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【発明の名称】 触媒燃焼装置
【発明者】 【氏名】高橋 清一

【要約】 【課題】燃焼させる原ガスの温度むらをなくす触媒燃焼装置を提供する。従来よりも小型でコスト安価な装置を提供する。

【解決手段】合流点で合流した原ガス11(17)を第2の熱交換器18によって高温の排ガス14との間で熱交換させた。第2の熱交換器18は、第1の熱交換器15と同様の構成にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】原ガスを燃焼温度まで加熱するための加熱部と、加熱された原ガスを燃焼させて燃焼ガスを排出する触媒部と、原ガスが挿通される原ガス挿通部および燃焼ガスが挿通される燃焼ガス挿通部を有し、両ガス間で熱交換させる熱交換器と、原ガスの一部または全部をバイパスして熱交換器を介さずに直接加熱部へ供給する原ガスバイパス部とを有する触媒燃焼装置において、熱交換器を通過した原ガスと、原ガスバイパス部を通過した原ガスとの間で熱交換をさせる熱交換器が設けられていることを特徴とする触媒燃焼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、有機溶剤を燃焼させて炭酸ガスと水に分解して排出するための触媒燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から有機溶剤は、種々の技術分野(たとえば、クリーニング業や塗装業等)で使用されている。このような有機溶剤は、産業廃棄物としてそのまま廃棄することはできず、一般に触媒燃焼装置を用いて燃焼させ、炭酸ガスと水に分解して排出される。従来の一般的な触媒燃焼装置の模式図を図2に示す。
【0003】同図を参照して、触媒燃焼装置1は、有機溶剤等を含む空気(以下、「原ガス」という。)を所定の燃焼温度にまで加熱するための加熱部2と、加熱された原ガスを燃焼させる触媒部3と、熱交換器4と、原ガスバイパス部5とを備えている。熱交換器4は、触媒燃焼装置1に導入される原ガス(通常は常温)と触媒部3で燃焼されたガス(以下、「燃焼ガス」という。」との間で熱交換し、原ガスの加熱に要するエネルギを低減させるものである。また、原ガスバイパス部5は、原ガスの一部若しくは全部を熱交換器4を通さずに直接加熱部2に供給するものであって、一般に自動流量調整弁6によって調整することができるようになっている。
【0004】このような原ガスバイパス部5が設けられているのは、次の理由によるものである。すなわち、当該触媒燃焼装置1を使用する環境下によっては、原ガスの濃度が様々である。そして、原ガスの濃度によっては、熱交換器により全熱交換を行うと燃焼温度が高温になりすぎ、触媒部3の熱による損傷等が発生するおそれがある。このため、燃焼温度の上昇を抑えるべく、原ガスの一部若しくは全部を熱交換器4を通さずに直接加熱部に供給するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような触媒燃焼装置1では、原ガスの一部をバイパスすることにより、熱交換された原ガスと熱交換されない原ガスとが加熱部の手前で合流するが、このとき、両ガスは一様に混ざり合わない。このため、原ガスに温度むらが生じ、そのままでは触媒部3において原ガスの良好な燃焼を実現することが困難となる。かかる問題を解決するために、従来では、バイパス合流部7と加熱部2との間にガス攪拌機等を設置し、原ガスの温度むらを緩和していた。
【0006】しかしながら、そのようなガス攪拌機等を設けることにより触媒燃焼装置1が大型化し構造も複雑にる。また、装置全体のコストも上昇する。
【0007】そこで、本発明は、原ガスの燃焼温度の異常な上昇を抑えて良好な燃焼を実現することのできる、安価で小型の触媒燃焼装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本願に係る触媒燃焼装置は、原ガスを燃焼温度まで加熱するための加熱部と、加熱された原ガスを燃焼させて燃焼ガスを排出する触媒部と、原ガスが挿通される原ガス挿通部および燃焼ガスが挿通される燃焼ガス挿通部を有し、両ガス間で熱交換させる熱交換器と、原ガスの一部または全部をバイパスして熱交換器を介さずに直接加熱部へ供給する原ガスバイパス部とを有する触媒燃焼装置において、熱交換器を通過した原ガスと、原ガスバイパス部を通過した原ガスとの間で熱交換をさせる熱交換器が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】この構成によれば、熱交換器を通過した原ガスと、原ガスバイパス部を通過した原ガスとの間に生じる温度むらをなくすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】図1は、本発明の実施の形態に係る触媒燃焼装置(以下、単に「装置」という。)10の構成を示す図である。
【0012】同図を参照して、この装置10は、たとえば使用後の有機溶剤を燃焼させて炭化水素と水に分解するためのものである。この装置10は、原ガスとしての有機溶剤(以下、単に「原ガス」という。)11を所定の触媒の下で燃焼させる触媒部12と、原ガス11を所定の燃焼温度まで加熱するための加熱部13と、燃焼された原ガス、すなわち高温となった排ガス14と原ガス11との間で熱交換をさせる第1の熱交換器15と、原ガス11の一部または全部について第1の熱交換機15をバイパスする原ガスバイパス部16と、バイパスされた原ガス17と第1の熱交換器15を通過した原ガス11との間で熱交換させる第2の熱交換器18とを有している。
【0013】原ガス11としては、装置10の使用環境により種々変化するが、たとえばキシレン、ベンゼン、トルエン、メタン、エタン等である。
【0014】触媒部12は、所定の雰囲気温度下において上記原ガス11(17)を所定の触媒の下で燃焼させるものである。触媒としては、種々採用することができるが、本実施形態では白金触媒を採用している。
【0015】加熱部13には、所定の加熱手段が設けられており、本実施形態では電気ヒータ等を採用している。
【0016】第1の熱交換器15は、たとえばクロスフロー型のものを採用することができるが、これに限られず、カウンタフロー型のものやシェルチューブ型のものも採用することができる。
【0017】第2の熱交換器18は、原ガスバイパス部16によりバイパスされた原ガス17と、第1の熱交換器15により排ガス14との間で熱交換された原ガス11との間で熱交換させるものであるが、本実施形態では、第1の熱交換器15とまったく同様の構成のものを採用している。もっとも、第2の熱交換器18を第1の熱交換器15と異なる構造のものを採用することもできる。
【0018】原ガスバイパス部16は、上述のように原ガス11をバイパスさせるものであり、そのバイパス量を調整するために自動流量調節弁19が設けられている。このようにバイパス路を設けるのは、触媒部12の耐熱温度との関係が大きい。すなわち、触媒部12は、所定の温度下で原ガス11(17)を燃焼させるが、触媒の耐熱限界温度が略500℃であるため、通常は、触媒部12での温度を250℃〜450℃の範囲内に制御する必要がある。
【0019】一方、原ガス11(17)の燃焼温度は、原ガスの種類やその濃度によって大きく異なり、また、濃度は、装置10の使用環境によって大きく異なる。そして、燃焼温度が高く且つ高濃度の原ガス11(17)が供給される環境では、原ガス11の全部について第1の熱交換器15で熱交換を行わしめると燃焼温度が非常に高くなり、触媒部12が損傷する。これを防ぐために、自動流量調節弁19を調節し、原ガス11のバイパス量を制御し、あえて第1の熱交換器15による熱交換効率を低減させるようにしている。
【0020】このような構成の装置10によれば、原ガス11について所定量のバイパスが必要な環境下では、原ガス11と原ガス17とが合流点20で合流する。このため、合流点20を通過した原ガス11(17)は、温度むらを生じ、そのままではたとえ加熱部13により加熱されたとしても温度むらを解消することはできず、触媒部13での良好な燃焼を実現することはできない。
【0021】ところが、本装置10では、合流点20を通過した原ガス11(17)は、第2の熱交換器18を通過することにより排ガス14との間で熱交換され、温度むらを解消することができる。これにより、触媒部12における原ガス11(17)の燃焼を良好なものとすることができる。しかも、従来のように原ガス11(17)を攪拌する装置を設ける必要がなく、装置10の全体を小型化できると共にコスト安価に製造することができる。
【0022】特に本実施形態に係る装置10では、第1の熱交換器15と第2の熱交換器18とは同様のものを採用しており、これらを直列に配置しているから、特別に第2の熱交換器18を製造する必要もなく、一層のコストダウンを実現することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本願に係る発明によれば、熱交換器を通過した原ガスと、原ガスバイパス部を通過した原ガスとの間に生じる温度むらをなくすことができるから、触媒部における原ガスの燃焼を良好なものとすることができる。
【出願人】 【識別番号】596027427
【氏名又は名称】高橋 清一
【識別番号】599126752
【氏名又は名称】勝英電機株式会社
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100065868
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 嘉宏 (外4名)
【公開番号】 特開2001−74205(P2001−74205A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−253183