| 【発明の名称】 |
燃料電池システムの燃焼器 |
| 【発明者】 |
【氏名】山梨 文徳
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、始動時にヒータの昇温性を向上でき、通常運転時にヒータの熱劣化を防止でき、かつ、燃料電池システムの圧力損失を抑制することができる燃料電池システムの燃焼器を提供することにある。
【解決手段】始動時には、加熱中のヒータ19によりメタノール及び空気が加熱され、メタノール及び空気は燃焼触媒29に吸入され、燃焼触媒29により酸化反応が促進されて燃焼された排ガスが排気管31から大気へ排気される。通常運転時には、空気がヒータ19を通過して第2混合室23に流入し、同時に、スタックから吐出される排改質ガス及び排空気が第2混合室23に吸入されてこれらの気体が混合され、第2混合室23内の空気、排改質ガス及び排空気は燃焼触媒29に吸入され、燃焼触媒29により酸化反応が促進されて燃焼され排気管31から排ガスが大気へ排気される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部から供給された燃料及び空気を加熱するヒータと、このヒータの下流側に設けられこのヒータにより加熱された燃料及び空気と、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合する混合室と、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼する燃焼触媒とから構成することを特徴とする燃料電池システムの燃焼器。 【請求項2】 外部から供給された燃料及び空気を加熱するヒータと、このヒータにより加熱された燃料及び空気による酸化反応を促進して燃焼する第1の燃焼触媒と、このヒータの下流側に設けられこの第1の燃焼触媒からの燃焼気体と、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合する混合室と、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼する第2の燃焼触媒とから構成することを特徴とする燃料電池システムの燃焼器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を燃焼する燃料電池システムの燃焼器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、燃料電池システムの燃焼器としては、図3に示すものが知られている。この燃焼器101では、圧縮機から吐出される空気、始動時にメタノールインジェクタを介して供給されるメタノール、スタックから排出される排改質ガス及び排空気がヒータ103の手前に吸入され、これらの気体がヒータ103で加熱・燃焼され燃焼触媒105で酸化反応を促進して燃焼した後、大気へ排気するように構成されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の燃料電池システムの燃焼器にあっては、図3に示すように、始動時に、燃焼器のヒータ103にスタックからの排空気も流入してしまう。このため、始動に必要なメタノールの量に対し、圧縮機からの空気とスタックからの排空気が流入して空気量が過剰になり、ヒータ103の昇温性が悪化する。この結果、燃焼器の始動性が悪化するといった問題があった。 【0004】また、通常運転時に、ヒータ103内で排改質ガスと排空気が反応(燃焼)してヒータ内の温度が大幅に上昇してしまう。このため、ヒータ103及びヒータ103に塗られた触媒の熱劣化が大きくなるといった問題があった。 【0005】さらに、常にヒータ103内を排改質ガスと排空気が流れるため、ヒータ103での圧力損失が燃料電池システムに影響を与えてしまうといった問題があった。 【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、始動時にヒータの昇温性を向上でき、通常運転時にヒータの熱劣化を防止でき、かつ、燃料電池システムの圧力損失を抑制することができる燃料電池システムの燃焼器を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、外部から供給された燃料及び空気を加熱するヒータと、このヒータの下流側に設けられこのヒータにより加熱された燃料及び空気と、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合する混合室と、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼する燃焼触媒とから構成することを要旨とする。 【0008】請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、外部から供給された燃料及び空気を加熱するヒータと、このヒータにより加熱された燃料及び空気による酸化反応を促進して燃焼する第1の燃焼触媒と、このヒータの下流側に設けられこの第1の燃焼触媒からの燃焼気体と、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合する混合室と、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼する第2の燃焼触媒とから構成することを要旨とする。 【0009】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、例えば始動時に、外部から供給された燃料及び空気をヒータにより加熱し、このヒータにより加熱された燃料及び空気を混合室を通過させ、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼触媒により燃焼することで、始動時にヒータの昇温性を向上することができる。また、例えば通常運転時に、外部から供給された空気をヒータを通過させ、このヒータを通過した空気、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合室により混合し、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼触媒により燃焼することで、通常運転時にヒータの熱劣化を防止でき、かつ、ヒータ内を排改質ガスや排空気が通過しないので、燃料電池システムの圧力損失を抑制することができる。 【0010】また、請求項2記載の本発明によれば、例えば始動時に、外部から供給された燃料及びは空気をヒータにより加熱し、このヒータにより加熱された燃料及び空気による酸化反応を促進して第1の燃焼触媒により燃焼させえることで、始動時にヒータの昇温性を向上することができる。また、例えば通常運転時に、外部から供給された空気をヒータ、第1の燃焼触媒を通過させ、この第1の燃焼触媒からの空気、燃料電池から排出された排改質ガス及び排空気を混合室により混合し、この混合室からの混合気体による酸化反応を促進して第2の燃焼触媒により燃焼することで、通常運転時にヒータの熱劣化を防止でき、かつ、ヒータ内を排改質ガスや排空気が通過しないので、燃料電池システムの圧力損失を抑制することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 【0012】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池システムの燃焼器の構成を示す図である。 【0013】図1に示すように、第1混合室13には、圧縮機(図示せず)から吐出される空気を吸入する入口15と、燃料となるメタノールを高速度で第1混合室13へ噴射するメタノールインジェクタ17が設けられている。 【0014】この第1混合室13の入口15に対向する一側には、ヒータ(EHC)19が設けられており、ヒータ19の上部には温度センサ21が取り付けられている。 【0015】このヒータ19は、第1混合室13に対向する一側を第2混合室23と接しており、第2混合室23の上部には、スタック(図示せず)の燃料極から吐出される排改質ガスを吸入する入口25が設けられており、第2混合室23の下部には、スタックの空気極から吐出される排空気を吸入する入口27が設けられている。 【0016】この第2混合室23は、ヒータ19に対向する一側を燃焼触媒29に接しており、燃焼触媒29では、排改質ガスと排空気が反応して燃焼され排気管31を介して大気へ排気される。 【0017】次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池システムの燃焼器による作用及び効果について説明する。 【0018】まず、始動時には、ヒータ19は通電されて加熱した状態となる。この時、圧縮機から吐出される空気が入口15を介して第1混合室13に吸入され、燃料タンク(図示せず)からのメタノールがメタノールインジェクタ17を介して第1混合室13に噴射されて両者が混合され、加熱中のヒータ19によりメタノール及び空気が加熱されて燃焼する。更に、メタノール及び空気は燃焼触媒29に吸入され、燃焼触媒29により酸化反応が促進されて燃焼された排ガスが排気管31から大気へ排気される。 【0019】次に、通常運転時には、圧縮機から吐出される空気が入口15を介して第1混合室13に吸入され、ヒータ19を通過して第2混合室23に流入する。同時に、スタックの燃料極から吐出される排改質ガスが入口25を介して第2混合室23に吸入され、スタックの空気極から吐出される排空気が入口27を介して第2混合室23に吸入されてこれらの気体が混合される。さらに、第2混合室23内の空気、排改質ガス及び排空気は燃焼触媒29に吸入され、燃焼触媒29により酸化反応が促進されて燃焼され排気管31から排ガスが大気へ排気される。 【0020】この結果、第1の実施の形態に関する効果としては、燃焼器11の始動時には、従来と比較してヒータ19を通過する空気量が少なくなるため、ヒータ19の昇温性を向上することができる。また、通常運転時には、ヒータ19内での燃焼がないため、ヒータ19の熱劣化を防止することができる。さらに、通常運転時には、ヒータ19内を排改質ガスや排空気が通過しないため、スタックを含む燃料電池システムの圧力損失を抑制することができる。 【0021】また、温度センサ21を用いてヒータ19の温度上昇をモニタして燃焼器11の故障診断を実施する場合、スタックから吐出される排改質ガスと排空気による影響を受けないため、ヒータ温度の検出誤差を低減することができ、この結果、故障診断時の診断誤差を小さくすることができる。 【0022】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池システムの燃焼器の構成を示す図である。なお、第2の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対応する燃料電池システムの燃焼器と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。 【0023】第2の実施の形態の特徴は、図2に示すように、始動時にヒータ19により加熱された空気と燃料による酸化反応を促進して燃焼する第1燃焼触媒53と、運転時にこの第1燃焼触媒53を通過した空気、スタックから排出された排改質ガス及び排空気を混合する混合室55と、この混合室55からの混合気体による酸化反応を促進して燃焼する第2燃焼触媒61とを備えたことにある。 【0024】以下、第1燃焼触媒53と第2燃焼触媒61について具体的に説明する。 【0025】第1燃焼触媒53は、始動に用いる1段目の燃焼触媒であり、2段目の燃焼触媒と比較して、低ヒートマスハニカムであり、低温活性触媒ウォシュコートを使用している。 【0026】第2燃焼触媒61は、運転に用いる2段目の燃焼触媒であり、排改質ガスと空気による酸化反応を促進する触媒であり、CO除去触媒として、前段の第1燃焼触媒53と比較して、低圧損ハニカムであり、高排温耐久性に優れた触媒ウォシュコートを使用している。 【0027】ここで、第1燃焼触媒53と第2燃焼触媒61の最適配置例を説明する。 【0028】(1)両燃焼触媒を構成しているハニカムの熱容量を比較すると、【数1】第1燃焼触媒のハニカムの熱容量≦ 第2燃焼触媒のハニカムの熱容量となる。 【0029】(2)両燃焼触媒を構成しているハニカムの通気抵抗を比較すると、【数2】第1燃焼触媒のハニカムの通気抵抗≧ 第2燃焼触媒のハニカムの通気抵抗となる。 【0030】(3)両燃焼触媒の転化率が50%になる反応温度T50を比較すると、【数3】 第1燃焼触媒のT50≦ 第2燃焼触媒のT50となる。 【0031】なお、第1燃焼触媒は高温耐久性を落として、昇温性能を重視した触媒ウォシュコートとすることが可能である。 【0032】次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池システムの燃焼器による作用及び効果について説明する。 【0033】まず、始動時には、ヒータ19は通電されて加熱した状態となる。この時、圧縮機から吐出される空気が入口15を介して第1混合室13に吸入され、燃料タンク(図示せず)からのメタノールがメタノールインジェクタ17を介して第1混合室13に噴射されて両者が混合され、加熱中のヒータ19によりメタノール及び空気が加熱されて燃焼する。更に、メタノール及び空気は燃焼触媒53に吸入され、燃焼触媒53のハニカムにより酸化反応が促進されて燃焼される。次に、未燃焼のメタノール及び空気は、第2混合室55から燃焼触媒61に吸入され、燃焼触媒61のハニカムにより酸化反応が促進されて燃焼された排ガスが排気管31から大気へ排気される。 【0034】次に、通常運転時には、圧縮機から吐出される空気が入口15を介して第1混合室13に吸入され、ヒータ19、第1燃焼触媒53を通過して第2混合室55に流入する。同時に、スタックの燃料極から吐出される排改質ガスが入口57を介して第2混合室55に吸入され、スタックの空気極から吐出される排空気が入口59を介して第2混合室55に吸入されてこれらの気体が混合される。さらに、第2混合室55内の空気、排改質ガス及び排空気は第2燃焼触媒61に吸入され、第2燃焼触媒55により酸化反応が促進されて燃焼され排気管31から排ガスが大気へ排気される。 【0035】この結果、第2の実施の形態に関する効果としては、第1の実施の形態に関する効果に加えて、複数の燃焼触媒を直列に多段化して構成することで、燃焼触媒のハニカム(担体)と触媒ウォシュコートを昇温性、耐久性、圧損性能の3点を考慮して最適配置することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月9日(1999.7.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−21112(P2001−21112A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−196017 |
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