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【発明の名称】 乾留ガス化燃焼装置の燃焼制御システム
【発明者】 【氏名】松岡 経久

【要約】 【課題】運転開始より終了まで乾溜ガス化炉、二次燃焼炉および廃熱回収装置を安全に作動させることができる乾留ガス化燃焼装置の燃焼制御システムを提供すること。

【解決手段】固形燃料供給装置から供給される固形燃料を燃焼させて乾留ガスを発生させる乾留炉4と、この乾留炉4から供給される乾留ガスを燃焼させる燃焼炉15と、この燃焼炉15から供給される燃焼ガスの熱を回収する廃熱回収装置25とを備えた乾留ガス化燃焼装置の燃焼制御システムであって、乾溜炉4に一次空気を供給する送風管18に、一次空気調節弁28を配設するとともに、廃熱回収装置15に、この廃熱回収装置15の入熱要求を検出する負荷変動検出器26を配設し、負荷変動検出器26の信号により、廃熱回収装置15の入熱要求の大なる時には開度を増し、入熱要求の小なる時には開度を減じるように、一次空気調節弁28を開閉制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 貯槽(1)、燃料切り出し装置(2)、搬送装置(3)及びレベル制御装置(6)を備えた自動レベル計(5)で構成する固形燃料供給装置と、火格子回転装置(29)、灰貯留槽(30)、点火バーナー(19)、点火バーナー用の自動空気設定弁(20)、点火温度検出器(21)並びに一次空気ファン(14)、送風管(18)、一次空気用の第一調節弁(22)及び第二調節弁(28)で構成する一次空気供給装置を有する乾溜炉(4)と、該乾溜炉(4)に連結し、火炎検出器(17)を備えたパイロットバーナー制御装置(36)で制御するパイロットバーナー(16)、燃焼炉出口静圧検出器(31)、燃焼炉出口温度検出器(23)並びに二次空気ファン(9)、二次空気送風管(35)及び二次空気調節弁(13)で構成する二次空気供給装置を有する燃焼炉(15)と、該燃焼炉(15)の下流側に位置し、負荷変動検出器(26)を有する廃熱回収装置(25)と、該廃熱回収装置(25)の下流側煙道に設けた自動静圧調節弁(8)及びその下流側に位置する排煙ファン(7)と、ガス濃度検出器(11)を有する排煙導管(10)と、からなるガス化燃焼装置における固形燃料燃焼制御方法であって、前記乾溜炉(4)に一次空気を供給する一次空気ファン(14)の出口に接続する送風管(18)に設けた第一調節弁(22)を、疑似入力設定器に連なる接点(33)及び燃焼炉出口温度検出器(23)に連なる接点(34)を備えた自動制御装置(32)の信号で作動するようにするとともに、運転初期において、前記第一調節弁(22)を自動制御装置(32)の疑似入力設定器に予め設定する値で制限した運転初期開度まで閉制御して、乾溜炉(4)でのガス爆発限界外の空気を乾溜炉(4)に送り、燃焼炉(15)の出口の温度が上昇し、燃焼炉出口温度検出器(23)で検出する温度が自動制御装置(32)に予め設定した温度を超えると自動制御装置(32)の疑似入力設定器に連なる接点から燃焼炉出口温度検出器(23)に連なる接点に切り替えて、燃焼炉出口温度検出器(23)の出力状況に比例して第一調節弁(22)を自動開閉制御し、乾溜炉(4)に一次空気を送気して固形燃料を不完全燃焼ガス化させた後、該乾溜炉(4)に連なる燃焼炉(15)にこの不完全燃焼ガスを導入して完全燃焼させるため、最下流の排煙導管(10)に設けた排煙ガス濃度検出器(11)の発する信号で、二次空気ファン(9)出口に接続する二次空気送風管(35)に設けた二次空気調節弁(13)を比例開閉制御して、燃焼炉(15)での燃焼に最適な二次空気量を供給し、更に、燃焼炉(15)出口に設ける燃焼炉出口静圧検出器(31)の発する信号で廃熱回収装置(25)の下流側煙道に設ける自動静圧調節弁(8)を比例開閉制御して燃焼炉(15)内での燃焼に最適な炉内静圧を調整・確保し、乾溜炉(4)、燃焼炉(15)、廃熱回収装置(25)及び燃焼炉(15)の炉内静圧を相互に関連させて制御することを特徴とする固形燃料燃焼制御方法。
【請求項2】 乾溜炉(4)に一次空気を供給する一次空気ファン(14)出口に接続する送風管(18)に設けた第一調節弁(22)と直列に、廃熱回収装置(25)に設けた負荷変動検出器(26)の信号で作動する第二調節弁(28)を設け、廃熱回収装置(25)の入熱要求の大なる時には開度を増し、入熱要求の小なる時には開度を減じる動作をするように負荷変動検出器(26)の出力信号で第二調節弁(28)を比例開閉制御することを特徴とする請求項1記載の固形燃料燃焼制御方法。
【請求項3】 点火バーナー(19)への空気を得るために、乾溜炉(4)に一次空気を供給する送風管(18)を共用するとともに、この送風管(18)に設ける前記第一調節弁(22)と第二調節弁(28)の下流側に点火バーナー(19)の燃焼開始・燃焼停止信号で開閉作動する点火バーナー用自動空気設定弁(20)を設け、運転初期において、点火温度検出器(21)に予め設定した温度以下での点火バーナー燃焼開始信号で、点火バーナー用自動空気設定弁(20)を予め設定した角度まで閉じ、風量を抑制して点火バーナー(19)の安定燃焼を確保・維持するように制御し、点火温度検出器(21)に予め設定した温度以上での点火バーナー燃焼停止信号で、点火バーナー用自動空気設定弁(20)を全開とし、該点火バーナー用自動空気設定弁(20)の全開信号で点火バーナー(19)の燃焼開始信号回路を断ち、点火バーナー(19)の点火燃焼停止後も、ガス化燃焼装置の運転中は、点火バーナー用自動空気設定弁(20)を全開の状態に維持することを特徴とする請求項2記載の固形燃料燃焼制御方法。
【請求項4】 火炎検出器(17)の検出する光量がパイロットバーナー制御装置(36)に予め設定した光量以上となるとパイロットバーナー(16)の燃焼機能を停止し、火炎検出器(17)の検出する光量がパイロットバーナー制御装置(36)に予め設定した光量以下となるとパイロットバーナー(16)の燃焼を遅滞なく開始することを特徴とする請求項1、2又は3記載の固形燃料燃焼制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に可燃性産業廃棄物、可燃性雑芥および石炭等の固形可燃物を自燃乾溜ガス化した後、発生する可燃ガスを高温で完全燃焼させエネルギーを回収する際の安定した燃焼制御に関するもので、自燃乾溜ガス化燃焼装置において、燃料供給を含む燃焼制御全般の全自動化を可能とする事により、現在周知されている液体および気体を燃料とする全自動燃焼制御装置に匹敵する制御機能によって、固形燃料燃焼装置の安全、且つ安定した自動運転を確保すると共に、従来、固形燃料燃焼装置において不可能とされた自動起動、自動連続運転制御を可能ならしめ、省力化による経済効果を大きく得る事が最大の目的である。産業分野において、蒸気ボイラー装置・温水ボイラー装置・熱風発生装置・焼成装置・および乾燥装置の熱エネルギー供給装置としての自燃乾溜ガス化燃焼装置に本発明による制御方法、及び制御装置を用いる。また、産業廃棄物焼却炉、都市塵芥焼却炉としての自燃乾溜ガス化燃焼装置の制御方法および制御装置等に広範囲にわたって利用する事が出来る。
【0002】
【従来の技術】従来、可燃性固形燃料の燃焼法としては一般的に直接燃焼方法が用いられており、その装置の一部において部分的に自動制御化、または省力化されているが装置全体の機能を全自動化させたものは見られない。周知の技術としては、石炭燃焼装置の場合に多く見られる。
(イ) 自動給炭機(ロ) 自動石炭散布機(ハ) チエンストーカー燃焼機(ニ) 微粉炭燃焼機これ等は、燃焼装置の一部を省力化のために自動化したものであるが、重油燃焼ボイラー装置およびガス焚きボイラー装置のように、燃焼装置を一つの起動スイッチを操作するのみで燃焼装置を総合的に自動制御支配し得るものではない。また、自燃乾溜燃焼装置の例として、特願昭57−28910号公報に示されているものを引用するが、この場合燃料を一旦貯槽に貯めた後、コンベヤーによって一次燃焼チャンバー頂上に投入し、一次燃焼チャンバー内に設けた移送装置により燃料を移動させ、チャンバー内では完全燃焼に不足する空気を導入して乾溜を行い、発生する乾溜ガスは一次燃焼チャンバーに連なる二次燃焼チャンバーに導入し、二次空気を加えて完全燃焼させて後続の廃熱ボイラーあるいは熱交換器等で熱回収する方式が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記引用先行技術に使用する一次燃焼チャンバー内には燃焼する燃料を移送するための移送装置が設けられているが、燃焼雰囲気にその構造が直接接するために温度および発生ガスの影響を受けやすい。このために焼損・変形・酸化消耗が顕著となる欠点がある。また産業廃棄物や雑芥廃棄物を燃料とする場合、これらに混入する異物(金属類・コンクリート等不燃物)による移送装置が破損、装置の破壊される欠点がある。この対策が本発明の一つの目的である。先行技術に使用する一次燃焼チャンバー、または自燃乾溜ガス化燃焼装置に使用する乾溜ガス化炉は、一般の直接燃焼における高速燃焼と異なり燃焼用空気量を制限する必要があり、先行技術において始動用としてのオイルバーナーを備えていると記載されているが、この一次燃焼チャンバー、または乾溜ガス化炉の燃焼開始時期には過剰空気が入りやすくガス爆発事故、爆燃の恐れがあり、最小限度の被害でも逆火現象の危険があるため、この防止対策が本発明の第二の目的である。先行技術に使用する一次燃焼チャンバー、または乾溜ガス化炉でのガス発生は、自動制御を行っても投入する燃料の物性が、石炭・木類・繊維類・紙類・プラスチック類・ゴム類・これらの混合物等と変化する事によって変動するのが普通でありガス化状況も変動する。これを鎮静化して運転開始より終了まで乾溜ガス化炉、二次燃焼炉および廃熱回収装置の各検出器が発する信号、更に排煙導管のガス濃度検出器の指示する信号を相互に作用させて各炉を安全に作動させる事が本発明の第三の目的である。先行技術に使用する一次燃焼チャンバーおよび燃料を堆積させる構造の乾溜ガス化炉において、燃焼するガス流に随伴する煤塵・粉塵が増大する現象が避けられない。これは後続する装置の煤塵による汚染が促進される原因となると共に、排出される燃焼排ガス中の煤塵も増量する事となる。この対策が本発明の第四の目的である。乾溜ガス化炉内の燃料に始動点火するための点火バーナー用空気の導入を、一次空気ファン出口の送風管と共用して装置の単純化をする事が本発明の他の目的である。固形燃料燃焼装置は、従来より全自動制御化が困難とされて来たが、自燃乾溜ガス化燃焼装置の全自動制御化によって、操作の簡素化、安全化および省力化を達成することが更に他の目的である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するため、本発明においては、投入燃料の形状、および物性変化に対応するため、一次燃焼チャンバー内に移送装置等の構造物を設けない堆積貯留型乾溜ガス化炉を採用する。乾溜炉へ一次空気を供給する一次空気ファン出口の送風管に、疑似入力設定器に連なる接点と燃焼炉出口温度検出器に連なる接点を自動制御装置に備え、該自動制御装置の信号で作動する第一調節弁を設け、運転初期、第一調節弁は自動制御装置の疑似入力設定器に予め設定する値で制限した開度を保ち、乾溜炉でのガス爆発限界外の空気を乾溜炉に送り、運転初期のガス爆発を防止し、燃焼炉出口の温度が上昇し、自動制御装置に予め設定した温度を越えると、自動制御装置の疑似入力設定器に連なる接点から燃焼炉出口温度検出器に連なる接点に切り替えて、燃焼炉出口温度検出器の出力状況に比例して第一調節弁を自動開閉制御し、燃焼炉での乾溜ガス燃焼による燃焼炉出口温度に見合った一次空気量を乾溜炉に送気する。前記乾溜炉一次空気ファン出口の送風管に設けた第一調節弁と直列に、廃熱回収装置の負荷変動検出器、例えば検知した温度の信号、または圧力信号等で作動する第二調節弁を設け、廃熱回収装置の入熱の要求大なる時には開度を増し、入熱要求の小なる時には開度を減じる動作を負荷変動検出器の出力信号に比例して第二調節弁を自動開閉制御し、平常運転においては該第二調節弁が一次空気を支配し、乾溜炉の出力を制御し廃熱回収装置の負荷を一定に保つ。一方燃焼炉は排煙導管に設けたガス濃度検出器の一つである残存酸素濃度検出器によって排ガス中の残存酸素濃度を測定し、この信号に比例させて二次空気調節弁を開閉制御して燃焼炉に供給する二次空気量を調整制御し、残存酸素濃度が低下すると燃焼炉での燃焼温度は上昇するが、最悪の場合には燃焼空気不足による不完全燃焼での煤煙が生成されるため二次空気量を増大して煤煙生成の防止と燃焼温度を下げ、また残存酸素濃度が上がれば二次空気は過剰となって燃焼温度は降下するので二次空気を制限して燃焼温度を上昇させ、常に安定した燃焼状態を維持する。また、燃焼炉出口温度の極端な上下は廃熱回収装置の入力エネルギーを不安定にするため、一次空気の送風管に第一調節弁を設け、自動制御装置の切り替わった燃焼炉出口温度検出器に連なる接点に燃焼炉出口温度検出値を印加して、燃焼炉出口温度検出器の出力状況に比例して第一調節弁を開閉制御し、乾溜炉への一次空気の送気量を調節制御し、乾溜炉での乾溜ガス発生量を制御して、安定した燃焼炉出口温度の維持を図る。運転初期以外の平常運転では、上記の様に乾溜炉は第一調節弁及び第二調節弁の一次空気量の制御動作で、燃焼炉は二次空気調節弁での二次空気量の制御動作による調節によって、乾溜炉、燃焼炉での安定した燃焼の継続・維持を図る。ガス化燃焼装置が継続して運転されるにもかかわらず燃料の追加を中止する場合、乾溜炉内の燃料は消費され漸減して行く、必然的に発生する乾溜ガス量も減少するため、燃焼炉での燃焼温度も下降する。この場合、一次空気ファンの出口管路に設けた第一調節弁は、燃焼炉出口温度検出器の発する信号を受けて一次空気を増量するため開方向に動作する。また第一調節弁と直列に設けた第二調節弁も、廃熱回収装置の負荷変動検出器の信号をうけて負荷を保持しようとして開方向に作動する。この様な状況で放置すると一次空気が乾溜炉に過大に供給される事となり、乾溜炉に残留する燃料中を通過する通気流速が増大する結果、燃料中の灰分など煤塵を多量に随伴排気させる事となる。かかる現象を防止するため、燃焼炉出口温度検出値が自動制御装置に予め設定した温度以下となると、自動制御装置の燃焼炉出口温度検出器に連なる接点から疑似入力設定器に連なる接点に切り替えて、第一調節弁の開度を疑似入力設定器に予め設定する値で制限した運転初期開度に復帰させ、乾溜炉への一次空気の送気量を抑制する。又、この時点においては、燃焼炉出口温度は下降して二次空気が過剰となるため、排煙導管に設けたガス濃度検出器の発する信号に比例して二次空気送風管に設けた二次空気調節弁が閉方向に作動して、二次空気量を調節し適度に減量して、燃焼炉出口温度の急激な下降を防止する。上記のように一つの燃焼系内における、燃焼温度及び一次・二次空気量の変化は燃焼ガス量の増減するところとなり、燃焼系内静圧変動を誘発し不安定燃焼現象を引き起こす。このため燃焼炉の静圧変動値を検出し、燃焼炉の静圧を自動調節する自動静圧調整弁を排気導管に設け、燃焼系内の静圧を設定する値に保持する様に制御して、安定した燃焼を継続させる。
【0005】そして、より具体的には、本発明の固形燃料燃焼制御方法は、貯槽、燃料切り出し装置、搬送装置及びレベル制御装置を備えた自動レベル計で構成する固形燃料供給装置と、火格子回転装置、灰貯留槽、点火バーナー、点火バーナー用の自動空気設定弁、点火温度検出器並びに一次空気ファン、送風管、一次空気用の第一調節弁及び第二調節弁で構成する一次空気供給装置を有する乾溜炉と、該乾溜炉に連結し、火炎検出器を備えたパイロットバーナー制御装置で制御するパイロットバーナー、燃焼炉出口静圧検出器、燃焼炉出口温度検出器並びに二次空気ファン、二次空気送風管及び二次空気調節弁で構成する二次空気供給装置を有する燃焼炉と、該燃焼炉の下流側に位置し、負荷変動検出器を有する廃熱回収装置と、該廃熱回収装置の下流側煙道に設けた自動静圧調節弁及びその下流側に位置する排煙ファンと、ガス濃度検出器を有する排煙導管と、からなるガス化燃焼装置における固形燃料燃焼制御方法であって、前記乾溜炉に一次空気を供給する一次空気ファンの出口に接続する送風管に設けた第一調節弁を、疑似入力設定器に連なる接点及び燃焼炉出口温度検出器に連なる接点を備えた自動制御装置の信号で作動するようにするとともに、運転初期において、前記第一調節弁を自動制御装置の疑似入力設定器に予め設定する値で制限した運転初期開度まで閉制御して、乾溜炉でのガス爆発限界外の空気を乾溜炉に送り、燃焼炉の出口の温度が上昇し、燃焼炉出口温度検出器で検出する温度が自動制御装置に予め設定した温度を超えると自動制御装置の疑似入力設定器に連なる接点から燃焼炉出口温度検出器に連なる接点に切り替えて、燃焼炉出口温度検出器の出力状況に比例して第一調節弁を自動開閉制御し、乾溜炉に一次空気を送気して固形燃料を不完全燃焼ガス化させた後、該乾溜炉に連なる燃焼炉にこの不完全燃焼ガスを導入して完全燃焼させるため、最下流の排煙導管に設けた排煙ガス濃度検出器の発する信号で、二次空気ファン出口に接続する二次空気送風管に設けた二次空気調節弁を比例開閉制御して、燃焼炉での燃焼に最適な二次空気量を供給し、更に、燃焼炉出口に設ける燃焼炉出口静圧検出器の発する信号で廃熱回収装置の下流側煙道に設ける自動静圧調節弁を比例開閉制御して燃焼炉内での燃焼に最適な炉内静圧を調整・確保し、乾溜炉、燃焼炉、廃熱回収装置及び燃焼炉の炉内静圧を相互に関連させて制御することを特徴とする。この場合において、乾溜炉に一次空気を供給する一次空気ファン出口に接続する送風管に設けた第一調節弁と直列に、廃熱回収装置に設けた負荷変動検出器の信号で作動する第二調節弁を設け、廃熱回収装置の入熱要求の大なる時には開度を増し、入熱要求の小なる時には開度を減じる動作をするように負荷変動検出器の出力信号で第二調節弁を比例開閉制御することができる。また、点火バーナーへの空気を得るために、乾溜炉に一次空気を供給する送風管を共用するとともに、この送風管に設ける前記第一調節弁と第二調節弁の下流側に点火バーナーの燃焼開始・燃焼停止信号で開閉作動する点火バーナー用自動空気設定弁を設け、運転初期において、点火温度検出器に予め設定した温度以下での点火バーナー燃焼開始信号で、点火バーナー用自動空気設定弁を予め設定した角度まで閉じ、風量を抑制して点火バーナーの安定燃焼を確保・維持するように制御し、点火温度検出器に予め設定した温度以上での点火バーナー燃焼停止信号で、点火バーナー用自動空気設定弁を全開とし、該点火バーナー用自動空気設定弁の全開信号で点火バーナーの燃焼開始信号回路を断ち、点火バーナーの点火燃焼停止後も、ガス化燃焼装置の運転中は、点火バーナー用自動空気設定弁を全開の状態に維持するようにすることができる。また、火炎検出器の検出する光量がパイロットバーナー制御装置に予め設定した光量以上となるとパイロットバーナーの燃焼機能を停止し、火炎検出器の検出する光量がパイロットバーナー制御装置に予め設定した光量以下となるとパイロットバーナーの燃焼を遅滞なく開始するようにすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の固形燃料燃焼制御方法の一実施例を図面に基づいて説明する。一連のガス化燃焼装置を運転するに当り、先ず自動制御装置32に設ける設定スイッチを「燃料供給」に設定した後に、該設定スイッチ同様自動制御装置32に設ける自動運転スイッチを「ON」すると、自動レベル計5で乾溜炉4内の固形燃料レベルが計測され、レベル制御装置6の発する燃料供給開始信号で搬送装置3が起動され、続いて搬送装置3の定格運転信号で燃料切り出し装置2が起動して貯槽1に貯留された固形燃料が乾溜炉4に供給開始され、乾溜炉4内の固形燃料堆積高さは機械式又は超短波、音波等を使った自動レベル計5によって検出され、乾溜炉4内の燃料堆積高さがレベル制御装置6に予め設定する堆積高さに達すると、レベル制御装置6の発する満杯信号で燃料切り出し装置2の運転が停止され、続いて燃料切り出し装置2の運転停止信号で搬送装置3が停止して乾溜炉4への燃料供給が停止されるが、この燃料の供給開始及び供給停止は、自動制御装置32の設定スイッチを「燃料停止」に設定変更しない限り、乾溜炉4内の燃料堆積高さが常に自動レベル計5で計測され、レベル制御装置6の発する発停信号で搬送装置3及び燃料切り出し装置2が起動又は停止制御されて、乾溜炉4内の燃料堆積高さが常に一定に保たれる。運転開始初期1回目のレベル制御装置6が発する燃料満杯信号で排煙ファン7を起動し、燃焼装置内の静圧を燃焼炉出口静圧検出器31の信号に比例して廃熱回収装置25下流側の排煙導管に設ける自動静圧調整弁8を開閉して燃焼炉出口静圧検出器31に予め定めた静圧に保ち、この静圧調整制御はガス化焼装置が運転されている限り継続される。次いで排煙ファン7の定格運転信号で二次空気ファン9を起動する。この二次空気量は装置最下流の排煙導管10に設けたガス濃度検出器11が発する信号によってライン12を経て二次空気調節弁13を比例開閉して、燃焼炉15での燃焼に最適な二次空気量となる様に調節制御され、この二次空気量の調節制御はガス化燃焼装置が運転されている限り継続されるが、ガス濃度検出器11には、残存酸素濃度検出器、一酸化炭素濃度検出器、又は二酸化炭素濃度検出器が使用できる。続いて二次空気ファン9の定格運転信号で一次空気ファン14が起動されると共に、一次空気ファン14の出口に接続する送風管18に、疑似入力設定器に連なる接点33と燃焼炉出口温度検出器23に連なる接点34を自動制御装置32に備え、該自動制御装置32の信号で作動する第一調節弁22を設け、運転初期、第一調節弁22を自動制御装置32の疑似入力設定器に予め設定する値で制限した運転初期開度に保ち、続いて一次空気ファン14の定格運転信号で燃焼炉15に設けたパイロットバーナー16が起動され助燃を開始するが、パイロットバーナー16は火炎検出器17で検出される光量がパイロットバーナー制御装置36に予め設定する光量以上になるとパイロットバーナー16は自動的に燃焼機能を停止し、火炎検出器17の検出する光量がパイロットバーナー制御装置36に予め設定する光量以下となればパイロットバーナーは遅滞する事なく燃焼を開始する様に制御され、この制御はガス化燃焼装置の運転が継続されている限り継続され、燃焼炉15での乾溜ガスを燃焼さす際の失火等による遅延燃焼でのガス爆発等を予防するが、火炎検出器17の作用は赤外線量検出または紫外線量検出のほか温度検出器によっても可能である。次に自動制御装置32に設けパイロットバーナー16の起動信号で起動するタイマーに予め設定する時間に遅延して、点火バーナー19の燃焼が開始されるが、該点火バーナー19用空気送風管は通常専用管を別途に設けるが、本発明では点火バーナー19用空気を得るために、乾溜炉4に一次空気を供給する一次空気ファン14出口に接続する送風管18を共用しており、この送風管18に設ける第一調節弁22と第二調節弁28との下流側管路に点火バーナー19用の自動空気設定弁20を設け、該自動空気設定弁20を点火温度検出器21に予め設定する温度以下での点火バーナー燃焼開始信号で、自動空気設定弁20に予め設定した角度まで閉じ、点火バーナー19の安定燃焼が確保・維持できる様に風量が抑制制御される。点火バーナー19の点火燃焼により乾溜炉4内に堆積させた固形燃料への点火が開始され、乾溜炉4内の温度が上昇して点火温度検出器21に予め設定する温度以上となると、点火バーナー19の燃焼が停止されると同時に、該点火バーナー19の燃焼停止信号で自動空気設定弁20が全開し、該自動空気設定弁20の全開信号で点火バーナー19の燃焼開始信号回路が断たれ、点火バーナー19の再燃焼が阻止制御され、一次空気ファン14で送風される一次空気は一次空気ファン14出口に接続する送風管18に設ける疑似入力設定器に連なる接点33と燃焼炉出口温度検出器23に連なる接点34を自動制御装置32に備え、該自動制御装置32の信号で作動する第一調節弁22と廃熱回収装置25に設ける負荷変動検出器26の信号で作動する第二調節弁28とで制御支配されるところとなるが、第一調節弁22は自動制御装置32に設ける疑似入力設定器に予め設定する値で制限した運転初期開度に保持制御されており、乾溜炉4でのガス爆発限界外での一次空気量を乾溜炉4に供給して、乾溜燃焼初期のガス爆発現象を防止しながら乾溜炉4での乾溜燃焼が開始される。乾溜炉4で発生する乾溜ガスは乾溜炉4に連結する燃焼炉15に導入し燃焼させるが、導入する乾溜ガスの燃焼により燃焼炉出口の測度が上昇し、自動制御装置32に予め設定する温度を超えると、自動制御装置32の疑似入力設定器に連なる接点33から燃焼炉出口温度検出器23に連なる接点34に切り替えて、燃焼炉温度検出器23の信号に比例して第一調節弁22を自動開閉制御して、乾溜炉4に供給する一次空気量を調節制御し、乾溜炉4での乾溜ガス発生量を制御するが、また一方、第一調節弁22と直列に設けた第二調節弁28を廃熱回収装置25の入熱要求大なる時には開度を増し、入熱要求小なる時には開度を減じる様に、廃熱回収装置25に設ける負荷変動検出器26の出力信号に比例して開閉作動して一次空気量を調節制御し、燃焼炉出口温度検出器23の信号に比例して開閉作動させる第一調節弁22での一次空気量の制御と相俟って乾溜炉4への一次空気の供給量を調節し、廃熱回収装置25の安定した負荷出力を保つ様に制御するが、この制御はガス化燃焼装置の運転がされている限り継続される。以上の様に一連のガス化燃焼装置は、予め設定された起動順位及び制御計画に従って起動され運転制御されて運用され、且つ又、乾溜炉4では火格子回転装置29での灰撹拌によってクリンカーの発生を防ぎ、灰化物は一定時間経過ごとに火格子回転装置29を撹拌方向とは逆に回転させて、灰貯留槽30に取り出されるが、この一連のガス化燃焼装置の継続する運転において、自動制御装置32の設定スイッチを「燃料停止」に設定変更し、更に運転を継続する場合、乾溜炉4内の燃料は燃焼消耗して発生する乾溜ガス量が漸減し、燃焼炉15での燃焼温度も下降して燃焼ガスの輝度も逓減するが、パイロットバーナー16は燃焼炉15内の火炎を検出する火炎検出器17の検出する光量が、パイロットバーナー制御装置36に予め設定する光量以下となると遅滞する事なく燃焼を開始し、該パイロットバーナー16の燃焼にもかかわらず燃焼炉出口温度検出器23で検出する温度が自動制御装置32に予め設定する温度以下となる場合、自動制御装置32に設ける燃焼炉出口温度検出器23に連なる接点34から疑似入力設定器に連なる接点33に自動的に切り替わって、乾溜炉4に一次空気を供給する一次空気ファン14出口に接続する送風管18に設ける第一調節弁22が自動制御装置32に設ける疑似入力設定器に予め設定する値で制限する運転初期開度に復帰するが、この時点では燃焼出力が低下するために燃焼炉15に後続する廃熱回収装置25の負荷出力を確保するため、一次空気の送風管18に第一調節弁22と直列に設ける第二調節弁28は、ライン27を経た負荷変動検出器26の信号により開度を増すが、乾溜炉4に供給される一次空気は、第一調節弁22の運転初期開度によって抑制制御されており、過剰な一次空気の供給による乾溜炉4内に残留する炭火、灰等堆積物の吹き飛ばし現象による飛翔煤塵の増加が防止され、なお更に運転を継続して乾溜炉4内の炭火や未燃焼物が減量し、乾溜炉4内の温度が点火温度検出器21に予め設定する温度以下となると、自動制御装置32の発する停止信号で一次空気ファン14の運転が自動的に停止されると同時に、一次空気を調節制御する第一調節弁22及び第二調節弁28の制御機能も自動的に停止され、これに続いて自動制御装置に設け一次空気ファン14の停止信号で起動するタイマーに予め設定する時間に遅延してパイロットバーナー16の運転が自動的に停止されると同時に、火炎検出器17でのパイロットバーナー16の燃焼開始及び燃焼停止制御機能も停止され、パイロットバーナー16の運転停止に続いて自動制御装置32に設けパイロットバーナー16の運転停止信号で起動するタイマーに予め設定する時間に遅延して二次空気ファン9の運転が自動的に停止されると同時に、ガス化燃焼装置最下流の排煙導管10に設けるガス濃度検出器11の信号で燃焼炉15に供給する二次空気を調節制御する二次空気調節弁13の制御機能も停止され、二次空気ファン9の運転停止に続いて自動制御装置32に設け二次空気ファン9の停止信号で起動するタイマーに予め設定する時間に遅延して排煙ファン7の運転が自動的に停止されると同時に、燃焼炉出口に設ける燃焼炉出口静圧検出器31の発する信号で廃熱回収装置25の下流側煙道に設ける自動静圧調整弁8を比例開閉して燃焼炉15内の静圧を調整制御する静圧調整制御機能が停止されて一連のガス化燃焼装置の運転が終了される。
【0007】
【発明の効果】本発明においては固形可燃性燃料の燃焼において、従来の様に直接燃焼とせず、一旦ガス化したのちの可燃性ガスを燃焼させるため、燃焼制御が容易となる利点があり、また一次空気ファンの出口に接続する送風管に第一調節弁と第二調節弁の2ケの一次空気調節弁をシリースに設け、一次空気ファンに近い第一調節弁は乾溜燃焼初期空気量を制限してガス爆発限界外に保つと共に、燃焼炉の温度が設定する温度以上の状態で第一調節弁の開度を大きくして一次空気を増量し、乾溜炉での乾溜ガス発生を促進させ、更に第二調節弁を廃熱回収装置の負荷状況によって開閉して、廃熱回収装置の負荷に見合う一次空気量を乾溜炉に供給し、乾溜ガスの発生を調節制御して燃焼出力を制御して燃焼炉での安定した燃焼出力を保ち、廃熱回収装置での安定した負荷出力を維持し、更に排煙導管のガス濃度検出器の発する信号を二次空気調節弁にフィードバックして二次空気量を制御して、燃焼炉での安定した乾溜ガスの導入と相俟って変動の少ない良好な燃焼を確保すると共に、火炎検出器で燃焼炉内を常時監視させ、予め設定した光量でパイロットバーナーの燃焼開始及び燃焼停止を行い、失火防止と未燃焼ガスの排出を防止し、燃焼炉での燃焼を常に安定した状態に維持し、また点火バーナー用空気の供給を乾溜炉に供給する一次空気の送風管を共用する事で設備を単純化し、更に以上の様な制御を総合的に連携させ自動化して、ガス化燃焼に伴うガス爆発や、逆火等の危険防止を可能にし、自動運転スイッチを「ON」する事で、予め設定する起動順位及び制御計画に従って順次各装置、機器を自動的に起動して運転制御し、設定スイッチを「燃料停止」に変更設定する事で、予め設定する運転停止計画に従って順次各装置、機器を自動的に運転停止させて、一連のガス化燃焼装置の運転を円滑に終了させる本発明が、液体燃料及び気体燃料を使用する燃焼装置の自動制御方法に匹敵する制御方法として、固形可燃物を燃料とする燃焼装置の自動化による無人化運転への道を開く事による省力化効果及び経済的効果は大きい。
【出願人】 【識別番号】397001363
【氏名又は名称】松岡 経久
【出願日】 平成1年3月20日(1989.3.20)
【代理人】 【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治 (外1名)
【公開番号】 特開2001−12716(P2001−12716A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願2000−152898(P2000−152898)