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【発明の名称】 NOX低減のための燃料希釈方法および装置
【発明者】 【氏名】ジェリー エム.ラング

【要約】 【課題】炉34に接続されたバーナ36内に導入された燃料ガスと燃焼用空気の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物の含量を低減するための方法および装置を提供する。

【解決手段】本方法は基本的に、燃焼用空気をバーナ36に案内する工程と、バーナ36および炉34の外部に炉34からの煙道ガスを燃料ガスと混合するためのチャンバ10を設ける工程と、炉34からの煙道ガスがチャンバ10内に引き込まれて該チャンバ内の燃料ガスと混合されるように、燃料ガスを燃料ジェットの形で混合用チャンバ10内に放出する工程と、得られた煙道ガスと燃料ガスとの混合物をバーナ36に案内し、該バーナ内において混合物を燃焼用空気と混合して炉34内で燃焼させる工程とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炉に接続されたバーナに導入された燃料ガスと燃焼用空気との少なくとも実質的に定比の混合物の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物の含量を低減するための方法において、(a)前記燃焼用空気を前記バーナに案内する工程と、(b)前記炉からの煙道ガスを燃料ガスと混合するためのチャンバを前記バーナおよび炉の外部に設ける工程と、(c)前記炉からの煙道ガスが前記チャンバ内に引き込まれて該チャンバ内の燃料ガスと混合されて該ガスを希釈するように、前記燃料ガスを燃料ジェットの形で前記混合用チャンバ内に放出する工程と、(d)工程(c)において形成された煙道ガスと燃料ガスとの混合物を前記バーナに案内し、該バーナ内において前記混合物を前記燃焼用空気と混合して該バーナ内および炉内で燃焼させる工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】 工程(c)において前記燃料ガスと混合される前記煙道ガスの体積比を制御する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】 工程(c)に従って前記煙道ガスを燃料ガスと混合する前に、前記煙道ガスに蒸気を混合する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】 前記煙道ガスと混合される蒸気の体積比を制御する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】 工程(a)に従って前記バーナに案内された燃焼用空気に炉からの煙道ガスを混合する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】 前記燃焼用空気と混合される煙道ガスの体積比を制御する工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】 燃料ガスと燃焼用空気との少なくとも実質的に定比の混合物の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物の含量を低減するための装置であって、前記燃料ガスは燃料ガス導管によって炉に接続されたバーナに案内され、前記燃焼用空気は燃焼用空気導管によって燃焼用空気の供給源からバーナに案内される装置において、前記炉からの煙道ガスを前記燃料ガスと混合するためのチャンバであって、該チャンバは、前記燃料ガス導管との接続を行い前記チャンバ内に燃料ジェットを形成するための燃料ガス入口と、前記燃料ガスによって煙道ガスがチャンバ内に引き込まれるように配置された煙道ガス入口と、煙道ガス/燃料ガス混合物出口とを有するチャンバと、前記チャンバの前記煙道ガス入口に接続された前記炉に接続するための第1の煙道ガス導管と、前記チャンバの煙道ガス/燃料ガス混合物出口に接続された前記バーナに接続するための煙道ガス/燃料ガス混合物導管とを含むことを特徴とする装置。
【請求項8】 前記第1の煙道ガス導管内に設けられ、前記チャンバ内の燃料ガスと混合される煙道ガスの体積比を制御するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】 前記煙道ガスに蒸気を混合するための前記第1の煙道ガス導管に接続された蒸気供給源に接続するための蒸気導管をさらに含むことを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】 前記蒸気導管内に設けられ、前記煙道ガスと混合される前記蒸気の体積比を制御するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】 前記燃焼用空気の供給源は燃焼用空気ブロワであることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一つに記載の装置。
【請求項12】 煙道ガスが前記燃焼用空気と混合されるように、前記炉および前記燃焼用空気ブロワに接続するための第2の煙道ガス導管をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】 前記第2の煙道ガス導管内に設けられ、前記燃焼用空気と混合される前記煙道ガスの体積比を制御するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】 前記体積比を制御するための手段は流量制御弁を含むことを特徴とする請求項8,10または13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料ガスおよび燃焼用空気の燃焼中の窒素酸化物の発生を低減するための燃料希釈方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】窒素酸化物(NOX )は、高温における燃料/空気混合物の燃焼中に発生する。窒素と酸素との間の初期の比較的急速な反応が燃焼帯において優先的に起こり、N2+O2→2NOの反応に従って酸化窒素が発生する。酸化窒素(「即発NOX 」ともいう)は燃焼帯外でさらに酸化されて、2NO+O2→2NO2の反応に従って亜酸化窒素を発生する。
【0003】窒素酸化物の放出は、スモッグ発生や酸性雨などを含む多数の環境問題に関係している。政府当局および機関による厳格な環境排ガス規制基準が採用されたことを受けて、燃料/空気混合物の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物の発生を抑制するための方法および装置がこれまでに開発され、使用されてきた。
【0004】たとえば、定比濃度未満の酸素中で燃料を燃焼させ、意図的にCOおよびH2の還元的環境を作るといった方法および装置が提案されてきた。この概念は段階的空気バーナ装置において利用されており、該装置においては、NOX 形成を抑制する還元的環境を与える第1ゾーンにおいて空気欠乏下で燃料を燃焼させ、第2ゾーンに空気の残留部分が導入される。
【0005】バーナ構造物中で煙道ガスを燃料または燃料/空気混合物と混合することにより、混合物を希釈してそれらの燃焼温度およびNOX 形成を低下させるという別の方法および装置も開発されている。他のアプローチとしては、煙道ガスを再循環させて、当該バーナの上流のバーナに供給される燃焼用空気と混合するものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】煙道ガスによってNOX 放出を低減する上述の技術はNOX 形成および煙道ガスのNOX 含量を低減するのに効果的ではあったが、この技術には不都合や欠点がある。たとえば、既存の炉(ボイラーを含む)を煙道ガス再循環用に転換する際に、たいていの場合、既存の一つまたは複数のバーナおよび/または燃焼用空気ブロワおよび関連する装置を改造または交換する必要がある。
【0007】たいていの場合、改造によって火炎の広がりが大きくなり、他の燃焼帯が変化するため、改造されたバーナが設置される炉の内部に改変を行わなければならない。この必要とされる変更および改造は、たいていの場合はかなりの資本支出を伴い、改造された炉およびバーナは、たいていは交換前に比べて運転および保守が難しく費用もかかる。
【0008】したがって、これまでに必要であった実質的な改造および支出を伴わずに、既存の炉において或いは既存の炉から、NOX 形成および放出を低減するための改良方法および装置を得ることが要求され続けている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の要求を満たし、先行技術の欠点を克服する方法および装置を提供する。炉に接続されたバーナ中に導入された、少なくとも実質的に定比の燃料ガスと燃焼用空気との混合物の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物含量を低減するための本発明の方法は、基本的に以下の工程を含んでいる。
【0010】燃焼用空気がバーナに案内され、バーナおよび炉の外側に炉からの煙道ガスと燃料ガスとを混合するためのチャンバが設けられる。燃料ガスは、炉からの煙道ガスがチャンバに引き込まれてその内部の燃料ガスと混合されてこれを希釈するように、燃料ジェットの形態で混合用チャンバ内に放出される。混合用チャンバ内で形成された煙道ガス/燃料ガス混合物はバーナに案内されて、ここで混合物は燃焼用空気と混合されて炉内で燃焼される。
【0011】本発明の装置は、既存のバーナ、空気ブロワなどを実質的に改造または交換することなく既存のバーナ炉のシステムの中に組み込むことができ、煙道ガスおよび炉内の燃焼用空気の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物含量を低減する。せいぜい、増量し圧力の低下した煙道ガス/燃料ガス混合物を収容するためにバーナに小さな改造、たとえばバーナチップの交換などの必要があるかも知れないといったところである。
【0012】本装置は基本的には、燃料ガスがバーナに案内される前に炉からの煙道ガスと燃料ガスとを混合するための、バーナおよび炉とは独立した混合用チャンバを含んでいる。混合用チャンバは、燃料ガス導管に接続しチャンバ内の燃料ジェットを形成するための燃料ガス入口と、煙道ガスが燃料ジェットによってチャンバ内に引き込まれるように配置された煙道ガス入口と、煙道ガス/燃料ガス混合物出口とを含んでいる。炉に接続するための煙道ガス導管は、チャンバの煙道ガス入口に接続されており、バーナに接続するための煙道ガス/燃料ガス混合物導管は、チャンバの煙道ガス/燃料ガス混合物出口に接続されている。
【0013】したがって、本発明の一般的な目的は、NOX 低減のための燃料希釈方法および装置を提供することである。
【0014】本発明の他のさらなる目的、特徴および利点は、以下に示す好ましい実施形態の説明を添付の図面と組み合わせて読むことにより、当業者によって容易に理解されるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、炉に接続されたバーナ内に導入される燃料ガスおよび燃焼用空気の燃焼によって発生する煙道ガス中の窒素酸化物含量を低減するための方法および装置を提供する。本発明の装置は、炉に接続された一つまたはそれ以上のバーナを有する炉、または複数のそのような炉に対して、既存の空気ファンまたはブロワを交換することなく、また既存のバーナを改造または交換することなく追加することができる。本装置は単純で容易に設置でき、炉の休止期間および設置費用が低減される。さらに重要なことは、本発明の方法および装置は、従来の方法および装置に比べてNOX 発生をより効果的に低減できるとともに、運転効率がより高い。
【0016】本方法および装置は、燃料ガスと完全に混合され混和された再循環煙道ガスを利用することにより、炉に接続された一つまたはそれ以上のバーナに導入される前に燃料ガスを十分に希釈する。煙道ガスによって希釈された燃料ガスは、バーナ内の燃焼用空気と混合されてその内部並びにより低い火炎温度の炉内において燃焼されて、より均一な燃焼が達成される。これらの要素の両方が即発NOX の形成を低減するのに貢献しており、このことは従来技術によって概ね同程度までには達成されていなかった。
【0017】ここで図面、特に図1および2を参照すると、本発明の混合用チャンバ装置が図示されており、符号10で示されている。混合用チャンバ10は、燃料ガス導管16に接続するための燃料ガス入口接続部14と、煙道ガス導管20に接続するための煙道ガス入口接続部18とを有するガス受容区画室12を含んでいる。
【0018】混合用チャンバはさらに、ベンチュリおよびガス受容区画室12内の燃料ガス入口接続部14に対向する開口部24上に密封状に装着された混合用区画室22を含んでいる。図2に見られるように、燃料ガス入口接続部14は、ガス受容区画室12に延びるノズル部を含み、その内部に燃料ジェット25が形成されてベンチュリおよび混合用区画室22のベンチュリ部26に流入し、通過する。
【0019】当業者によってよく理解されるように、ベンチュリ部26を通過する燃料ジェット25の流れは、ガス受容区画室12内に圧力降下を生みだし、これにより煙道ガスが煙道ガス導管20を介してガス受容区画室12に引き込まれ、ベンチュリおよび混合用区画室22のベンチュリ部26を通ってその下流の混合部28に引き込まれる。混合用チャンバ10に引き込まれた煙道ガスはその内部の燃料ガスと完全に混合され、煙道ガス/燃料ガス混合物導管32が接続された煙道ガス/燃料ガス混合物出口接続部30を通して混合用チャンバ10から放出される。
【0020】ここで、図3を参照すると、混合用チャンバ10が模式的に図示されており、該混合用チャンバ10は、バーナ36が接続された炉34に動作上接続されている。図3に示されるように、混合用チャンバ10は燃料ガス入口導管16、煙道ガス導管20、および煙道ガス/燃料ガス混合物導管32に接続されている。前記燃料ガス入口導管16の他方端部は圧縮燃料ガス源に接続されており、前記煙道ガス導管20の他方端部は炉34(より詳細にはその煙道ガス煙突38)に接続されており、前記煙道ガス/燃料ガス混合物導管32の他方端部はバーナ36の燃料ガス入口接続部に接続されている。
【0021】混合用チャンバ10内の燃料ガスと混合される煙道ガスの体積比を制御するための流量制御弁40が、煙道ガス導管20内に設けられている。燃焼用空気の供給源、たとえば燃焼用空気ブロワ42が燃焼用空気導管44に接続され、該導管44の他方端部はバーナ36に接続されている。
【0022】図3に示される装置の動作において、燃焼用空気ブロワ42によって発生された燃焼用空気が導管44によってバーナ36に案内される。圧縮された燃料ガスが導管16によって混合用チャンバ10に案内される。燃料ガスおよび燃焼用空気の量は、従来の流量制御弁および制御器または他の装置(図示せず)によって、少なくとも実質的に定比の燃料ガスと燃焼用空気との混合物がバーナ36に案内されるように制御される。
【0023】上述のように、圧縮された燃料ガスは混合用チャンバ10内が燃料ジェットを形成することにより、炉からの煙道ガスが混合用チャンバ10内に引き込まれ、その内部の燃料ガスと混合されて該ガスを希釈する。結果として生じる混合用チャンバ10内で形成された煙道ガスと燃料ガスとの混合物は、導管32によってバーナ36に案内される。導管44によってバーナ36に案内された燃焼用空気および導管32によってバーナ36に案内された煙道ガス/燃料ガス混合物がバーナ36内で混合される。
【0024】結果として生じる煙道ガスと燃料ガスと燃焼用空気との混合物が、バーナ36および炉34内において燃焼され、煙道ガスが形成される。煙道ガスは煙突38を通って大気中に放出される。煙突38内を流れる煙道ガスの一部は、引き続き該煙突に接続された導管20を通して該煙突から引き出され、上述のように混合用チャンバ10に流入することになる。流量制御弁40は、煙突38を介して大気中に排出される発生した煙道ガス中の窒素酸化物が最大限に低減されるように、混合用チャンバ10内の燃料ガスと混合される煙道ガスの体積比を制御するために用いられる。
【0025】ここで図4を参照すると、混合用チャンバ10、燃焼用空気ブロワ42、バーナ36および炉34の模式図が、図3と同一の参照符号を用いて示されている。これらに加えて、図4は、流量制御弁40と混合用チャンバ10の間の地点で煙道ガス導管20に装着された蒸気入口導管46を含んでいる。蒸気入口導管46はその内部に、導管20内の煙道ガスと混合される蒸気の体積比を制御するための流量制御弁48を含んでいる。
【0026】図4に示される装置の動作は、煙道ガスに蒸気が混合され、蒸気と煙道ガスとの混合物が混合用チャンバ10に引き込まれて燃料ガスと混合される点を除いては、図3に示した装置について説明した動作と同様である。結果として得られる蒸気と煙道ガスと燃料ガスとの混合物がバーナ36に案内されて、ここで該混合物に燃焼用空気が混合され、その結果得られる蒸気と煙道ガスと燃料ガスと燃焼用空気の混合物がバーナ36および炉34内で燃焼される。燃焼された混合物内に蒸気が存在することにより、燃料がさらに希釈され、火炎温度が低下し、大気中に排出される煙道ガス中の窒素酸化物の含量が低減する。
【0027】ここで、図5を参照すると、本発明のさらに他の実施形態が示されている。すなわち、混合用チャンバ10、燃焼用空気ブロワ42、バーナ36および炉34、ならびに接続用導管16、20、32および44は図3に示し上述したものと同一である。これらに加えて、第2の煙道ガス導管50が、炉34の煙突38および燃焼用空気ブロワ42の入口接続部に接続されており、これにより追加の煙道ガスが導管50を通して煙突38から燃焼用空気ブロワ42に引き込まれ、燃焼用空気と混合される。燃焼用空気と混合される煙道ガスの体積比を制御するための流量制御弁52が導管50内に設けられている。
【0028】図5に示される装置の動作は、燃焼用空気と予め混合した状態で追加の煙道ガスがバーナ36に導入されることを除いては、図3に示した装置に関して上述したのと同様である。燃焼用空気内に追加の煙道ガスが存在することにより、炉34内の火炎温度をさらに低下させることができ、煙突38から大気中に排出される煙道ガス内の酸化窒素化合物の量を低減することができる。
【0029】ここで図6を参照すると、本発明のさらに他の実施形態が示されている。混合用チャンバ10、燃焼用空気ブロワ42、バーナ36および炉34、ならびに接続用導管16、20、32および44は、図3に示し上述したものと同一である。これらに加えて、図6に示される装置は、図4に示されるように、第1の煙道ガス導管20に接続された蒸気導管46と、該導管46の内部に設けられた流量制御弁48、ならびに図5に示されるように、第2の煙道ガス導管50と、該導管50の内部に設けられた流量制御弁52を含んでいる。
【0030】このように図6の装置は、煙道ガスおよび蒸気を燃料ガスと混合してから得られた混合物をバーナ36に案内し、煙道ガスは燃焼用空気ブロワ42内の燃焼用空気と混合されて、得られた混合物がバーナ36に導入される。燃料ガスと混合される煙道ガスおよび蒸気の体積、ならびに燃焼用空気と混合される煙道ガスの体積を制御することにより、大気中に排出される煙道ガス中の窒素酸化物の含量を最小限に抑えることができる。
【0031】当業者によって理解されるように、図3〜6に示される装置のシステムのどれを選択するかは、様々な要素に依存する。それらの要素には、炉の大きさ、炉とともに使用されるバーナの数、燃料の形態および組成、炉の内部が達する温度などが含まれるが、これらに限定されることはない。そうした要素に基づいて、大気中に排出される煙道ガス中の窒素酸化物含量を要求されるだけ低くするのに必要な特定の装置のシステムが選択される。
【0032】炉に接続されたバーナに導入される少なくとも実質的に定比の燃料ガスと燃焼用空気との混合物の燃焼によって発生した、煙道ガス中の窒素酸化物含量を低減するための本発明の方法は、基本的に以下の工程を含んでいる。燃焼用空気がその供給源からバーナに案内される。炉からの煙道ガスを燃料ガスと混合するための混合用チャンバが、バーナおよび炉の外部に設けられる。燃料ガスが燃料ジェットの形で混合用チャンバに放出されて、炉からの煙道ガスがチャンバ内に引き込まれて、その内部の燃料ガスと混合されて該燃焼ガスを希釈する。
【0033】混合用チャンバ内で形成された煙道ガスと燃料ガスとの混合物が混合用チャンバからバーナに案内され、該バーナ内で混合物が燃焼用空気と混合されて該バーナおよび炉内で燃焼される。上記方法は、好ましくは燃料ガスと混合される煙道ガスの体積比を制御する工程も含んでいる。さらに加えて、本方法は、煙道ガスを混合用チャンバ内の燃料ガスと混合する前に煙道ガスに蒸気を混合する工程、煙道ガスと混合される蒸気の体積比を制御する工程、炉からの煙道ガスをバーナに案内された燃焼用空気と混合する工程、および燃焼用空気に混合される煙道ガスの体積比を制御する工程を含んでいてもよい。
【0034】本発明の方法および装置は、従来技術の方法および装置よりも著しく効率が高いことが示された。図3に示される本発明に従って全煙道ガスの約5%の再循環させたところ、全煙道ガスの23%を燃焼用空気のみと混合するシステムに比べて、発生する煙道ガス中の窒素酸化物含量が低下していた。
【0035】試験の結果から、蒸気注入および燃焼用空気中の煙道ガス再循環を並行して用いずに、本発明の方法および装置を用いることにより、煙道ガス中の窒素酸化物含量を100万分の20以下にできることが示された。燃焼用空気への煙道ガス導入に伴って本発明に従う煙道ガスへの蒸気注入を用いた場合、煙道ガスの窒素化合物含量を100万分の8〜14まで下げることができる。
【0036】本発明の改良結果をさらに説明するために、以下の例を挙げる。
【0037】(実施例)図5に示した装置について、燃料ガスに混合される煙道ガスの比、燃焼用空気に混合される煙道ガスの体積比、ならびにそれら二つの組合せを変えて、煙道ガスの窒素酸化物含量を測定する試験を行った。試験に用いた炉は、6350万(63.5ミリオン)BTU蒸気発生器であった。上記試験の結果を下記の表に示す。
【0038】
【表1】

【0039】上記表から、本発明の方法および装置が予期せぬ低い窒素酸化物含量を有する煙道ガスを発生することがわかる。
【0040】
【発明の効果】したがって、本発明は目的を遂行し、前述および本質的な目的および利点を達成するために十分に適用できる。当業者によって多くの変更が行われてもよいが、そのような変更は添付の請求項によって定義される本発明の要旨に包含されるものである。
【出願人】 【識別番号】500352889
【氏名又は名称】ジョン ジンク カンパニー,エルエルシー
【出願日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【代理人】 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
【公開番号】 特開2001−132905(P2001−132905A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願2000−229477(P2000−229477)