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【発明の名称】 表示器およびバックライト
【発明者】 【氏名】岡野 貴史

【氏名】乾 昭太郎

【要約】 【課題】バックライトを有する液晶表示器のバックライト色を、安価な方法で多彩なものとする。これによって、表示内容をより表現力豊かなものとする。

【解決手段】バックライト用の光源として、赤LED16と緑LED17を用いる。マイクロコンピュータ11により、両LED16、17それぞれの通電量の割合を計算し、D/Aコンバータ12、13、アンプ14、15を経て、両LED16、17に計算された通電量を同時に与える。これにより両LED16、17を対応する輝度比で同時に発光させ、両LEDの任意の混色を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】異なる発光色を有する複数の発光ダイオード(16、17)を照射範囲が重なるように配置し、各発光ダイオード(16、17)の通電割合を変更可能な通電制御手段(11〜15または21〜23)を設けたことを特徴とする表示器。
【請求項2】表示器に装着され、表示面を後方から照射するバックライトであって、照射範囲が重なるように配置された異なる発光色を有する複数の発光ダイオード(16、17)と、各発光ダイオード(16、17)の通電割合を変更可能な通電制御手段(11〜15または21〜23)を含むことを特徴とするバックライト。
【請求項3】上記通電制御手段(11〜15)は、各発光ダイオード(16、17)に所定の割合の電流値で通電をすることを特徴とする請求項1記載の表示器または請求項2に記載のバックライト。
【請求項4】上記通電制御手段(21〜23)は、各発光ダイオード(16、17)に所定の通電/非通電時間割合で通電をすることを特徴とする請求項1記載の表示器または請求項2に記載のバックライト。
【請求項5】上記通電制御手段(11〜15または21〜23)は、異なる発光色を有する複数の発光ダイオード(16、17)のうち、1つの発光ダイオード(16)の通電割合を徐々に減じ、他の発光ダイオード(17)の通電割合を徐々に増加させることを特徴とする請求項1記載の表示器または請求項2に記載のバックライト。
【請求項6】異なる発光色を有する複数の発光ダイオード(16、17)を照射範囲が重なるように配置し、各発光ダイオード(16、17)単独の発光色およびこれらの単純な混色とは異なる色で表示させる発光色制御手段(11〜15または21〜23)を備えることを特徴とする表示器。
【請求項7】上記異なる発光色を有する複数の発光ダイオード(16、17)のうち、少なくとも2つの発光ダイオード(16、17)が同時に発光するようにしたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の表示器またはバックライト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示器やバックライトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】発光ダイオードを点灯させることによる表示器や、発光ダイオードをバックライト用の光源とする表示器において、発光ダイオードによる点灯色を多色表示をさせようとした場合、従来は発光ダイオードなどの色、または、それらの単純な混色による色調しか表現できなかった。たとえば、光源として赤の発光ダイオードと緑の発光ダイオードを用いた場合、これらで表現できる色は、赤、緑、およびこれらの単純な混色である橙の3通りだけである。したがって、この方法によって4色以上の表示を行おうとすれば、さらに別の色の光源を用意せねばならず、装置が複雑となり、コスト高になった。
【0003】また、あえてこの方法を採用した場合でも、表現できる色数は、光源の数をnとすると、2のn乗−1であり、任意の混色を出すことはできない。また、市販の発光ダイオードの発光波長は、480〜700nmの間で何通りかあるが、任意の発光波長のものを入手できるわけではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発光ダイオードを用いた表示器において、上記の問題点を解決し、より多くの色での表示を可能ならしめ、表現の豊富化を図った表示器を提供することである。また、本発明の目的は、装置のコストを低く抑えることである。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、異なる発光色を有する複数の発光ダイオードを照射範囲が重なるように配置し、各発光ダイオードの通電割合を変更可能な通電制御手段を設けたことを特徴とする表示器である。この発明によれば、複数のLED各々の通電割合を変更可能な通電制御手段を設けることによって、発光ダイオードを用いた表示器の発光色を所望の色にできる。
【0006】請求項2記載の発明は、表示器に装着され、表示面を後方から照射するバックライトであって、照射範囲が重なるように配置された異なる発光色を有する複数の発光ダイオードと、各発光ダイオードの通電割合を変更可能な通電制御手段を含むことを特徴とするバックライトである。これにより、発光ダイオードで照射するバックライトの発光色を所望の色にできる。請求項3記載の発明は、上記通電制御手段は、各発光ダイオードに所定の割合の電流値で通電をすることを特徴とする請求項1の表示器または請求項2に記載のバックライトである。
【0007】請求項4記載の発明は、上記通電制御手段は、各発光ダイオードに所定の通電/非通電時間割合で通電をすることを特徴とする請求項1記載の表示器または請求項2に記載のバックライトである。これらの発明では、2つの発光ダイオードを所定の割合で通電して発光させることにより、バックライト光の色がその混合色とできる。たとえば発光ダイオードとして赤発光ダイオードおよび緑発光ダイオードを用いたとき、2つの発光ダイオードにあわせて100%の通電量を与えるとしたとき、赤発光ダイオードに70%、緑発光ダイオードに30%の通電量を行うと、橙色の発光色が得られる。また、赤発光ダイオードに30%、緑発光ダイオードに70%の通電をすると、黄色の発光色が得られる。すなわち、この例では、2つの発光ダイオードを用いた場合でも多彩な色を出すことができる。
【0008】通電割合は、請求項3記載の発明においては、電流量で、請求項4においては、パルス幅制御等による通電時間で制御される。請求項5記載の発明は、上記通電制御手段は、異なる発光色を有する複数の発光ダイオードのうち、1つの発光ダイオードの通電割合を徐々に減じ、他の発光ダイオードの通電割合を徐々に増加させることを特徴とする請求項1の表示器または請求項2に記載のバックライトである。これにより、複数の発光ダイオードによる混色を時間的に変化させることができる。
【0009】請求項6記載の発明は、異なる発光色を有する複数の発光ダイオードを照射範囲が重なるように配置し、各発光ダイオード単独の発光色およびこれらの単純な混色とは異なる色で表示することを特徴とする表示器である。これにより、特定の発光色の発光ダイオード1つを点灯させて得られる色や、異なる発光色を有する複数の発光ダイオードを一定の発光強度比で発光させて得る混色とは異なる色を得ることができる。
【0010】請求項7記載の発明は、上記異なる発光色を有する複数の発光ダイオードのうち、少なくとも2つの発光ダイオードが同時に発光するようにしたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の表示器またはバックライトである。上記発光ダイオードを同時に発光させることにより、微少時間で見ても色の変化の少ない混色を得ることができる。これらの発明では、液晶表示器のバックライト光をより多くの色とすることができるから、液晶表示器における表現の豊富化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、一般的なバックライト用の光源を有する液晶表示器の図解的な断面図である。1は、液晶材料、ガラス基板、透明信号電極、透明走査電極、偏光板などにより構成される一般的な液晶パネルである。これに対し、視認方向Aの逆側に液晶パネル1に近接する状態で、導光板2が設置されており、所望のタイミングで導光板2の側方から光源である発光ダイオード3、4により照明を行う。ここで、発光ダイオード3と発光ダイオード4とは異なる色を発するものである。これにより液晶により表示された文字、記号、模様などの背景を、予め定められた色で照らすことができる。
【0012】従来のバックライト液晶表示器では、発光ダイオード3、発光ダイオード4を発光させる場合、これらに一定の通電量を与え、かつその通電量は短期間でみると時間的に変化しないものであった。このため、発光ダイオード3、発光ダイオード4は特定の輝度に固定されたものであった。したがって、これら2つの発光ダイオード3、4を用いて表現できる色は、発光ダイオード3の点灯時の色、発光ダイオード4の点灯時の色、ならびに発光ダイオード3と発光ダイオード4との同時点灯時の色の3通りであった。たとえば、発光ダイオード3の色を赤、発光ダイオード4の色を緑とすると、これら2つの発光ダイオードを用いて表現できる色は、赤、緑、および橙の3通りである。なお、すべての発光ダイオードが消灯している状態は、色数に含めないこととする(以下同様)。
【0013】本実施形態においては、各発光ダイオードを所定の態様で通電する通電制御手段を設けることにより、各発光ダイオードの発光様式を変化させうるものとした。所定の態様で通電する通電制御手段とは、各発光ダイオードに流す通電量、または一定時間内の通電比率を変化させることなどである。これにより、バックライト色の表現可能な色は豊富になる。図2は、電流量を制御することにより各発光ダイオードの輝度の割合を変化させる場合における、電流量を制御するための制御部の構成を示したブロック図である。ここで、赤発光ダイオード16と緑発光ダイオード17とに、あわせて100%の通電量を与えるとする。入力信号に基づき、マイクロコンピューター11は、赤発光ダイオード16に流すべき通電量の割合、および緑発光ダイオード17に流すべき通電量の割合を演算する。出力された信号値は、それぞれD/Aコンバータ12、13を経て、アナログの信号電流となり、アンプ14、15により、実際に発光ダイオードを発光させるのに必要な電流値まで増幅される。
【0014】得られた電流により、発光ダイオード16、17はそれぞれ対応した輝度で発光する。たとえば、赤発光ダイオード16に30%、緑発光ダイオードに70%の通電量を与えれば、各発光ダイオードはその通電量に対応した輝度比で発光する。したがって、発光ダイオード16と17とは、任意の割合の輝度の比で同時に発光させることができ、その結果、得られる混色は両発光ダイオード16、17それぞれの色の間の連続的な任意の中間色となる。したがって、液晶のバックライトの色を該中間色にすることができる。ここで、輝度の割合を100:0や0:100とすることも可能である。この場合、従来のバックライト液晶のように、複数の発光ダイオードのいずれかを選択して発光させたことになり、両発光ダイオードいずれか単独の色が得られる。
【0015】図3(a)は、通電時間を制御することにより各発光ダイオードの輝度の割合を変化させる場合における、短期間の通電時間を制御するための制御部の構成示したブロック図である。入力信号に基づき、マイクロコンピュータ21は、赤発光ダイオード16に流すべき電流の通電時間の割合、および緑発光ダイオード17に流すべき電流の通電時間の割合を演算する。出力された信号に基づき、ドライバ22、23は該割合の通電時間割合を持つパルス波(図3(b)、図3(c))を出力する。これにより、発光ダイオード16、17は通電時間に対応した時間発光する。ここでパルスの周期は、ごく短期間のものであるとすると、2つの発光ダイオード16、17の発光により、人間の目で視認される色は、両発光ダイオード16、17それぞれの色の間の連続的な任意の中間色となる。したがって、液晶のバックライトの色を該中間色にすることができる。ここで、両発光ダイオードの発光時間の割合を100:0や0:100とすることも可能である。この場合、従来のバックライト液晶のように、複数の発光ダイオードのいずれかを選択して発光させたことになり、両発光ダイオードのうちいずれか単独の色が得られる。
【0016】図2、3で、それぞれの通電制御手段に従い、各発光ダイオード16、17の通電量を時間的に変化させる、たとえば発光ダイオード16の通電割合を徐々に減じ、発光ダイオード17の通電割合を徐々に増加させてやれば、赤と緑の間の混色を時間的に連続的に変化させることができる。図2、3で全体の通電量(発光量)を50%、20%などにすれば、バックライトの輝度を抑え、節電ができる。
【0017】図4は電流量制御の場合、所望の色の発光を行うに際し、赤発光ダイオード、緑発光ダイオードのそれぞれに通電すべき通電量の割合を決定するためのフローチャートである。ここで、赤発光ダイオード16と緑発光ダイオード17とに、あわせて100%の通電量を与えるとする。まず、表示色を赤にすべきか否かが判定される(ステップS1)。赤にすべきであれば、赤発光ダイオード=100%、緑発光ダイオード=0%の通電量指示する信号が得られる(ステップS2)。
【0018】表示色を赤にすべきではない場合、表示色を橙にすべきか否かが判定される(ステップS3)。橙にすべきであれば、赤発光ダイオード=70%、緑発光ダイオード=30%の通電量指示する信号が得られる(ステップS4)。ここで、橙を発色するための通電量の割合を、赤発光ダイオード=50%、緑発光ダイオード=50%とせず、赤発光ダイオード=70%、緑発光ダイオード=30%としているのは、後者の方がよりきれいな橙になるからである。
【0019】表示色を橙にすべきではない場合、表示色を黄にすべきか否かが判定される(ステップS5)。黄にすべきであれば、赤発光ダイオード=30%、緑発光ダイオード=70%の通電量指示する信号が得られる(ステップS6)。表示色を黄にすべきではない場合、表示色を緑にすべきか否かが判定される(ステップS7)。緑にすべきであれば、赤発光ダイオード=0%、緑発光ダイオード=100%の通電量指示する信号が得られる(ステップS8)。
【0020】表示色を緑にすべきではない場合、消灯と判断され、赤発光ダイオード0%、緑発光ダイオード0%の通電量を指示する信号が得られる(ステップS9)。これらの信号は、赤発光ダイオード用D/Aコンバータと緑発光ダイオード用D/Aコンバータに同時出力される。上記発光ダイオードによるバックライト色の変化は、たとえば空気清浄機のフィルターの汚れ具合を示す表示器において、液晶による文字、記号、あるいは模様などの表示と併用して使用することが可能である。これにより、フィルターの汚れ具合の表示をより表現豊富なものとすることができる。
【0021】このように、安価な構成の装置により、液晶表示器のバックライトの表示色を豊富なものとでき、単に液晶による文字、記号、あるいは模様などのみの表示に比して、表示内容を視覚的に容易に認識させることができる。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【代理人】 【識別番号】100075155
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外2名)
【公開番号】 特開2001−312917(P2001−312917A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2000−130565(P2000−130565)