トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 冷水注出装置
【発明者】 【氏名】町田 芳昭

【氏名】飯田 章夫

【氏名】三井田 正夫

【氏名】金井 弘毅

【要約】 【課題】過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路31内での凍結を防止し、かつ蒸発器13への着氷を早める。

【解決手段】冷却手段16の圧縮機17の運転時に、冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機17の運転を継続させたまま、冷水注出管路31からの注出動作を禁止する。これにより、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路内31での凍結を防止し、かつ圧縮機17の運転継続で蒸発器13への着氷を早める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却水を貯留する冷却水槽と、圧縮機、凝縮器および蒸発器を有する冷凍回路を形成し、蒸発器を前記冷却水槽の冷却水中に配置して冷却水を冷却する冷却手段と、前記冷却水槽の冷却水中に配置される冷却管部を有する冷水注出管路と、この給水注出管路から冷水を注出させる冷水注出手段と、前記冷却水槽内の冷却水の水温を検知する水温検知手段と、前記冷却手段の圧縮機の運転時に、前記水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、前記冷水注出手段による冷水注出管路からの注出動作を禁止する制御手段とを備えていることを特徴とする冷水注出装置。
【請求項2】 冷却水を貯留する冷却水槽と、圧縮機、凝縮器および蒸発器を有する冷凍回路を形成し、蒸発器を前記冷却水槽の冷却水中に配置して冷却水を冷却する冷却手段と、前記冷却水槽の冷却水中に配置される冷却管部を有する冷水注出管路と、この給水注出管路から冷水を注出させる冷水注出手段と、前記冷却水槽の冷却水の水温を検知する水温検知手段と、前記冷却手段の圧縮機の運転時に、前記水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、前記冷水注出手段により冷水注出管路から所定量以上の冷水を注出させる制御手段とを備えていることを特徴とする冷水注出装置。
【請求項3】 冷却水槽の冷却水を撹拌するアジテータを備え、制御手段は、前記アジテータの連続運転時に水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したときにアジテータを連続運転から断続運転に切り換え、冷却水の水温が過冷却温度領域より上昇したらアジテータを断続運転から連続運転に復帰させることを特徴とする請求項1または2記載の冷水注出装置。
【請求項4】 制御手段は、水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下で所定時間継続したとき、およびアジテータの断続運転を所定時間継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機およびアジテータを停止させることを特徴とする請求項3記載の冷水注出装置。
【請求項5】 制御手段は、圧縮機の停止時間が所定時間経過した後に冷水注出手段による注出動作を許容することを特徴とする請求項4記載の冷水注出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷水を注出する冷水注出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、飲料をカップに注出して提供するカップ式飲料ディスペンサやカップ式飲料自動販売機、冷水機、および給茶機などでは、例えば、特開平6−288667号公報に記載されているように、常温水を冷却して冷水として注出するために、アイスバンク方式を採る冷水注出装置の構成が知られている。
【0003】このような冷水注出装置では、冷却水槽内に貯留される冷却水中に、冷凍回路の冷媒コイル、および冷却用水が流通される冷水注出管路の冷却コイルを配設しており、そして、冷凍回路の圧縮機の作動により冷媒コイルの周囲に氷層を着氷形成し、この氷層で冷却水を冷却し、この冷却水を媒体として冷却水と冷却コイル内を流通する常温の冷却用水との熱交換により冷水を得ることにより、飲料用冷水として直接または飲料原料と混合使用される希釈用冷水として使用している。
【0004】冷却水槽の冷却水は、冷媒コイルに着氷形成される氷層で、常時は過冷却凍結しない0℃前後に保つように制御される。すなわち、通常運転時には、冷媒コイルの外周に配置された着氷センサの検知出力に応じて圧縮機を通断電制御することで、冷媒コイルに着氷形成される氷層を所定厚に維持することにより、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域から外れた0℃前後に維持されるので、冷水注出管路を介して注出される冷水は飲料用として適温とされる例えば6℃前後に冷却された状態で支障なく注出される。
【0005】また、冷却水槽の冷却水中にはアジテータが配置され、運転中はこのアジテータを常時運転させて冷却水を撹拌している。
【0006】一方、運転開始直後であるとか、運転休止後に冷却水槽の冷却水の水温が常温化した後で運転を再開する運転の初期段階、すなわち氷層厚によって圧縮機を通断電制御する通常運転状態に移行されるまでの着氷形成過程においては、まずは安定な氷層を作ることが前提となる。つまり、飲料用冷水としての適温冷水が早期に得られ、かつ連続注出(使用者が多い場合など)に対しても適温冷水が安定供給できるまでのいわゆる立ち上がり時間(氷層厚制御による通常運転への移行)を早めることになる。
【0007】そのためには、冷却水槽の冷却水の水温検知による圧縮機の着氷制御運転が先行優先される。また、これに関連して冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域となっても、圧縮機の運転を直ちに停止させることをせずにある一定の時間をおいた後で停止させるほうがより立ち上がり時間が早まることになる。
【0008】したがって、運転初期の制御では、冷却水槽の冷却水の水温と過冷却運転時間とを監視する運転が主体となり、着氷環境が早期に整なわれた状態で通常運転に移行できることになる。
【0009】着氷の開始動作は、環境が整うと開始されることになるが、圧縮機の運転途上であったり、停止直後であったりして必ずしも再現的に一致するものではないが、冷却水槽の一部の冷却水がシャーベット状化された状態で何らかの衝撃が加わるなどしてシャーベット状化した冷却水が瞬時に氷結浮上して冷媒コイルの外周部に着氷する。この着氷がなされる際に過冷却温度領域にあった冷却水槽内の水温は0℃前後まで急激に上昇されるので、過冷却運転が継続されていても、この影響で冷却水槽の冷却水全体が凍結したり、冷水注出管路内に滞留する冷却用水が直ちに氷結するなどの現象は生じない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、過冷却運転途上の冷媒コイルが着氷を始める直前で、冷水注出管路から少量の冷水を注出動作させると、冷水注出管路内に滞留している冷水が一瞬にしてシャーベット状化する現象が生じ、注出動作に支障をきたす場合がある。なお、ここでの少量注出とは、ホット飲料の注出時に適温湯水に冷水を加えて飲みごろ飲料とする場合に用いられるような10cm前後の注出量を対象としており、これ以外の定量注出においてはカップ1杯当り約100cm相当が目安となっている。
【0011】この現象は、冷媒コイルの外周に所定厚の氷層が形成された後の通常運転時には、氷層形成が安定化し、冷却水槽の冷却水が0℃前後を維持していることから発生しない現象であったが、上述した過冷却運転途上においては、冷水注出管路内に滞留する冷水も過冷却運転の影響を受けているので、注出タイミングや注出量などによる条件次第では発生する現象であることが、種々の実験の結果から判明するに至った。
【0012】また、カップ1杯当り約100cm以上を注出させる場合には、過冷却運転時においても発生しがたいという現象も実験の結果から得られていることからして、少量注出時において冷水が流動されたときには、定量注出される場合と異なり、給水によって奪われる熱量も少ないことから、タイミング的にも冷水注出管路内に生じる圧力変動が結氷のきっかけとなり易く、冷水注出管路内に滞留状態にあった冷水が瞬時にしてシャーベット状化することによるものと推測される。
【0013】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路内での凍結を防止し、かつ蒸発器への着氷を早めることができる冷水注出装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の冷水注出装置は、冷却水を貯留する冷却水槽と、圧縮機、凝縮器および蒸発器を有する冷凍回路を形成し、蒸発器を前記冷却水槽の冷却水中に配置して冷却水を冷却する冷却手段と、前記冷却水槽の冷却水中に配置される冷却管部を有する冷水注出管路と、この給水注出管路から冷水を注出させる冷水注出手段と、前記冷却水槽内の冷却水の水温を検知する水温検知手段と、前記冷却手段の圧縮機の運転時に、前記水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、前記冷水注出手段による冷水注出管路からの注出動作を禁止する制御手段とを備えているものである。
【0015】そして、冷却手段の圧縮機の運転時に、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、冷水注出管路からの注出動作を禁止することにより、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路内での凍結を防止し、かつ圧縮機の運転継続で蒸発器への着氷を早める。
【0016】請求項2記載の冷水注出装置は、冷却水を貯留する冷却水槽と、圧縮機、凝縮器および蒸発器を有する冷凍回路を形成し、蒸発器を前記冷却水槽の冷却水中に配置して冷却水を冷却する冷却手段と、前記冷却水槽の冷却水中に配置される冷却管部を有する冷水注出管路と、この給水注出管路から冷水を注出させる冷水注出手段と、前記冷却水槽の冷却水の水温を検知する水温検知手段と、前記冷却手段の圧縮機の運転時に、前記水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、前記冷水注出手段により冷水注出管路から所定量以上の冷水を注出させる制御手段とを備えているものである。
【0017】そして、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、冷水注出管路から所定量以上の冷水を注出させることにより、過冷却運転途上での所定量以下つまり少量注出動作をきっかけとする冷水注出管路内での凍結を防止し、かつ圧縮機の運転継続で蒸発器への着氷を早める。
【0018】請求項3記載の冷水注出装置は、請求項1または2記載の冷水注出装置において、冷却水槽の冷却水を撹拌するアジテータを備え、制御手段は、前記アジテータの連続運転時に水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したときにアジテータを連続運転から断続運転に切り換え、冷却水の水温が過冷却温度領域より上昇したらアジテータを断続運転から連続運転に復帰させるものである。
【0019】そして、アジテータの連続運転時に冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したときにアジテータを連続運転から断続運転に切り換えることにより、蒸発器への着氷を早めて安定化させる。
【0020】請求項4記載の冷水注出装置は、請求項3記載の冷水注出装置において、制御手段は、水温検知手段によって検知される冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下で所定時間継続したとき、およびアジテータの断続運転を所定時間継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機およびアジテータを停止させるものである。
【0021】そして、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下で所定時間継続したとき、およびアジテータの断続運転を所定時間継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機およびアジテータを停止させることにより、異常な過冷却運転を防止する。
【0022】請求項5記載の冷水注出装置は、請求項4記載の冷水注出装置において、制御手段は、圧縮機の停止時間が所定時間経過した後に冷水注出手段による注出動作を許容するものである。
【0023】そして、圧縮機の停止時間が所定時間経過した後、つまり蒸発器に着氷した後、注出動作を許容可能とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】図1において、冷水注出装置が適用されるカップ式飲料ディスペンサを示し、図示しない機体の前部に飲料を注出するカップCが配置される注出部1が配設され、機体内には、注出部1の上方位置に飲料用原料液を収納する原料バッグ2およびこの原料バッグ2内の飲料用原料液を定量ずつカップC内に供給する原料注出部3が配設され、さらに、注出部1のカップC内に冷水を供給する冷水注出装置4が内蔵されている。なお、冷たい飲料以外に、温かい飲料も注出する場合には、湯水を注出部1に供給する湯水注出装置が機体内に内蔵される。
【0026】また、冷水注出装置4は、水冷蓄熱方式を採用するもので、冷却水が貯留される冷却水槽11を有している。この冷却水槽11の冷却水中には、冷却水槽11の上面開口を通じて、回転翼としてのアジテータ12、蒸発器としての冷媒コイル(エバポレータ)13、および冷却管部としての冷却コイル14が浸漬されて支持されている。
【0027】アジテータ12は、アジテータモータ15により回転されて冷却水に下向きの水流が発生するように回転される。
【0028】冷媒コイル13は、冷媒が通過されるパイプがコイル状に巻回されて形成されており、両端が機体内に配設される冷却手段としての冷凍機16に接続されている。冷凍機16は、圧縮機17、凝縮器18、キャピラリチューブ19、冷媒コイル13が介在される冷凍回路20を有し、凝縮器18には凝縮器18を冷却するファンユニット21が配設されている。そして、冷凍機16の作動により、冷媒コイル13を介して冷却水槽11の冷却水が冷却されるとともに、冷媒コイル13の表面に所定厚の氷層が着氷形成されるように制御される。
【0029】冷却コイル14は、パイプがコイル状に巻回されて形成されており、冷却コイル14の上流側の一端には給水源である例えば水道管に直結される給水管22が接続され、下流側の他端には分岐継手23を介して冷水管24が接続されている。給水管22には、飲料用水の給水圧力を減圧する減圧弁25、および給水管22の流路を開閉する冷水注出手段としての給水電磁弁26が配設されている。冷水管24は、冷水パイプ27、冷水ホース28および冷水出水パイプ29によって構成されており、冷水パイプ27にはこの冷水パイプ27の流路を開閉する冷水注出手段としての出水電磁弁30が配設され、冷水出水パイプ29の先端は注出部1の上方に配設されている。そして、給水管22、冷却コイル14および冷水管24によって冷水注出管路31が構成されており、冷水注出手段としての給水電磁弁26と出水電磁弁30とが共に開放されることにより、飲料用水が、その給水圧力によって、給水管22、冷却コイル14および冷水管24を通じて注出部1のカップCに注出されるとともに、冷却コイル14を通過する間に冷却水槽11内の冷却水との間で熱交換されて冷却される。
【0030】冷水パイプ27の出水電磁弁30の下流側には大気開放されているエア抜きホース32が接続され、給水電磁弁26および出水電磁弁30を閉じた際に、エア抜きホース32から冷水管24内に空気が導入されて、冷水と空気との置換を良好にし、給水電磁弁26および出水電磁弁30を閉じた後の冷水の液だれ時間の短縮を図れる。また、このエア抜きホース32の先端は冷却水槽11上に配置されており、冷水の供給時において、冷水の一部がエア抜きホース32から漏洩しても、その冷水を冷却水槽11内に導入することにより、冷却水槽11の冷却水の自然蒸発分の一部が補われる。
【0031】また、給水管路31の冷却コイル14の下流側は冷却水槽11の上部を通じて分岐継手23に接続され、すなわち、給水管路31の冷却水槽11の上部位置に配設される分岐継手23を介して冷却水槽用給水管路33が分岐されている。冷却水槽用給水管路33には流路を開閉する冷却水槽用給水電磁弁34が配設されている。冷却水槽用給水管路33の先端は冷却水槽11上に配置され、給水電磁弁26と冷却水槽用給水電磁弁34とが共に開放されることにより、水道水が、その給水圧力によって、給水管22、冷却コイル14および冷却水槽用給水管路33を通じて冷却水槽11内に導入される。
【0032】また、冷却水槽11の上部には冷却水槽11内に供給される所定量以上の冷却水を排水するオーバーフローホース35が接続され、冷却水槽11の下部には排水コック36を介在した排水ホース37が接続されている。
【0033】また、冷却水槽11の冷却水中には、冷却水の水位を検知する水位センサ38、冷却水の水温を検知する水温検知手段としての水温センサ39、冷媒コイル13の表面に形成される氷層の着氷厚を検知する着氷センサ40が配置されている。
【0034】次に、図2に冷水注出装置のブロック図を示し、制御手段51には、水位センサ38、水温センサ39、着氷センサ40、アジテータモータ15、冷凍機16の圧縮機17、給水電磁弁26および出水電磁弁30などが接続されている。
【0035】そして、制御手段51は、以下の機能を有している。
【0036】着氷センサ40による検知に基づいて、冷媒コイル13に着氷形成された氷層を所定厚に維持するように圧縮機17を通断電制御する通常運転制御手段の機能。
【0037】通常運転に移行するまでの間の運転初期において、冷却水槽11の冷却水の水温検知を優先して冷媒コイル13に氷層を着氷形成する着氷運転手段(過冷却運転手段)の機能。
【0038】圧縮機17の運転時に、水温センサ39によって検知される冷却水槽11の冷却水の水温が例えば−1.5以下の過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機17の運転を継続させたまま、冷水注出管路31からの注出動作を禁止する機能。
【0039】アジテータ12の連続運転時に水温センサ39によって検知される冷却水槽11の冷却水の水温が例えば−1.5〜−2.5℃の過冷却温度領域に低下したときにアジテータ12を連続運転から例えば20秒オンおよび10秒オフの断続運転に切り換え、冷却水の水温が過冷却温度領域より上昇したらアジテータ12を断続運転から連続運転に復帰させる機能。
【0040】水温センサ39によって検知される冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下、例えば−2.5℃以下で所定時間継続したとき、およびアジテータ12の断続運転を所定時間、例えば30秒継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機17およびアジテータ12を停止させる機能。さらに、その圧縮機17の停止時間が所定時間、例えば30秒経過した後に注出動作を許容する機能。
【0041】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0042】図3に冷却水槽11の冷却水の水温とアジテータモータ15の動作との関係を示し、図4に冷水注出装置4の運転動作を説明するフローチャートを示す。
【0043】冷却水槽11の冷却水が常温にある状態において、運転制御を開始すると、通常運転に移行するまでの間の運転初期において、冷却水槽11の冷却水の水温検知を優先して冷媒コイル13に氷層を着氷形成する着氷運転(過冷却運転)を開始し、アジテータモータ15を連続運転させるとともに(ステップ11)、冷凍機16の圧縮機17を運転させ(ステップ12)、冷媒コイル13を介して冷却水槽11の冷却水を冷却していくとともに、アジテータ12で冷却水槽11の冷却水を撹拌して冷却水全体を均等に冷却していく。
【0044】そして、水温センサ39による検知で冷却水槽11の冷却水の水温を監視し、冷却水の水温が0℃に低下した後も、圧縮機17およびアジテータモータ15の運転を継続する。
【0045】着氷センサ40で着氷を検知せず(ステップ13)、冷却水の水温が例えば−1.5〜−2.5℃の過冷却温度領域まで低下したら(ステップ14,15)、圧縮機17の運転を継続させたまま、冷水注出管路31からの注出動作を禁止し(ステップ16)、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路31内での冷却用水の凍結を防止する。
【0046】同時に、冷却水の水温が例えば−1.5〜−2.5℃の過冷却温度領域に低下した状態で、所定時間、例えば10秒経過したら(ステップ17)、圧縮機17の運転を継続させたまま、アジテータ12を連続運転から例えば20秒オンおよび10秒オフの断続運転に切り換え(ステップ18)、冷媒コイル13への着氷を早めて安定化させるようにする。
【0047】そして、冷却水の水温が例えば−1.5〜−2.5℃の過冷却温度領域にあるとき、冷却水槽11の一部の冷却水がシャーベット状化された状態で何らかの衝撃が加わるなどしてシャーベット状化した冷却水が瞬時に氷結浮上して冷媒コイル13の外周部に着氷する。この着氷がなされた着氷点Aで過冷却温度領域にあった冷却水の水温は0℃前後まで急激に上昇し、そのため、過冷却運転が継続されていても、この影響で冷却水槽11の冷却水全体が凍結したり、冷水注出管路31内に滞留する冷却用水が直ちに氷結するなどの現象は生じない。
【0048】過冷却温度領域にあった冷却水の水温が0℃前後に上昇したら、冷水注出管路31からの注出動作を許容し(ステップ20)、さらに、過冷却温度領域より高い例えば−1℃以上を所定時間、例えば10秒継続したら(ステップ21,22)、アジテータモータ15を連続運転に復帰させ、着氷センサ40による氷層の検知を監視する。着氷センサ40により冷媒コイル13に所定厚の氷層が着氷形成されたことが検知すれば、圧縮機17を停止させる(ステップ23)。つまり、着氷センサ40による検知に基づいて、冷媒コイル13に着氷形成された氷層を所定厚に維持するように圧縮機17を通断電制御する通常運転に移行する。
【0049】また、過冷却運転途上で、水温センサ39によって検知される冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下、例えば−2.5℃以下に低下し、かつ所定時間、例えば30秒継続したとき(ステップ24)、または、アジテータ12の断続運転を所定時間(例えば断続運転を10サイクル)継続したとき(ステップ19)、アジテータ12および圧縮機17を停止させ(ステップ25,26)、異常な過冷却運転を防止する。この圧縮機17の停止時間が所定時間、例えば30秒経過した後には(ステップ27)、冷水注出管路31からの注出動作を許容する(ステップ28)。この圧縮機17の停止後には、通常運転に移行する。
【0050】そして、飲料の注出時には、図示しない注出釦の操作により、原料注出部3から所定量の飲料用液体原料を注出部1のカップC内に注出し、冷水注出装置4から冷水を注出部1のカップC内に注出し、カップC内で飲料用液体原料と冷水とを混合させて飲料を調合する。
【0051】冷水注出装置4からの冷水の注出は、冷却水槽用給水電磁弁34を閉じたまま給水電磁弁26および出水電磁弁30を開くことにより、冷却用水が、その給水圧力によって、給水管22、冷却コイル14および冷水管24を通じて注出部1のカップCに注出されるとともに、冷却コイル14を通過する間に冷却水槽11内の冷却水との間で熱交換されて冷却される。
【0052】以上のように、冷凍機16の圧縮機17の運転時に、冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機17の運転を継続させたまま、冷水注出管路31からの注出動作を禁止するので、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路31内での冷却用水の凍結を防止でき、かつ圧縮機17の運転継続で冷媒コイル13への着氷を早めることができ、過冷却運転から通常運転への移行を早めることができる。
【0053】さらに、アジテータ12の連続運転時に冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したときにアジテータ12を連続運転から断続運転に切り換えるので、冷媒コイル13への着氷を早めて安定化させることができる。
【0054】さらに、冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下で所定時間継続したとき、およびアジテータ12の断続運転を所定時間継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機17およびアジテータ12を停止させるので、異常な過冷却運転を防止できる。
【0055】さらに、圧縮機17の停止時間が所定時間経過した後、つまり冷媒コイル13に着氷した後、注出動作を直ちに許容できる。
【0056】なお、冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、冷水注出管路31からの注出動作を禁止するのは、注出動作をきっかけとする冷水注出管路31内の冷水のシャーベット状化の現象が発生しやすい例えば10cm前後の少量注出の場合に有効であり、少量注出以上の注出量、カップ1杯に相当する例えば100cm前後の場合には注出を許容してもよい。
【0057】また、冷却水槽11の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機17の運転を継続させたまま、冷水注出管路31から所定量以上、例えば100cm以上の冷水を注出させるようにしてもよく、この場合、注出量が少量注出時よりも多いので、注出動作をきっかけとする冷水注出管路31内の冷水のシャーベット状化の現象が発生しにくく、冷却コイル14内の冷水を常温の冷却用水と置換でき、冷水注出管路31内における凍結を防止できる。
【0058】なお、冷水注出装置4は、カップ式飲料ディスペンサの他、カップ式飲料自動販売機、冷水機、給茶機などにも適用できる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の冷水注出装置によれば、冷却手段の圧縮機の運転時に、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、冷水注出管路からの注出動作を禁止するので、過冷却運転途上での注出動作をきっかけとする冷水注出管路内での凍結を防止でき、かつ圧縮機の運転継続で蒸発器への着氷を早めることができる。
【0060】請求項2記載の冷水注出装置によれば、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したとき、圧縮機の運転を継続させたまま、冷水注出管路から所定量以上の冷水を注出させるので、過冷却運転途上での所定量以下つまり少量注出動作をきっかけとする冷水注出管路内での凍結を防止でき、かつ圧縮機の運転継続で蒸発器への着氷を早めることができる。
【0061】請求項3記載の冷水注出装置によれば、請求項1または2記載の冷水注出装置の効果に加えて、アジテータの連続運転時に冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域に低下したときにアジテータを連続運転から断続運転に切り換えるので、蒸発器への着氷を早めて安定化させることができる。
【0062】請求項4記載の冷水注出装置によれば、請求項3記載の冷水注出装置の効果に加えて、冷却水槽の冷却水の水温が過冷却温度領域の下限値以下で所定時間継続したとき、およびアジテータの断続運転を所定時間継続したときのいずれか一方のとき、圧縮機およびアジテータを停止させるので、異常な過冷却運転を防止できる。
【0063】請求項5記載の冷水注出装置によれば、請求項4記載の冷水注出装置の効果に加えて、圧縮機の停止時間が所定時間経過した後、つまり蒸発器に着氷した後、注出動作を許容できる。
【出願人】 【識別番号】000221269
【氏名又は名称】東芝機器株式会社
【出願日】 平成11年10月29日(1999.10.29)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−133109(P2001−133109A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−346598