| 【発明の名称】 |
クリーンルーム |
| 【発明者】 |
【氏名】田村 義雄
【氏名】篠田 泰嘉
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| 【要約】 |
【課題】吸着と再生とが同時に行え、かつガス状化学物質のほとんどすべてを除去できる浄化空気供給装置を備えたクリーンルームを提供する。
【解決手段】吸着部16でガス状化学物質を吸着し、吸着したガス状化学物質を再生部17で脱着するロータ2と、ロータ2を吸着部16と再生部17とに駆動する駆動手段4とを含む浄化空気供給装置1を備え、ガス状化学物質を含む空気を吸着部16でガス状化学物質を吸着除去し、クリーンルーム本体32へ供給する。また再生部17へは加熱された再生空気を送り、吸着されたガス状化学物質を脱着する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス状化学物質を含む空気を浄化して、清浄度クラスが1000以下の浄化空気を供給する浄化空気供給装置(1)を備えたクーンルームであって、前記浄化空気供給装置(1)がガス状化学物質を吸脱着する吸着部材を担持し、一部が空気中のガス状化学物質を吸着する吸着部(16)であり、他部が吸着したガス状化学物質を加熱された空気によって脱着する再生部(17)であり、吸着部(16)と再生部(17)とを切換えて、吸着部(16)でガス状化学物質を吸着除去した空気をクリーンルーム本体(32)へ供給することを特徴とするクリーンルーム。 【請求項2】 前記浄化空気供給装置(1)がガス状化学物質を吸脱着する吸着部材を担持したハニカム状積層体(22)と、ハニカム状積層体(22)を空気中のガス状化学物質を吸着する吸着部(16)と、吸着したガス状化学物質を空気中に脱着する再生部(17)とに分け、ハニカム状積層体(22)を吸着部(16)と再生部(17)との間で移動させる駆動手段(4)と、ガス状化学物質を含む空気をハニカム状積層体(22)の吸着部(16)に通して浄化してクリーンルーム本体(32)に供給する浄化空気案内部(8)と、加熱した空気をハニカム状積層体(22)の再生部(17)に送り、吸着部材から吸着されたガス状化学物質を加熱空気中に脱着して排出する再生空気案内部(15)とを備えることを特徴とする請求項1記載のクリーンルーム。 【請求項3】 前記ハニカム状積層体(22)を略円筒状に形成し、その軸線方向に空気が通過するように構成したロータ(2)と、ロータ(2)をその軸線まわりに回転する駆動手段(4)と、ロータ(2)の軸線方向両端部で、ロータ(2)の周方向に沿って吸着部(16)、再生部(17)および冷却部(18)にこの順序で仕切って形成される空気案内部であって、ガス状化学物質を含んだ気体を、吸着部(16)にロータ(2)の軸線方向一方側に供給し、他方側からクリーンルーム本体(32)に供給する浄化空気案内部(8)と、再生用空気を、再生部(17)にロータ(2)の軸線方向他方側に供給し、一方側に排出する再生空気案内部(12)と、冷却用空気を、冷却部(18)にロータ(2)の軸線方向他方側に供給し、一方側に排出する冷却空気案内部(15)とから成る空気案内部と、再生部(17)に供給する空気を加熱する加熱手段(11)とを含む浄化空気供給装置(1)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーンルーム。 【請求項4】 前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に塵埃除去フィルタ(6)を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリーンルーム。 【請求項5】 前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に化学吸着フィルタを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクリーンルーム。 【請求項6】 前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に温湿度調整手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクリーンルーム。 【請求項7】 前記ガス状化学物質吸着部材が、弱疎水性ゼオライト10〜90%(重量)と強疎水性ゼオライト90〜10%(重量)とから成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のクリーンルーム。 【請求項8】 前記弱疎水性のゼオライトがSiO2/Al2O3=5〜70(モル比)、強疎水性のゼオライトがSiO2/Al2O3>70(モル比)であることを特徴とする請求項7記載のクリーンルーム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、浄化空気供給装置を備えるクリーンルームに関し、特に空気中のガス状化学物質を浄化し、清浄度クラスが1000以下の浄化空気が供給されるクリーンルームに関する。 【0002】ここで清浄度クラスnの浄化空気とは、1ft3中に粒径0.1μm以上の塵埃をn個含む空気をいう。一般の空気は、前記塵埃を1ft3中に108個程度含むから、清浄度クラス1000の浄化空気は超清浄度状態の空気ということができる。 【0003】 【従来の技術】従来のクリーンルームは、空気中の塵埃濃度が低い(清浄度クラス10,000程度)部屋であり、そのために外気中の塵埃が塵埃フィルタによって除去されクリーンルームに供給されていた。しかし最近は環境中に、アンモニア、硫黄酸化物、有機溶剤などのガス状化学物質が増加し、またクリーンルームに供給えれる浄化空気に対し、これらのガス状化学物質の濃度を数ppbにすることが求められている。 【0004】これらのガス状化学物質を除去するために、従来は陽イオン交換繊維を用いてアンモニアなどのアルカリ性物質を吸着したり、陰イオン交換繊維を用いて硫黄酸化物などの酸性物質を吸着するものがあり、これらのイオン交換繊維を併用してアンモニアや硫黄酸化物を除去している。また活性炭に酸性物質やアルカリ性物質を添着して有機溶剤とともにアンモニアや硫黄酸化物を除去している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イオン交換繊維ならびに酸性物質およびアルカリ性物質を添着させた活性炭フィルタは、再生が難しく、ガス状化学物質の吸着量が一定量以上になれば、通常は1年に1回程度で交換しなければならない。イオン交換繊維や活性炭フィルタは、ガス状化学物質の種類に応じ、たとえば前記2種類を用意せねばならず、またイオン交換繊維や活性炭フィルタは非常に高価である。これに対しイオン交換繊維や活性炭フィルタの寿命を延長するために、水を噴射するスクラバを前段に設置し、水に溶解しやすいアンモニアや硫黄酸化物をある程度除去する方法が提案されているが、これでもイオン交換繊維や活性炭の寿命が2〜2.5倍に延びる程度である。 【0006】本発明の目的は、吸着と再生とが同時に行えるので、半永久的に使用でき、かつ前記ガス状化学物質のすべてを除去できる浄化空気供給装置を備えたクリーンルームを提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、ガス状化学物質を含む空気を浄化して、清浄度クラスが1000以下の浄化空気を供給する浄化空気供給装置(1)を備えたクーンルームであって、前記浄化空気供給装置(1)がガス状化学物質を吸脱着する吸着部材を担持し、一部が空気中のガス状化学物質を吸着する吸着部(16)であり、他部が吸着したガス状化学物質を加熱された空気によって脱着する再生部(17)であり、吸着部(16)と再生部(17)とを切換えて、吸着部(16)でガス状化学物質を吸着除去した空気をクリーンルーム本体(32)へ供給することを特徴とするクリーンルームである。 【0008】本発明に従えば、空気中のガス状化学物質は吸着部(16)で吸着剤によって吸着除去され、クリーンルーム本体(32)に供給される。またガス状化学物質を吸着した吸着剤は、再生部(17)で加熱された空気によって再生される。吸着部(16)と再生部(17)とは切換えて使用されるので、吸着剤は半永久的に使用でき、吸着部(16)は、常にガス状化学物質を充分に吸着し、充分に浄化された空気が、クリーンルーム本体(32)に供給される。 【0009】またガス状化学物質は、空気中の微細塵埃の表面に吸着されていることが多く、ガス状化学物質を浄化空気供給装置(1)で浄化すれば、空気中の微細塵埃も同時に除去でき、清浄度クラスが1000以下、好ましくは100以下の浄化空気を得ることができる。 【0010】また本発明は、前記浄化空気供給装置(1)がガス状化学物質を吸脱着する吸着部材を担持したハニカム状積層体(22)と、ハニカム状積層体(22)を空気中のガス状化学物質を吸着する吸着部(16)と、吸着したガス状化学物質を空気中に脱着する再生部(17)とに分け、ハニカム状積層体(22)を吸着部(16)と再生部(17)との間で移動させる駆動手段(4)と、ガス状化学物質を含む空気をハニカム状積層体(22)の吸着部(16)に通して浄化してクリーンルーム本体(32)に供給する浄化空気案内部(8)と、加熱した空気をハニカム状積層体(22)の再生部(17)に送り、吸着部材から吸着されたガス状化学物質を加熱空気中に脱着して排出する再生空気案内部(15)とを備えることを特徴とする。 【0011】本発明に従えば、ガス状化学物質を吸脱着する吸着部材はハニカム状積層体(22)に担持され、吸着部(16)と再生部(17)との間を駆動手段(4)によって駆動されるので、吸脱着が効率よく行え、吸着部(16)は常にガス状化学物質を充分に吸着し、充分に浄化した空気がクリーンルーム本体(32)に供給される。 【0012】また本発明は、前記ハニカム状積層体(22)を略円筒状に形成し、その軸線方向に空気が通過するように構成したロータ(2)と、ロータ(2)をその軸線まわりに回転する駆動手段(4)と、ロータ(2)の軸線方向両端部で、ロータの周方向に沿って吸着部(16)、再生部(17)および冷却部(18)にこの順序で仕切って形成される空気案内部であって、ガス状化学物質を含んだ気体を、吸着部(16)にロータ(2)の軸線方向一方側に供給し、他方側からクリーンルーム本体(32)に供給する浄化空気案内部(8)と、再生用空気を、再生部(17)にロータ(2)の軸線方向他方側に供給し、一方側に排出する再生空気案内部(12)と、冷却用空気を、冷却部(18)にロータ(2)の軸線方向他方側に供給し、一方側に排出する冷却空気案内部(15)とから成る空気案内部と、再生部(17)に供給する空気を加熱する加熱手段(11)とを含む浄化空気供給装置(1)を備えることを特徴とする。 【0013】本発明に従えば、ハニカム状積層体(22)はロータ(2)として略円筒状に形成され、軸線まわりに吸着部(16)、再生部(17)、冷却部(18)の順に駆動手段(4)によって回転駆動される。吸着部(16)では、ガス状化学物質を含んだ空気がロータ(2)の軸線方向一方側から、他方側に流過して、空気中のガス状化学物質が吸着除去される。再生部(17)では、加熱手段(11)で加熱された空気によって、吸着部(16)で吸着されたガス状化学物質が脱着され、ロータ(2)が再生される。冷却部(18)では再生部(17)で再生用空気で加熱されたロータ(2)が吸着部(16)でガス状化学物質を吸着するのに適した温度に冷却される。これによって浄化空気は連続的にクリーンルーム本体(32)に供給される。 【0014】また本発明は、前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に塵埃除去フィルタ(6)を設けたことを特徴とする。 【0015】本発明に従えば、ガス状化学物質を除去された空気は、さらに塵埃フィルタ(6)によって塵埃が除去される。 【0016】また本発明は、前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に化学吸着フィルタを設けたことを特徴とする。 【0017】本発明に従えば、浄化空気供給装置(1)の吸着部(16)で吸着除去できなかった微量のガス状化学物質が化学吸着フィルタで吸着される。 【0018】また本発明は、前記浄化空気案内部(8)の吸着部(16)とクリーンルーム本体(32)との間に温湿度調整手段を設けたことを特徴とする。 【0019】本発明に従えば、ガス状化学物質に除去された空気は、さらに温湿度が調整される。 【0020】また本発明は、前記ガス状化学物質吸着部材が、弱疎水性ゼオライト10〜90%(重量)と強疎水性ゼオライト90〜10%(重量)とから成ることを特徴とする。 【0021】本発明に従えば、空気中に含まれるガス状化学物質の種類によって用いる吸着部材としてのゼオライトの割合が異なる。すなわち、アンモニアや硫黄酸化物が比較的多く含まれている空気の浄化には、弱疎水性ゼオライトの割合を多くし、有機溶剤が比較的多く含まれている空気の浄化には強疎水性ゼオライトの割合を多くする。各ゼオライトの割合は10〜90%(重量)の範囲である。 【0022】また本発明は、前記弱疎水性のゼオライトがSiO2/Al2O3=5〜70(モル比)、強疎水性のゼオライトがSiO2/Al2O3>70(モル比)であることを特徴とする。 【0023】一般にゼオライトは、aM2Ox・Al2O3・mSiO2・bH2Oの分子式で示される。Mはアルカリ族またはアルカリ土族の金属であり、xはその原子価である。mはSiO2(シリカ)とAl2O3(アルミナ)とのモル比SiO2/Al2O3を表す。mが5未満であれば、親水性がゼオライトである。本発明では、mが5〜70の範囲のゼオライトを弱疎水性ゼオライトとして用い、mが70を超えるゼオライトは強疎水性ゼオライトとして用いる。ハニカム積層体に担持させるこれらのゼオライトの量は、ハニカム積層体に対し30〜90%(重量)が好ましい。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態によって、本発明を具体的に説明する。 【0025】図1は、本発明の実施の一形態のクリーンルーム(31)の構成図である。クリーンルーム(31)は、クリーンルーム本体(32)と浄化空気供給装置(1)とから成る。クリーンルーム本体(32)には、天井チャンバ(33)から多数の吹出口(34)を介して、浄化空気供給装置(1)で浄化された空気が供給される。クリーンルーム本体(32)内の空気は、床(35)に設けられた多数の吸出口(36)から床下チャンバ(37)に送風機(38)によって吸引され、浄化空気供給装置(1)に送られ、浄化されて天井チャンバ(33)に循環される。送風機(38)の出口には、外気供給手段(39)から少量の外気が供給され、クリーンルーム本体(32)内を正圧に保ち、隙間などから外気が直接クリーンルーム本体(32)内に侵入するのを防ぐ。 【0026】図2は、浄化空気供給装置(1)の系統図の一例である。ロータ(2)は、たとえば直径D=300mm、長さL=400mmの円筒状に構成され、駆動用モータ(4)によってベルト(5)を介して、軸線(3)まわりに2/hrで回転される。図3は、ロータ(2)の斜視図である。ロータ(2)は、周方向に300°の範囲が吸着部(16)とされ、吸着部(16)の回転方向(19)下流側には周方向30°の範囲で再生部(17)が、また再生部(17)の回転方向下流側には周方向30°の範囲で冷却部(18)がそれぞれ設けられ、中心には回転軸(20)が設けられる。 【0027】循環空気および外気は、送風機(38)および、外気供給手段(39)によってロータ(2)の吸着部(16)に浄化空気案内部(18)を介して供給され、ガス状化学物質はロータ(2)の吸着部(16)に吸着されて、浄化空気となって浄化空気案内部(8)と塵埃フィルタ(6)とを通って天井チャンバ(33)に排出される。一方、再生空気は、再生空気送風機(10)に吸引され、フィルタ(9)を介して、加熱器(11)で180℃に加熱されてロータ(2)の再生部(17)に再生空気案内部(12)を介して供給され、ロータ(2)に吸着されたガス状化学物質を脱着して、再生空気案内部(12)を経て浄化空気供給装置(1)外に排出される。ロータ(2)の再生部(17)は、180℃の再生空気によって、180℃近くまで加熱されているので、冷却部(18)では、冷却部空気によって常温近くまで冷却される。冷却空気は、冷却用送風機(14)で吸引され、フィルタ(13)と冷却空気案内部(15)とを介して、ロータ(2)の冷却部(18)に供給され、ロータ(2)を冷却して冷却空気案内部(15)を経て浄化空気供給装置(1)外に排出される。吸着部(16)に送られる被浄化空気と、再生部(17)に送られる再生空気および冷却部(18)に送られる冷却空気とは、ロータ(2)内の流れ方向を逆にすることによって、吸着と脱着・冷却とが効率よく行われるようにしている。 【0028】本発明の実施の他の形態として、浄化空気供給装置(1)が塵埃フィルタ(6)を備えないものであってもよい。また本発明の実施のさらに他の形態として、図1の符号(6)で示す位置に塵埃フィルタ、化学吸着フィルタおよび湿度調整手段のうちいずれか1つ、2つ、または全部を備えるものであってもよい。 【0029】図4は、本発明のガス状化学物質吸着体に用いられるハニカム状積層体(22)の一部拡大平面図である。これを円筒状ロータ(2)に形成するときは、ハニカム状の小孔(27)が軸線方向に通じるようにする。 【0030】図5は、ゼオライトを構成するSiO2とAl2O3のモル比(SiO2/Al2O3)と水およびベンゼンの吸着量との関係を示すグラフである。水とベンゼンとの吸着量は、SiO2/Al2O3が約70で交わる。したがって本発明では、SiO2/Al2O3が前記交点(SiO2/Al2O3=70)以下の弱疎水性ゼオライト10〜90%(重量)と、前記交点を超える強疎水性ゼオライト90〜10%(重量)とをハニカム状積層体(22)に担持させた。以下の実施例ではSiO2/Al2O3モル比60の弱疎水性ゼオライトと、前記モル比200の強疎水性ゼオライトとを等量ハニカム状積層体(22)に担持させたロータ(2)を用いて、吸着テストを行った。 【0031】(実施例)被浄化空気は、無機系ガス状化学物質としてアンモニアを62〜75ppbと、有機系ガス状化学部質としてN−メチルピロリドン(NMP)740〜800ppbとを混入した。この被処理気体を約3m3/minの流量で、前記ロータ(2)を装着した浄化空気供給装置(1)に供給した。また再生は、約0.5m3/minの175℃の空気を行った。冷却は、約0.5m3/minの室温(20℃)の空気で行った。 【0032】被浄化空気および再生空気が安定して浄化空気供給装置(1)に流れるまでに約1時間を要したので、装置をセット後、1時間してから被浄化空気などのサンプリングを行い分析を行った。アンモニアは、吸収液を入れたインビンジャー(2段連結)を介してダイヤフラム式ミニポンプで各ガスを2L/minの割合で3時間吸引して吸収液中のアンモニアをイオンクロマトグラフ法で分析し、各ガス中のアンモニア濃度を計算した。NMPは吸着剤を充填した吸着塔を介してダイヤフラム式ミニポンプでガス吸引し、吸引ガス量を乾式ガスメータで計量しサンプリングした。吸着剤に吸着されたNMPは、吸着剤を加熱しながら不活性ガスで追い出し、不活性ガス中のNMPをTCT−GC/MS法で測定した。測定結果を表1に示す。 【0033】 【表1】
【0034】NMPは、ほとんど100%除去され、また再生されている。アンモニアは温度によって除去効率、再生効率ともに変化し、特に再生効率は表1では100%を超えている。しかし長期間にわたれば、除去効率も再生効率もほとんど100%となる。また被浄化空気の清浄度クラスは100程度に保持できた。 【0035】前記実施の形態では、循環空気を浄化空気供給装置(1)によって浄化したが、別の実施の形態としてクリーンルーム本体(32)内の空気を循環せず、外気のみを浄化空気供給装置(1)によって浄化してもよい。これによって、外気中に含まれるガス状化学物質を除去することができ、また浄化空気供給装置(1)の容量を小さくできる。さらに循環空気と外気とを、別の浄化空気供給装置(1)で浄化したり、クリーンルーム本体(32)内の汚染の状態によって、浄化空気供給装置(1)を通す循環空気量を増減できるようにしてもよい。 【0036】前記実施の形態では、温湿度調整手段を設けていないが、空調装置で一般に用いられている温湿度調整手段を、フィルタ(6)の後流側に設け、クリーンルーム内に温度検出手段および湿度検出手段を設け、これによって温湿度調整手段を制御し、クリーンルームの温湿度を調整してもよい。 【0037】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明は次の効果を奏する。請求項1に記載の本発明によれは、浄化空気供給装置(1)はガス状化学物質を吸脱着する吸着剤が担持され、吸着部(16)と再生部(17)とを有し、吸着部(16)と再生部(17)とは切換え使用される。吸着部(16)で空気中のガス状化学物質が除去されクリーンルーム本体(32)に供給され、再生部(17)では、加熱空気によって吸着されたガス状化学物質が脱着再生され、半永久的に充分に浄化された空気がクリーンルーム本体(32)に供給できる。さらにガス状化学物質は微細塵埃の表面に吸着していることが多く、微細塵埃も同様に除去され、清浄度クラスが1000以下、好ましくは100以下の浄化空気が供給できる。 【0038】また請求項2に記載の本発明によれば、吸着部材がハニカム状積層体(22)に担持されるので、吸脱着が効率よく行える。 【0039】また請求項3に記載の本発明によれば、ハニカム状積層体(22)が略円筒状に形成したロータ(2)であり、このロータ(2)が駆動手段(4)によって吸着部(16)、再生部(17)、冷却部(18)とこの順に回転駆動されるので、吸着部(16)でガス状化学部質が効率よく吸着され、再生部(17)と冷却部(18)とで効率よく脱着と冷却とが行われる。 【0040】また請求項4に記載の本発明によれば、吸着部材を通過した空気が、吸着部材を通過した塵埃または吸着部材から発生した塵埃を含む場合に、これらの塵埃が塵埃除去フィルタ(6)によって除去されるので、清浄度クラスのさらに高い浄化空気がクリーンルームに供給される。 【0041】また請求項5に記載の本発明によれば、吸着部(16)を通過し、またその後さらに塵埃フィルタ(6)を通過した浄化空気は、化学吸着フィルタによって、吸着部(16)で除去されなかった微量のガス状化学物質が吸着除去される。 【0042】また請求項6に記載の本発明によれば、吸着部(16)を通過し、またはその後さらに塵埃フィルタ(6)および/または化学吸着フィルタを通過した浄化空気は、その温度および湿度が調整されてクリーンルーム本体(32)に供給される。 【0043】また請求項7に記載の本発明によれば、弱疎水性のゼオライトと強疎水性のゼオライトとを吸着部材として用いるので、アンモニアや硫黄酸化物のような無機系ガス状化学物質も有機溶剤もともによく吸着部で吸着除去される。 【0044】また請求項8に記載の本発明によれば、弱疎水性ゼオライトはSiO2/Al2O3が5〜70(モル比)であり強疎水性ゼオライトはSiO2/Al2O3が70を超えるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月12日(1999.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075557 【弁理士】 【氏名又は名称】西教 圭一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−141274(P2001−141274A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−322902 |
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