| 【発明の名称】 |
温冷装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 健
【氏名】野島 健二
【氏名】青木 均史
【氏名】久保田 順一
【氏名】志村 好治
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| 【要約】 |
【課題】飲料物Bの底が凹凸形状であっても当該飲料物Bの冷却又は加温効率を低下させないようにすると共に、食卓等の揺れが飲料物Bに伝達しないようにする。
【解決手段】電子温冷素子31の上に飲料物B容器の底形状に応じて変形する熱接触促進体35を設ける。この熱接触促進体35は、ゲル状の熱良導体を内包して形成された袋により形成する。これにより、飲料物Bの冷却又は加温を少なくとも、当該飲料物Bの底全面を介して行われるようにして冷却又は加温効率を高めると共に、食卓等の振動を吸収して飲料物Bに伝達しないようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 断熱部材から形成されて、飲料物が収納される筒体部と、該筒体部に収納載置された前記飲料物を冷却又は加温する電子温冷素子を備えた温冷部と、食卓等の台の振動が前記飲料物に伝達しないように、当該台からの振動を吸収し、または飲料物から振動が食卓等に伝達しないように、振動を吸収する防振手段とを有することを特徴とする温冷装置。 【請求項2】 前記防振手段が、前記電子温冷素子の上部に載置されて、前記飲料物容器の底形状に応じて変形することにより、少なくとも飲料物容器の底との接触面積を拡大して、前記電子温冷素子と熱交換できるようにする熱接触促進体であることを特徴とする請求項1記載の温冷装置。 【請求項3】 前記熱接触促進体が、ゲル状の熱良導体を内包して形成された袋であることを特徴とする請求項2記載の温冷装置。 【請求項4】 前記筒体部が脚を有し、当該脚がバネにより筒体部本体と連結されて、前記防振手段を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の温冷装置。 【請求項5】 前記飲料物を攪拌するように当該飲料物に振動を与える振動付与体を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の温冷装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、時間をかけて飲料物を飲む際に、当該飲料物の温度が常に適温に保てるようにすると共に、食卓等の振動により当該飲料物が零れたり等しないようにした温冷装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ビール、ワイン、シャンペン、冷酒、ジュースのように冷却して飲む飲料物、又は燗酒、コーヒ、お茶のように暖めて飲む飲料物は、予め所望の温度に冷却又は加温して食卓等で飲まれる。 【0003】一般家庭等においては、これらの飲料物の冷却には、冷蔵庫が用いられるが、冷蔵庫の場合には食品も一緒に保存され、当該食品を保存するのに適した温度は、飲料物の飲み頃温度と異なる等の理由から専用の温冷装置を用いる場合が増えている。 【0004】このような温冷装置としては、例えばワインのような場合には、ワインセラーと称されて市販されている。 【0005】例えば、白ワインは6〜13℃、赤ワインは10〜13℃、シャンペンは4〜8℃、ビールは6〜12℃、冷酒は5〜15℃、ミネラルウォータは15℃、燗酒は30〜45℃といったようにそれぞれに適した飲み頃の温度がある。 【0006】詳細には、例えば白ワインでも辛口の白ワインは6〜10℃、コクのある上級白ワインは10〜13℃、吟醸生酒は5℃、純米吟醸は10℃、大吟醸は15℃といったように同種の飲料物でも飲み頃温度が異なっている。 【0007】一方、飲料物を暖めて飲むような場合には、当該飲料物を加温容器に移し、ガスレンジ等により加温して所望温度にした後、カップ等の専用容器に移し替えて飲まれる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジュースやコーヒなどは比較的短時間で飲干されるものの、ワイン、冷酒、燗酒等は時間をかけて飲まれるのが一般的であり、予め適温に冷却又は加温した場合であっても飲干す時分には室温に近い温度になってしまう不都合がある。 【0009】また、ワインは瓶の底に澱が沈澱しており、グラスに注ぐときは風味等が損われるのを防止するために澱が混じらないようにすることが好ましい。 【0010】ところが、冷蔵庫やワインセラー等は、大型であるため食卓等に載置することができないために、飲料物を飲む場所と異なる場所に設置される。従って、冷蔵庫等から取出す際及び移動する際の振動が、ワインに伝わり澱が攪拌されてしまう場合があった。 【0011】このような観点から、飲料物を食卓で温冷することが考えられる。 【0012】食卓等の台の上で飲料物を温冷する際に、予想される問題点として、食卓の揺れ等が挙げられる。 【0013】また、逆に飲料物を常時攪拌しておきたいような場合(例えば、甘酒等)には、飲料物に振動を与えなければならないが、その振動が食卓等に伝達されると、利用者に不快感を与える等の問題が予想される。 【0014】加えて、燗酒のような場合には、通常湯に徳利を浸し、湯の温度で燗を行うが、缶コーヒーやワインのように直接飲料物容器を介して熱交換するような場合には、以下の問題が予想される。 【0015】即ち、これら飲料物容器の底は通常平らでなく凹凸がある。従って、例えば温熱プレートに缶コーヒーを載置して温めるような場合には、カンの縁のみが温熱プレートに接触して熱交換効率が非常に悪くなってしまう。 【0016】このような問題は、飲料物を加温する場合に限らず冷却するような場合も当然予想される問題である。 【0017】そこで、本発明は、かかる不都合が無く、食卓等で飲料物を常に適温で飲めるようにし、かつ、飲料物への振動を防ぐと共に不要な振動が食卓等に伝達しないようにして効率的に温冷できる温冷装置を提供することを目的とする。 【0018】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、断熱部材から形成されて、飲料物が収納される筒体部と、該筒体部に収納載置された前記飲料物を冷却又は加温する電子温冷素子を備えた温冷部と、食卓等の台の振動が飲料物に伝達しないように、当該台の振動を吸収し、または飲料物の振動が食卓等に伝達しないように、当該飲料物の振動を吸収する防振手段とを有して、食卓等で飲料物を常に適温で飲めるようにし、かつ、飲料物への振動を防ぐと共に不要な振動が食卓等に伝達しないようにして効率的に温冷できるようにしたことを特徴とする。 【0019】請求項2にかかる発明は、防振手段が、電子温冷素子の上部に載置されて、飲料物容器の底形状に応じて変形することにより、少なくとも飲料物容器の全ての底を介して電子温冷素子と熱交換できるようにする熱接触促進体であることを特徴とする。 【0020】請求項3にかかる発明は、熱接触促進体が、ゲル状の熱良導体を内包して形成された袋であることを特徴とする。 【0021】請求項4にかかる発明は、筒体部が脚を有し、当該脚がバネにより筒体部本体と連結されて、防振手段を形成したことを特徴とする。 【0022】請求項5にかかる発明は、飲料物を攪拌するように当該飲料物に振動を与える振動付与体を設けたことを特徴とする。 【0023】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は、本発明にかかる温冷装置10の断面図である。 【0024】図1に示す温冷装置10は、筒体部20と温冷部30とを主要構成としている。筒体部20は外筒21、該外筒21に内装されて上下にスライドする内筒22、外筒21に固定された脚25等により構成されている。 【0025】また、温冷部30は飲料物を加温又は冷却するペルチェ素子からなる電子温冷素子31、該電子温冷素子31と空気との熱交換を促進させるヒートシンク32、飲料物の底形状に対応して変形して当該飲料物と電子温冷素子31との熱交換効率を高めると共に、飲料物と温冷装置との間で振動が伝達しないようにする熱接触促進体35等を有している。 【0026】外筒21及び内筒22は、外側に配設された外層23(21a,22a)及び内側に配設された内層24(21b,22b)の2層構造で形成され、外層23は伝熱特性の低く保温性の高い樹脂等により形成され、また内層24は逆に伝熱特性の高いアルミニュームの金属等により形成されている。 【0027】なお、内筒22をスライドするようにしたのは、内筒22を押込んで温冷装置10をコンパクト化することにより、当該温冷装置10の収納等を容易にすると共に、後述するように内筒22を飲料物容器の高さに合わせて引出すことにより飲料物の略全てを覆い、これにより冷却効率又は加温効率を高めるためである。 【0028】筒体部20の底部側には電子温冷素子31が填め込まれて装着され、この電子温冷素子31の下側にヒートシンク32が熱接触して取付けられていると共に、上側には熱接触促進体35が載置されている。 【0029】熱接触促進体35は、以下のような目的で設けられている。即ち、本発明にかかる温冷装置は、食卓等の飲料物を飲む場所で使用されるため、人が食卓等に接触して当該食卓等が揺れ、この揺れが飲料物を揺らしてしまう場合がある。 【0030】飲料物の背の高さはまちまちなので、場合によっては倒れたりすることがあり、また飲料物がワインの場合には、瓶の底に沈澱している澱が攪拌されてしまう場合等の不都合がある。 【0031】このような不都合を回避するために、食卓等の振動が飲料物に伝達しないようにする必要があり、熱接触促進体はかかる振動吸収の作用をなしている。 【0032】また、ワイン、ビール、ジュース等の飲料物容器(瓶、カン、ペット瓶等)の底面形状は、平らでなく凹凸形状を有するのが普通であり、さらに飲料物容器の底にゴミ等の異物が付着している場合もある。 【0033】このような場合には、飲料物の底面全体が電子温冷素子31と一様に接触することができないので、効率的な冷却又は加温を行うことが困難となる。 【0034】そこで、本発明では熱接触促進体35を設けている。この熱接触促進体35は熱伝導性の高いゲル状物質を内包した袋状部材で、飲料物容器の底形状に応じて変形することにより、当該飲料物容器と電子温冷素子31との熱接触面を大きくするようになっている。 【0035】そして、ゲル状物質を内包する袋状であることから、上述したように食卓等が揺れてもその振動を吸収する作用がある。 【0036】ヒートシンク32にはファン33が設けられて、当該ファン33が回転することにより、脚25に設けられている吸気口26から空気が吸引されて、ヒートシンク32と熱交換して吐出口27から吐出されるようになっている。図1等に示す矢印はこのような空気の流れを示している。 【0037】なお、吐出口27から吐出された空気が、そのまま吸気口26から吸気されたり(エアーショート)、吐出口27から吐出される空気が利用者に吹き当ったりしないようにすることが好ましい。 【0038】そこで、本発明では、吸気口26を脚25の側面に設け、吐出口27を食卓等の温冷装置10が載置されている卓面に向けて吹出すように設けている。 【0039】また、ファン33はモータ駆動されるため、微少の振動は原理的に発生する。しかし、上述した熱接触促進体35を設けることによりファン33の振動が吸収されるようになるので、ワイン等の飲料物を攪拌したくないような場合には好適である。 【0040】次に、上記構成の温冷装置10の利用方法について図2及び図3を参照して説明する。先ず、温冷装置10を食卓等の飲料物Bを飲む場所等に載置し、内筒22を押下げる。そして、飲料物Bを当該内筒22に収納載置して図2に示す状態とする。 【0041】このとき、内筒22を押下げることにより飲料物Bの載置が容易になる利点がある。 【0042】その後、内筒22を引上げて図3に示す状態として飲料物Bを外筒21と内筒22とで略全て覆うようにする。 【0043】このように飲料物Bの載置が完了すると、電子温冷素子31を動作させる。ペルチェ素子により構成した電子温冷素子31は、電流が流れる向により吸熱面と放熱面との位置が入れ替る特性がある。 【0044】例えば、図1で飲料物Bと接する面をA面とし、ヒートシンク32と接する面をB面とすると、一方の向に電流を流すとA面が吸熱面となり、B面が放熱面となる。この場合は、飲料物Bの熱がA面を介して吸収されB面を介して空気に放熱されるようになる。 【0045】また、電流の向を逆にすると空気の熱がB面から吸収されA面を介して飲料物Bに放熱されるようになって、当該飲料物Bは加温されるようになる。 【0046】このとき、外筒21及び内筒22における内層24は伝熱特性の良い部材で形成されているので、電子温冷素子31からの熱(冷熱又は温熱)により内層24は速やかに均一温度になって、飲料物Bを底面(A面に接している)及び側面から冷却又は加温することができるようになる。 【0047】従って、電子温冷素子31からの熱(冷熱又は温熱)は逃げにくくなって冷却効率又は加温効率が向上すると共に、飲料物B内の温度分布を均一にすることが可能になる。 【0048】飲料物B内の温度分布が均一な状態で冷却又は加温されることは、特にワイン等のように飲料物Bを攪拌したくないような場合に有効である。 【0049】即ち、ワインの瓶の底には澱が沈澱しており、この澱を攪拌してしまうと風味等が損われてしまうことは上述した。 【0050】このようなワインを、例えば瓶の底面からのみ冷却したり、側面のみから冷却したりすると、瓶内には大きな温度分布が生じて対流が発生し、これにより澱が攪拌されてしまう。 【0051】しかし、本発明による温冷装置10では、全体を一緒に冷却又は加温するのでかかる対流の発生が抑えられて澱の攪拌を抑制することが可能になる。 【0052】なお、外筒21及び内筒22の外層23は樹脂等の熱伝導性の低い部材により形成しているので、温冷部30を飲料物Bの冷却又は加温の何れの状態で使用しても、外層23の温度は略室温となり、当該外層23に露が付いたり逆に熱くなったりする心配がない。 【0053】そして、飲料物Bが所定温度に達すると、内筒22を押下げて飲料物Bの側面を露出させて、当該側面を把持する。 【0054】このように内筒22を押下げることにより側面がしっかりと把持できるので、誤って飲料物Bを落したりするようなことが抑制できる利点がある。 【0055】なお、食卓等の揺れを吸収する他の構成として図4に示す構成が挙げられる。 【0056】図4に示す構成は、脚25にバネ36を取付けて、当該バネ36により食卓等の揺れを吸収するようにしたものである。 【0057】ところで図4に示すように、脚25にバネ36を設けた場合には、例えば飲料物Bを載置した際に発生する振動により冷温装置が比較的長時間揺れるようになる。 【0058】この揺れは、飲料物Bを攪拌して、その温度分布を均一化するので冷却効率又は加温効率を高める効果がある。 【0059】このとき、飲料物Bがワイン等のように揺らさないことが好ましい場合には、飲料物Bを静かに載置すればよく、逆に飲料物Bを常に振動させたいような場合には、手で定期的に飲料物容器を上下に揺らし或は別途振動発生源を設ければよい。 【0060】かかる振動発生源として、例えばファン33が複数の羽根により構成されている場合には、その内の1枚の羽根を他の羽根と異なる重さにして振動を発生するようにすること等が可能である。 【0061】なお、このような振動発生源を設けた場合に、食卓等に振動を与えることは好ましくないので、かかる場合には図4に示すように脚25にバネ36を設けて、振動が食卓等に伝わらないようにする方がよい。 【0062】 【発明の効果】以上説明したように請求項1にかかる発明によれば、筒体部と、温冷部と、防振手段とを設けたので、食卓等で飲料物が常に適温で飲めるようになり、かつ、食卓等が揺れても飲料物に伝達されるの防ぐと共に、不要な振動が食卓等に伝達しないようになって利便性及び快適性が向上する。 【0063】請求項2にかかる発明によれば、防振手段を電子温冷素子の上部に載置されて、飲料物容器の底形状に応じて変形することにより、少なくとも飲料物容器の全ての底を介して電子温冷素子と熱交換できるようにする熱接触促進体により構成したので、食卓等で効率よく飲料物の加温又は冷却が行え、常に適温で飲めるようになり、かつ、食卓等が揺れても飲料物に伝達されるの防ぐと共に、不要な振動が食卓等に伝達しないようになって利便性及び快適性が向上する。 【0064】請求項3にかかる発明によれば、熱接触促進体をゲル状の熱良導体を内包して形成された袋により構成したので、簡単な構成で食卓等で効率よく飲料物の加温又は冷却が行え、かつ、食卓等が揺れても飲料物に伝達されるのを防ぐと共に、不要な振動が食卓等に伝達しないようになって利便性及び快適性が向上する。 【0065】請求項4にかかる発明によれば、筒体部に脚を設けると共に、この脚にバネを設けたて防振手段を形成したので、簡単な構成で食卓等で効率よく飲料物の加温又は冷却が行え、かつ、食卓等が揺れても飲料物に伝達されるの防ぐと共に、不要な振動が食卓等に伝達しないようになって利便性及び快適性が向上する。 【0066】請求項5にかかる発明によれば、飲料物を攪拌するように当該飲料物に振動を与える振動付与体を設けたので、飲料物を常に攪拌しながら冷却又は加温することができるようになって、利便性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月22日(1999.12.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2001−174121(P2001−174121A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−363775 |
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