トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F23 燃焼装置;燃焼方法




【発明の名称】 低NOxバーナ
【発明者】 【氏名】永山 聡

【氏名】雫石 伸

【要約】 【課題】現在のところ最も低NOx化を実現できるものの一つは、予混合濃淡燃焼とFGRの組合せ、もしくは予混合多段燃焼とFGRの組合せであると考えられている。しかしながら自己排ガス再循環と予混合燃焼を組み合わせたバーナで、安定して燃焼可能な超低NOxバーナの構造は、未だ開発されていない。

【解決手段】そこで本発明では、バーナ燃焼室1の一側に予混合気チャンバー3を構成し、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部6からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とすると共に、バーナ燃焼室内には予混合気噴出部による予混合気の噴出方向からずらした位置に、下流側から上流側に至る排ガス再循環路10を設け、またバーナ燃焼室の側壁側には二次空気流路18を構成し、二次空気流路に設けた二次空気噴出部5からバーナ燃焼室の下流側に二次空気を噴出する構成とした低NOxバーナを提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とすると共に、バーナ燃焼室内には予混合気噴出部による予混合気の噴出方向からずらした位置に、下流側から上流側に至る排ガス再循環路を設け、またバーナ燃焼室の側壁側には二次空気流路を構成し、二次空気流路に設けた二次空気噴出部からバーナ燃焼室の下流側に二次空気を噴出する構成としたことを特徴とする低NOxバーナ【請求項2】 バーナ燃焼室の中心側に配置した筒体により排ガス再循環路を構成したことを特徴とする請求項1に記載の低NOxバーナ【請求項3】 バーナ燃焼室と同軸状に配置した筒体内に予混合気を噴出するように予混合気噴出部を配置することにより、排ガス再循環路を、バーナ燃焼室と同軸状に配置した筒体とバーナ燃焼室の側壁間に構成したことを特徴とする請求項1に記載の低NOxバーナ【請求項4】 バーナ燃焼室内に仕切板を設置して、予混合気が噴出される区画と、予混合気の噴出方向からずれた区画とを構成し、予混合気の噴出方向からずれた区画により排ガス再循環路を構成したことを特徴とする請求項1に記載の低NOxバーナ【請求項5】 バーナ燃焼室の中心側に配置した排ガス再循環路の先端側は、バーナ燃焼室を越えて適宜突出させることを特徴とする請求項1、2又は4に記載の低NOxバーナ【請求項6】 二次空気流路は、バーナ燃焼室の全周に対応して構成したことを特徴とする請求項1〜4までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項7】 二次空気流路は、バーナ燃焼室の対向壁に対応して構成したことを特徴とする請求項1〜4までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項8】 バーナ燃焼室の下流側において、二次空気流路からバーナ燃焼室の中心方向に向かって二次空気噴出管を突設し、この二次空気噴出管に二次空気噴出部を設けたことを特徴とする請求項1〜6までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項9】 二次空気噴出部は、横方向に二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項1〜7までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項10】 二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方に向かって二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項1〜7までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項11】 二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方にある角度をもって二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項1〜7までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項12】 バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーと二次空気チャンバーを構成し、二次空気チャンバーからバーナ燃焼室内の中心側に二重筒体を突設すると共に、予混合気チャンバーには、二重筒体の外側に予混合気を噴出するように予混合気噴出部を構成し、二重筒体の外筒と内筒間の空間を二次空気流路として構成し、その先端側に二次空気噴出部を設けると共に、二重筒体の内管の先端側を開口すると共に基側に内管から外管の外側に連通する連通口を設けることにより、内管を排ガス再循環路に構成したことを特徴とする低NOxバーナ【請求項13】 二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の側壁方向に向かって二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項11に記載の低NOxバーナ【請求項14】 二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方に向かって二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項11に記載の低NOxバーナ【請求項15】 二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方にある角度をもって二次空気を噴出するように構成したことを特徴とする請求項11に記載の低NOxバーナ【請求項16】 バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた複数の予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とし、バーナ燃焼室内には、予混合気噴出部から予混合気が噴出される複数の筒体を構成すると共に、これらの複数の筒体は、中央側に空間を形成するように環状に結合し、中央側の空間を排ガス再循環路に構成すると共に、バーナ燃焼室の周壁と、結合した複数の筒体の外壁間の空間を二次空気流路に構成したことを特徴とする低NOxバーナ【請求項17】 予混合気チャンバーに、予混合気噴出部に加えて、保炎機構を備えた保炎バーナを適数設けた特徴とする請求項1〜15までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項18】 保炎バーナは、予混合気噴出部の開口部にメタルニット等の多孔質材を装着して構成することを特徴とする請求項16に記載の低NOxバーナ【請求項19】 保炎バーナは、袖火保炎機構を備えたステクタイトバーナとして構成したことを特徴とする請求項16に記載の低NOxバーナ【請求項20】 バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とすると共に、バーナ燃焼室の側壁側には二次空気流路を構成し、二次空気流路に設けた二次空気噴出部からバーナ燃焼室の下流側に二次空気を噴出する構成としたことを特徴とする低NOxバーナ【請求項21】 バーナ燃焼室は末広がり形状に構成したことを特徴とする請求項1〜20までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ【請求項22】 バーナ燃焼室と排ガス再循環路を末広がり形状に構成したことを特徴とする請求項1〜19までのいずれか1項に記載の低NOxバーナ
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低NOxバーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】バーナにおける低NOx化技術としては、a.濃淡燃焼、b.燃料または酸化剤多段燃焼、c.予混合希薄燃焼、d.排ガス再循環(FGR)、e.蒸気または水噴霧、等があり、多くの低NOxバーナは、これらを単独で利用したり、または組み合わせた機構を持っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した低NOx化技術を利用して、現在のところ最も低NOx化を実現できるものの一つは、予混合濃淡燃焼とFGRの組合せ、もしくは予混合多段燃焼とFGRの組合せであると考えられている。しかしながら自己排ガス再循環と予混合燃焼を組み合わせたバーナで、安定して燃焼可能な超低NOxバーナの構造は、未だ開発されていない。本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために本発明では、バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とすると共に、バーナ燃焼室内には予混合気噴出部による予混合気の噴出方向からずらした位置に、下流側から上流側に至る排ガス再循環路を設け、またバーナ燃焼室の側壁側には二次空気流路を構成し、二次空気流路に設けた二次空気噴出部からバーナ燃焼室の下流側に二次空気を噴出する構成とした低NOxバーナを提案する。
【0005】そして本発明では、上記の構成において、バーナ燃焼室の中心側に配置した筒体により排ガス再循環路を構成することを提案する。
【0006】また本発明では、上記の構成において、バーナ燃焼室と同軸状に配置した筒体内に予混合気を噴出するように予混合気噴出部を配置することにより、排ガス再循環路を、バーナ燃焼室と同軸状に配置した筒体とバーナ燃焼室の側壁間に構成することを提案する。
【0007】また本発明では、上記の構成において、バーナ燃焼室内に仕切板を設置して、予混合気が噴出される区画と、予混合気の噴出方向からずれた区画とを構成し、予混合気の噴出方向からずれた区画により排ガス再循環路を構成することを提案する。
【0008】また本発明では、バーナ燃焼室の中心側に配置した再循環路の先端側は、バーナ燃焼室を越えて適宜突出させることを提案する。
【0009】また本発明では、上記の構成において、二次空気流路は、バーナ燃焼室の全周に対応して構成することを提案する。
【0010】また本発明では、上記の構成において、二次空気流路は、バーナ燃焼室の対向壁に対応して構成することを提案する。
【0011】また本発明では、上記の構成において、バーナ燃焼室の下流側において、二次空気流路からバーナ燃焼室の中心方向に向かって二次空気噴出管を突設し、この二次空気噴出管に二次空気噴出部を設けることを提案する。
【0012】また本発明では、上記の構成において、二次空気噴出部は、横方向に二次空気を噴出するように構成することを提案する。
【0013】また本発明では、上記の構成において、二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方に向かって二次空気を噴出するように構成することを提案する。
【0014】また本発明では、上記の構成において、二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方にある角度をもって二次空気を噴出するように構成することを提案する。
【0015】また本発明では、バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーと二次空気チャンバーを構成し、二次空気チャンバーからバーナ燃焼室内の中心側に二重筒体を突設すると共に、予混合気チャンバーには、二重筒体の外側に予混合気を噴出するように予混合気噴出部を構成し、二重筒体の外筒と内筒間の空間を二次空気流路として構成し、その先端側に二次空気噴出部を設けると共に、二重筒体の内管の先端側を開口すると共に基側に内管から外管の外側に連通する連通口を設けることにより、内管を排ガス再循環路に構成した低NOxバーナを提案する。
【0016】そして本発明では、この構成において、上記と同様に、二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の側壁方向に向かって二次空気を噴出するよう構成するか、または、二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方に向かって二次空気を噴出するように構成するか、または二次空気噴出部は、バーナ燃焼室の前方にある角度をもって二次空気を噴出するように構成することを提案する。
【0017】また本発明ではバーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた複数の予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とし、バーナ燃焼室内には、予混合気噴出部から予混合気が噴出される複数の筒体を構成すると共に、これらの複数の筒体は、中央側に空間を形成するように環状に結合し、中央側の空間を排ガス再循環路に構成すると共に、バーナ燃焼室の周壁と、結合した複数の筒体の外壁間の空間を二次空気流路に構成した低NOxバーナを提案する。
【0018】また本発明では、上記の全ての構成において、予混合気チャンバーに、予混合気噴出部に加えて、保炎機構を備えた保炎バーナを適数設けることを提案する。
【0019】そして本発明では、この構成において、保炎バーナは、予混合気噴出部の開口部にメタルニット等の多孔質材を装着して構成したり、または保炎バーナは、袖火保炎機構を備えたステクタイトバーナとして構成することを提案する。
【0020】また本発明では、以上の全ての構成において、バーナ燃焼室及び/又は排ガス再循環路を末広がり形状に構成することを提案する。
【0021】また本発明では、バーナ燃焼室の一側に予混合気チャンバーを構成し、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に予混合気を噴出する構成とすると共に、バーナ燃焼室の側壁側には二次空気流路を構成し、二次空気流路に設けた二次空気噴出部からバーナ燃焼室の下流側に二次空気を噴出する構成とした低NOxバーナを提案する。そして、この構成において、バーナ燃焼室を末広がり形状に構成することを提案する。
【0022】以上の本発明のバーナにおいては、予混合気チャンバーに設けた予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に噴出した予混合気は、空気比1以下の予混合火炎を形成するが、噴出する際に、バーナ燃焼室の下流側の燃焼排ガスを、排ガス再循環路を通して巻き込むため、この火炎により生成されるNOxは非常に少ない。そして本発明バーナにおいては、この後、バーナの下流側において、二次空気噴出部から二次空気が供給されることで未燃分が完全に酸化される。このようにして本発明のバーナにおいては、予混合多段燃焼と自己排ガス再循環が合理的に行われて、非常に低NOxな燃焼を可能とするものである。また本発明のバーナにおいては、予混合気噴出部からバーナ燃焼室内に噴出する予混合気の空気比を1以上としても非常に低NOxな燃焼を可能とするものである。
【0023】本発明において、バーナ燃焼室の中心側に配置した排ガス再循環路の先端側の位置は適宜に調整することができ、バーナ燃焼室を越えて適宜突出させることもできる。また本発明においては、NOxの生成レベルは少し高くなるが、これを許容すればバーナ燃焼室の中心側に配置する排ガス再循環路は取り除くことも可能である。
【0024】また本発明において、バーナ燃焼室及び/又は排ガス再循環路を末広がり形状に構成したものでは、排ガスの再循環面積を大きくとることができるので、排ガス再循環による低NOx効果が増大する。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1〜図13共に本発明の実施の形態を示すもので、夫々の図において、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A線断面(もしくは矢視)図である。まず第1の実施の形態を示す図1において、符号1はバーナ燃焼室であり、このバーナ燃焼室1は、側壁に対応する二次空気チャンバー2と、その一側に対応する予混合気チャンバー3とから構成されている。この二次空気チャンバー2は二次空気流路を構成するもので、この実施の形態では円筒状に構成されており、予混合気チャンバー3側に二次空気入口4が設けられ、またバーナ燃焼室1の下流側に対応して二次空気噴出部5を設けており、この二次空気噴出部5は、二次空気をバーナ燃焼室1の中心方向に向かって横方向に噴出するように構成されている。また予混合気チャンバー3には予混合気噴出部6が設けられ、バーナ燃焼室1内に突出している。この実施の形態では、予混合気噴出部6はバーナ燃焼室1の中心側から離れて環状に配置されている。そして本発明では、バーナ燃焼室1内の中心側に、下流側から上流側に至る筒体7を設けており、この筒体7は予混合気噴出部6による予混合気の噴出方向とはずれており、そして上流側と下流側が開口していることにより、排ガス再循環路が構成される。尚、図において符号8はパイロットバーナ、9は予混合気入口である。
【0026】以上の構成において、予混合気入口9から予混合気チャンバー3に供給された予混合気は予混合気噴出部6からバーナ燃焼室1内に噴出し、パイロットバーナ8の火炎により着火されて燃焼する。このように予混合気が予混合気噴出部6から噴出して燃焼に供される際に、この予混合気は、その噴出エネルギーにより、バーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを筒体7による排ガス再循環路10を通して巻き込むため、この燃焼では、予混合低空気比燃焼と自己排ガス再循環が行われ、この火炎により生成されるNOxは非常に少ない。次いで、この予混合気の燃焼排ガスは、バーナ燃焼室1の下流側に至り、ここで二次空気チャンバー2の二次空気噴出部5から噴出された二次空気が供給されることで未燃分が完全に酸化される。こうしてこのバーナにおいては、予混合多段燃焼と自己排ガス再循環が合理的に行われて、非常に低NOxな燃焼を可能とするものである。
【0027】次に図2は第2の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。即ち、この実施の形態では、複数の予混合気噴出部6はバーナ燃焼室1の中心側に配置されると共に、バーナ燃焼室1と同軸状に配置した筒体11は図1の筒体6よりも径大に構成しており、上記複数の予混合気噴出部6からの予混合気は、この筒体11内に噴出する。このように、この実施の形態では、複数の予混合気噴出部6からの予混合気は筒体11内に噴出して燃焼し、この際、筒体11と二次空気チャンバー2間の空間をとおしてバーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを巻き込んで燃焼する。即ち、この実施の形態では、筒体11と二次空気チャンバー2間の空間が排ガス再循環路10となる。
【0028】次に図3は第3の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。即ち、この実施の形態では、上記筒体7又は11に代え、バーナ燃焼室1内には仕切板12を設置して、予混合気噴出部6に対向する区画、即ち予混合気が噴出される区画13aと、予混合気の噴出方向からずれた区画、即ち予混合気が噴出されない区画13bとを構成している。このように、この実施の形態では、複数の予混合気噴出部6からの予混合気は区画13a内に噴出して燃焼し、この際、予混合気が噴出されない区画13bをとおしてバーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを巻き込んで燃焼する。即ち、この実施の形態では、予混合気が噴出されない区画13bが排ガス再循環路10となる。
【0029】以上の第1〜第3の実施の形態では、二次空気流路としての二次空気チャンバー2によりバーナ燃焼室1の周壁が構成されており、従って二次空気流路は、バーナ燃焼室1の全周に対応して構成されているが、周壁の一部に対応して二次空気流路を構成することもできる。即ち、図4は本発明の第4の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。即ち、この実施の形態では、バーナ燃焼室1は横断面が矩形形状に構成されており、二次空気流路としての二次空気チャンバー2は、対向壁、この場合上下壁に対応して構成され、他の対向壁は単なる壁として構成されている。一方、予混合気チャンバー3に設けた複数の予混合気噴出部6は直線的に列として配置されており、これらの予混合気噴出部6の直線的な列の間に、仕切板12により、予混合気が噴出されない区画13bが配置されている。そして、仕切板12と二次空気チャンバー2間は予混合気が噴出される区画13aとして構成されている。従って、この実施の形態においても、複数の予混合気噴出部6からの予混合気は区画13a内に噴出して燃焼し、この際、予混合気が噴出されない区画13bをとおしてバーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを巻き込んで燃焼する。即ち、この実施の形態では、一対の仕切板12により区画され、予混合気が噴出されない区画13bが排ガス再循環路10となる。
【0030】以上の実施の形態を含め、本発明に係るバーナでは、火炎は非常に短炎であり、例えばボイラ等への適用では、多管式貫流ボイラにおいて管群燃焼(水管に火炎を直接当てることにより火炎を冷却する低NOx化手法)を用いれば、更に低NOx化を実現できる。この場合、図4に示す第4の実施の形態のように角形の構成の方が利用しやすい。
【0031】次に図5は第5の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。即ち、この実施の形態では、バーナ燃焼室1の下流側において、二次空気チャンバー2からバーナ燃焼室1の中心方向に向かって複数の二次空気噴出管14を突設し、この二次空気噴出管14に二次空気噴出部5を設けている。この実施の形態では、二次空気噴出管14により燃焼ガスに渦流が生じるため、二次燃焼における保炎性が高くなり、これを設けない構成のものと比較して、リフトを起こし難くすることができる。
【0032】以上の第1〜第5の実施の形態では、二次空気噴出部5からの二次空気の噴出方向は、横方向であるが、その他の方向とすることもできる。即ち、図6は本発明の第6の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、二次空気噴出部5は、バーナ燃焼室1の前方に向かって二次空気を噴出するように構成している。また図7は本発明の第7の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、二次空気噴出部5は、バーナ燃焼室1の前方にある角度をもって二次空気を噴出するように構成している。このように二次空気噴出部5からの二次空気の噴出方向は、本発明のバーナを利用する用途等に応じて適宜に選択することができる。
【0033】次に図8は本発明の第8の実施の形態を示すもので、上述と同様に図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、バーナ燃焼室1の中心側に配置した排ガス再循環路10の先端側は、バーナ燃焼室1を越えて適宜突出させている。このように排ガス再循環路10の先端側の位置は適宜に調整することができるものであり、この構成は、代表的には図1又は図4に示すものに適用するのであるが、この他、図5〜7、図10にも適用できるものである。
【0034】次に図9は本発明の第9の実施の形態を示すもので、上述と同様に図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、図1、図4、図5〜図7、図10に示しているバーナ燃焼室1の中心側に配置する排ガス再循環路10は取り除いている。このように排ガス再循環路10を取り除くと、NOxの生成レベルは少し高くなるが、これを許容することができる場合には構成が簡素化されるという利点がある。
【0035】次に図10は本発明の第10の実施の形態を示すものである。この実施の形態では、バーナ燃焼室1の側壁は二次空気チャンバー2ではなく、耐火物15等で構成しており、二次空気チャンバー2は予混合気チャンバー3と隣接させてバーナ燃焼室1側に設置している。この構成においては、二次空気チャンバー2からバーナ燃焼室1内の中心側に、外筒16と内筒17とからなる二重筒体を突設し、また予混合気チャンバー3には、二重筒体の外筒16よりも外側に予混合気を噴出するように予混合気噴出部6を構成している。そして二重筒体は、外筒16と内筒17間の空間を二次空気流路18として構成し、その先端側に、二次空気を横方向に噴出する二次空気噴出部5を設けている。更に、二重筒体の内筒17の先端側は開口すると共に、二重筒体の基側には内筒17から外筒16の外側に連通する連通口19を設けている。この実施の形態では、複数の予混合気噴出部6からの予混合気は、二重筒体の外筒16よりも外側のバーナ燃焼室1内に噴出して燃焼し、この際、予混合気の噴出エネルギーにより、二重筒体の開口から内筒17、連通口19を通してバーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを巻き込んで燃焼する。即ち、この実施の形態では、二重筒体の内筒17が排ガス再循環路10となる。
【0036】以上の第10の実施の形態においても、二次空気噴出部5からの二次空気の噴出方向は、本発明のバーナを利用する用途等に応じて適宜に選択することができる。
【0037】次に図11は本発明の第11の実施の形態を示すもので、上述と同様に図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、バーナ燃焼室1と排ガス再循環路10を末広がり形状に構成したおり、このような構成では、排ガスの再循環面積を大きくとることができるので、排ガス再循環による低NOx効果が増大する。
【0038】次に図12は第12の実施の形態を示すもので、この実施の形態ではバーナ燃焼室1の一側に予混合気チャンバー3を構成し、予混合気チャンバー3に設けた複数の予混合気噴出部6からバーナ燃焼室1内に予混合気を噴出する構成とし、バーナ燃焼室1内には、予混合気噴出部6と対向させて配置し、その中に予混合気が噴出される複数の筒体20を構成すると共に、これらの複数の筒体20は、中央側に空間21を形成するように環状に結合したもので、バーナ燃焼室1の基側に二次空気入口4を設けたものである。この実施の形態では、予混合気入口9から予混合気チャンバー3に供給された予混合気は予混合気噴出部6からバーナ燃焼室1内に設置した各筒体20内に噴出して燃焼し、この際、その噴出エネルギーにより、バーナ燃焼室1の下流側の燃焼排ガスを空間21を通して巻き込む。即ち、この実施の形態では、複数の筒体20を環状に結合して形成した中央側の空間21を排ガス再循環路10として排ガス再循環が行われる。この燃焼状態において、二次空気入口4からバーナ燃焼室1の基側に流入した二次空気は、バーナ燃焼室1と周壁と、結合した複数の筒体20の外壁間の空間22を通ってバーナ燃焼室1の下流側に至り、筒体20から流出した燃焼排ガスと混合して二次燃焼が行われる。即ち、この実施の形態では、上記空間22が二次空気流路18となる。この実施の形態では、環状に結合した筒体20の外側を二次空気が流れるので、その冷却効果により筒体20の過熱を防止することができる。
【0039】次に図13は本発明の第13の実施の形態を示すもので、図1に示した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。この実施の形態では、予混合気チャンバー3に、予混合気噴出部6に加えて、保炎機構を備えた保炎バーナ23を適数設けたものである。この保炎バーナ23は、上記予混合気噴出部6の開口部にメタルニット等の多孔質材24を装着して構成したり、又は袖火保炎機構を備えたステクタイトバーナ等として構成することができる。この実施の形態では、保炎バーナ23が着火源となるので、他の実施の形態のようにパイロットバーナ8を常時燃焼させておく必要がなく、時限パイロット方式でも運転が可能となる。この第10の実施の形態は、図10に示すように第1の実施の形態に適用する他、全ての実施の形態に適用できるものである。
【0040】図14は本発明のバーナによるNOx、CO特性図の一例を示すもので、この特性図は、図1の構成において測定した結果を示すものである。尚、このデータは二次空気量変化による燃焼特性図であり、ガス流量、一次空気量は一定である。図に示すように、本発明のバーナでは、NOx及びCOの発生が極めて低いことが明らかである。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上のとおり、予混合多段燃焼と自己排ガス再循環が同時に可能であるので、超低NOxなバーナを実現できるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100071102
【弁理士】
【氏名又は名称】三觜 晃司
【公開番号】 特開2001−74207(P2001−74207A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−246552