| 【発明の名称】 |
トンネル式凍結装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】牧野 宏治
【氏名】平野 雅宏
【氏名】碓井 久之
【氏名】西村 勝治
【氏名】谷 安平
【氏名】藤田 守
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| 【要約】 |
【課題】被凍結物を均一にかつ効率よく冷却することができるトンネル式凍結装置を提供する。
【解決手段】トンネル式凍結装置における低温液化ガス噴出ノズル14よりも搬入口10側のコンベヤ13の上下に、コンベヤ13と対向する面に複数のガス噴射口23を有するガス噴射プレート22を備えたガス噴射ボックス16をそれぞれ配置するとともに、トンネル12内の低温ガスを吸引してガス噴射ボックス内に供給するためのファン20を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 搬入口から搬出口に至るトンネル内に、搬送用のコンベヤと、低温液化ガスを噴出するノズルとを設けたトンネル式凍結装置において、前記ノズルよりも搬入口側の前記コンベヤの上下に、コンベヤと対向する面に複数のガス噴射口を有するガス噴射プレートを備えたガス噴射ボックスをそれぞれ配置するとともに、トンネル内の低温ガスを吸引して前記ガス噴射ボックス内に供給することにより前記ガス噴射口からコンベヤに向けて低温ガスを噴射するためのファンを設けたことを特徴とするトンネル式凍結装置。 【請求項2】 前記ガス噴射プレートのガス噴射口は、被凍結物の通過場所に合わせて設けられていることを特徴とする請求項1記載のトンネル式凍結装置。 【請求項3】 前記ガス噴射プレートは、前記ガス噴射ボックスに着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項1記載のトンネル式凍結装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル式凍結装置に関し、詳しくは、トンネル内に設けたコンベヤで食品を搬送しながら、低温液化ガスの冷熱により急速凍結させて冷凍食品を製造するためのトンネル式凍結装置に関する。 【0002】 【従来の技術】大量の食品を連続的に急速凍結する装置として、トンネル式凍結装置が知られている。このトンネル式凍結装置としては、被凍結物搬入口から凍結物搬出口に至るトンネル内に、被凍結物を搬送するコンベヤと、低温液化ガスを噴出するノズルとを設けるとともに、トンネル天井部に、断熱トンネル内の低温ガスを撹拌するための撹拌ファンを複数個設けたものが一般的に用いられている。 【0003】前記撹拌ファンは、トンネル内の低温ガスを撹拌することにより、搬入口からトンネル内に進入した被凍結物と低温ガスとの接触を促進し、被凍結物の冷却を効果的に行って凍結効率を向上させるために設けられている。この撹拌ファンには、低温ガスを上方から被凍結物に向けて吹き付けるように撹拌するものと、被凍結物周辺の低温ガスを上方に吸い上げるように撹拌するものとがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、低温ガスを被凍結物に向けて上方から吹き下げると、被凍結物上面のガス流速に比べて下面のガス流速が極端に遅くなるため、被凍結物の上部に比べて下部の冷却が遅くなり、さらに、被凍結物上面においても、低温ガスの流れが速い部分と遅い部分とが発生し易いため、被凍結物の形状によっては、冷却状態にムラが生じ易いという問題がある。 【0005】一方、低温ガスを上方に吹き上げるようにした場合は、被凍結物下面にも適度な低温ガス流を発生させることはできるが、冷却効率を向上させるために撹拌ファンの撹拌力を強くすると、低温ガスの流れに乗ってコンベヤ上の被凍結物が移動したり、巻き上げられたりして搬送に支障を来すことがあった。 【0006】そこで本発明は、低温ガスによる被凍結物の冷却を上下両面から均一に行い、さらに、被凍結物表面における低温ガスの流速を高めて熱伝達率を向上させることにより、冷却ムラの発生を低減しながら凍結時間の短縮を図ることができるトンネル式凍結装置を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のトンネル式凍結装置は、被凍結物の搬入口から凍結物の搬出口に至るトンネル内に、被凍結物を搬送するコンベヤと、低温液化ガスを噴出するノズルとを設けたトンネル式凍結装置において、前記ノズルよりも搬入口側の前記コンベヤの上下に、コンベヤと対向する面に複数のガス噴射口を有するガス噴射プレートを備えたガス噴射ボックスをそれぞれ配置するとともに、トンネル内の低温ガスを吸引して前記ガス噴射ボックス内に供給することにより前記ガス噴射口からコンベヤに向けて低温ガスを噴射するためのファンを設けたことを特徴とし、さらに、前記ガス噴射プレートのガス噴射口を、被凍結物の通過場所に合わせて設けたこと、また、前記ガス噴射プレートを、前記ガス噴射ボックスに対して着脱可能にしたことを特徴としている。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は本発明のトンネル式凍結装置の一形態例を示す断面正面図、図2はガス噴射ボックスの一例を示す側面図、図3は同じく平面図、図4はガス噴射プレートの一例を示す平面図、図5はガス噴射プレートの他の形状例を示す平面図である。 【0009】このトンネル式凍結装置は、被凍結物の搬入口10から凍結物の搬出口11に至るトンネル12内に、被凍結物を載置して搬送するネット状のコンベヤ13と、トンネル天井部からコンベヤ上面に向けて低温液化ガスを噴出するノズル14と、トンネル12内の低温ガスを撹拌するための複数の撹拌ファン15と、低温ガスを被凍結物に吹き付けるための複数のガス噴射ボックス16とを設けるとともに、トンネル12の搬入口側に排気装置17を設けたものである。なお、前記搬入口10及び搬出口11には、被凍結物の性状に応じた適宜な搬送手段が連設される。 【0010】前記ガス噴射ボックス16は、コンベヤ13の搬送部を挟んで上方の上部ボックス18及び下方の下部ボックス19と、トンネル12内の低温ガスを吸引して両ボックス18,19内に供給するためのファン20及びダクト21と、両ボックス18,19のコンベヤ13に対向する面にそれぞれ装着されたガス噴射プレート22とにより形成されている。 【0011】ガス噴射プレート22は、コンベヤ13の幅寸法に対応した幅寸法を有するとともに、コンベヤ長手方向に適当な長さを有する矩形状のプレートに多数のガス噴射口23を設けたものであって、前記上部ボックス18及び下部ボックス19のプレート装着部に着脱可能な状態で取り付けられている。 【0012】なお、上部ボックス18及び下部ボックス19にガス噴射プレート22を着脱可能に装着するための構造は、ガス噴射プレート22の重量や各ボックス18,19の形状等によって適宜な構造を採用することができ、例えば、ボックス18,19に、ガス噴射プレート22の縁が係合する溝を設けてガス噴射プレート22の両端を係合させてもよく、適当なかけ止め具を設けておいてもよい。また、ガス噴射ボックス16がトンネル12から取り出せる構造であれば、ボックス18,19にボルトで固定することもできる。 【0013】前記ガス噴射プレート22と被凍結物との間の距離は、被凍結物の形状やガス噴射口23の形状等によって異なるが、通常は、50mm程度が適当である。両者の間の距離が小さいと、低温ガスを被凍結物に均等に吹き付けるのが困難になり、逆に、距離が大きくなりと、低温ガスを吹き付ける効果が十分に得られなくなる。 【0014】また、ガス噴射口23は、図4に示すように、プレート全面に円形のガス噴射口23を略等間隔で設けるようにしてもよいが、図5に示すように、被凍結物24が通過する部分に対応した位置に複数のガス噴射口23を並べるようすることにより、ガス噴射口23の設置数を低減して全体としての低温ガス噴射量を少なくすることができる。 【0015】この噴射口23の形状や位置は、ガス噴射プレート22と被凍結物との間の距離、被凍結物の温度、被凍結物の搬送速度、低温ガスの噴射流速、低温ガスの噴射量、その他の条件に応じて適当に選定することができる。例えば、ハンバーグのような比較的偏平な食品を急速凍結する場合で、ガス噴射プレート22と被凍結物との間の距離を50mmとした場合は、直径10〜15mm程度の円形のガス噴射口23を25〜35mm程度の間隔で設ければよい。 【0016】また、ガス噴射口23は、円形に限らず、長円形、スリット状等の任意の形状で形成することができる。さらに、上下の各ガス噴射プレート22におけるガス噴射口23の形状や配置は、同一であっても異なっていてもよく、各ガス噴射ボックス16においても、搬入口からの位置、すなわち被凍結物の冷却状態等に応じて適当な形状及び配置のガス噴射口23を選択することができ、ファン20からのガス供給量を適宜に調整することができる。さらに、上部ボックス18及び下部ボックス19に低温ガスを供給するそれぞれのダクト部分にダンパー等の流量調整手段を設けることにより、各ガス噴射プレート22から噴射する低温ガスの噴射量や流速を調整することができる。また、ガス噴射ボックス16の設置数も任意である。 【0017】このようなガス噴射ボックス16をトンネル12の搬入口10側に設置したトンネル式凍結装置において、トンネル12の中央より搬出口11側に設けられた低温液化ガス噴出用のノズル14からトンネル内に噴出した低温液化ガス、例えば液化窒素は、被凍結物を冷却することにより気化して低温ガスとなり、撹拌ファン15により撹拌されながら、低温ガス排気装置17に吸引されて被凍結物搬入口10の方向に流れていく。 【0018】ガス噴射ボックス16の設置部に到達した低温ガスは、ファン20により吸引され、ダクト21を通って上部ボックス18及び下部ボックス19内にそれぞれ供給され、ガス噴射プレート22のガス噴射口23から被凍結物に向かって噴出する。 【0019】なお、搬入口10部分には、排気装置17の排気ブロワー25に吸引された低温ガスの一部が管26を通り、搬入口部分に吹き出して循環しており、搬入口10からトンネル12内に外気が流入することを抑制している。 【0020】被凍結物は、搬入口10からトンネル12内に搬入され、各ガス噴射ボックス16から噴射する低温ガスにより順次冷却される。このとき、上下の各噴射プレート22から噴射する低温ガスの流量や流速を、被凍結物に適した状態に設定しておくことにより、被凍結物の上下両面それぞれに冷温ガスの流れを形成することができるので、被凍結物を均一かつ効果的に冷却することができる。また、上下両方向から低温ガスを噴射するようにしているから、従来よりも低温ガスの流れを強くしても被凍結物が移動したりすることがほとんどなく、被凍結物表面における低温ガスの流速を高めて熱伝達率を向上させることができるので、より効果的な冷却(予冷)を行うことができる。したがって、トンネル長さの短縮や凍結時間の短縮による生産性の向上及びコスト低減を図ることができる。 【0021】なお、トンネル12、コンベヤ13、低温液化ガス噴出ノズル14、撹拌ファン15及び排気装置17は、従来のトンネル式凍結装置と同様に形成することができるので、詳細な説明は省略する。また、トンネル全体に噴射ボックス16を設けるようにしてもよい。さらに、ガス噴射ボックス16とファン20とは、1対1で設ける必要はなく、例えば、一つのファン20から複数のガス噴射ボックス16に低温ガスを供給するようにしてもよい。 【0022】 【実施例】図1に示す形状で、トンネル部分の長さが約6m、高さが約2m、幅が約1.5m、搬入口及び搬出口の開口幅が約500mm、開口高さが50mmで、内部に幅約400mmのネットコンベヤを設置したトンネル式凍結装置を使用し、重量90g、長径110mm、短径90mm、厚さ10mmの小判型のハンバーグを、10℃から−20℃に急速凍結させる実験を行った。 【0023】ガス噴射プレートには、直径10mmの円形のガス噴射口を30mm間隔で全面に設けたものを使用し、低温ガスの噴射速度を30m/秒に設定した。このときのガス噴射プレートからのガス噴射量は合計で40m3/分であった。 【0024】温度設定は−100℃とし、トンネル中央部の雰囲気温度が−100℃となるように液化窒素の噴出量を制御した。その結果、コンベヤスピードが約17cm/秒、凍結処理時間が約360秒で所定の凍結処理を行うことができた。得られた冷凍ハンバーグにおけるコンベヤ幅方向の温度のばらつきは±2℃であった。 【0025】また、ガス噴射プレートのガス噴射口を、図5に示したように、ハンバーグの通過場所に合わせて設けることにより、同様の凍結処理におけるガス噴射量を20m3/分にすることができた。 【0026】一方、撹拌ファンのみを設置した従来のトンネル式凍結装置を使用して同様の凍結実験を行った。低温ガスを上方からハンバーグに向けて吹き下げた場合、ハンバーグ上面のガス流速が1〜9m/秒の範囲で、下面における流速は約1m/秒程度であった。逆に、低温ガスを吹き上げるようにした場合は、吹き上げ流速を1〜4m/秒としたときに、ハンバーグ下面で3m/秒の流速が得られたが、流速が4m/秒を超えるとハンバーグがコンベヤ上で移動して搬送に支障を来してしまった。 【0027】凍結処理の結果、撹拌ファンの回転方向に関係なく、凍結処理時間はそれぞれ約420秒を必要とした。このときのコンベヤスピードは約14cm/秒となる。また、得られた冷凍ハンバーグにおけるコンベヤ幅方向の温度のばらつきは±5℃であった。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のトンネル式凍結装置によれば、従来に比べて被凍結物を効率よく確実に凍結させることができ、凍結時間の大幅な短縮に加えて凍結ムラも低減できる。また、ガス噴射プレートの噴射口を被凍結物の通過場所に合わせて設けることにより、ガス量を大幅に削減することができるので、さらに効率的な運転が可能となる。さらに、ガス噴射プレートを着脱可能にしておくことにより、被凍結物の種類に応じた最適なガス噴射プレートに容易に交換することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000231235 【氏名又は名称】日本酸素株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月17日(1999.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086210 【弁理士】 【氏名又は名称】木戸 一彦 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−174117(P2001−174117A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−359182 |
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