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【発明の名称】 電子式冷却貯蔵庫
【発明者】 【氏名】西本 一三

【氏名】島田 増雄

【氏名】山路 尚世

【氏名】今宮 井司

【氏名】宮本 功

【要約】 【課題】簡素な冷却システム構成で電子式冷却貯蔵庫の能力を高め大容量化を図る。

【解決手段】熱電モジュール2の冷却面と熱結合した複数の冷却器10a、10bと、熱電モジュール2の放熱面との熱交換部を内部に設けた複数のマニホールド12a、12bと、放熱用熱交換器13および一つの循環ポンプ14を備え、マニホールド12a、12bと放熱用熱交換器13と循環ポンプ14により冷却液循環経路を形成して冷却液を循環させることにより、構成を複雑化させることなく能力を高め、大容量化が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却貯蔵庫本体と、熱電モジュールと、前記熱電モジュールの冷却面と熱結合した冷却器と、前記熱電モジュールの放熱面との熱交換部を内部に設けたマニホールドと、前記マニホールドと連結した放熱用熱交換器と、前記放熱用熱交換器と連結した循環ポンプとを備え、前記マニホールドと放熱用熱交換器と循環ポンプにより冷却液循環経路を形成して内部に冷却液を充填した冷却システムにおいて、少なくとも2組以上の前記冷却器と前記マニホールドを直列に連結させ、一個の前記循環ポンプにより前記冷却液循環経路に冷却液を循環させることを特徴とする電子式冷却貯蔵庫。
【請求項2】 それぞれの冷却器に能力差を設けることにより、前記冷却器に温度差を付けたことを特徴とする請求項1に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項3】 それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールの個数に差を設けたことを特徴とする請求項2に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項4】 それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールに印加する電圧に差を付けることにより、能力差を設けたことを特徴とする請求項2に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項5】 複数備えられた冷却器の内、少なくとも1つの冷却器に備えた熱電モジュールに印加する電圧を逆極性として加温手段とし、他の冷却器を冷却手段とし、湿度調節したことを特徴とする請求項2に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項6】 複数の冷却器と、前記冷却器に対応して上方に設けられ冷却された冷気を庫内に吐出する複数のファンモータを設けた冷却貯蔵庫において、前記ファンモータの回転方向側に、能力のより小さい冷却器を配置したことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項7】 複数の冷却器の前面を覆うとともに冷却器相互間を区画する断熱材で形成した冷却器蓋板を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子式冷却貯蔵庫。
【請求項8】 冷却貯蔵庫本体と、前記冷却貯蔵庫の庫内を形成する内箱と、熱電モジュールと、前記熱電モジュールの冷却面と熱結合し前記内箱に当接して配置された冷却器と、前記冷却器に備えたフィンとよりなり、前記フィンの下端に前記内箱に向かう俯角部を設けたことを特徴とする電子式冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式冷却貯蔵庫における冷却システムの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食文化の多様化と、住宅事情の関係から低騒音、低振動化が求められるようになり、圧縮機を用いない電子式冷却貯蔵庫が脚光を浴びるようになった。
【0003】さらに電子式冷却貯蔵庫の大容量化のニーズが高まっており、さらに冷却機能のみならず、調湿機能も求められるようになってきた。
【0004】電子式冷却貯蔵庫の大容量化の取り組みとしては、熱伝素子の変換効率の向上と、熱伝素子の素子数の増加が代表的な取り組みとされている。
【0005】このうち、前者については熱伝素子そのものの技術開発によるところが大きいため、電子式冷却貯蔵庫への適用面での創意工夫は、主として後者の素子数の増加により能力を高める取り組みがなされてきた。
【0006】従来のこの種の電子式冷却貯蔵庫としては、特開平10−300303号公報に示されているものがある。
【0007】以下、図面を参照しながら上記従来の電子式冷却貯蔵庫を説明する。
【0008】図12は、従来の電子式冷却貯蔵庫の縦断面図である。図13は一部切り欠きの背面図である。図12、図13において、1は貯蔵庫本体で、2は熱電モジュール、3は熱電モジュール2を内部に備えたマニホールド、4はマニホールド3の冷却側熱交換面と連結し貯蔵庫本体1の内部に設けた冷却用熱交換器、5aは冷却用熱交換器4に連結した冷却用循環ポンプ、前記マニホールド3と冷却用熱交換器4と冷却用循環ポンプ5aより冷却側冷却液循環経路を形成する。
【0009】一方、5bはマニホールド3の放熱側熱交換面と連結した放熱用循環ポンプ、6は放熱用循環ポンプ5bに連結し貯蔵庫本体1の外部に設けた放熱用熱交換器であり、マニホールド3と放熱用循環ポンプ5bと放熱用熱交換器6より放熱側冷却液循環経路を形成する。
【0010】7aは庫内攪拌用ファンモータ、7bは放熱用ファンモータである。
【0011】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0012】まず、マニホールド3の内部に設けた熱電モジュール2に通電することにより、熱電モジュール2の冷却側熱交換面を冷却する。
【0013】この冷熱を冷却用循環ポンプ5aにより冷却用熱交換器4に搬送し冷却用熱交換器4により冷却した空気を庫内攪拌用ファンモータ7aで貯蔵庫内を冷却する。
【0014】同様にマニホールド3の内部に設けた熱電モジュール2の発熱した放熱側熱交換面と連結した放熱用循環ポンプ5bにより放熱用熱交換器6及び、放熱用ファンモータ7bにより庫外へ放熱する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成は、夫々一個のマニホールド3と、冷却用熱交換器4と、放熱用熱交換器6よりなる冷却ユニットで貯蔵庫内を冷却しており小容量の貯蔵庫には有効であったが、能力を高めるためには、さらに前記冷却ユニットの追加が必要となり、構成が複雑化し、大容量化が困難であるという問題があった。
【0016】本発明は従来の課題を解決するもので、簡素な構成で能力を高め、大容量化を可能にする電子式冷却貯蔵庫を提供することを目的とする。
【0017】また、上記従来の構成は、冷却用熱交換器4はほぼ均一な温度であり、さらに貯蔵庫本体1の貯蔵庫内の温度と近接している為、貯蔵庫内の湿度が高くなる問題があった。
【0018】特に吸熱負荷が軽減する低外気温環境下で、貯蔵庫内の温度調節により能力を制限することにより、冷却用熱交換器4の温度が貯蔵庫内の温度により近接するため、この貯蔵庫内の湿度が高すぎる現象が著しかった。
【0019】本発明の他の目的は貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明は、熱電モジュールの冷却面と熱結合した冷却器と、熱電モジュールの放熱面との熱交換部を内部に設けたマニホールドと、マニホールドと連結した放熱用熱交換器および循環ポンプとを備え、マニホールドと放熱用熱交換器と循環ポンプにより冷却液循環経路を形成して内部に冷却液を充填した冷却システムにおいて、少なくとも2組以上の冷却器とマニホールドを直列に連結させ、一個の循環ポンプにより冷却液循環経路に冷却液を循環させるのである。
【0021】これにより、構成を複雑化させることなく能力を高め、大容量化が図れる。
【0022】また、本発明は、それぞれの冷却器に能力差を設けることにより、冷却器に温度差を付けたことを特徴とするのである。
【0023】これにより、貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、冷却貯蔵庫本体と、熱電モジュールと、前記熱電モジュールの冷却面と熱結合した冷却器と、前記熱電モジュールの放熱面との熱交換部を内部に設けたマニホールドと、前記マニホールドと連結した放熱用熱交換器と、前記放熱用熱交換器と連結した循環ポンプとを備え、前記マニホールドと放熱用熱交換器と循環ポンプにより冷却液循環経路を形成して内部に冷却液を充填した冷却システムにおいて、少なくとも2組以上の前記冷却器と前記マニホールドを直列に連結させ、一個の前記循環ポンプにより前記冷却液循環経路に冷却液を循環させるものであり、循環ポンプにより複数個連結したマニホールドを含む冷却液循環経路に冷却液を循環させ、放熱用熱交換器から放熱することにより貯蔵庫内が冷却できるという作用を有する。
【0025】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、それぞれの冷却器に能力差を設けることにより、前記冷却器に温度差を付けたものであり、冷却器の温度の低い側でより多く除湿することにより、貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことができる。
【0026】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールの個数に差を設けたものであり、熱電モジュールの個数に差を設けたことにより、冷却器の能力差から、冷却器の温度差ができ、貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことができる。
【0027】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールに印加する電圧に差を付けることにより、能力差を設けたものであり、冷却器の温度差ができ、貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことができる。
【0028】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、複数備えた冷却器の内、少なくとも1つの冷却器に備えた熱電モジュールに印加する電圧を逆極性として加温手段とし、他の冷却器を冷却手段とし、湿度調節手段としたものであり、貯蔵庫内の湿度を広い外気温度帯において適湿に保つことができる。
【0029】請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項にに記載の発明において、複数の冷却器と、前記冷却器に対応して上方に設けられ冷却された冷気を庫内に吐出する複数のファンモータを設けた冷却貯蔵庫において、前記ファンモータの回転方向側に、能力のより小さい冷却器を配置したものであり、より低温の冷気により、キャビネット前部開口部を必要以上に冷却することをさけ、貯蔵庫本体の発汗を防止することができる。
【0030】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の冷却器の前面を覆うとともに冷却器相互間を区画する断熱材で形成した冷却器蓋板を設けたものであり、循環空気のショートサーキットと冷却器相互間の熱影響を防止し、冷却器の熱交換を促進し、冷却器の効果を高めることができる。
【0031】請求項8に記載の発明は、冷却貯蔵庫本体と、前記冷却貯蔵庫の庫内を形成する内箱と、熱電モジュールと、前記熱電モジュールの冷却面と熱結合し前記内箱に当接して配置された冷却器と、前記冷却器に備えたフィンとよりなり、前記フィンの下端に前記内箱に向かう俯角部を設けたものであり、結露水がフィンの下端から内箱に伝い、内箱表面を流下することにより、冷却器に結露した水が貯蔵庫内に落下飛散するのを防ぐことができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明による電子式冷却貯蔵庫の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0033】(実施例1)図1は、本発明の実施例1による電子式冷却貯蔵庫の縦断面図である。図2は同実施例の電子式冷却貯蔵庫の要部正面図である。図3は同実施例の電子式冷却貯蔵庫の要部背面図である。図4は同実施例の冷却手段の冷却システム図である。
【0034】図1から図4において、8は電子式冷却貯蔵庫本体である。9は扉であり、貯蔵庫本体8と扉9により断熱箱体を形成する。10a、10bは冷却側風路11の途中に設けた冷却器であり、熱伝導の良い例えばアルミニュウムで出来たベースと熱交換表面積を拡大するためのフィン等を備えており、熱電モジュール2とそれぞれ対をなし冷却側熱交換面と熱結合している。そして、冷却器10a、10bは、相互に循環用パイプを介して接続されている。
【0035】熱電モジュール2の放熱側熱交換面にはマニホールド12a、12bが熱結合しており、マニホールド12a、12bの内部を冷却液が満たしており、前記熱電モジュール2の放熱側熱交換面で冷却液と熱交換する。また、マニホールド12a、12bは、放熱用熱交換器13と冷却液循環用の循環ポンプ14と直列に連結している。7bは放熱用熱交換器13の放熱を促進させるための放熱用ファンモータである、また、冷却側風路11には庫内攪拌用ファンモータ7aを備えている。15は熱電モジュール2に通電するための直流電源である。
【0036】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0037】直流電源15によりそれぞれの熱電モジュール2に直流を印加すると、熱電モジュール2の冷却側熱交換面に熱結合した冷却器10a、10bを冷却し、庫内攪拌用ファンモータ7aにより冷気を貯蔵庫内に吐出攪拌し冷却する。
【0038】一方、それぞれ熱電モジュール2の放熱側熱交換面が貯蔵庫内より吸熱した熱により発熱し、マニホールド12a、12b内で熱交換をおこない冷却液の温度を上昇させ、冷却液循環用の循環ポンプ14により、放熱用熱交換器13に熱搬送を行い放熱用熱交換器13により放熱し放熱用ファンモータ7bにより攪拌し貯蔵庫本体8の外部へ放熱する。
【0039】したがって、一組の循環ポンプ14と放熱用熱交換器13により複数の冷却器10a、10bを冷却することができ貯蔵庫を冷却する冷却ユニットを実現できる。
【0040】(実施例2)図2から図4において、それぞれ冷却器10a、10bの冷却能力に差を設け冷却能力の小さい冷却器10aと、冷却能力の大きい冷却器10bとしている。
【0041】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0042】本発明のような電子式冷却貯蔵庫の特徴として冷却器の温度が変動することが少なく常にほぼ一定であることがあげられる。仮に、それぞれの冷却器10a、10bの冷却能力が同一であれば、冷却器10a、10bが貯蔵庫を冷却するに必要な高い温度に安定し、貯蔵庫内の温度に近づく、すなわち冷却器10a、10bの露点温度が高くなり、除湿がされにくく貯蔵庫内の湿度が高いレベルに維持される。特に大きな冷却能力を必要としない低外気温時に著しい。
【0043】しかし、本実施例の特徴のように、冷却器10a、10bの冷却能力に差を設けているために冷却能力の大きい冷却器10bの表面温度を低くできる。その結果、冷却器10bの露点温度が低くなり、冷却器10bの側を通る空気の除湿が促進され貯蔵庫内の湿度が上がりすぎるのを防止できる。
【0044】(実施例3)図5は、本発明の実施例3による電子式冷却貯蔵庫の冷却システム図である。
【0045】図5において、熱電モジュール2はそれぞれ冷却器10a、10bと熱接触している、さらに冷却器10aには熱電モジュール2が1個、冷却器10bには2個であり、それぞれの冷却器10a、10bで熱電モジュール2の個数に差がある、マニホールド12a、12bは同様に循環ポンプ14と放熱用熱交換器13と連結し冷却液循環回路をなしている。
【0046】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0047】それぞれ熱電モジュール2に同様に直流電圧を印加すれば、冷却器10a、10bは、熱電モジュール2に熱接触しているため冷却されるが冷却器10a、10bの熱電モジュール2の個数が1個と2個であり個数に差があるため、冷却器10aに比べ冷却器10bの冷却能力が勝り、冷却器10bの表面温度が低くなる。
【0048】その結果、冷却器10bの露点温度が低くなり、冷却器10bの側を通る空気の除湿が促進され貯蔵庫内の湿度が上がりすぎるのを防止できる。
【0049】(実施例4)図6は、本発明の実施例4による電子式冷却貯蔵庫の冷却システム図である図2、図3および、図6において、各1個又は、複数個の熱電モジュール2はそれぞれ冷却器10a、10bと熱接触している、熱電モジュール2は冷却器10a、10bそれぞれの組みで独立して電源15に接続されている、電源15は冷却器10a、10bで熱電モジュール2の運転電圧に差を設けている。
【0050】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0051】冷却器10a、10bの熱電モジュール2の運転電圧に差があるため、冷却器10a、10bの能力差となり、冷却器10a、10bに表面温度の差が発生する。
【0052】その結果、冷却器10bの露点温度が低くなり、冷却器10bの側を通る空気の除湿が促進され貯蔵庫内の湿度が上がりすぎるのを防止でき、さらに印加電圧の差によって貯蔵庫内の湿度を変化させることができる。
【0053】(実施例5)図7は、本発明の実施例5による電子式冷却貯蔵庫の冷却システム図である。
【0054】図2、図3及び図7において、16は庫内温度センサー、17は庫内湿度センサー、18は制御器、19は貯蔵庫内に設けた加湿皿であり、各1個又は、複数個の熱電モジュール2は、それぞれ冷却器10a、10bと熱接触している。熱電モジュール2は、冷却器10a、10bそれぞれの組みで独立して電源15aに接続されている。電源15aは冷却器10a、10bの印加電圧を、それぞれ独立して制御器18で制御しており、冷却器10a、10bの内片側は、熱電モジュール2に供給する電源15aの極性を反転し印加可能である。
【0055】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0056】庫内温度センサー16により貯蔵庫内の温度を検知し、制御器18により冷却器10a、10bを合わせた総合の冷却能力をコントロールする。
【0057】庫内湿度については、庫内湿度センサー17が貯蔵庫内の湿度を検知し、下記のように冷却器の除湿能力をコントロールする。
【0058】貯蔵庫内の湿度が設定値よりも低い時は冷却器10a、10bの側の印加電圧に差を設けず加湿皿19により加湿する。
【0059】貯蔵庫内の湿度が高い時は、前記印加電圧に差をもうけ、印加電圧を大きくした側の冷却器の表面温度を下げ除湿を促進する。
【0060】貯蔵庫内の湿度が高いが、各々の印加電圧が低く差がもうけられない場合、例えば、貯蔵庫内温度に外気温が近く冷却負荷が小さく印加電圧が低い、または逆に外気温度の方が低い場合は、どちらか一方の冷却器の熱電モジュール2に供給する電源15aの極性を反転し加温手段とし、他方の冷却側で除湿を行い貯蔵庫内の湿度の制御を行うことができる。
【0061】(実施例6)図8は、本発明の実施例6による電子式冷却貯蔵庫の庫内正面図である。図9は同実施例の庫内ファンモータの正面図である。
【0062】図8、図9において、7aは貯蔵庫内上部後方に設けた庫内攪拌用ファンモータであり、時計方向の回転になっている、矢印は吐出冷気の方向を示している。10aは冷却能力の小さな冷却器、10bは冷却能力の大きな冷却器である。
【0063】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0064】庫内攪拌用ファンモータ7aは時計方向の回転になっており、ファンモータの回転方向に従い螺旋状に風を吐出する。この結果貯蔵庫本体1の前部開口部近傍がより強く冷やされることになるが、冷却能力の小さな冷却器10aを右側に配置したことにより、前記貯蔵庫本体1の前部開口部近傍を不必要に冷却し過ぎることを緩和し前記部分の発汗を防止できる。
【0065】(実施例7)図10は、本発明の実施例7による電子式冷却貯蔵庫の要部横断面図である。
【0066】図1及び図10において、20は貯蔵庫本体8の内箱、21は貯蔵庫本体8の貯蔵庫内の仕切板であり、内箱20と仕切板21により風路11を形成する。22は風路11の中に設け冷却器10a、10bの前面を覆い、相互間を区画する断熱材で形成された冷却器蓋板である。
【0067】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0068】冷却器蓋板22を設けたので、冷気が冷却器10a、10bと仕切板21の間をショートサーキットするのを防ぎ、また、冷却器10aと冷却器10b間の冷気の漏れや熱影響を防止して冷却器10a、10bの熱交換を促進し冷却効率を高めることができる。
【0069】(実施例8)図11は、本発明の実施例7による電子式冷却貯蔵庫の要部縦断面図である。
【0070】図11において、20は内箱、21は仕切板、10a、10bは冷却器、23は冷却器10a、10bに設けたフィンであり、フィン23の下端には内箱20に対して俯角部23aを設けている。
【0071】以上のように構成された電子式冷却貯蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0072】フィン23の下端に俯角部23a(5度以上。実施例では5度)を設けているために冷却器10a、10bの冷却運転によってフィン23に結露した水滴はフィン23の下端に沿って流れ、内箱20の表面を流下することにより、結露水がフィン23より直接落下飛散するのを防ぐことができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発明は、熱電モジュールの冷却面と熱結合した冷却器と、熱電モジュールの放熱面との熱交換部を内部に設けたマニホールドと、マニホールドと連結した放熱用熱交換器および循環ポンプとを備え、マニホールドと放熱用熱交換器と循環ポンプにより冷却液循環経路を形成して内部に冷却液を充填した冷却システムにおいて、少なくとも2組以上の冷却器とマニホールドを直列に連結させ、一個の循環ポンプにより冷却液循環経路に冷却液を循環させるので、従来小容量の貯蔵庫に限られており、大容量化するには冷却ユニットの追加を必要とし構成が複雑化するものを、本発明によれば、大容量の貯蔵庫を簡略化した冷却システムで安価に提供することができる。
【0074】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、それぞれの冷却器に能力差を設けることにより、前記冷却器に温度差を付けたので冷却器の温度の低い側でより多く除湿することにより、貯蔵庫内の湿度を上げ過ぎないで適湿に保つことができる。
【0075】また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明における冷却器の能力差を、それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールの個数に差を設けたことにより、簡素な構成で、適切な貯蔵庫内の湿度に保つことができる。
【0076】また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明における冷却器の能力差を、それぞれの冷却器に備えたマニホールド内の、熱電モジュールに印加する電圧に差を付けることにより、能力差を設けたので、ポンプの負荷を増加させることなく貯蔵庫内の湿度を変化させることができる。
【0077】また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明における冷却器の能力差を、複数備えた冷却器の内、少なくとも1つの冷却器に備えた熱電モジュールに印加する電圧を逆極性として加温手段とし、他の冷却器を冷却手段とし、湿度調節したので、貯蔵庫内の湿度を広い外気温度帯において適湿に保つことができる。
【0078】また、請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載の発明において、冷却器と、前記冷却器により冷却された冷気を庫内に吐出するファンモータを設け、前記ファンモータの回転方向側に、能力のより小さい冷却器を配置したので、貯蔵庫本体の発汗を防止することができる。
【0079】また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の冷却器の前面を覆うとともに冷却器相互間を区画する断熱材で形成した冷却器蓋板を設けたので、循環空気のショートサーキットと冷却器相互間の熱影響を防止し、冷却器の熱交換を促進し、冷却器の効果を高めることができる。
【0080】また、請求項8に記載の発明は、熱電モジュールの冷却面と熱結合し内箱に当接して配置された冷却器のフィンの下端に前記内箱に向かう俯角部を設けたので、冷却器に結露した水が貯蔵庫内に落下飛散するのを防ぐことができる。
【出願人】 【識別番号】000004488
【氏名又は名称】松下冷機株式会社
【出願日】 平成11年11月10日(1999.11.10)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−133107(P2001−133107A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−319238