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【発明の名称】 面光源素子およびそれを用いた表示装置
【発明者】 【氏名】大西 伊久雄

【氏名】藤澤 克也

【氏名】橋本 洋一

【氏名】浜島 功

【要約】 【課題】高輝度で、しかも面内の輝度の均一性が高く、光源と平行な方向の角度分布が広い面光源素子を提供すること。

【解決手段】光源1と、該光源1の周囲に配置されたリフレクタ5と、該リフレクタ5で反射された光源1からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体2と、該導光体2の出射面側に配置され、導光体2の出射面からの光を正面方向に向かわせる出射光制御板3とを備え、該出射光制御板3の1つの主面には該光源1からの光が入射する端面の方向と同じ方向に延びる複数の凸部が配列され、該凸部の頂部の全部または一部が該導光体2の出射面に密着しており、当該端面の方向と直交する方向における該出射光制御板3の凸部の断面形状が、頂部よりの曲線と両裾部よりの直線とから構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、該光源の周囲に配置されたリフレクタと、該リフレクタで反射された光源からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体と、該導光体の出射面側に配置された出射光制御板とを備え、該出射光制御板の1つの主面には該光源からの光が入射する端面の方向と同じ方向に延びる複数の凸部が配列され、該凸部の頂部の全部または一部が該導光体の出射面に密着しており、当該端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部の断面形状が、頂部よりの曲線と両裾部よりの直線とから構成されていることを特徴とする面光源素子。
【請求項2】 該曲線が放物線または楕円の一部である請求項1記載の面光源素子。
【請求項3】 該導光体の端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部裾部の幅をW(μm)で、凸部裾部よりの断面が直線の部分の幅をWA(μm)で、凸部頂部よりの断面が曲線の部分の幅をWB(μm)で、凸部の他方の裾部よりの断面が直線の部分の幅をWC(μm)でそれぞれ表わしたとき(W=WA+WB+WC)、下記の式、0.12≦WA/W≦0.440.56≦WB/W≦0.760.12≦WC/W≦0.44を満足する請求項1または2記載の面光源素子。
【請求項4】 該導光体の端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部裾部の幅をW(μm)で、該出射光制御板の凸部の高さをH(μm)でそれぞれ表わしたとき、下記の式、0.4≦T/W≦0.6を満足する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の面光源素子。
【請求項5】 該導光体の端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部裾部の幅をW(μm)で、該出射光制御板の凸部の高さをH(μm)で、該出射光制御板の凸部頂部よりの断面が曲線の部分の幅をWB(μm)でそれぞれ表わしたとき、下記の式、0.7≦(T+WB)/W≦1.2を満足する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の面光源素子。
【請求項6】 該導光体の端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部裾部の幅をW(μm)で、該出射光制御板の凸部が該導光体の出射面と密着している部分の幅をL(μm)で、それぞれ表わしたとき、下記の式、0.15≦L/W≦0.4を満足する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の面光源素子。
【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の面光源素子と、透過型表示素子とを組み合せた表示装置。
【請求項8】 該透過型表示素子が液晶パネルである請求項7記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピュータ、コンピュータ用モニタ、ビデオカメラ、テレビ受信機、カーナビゲーションシステム、広告用看板などに利用される面光源素子およびこれを用いた直視型の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルに代表される透過型表示装置は、面状に光を発するバックライトとドット状に画素が配置された表示パネルとで構成され、該表示パネルの各画素の光の透過率がコントロールされることによって文字および映像が表示される。バックライトとしては、ハロゲンランプ、反射板、レンズ等が組み合わされて出射光の輝度の分布が制御されるもの、蛍光管が導光体の端面に設けられ、蛍光管からの光が端面と垂直な面から出射されるもの、蛍光管が導光体の内部に設けられたもの(直下型)などが挙げられる。ハロゲンランプを利用したバックライトは、高輝度を必要とする液晶プロジェクタに主に用いられる。一方、導光体を利用したバックライトは薄型化が可能であるため、直視型の液晶TV、パーソナルコンピュータのディスプレイなどに用いられることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液晶TV、ノートパソコンなどに用いられるバックライトでは、消費電力を軽減すること、および高輝度であることが要求されている。高輝度化を実現することは、冷陰極管などの光源を増やすことで可能であるが、この方法は消費電力の増加につながるため実用的ではない。そこで、導光体上にマイクロプリズムアレイを配置した構成の面光源素子が提案されている(USP5,396,350号等参照)。USP5,396,350号におけるマイクロプリズムアレイは、側壁が平面で構成されているが、このような形状のマイクロプリズムアレイを用いると、角度分布に偏りが生じ、十分な特性を得ることができない。
【0004】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、高輝度で、しかも面内の輝度の均一性が高く、光源と平行な方向の角度分布が広い面光源素子を提供することを目的とする。また、本発明は、この面光源素子を利用した、高い輝度を有する表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本発明の面光源素子は、光源と、該光源の周囲に配置されたリフレクタと、該リフレクタで反射された光源からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体と、該導光体の出射面側に配置され、導光体の出射面からの光を正面方向に向かわせる出射光制御板とを備え、該出射光制御板の1つの主面には該光源からの光が入射する端面の方向と同じ方向に延びる複数の凸部が配列され、該凸部の頂部の全部または一部が該導光体の出射面に密着しており、当該端面の方向と直交する方向における該出射光制御板の凸部の断面形状が、頂部よりの曲線と両裾部よりの直線とから構成されている。上記の曲線は、例えば、放物線または楕円の一部である。この面光源素子と透過型表示素子とを組合わせることで表示装置を構成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に本発明の面光源素子の一例の概略構成図を示す。この面光源素子は両端面に冷陰極管などの光源1が設けられた導光体2と、導光体2の出射面からの光を正面方向に向かわせる出射光制御板3とを備えている。出射光制御板3は導光体2の出射面側に配置されており、出射光制御板3の入射面には、多数の凸部4が形成されている。凸部4は1次元パターンであり、光源が配置されている側の導光体端面と平行になるように凸部の稜線が配置されている。この凸部4の導光体側先端と導光体の出射面とは、例えば、接着層または粘着層(図示していない)を介して密着されている。光源2の周囲には、導光体2の端面側とは反対の方向に進む光を反射し、導光体2の端面側に進行させるリフレクタ5が設けられている。端面から導光体1に入射した光は導光体内を全反射を繰り返しながら伝搬していく。この伝搬光は出射光制御板3の凸部と導光体1の出射面との密着部から出射光制御板3に取り込まれる。これにより、導光体1内を伝搬する光は密着部から順次、出射光制御板3に取り出され、取り出された光は出射光制御板3の凸部内で全反射されながら集光される。
【0007】図2に本発明の面光源素子における出射光制御板の凸部の、光源からの光が入射する端面の方向と直交する方向における断面形状の一例を示す。本発明の面光源素子における出射光制御板の凸部は、頂部より(図2に示す領域B)の曲線と両裾部より(図2に示す領域A,C)の直線とから構成されている。領域Bは、例えば、放物線または楕円の一部である。
【0008】本発明のように導光体の端面の方向と直交する方向における出射光制御板の凸部の断面形状が、頂部よりの曲線と両裾部よりの直線とから構成されていることによって、輝度を向上させることができる理由を図3により説明する。図3(a)に示すように、凸部が直線のみで構成されている場合には、凸部に入射した光線A,Cのうち、凸部の裾部よりに入射した光線Aは光線Bで示すように正面方向に反射されるが、凸部の頂部よりに入射した光線Cは、凸部壁面で全反射されて、光線Dのように斜め方向に出射されることが起こる。これに対して、図3(b)に示すように、頂部よりに曲線部が存在すると、光線が頂部よりに入射した場合であっても、光線Cに示すように、光線を凸部壁面で複数回全反射させることができ、正面方向に光線を集中させることができる(光線E)。これによって、輝度を向上させることができる。
【0009】各領域の幅を変えた出射光制御板を作製して、その光学特性を評価した結果によれば、出射光制御板の凸部裾部の幅をW(μm)で、領域Aの幅をWA(μm)で、領域Bの幅をWB(μm)で、領域Cの幅をWC(μm)でそれぞれ表わしたとき(W=WA+WB+WC。図2参照)に、0.12≦WA/W≦0.440.56≦WB/W≦0.760.12≦WC/W≦0.44を満足することが、出射光を効率良く正面方向に向けさせることができる点で好ましい。また、図4に示すように、凸部と導光体が接着している長さをL(μm)で表わしたとき、0.15≦L/W≦0.4を満足することが、凸部に入射した光線を効率良く出射させることができる点でより好ましい。凸部高さをH(μm)で表わしたとき、0.4≦H/W≦0.6を満足することが、やはり凸部に入射した光線を効率良く出射させることができる点でより好ましい。さらに、0.7≦(H+WB)/W≦1.2を満足することが、出射光の出射角度の分布を正面方向に対して対称にすることができる点でより好ましい。凸部裾部の幅Wは例えば、40μm、凸部の高さは例えば、20μmである。
【0010】図5に本発明の面光源素子の他の一例の概略構成図を示す。この面光源素子では導光体の片端面に光源1が設けられている。その他の構成は図1に示す面光源素子と同様であり、その詳しい説明を省略する。
【0011】本発明では、導光体として、例えば厚さが2〜20mm程度で、光源が配置された導光体端面間の距離が例えば50〜500mmであるアクリル板を用いることができる(導光体のサイズの一例は、厚さが8mm、光源が配置される2辺の長さが300mm、光源が配置されない側の2辺の長さが230mmである。)。導光体の成形に用いる樹脂としては、アクリル樹脂の外にポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂等の透明性に優れるものが挙げられる。
【0012】本発明に利用される出射光制御板表面の凸部は、熱プレス法、紫外線硬化による2P法、熱硬化による2P法、雌金型を用いた射出成形法等によって形成することができる。出射光制御板の作製に用いるスタンパは、例えばガラス基板上にネガ型あるいはポジ型の感光性樹脂をコーティングし、この感光性樹脂をフォトマスクを介して露光し、現像後、電鋳を行うことにより作製することができる。出射光制御板は板状である必要はなく、シート状であってもよい。板状およびシート状の何れでも量産性に富むため、安価で大量に製造することが可能である。また該出射光制御板の凸部のパターンは1次元ばかりでなく、2次元的に配置されていても良い。出射光制御板の光出射面にもマイクロレンズアレイが設けられていても良い。出射光制御板は、例えば、厚さが200μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルム上にアクリル系の紫外線硬化型樹脂を厚さが100μm程度になるように塗布して作製される。
【0013】上記の通り説明した面光源素子をバックライトとして用い、その出射面に透過型表示素子を設けることで、画像表示装置を構成することができる。この透過型表示素子としては、STN、TFT、MINIなどの液晶パネルが挙げられる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、高輝度で、しかも面内の輝度の均一性が高く、光源と平行な方向の角度分布が広い面光源素子が得られる。
【出願人】 【識別番号】000001085
【氏名又は名称】株式会社クラレ
【出願日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−312914(P2001−312914A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2000−129636(P2000−129636)