| 【発明の名称】 |
照明装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】舟本 達昭
【氏名】横山 修
【氏名】内田 昌宏
|
| 【要約】 |
【課題】照明点灯時、非点灯時両方でも視認性が高く、低消費電力で小型な前置式の面照明装置を提供する。
【解決手段】導光板1の端面14に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子2から発せられた光線9が、突起形状11に達すると導光板1より出光し被照明体3に照射される。本構成では、導光板1は、被照射体3に光線を投射するとともに被照明体3によって反射した光線をほとんど分散することなく、透過する機能を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透明性を有する導光体と、前記導光体に隣接して設けられた光源とを含み前記導光体からの射出光によって被照明体を照明する照明装置であって、前記光源は、前記導光体の出光側主面及び反出光側主面の少なくとも一方の面上に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする照明装置。 【請求項2】 前記導光体には、光拡散用の凹凸形状が設けられており、前記光源からの光線は、前記導光体の中を伝播すると共に、前記凹凸形状の部分で拡散され前記被照明体を照明し、かつ、該被照明体からの反射光は前記導光体を透過して射出されることを特徴とする請求項1記載の照明装置。 【請求項3】 前記導光体の前記端面に設けられた光反射部を更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。 【請求項4】 前記凹凸形状は、前記導光体の出光側主面と、該出光側主面に対して略平行な面と、出光側主面に対して略垂直な面と、によって構成されることを特徴とする請求項2又は3記載の照明装置。 【請求項5】 前記被照明体は表示装置であり、その表示面の正面を照明することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の照明装置。 【請求項6】 透明性を有する導光体と、前記導光体に設けられた光源とを含み前記導光体からの射出光によって被照明体を照明する照明装置であって、前記光源は、有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成され、かつ、前記導光体の主面上の複数の端部の少なくとも1つに設けられていることを特徴とする照明装置。 【請求項7】 前記複数の端部のうち、2つ以上の端部に互いに発光色が異なる前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項6記載の照明装置。 【請求項8】 前記導光体の主面は略矩形形状であり、その対向する端部に発光色が同一の前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項6記載の照明装置。 【請求項9】 前記導光体の両主面の複数の端部に、それぞれ発光色の異なる3色の前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項6記載の照明装置。 【請求項10】 前記各端部に互いに発光色が異なる光源を複数設けたことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の照明装置。 【請求項11】 前記導光体の主面において、前記光源が設けられている端部近傍にのみ該光源駆動用の透明電極を設けたことを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の照明装置。 【請求項12】 前記導光体は、前記主面の少なくとも一方に設けられた光拡散用の凹凸形状と、前記凹凸形状を覆うように設けられた光源駆動用の透明電極とを、更に含むことを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の照明装置。 【請求項13】 前記凹凸形状が設けられている領域以外の領域に設けられ前記透明電極と電気的に接続され該透明電極に電力を与える補助電極を、更に含むことを特徴とする請求項12記載の照明装置。 【請求項14】 前記被照明体は表示装置であり、その表示面の背面を照明することを特徴とする請求項6乃至13のいずれかに記載の照明装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は照明装置に関し、特に紙に印刷された画像、液晶表示体、立体物等の被照明体を照明する薄型の面状照明装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば液晶表示体の前面に配設する照明装置については、特開平10−50124号公報に記載されているものが知られている。同公報に記載されている照明装置は、図14に示されているように、被照明体403を照明するため、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子402を線状に形成した光源部404を導光体401の端面部に隣接配置していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の照明装置は光源部を別体で形成し、導光板端面に結合又は隣接配置していたため、界面で光伝播の損失が発生する恐れがある、有機EL素子を形成した部品の寸法的余裕と導光板の寸法的余裕が必要であり空間的に無駄が発生する恐れがある、光源部と導光体の結合のための構造を必要なことがある、という問題があった。 【0004】また、従来の照明装置は1つの光源部に複数の有機EL素子を作りこむ必要があり、微細な構造を加工しなければならない、また工程が複雑になるということから歩留まりの向上が図りにくいという問題があった。本発明はこの様な問題点を解決するものであり、その目的は導光体上に有機EL素子を形成するか、導光体の複数の方向から光を入射させることにより、効率が高く小型化に適した照明装置を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による照明装置は、透明性を有する導光体と、前記導光体に隣接して設けられた光源とを含み前記導光体からの射出光によって被照明体を照明する照明装置であって、前記光源は、前記導光体の出光側主面及び反出光側主面の少なくとも一方の面上に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする。導光体部と光源部とが一体で形成されることにより、伝播の損失を軽減することができる。 【0006】本発明の請求項2による照明装置は、請求項1の照明装置において、前記導光体には、光拡散用の凹凸形状が設けられており、前記光源からの光線は、前記導光体の中を伝播すると共に、前記凹凸形状の部分で拡散され前記被照明体を照明し、かつ、該被照明体からの反射光は前記導光体を透過して射出されることを特徴とする。凹凸形状を設けることによって、照明効率を高めることができる。 【0007】本発明の請求項3による照明装置は、請求項1又は2の照明装置において、前記導光体の前記端面に設けられた光反射部を更に含むことを特徴とする。有機EL素子から発せられた光線のうち、端面から射出して照明に寄与しない光線を軽減することができる。本発明の請求項4による照明装置は、請求項2又は3の照明装置において、前記凹凸形状は、前記導光体の出光側主面と、該出光側主面に対して略平行な面と、出光側主面に対して略垂直な面と、によって構成されることを特徴とする。導光体からの射出光を片側に偏重することができ、被照明体上の像を損なうことなく照明することができる。 【0008】本発明の請求項5による照明装置は、請求項1乃至4のいずれかの照明装置において、前記被照明体は表示装置であり、その表示面の正面を照明することを特徴とする。これにより、いわゆるフロントライト方式による照明装置を実現できる。本発明の請求項6による照明装置は、透明性を有する導光体と、前記導光体に設けられた光源とを含み前記導光体からの射出光によって被照明体を照明する照明装置であって、前記光源は、有機エレクトロルミネッセンス素子によって構成され、かつ、前記導光体の主面上の複数の端部の少なくとも1つに設けられていることを特徴とする。 【0009】本発明の請求項7による照明装置は、請求項6の照明装置において、前記複数の端部のうち、2つ以上の端部に互いに発光色が異なる前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする。このような構成によれば、光源をそれぞれ単独に製造することができ、効率の向上及び歩留まりの向上を図ることができる。本発明の請求項8による照明装置は、請求項6の照明装置において、前記導光体の主面は略矩形形状であり、その対向する端部に発光色が同一の前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする。対向する有機EL素子の発光色を同一にすることにより、発光色の均一性を向上させることができる。 【0010】本発明の請求項9による照明装置は、請求項6の照明装置において、前記導光体の両主面の複数の端部に、それぞれ発光色の異なる3色の前記光源をそれぞれ配置したことを特徴とする。光源の発光色を赤色、緑色、青色の3色とすれば、導光板内で混色することにより、容易に白色光を得ることができる。本発明の請求項10による照明装置は、請求項6乃至9のいずれかの照明装置において、前記端部それぞれに互いに発光色が異なる光源を複数設けたことを特徴とする。これにより、より均一な白色発光を実現することができる。 【0011】本発明の請求項11による照明装置は、請求項6乃至10のいずれかの照明装置において、前記導光体の主面において、前記光源が設けられている端部近傍にのみ該光源駆動用の透明電極を設けたことを特徴とする。導光体の中央部分には透明電極が設けられず、光の透過率や反射率を向上させることができる。本発明の請求項12による照明装置は、請求項6乃至10のいずれかの照明装置において、前記導光体は、前記主面の少なくとも一方に設けられた光拡散用の凹凸形状と、前記凹凸形状を覆うように設けられた光源駆動用の透明電極とを、更に含むことを特徴とする。透明電極の面抵抗を下げることができ、均一な発光を実現することができる。 【0012】本発明の請求項13による照明装置は、請求項12の照明装置において、前記凹凸形状が設けられている領域以外の領域に設けられ前記透明電極と電気的に接続され該透明電極に電力を与える補助電極を、更に含むことを特徴とする。照明効果に影響のない部分に補助電極を設けることにより、より安定して有機EL素子を駆動できる。 【0013】本発明の請求項14による照明装置は、請求項6乃至13のいずれかの照明装置において、前記被照明体は表示装置であり、その表示面の背面を照明することを特徴とする。これにより、いわゆるバックライト方式による照明装置を実現できる。 【0014】 【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。 (第1の実施形態)以下に本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態による照明装置の構成を示す断面図である。同図において、導光板1は透明性を有する板状部材である。この導光板1の主面である板面15aの端部に、有機EL素子2が形成されている。有機EL素子2は、導光板1側から透明電極膜21、発光層22及び反射電極膜23より構成されている。発光層22は図中では簡略化されて描かれているが、実際には、正孔輸送層、有機EL発光膜、電子輸送層等、複数の層で形成されている。 【0015】導光板1の一方の板面15aには光拡散のための凹凸形状として突起形状11が設けられている。この突起形状11は、例えば導光板1の板面15aに対して垂直な側面12と、板面15aに対して平行な底面13とで構成されている。同図においては、導光体1中の光線の任意の1本について、その経路が矢印によって示されている。有機EL素子2から発せられた光線は導光板1の板面15bに臨界角以上で到達すると全反射し、導光板中を導光し、この光線が突起形状11の側面12に臨界角以下で到達した時点で導光板1の外部に出ることができる。このことにより、照明装置の背面からの出光が多く、被照明体3を効果的に照明することができる。 【0016】導光板1の端面14には反射膜16が隣接配置されている。有機EL素子2から発せられた光線のうち、導光体1の板面15に臨界角以下で到達するものは導光に寄与しないが、これらは全体の20%程度である。その他の光線のうち、概ね半分が板面15上に形成された突起形状11の存在する方向に導光するが、残りの半分は逆方向に向かう。これは、反射膜16によって反射され突起形状11のある方向に導光させる。これにより、高効率化を図っている。反射膜16は、端面14上に形成され、銀やアルミニウム等の金属を蒸着する、又はPET(poly ethylene terephthalate)樹脂シートにこれらを蒸着したものを貼りつける等の方法で作成される。 【0017】導光板1の材料には、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等の透明樹脂、ガラス等の無機透明材料又はそれらの複合体が用いられる。導光板1上に設けられた突起形状は、前述のとおり板面15aに概ね垂直な側面12を持つため、導光してきた光線がこの側面12に到達することにより、導光板1から出光することができる。被照明体3の照明のためには、導光板1の板面15aと概ね垂直な面及び概ね平行な面であれば、自由な形状をとることができる。円柱面やそれに準ずる形状では方向異方性がなくなるため、導光板の各方向から同時に光を入れる場合に有利である。 【0018】透明板である導光板1上に突起形状11を形成するためには、射出成形、熱硬化樹脂、光硬化樹脂、エッチングの他、透明樹脂又はガラス板上にフィルム又は樹脂層を接合する等の方法がとられる。突起形状11の大きさは、可視光の波長がおよそ380nmから700nm程度であることから、回折による影響が発生しないために5μm程度以上は必要である。また、突起形状11部が肉視で気にならない程度の大きさであるためには、概ね300μm以下が望ましい。以上の内容に加え、製造上の利便性から突起形状11の大きさはおよそ1μm以上100μm以下が望ましい。 【0019】有機EL素子2は端面14の近傍に形成されており、その厚みは数μm以下である。このため、光源として蛍光管や発光ダイオード等を使用するより非常に薄く小型にできる。また一体になっているので、有機EL素子2の極近傍から突起形状11を配置することができ、より小型化が図れる。発光層22は、一般的には正孔輸送層、有機EL発光膜、電子輸送層と機能分離させるのが望ましいとされる。ただし、これに限定されるものではなく、透明電極膜21と正孔輸送層との間に正孔注入層を導入することや、反射電極膜23と電子輸送層との間に電子注入層を導入することもできる。また、正孔輸送層や電子輸送層に蛍光色素を微量導入することができ、導入する蛍光色素により自在に発光色を選択することができる。 【0020】発光層22に用いられる正孔輸送性材料には、テトラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミンないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級アミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有するオキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等がある。これらの化合物は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。 【0021】電子輸送性の化合物としては、キノリン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を用いることが好ましい。また、フェニルアントラセン誘導体、テトラアリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用いることができる。これらの化合物は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。また、これらの化合物の中には有効な発光材料として機能するものも多い。 【0022】また、有機EL発光膜の形成には、低分子、高分子を問わず、真空蒸着、スパッタリング、スピンコート、ディッピング、インクジェット方式等様々な膜形成手法を選択することができる。反射電極膜23の材質は、導電性物質であれば良い。例えば、Al、Ti、Ta、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Ag、In、Sn、Zn、Zr等の単体金属、又はそれらを含む2成分、3成分の合金系が挙げられる。中でも単体金属ではAl、合金ではMgとAgの合金、Al合金が好ましい。 【0023】透明電極膜21の厚さは通常1〜500nm程度である。特に、50〜300nmの範囲が望ましい。正孔注入電極の厚さは、50〜500nm、特に50〜300nmの範囲が好ましい。また、その上限は特に制限はないが、あまり厚いと透過率の低下や剥離等が生じる可能性があり、また厚さが薄すぎると、電極として十分な効果が得られず、製造時の膜強度等の点でも問題がある。 【0024】発光層22の厚さは、特に制限されるものではなく、形成方法によっても異なるが、通常5〜500nm程度、特に10〜300nmとすることが望ましい。以上の構成により、本照明装置は被照明体3の前面に配置して、外光が充分にある明るいときには照明を消して被照明体3を観察し、外光が充分でない暗いときには照明を点灯して被照明体3を観察できる、パートタイム照明を実現できる。なお、以上のような照明装置はフロントライト方式であり、その被照明体3としては、紙等に印刷された印刷物、液晶表示体等のようなものが適している。 【0025】(第2の実施形態)以下に本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図2は本発明の第2の実施形態による照明装置の構成を示す断面図である。同図においては、複数の有機EL素子102a〜102cが導光板1の板面15aに形成されている。例えば赤色、緑色、青色の発光色を持つ有機EL素子102a〜102cを形成し白色光を得ることも可能である。 【0026】(第3の実施形態)以下に本発明の第3の実施形態を図面に基づいて説明する。図3は本発明の第4の実施形態による照明装置の構成を示す断面図である。同図においては、有機EL素子が導光板1の両主面にそれぞれ設けられている。すなわち、有機EL素子202aは出光側主面である板面15aに形成され、有機EL素子202bは反出光側主面である板面15bに形成されている。このような構成を採用すれば、照明効率をより高めることができる。 【0027】(第4の実施形態)以下に本発明の第4の実施形態を図面に基づいて説明する。図4は本発明の第4の実施形態による照明装置の構成を示す断面図、図5はその平面図である。図4及び図5において、透明性を有する導光板1の端面14には有機EL光源2が隣接配置されている。有機EL光源2は基板210上に有機EL素子20が形成された構成である。有機EL素子20は、基板210側から透明電極膜21、発光層22及び反射電極膜23より構成されている。発光層22は図中では簡略化されて描かれているが、実際には、正孔輸送層、有機EL発光膜、電子輸送層等、複数の層で形成されている。 【0028】透明電極膜21は、光を取出す側の電極であり、ITO(錫ドープ酸化インジウム)等が用いられるが、他にIZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO等を用いることもできる。発光層22は、一般的には正孔輸送層、有機EL発光膜、電子輸送層と機能分離させるのが望ましいとされる。ただし、これに限定されるものではなく、透明電極膜21と正孔輸送層との間に正孔注入層を導入することや、反射電極膜23と電子輸送層との間に電子注入層として非常に薄い絶縁層を導入することもできる。また、正孔輸送層や電子輸送層に蛍光色素を微量導入することもでき、導入する蛍光色素により自在に発光色を選択することができる。 【0029】発光層22に用いられる正孔輸送性材料には、テトラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミンないしトリフェニルジアミン:TPD)等がある。電子輸送性の化合物としては、キノリン誘導体、さらには8ーキノリノールないしその誘導体を配位子とする金属錯体、特にトリス(8ーキノリノラト)アルミニウム(Alq3)を用いることが好ましい。 【0030】また、有機EL発光膜の形成には、低分子、高分子を問わず、真空蒸着、スパッタリング、スピンコート、ディッピング、インクジェット方式等、様々な膜形成手法を選択することができる。反射電極膜23の材質は、導電性物質であれば良い。中でも単体金属ではAl、合金ではMgとAgの合金、Al合金が好ましい。 【0031】透明電極膜21の厚さは通常1〜500nm程度である。特に、50〜300nmの範囲が望ましい。正孔注入電極の厚さは、50〜500nm、特に50〜300nmの範囲が好ましい。また、その上限は特に制限はないが、あまり厚いと透過率の低下や剥離等が生じる可能性があり、また厚さが薄すぎると、電極として十分な効果が得られず、製造時の膜強度等の点でも問題がある。 【0032】発光層22の厚さは、特に制限されるものではなく、形成方法によっても異なるが、通常5〜500nm程度、特に10〜300nmとすることが望ましい。導光板1の一方の板面15aには光拡散のための凹凸形状として突起形状11が設けられている。この突起形状11は例えば導光板1の板面15aに対して垂直な側面12と、板面15bに対して水平な底面13とで構成されている。同図においては、導光体1中の光線の任意の1本について、その経路が矢印によって示されている。有機EL素子2から発せられた光線は導光板1の板面15bに臨界角以上で到達すると全反射し、導光し、この光線が突起形状11の側面12に臨界角以下で到達した時点で導光板1の外部に出ることができる。このことにより、照明装置の背面からの出光が多く、被照明体3を効果的に照明することができる。 【0033】導光板1の端面14のうち、有機EL光源を配置しない部分には反射膜16が隣接配置されている。有機EL光源20から発せられた光線のうち、導光体1の板面15に臨界角以下で到達するものは導光に寄与しないが、これらは全体の20%程度である。その他の光線のうち、概ね半分が板面15上に形成された突起形状11の存在する方向に導光するが、残りは端面より放出される。これは、反射膜16によって反射され突起形状11のある方向に導光される。これにより、高効率化を図っている。反射膜16は、端面14上に形成されている。反射膜16は、銀やアルミニウム等の金属を蒸着する、又はPET樹脂シートにこれらを蒸着したものを貼りつける等の方法で作成される。 【0034】導光板1の材料にはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等の透明樹脂、ガラス等の無機透明材料又はそれらの複合体が用いられる。導光板1上に設けられた突起形状は、前述のとおり板面15aに概ね垂直な側面12を持つため、導光してきた光線がこの側面12に到達することにより、導光板1から出光することができる。被照明体3の照明のためには、導光板1の板面15aと概ね垂直な面及び概ね平行な面であれば自由な形状をとることができるが、円柱面やそれに準ずる形状では方向異方性がなくなるため、導光板の各方向から同時に光を入れる場合に有利である。 【0035】導光板1は透明板上に突起形状11を形成するためには、射出成形、熱硬化樹脂、光硬化樹脂、エッチングの他、透明樹脂又はガラス板上にフィルム又は樹脂層を接合する等の方法がとられる。突起形状11の大きさは、可視光の波長がおよそ380nmから700nm程度であることから、回折による影響が発生しないために5μm程度以上は必要である。また、突起形状11部が肉視で気にならない程度の大きさであるためには、概ね300μm以下が望ましい。以上の内容に加え、製造上の利便性から突起形状11の大きさはおよそ1μm以上100μm以下が望ましい。 【0036】また、図4及び図5を参照すると、本例の装置は、導光板1の複数の端面14に複数の有機EL光源20を配置している。例えば赤色、緑色、青色の発光色を持つ光源を形成し白色光を得ることも可能である。以上の構成により、本照明装置は被照明体3の前面に配置して、外光が充分にある明るいときには照明を消して被照明体3を観察し、外光が充分でない暗いときには照明を点灯して被照明体3を観察できる。なお、以上のような照明装置の被照明体3としては、紙等に印刷された印刷物、液晶示体等のようなものが適している。 【0037】(第5の実施形態)以下に本発明の第5の実施形態を図面に基づいて説明する。図6において、本照明装置は、被照明体103の照明を行うものである。導光板101の板面115aには光拡散形状111が設けられている。同図においては、導光板101中の光線の任意の1本について、その経路が矢印によって示されている。有機EL素子202から発せられた光線は導光板101の板面115bにおいて臨界角以上で到達すると全反射し、導光し、この光線が光拡散形状111に到達した時点で一部は導光板101の外部に出ることができる。 【0038】また導光板101の板面115a側には反射シート117が隣接配置されている。このため、反射シート117は、光拡散形状111で拡散され、板面115a側の外部に漏れた光を反射する働きをする。導光板101の板面115aの反対側の板面115bには拡散シート118が隣接配置されている。この拡散シート118は、光拡散形状111で拡散された光を拡散する働きをする。 【0039】以上の構成から、液晶表示体等に適した、より高効率で安価な照明装置を作成することができる。 (第6の実施形態)以下に本発明の第6の実施形態を図面に基づいて説明する。図7は、第6の実施形態による照明装置の斜視図である。同図には、導光板1の板面上の複数の端部(周辺部)それぞれに、有機EL素子302が形成された例が示されている。このような構成により、より高効率で安価に照明装置を作成することができる。 【0040】なお、複数の端部に設けられている有機EL素子302は、発光色が互いに異なるものとしても良い。例えば、光の3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)を発光色とする有機EL素子を複数組み合わせて配置すれば、加法混色の原理により、所望の照明光を得ることができる。 (第7の実施形態)以下に本発明の第7の実施形態を図面に基づいて説明する。図8は、第7の実施形態による照明装置の斜視図である。同図に示されているように、本実施形態の照明装置は、矩形の導光板1と、この導光板1の板面の端部(板面の各辺の近傍)に設けられた有機EL素子302−1,302−2とを含んで構成されている。そして、本実施形態では、板面上において対向する有機EL素子302−1同士を、同じ色を発光するものとしている。同じく対向する有機EL素子302−2同士を、同じ色を発光するものとしている。このように対向する有機EL素子の発光色を同一にすることにより、発光色の均一性を向上させることができる。 【0041】(第8の実施形態)以下に本発明の第8の実施形態を図面に基づいて説明する。図9(a)は第8の実施形態による照明装置の表面側の斜視図であり、同図(b)はその裏面側の斜視図である。同図において、導光板1の表面側には、その板面の対向する端部に赤色発光用の有機EL素子302(R)が設けられ、かつ、板面の他の対向する端部に緑色発光用の有機EL素子302(G)が設けられている。 【0042】一方、導光板1の裏面側には、その板面の4つの端部に青色発光用の有機EL素子302(B)がそれぞれ設けられている。このように、導光板1の両面を用いて赤色発光用、緑色発光用、青色発光用の有機EL素子を配置すれば、加法混色の原理により、均一な白色発光を実現することができる。 (第9の実施形態)以下に本発明の第9の実施形態を図面に基づいて説明する。図10は、第9の実施形態による照明装置の斜視図である。同図においては、導光板1の各端部に、発光色の異なる有機EL素子302−1,302−2を2つずつ配置している。表面側のみならず、裏面側も同様に発光色の異なる有機EL素子を配置しても良い。このように、端部それぞれに互いに発光色が異なる光源を複数設けることにより、より均一な白色発光を実現することができる。 【0043】(第10の実施形態)以下に本発明の第10の実施形態を図面に基づいて説明する。図11においては、導光板1の全面に透明電極を設けるのではなく、その中央部分を除く部分にのみ透明電極を設ける構成例が示されている。つまり、上述した図8〜図10までの各実施形態において、有機EL素子を配置する領域にのみ透明電極121を設け、それ以外の領域には透明電極を設けないようにパターニングを行う。このように設けられた透明電極121が同図中の斜線部分である。このようにパターニングを行うことにより、導光板1の中央部分には透明電極が設けられず、光の透過率や反射率を向上させることができる。なお、透明電極121は、例えばITOによって形成する。 【0044】ここで、ガラスの光線透過率が90%程度であるのに対して、ITO付きのガラスの場合は85%程度である。また、ITO膜自身の吸収率は数%程度であるが、光源からの光は導光体の中で反射を繰り返すため、到達距離に対する減衰が大きい。そこで、上記のようにパターニングを行うことにより、導光板の中央部分には透明電極が設けられず、光の透過率や反射率を向上させることができる。 【0045】(第11の実施形態)以下に本発明の第11の実施形態を図面に基づいて説明する。図12には、照明装置をバックライト方式に使用する場合の構成例が示されている。同図に示されている照明装置は、光拡散形状111を有し、さらにこの光拡散形状111を覆うように透明電極121が形成されている。また、この透明電極121が形成された導光板1の端部には、有機EL膜122及びアルミニウム等による陰極123が設けられている。 【0046】光拡散形状111のパターンを形成した後に、ITO等の透明電極を形成している。このような構成を採用すれば、ITOの面抵抗を下げることができ、均一な発光を実現することができる。なお、光拡散形状11は、TiO2やMgO等の白色インクを用いて形成する。ここで、ITO膜の抵抗率は1.26×10-4Ωcmであり、アルミニウムの抵抗率である2.67×10-6Ωcmより2桁大きい。このため、本実施形態のように、導光体全面に膜を形成することにより、全体の抵抗率を下げ、均一性を上げることができる。 【0047】(第12の実施形態)以下に本発明の第12の実施形態を図面に基づいて説明する。図13には、ITO等の透明電極の影響のない領域にアルミニウム等による補助電極を設けた構成が示されている。同図(a)は本実施形態による照明装置の導光板1部分の断面図であり、同図(b)は同図(a)中の矢印Y方向から見た、導光板1の裏面の一部分の詳細な構成を示す図である。これらの図に示されているように、導光板1の裏面に形成されたITO等の透明電極121上に、有機EL膜122が形成され、さらにその上にアルミニウム等の陽極124が形成されている。また、透明電極121上の有機EL膜122が形成されていない領域には、取出し電極及び補助電極となる陰極123が設けられている。かかる構成において、陽極124と陰極123とを利用して、有機EL膜122を発光させることにより、バックライト方式の照明装置を実現することができる。照明効果に影響のない部分に補助電極を設けることにより、より安定して有機EL素子を駆動できる。このように、照明に関係ない部分に抵抗率の低い金属補助電極を設けているので、抵抗率の低下、均一性の向上を図ることができる。 【0048】請求項の記載に関し、本発明は更に以下の態様を採り得る。 (1)被照明体を有し、該被照明体の前面に配置された照明装置であり、前記照明装置は透明な導光体と、該導光体の端面側に光源とを有し、該光源は前記導光体の出光側平面もしくは反出光側平面の少なくとも−方の面上に形成された有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする照明装置。 【0049】(2)前記導光体の少なくとも一方の面には凹凸形状を設け、前記光源からの光線は、前記導光体の中を伝播するとともに、前記凹凸形状の部分で拡散され、前記導光体から射出し、前記被照明体を照明し、反射され該導光体を透過して射出されることを特徴とする(1)記載の照明装置。 (3)前記導光体の前記端面部に反射膜を形成又は配置したことを特徴とする(1)記載の照明装置。 【0050】(4)前記導光体の前記端面部に反射膜を形成又は配置したことを特徴とする(2)記載の照明装置。 (5)前記凹凸形状は前記導光体の出光側平面、前記出光側平面と平行方向の面及び前記出光側平面と垂直方向の面とにより形成されたことを特徴とする(2)又は(4)記載の照明装置。 【0051】(6)光拡散性を有する構造を持った導光板の端面に、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成した光源を隣接配置した照明装置において、前記端面の2つ以上の部分にそれぞれ異なる色の前記光源を配置したことを特徴とする照明装置。 (7)前記光源の発光色が赤色、緑色、青色の3色であることを特徴とする(6)記載の照明装置。 【0052】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、導光体主面上に有機EL素子を形成するか、導光体の複数の方向から光を入射させることにより、高効率かつ軽量小型で、さらに視認性の高い、被照明体の前面又は背面に配置する薄型面照明装置を実現できるという効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002369 【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年1月10日(2001.1.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095728 【弁理士】 【氏名又は名称】上柳 雅誉 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−312918(P2001−312918A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−3024(P2001−3024) |
|