| 【発明の名称】 |
冷蔵庫 |
| 【発明者】 |
【氏名】斎藤 哲哉
【氏名】木村 義人
【氏名】浜野 泰樹
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| 【要約】 |
【課題】冷蔵室と冷凍室の冷却を切り替えて行う冷却システムの冷媒量削減と効率向上を行う。
【解決手段】圧縮機1と凝縮器2と第一の流路制御手段10と第一のキャピラリ7と第一の蒸発器3と第一のサクションライン18で閉ループを形成し、第一の流路制御手段10と第一のキャピラリ7と第一の蒸発器3と第一のサクションライン18に並列となるように、第二の流路制御手段11と第二のキャピラリ8と第二の蒸発器5と第二のサクションライン19と逆止弁20を接続し、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると、第二の流路制御手段を所定時間開放する制御手段を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷蔵室と冷凍室とで構成された冷蔵庫箱体と、前記冷蔵室に第一の蒸発器と前記冷凍室に第二の蒸発器とを配設し、能力可変型圧縮機と凝縮器と第一の流路制御手段と第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と第一のサクションラインと第二の流路制御手段と第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と第二のサクションラインと逆止弁を備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と前記第一のサクションラインとで閉ループを形成するとともに、前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と前記第二のサクションラインに並列になるように前記第二の流路制御手段と前記第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と前記第二のサクションラインと前記逆止弁を接続し、前記第一,第二の流路制御手段により冷媒の流れを切り替えるものであり、冷凍室冷却から冷蔵室冷却へ切り替わる時に、所定時間第一,第二の流路制御手段を共に閉止した状態で前記圧縮機を運転した後、冷蔵室冷却を開始することを特徴とする冷蔵庫。 【請求項2】 第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で所定時間、第二の流路制御手段を開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。 【請求項3】 第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で、第二の流路制御手段を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍室と冷蔵室とを互いに独立に冷却を行う冷却システムの冷媒量削減と高効率化および安全性向上に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図5に従来の冷却サイクル並びに冷蔵庫の一例として、特開昭62−22396号公報に開示されている冷蔵庫の概略図を示す。 【0003】1は一定速圧縮機、2は凝縮器、3は冷蔵室4内に配設された第一の蒸発器であり、5は冷凍室6内に配設された第二の蒸発器である。 【0004】7は冷蔵室冷却用である第一の蒸発器3の冷媒回路上流側に配設された第一のキャピラリであり、8は冷凍室冷却用である第二の蒸発器5の冷媒回路上流側に配設された第二のキャピラリであり、9は冷凍室冷却用の第二の蒸発器5の下流側に設けた逆止弁である。 【0005】10は第一の蒸発器3の冷媒回路下流側に配設された第一の開閉弁であり、11は第二のキャピラリ8の冷媒回路上流側に設けられた第二の開閉弁である。 【0006】以上のように構成された従来例の冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0007】冷凍サイクルの運転は以下のように行われる。まず圧縮機1により圧縮された冷媒が凝縮器2で凝縮液化される。凝縮された冷媒は第一のキャピラリ7もしくは第二のキャピラリ8で減圧されて、それぞれ第一の蒸発器3、第二の蒸発器5へ流入、蒸発気化された後、再び圧縮機1へと吸入される。 【0008】冷媒が蒸発気化することにより比較的低温となった第一の蒸発器3、第二の蒸発器5と冷蔵室4、冷凍室6の空気が熱交換することにより各室が冷却される。 【0009】冷蔵庫の冷却運転は図示しない各室の温度検知手段と制御手段により以下のように行われる。 【0010】冷蔵室4、冷凍室6の各温度検知手段が所定値以上の温度上昇を検知すると圧縮機1が起動し、冷凍サイクルの運転が行われる。冷蔵室4の温度検知手段が所定値以下となるまで第一の開閉弁10が開放となり、第二の開閉弁11は閉止となる。 【0011】これにより冷媒は第二の蒸発器5には流入することなく、第一の蒸発器3へのみ流れる。このときの冷凍サイクルの蒸発温度の設定は、冷蔵室4の温度設定が5℃程度に対して−5〜0℃であり、通常の−30〜−25℃の蒸発温度に対して2〜2.5倍の成績係数で圧縮機の運転が可能である。 【0012】冷蔵室4が冷却されて温度が低下し、温度検知手段が所定値以下を検知すると、第一の開閉弁10が閉止し、第二の開閉弁11が開放となる。 【0013】これにより冷媒は第二の蒸発器5へと流入し、冷凍室6の冷却が行われる。 【0014】このときの冷凍サイクルの蒸発温度は冷凍室の温度設定が−18℃程度に対し通常の蒸発温度で冷却される。 【0015】以上のように冷蔵室4と冷凍室6とを蒸発器への冷媒供給時間を分配して、交互に繰り返し冷却するので、冷蔵室4冷却時は独立的に冷媒を第一の蒸発器へと循環させることで低圧圧力調整弁が不要で高蒸発温度(−5〜0℃)が可能であり、圧縮機1の圧縮比を小さくでき、高い成績係数で運転を行い効率化を図るものである。 【0016】さらに、逆止弁9は冷蔵室4冷却中の蒸発温度が高いので、第二の蒸発器5に冷媒が流れ込むのを防止するものである。 【0017】また、冷凍室6の冷却を行う場合、冷蔵室4の冷却中に比較して冷媒量が少なくてすむので、通常は冷媒量過多となる。しかしながら第一の開閉弁10が第一の蒸発器3の下流側に設けてあり、これを閉止するので第一の蒸発器3に冷媒を溜め込むことが可能であり、冷媒量調節ができる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の冷蔵庫にあっては、冷蔵室4と冷凍室6とを蒸発器への冷媒供給時間を分配して、交互に繰り返し冷却することで冷蔵室4冷却時の冷凍サイクルを圧縮機1の成績係数がよい比較的高蒸発温度(−5〜0℃)で運転することを可能としている。 【0019】しかし、冷蔵室4冷却時において冷凍室6の温度が例えば約−18℃と低いために冷凍室6内に配設された第二の蒸発器5の圧力は低圧となるので、第二の蒸発器5に滞留した冷媒は第二の蒸発器5から流出しにくい。その結果、第一の蒸発器3に十分な冷媒が供給されず、冷媒循環量不足となり効率が低下することとなる。 【0020】上記の要因により、必要な冷媒量が増大し、可燃性冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性が大きく問題がある。 【0021】本発明は、以上のような従来の課題を解決するもので、冷蔵室と冷凍室の冷却を切り替えて行う冷却システムの冷媒量削減と効率向上を行うことで、省エネルギーが可能である冷蔵庫を提供することを目的とする。 【0022】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の冷蔵庫は、冷蔵室と冷凍室とで構成された冷蔵庫箱体と、前記冷蔵室に第一の蒸発器と前記冷凍室に第二の蒸発器とを配設し、能力可変型圧縮機と凝縮器と第一の流路制御手段と第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と第一のサクションラインと第二の流路制御手段と第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と第二のサクションラインと逆止弁を備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と前記第一のサクションラインとで閉ループを形成するとともに、前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と前記第二のサクションラインに並列となるように前記第二の流路制御手段と前記第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と前記第二のサクションラインと前記逆止弁を接続し、前記第一,第二の流路制御手段により冷媒の流れを切り替えるものであり、冷凍室冷却から冷蔵室冷却へ切り替わる時に、所定時間第一,第二の流路制御手段を共に閉止した状態で前記圧縮機を運転した後、冷蔵室冷却を開始することを特徴とする。 【0023】この発明によれば、冷凍室冷却終了後、第一の流路制御手段および第二の流路制御手段を所定時間閉止し冷媒の流れを完全に遮断した状態で圧縮機を運転させることにより圧縮機内の圧力が通常運転時と比較して低圧となるので、第二の蒸発器内に滞留していた冷媒を第二の蒸発器から圧縮機側へ追い出すことが可能となる。その結果、冷蔵室冷却に切り替わった時に冷蔵室を冷却するのに十分な冷媒が第一の蒸発器に供給されるので冷媒循環量不足にならず、効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0024】また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性を小さくすることが可能となる。 【0025】また、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で所定時間、第二の流路制御手段を開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0026】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に余剰冷媒を第二の蒸発器内に滞留させることができ、必要冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となる。 【0027】その結果、圧縮機への液戻りを防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機の損傷を防ぐことが可能となる。 【0028】また、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で、第二の流路制御手段を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0029】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に第二の流路制御手段を第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放するので、より確実に冷蔵室冷却に必要な冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となり、さらに効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0030】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、冷蔵室と冷凍室とで構成された冷蔵庫箱体と、前記冷蔵室に第一の蒸発器と前記冷凍室に第二の蒸発器とを配設し、能力可変型圧縮機と凝縮器と第一の流路制御手段と第一のキャピラリと前記第一の蒸発器と第二の流路制御手段と第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と逆止弁を備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器とで閉ループを形成するとともに、前記第一の流路制御手段と前記第一のキャピラリと前記第一の蒸発器に並列となるように前記第二の流路制御手段と前記第二のキャピラリと前記第二の蒸発器と前記逆止弁を接続し、前記第一,第二の流路制御手段により冷媒の流れを切り替えるものであり、冷凍室冷却から冷蔵室冷却へ切り替わる時に、所定時間第一,第二の流路制御手段を共に閉止した状態で前記圧縮機を運転した後、冷蔵室冷却を開始することを特徴とする。 【0031】この発明によれば、冷凍室冷却終了後、第一の流路制御手段および第二の流路制御手段を所定時間閉止し冷媒の流れを完全に遮断した状態で圧縮機を運転させることにより圧縮機内の圧力が通常運転時と比較して低圧となるので、第二の蒸発器内に滞留していた冷媒を第二の蒸発器から圧縮機側へ追い出すことが可能となる。その結果、冷蔵室冷却に切り替わった時に冷蔵室を冷却するのに十分な冷媒が第一の蒸発器に供給されるので冷媒循環量不足にならず、効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0032】また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性を小さくすることが可能となる。 【0033】本発明の請求項2に記載の発明は、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で所定時間、第二の流路制御手段を開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0034】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に余剰冷媒を第二の蒸発器内に滞留させることができ、必要冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となる。 【0035】その結果、圧縮機への液戻りを防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機の損傷を防ぐことが可能となる。 【0036】本発明の請求項3に記載の発明は、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で第二の流路制御手段を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0037】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に第二の流路制御手段を第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放するので、より確実に冷蔵室冷却に必要な冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となり、さらに効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0038】 【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図を用いて説明する。従来例と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。 【0039】(実施例1)図1は、本発明の実施例1における冷蔵庫の縦断面図、図2は同実施例のタイムチャートである。 【0040】21は冷蔵庫箱体であり、比較的高温の区画である冷蔵室4と比較的低温の区画である冷凍室6を配置してあり、例えばウレタンのような断熱材で周囲と断熱して構成している。食品等の収納物の出し入れは図示しない断熱ドアを介して行われる。 【0041】冷蔵室4は冷蔵保存のために通常3〜5℃で設定されているが、保鮮性向上のため若干低めの温度、例えば−3〜0℃で設定されることもあり、収納物によって、使用者が自由に上記のような温度設定を切り替えることを可能としている場合もある。また、ワインや根野菜等の保鮮のために、例えば10℃前後の若干高めの温度設定とする場合がある。 【0042】冷凍室6は冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、保鮮性向上のためより低温の温度、例えば−30〜−25℃で設定されることもある。 【0043】冷凍サイクル12は圧縮機1と凝縮器2と第一の流路制御手段である第一の電動弁10と第一のキャピラリ7と第一の蒸発器3と第一のサクションライン18を順次接続し、第一の電動弁10と第一のキャピラリ7と第一の蒸発器3と第一のサクションライン18と並列になるように第二の流路制御手段である第二の電動弁11と第二のキャピラリ8と第二の蒸発器5と第二のサクションライン19と第二のサクションライン途中に逆止弁20とを接続してある。 【0044】第一,第二の電動弁は例えばパルスモータにより作動するものであり、開閉の作動中のみ通電されるものである。 【0045】第一の蒸発器3は冷蔵室4内の、例えば冷蔵室奥面に配設されており、近傍には冷蔵室4の区画内空気を第一の蒸発器3に通過させて循環させる第一の電動ファン13が設けてある。 【0046】また、第二の蒸発器5は冷凍室6内の、例えば冷凍室奥面に配設されており、近傍には冷凍室6の区画内空気を第二の蒸発器5を通過させて循環させる第二の電動ファン14が設けてある。 【0047】圧縮機1と凝縮器2と第一の電動弁10と第二の電動弁11と逆止弁20は可燃性冷媒を使用した場合に安全性向上の面から冷蔵庫箱体21内での配管接続箇所削減のために機械室15に配設されている。 【0048】各蒸発器から戻ってくる冷媒は圧縮機吸入管16を通って、圧縮機1内空間へ放出された後、圧縮機吐出管17を通じて吐出される構成である。 【0049】また、圧縮機1は例えば回転数制御で冷媒循環量を制御し冷凍能力を変化させることができる能力可変型である。 【0050】また、冷蔵室4と冷蔵室6には図示しない区画内温度を検知する、例えばサーミスタである温度検知手段を設けてあり、圧縮機1と第一の電動弁10と第二の電動弁11と第一の電動ファン13と第二の電動ファン14とを制御する図示しない制御手段とを備えている。 【0051】以上のように構成された冷蔵庫について、冷蔵室4と冷凍室6の冷却タイミングについて図2のタイムチャートを元に説明する。 【0052】圧縮機停止中に、冷蔵室4および冷凍室6のいずれか一方の温度検知手段が、予め設定された所定の温度以上を検知すると制御手段はこの信号を受け、例えば冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度(t2H)以上を検知すると圧縮機1と第二の電動ファン14を作動し、第二の電動弁11を開放し、第一の電動弁を閉止する(T1)。 【0053】圧縮機1の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器2にて放熱して凝縮液化し、第二の電動弁11を経て第二のキャピラリ8に至る。その後、第二のキャピラリ8で第二のサクションライン19と熱交換しながら減圧されて第二の蒸発器5に至る。第二の電動ファン14の作動により冷凍室6内の空気と積極的に熱交換されて冷媒は第二の蒸発器5内で蒸発気化し熱交換された空気はより低温の空気となって吐出され冷凍室6を冷却する。気化した冷媒は、第二のサクションライン19を経て圧縮機1に吸入される。 【0054】冷凍室6冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度(t2L)以下を検知すると、第二の電動弁11を閉止し、第二の電動ファン14を停止して冷凍室6冷却を終了する(T2)。 【0055】図示しないタイマーにより所定時間、第一の電動弁10と第二の電動弁11を閉止し冷媒の流れを遮断した状態で圧縮機1を運転する。(T2〜T3)所定時間経過後、第一の電動弁10を開放し第一の電動ファン13を作動して冷蔵室4冷却を開始する(T3)。 【0056】冷媒は、第一の電動弁10を経て第一のキャピラリ7に至る。その後、第一のキャピラリ7で第一のサクションライン18と熱交換しながら減圧されて第一の蒸発器3に至る。第一の電動ファン13の作動により冷蔵室4内の空気と積極的に熱交換されて冷媒は第一の蒸発器3内で蒸発気化し熱交換された空気は比較的低温の空気となって吐出され冷蔵室4を冷却する。気化した冷媒は、第一のサクションライン18を経て圧縮機1に吸入される。 【0057】冷蔵室4冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度(t2H)以上を検知すると、第一の電動弁10を閉止し同時に第一の電動ファン13を停止し、同時に第二の電動弁11を開放し第二の電動ファン14を作動し、冷凍室6の冷却を開始する(T4)。 【0058】以上の動作を繰り返し、冷媒の流れを切り替えることにより、冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が共に予め設定された所定の温度(t1およびt2L)より低いことを検知すると、圧縮機1を停止する(T5)。 【0059】冷凍室冷却終了後、第一の電動弁10および第二の電動弁11を所定時間閉止し冷媒の流れを完全に遮断した状態で圧縮機を運転させることにより圧縮機内の圧力が通常運転時と比較して低圧となるので、第二の蒸発器内に滞留していた冷媒を第二の蒸発器から圧縮機側へ追い出すことが可能となる。その結果、冷蔵室冷却に切り替わった時に冷蔵室を冷却するのに十分な冷媒が第一の蒸発器に供給されるので冷媒循環量不足にならず、効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0060】また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性を小さくすることが可能となる。 【0061】なお、冷蔵室4冷却から冷凍室6冷却に切り替わる時にも同様に、第一の電動弁10および第二の電動弁11を共に閉止とした状態で所定時間圧縮機1を運転した後、冷凍室6冷却を開始すると速やかに第一の蒸発器3内に滞留している冷媒圧縮機1側へ追い出すことができるので効率よく冷凍室冷却を行うことが可能となる。 【0062】なお、第一の流路制御手段10および第二の流路制御手段11は各々第一のキャピラリ7および第二のキャピラリ8の入口側に設置するとしたが出口側に設置するならば、冷媒減圧後の回路切り替えとなるので流路制御手段の作動圧力差が小さく、小トルクで良いので小型化が可能であり、消費電力の低減にもなる。 【0063】なお、第一の流路制御手段10および第二の流路制御手段11はパルスモーターにより制御される電動弁としたが電磁弁を用いても同様の効果が得られる。 【0064】なお、冷媒の流れを切り替える手段として第一の流路制御手段10と第二の流路制御手段11を用いた例で説明したが、第一のキャピラリおよび第二のキャピラリへの流路を交互に開閉でき、且つ同時に流路を閉止できる構造である電動三方弁を用いても同様の効果が得られ且つ収納性を向上することが可能となる。 【0065】(実施例2)図3は実施例2のタイムチャートである。 【0066】なお、実施例1と同様の制御については説明を省略する。 【0067】第一のサクションライン18の配管温度を検知する図示しない温度検知手段を設け、冷蔵室4冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段である第一の電動弁10を開放した状態で、第二の流路制御手段である第二の電動弁11を開放し、所定時間経過後、第二の電動弁11のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る図示しない制御手段を設ける。 【0068】以上のように構成された冷蔵庫について、冷蔵室4冷却中の第一の電動弁10と第二の電動弁11の動作タイミングについて図3のタイムチャートを元に説明する。 【0069】冷凍室6冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度(t2L)以下を検知すると、第二の電動弁11を閉止して冷凍室6冷却を終了する(T6)。 【0070】図示しないタイマーにより所定時間、第一の電動弁10と第二の電動弁11を閉止し冷媒の流れを遮断した状態で圧縮機1を運転する(T6〜T7)。 【0071】所定時間経過後、第一の電動弁10を開放して冷蔵室4の冷却を開始する(T7)。 【0072】冷蔵室4冷却中に、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値(t3L)以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で第二の電動弁11を開放する(T8)。 【0073】図示しないタイマーにより第一の電動弁10を開放した状態で所定時間(T8〜T9)第二の電動弁11を開放した後、第二の電動弁11を閉止する(T9)。 【0074】第一の電動弁10のみを開放した通常の状態で冷蔵室4の冷却を行い、冷凍室の温度検知手段が所定の温度設定値(t2H)以上を検知すると第一の電動弁10を閉止し、冷蔵室4冷却を終了すると共に第二の電動弁11を開放し冷凍室6の冷却を開始する(T10)。 【0075】冷蔵室4を冷却するのに必要な冷媒量を確保するために、冷凍室6冷却から冷蔵室4冷却に切り替わる際に、第一の電動弁10および第二の電動弁11を共に閉止した状態で圧縮機1を運転させることにより第二の蒸発器5内に滞留している冷媒を圧縮機1側へ追い出した後に冷蔵室4冷却を開始するという動作を行うが、この動作により冷蔵室4冷却に必要な量以上の冷媒が冷蔵室4冷却中にシステム内を循環しその結果、圧縮機1への液戻りが生じる可能性がある。 【0076】そこで、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で、所定時間第二の電動弁11を開放することにより余剰冷媒を第二の蒸発器5内に還元することができ、冷蔵室4の冷却に必要な冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となる。 【0077】その結果、圧縮機1への液戻りを防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機1の損傷を防ぐことが可能となり、効率よく冷蔵室4を冷却することが可能となる。 【0078】なお、冷媒の流れを切り替える手段として第一の流路制御手段である第一の電動弁10と第二の流路制御手段である第二の電動弁11を用いた例で説明したが、第一のキャピラリおよび第二のキャピラリへの流路を交互に開閉でき、且つ各々の流路を同時に開放および閉止できる構造である電動三方弁を用いても同様の効果が得られ、且つ収納性を向上することが可能となる。 【0079】また、冷蔵室4冷却中に第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で所定時間第二の電動弁11を開放し、余剰冷媒を第二の蒸発器5内に還元するとしたが、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を閉止し、同時に第二の電動弁11を開放し所定時間経過後、第一の電動弁10を開放し、同時に第二の電動弁11を閉止するという動作を行っても同様の効果が得られる。 【0080】(実施例3)図4は実施例3のタイムチャートである。 【0081】なお、実施例2と同様の制御については説明を省略する。 【0082】第一のサクションライン18の配管温度を検知する図示しない温度検知手段を設け、冷蔵室4冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段である第一の電動弁10を開放した状態で、第二の流路制御手段である第二の電動弁11を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、第二の電動弁11のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る図示しない制御手段を設ける。 【0083】以上のように構成された冷蔵庫について、冷蔵室4冷却中の第一の電動弁10と第二の電動弁11の動作タイミングについて図3のタイムチャートを元に説明する。 【0084】冷蔵室4冷却中に、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値(t3L)以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で第二の電動弁11を開放する(T11)。 【0085】第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値(t3H)以上を検知すると第二の電動弁11のみ閉止する(T12)。 【0086】第一の電動弁10のみを開放した通常の状態で冷蔵室4の冷却を行い、冷凍室の温度検知手段が所定の温度設定値(t2H)以上を検知すると第一の電動弁10を閉止し、冷蔵室4冷却を終了すると共に第二の電動弁11を開放し冷凍室6の冷却を開始する(T13)。 【0087】第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で、前記温度検知手段が所定の温度設定値(t3H)以上を検知するまで第二の電動弁11を開放することにより、より確実に冷蔵室4冷却に必要な冷媒量を検知することができ、最適な量だけの余剰冷媒を第二の蒸発器5内に還元することが可能となる。 【0088】その結果、圧縮機1への液戻りをより確実に防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機1の損傷を防ぐことが可能となり、さらに効率よく冷蔵室4を冷却することが可能となる。 【0089】なお、冷媒の流れを切り替える手段として第一の流路制御手段である第一の電動弁10と第二の流路制御手段である第二の電動弁11を用いた例で説明したが、第一のキャピラリおよび第二のキャピラリへの流路を交互に開閉でき、且つ各々の流路を同時に開放および閉止できる構造である電動三方弁を用いても同様の効果が得られ、且つ収納性を向上することが可能となる。 【0090】また、冷蔵室4冷却中に第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を開放した状態で、前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで第二の電動弁11を開放し余剰冷媒を第二の蒸発器5内に還元するとしたが、第一のサクションライン18の配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の電動弁10を閉止し、同時に第二の電動弁11を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、第一の電動弁10を開放し、同時に第二の電動弁11を閉止するという動作を行っても同様の効果が得られる。 【0091】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような状態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0092】冷蔵室と冷凍室とで構成された冷蔵庫箱体と、冷蔵室に第一の蒸発器と冷凍室に第二の蒸発器とを配設し、圧縮機と凝縮器と第一の流路制御手段と第一のキャピラリと第一の蒸発器と第二の流路制御手段と第二のキャピラリと第二の蒸発器と逆止弁を備え、圧縮機と凝縮器と第一の流路制御手段と第一のキャピラリと第一の蒸発器とで閉ループを形成するとともに、第一の流路制御手段と第一のキャピラリと第一の蒸発器に並列となるように第二の流路制御手段と第二のキャピラリと第二の蒸発器と逆止弁を接続し、第一,第二の流路制御手段により冷媒の流れを切り替えるものであり、冷蔵室冷却から冷蔵室冷却に切り替わる時、所定時間第一,第二の電動弁を共に閉止した状態で圧縮機を運転した後、冷蔵室冷却を開始するものである。 【0093】この発明によれば、冷凍室冷却終了後、第一の流路制御手段および第二の流路制御手段を所定時間閉止し冷媒の流れを完全に遮断した状態で圧縮機を運転させることにより圧縮機内の圧力が通常運転時と比較して低圧となるので、第二の蒸発器内に滞留していた冷媒を第二の蒸発器から圧縮機側へ追い出すことが可能となる。その結果、冷蔵室冷却に切り替わった時に冷蔵室を冷却するのに十分な冷媒が第一の蒸発器に供給されるので冷媒循環量不足にならず、効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0094】また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性を小さくできることが可能となる。 【0095】また、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で所定時間、第二の流路制御手段を開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0096】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に余剰冷媒を第二の蒸発器内に滞留させることができ、必要冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となる。 【0097】その結果、圧縮機への液戻りを防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機の損傷を防ぐことが可能となる。 【0098】また、第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段を設け、冷蔵室冷却中に前記温度検知手段が所定の温度設定値以下を検知すると第一の流路制御手段を開放した状態で第二の流路制御手段を前記温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放した後、前記第二の流路制御手段のみを閉止し通常の冷蔵室冷却状態に戻る制御手段を備えたことを特徴とする。 【0099】この発明によれば、冷蔵室冷却中に冷蔵室冷却に必要な量以上の冷媒がシステム内を循環した際に第二の流路制御手段を第一のサクションラインの配管温度を検知する温度検知手段が所定の温度設定値以上を検知するまで開放するので、より確実に冷蔵室冷却に必要な冷媒量だけシステム内を循環させることが可能となり、さらに効率よく冷蔵室を冷却することが可能となる。 【0100】その結果、圧縮機への液戻りをより確実に防止でき液圧縮による消費電力の増加、および負荷増加による圧縮機の損傷を防ぐことが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004488 【氏名又は名称】松下冷機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月27日(1999.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−91129(P2001−91129A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−272467 |
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