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【発明の名称】 冷却貯蔵庫
【発明者】 【氏名】伊藤 淳哉

【要約】 【課題】蓄冷剤の凍結を速やかに行う事を目的とした。

【解決手段】内部に蓄冷剤2を収納する断熱箱体4と、この断熱箱体4内の蓄冷剤2を冷却する冷却装置としてのエバポレータ9と、前記蓄冷剤2の温度を検知する蓄冷剤温度検知装置、即ち蓄冷剤用サーモスタットTH2とを備え、前記エバポレータ9には霜取用の加熱装置としてのデフロストヒータDHが設けられており、前記蓄冷剤用サーモスタットTH2が所定温度以上である場合、前記デフロストヒータDHの加熱を禁止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に蓄冷剤を収納する断熱箱体と、この断熱箱体内の蓄冷剤を冷却する冷却装置と、前記蓄冷剤の温度を検知する蓄冷剤温度検知装置とを備え、前記冷却装置には霜取用の加熱装置が設けられており、前記蓄冷剤温度検知装置が所定温度以上である場合、前記加熱装置の加熱を禁止することを特徴とした冷却貯蔵庫。
【請求項2】 内部に蓄冷剤を収納する断熱箱体と、この断熱箱体内を冷却する冷却装置と、前記蓄冷剤が凍結するまでの所定時間を計測する蓄冷剤凍結タイマとを備え、前記冷却装置には霜取用の加熱装置が設けられており、前記蓄冷剤凍結タイマの計測中は、前記加熱装置の加熱を禁止することを特徴とした冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄冷剤を凍結させる冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種冷却貯蔵庫として、特開平10−220960号公報(F25D25/00)に開示されている冷却貯蔵庫は、冷却されている貯蔵室と、この貯蔵室に格納されるとともに物品を収納するバスケットと、このバスケットの下面から垂下する引っ掛け部とを備えている。この引っ掛け部に引っ掛けられている蓄冷剤用ハンガーには、隙間を有するスリット部が設けられ、この蓄冷剤の上側の部分はスリット部に載置され、一方、マット型蓄冷剤スリット部の隙間にマット型蓄冷剤の連結部が挿入されて、マット型の下側の部分は吊るされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、冷却貯蔵庫のエバポレータにはデフロストヒータが設けられており、所定時間毎(例えば5〜6時間毎)にデフロストヒータにてエバポレータの除霜を行っていた。このため、蓄冷剤の凍結運転中に除霜に入ってしまうと、凍結までの時間が長くなってしまうという問題があった。本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、蓄冷剤の凍結を速やかに行う事を目的とした冷却貯蔵庫を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための手段として、本発明の請求項1では、内部に蓄冷剤を収納する断熱箱体と、この断熱箱体内の蓄冷剤を冷却する冷却装置と、前記蓄冷剤の温度を検知する蓄冷剤温度検知装置とを備え、前記冷却装置には霜取用の加熱装置が設けられており、前記蓄冷剤温度検知装置が所定温度以上である場合、前記加熱装置の加熱を禁止する冷却貯蔵庫を提供する。
【0005】この様に、蓄冷剤温度検知装置による検知温度が所定温度以上である場合、加熱装置による加熱を禁止して冷却運転を継続する。また、請求項2の発明では、内部に蓄冷剤を収納する断熱箱体と、この断熱箱体内を冷却する冷却装置と、前記蓄冷剤が凍結するまでの所定時間を計測する蓄冷剤凍結タイマとを備え、前記冷却装置には霜取用の加熱装置が設けられており、前記蓄冷剤凍結タイマの計測中は、前記加熱装置の加熱を禁止する冷却貯蔵庫を提供する。
【0006】この様に、蓄冷剤凍結タイマのカウントが開始されている場合、加熱装置による加熱を禁止して冷却運転を継続する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】図1は本発明を具備する冷却貯蔵庫の縦側断面図、図2は蓄冷剤温度検知装置を用いた実施形態を示す電気回路図、図3は蓄冷剤凍結タイマを用いた実施形態を示す電気回路図である。
【0009】図1に示す1は、特に蓄冷剤2など凍結させることのできる冷却貯蔵庫で、断熱材にて貯蔵室3を画成する前面開口の断熱箱体4と、この断熱箱体4の前面開口を開閉自在に閉塞する断熱扉5と、前記断熱箱体4外の天部に形成される機械室6と、前記断熱箱体4の下面四隅に取り付けられる高さ調整可能な台脚7とからなる。
【0010】前記断熱箱体4内には、上下方向に複数の棚8、本実施形態では4段の棚8が設けられている。更に、断熱箱体4内の天部には、棚8上に載置収納した蓄冷剤2を冷却するため、冷却装置としてのエバポレータ9、クーリングファン10を備える冷却部11が設けられている。
【0011】また、前記エバポレータ9には、加熱装置としてのデフロストヒータDHが熱伝導的に配設されていると共に、霜取り復帰サーモDTHが取り付けられている。尚、この霜取り復帰サーモDTHはエバポレータ9の近傍に設け、エバポレータ9周囲の雰囲気温度を検知しても良い。また、前記冷却部11の下部、即ち前記エバポレータ9の下には、デフロストヒータDHの加熱によって生じる除霜水を受けるための水受皿12が設けられ、この水受皿12の後部には前記断熱箱体4の背面に配設された排水管13が接続されている。
【0012】更に、前記機械室6の前面には開閉自在な機械室パネル14が設けられており、機械室6内には、前記エバポレータ9と共に冷凍サイクルを構成するコンプレッサ15、コンデンサ16、及びこれらコンプレッサ15、コンデンサ16を冷却するコンデンシングファン17が設けられている。
【0013】以上の構成にして、本発明の電気回路を図2を参照して説明する。
【0014】前記デフロストヒータDHは、過熱防止器OHP、前記霜取り復帰サーモDTH、デフロストタイマDTに直列接続している。また、前記デフロストヒータDHは、過熱防止器OHPは第一補助リレーX1と並列に接続されている。更に、前記霜取り復帰サーモDTHとデフロストタイマDTとの間には第二補助リレースイッチX2Sが設けられている。
【0015】次に、庫内温度を計測する庫内温度サーモスタットTH1とパワーリレーPRは直列に接続され、これら庫内温度サーモスタットTH1及びパワーリレーPRとクーリングファン10のクーリングファンモータFM1とは並列に接続されている。
【0016】そして、これらは前記第一補助リレーX1の第一補助リレースイッチX1Sに直列接続され、この第一補助リレースイッチX1Sは前記デフロストタイマDTと第二補助リレースイッチX2Sとの間に接続して形成される除霜回路と、前述したパワーリレーPR、クーリングファンモータFM1の冷却回路とを切り換えるものである。また、前記コンプレッサ15のコンプレッサモータCM及び前記コンデンシングファン17のコンデンシングファンモータFM2は、パワーリレースイッチPRSに接続されており、同期して運転されるものである。
【0017】更に、蓄冷剤2の凍結開始スイッチSWは、蓄冷剤温度検知装置、即ち蓄冷剤用サーモスタットTH2及び第二補助リレーX2と直列に接続されている。尚、前記蓄冷剤用サーモスタットTH2は庫内温度サーモスタットTH1より温度特性が低く設定されている。そして、この第二補助リレーX2の第二補助リレースイッチX2Sは前記凍結開始スイッチSWと並列に接続されており、前述した除霜回路の第二補助リレースイッチX2Sと連動するものである。
【0018】以上の構成にして本実施形態の動作を説明する。
【0019】先ず、通常の冷却運転ついて説明すると、庫内温度サーモスタットTH1の設定値より庫内温度が高いと、庫内温度サーモスタットTH1はONし、パワーリレーPRが通電されると共に、クーリングファンモータFM1が駆動してクーリングファン10の運転が開始される。また、パワーリレーPRに通電されると、パワーリレースイッチPRSがONするため、コンプレッサモータCM及びコンデンシングファンモータFM2の運転が開始する。以上により、貯蔵室3の冷却が行われ、貯蔵室3に収納した貯蔵物の冷却運転が開始される。
【0020】また、庫内温度が設定値より低くなると、庫内温度サーモスタットTH1がOFFし、パワーリレーPRへの通電が停止し、コンプレッサモータCM及びコンデンシングファンモータFM2が停止する。尚、クーリングファンモータFM1は後述する除霜運転まで連続運転する。
【0021】そして、庫内温度が上がれば、庫内温度サーモスタットTH1がONして前述した運転を繰り返す。
【0022】次に除霜運転について説明する。前記デフロストタイマDTは一定時間毎(例えば、5〜6時間毎)にONする。このとき、庫内温度が低く、霜取り復帰サーモDTHがONしていると、第一補助リレーX1が通電され、第一補助リレースイッチX1Sが切り換わり自己保持回路を形成する。そして、過熱防止器OHPを介してデフロストヒータDHに通電され、前記エバポレータ9の霜を溶かす。ここで、デフロストタイマDTがOFFしても、第一補助リレースイッチX1Sにて自己保持回路が形成されているため、除霜運転が継続する。
【0023】そしてエバポレータ9の霜が溶けて温度上昇すると、霜取り復帰サーモDTHがOFFし、自己保持回路が切れて再び冷却運転に移行する。
【0024】次に、蓄冷剤2を凍結させる凍結運転について説明する。蓄冷剤2を貯蔵室3に収納し、前記凍結開始スイッチSWを押すと、第二補助リレーX2が第二補助リレースイッチX2SをONして自己保持回路を形成する。
【0025】同時に除霜回路の第二補助リレースイッチX2SがOFFし、この自己保持回路が形成されている間は、除霜運転に入る事ができない。前記蓄冷剤用サーモスタットTH2は、前述した如く庫内温度サーモスタットTH1より温度特性が低く設定されているため、蓄冷剤2を収納して凍結運転を行っている間はOFFしない。
【0026】そして、蓄冷剤2が凍結すると、蓄冷剤用サーモスタットTH2はOFFし、第二補助リレーX2への通電が遮断され、第二リレースイッチX2SがOFFすると共に、除霜回路の第二補助リレースイッチX2SがONし、除霜運転が可能な状態となる。
【0027】以上の如く、凍結開始スイッチSWを押して凍結運転に移行すると、デフロストヒータDHへの通電は禁止され、除霜運転に移行できなくなる。従って、蓄冷剤2を速やかに凍結させる事ができる。
【0028】次いで、図3を参照して本発明の他の実施形態を説明する。
【0029】尚、基本構成は前述した図2と同様であるため省略する。
【0030】前記蓄冷剤用サーモスタットTH2及び第二補助リレーX2、第二リレースイッチX2Sの代わりに、タイマT及びタイマスイッチTSが設けられている。
【0031】タイマTには凍結開始スイッチSWが設けられており、デフロストタイマDTと霜取り復帰サーモDTHとの間に、前記タイマTにてON、OFFするタイマスイッチTSが設けられている。
【0032】以上の構成にして凍結運転を説明する。
【0033】蓄冷剤2を貯蔵室3に収納し、前記凍結開始スイッチSWを押すと、タイマTのカウントが開始されると共に、タイマスイッチTSがOFFし、除霜運転に移行できなくなる。そして、タイマTが所定時間カウントすると、タイマスイッチTSがONし、除霜運転が可能な状態となる。
【0034】以上の如く、凍結開始スイッチSWを押して凍結運転に移行すると、タイマTにて、デフロストヒータDHへの通電は禁止され、除霜運転に移行できなくなる。従って、蓄冷剤2を速やかに凍結させる事ができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の請求項1によると、蓄冷剤温度検知装置による検知温度が所定温度以上である場合、加熱装置による加熱を禁止して冷却運転を継続する。また、請求項2の発明によると、蓄冷剤凍結タイマのカウントが開始されている場合、加熱装置による加熱を禁止して冷却運転を継続する。
【0036】蓄冷剤温度検知装置又は蓄冷剤凍結タイマにより、加熱装置による除霜運転への移行を禁止するため、蓄冷剤を速やかに凍結させる事ができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成11年11月5日(1999.11.5)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2001−133097(P2001−133097A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−314894