を前記外ケースの背面下部左右に設けてなる構成とする。
【0015】また、前記第1の手段において、前記戻りダクトを前記切り替え室の後方左右に設けてなる構成とする。
【0016】また、前記第2の手段において、前記第1の戻りダクトと、同戻りダクトを通す前記第1の仕切板の開口部と、前記第2の戻りダクトをそれぞれ左右に設けてなる構成とする。
【0017】また、前記第1または第2の手段において、前記第1の仕切板と第2の仕切板間の何れか一方または双方に、前記冷気分配室の左右側壁を一体に形成してなる構成とする。
【0018】また、前記第1または第2の手段において、前記第2の仕切板の上端部を前方に屈曲延出させて上部の断熱仕切体との間に冷気通路を形成するとともに、上部容器の開口部に向けた複数の冷気吹出口を設けてなる構成とする。
【0019】また、前記第1または第2の手段において、前記冷凍室の扉を上下一体化した引き出し式とし、その後方上部に上部容器を出し入れ自在に支持する支持具を設け、後方下部に下部容器を着脱可能に支持する支持具を設けた構成とする。
【0020】また、前記第1または第2の手段において、前記冷凍室の開口部近傍に前記切り替え室の室温を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替える切り替え操作部を設けてなる構成とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1は冷気強制循環方式の冷蔵庫の内部構成を側面から示したものである。図において、1は鋼板製の外箱2と、合成樹脂製の内箱3と、断熱材4等からなる断熱箱体で、その内部は二つの断熱仕切体5、6により、上から順に冷蔵室7と、野菜室8と、冷凍室9とに区画され、冷蔵室7には開閉自在に枢支された扉10、野菜室8と冷凍室9には引き出し式の扉11と扉12がそれぞれ設けられ、扉11の背後には引き出し容器(野菜ケース)13を支持する支持具14が、また、扉12の背後には引き出し容器(上部容器とも言う)15を支持する支持具16と、引き出し容器(下部容器とも言う)17を支持する支持具18が上下にほぼ水平に設けられている。
【0022】野菜室8の背後には冷気生成室19があり、そこには冷蔵室7および野菜室8向けの冷気を生成する冷却器20と、生成された冷気を強制循環させるための送風機21とが配置され、生成された冷気はダクト22を介して冷蔵室7から野菜室8へと流通し、冷気生成室19の下部へ戻るようになっている。
【0023】また、冷凍室9の背後にはもう一つの冷気生成室23があり、そこには上部容器15と下部容器17向けの冷気を生成する冷却器24と、生成された冷気を強制循環させるための送風機25とが有り、生成された冷気は送風機25によって冷気生成室23前方の冷気分配室26に取り込まれ、上下の冷気吹出口から上部容器15と下部容器17とに供給され、戻りの冷気は後で詳しく説明する戻りダクトを介して冷気生成室23に戻すようになっており、上部容器15は冷凍専用の引き出し容器として使用することができ、下部容器17は冷凍と冷凍以外の温度帯(例えば−3℃、0℃、+3℃等)に切り替えができる切り替え室として利用できるようなっている。
【0024】図2は冷凍室9の扉12と上部容器15および下部容器17との関係を立体的に示したもので、扉12を引っ張ると下部容器17だけが支持具18に支持された状態で引き出され、上部容器15は余計な温度上昇を抑えるために冷凍室9内に残され、必要に応じて引っ張り出せるようになっている。
【0025】図3は上部容器15を斜め後方から示したもので、底部を二重構造にしてその内部に断熱材15aを設けた(充填した)ことが特徴になっており、開口部左右にはフランジ15bが、また、前方には把手部15cが一体に形成されている。
【0026】図4は下部の引き出し容器(下部容器)17を斜め後方から示したもので、この引き出し容器17は合成樹脂製の内ケース17Aと断熱材を用いた外ケース17Bとからなる二重構造になっていて、その前方および底部の両者間に空隙(冷気通路)17aを設け、背面上部中央に後で詳しく説明する冷気分配室26の下部の冷気吹出口(27d)に対応する冷気の取入口17bを設け、背面下部左右に取出口17cを設け、内ケース17Aの前面上端部に内ケース内17Aの冷気を前記空隙17aに通すための開口部17dを設け、上部左右にフランジ17eを設け、前壁17fを上方に延出させた形になっている。
【0027】図5は本発明の実施の形態を更に詳しく説明するために要部を拡大図示したもの、図6は冷凍専用の上部容器15と切り替え室として利用する下部容器17とに冷気を循環させるのに必要な構成部材の一例を示したものであって、図5に示すような切り替え室(17)を形成するには、元々冷凍室9として区画された一つの部屋の後方に先ず冷却器24を設置し、同冷却器24の前方に第1の仕切板27を立設することにより、冷却器24を備えた冷気生成室23が出来上がっている。
【0028】この冷気生成室23の前方には冷却器24で生成された冷気を冷気強制循環用の送風機25で取り込み、冷凍専用の上部容器15と切り替え室として利用する下部容器17に分配(供給)する冷気分配室26があるが、この冷気分配室26は冷却器24前方の第1の仕切板27と、その前方に立設した第2の仕切板28により構成される。
【0029】第1の仕切板27には送風機25に対応する送風口27a、送風機25によって取り込まれた冷気を上下方向に案内するための左右側壁27b、27cを設けるとともに、下部中央に、下部容器(切り替え室)17に向けた冷気吹出口27dとなる溝27eを設け、ここにダンパー29を取付けた形になっている。また、溝27eの左右には内箱3(下部容器17後方の斜面)に設けられた複数の係止孔3aに対応する複数の係止辺27fを備えた断面コ字状のダクトカバー27gがあり、これらは内箱3に固定され、上部容器15および下部容器(切り替え室)17内の冷気を冷気生成室19に戻すための戻りダクト30となる。
【0030】以上説明した第1の仕切板27に対し、第2の仕切板28は、その上端部を前方に屈曲延出させて上部の断熱仕切体6との間に冷気通路31を形成するとともに、上部容器15の開口部に向けた複数の冷気吹出口28aを設ける一方、下部中央に切り起こしに似た形状の開口部28bおよび水平面28cを設けた形になっており、この水平面28cを第1の仕切板27の下部前方に設けられた溝27eに被せることにより冷気分配室26の下部に冷気吹出口27dが形成される。
【0031】上部容器15は、図5に示すように、冷気分配室26の下部に形成された冷気吹出口27dより高位置の前方にあって、その下方に殆ど隙間が生じないように、先に説明した二重構造の下部容器17が設けられる。このような上部容器15と下部容器17の配置によって、冷気分配室26の下部に設けられた冷気吹出口27dと下部容器17の冷気の取入口17bとが合わさり、下部容器17への冷気の供給およびダンパー29による冷気流の遮断が可能となり、また、下部容器17を構成する外ケース17Bの前壁17fの上部背面17gが上部容器15の下部前面に当接することにより、内ケース17Aの内部は外部と温度的にほぼ遮断された形となり、冷凍と冷凍以外の温度帯への切り替えが可能な切り替え室が出来上がり、上部容器15は冷凍専用の引き出し容器となる。
【0032】なお、図示はされてないが、冷凍室9にはその庫内温度を検知する温度センサが、また、冷気吹出口27dには下部容器17側の温度検知に必要な温度センサがそれぞれ設けられ、また、冷凍室9上部の断熱仕切体6の前方には下部容器(切り替え室)17の温度切り替えを行う操作部32が設けられている。
【0033】以上、冷凍専用の上部容器15と、切り替え室として利用できる下部容器17と、その扉12について説明したが、上述の構成において、上部容器15内は冷気吹出口28aから供給された冷気によって冷却され、戻りの冷気は矢印で示すように冷凍室9の下部後方へと流れ、下部容器17からの戻りの冷気と一緒に冷凍室9下部後方の戻りダクト30を介して冷気生成室23の下部に戻される。
【0034】下部容器(切り替え室)17が冷凍以外の温度帯に設定されると、冷気吹出口27dの内側に設けられたダンパー29が閉じて下部容器17への冷気の供給が止まり、内ケース17A内の温度が上昇する。内ケース17A側の温度は図示されてない温度センサで検出され、必要に応じてダンパー29を作動させ、温度調節が行われるようになっている。
【0035】続いて、図7および図8に示す第2の実施の形態について説明する。なお、先に説明した第1の実施の形態と共通する部位には同一符号を付し、重複説明は省略する。ところで、第1の実施の形態との相違点は、第1に上部容器15Aがその底部に断熱材を備えたものではなく、一般的な合成樹脂製のものを使用すること、第2に内ケース17Aと外ケース17Bとからなる下部容器17の上部前面(外ケース17Bの上部前面)を前方に延出させてその前面を扉12の背面に当接させ、冷凍室9前方上下間の冷気の流れを抑制したこと、第3に下部容器17の上部開口面に所定の断熱性能を有する蓋体33を被せて上部容器15Aとの間に隙間9aを設け、上部容器15Aを冷凍専用の引き出し容器とし、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り替え可能とした切り替え室としたこと、第4に第2の仕切板28Aと冷気生成室23との間に上部容器15A側の冷気を冷気生成室23に戻す第1の戻りダクト28dを設け、下部容器(切り替え室)17の後方に、同下部容器17側の冷気を冷気生成室23に戻す第2の戻りダクト30Aを設けたことである。
【0036】第1の戻りダクト28dは図8に示すように第2の仕切板28Aの背面下部左右に一体に設けられており、図7に示す第2の戻りダクト30Aは図8に示すように第1の仕切板27Aの下部に一体に設けられたダクトカバー27gの左右両端を内箱3の表面に固着することによって形成され、ダクトカバー27gの上端開口部は第2の仕切板28Aに設けられた第1の戻りダクト28dの出口側底面に形成されている開口部と結合し、ここで上部容器15A側と下部容器17側からの戻り冷気が合流して冷気生成室19の下部に戻ることになる。
【0037】このような構成されたものでは、上部容器15A側の戻り冷気が第1の戻りダクト28dを通り、第2の戻りダクト30Aには下部容器17側の戻り冷気が通るようになるため、例えば第1の戻りダクト28dと第2の戻りダクト30Aの入口近傍に温度センサを設けることにより、上部容器15Aと下部容器17の温度管理がより正確に行えるようになる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したような冷蔵庫であれば、冷凍室内の下部に設ける引き出し容器が二重構造になっていて、かつ、上部開口面には底部に断熱材を有する上部容器または所定の断熱性能を有する蓋体が被さることによって外部と熱的に遮断されるため、上部容器が冷凍専用の引き出し容器となり、下部容器を冷凍と冷凍以外の温度帯に切り換えが可能な切り換え室とすることができ、用途に応じた使い分けができて便利であり、また、扉を上下一体化したことなどにより、部品点数が減少し、組立時間の短縮および製品コストの低減が図れるという利点がある。
【出願人】 【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
【出願日】 平成11年12月20日(1999.12.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−174125(P2001−174125A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−360738