| 【発明の名称】 |
ボイラにおける水管のスケ−ル付着判定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】川上 昭典
【氏名】小林 立季
【氏名】湯浅 直明
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| 【要約】 |
【課題】ボイラ内部に残留圧力があるときの再起動運転時に熱伝達率が定常沸騰時と異なっても誤判定しないスケ−ルの付着判定方法を提供することである。
【解決手段】多数の水管4により構成された缶体1に圧力センサ11を設けるとともに、前記水管4の所定箇所に温度センサ17を設け、この温度センサ17と前記圧力センサ11を制御器12に接続した構成のボイラにおいて、前記水管4内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体1の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナ6の燃焼開始後所定の時間経過してから前記水管4内のスケ−ル付着判定を行なうことを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数の水管4により構成された缶体1に圧力センサ11を設けるとともに、前記水管4の所定箇所に温度センサ17を設け、この温度センサ17と前記圧力センサ11を制御器12に接続した構成のボイラにおいて、前記水管4内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体1の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナ6の燃焼開始後所定の時間経過してから前記水管4内のスケ−ル付着判定を行なうことを特徴とするボイラにおける水管のスケ−ル付着判定方法。 【請求項2】 多数の水管4により構成された缶体1に圧力センサ11を設けるとともに、前記水管4の所定箇所に温度センサ17を設け、さらに前記水管4の内部に缶水温度センサ18を配置し、前記温度センサ17,前記圧力センサ11および前記缶水温度センサ18を制御器12に接続した構成のボイラにおいて、前記水管4内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体1の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナ6の燃焼開始後、前記缶水温度センサ18が所定の缶水飽和温度に到達してから前記水管4内のスケ−ル付着判定を行なうことを特徴とするボイラにおける水管のスケ−ル付着判定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ボイラの水管内に付着するスケ−ルの付着判定方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ボイラの水管へ付着するスケ−ルは、缶体の寿命やボイラ効率の低下に大きく影響するため、水管の所定箇所に温度センサを設け、この温度センサの検出温度から水管内部に付着したスケ−ル厚みを判定し、必要に応じてスケ−ルを除去している。しかしながら、ボイラを冷態状態から起動させるときは、水管温度が定常沸騰時の温度へ向かってなだらかに上昇するので正確に判定することができるが、ボイラ内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、定常沸騰状態になるまでの間は、熱伝達率が定常沸騰時と異なるため、前記水管の温度は、一時的に上昇するときがあり誤判定することがある。この温度の一時的上昇を許容してスケ−ル付着の判定をするには、判定温度を高く設定することがよく行われている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の判定温度を高く設定する方法は、必然的に水管に付着したスケ−ル厚みが厚くなるまで検出できないことになり、判定精度が悪いことになる。ひいては水管に付着するスケ−ルは、缶体の寿命やボイラ効率の低下に大きく影響することになる。この発明は、ボイラ内部に残留圧力があるときの再起動運転時に熱伝達率が定常沸騰時と異なっても誤判定しないで、さらに判定温度を低く設定して、スケ−ル厚みが薄くても精度良くボイラの水管内に付着するスケ−ルの付着の判定ができる方法を提供することを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、多数の水管により構成された缶体に圧力センサを設けるとともに、前記水管の所定箇所に温度センサを設け、この温度センサと前記圧力センサを制御器に接続した構成のボイラにおいて、前記水管内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナの燃焼開始後所定の時間経過してから前記水管内のスケ−ル付着判定を行なうことを特徴としている。 【0005】さらに、請求項2に記載の発明は、多数の水管により構成された缶体に圧力センサを設けるとともに、前記水管の所定箇所に温度センサを設け、さらに前記水管の内部に缶水温度センサを配置し、前記温度センサ,前記圧力センサおよび前記缶水温度センサを制御器に接続した構成のボイラにおいて、前記水管内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナの燃焼開始後、前記缶水温度センサが所定の缶水飽和温度に到達してから前記水管内のスケ−ル付着判定を行なうことを特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態について説明すると、この発明は、多数の水管内に水を供給し、バーナにて燃料を燃焼させて蒸気を発生させるボイラにおいて、前記水管内のスケ−ル付着の判定を行なうときに実現することができる。前記水管へ付着するスケ−ルは、缶体の寿命やボイラ効率の低下に大きく影響するため、前記水管の所定箇所に温度センサを設け、この温度センサの検出温度から水管内部に付着したスケ−ル厚みを判定し、必要に応じてスケ−ルを除去している。 【0007】この発明においては、缶体の上部ヘッダと下部ヘッダとの間を多数の水管で連結し、前記缶体に圧力センサを備え、前記水管の所定箇所に温度センサを設けるとともに、この温度センサと前記圧力センサを、回線を介して制御器に接続した構成のボイラにおいて、前記缶体の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、スケ−ルの付着とは無関係な一時的な水管温度の上昇を除外して、バーナの燃焼開始後所定の時間経過してから、水管内のスケ−ル付着判定を行なうものである。 【0008】また、缶体の上部ヘッダと下部ヘッダとの間を多数の水管で連結し、前記缶体に圧力センサを備え、前記水管の所定箇所に温度センサを設けるとともに、前記水管の内部に缶水温度センサを配置し、前記温度センサと前記圧力センサおよび前記缶水温度センサを、回線を介して制御器に接続した構成のボイラにおいて、前記缶体の内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、バーナの燃焼開始後、前記缶水温度センサが所定の缶水飽和温度に到達してから、すなわち水管内部の水が定常の沸騰状態になってから、水管内のスケ−ル付着判定を行なうものである。 【0009】 【実施例】以下、この発明の実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の第一実施例を実施した多管式貫流ボイラの缶体の一部を破断して示す全体説明図である。缶体1の上部ヘッダ2と前記缶体1の下部ヘッダ3との間を多数の水管4で連結して中央部に燃焼室5を形成し、前記燃焼室5の上部にバーナ6を配置している。前記バーナ6には燃料供給ライン7を接続し、この燃料供給ライン7に燃料ポンプ8および燃料用電磁弁9をそれぞれ設け、燃焼用空気は送風機10にて前記バーナ6へ送るようにしている。そして、前記缶体1には内部の圧力を検出する圧力センサ11を設け、この圧力センサ11の信号に基づいて制御器12を介して前記バーナ6の燃焼を開始または停止させる。前記缶体1の水位制御器13の信号に基づいて、給水ライン14中の給水ポンプ15を制御し、前記水管4内の水位をほぼ一定に保つようにしている。各機器と前記制御器12は、回線16,16,…にて各々接続されている。 【0010】この第一実施例においては、温度センサ17を前記水管4の所定位置に設け、この温度センサ17が検出する水管外側温度を前記回線16を介して前記制御器12へ通報する。前記制御器12には、予め蒸気圧力に対する缶水の飽和温度の対比値(図示省略)と、図2に示す水管内部に付着するスケ−ル厚みに対応して上昇する水管温度が入力してあり、前記温度センサ17および前記圧力センサ11からの信号に基づいて、演算処理され、スケ−ル付着の判定を行なうものである。ボイラを冷態状態から起動させるときは、水管温度が定常沸騰時の温度へ向かってなだらかに上昇するので正確に判定することができるが、図3に示すように、前記水管4の温度(前記温度センサ17にて検出される温度で、図3においては点線で示している。)は、ボイラ内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、定常沸騰状態になるまでの間は、熱伝達率が定常沸騰時と異なるため、一時的に上昇するときがある。なお、図3において、缶内圧力は実線で示している。 【0011】すなわち、図3において、ボイラの缶内に残留圧力Fがあるときの再起動運転時には、前記温度センサ17付近の水管内の缶水飽和温度は、前記残留圧力Fがあるため高くなり、水側の熱伝達率は水が沸騰している通常運転時より低くなっており、水への熱の伝わりが悪く、前記水管4の温度(図3において、燃焼開始時温度G)が高くなり、最高温度Aとなるときがある。このときの水管の温度上昇は、目的とする水管のスケ−ル付着の判定には、誤判定の要因となるものである。前記バーナ6の燃焼が継続され、水管内部の水が沸騰するようになると、水側の熱伝達率が良くなり前記水管4の温度も定常値Dに安定する。 【0012】この第一実施例においては、前記水管4内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体1の内部に残留圧力Fがあるときの再起動運転時には、スケ−ルの付着とは無関係な一時的な水管温度の上昇を除外して、前記バーナ6の燃焼開始時間Jから所定時間Kの経過後、スケ−ルの付着判定を行う。このときの設定水管温度は、図3に示すように設定温度Eとしている。これは、従来、前記最高温度Aよりも高く設定されていた設定温度Bよりも低い温度設定でスケ−ル付着判定を行うことができることを意味しており、したがってスケ−ル付着判定が、より薄いスケ−ル厚みの下で行なうことができる。これに伴い、スケ−ル付着判定の精度も向上することになる。 【0013】つぎに、図4は、この発明の第二実施例を実施した多管式貫流ボイラの缶体の一部を破断して示す全体説明図である。缶体1の上部ヘッダ2と前記缶体1の下部ヘッダ3との間を多数の水管4で連結して中央部に燃焼室5を形成し、前記燃焼室5の上部にバーナ6を配置している。前記バーナ6には燃料供給ライン7を接続し、この燃料供給ライン7に燃料ポンプ8および燃料用電磁弁9をそれぞれ配置し、燃焼用空気は送風機10にて前記バーナ6に送るようにしている。そして、前記缶体1には内部の圧力を検出する圧力センサ11を設け、この圧力センサ11の信号に基づいて制御器12を介して前記バーナ6の燃焼を開始または停止させる。前記缶体1の水位制御器13の信号に基づいて、給水ライン14中の給水ポンプ15を制御し、前記水管4内の水位をほぼ一定に保つようにしている。各機器と前記制御器12は、回線16,16,…にて各々接続されている。 【0014】この第二実施例においては、温度センサ17を前記水管4の所定位置に設けるとともに、前記水管4の内部に缶水温度センサ18を配置し、前記温度センサ17,前記圧力センサ11および前記缶水温度センサ18を前記回線16を介して制御器12に各々接続している。前記温度センサ17が検出する水管外側温度を前記回線16を介して前記制御器12へ通報する。前記制御器12には予め蒸気圧力に対する缶水の飽和温度の対比値(図示省略)と、図2に示すように、水管内部に付着するスケ−ル厚みに対応して上昇する水管温度が入力してあり、前記温度センサ17および前記圧力センサ11からの信号に基づいて、演算処理され、スケ−ル付着の判定を行なうものである。ボイラを冷態状態から起動させるときは、水管温度が定常沸騰時の温度へ向かってなだらかに上昇するので正確に判定することができるが、図5に示すように、前記水管4の温度(前記温度センサ17にて検出される温度で、図5においては、点線で示している。)は、ボイラ内部に残留圧力があるときの再起動運転時には、定常沸騰状態になるまでの間は、熱伝達率が定常沸騰時と異なるため、一時的に上昇するときがある。なお、図5において、缶内圧力は実線で示しており、また前記缶水温度センサ18で検出される温度は一点鎖線で示している。 【0015】すなわち、図5においては、ボイラの缶内に残留圧力Fがあるときの再起動運転時には、前記温度センサ17付近の水管内の缶水飽和温度は、前記残留圧力Fがあるため高くなり、水側の熱伝達率は水が沸騰している通常運転時より低くなっており、水への熱の伝わりが悪く前記水管4の温度(図5において、燃焼開始時温度G)が高くなる。このときの水管の温度上昇は、目的とする水管のスケ−ル付着の判定には、誤判定の要因となるものである。前記バーナ6の燃焼が継続され、水管内部の水が沸騰するようになると、水側の熱伝達率が良くなり前記水管4の温度も定常値Dに安定する。 【0016】この発明の第二実施例においては、前記水管4内のスケ−ル付着を判定するとき、前記缶体1の内部に残留圧力Fがあるときの再起動運転時には、前記バーナ6の燃焼開始後、前記缶水温度センサ18に基づいて検出される温度(図5においては、燃焼開始時温度H)が所定の缶水飽和温度Cに到達してから前記水管4内のスケ−ル付着判定を行ない、スケ−ルの付着とは無関係な一時的な水管温度の上昇を除外して,すなわち水管内部の水が定常の沸騰状態になってから、スケ−ル付着判定を行う。このときの設定水管温度は、図5に示すように設定温度Eとしている。これは、従来、前記最高温度Aよりも高く設定されていた設定温度Bよりも低い温度設定でスケ−ル付着判定を行うことができることを意味しており、したがってスケ−ル付着判定が、より薄いスケ−ル厚みの下で行なうことができる。これに伴い、スケ−ル付着判定の精度も向上することになる。 【0017】前記2つの実施例では、前記バーナ6が環状に配列された水管の上部にあるボイラを例として説明したが、前記バーナ6が水管の横部に配置される,いわゆる角型水管ボイラなどでも同様に実施することができる。 【0018】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、スケ−ルの付着とは無関係な一時的な水管温度の上昇を除外して、判定することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000175272 【氏名又は名称】三浦工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月28日(1999.10.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−124304(P2001−124304A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−306178 |
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