| 【発明の名称】 |
窒素酸化物の低減方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 昭一
【氏名】青山 久範
【氏名】大桐 哲雄
【氏名】山本 泰史
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| 【要約】 |
【課題】燃料源の形態に拘わらず、燃焼装置から発生する排ガス中に含まれる窒素酸化物を、容易に効率良く低減する。
【解決手段】燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減する方法であって、可燃性固型物燃焼による熱量が主燃料燃焼との総熱量の5〜50%になる量の可燃性固型物を、主燃料燃焼ノズル外周に設けた専用ノズルから主燃料噴出速度以下で噴出し、主燃料と共に混焼する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減する方法であって、可燃性固型物燃焼による熱量が主燃料燃焼との総熱量の5〜50%になる量の可燃性固型物を、主燃料燃焼ノズル外周に設けた専用ノズルから主燃料噴出速度以下で噴出し、主燃料と共に混燃することを特徴とする窒素酸化物の低減方法。 【請求項2】 噴出する可燃性固型物が最大4mg/個の粒子又は微少片からなることを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物の低減方法。 【請求項3】 可燃性固型物の専用ノズルからの噴出が、固気比(=可燃性固型物量/供給空気量)を2以上にして行われることを特徴とする請求項1又は2記載の窒素酸化物の低減方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主に重油(液体)、石炭(粉体)などの燃料を主燃料に用いた燃焼で発生する排ガス中の窒素酸化物を低減する方法に関する。 【0002】 【従来の技術とその問題点】窒素酸化物の低減抑制方法として、燃焼排ガス中に生成した窒素酸化物を分解する排煙脱硝法が知られており、代表的なものとしては、主に重油や石炭などの燃料の燃焼時に発生する排ガス中に含まれる窒素酸化物を、排ガス発生部にアンモニアを噴霧し、その脱硝作用を利用して還元分解する方法(アンモニア接触還元法)が工業的に実用化されている。他の方法としては供給空気/燃料比の異なる2系統のバーナで同時に燃焼を行い、燃料濃度が高い燃焼領域で発生した還元ガスを還元剤として濃淡燃焼法を適用する方法も知られている。しかるに、排ガスをアンモニア処理する方法では、アンモニア乃至アンモニア含有物質を燃焼時に加えるため、悪臭対策を考慮する必要があり、アンモニアによる被焼成物への影響が多少なりとも見られ、また燃焼の都度大量のアンモニアを供給する必要があることから費用増加は避けられない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】一方、供給空気/燃料比の異なる2系統のバーナで同時に燃焼を行い、燃料濃度が高い燃焼領域で発生した還元ガスを還元剤として濃淡燃焼法の適用による窒素酸化物の分解策に関しては、燃焼熱量や被燃焼物に対する影響が少なく、コスト的な負担も少ない。この方法は、ガス系燃料に対しては優れた低減実績が得られているものの、液体系燃料の燃焼に対しては低減効果が乏しいと云われている。(新環境管理設備辞典、産調出版1995年刊行)また、固体系燃料に対しては十分実績が得られていないなど、適用に際しては主燃料に対する制約があった。更に、濃淡燃焼は条件設定が容易でなく、例えば主燃料の燃焼域と還元ガスを生成させるための副燃料の燃焼域との位置関係が極めて微妙であり、その調整如何によっては、主燃料の正常な燃焼が阻害されかねなかった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題解決のため種々の検討を行った結果、主燃料が気体燃料か液体燃料であるかを問わず、主燃料燃焼で生じる排ガス中の窒素酸化物を、固型の可燃物を副燃料として同時に燃焼して生じさせた還元ガスで還元することにより、窒素酸化物を速やかにかつ高効率で分解できることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0005】即ち、本発明は、(1)燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減する方法であって、可燃性固型物燃焼による熱量が主燃料燃焼との総熱量の5〜50%になる量の可燃性固型物を、主燃料燃焼ノズル外周に設けた専用ノズルから主燃料噴出速度以下で噴出し、主燃料と共に混燃することを特徴とする窒素酸化物の低減方法である。 【0006】また、本発明は、(2)噴出する可燃性固型物が最大4mg/個の粒子又は微少片からなることを特徴とする前記(1)の窒素酸化物の低減方法である。 【0007】また、本発明は、(3)可燃性固型物の専用ノズルからの噴出が、固気比(=可燃性固型物量/供給空気量)を2以上にして行われることを特徴とする前記(1)又は(2)の窒素酸化物の低減方法である。 【0008】 【発明の実施形態】以下、本発明を具体的に説明する。本発明方法では、燃焼装置での燃焼は、主燃料による燃焼と、固型の可燃物、即ち可燃性固型物を副燃料に用いた燃焼との混焼を行う。ここで、主燃料は、通常一般に使用されている燃焼用の燃料であれば特に限定されず、例えば、ガス系燃料の他、重油等の液体燃料、また微粉炭等の粉末燃料などでも良い。また、可燃性固型物は、前記主燃料とは別の物質からなり、固体状であって一般に燃焼可能なものなら何れの物質でも良く、例えばプラスチック、タイヤ、フィルム、木材、紙、を挙げることができ、とりわけ、コスト削減の観点からそれらの廃材や屑等を用いると一層好ましい。尚、適用対象となる燃焼装置は燃料を燃焼させる形式のものである限り特に限定されず、例えばロータリーキルン、微粉炭ボイラー等の燃焼炉を挙げることができる。 【0009】このような可燃性固型物からなる副燃料は、燃焼装置へ噴霧し易い形態、即ち、粉粒状又は微小片状にするのが良く、好ましくは粒子1個当たりの最大重量が4mg以下、より好ましくは0.5mg以下になるよう調整する。最大重量が4mgを超えるものは燃焼速度が緩慢となり主燃料燃焼フレーム近傍に副燃料燃焼フレームを形成し難くなるので好ましくない。粉粒状又は微小片状への調整は粉砕機や破砕機或いは切断機等を用いて行えば良い。対象となる固型物の比重が概ね一定であれば、粒径を調整することで所望の重量の粒子又は微小片を容易に得ることができる。副燃料の燃焼装置への投入は、主燃料燃焼ノズルの周りに並行に設置された専用ノズルから行う。尚、主燃料燃焼ノズルと副燃料燃焼ノズルを共通のバーナで一体化させて設けても良く、この場合複数の副燃料燃焼ノズルを主燃料燃焼ノズルの外周部に隣接配置するのが最も好ましい。 【0010】前記副燃料の燃焼装置への投入量は、投入する主燃料からの熱量との相対関係に基づいて決定する。即ち、主燃料と副燃料による燃焼装置への持ち込み全熱量のうち、副燃料による熱量割合が5〜50%となる量に相当する副燃料を投入する。5%未満の熱量割合に相当する副燃料の投入量では窒素酸化物を還元するに値する量の還元ガスが不足する為好ましくなく、一方50%を超える熱量割合の副燃料の投入は不完全燃焼を起こし易く、煤や一酸化炭素が生じるので好ましくない。 【0011】更に、生成した還元ガスを過不足無く主燃料燃焼排ガス中の窒素酸化物と還元反応させる為に、焼成装置内で主燃料の噴出速度以下の速度で副燃料専用ノズルから噴出物を噴出する。このような速度で噴出し、還元フレームを形成させることで、主燃料燃焼排ガス中の窒素酸化物を十分還元することができる。副燃料燃焼ノズルからの噴出物の噴出速度が主燃料噴出速度を超える速度であると、メインフレームから大きく外れた位置に還元フレームが形成され易くなるので好ましくない。 【0012】また、副燃料からの燃焼ガスをより効果的な還元ガスとするため、副燃料燃焼用の専用ノズルの可燃性固型物と空気の噴出量の固気比(=可燃性固型物量/供給空気量)を好ましくは2以上、より好ましくは2〜10とする。この固気比とすることで主燃料フレームとは空気濃度の十分異なるフレーム、即ち空気濃度の低いフレームを形成できる。この副燃料フレームは供給空気に対し過剰の燃料量からなることで強い還元力が付与される。副燃料燃焼専用ノズルからの固気比が2未満ではメインフレームと空気濃度上の差が顕著に現れ難くなるので好ましくない。また、固気比が概ね10を超えると搬送配管の構造によっては配管の閉塞が起こることがあるので避ける方が良い。尚、本法は、主燃料燃焼の空気比は特に調整を行わずして対応するものである。 【0013】 【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に詳しく説明する。燃焼室容積が約44m3の横型燃焼炉で、該燃焼炉のバーナ部の構造がその中心軸上に主燃料噴出ノズルとこのノズル外周部に空気吹き出し管が同心上に隣接し、更に副燃料燃焼ノズルが主燃料噴出ノズルと並行に一体となるようその外周に設置構成され、主燃料燃焼には圧力噴霧式の重油用バーナ管を、副燃料噴出用には25Aの鋼管を用い、主燃料は重油を使用し、副燃料として主にポリエチレンからなる廃プラスチックを表1記載の重量となるよう粉砕調整した粒子を使用し、主副燃料の混焼を行った。燃焼条件は、主燃料燃焼に関わる空気比を1.2とし、主燃料吹き出し速度を25m/sec、これ以外の条件は、表1に記した副燃料の燃焼量割合(%)、即ち主燃料燃焼と副燃料燃焼の双方による燃焼装置への全持ち込み熱量に占める副燃料燃焼からの持ち込み熱量の割合、副燃料燃焼ノズルからの噴出物の固気比(=固型物量/空気量)、副燃料燃焼ノズルからの噴出物の噴出速度(m/sec)で燃焼を行った。 【0014】 【表1】
【0015】この燃焼によって発生した排ガス中の一酸化窒素及び二酸化窒素の濃度を燃焼装置排ガス出口でガス分析計により測定し、窒素酸化物の低減率を算出した。尚、窒素酸化物の低減率:Aは、副燃料の燃焼を行わず主燃料のみで燃焼を行った場合の排ガス中の一酸化窒素及び二酸化窒素の濃度:C1、副燃料の燃焼を併用した場合の排ガス中の一酸化窒素及び二酸化窒素の濃度:C2とした場合、A(%)=100×(C1−C2)/C1で表した。その結果を表1に併せて記す。 【0016】 【発明の効果】本発明の窒素酸化物の低減方法は、比較的簡単にまた処理コストも殆どかからず行え、優れた低減効果を奏することができ、更にこれまで処分策を見出すのに困難を要した廃プラスチック等の可燃性固型廃棄物を有効利用することもできるので資源再活用の点からも多大な利点を有する方法となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000240 【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月23日(1999.8.23) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−65811(P2001−65811A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−236170 |
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