| 【発明の名称】 |
燃焼装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 健
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| 【要約】 |
【課題】微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置の取り扱いを容易にし、充分な燃焼温度を維持しつつ燃焼時に発生する窒素酸化物及び一酸化炭素を低減する。
【解決手段】微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置の燃焼部を線径100μm以下の多数の金属細線から形成された多孔質マットで形成し、多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以上となるような条件で燃焼させるようにすることで、燃焼時の窒素酸化物及び一酸化炭素の発生を従来よりも著しく低減できると共にその強度も確保できる。そのために多孔質マットに、Fe−Cr−Si系の金属を用い、その断面積が0.785cm2、流量が10l/minのときの圧力損失が20mmH2O以下となるように調節すると良い。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置であって、前記燃焼部が線径100μm以下の多数の金属細線から形成された多孔質マットからなり、前記多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以上となるように燃焼させることを特徴とする燃焼装置。 【請求項2】 前記多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以下になった場合、燃焼を停止するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。 【請求項3】 前記金属細線がFe−Cr−Si系金属からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃焼装置。 【請求項4】 前記多孔質体マットが、断面積が0.785cm2、流量が101/minのときの圧力損失が20mmH2O以下のものからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃焼装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、暖房装置、給湯器、ボイラに用いられ、微細化した液体燃料と空気との混合気を燃焼部にて燃焼する燃焼装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、例えば石油ファンヒータでは、燃焼部に多数の孔を有する有底筒状に加工したステンレス材がバーナとして利用されている。また、給湯器等の表面燃焼バーナにはセラミック材料やセラミック繊維で成形した多孔質マットを用いたバーナもある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記多数の孔を有する有底筒状に加工したステンレス材を用いたバーナ、セラミック材料やセラミック繊維で成形した多孔質マットを用いたバーナは、燃焼時の炎が長いために窒素酸化物の発生量が比較的多く、更に温度調節範囲が狭いなどの不具合があった。また、特にセラミック材の多孔質マットは脆く、その強度が低いなどの問題があった。尚、上記バーナの燃焼温度を調節して窒素酸化物の発生量を低下させることもできるが、不完全燃焼をする傾向があり、一酸化炭素(CO)が多く発生するためあまり現実的ではない。 【0004】そこで、耐高温酸化性の良い金属細線を均一に分布させて多孔質マットを表面燃焼バーナ用マットとして用いることが提案されている(例えば、特公平4−67090号公報参照)。 【0005】この金属細線を用いた多孔質マットによれば、広い範囲で温度調節可能となると共にその強度も高く、取り扱いが容易になるが、やみくもに上記金属細線からなる多孔質マットを表面燃焼バーナ用マットとして用いても必ずしも窒素酸化物及び一酸化炭素を軽減できない。 【0006】本発明は、上記したような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その主な目的は、微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置の取り扱いを容易にし、充分な燃焼温度を維持しつつ燃焼時に発生する窒素酸化物及び一酸化炭素を低減することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明によれば、微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置であって、前記燃焼部が線径100μm以下の多数の金属細線から形成された多孔質マットからなり、前記多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以上となるように燃焼させることを特徴とする燃焼装置を提供することにより達成される。特に、前記金属細線がFe−Cr−Si系金属からなると良く、前記多孔質体マットが、断面積が0.785cm2、流量が101/minのときの圧力損失が20mmH2O以下のものからなると更に良い。加えて前記多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以下になった場合、燃焼を停止するようになっていることが望ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下に、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明が適用された燃焼装置としての石油ファンヒータの構造を概念的に示す側断面図である。この石油ファンヒータは、気化室2及び混合室3を介して導入される灯油と空気との混合気を燃焼するための表面燃焼バーナからなる燃焼部1と、この燃焼部1を覆う燃焼筒4と、この燃焼筒4の上面を覆う内枠5と、装置の外形をなす外枠6とを備えている。 【0009】気化室2には圧送用ファン7により空気通路8を介して外部の空気が導入されるようになっている。また、給油管9も空気通路8の開口部と同じ位置に開口しており、図示されない位置に設けられたタンクから供給される灯油がその開口に生じる負圧により霧化されて気化室2に供給されるようになっている。 【0010】一方、外枠6の前面には温風の吹き出し口10が設けられている。また、燃焼筒4の上部からの熱気を吹き出し口10から温風として強制的に吹き出させるための送風ファン11が外枠6の後面部に設けられている。尚、符号12は外枠6の後面に設けられた空気取り入れ口である。 【0011】空気通路8を介して気化室2内に外部の空気が導入されるとそれにより生じる負圧により給油管9から灯油も気化室2内に霧状に噴出する。そして、この気化室2内の温度により予熱され、気化し、混合室3に至り、空気と均一に混合され、混合気として多孔質マットからなる燃焼部1に供給され、その上面にて燃焼する。この燃焼により生じた熱気は燃焼筒4の上部に至り、送風ファン11により外気と混合されて温風として吹き出し口10から吹き出される。 【0012】ここで、燃焼部1は、線径が100μm以下の金属細線を絡ませ、または積層してなる多孔質マットからなる。この多孔質マットには耐高温酸化性に優れているFe−Cr−Si系の金属を用いると良い。加えて、この多孔質マットの圧力損失が高いと、多孔質マット内で微細な灯油が凝縮し、所望の燃焼量が得られないため、断面積が0.785cm2、流量が10l/minのときの圧力損失が20mmH2O以下となるように調節すると良い。 【0013】また、燃焼部1の燃焼温度は定常状態で800℃以上となるように設定されている。ここで、燃焼部1の多孔質マットの燃焼表面温度(以下、マット表面温度)は、灯油供給量、空気供給量及びマット面積により変化する。 【0014】0.6kW〜3.2kWの燃焼量範囲で排ガス測定を行い、その結果としてマット表面温度と二酸化炭素(CO2)に対する一酸化炭素(CO)の割合(CO/CO2との関係及びマット表面温度と窒素酸化物(NOx)との関係を図2に示す。 【0015】CO/CO2は0.6kWで最大値を示し、NOxは3.2kW(O2=0%換算、以下同様)で最大値を示した。また、CO/CO2はマット表面温度が800℃以上の場合に、屋内用開放式石油燃焼機器に於けるJISの排出上限値である20×10-4以下となった(JISS3031参照)。マット表面温度が800℃以下ではCO/CO2値が急激に増加し、表面温度620℃では、260×10-4に達する。一方、NOxはマット表面温度と共に上昇するが、従来品レベル(120ppm)より著しく低いため問題とならない。 【0016】尚、図示していないが、燃焼中に燃焼部1の多孔質マットの燃焼表面温度を検出するセンサを設け、その温度が800℃以下になったら燃焼を停止する機構を組み込むことで、一酸化炭素(CO)の排出増加を回避することができる。 【0017】 【発明の効果】上記した説明により明らかなように、本発明によれば、微細化した液体燃料と空気とを混合した混合気を燃焼部にて燃焼させる燃焼装置の燃焼部を線径100μm以下の多数の金属細線から形成された多孔質マットで形成し、多孔質マットの燃焼表面温度が800℃以上となるような条件で燃焼させるようにすることで、燃焼時の窒素酸化物及び一酸化炭素の発生を従来よりも著しく低減できると共にその強度も確保できる。そのために多孔質マットに、Fe−Cr−Si系の金属を用い、その断面積が0.785cm2、流量が10l/minのときの圧力損失が20mmH2O以下となるように調節すると良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004640 【氏名又は名称】日本発条株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月8日(1999.7.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089266 【弁理士】 【氏名又は名称】大島 陽一
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| 【公開番号】 |
特開2001−21115(P2001−21115A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−194240 |
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