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【発明の名称】 ガスタービン燃焼器
【発明者】 【氏名】前田 福夫

【要約】 【課題】予混合気を燃焼室に供給する際、燃料と空気との均一な予混合化を図るとともに、予混合気を高速流化させて不測の事故の発生を防止するガスタービン燃焼器を提供する。

【解決手段】本発明に係るガスタービン燃焼器は、パイロット燃料部9およびメイン燃料部15に火炎センサ18を設けるとともに、火炎センサ18の検出した信号で火炎の有無を判断し、火炎と認定したとき、燃料供給系4aの燃料流量制御部19a,19b,19cに演算信号を送って調節する火炎診断部20を設けたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記パイロット燃料部および上記メイン燃料部のそれぞれに火炎センサを設けるとともに、火炎センサで検出した信号を基に燃料供給系に設けた燃料流量制御部を調節する信号を演算する火炎診断部を設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項2】 パイロット燃料部は、中央に設置したパイロット拡散燃焼用燃料ノズルと、その外側に設置したパイロット予混合燃焼用燃料ノズルとで構成するとともに、上記パイロット予混合燃焼用燃料ノズルの出口側に火炎センサを設けたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
【請求項3】 メイン燃料部は、メイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記メイン予混合燃焼用燃料ノズルの出口側および上記予混合ダクトに火炎センサを設けたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
【請求項4】 火炎センサは、検出器と電源部とを備え、検出器が火炎を検出したとき、電源部からイオン電流が流れる構成にしたことを特徴とする請求項1,2または3記載のガスタービン燃焼器。
【請求項5】 コンバインドサイクル発電プラントをガスタービンプラント、排熱回収ボイラ、および蒸気タービンプラントで構成するとともに、上記ガスタービンプラントに組み込んだガスタービン燃焼器において、上記ガスタービンプラントのガスタービンを上記排熱回収ボイラに接続させる排ガス系にNOxセンサを設けるとともに、NOxセンサで検出したNOx濃度信号を基に燃料供給系に設けた燃料流量制御部を調節する信号を演算する予混合気診断部を設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項6】 燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記メイン予混合燃焼用燃料ノズルの先端部に充填する閉塞部に噴出口を穿設したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項7】 メイン予混合燃焼用燃料ノズルの先端部を、軸方向に向って先細状の傾斜部に形成し、上記先端部に充填する閉塞部の中央に噴出口を穿設するとともに、その周辺にも環状列の噴出口を穿設したことを特徴とする請求項6記載のガスタービン燃焼器。
【請求項8】 燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに軸方向に沿って通路を区画する仕切りを設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項9】 燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに空気口を穿設したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項10】 空気口を、予混合ダクトの入口部、予混合ダクトの中間部のコーナ部および予混合ダクトの噴出口の曲り部のうち、少なくとも一つ以上に穿設したことを特徴とする請求項9記載のガスタービン燃焼器。
【請求項11】 燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに軸方向に沿って乱流促進体を設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン燃焼器に係り、特に燃料に予め空気を加えて予混合気を生成し、その予混合気を燃焼室に供給する予混合部に改良を加えたガスタービン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のガスタービンプラントは、その技術革新の進展が目覚しく、ガスタービン入口燃焼ガス温度がひところの1100℃から1300℃を経て1500℃以上になりつつあり、これに伴ってガスタービン出力も増加の一途を辿りつつある。
【0003】ガスタービンプラントの高温化・高出力化に伴ってガスタービン燃焼器にも幾つかの開発要素が必要とされ、この開発要素の中に、燃焼室の壁面冷却技術、燃焼ガスの安定化生成技術、あるいは環境保護に対応した低NOx(窒素酸化物)濃度技術などがある。燃焼室の壁面冷却技術には、壁面に沿って膜状に空気を流す、いわゆるフィルム冷却が開発されており、また燃焼ガスの安定化生成技術には、パイロット拡散燃焼技術が適用され、高温化・高出力化に充分に対応できるようになっている。
【0004】また、環境保護に対して、ガスタービン燃焼器は、パイロット拡散燃焼技術にパイロット予混合燃焼技術およびメイン予混合燃焼技術を加え、各技術を起動運転中に順次、適正に切り替えて保炎を確実に確保させるとともに、NOx濃度を法律規制値以下に維持させている。
【0005】このように、ガスタービン燃焼器が膜冷却技術、パイロット拡散燃焼技術、パイロット予混合燃焼技術およびメイン予混合燃焼技術の適用により高温化・高出力化の対応ができるようになったので、最近の火力発電プラントでは予混合気技術を組み込んだシンプルサイクル発電プラントやコンバインドサイクル発電プラント(ともに図示せず)が数多く実現し、これらが主流を占めつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近のガスタービン燃焼器は、予混合気燃焼技術の発展により、NOx濃度が法律規制値以下に維持できるようになったものの、それでも幾つかの問題点が残されており、その中でも燃料と空気との不均一混合化に伴う予混合気の濃度むらと予混合気の低流化あるいは逆流化に伴う着火がある。
【0007】すなわち、燃料と空気との不均一混合化に伴う予混合気の濃度むらは、燃料濃度(燃空比)が高過ぎると高いNOx濃度を発生させるのに対し、燃料濃度が低過ぎると燃焼ガスの吹き消えになる問題点があった。
【0008】また、予混合気は、本来、その流速が燃焼速度よりも速ければ火炎を下流側に吹き飛ばし、何も問題が発生しないものであるが、その流れに低流速域や逆流領域があると、何らかの事情で着火し、着火による燃焼ガスが逆流すると、構成部品を焼損させる問題点があった。
【0009】このように、ガスタービンプラントの高温化・高出力化にあたり、ガスタービン燃焼器では上述の問題点が残されており、予混合気濃度の均一化促進と燃焼ガスの逆流等に伴う焼損防止が求められていた。
【0010】本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、予混合部から燃焼室に予混合気を供給する際、燃料と空気との均一混合化と相俟って予混合気を高速流化させて不測の事故の発生を防止するガスタービン燃焼器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項1に記載したように、燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記パイロット燃料部および上記メイン燃料部のそれぞれに火炎センサを設けるとともに、火炎センサで検出した信号を基に燃料供給系に設けた燃料流量制御部を調節する信号を演算する火炎診断部を設けたものである。
【0012】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項2に記載したように、パイロット燃料部は、中央に設置したパイロット拡散燃焼用燃料ノズルと、その外側に設置したパイロット予混合燃焼用燃料ノズルとで構成するとともに、上記パイロット予混合燃焼用燃料ノズルの出口側に火炎センサを設けたものである。
【0013】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項3に記載したように、メイン燃料部は、メイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記メイン予混合燃焼用燃料ノズルの出口側および上記予混合ダクトに火炎センサを設けたものである。
【0014】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項4に記載したように、火炎センサは、検出器と電源部とを備え、検出器が火炎を検出したとき、電源部からイオン電流が流れる構成にしたものである。
【0015】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項5に記載したように、コンバインドサイクル発電プラントをガスタービンプラント、排熱回収ボイラ、および蒸気タービンプラントで構成するとともに、上記ガスタービンプラントに組み込んだガスタービン燃焼器において、上記ガスタービンプラントのガスタービンを上記排熱回収ボイラに接続させる排ガス系にNOxセンサを設けるとともに、NOxセンサで検出したNOx濃度信号を基に燃料供給系に設けた燃料流量制御部を調節する信号を演算する予混合気診断部を設けたものである。
【0016】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項6に記載したように、燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記メイン予混合燃焼用燃料ノズルの先端部に充填する閉塞部に噴出口を穿設したものである。
【0017】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項7に記載したように、メイン予混合燃焼用燃料ノズルの先端部を、軸方向に向って先細状の傾斜部に形成し、上記先端部に充填する閉塞部の中央に噴出口を穿設するとともに、その周辺にも環状列の噴出口を穿設したものである。
【0018】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項8に記載したように、燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに軸方向に沿って通路を区画する仕切りを設けたものである。
【0019】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項9に記載したように、燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに空気口を穿設したものである。
【0020】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項10に記載したように、空気口を、予混合ダクトの入口部、予混合ダクトの中間部のコーナ部および予混合ダクトの噴出口の曲り部のうち、少なくとも一つ以上に穿設したものである。
【0021】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、上記目的を達成するために、請求項11に記載したように、燃焼室の頭部側にパイロット燃料部を、燃焼室の側部側にメイン燃料部をそれぞれ設けたガスタービン燃焼器において、上記メイン燃料部をメイン予混合燃焼用燃料ノズルと予混合ダクトとで構成するとともに、上記予混合ダクトに軸方向に沿って乱流促進体を設けたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガスタービン燃焼器の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する図1および図2は、本発明に係るガスタービン燃焼器の第1実施形態を説明するために用いた概略図である。なお、図1は本発明に係るガスタービン燃焼器をガスタービンプラントに組み込んだ第1実施形態を示す概略系統図、図2は本発明に係るガスタービン燃焼器に適用する火炎センサの実施形態を示す概略図である。
【0023】本発明に係るガスタービン燃焼器を組み込んだガスタービンプラントは、空気圧縮機1、ガスタービン2、例えば発電機等の被駆動機3、ガスタービン燃焼器4を備え、空気圧縮機1で吸い込んだ空気(大気)を圧縮して高圧化し、この高圧空気を燃料供給系4aからの燃料とともにガスタービン燃焼器4に供給し、ここで燃焼ガスを生成し、その燃焼ガスをガスタービン2に供給して動力を発生させ、その動力で被駆動機3を駆動するようになっている。
【0024】また、ガスタービン燃焼器4は、内筒5と外筒6との2重筒で形成し、内筒5で燃焼室7を区画するとともに、内筒5と外筒6との間に空気通路8を形成し、空気圧縮機1からの高圧空気を空気通路8を介して燃焼室7の頭部側に案内している。
【0025】また、ガスタービン燃焼器4は、燃焼室7の頭部側にパイロット燃料部9を備えている。
【0026】パイロット燃料部9は、中央部にパイロット拡散燃焼用燃料ノズル10を、その外側にスワラ11a,11bを備えた案内通路12a,12bを介してパイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bを設け、各燃料ノズル10,13a,13bから燃焼室7に噴出する燃料で保炎を確保させるようになっている。なお、パイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bは、その入口側にスワラ14a,14bを設け、空気通路8からスワラ14a,14bを介して旋回流が与えられた高圧空気に燃料を加えて燃料濃度を希薄化させた予混合気を予め生成させている。
【0027】また、ガスタービン燃焼器4は、内筒5と外筒6との間の空気通路8にメイン燃料部15を備えている。
【0028】メイン燃料部15は、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16と予混合ダクト17とを設け、予混合ダクト17で、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16から噴出する燃料に空気通路8からの空気を加えて予混合気を生成し、その予混合気を燃焼室7に噴出してガスタービン駆動ガスとしての燃焼ガスを生成させている。
【0029】また、ガスタービン燃焼器4は、パイロット燃料部9のパイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a、メイン燃料部15のメイン予混合燃焼用燃料ノズル16および予混合ダクト17のそれぞれの出口側に火炎センサ18を設けるとともに、燃料供給系4aに例えばコントロールバルブ等の燃料流量制御部19a,19b,19cを設け、火炎センサ18からの信号に基づいて火炎診断部20で火炎の有無を判別し、火炎が発生しているとき、制御演算部21で例えば弁開度を演算し、その演算信号を燃料流量制御部19a,19b,19cに与えて燃料の流量を調整するようになっている。
【0030】他方、火炎センサ18は、図2に示すように、絶縁体22に設けた例えば、白金製の検出器23と接地部24の接続端子部25とを結ぶリード線26に介装させた電源部27、抵抗体28、火炎診断部20を備え、予混合気MFAに何らかの事情で火炎FLが発生しているとき、電源部27からイオン電流が流れ、火炎診断部20で火炎FLの有無を識別するようになっている。
【0031】次に、上記構成に基づく作用を説明する。
【0032】起動運転時、パイロット燃料部9のパイロット拡散燃焼用燃料ノズル10は、燃料供給系4aから供給された燃料に、スワラ11a,11bで旋回流が与えられた空気案内路12a,12bからの空気を加え、燃焼室7で拡散燃焼させて燃焼ガスを生成する。
【0033】拡散燃焼が行われ、保炎(火種)が安定化すると、パイロット燃料部9のパイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bは、燃料供給系4aから供給された燃料に、スワラ14a,14bで旋回流が与えられた空気を加え、予め燃料濃度希薄の予混合気を生成し、その予混合気を上述パイロット拡散燃焼用燃料ノズル10からの保炎を基に燃焼ガスを生成する。
【0034】パイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bからの予混合気による燃焼ガスが安定化すると、ガスタービン燃焼器4は、パイロット拡散燃焼用ノズル10の燃焼室7への燃料供給を断ち、メイン燃料部15のメイン予混合燃焼用燃料ノズル16を起動させ、燃料供給系4aから供給された燃料に、予混合ダクトで空気を加え、予め燃料濃度希薄の予混合気を生成し、その予混合気を上述パイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bからの保炎を基にガスタービン駆動ガス(主流)としての燃焼ガスを生成し、定格運転に至らしめる。
【0035】一方、パイロット予混合燃焼用燃料13a,13bおよびメイン予混合燃焼用燃料ノズル16の運転中、火炎センサ18は予混合気の火炎の有無を検出している。
【0036】その際、例えば燃焼室7からパイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13b、予混合ダクト17およびメイン予混合燃焼用燃料ノズル16の予混合気に何らかの事情で燃焼ガスが逆流すると、火炎センサ18は検出器23からの検出信号を火炎診断部20に与えて火炎の有無を判別する。
【0037】火炎診断部20で予混合気に火炎が発生していると認定されると、火炎センサ18は図2に示すように電源部27からイオン電流をリード線26を介して流し、図1に示すように、制御演算部21に火炎認定信号を与え、ここで火炎認定信号に基づいて弁開閉信号を演算し、その演算信号を燃料流量制御部19a,19b,19cに与え、燃料供給系4aからパイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bおよびメイン予混合燃焼用燃料ノズル16のそれぞれに供給していた燃料の流量を制御し、火炎を消火させる。
【0038】このように、本実施形態では、パイロット予混合燃焼用燃料ノズル13a,13b、予混合ダクト17およびメイン予混合燃焼用燃料ノズル16に火炎センサ18を受け、予混合気に火炎が発生したとき、燃料供給系4aから燃料流量制御部19a,19b,19cを介してパイロッ予混合燃焼用燃料ノズル13a,13bおよびメイン予混合燃焼用燃料ノズル16のそれぞれに供給する燃料の流量を制御する制御演算部21に火炎認定信号を与える火炎診断部20を設けたので、予混合気の火炎発生を確実に消火することができ、火炎による焼損を防止してガスタービン燃焼器4に安定運転を行わせることができる。
【0039】図3は、本発明に係るガスタービン燃焼器4をコンバインドサイクル発電プラントに組み込んだ第2実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態に対応する同一部分には同一符号を付している。
【0040】本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービンプラント29に排熱回収ボイラ30および蒸気タービンプラント31を組み合せたもので、ガスタービンプラント29のガスタービン2からの排ガス(排熱)を排ガス系32を介して排熱回収ボイラ30に供給し、ここで蒸気を発生させ、その蒸気を蒸気タービンプラント31の蒸気タービン33に供給し膨張仕事をさせて被駆動機3を駆動し、膨張仕事を終えたタービン排気を復水器34で凝縮して復水にし、その復水をポンプ35で昇圧し、給水として排熱回収ボイラ30に還流させている。
【0041】他方、排ガス系32には、NOxセンサ36が設けられている。
【0042】NOxセンサ36は、検出器37でNOx濃度を検出し、その検出信号を予混合気診断部38に与え、ここでNOx濃度信号が予め経験的に割り出している濃度値を超えているとき、予混合気に火炎が発生しているかあるいは空気に較べて燃料が過濃度になっていると認定し、その認定信号に基づいて制御演算部39で例えば弁開閉信号を演算し、その演算信号を燃料流量制御部19a,19b,19cに与え、燃料供給系4aからガスタービン燃焼器4に供給される燃料を制御し、火炎の消火あるいは燃料の希釈化を行っている。
【0043】このように、本実施形態では、排ガス系32にNOxセンサ36を設けるとともに、NOxセンサ36の検出器37で検出したNOx濃度が予め経験的に割り出している濃度値を超えているとき、予混合気に火炎が発生しているかあるいは空気に較べて燃料濃度が高いと認定し、その認定信号に基づいて燃料流量制御部19a,19b,19bを制御する予混合気診断部38を設けたので、予混合気に発生する火炎を確実に消火することができ、予混合気の燃料と空気との不均一混合による燃料濃度を容易に適正値に修正してNOx濃度を低く抑えることができる。
【0044】図4および図5は、本発明に係るガスタービン燃焼器に適用されるメイン燃料部の第1実施形態を説明するために用いた図である。なお、図4は、メイン燃料部の概略断面図を、図5は図4のA−A矢視方向から見た平面図をそれぞれ示している。また、第1実施形態に対応する同一部分には同一符号を付している。
【0045】本実施形態に係るメイン燃料部15は、燃料ヘッダ40に接続するメイン予混合燃焼用燃料ノズル16と予混合ダクト17とを組み合せて構成される。また、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16は、中間部分を中空筒部41に形成し、その先端の外側を傾斜部42に、またその内側を閉塞部43にそれぞれ形成するとともに、閉塞部43を図5で示すように、中央噴出口44と、環状列の周辺噴出口45とで形成している。
【0046】このように、本実施形態では、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16の先端部の外側を傾斜部42に形成し、その内側を閉塞部43にそれぞれ形成するとともに、閉塞部43に口径の小さい中央噴出口44と周辺噴出口45とを穿設し、燃料の噴出速度をより一層高めたので、予混合ダクト17に低流速域や逆流領域があっても、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16から噴出する高い流速を持った燃料で予混合気を燃焼室に吹き飛ばすことができる。
【0047】したがって、本実施形態によれば、予混合気の火炎の発生を防止することができ、予混合ダクト17等に焼損を与えることがなく、ガスタービン燃焼器4に安全かつ安定運転を行わせることができる。
【0048】図6および図7は、本発明に係るガスタービン燃焼器に適用されるメイン燃料部の第2実施形態を説明するために用いた概略図である。なお、図6は、メイン燃料部の概略図を、図7は図6のB部を拡大した一部切欠部分拡大図をそれぞれ示している。また、第1実施形態に対応する同一部分には同一符号を付している。
【0049】本実施形態に係るメイン燃料部15は、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16を収容する予混合ダクト17を長筒状に形成し、その長筒状の予混合ダクト17の出口側に軸方向に交差する噴出口46a,46b,46cを備える。
【0050】また、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16を収容する予混合ダクト17は、図7に示すように、空気の流れに沿って長く延びる仕切り47a,47で区画する通路48a,48b,48cを形成し、空気の流速をより一層高める構成にしている。
【0051】このように、本実施形態では、予混合ダクト17に仕切り47a,47bで区画した通路48a,48b,48cを形成し、空気の流出速度をより一層高めたので、予混合ダクト17に低流速域や逆流領域があっても、通路48a,48b,48cから流出する高い流速を持った空気で予混合気を燃焼室に吹き飛ばすことができる。
【0052】したがって、本実施形態によれば、予混合気の火炎の発生を防止することができ、予混合ダクト17等の焼損を与えることがなく、ガスタービン燃焼器4に安全かつ安定運転を行わせることができる。
【0053】図8〜図10は、本発明に係るガスタービン燃焼器に適用されるメイン燃料部の第3実施形態を説明するために用いた概略図である。なお、図8は、メイン燃料部の全体概略図を、図9は図8のC−C矢視方向から見た側面図を、図10は図8のD部を拡大した一部切欠部分拡大図をそれぞれ示している。また、第1実施形態に対応する同一部分には同一符号を付している。
【0054】本実施形態に係るメイン燃料部15は、メイン予混合燃焼用燃料ノズル16を収容する予混合ダクト17の入口部、その中間部のコーナ部およびその噴出口46a,46b,46cの曲り部のそれぞれに空気口49a,49b,49cを設けたものである。
【0055】このように、本実施形態では、予混合ダクト17に空気口49a,49b,49cを設け、外側の空気を予混合ダクト17の内部に積極的に流入させ、予混合ダクト17内の低流速域や逆流領域に淀む予混合気に押圧力を与えて燃焼室に流出させるので、予混合気の滞留部分からの火炎の発生を確実に防止することができる。
【0056】図11および図12は、本発明に係るガスタービン燃焼器に適用される予混合ダクトの実施形態を説明するために用いた概略図である。なお、図11は予混合ダクトの全体概略図を、図12は図11のE部を拡大した部分拡大図をそれぞれ示ている。また、第1実施形態に対応する同一部分には同一符号を付している。
【0057】本実施形態に係る予混合ダクト17は、予混合気が入口から噴出口46a,46b,46cに向って流れる中間部分の軸方向に沿って乱流促進体50を設けたものである。この乱流促進体50は、図12に示すように、例えば断面長円形状等の突き出し片に形成されている。
【0058】このように、本実施形態では、予混合ダク17の中間部分の軸方向に沿って乱流促進体50を設け、乱流促進体50に予混合気を衝突させて流れを乱し、壁面に発達する境界層を低く抑えたので、予混合気の滞留部分が少なくなり、火炎の構成を低く抑えることができる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係るガスタービン燃焼器は、予混合気を燃焼室に噴出させる際、燃焼ガスの逆流または自然着火等があっても予混合気に火炎を発生させない手段を設けたので、予混合気の万一の火炎発生に対しても確実に消火させることができる。
【0060】また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、燃料に空気を加えて予混合気を生成する際、燃料の流量を調整する手段を設けてその混合比を適正値に維持させたので、NOx濃度をより一層低く抑えることができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久 (外1名)
【公開番号】 特開2001−21145(P2001−21145A)
【公開日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【出願番号】 特願平11−197468