| 【発明の名称】 |
火力プラントのボイラ給水制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】戸根川 清
【氏名】古川 和
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| 【要約】 |
【課題】一つの給水流量調節弁24で複数台のボイラ給水ポンプ53をコントロールする構成において、すなわち前記給水流量調節弁24の差圧が所定値となるように複数台のボイラ給水ポンプ53を同時にコントロールする構成において、プラントの過渡現象時、前記給水ポンプの運転台数に応じて前記給水流量調節弁24を制御する火力プラントのボイラ給水制御方法を提供する。
【解決手段】ボイラ給水ポンプ53の運転台数に応じて前記ボイラ給水ポンプ53が制限流量を超えないよう前記給水流量調節弁24の開度をブロックする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボイラに給水を行うための複数のボイラ給水ポンプと、ボイラへの給水を調節するために前記ポンプとは切離して単独に設けられた給水流量調節弁を有し、同給水流量調節弁の上流側と下流側との差圧が所定値となるように前記複数のボイラ給水ポンプを同時に制御するボイラ給水制御装置において、前記複数のポンプの運転台数に応じて前記給水流量調節弁を制御することを特徴とする火力プラントのボイラ給水制御方法。 【請求項2】 前記複数のボイラ給水ポンプの流量が所定の流量以上にならないように、前記給水流量調節弁の開度を前記ポンプの運転台数に応じて制限することを特徴とする請求項1に記載の火力プラントのボイラ給水制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は火力プラントのボイラへの給水制御方法に係り、特にプラントの過渡現象におけるボイラ給水ポンプの給水流量制御に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の火力プラントの構成の一例を図4に示し、以下説明する。 【0003】ボイラ41およびドラム42により構成されたドラム形ボイラから発生した蒸気は過熱器43で過熱され、高圧タービン44に導かれ仕事をした蒸気は再熱器45で再熱され中圧タービン46に入り、中圧タービン46で仕事をした蒸気は低圧タービン47に入り復水器49で凝縮される。前記タービンを回す事により発電機48から電気が発生される。 【0004】復水器49で凝縮した復水は復水ポンプ50により昇圧され、給水加熱器を通り脱気器52に入る。脱気器52にて脱気された後、ボイラ給水ポンプ53にてボイラへ給水される。 【0005】ボイラ給水ポンプ53の各ラインには流量計56、ポンプ出口弁54、ポンプ再循環弁55が構成されている。各ボイラ給水ポンプ53から出た給水の合流ラインには給水流量調節弁24が設置され、給水加熱器57で加温される。給水量は給水流量計59により計測される。 【0006】以上のように構成された火力プラントの給水流量制御方法について以下説明する。 【0007】ボイラへの給水流量は通常ドラムの水位検出器12、給水流量、主蒸気流量の3要素制御によりバランスがとれるように制御され、最終的にはドラムの水位が一定になるように給水流量調節弁24の制御によりコントロールされる。 【0008】ボイラ給水ポンプ53は回転数制御を行うようにしており、例えば流体継手を用いて電動機による回転数を流体継手のスクイ管を作動させることによりポンプへの入力を変え、ポンプの回転数を変えるものである。 【0009】ボイラ給水ポンプ53の回転数は給水流量調節弁24の差圧が一定になるように制御される。例えば、ドラムの水位が下がった場合には流量を増やすように給水流量調節弁24が開の方向となる。給水流量調節弁24が開くことにより同調節弁の差圧が減少することになるので、同差圧が一定になるようにボイラ給水ポンプ53の流量を増やす指令が前記流体継手に入力され同ポンプの回転数が上昇し流量が増大することになる。 【0010】図4では複数台のボイラ給水ポンプ53の例として3台としている。前記ボイラ給水ポンプ53の流量を増やす指令信号は、この場合複数台のボイラ給水ポンプ53の内運転している複数台のポンプに同時に入力される。この同時に入力されるところが従来と異なる点でもある。 【0011】また、本構成では複数台ポンプは同じ流量特性を持ったものとなっている。 【0012】従来の例として、特開平3−271603号公報に記載のものでは、ボイラ給水ポンプに対応して各々に流量調節弁を設けポンプと調節弁とが一対となった制御としている。したがって、複数台ポンプであってもポンプの流量特性は異なっていてもシステム上成りたつものである。 【0013】以上の制御の簡単なロジックの構成を図2に示す。 【0014】給水流量調節弁24前圧力検出器1、給水流量調節弁24後圧力検出器2および差圧設定器4に所定の差圧を入力することにより加算器3と差分器5を通して差圧が所定の差圧になるよう演算器6により制御される。 【0015】一方、給水流量調節弁24への給水流量信号が加算器7を通して各ボイラ給水ポンプへ給水指令信号が配分される。前記給水指令信号に対して各ボイラ給水ポンプの流量を差分器8により比較し、前記給水指令信号に見合った流量となるように演算器9により制御され流体継手11に入力される。切替器10はその他条件を切替えるためのものである。 【0016】前記給水指令信号は以下のようになる。 【0017】ドラムの水位発信器12による水位が所定の水位になるように水位設定器14にて設定し、差分器13、演算器15により制御される。一方、給水流量および主蒸気流量信号の差分器16からの信号が加算器17に入り、水位が所定値となるように演算器18を通して制御される。切替器19はその他条件を切替えるためのものである。以上のようにして給水指令信号が給水流量調節弁24に伝達され同給水流量調節弁24の開度を調節することにより給水流量が制御される。 【0018】図3はボイラ給水ポンプの特性を示すものである。 【0019】同ポンプの1台運転および2台運転時の特性の一例を示している。ポンプ流量とポンプ出口圧力の関係を示すもので、ポンプの回転数100%から40%について示しているが、回転数に応じて図のような特性になっている。31はポンプ回転数100%の場合を示す。33はポンプの最小流量特性を示すものでポンプ保護上これより流量を少なくできない制限曲線である。35は逆にこれ以上過流量になってはいけない制限曲線である。 【0020】32はポンプ2台運転時のポンプ回転数100%の場合の特性を示す。同様に34はこれより流量を少なくできない制限曲線であり、36はこれ以上過流量になってはいけない制限曲線である。38はプラント定格運転時のポンプ2台運転の場合の仕様点を示し、37は前記ポンプ1台運転での仕様点を示す。 【0021】プラントの負荷に応じて主蒸気圧力が変化する変圧運転特性を有するプラントにおいては、負荷に応じてボイラ給水ポンプの回転数を増大させ流量を増やしていくことになる。 【0022】前記構成および制御方法においては給水流量調節弁24とボイラ給水ポンプ53とは個別の制御で、給水流量調節弁24はボイラ側からの指令により挙動し、ボイラ給水ポンプ53は同給水流量調節弁24の差圧が一定になるように挙動するものであって、ボイラ給水ポンプ53が直接ボイラ側から指令を受けるものではない。さらに、ボイラ給水ポンプ53への流量増減の指令信号は複数台ポンプに同時に発せられ、前記指令信号に追従した挙動をする。 【0023】したがって、プラントの異常事象のような過渡現象において急激な挙動をする場合、例えば、給水流量調節弁24開度が急激に開くような事象においては急増させる指令信号がボイラ給水ポンプ53へ入力されることになる。 【0024】このような場合、同ボイラ給水ポンプ53が一時的としても過流量になる現象が見られる。このような過流量になる現象に対しての措置はとられていなかった。 【0025】本発明はこのような過渡現象に着目し、対応策を考慮したものである。 【0026】次にプラントの過渡現象の一例について説明する。 【0027】図5はボイラ給水ポンプ1台運転時において負荷遮断が起きた場合の現象を示す。61はポンプ流量、62はドラム水位を示す。横軸の時間は0分が前記事象が発生した時点を指す。負荷遮断によりタービンの回転数の上昇を抑えるようタービン入口弁が急閉する。それに伴い主蒸気圧力が上昇しドラムのボイドが潰れることによりドラムの水位が一時的に降下する。ドラム水位の降下によりドラムへの給水量を増やそうと給水流量調節弁24が開く方向となる。それによって前記ボイラ給水ポンプが急激に増加することになる。 【0028】図6はボイラ給水ポンプ2台運転時の挙動を示す。図5と同様な現象が見られる。ポンプ1台運転よりポンプ過流量は抑えられている。 【0029】図7はボイラ給水ポンプ2台運転時、1台がトリップし、それに伴いプラントの負荷を約半分に降下させた場合の現象を示す。予備機を備えていない場合を示す。61はポンプ流量、62はドラム水位、63はトリップ機を示す。本現象でも同様な現象が見られる。 【0030】図8はボイラ給水ポンプ2台運転時、1台がトリップし、予備機が自動起動した場合を示す。予備機を備えている場合を示す。63はトリップ機、64は予備機の挙動を示す。予備機が立ち上がるまではポンプ1台で2台分の量を賄おうとするため、運転機のポンプ流量が大幅に増大する傾向が見られる。予備機の立ち上がり時間が長くなるとこの流量増加巾は大きくなる。場合によってはポンプ流量の制限流量を超えることになる。 【0031】以上のようにボイラ給水ポンプの流量増大はドラム水位の低下に起因するものである。 【0032】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラントの過渡事象の場合の急激な給水流量の変動に対して、ボイラ給水の過流量を抑制できる火力プラントのボイラ給水制御方法を提供することを目的とする。 【0033】 【課題を解決するための手段】前記のようにプラントの過渡現象におけるボイラ給水ポンプ53の過流量を抑制する手段として、給水流量調節弁24が急激に開かないようブロックをかけてやることにより達成される。 【0034】ボイラ給水ポンプ53の運転台数として1台の場合および複数台の場合があるが、同ポンプ台数に応じて運転特性上からポンプの制限曲線を超えないないように給水流量調節弁24の開度をブロックすることにある。 【0035】 【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1により説明する。 【0036】前述した図2に示したロジック図において給水流量の指令信号にローセレクタ20を設けポンプの運転台数に応じてポンプの運転制限曲線を超えないようにするものである。 【0037】本実施例ではポンプが定格で2台運転する場合を示すが、ポンプ1台運転時は切替器21により関数演算器22が入力され、切替器19からくる信号と切替器21からの信号の低値がローセレクタ20で選択され給水流量調節弁24に伝達される。 【0038】ポンプ1台運転時以外の場合は関数演算器23が切替器21を通してローセレクタ20へ入る。 【0039】この場合、関数演算器22は図3における制限曲線35を組んでおき、ポンプの回転数に対して制限流量を超えないようにするものである。 【0040】関数演算器23にはポンプ2台運転時の制限曲線36を組むようにする。 【0041】いづれにしろポンプ台数により制限流量を超えないように給水流量調節弁24の開度を制限させる。 【0042】負荷遮断時のようにタービンへの蒸気を遮断し、ボイラへの給水は必要なくなる事象では、一時的なポンプ流量の増大を抑えることはプラントの挙動からして何ら問題ないものである。 【0043】また、ポンプが1台トリップし予備機が自動起動する事象においては、1台トリップ時にポンプ1台用の制限に納まるように前記給水流量調節弁24を絞り、ポンプ2台運転にてポンプ2台用の制限内となるようにする。 【0044】本制御方法によれば、むやみにボイラ給水ポンプを過流量にすることなくポンプを保護することができる。 【0045】 【発明の効果】本発明によれば、一つの給水流量調節弁で複数台のボイラ給水ポンプをコントロールする構成において、すなわち前記給水流量調節弁24の差圧が所定値となるように複数台のボイラ給水ポンプ53を同時にコントロールする構成において、プラントの過渡事象の場合の急激な給水流量の変動に対して過流量を抑制できることからボイラ給水ポンプの健全性が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【識別番号】390023928 【氏名又は名称】日立エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月24日(1999.6.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−4103(P2001−4103A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月12日(2001.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−177789 |
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