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【発明の名称】 トンネル用又は道路用の照明装置
【発明者】 【氏名】渡部 俊也

【氏名】早川 信

【氏名】千国 真

【氏名】北村 厚

【要約】 【課題】実質的に交通規制を行うことなく、或いは最小限の交通規制によりカバーガラスの清掃を可能とするトンネル用又は道路用の照明装置を提供すること。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トンネル又は道路用照明装置のカバーガラスの表面が半導体光触媒を含む透明層で被覆されており、前記光触媒を光励起することにより前記層の表面を親水化し、前記層の表面に水を供給することにより前記層の表面に付着した汚染物質を洗い流すことを可能とするトンネル用又は道路用の照明装置。
【請求項2】 光触媒の光励起は照明装置自身から放射される光により行われることを特徴とする請求項1に基づくトンネル用又は道路用の照明装置。
【請求項3】 前記水の供給はカバーガラスに水を噴射することにより行うことを特徴とする請求項1又は2に基づくトンネル用又は道路用の照明装置。
【請求項4】 前記水の噴射は走行中の作業車から行うことを特徴とする請求項3に基づくトンネル用又は道路用の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カバーガラスの清掃の容易なトンネル用又は道路用の照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルや道路用照明装置のカバーガラスは排気ガス中の燃焼生成物や路面から舞い上がった煤塵によって汚れる。汚れに伴い照明装置の光出力は低下する。そこで、定期的に又は必要に応じてカバーガラスを清掃しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トンネルや道路用照明装置の清掃は交通規制を必要とすることが多く、円滑な道路交通を阻害する。特に、トンネル内では、照明装置の清掃のために交通規制をすることは困難であるだけでなく、かなりの危険を伴うので、充分な頻度で清掃を実施することができない。また、清掃は高所作業となり、作業に時間を要するので、交通規制の時間も長くなる傾向がある。
【0004】本発明の目的は、実質的に交通規制を行うことなく、或いは最小限の交通規制によりカバーガラスの清掃を可能とするトンネル用又は道路用の照明装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、光触媒を光励起すると光触媒の表面が高度に親水化されることを発見した。驚ろくべきことに、光触媒性チタニアを紫外線で光励起したところ、水との接触角が10゜以下、より詳しくは5゜以下、特に約0゜になる程度に表面が高度に親水化されることが発見された。
【0006】本発明は斯る発見に基づくもので、本発明によれば、トンネル又は道路用照明装置のカバーガラスの表面は半導体光触媒を含む透明層で被覆され、光触媒を光励起することにより光触媒層の表面は親水化される。このように親水化された表面には、排気ガス中の燃焼生成物のような疎水性の物質は付着しにくい。また、必要に応じて光触媒層の表面に水を供給すると、表面に付着した汚染物質は水により容易に洗い流される。
【0007】好ましくは、光触媒の光励起は照明装置自身から放射される光により行われる。好ましい実施態様においては、清掃はカバーガラスに水を噴射することにより行い、水の噴射は好ましくは走行中の作業車から行う。本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】トンネル用照明装置の場合について説明するに、照明装置はトンネル構造に応じて埋込型或いは直付型にすることができる。図1に示した例では、照明装置10は埋込型になっており、トンネルのコンクリート壁12に埋設されたハウジング14を有する。光源16はカバーガラス18によって覆われている。光源16としては、低圧ナトリウムランプ、高圧ナトリウムランプ、蛍光灯、水銀灯、蛍光水銀灯、その他の電灯を使用することができる。
【0009】本発明に従い、カバーガラス18の表面は光触媒を含む透明層20によって被覆され、光触媒は光源16から放射される光によって光励起される。光励起に伴い、光触媒層20の表面は、水との接触角が10゜以下、特に約0゜になる程度に親水化される。
【0010】光触媒としては、TiO2、ZnO、SnO2、SrTiO3、WO3、Bi2O3、Fe2O3、CdTe、MoS2、CdS、又はそれらの混合物を使用することができ、光源16の種類に応じ、光源からの光によって光励起されるようなバンドギャップエネルギを持ったものを選ぶことができる。例えば、光源16が波長589nmの低圧ナトリウムランプの場合には、CdTe又はMoS2を使用することができる。光源16が波長413nm以下の紫外線を含む場合にはルチル型TiO2、波長387nm以下の紫外線を含む場合にはアナターゼ型TiO2又はZnO、波長344nm以下の紫外線を含む場合にはSnO2を使用するのが好ましい。
【0011】光触媒層20の膜厚は0.2μm以下にするのが好ましい。このようにすれば、充分な透明性を確保することができ、かつ、光の干渉による発色を防止することができる。
【0012】光触媒層20は、光触媒の粒子を含有するゾルをカバーガラス18に塗布し、ガラスの軟化点以下の温度で焼結することにより形成することができる。この場合には、ガラス中のナトリウムのようなアルカリ網目修飾イオンがガラスから光触媒層中に拡散するのを防止するため、カバーガラス18の表面を予めシリカ等の中間層で被覆しておくのが好ましい。また、光触媒がTiO2の場合には、光触媒層20にはSiO2若しくはSnO2を配合するのが好ましい。このようにすれば、光励起時には水との接触角が0゜になる程度に光触媒層20の表面を超親水化することができる。
【0013】或いは、光触媒層20は、無定形の光触媒前駆体の薄膜をカバーガラス18の表面に形成し、無定形薄膜を加熱して結晶化させて光活性のある光触媒に変換することにより形成してもよい。例えば、光触媒がTiO2の場合には、カバーガラス18の表面に無定形チタニアの薄膜を形成し、次いで400℃以上かつガラスの軟化点以下の温度で焼成することにより無定形チタニアを結晶性チタニア(アナターゼ又はルチル)に相変化させることができる。このように形成された光触媒層20は、光励起時には水との接触角が0゜になる程度に超親水化される。
【0014】無定形チタニアは、チタンのアルコキシド(例えば、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタン)に塩酸又はエチルアミンのような加水分解抑制剤を添加し、エタノールやプロパノールのようなアルコールで希釈した後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全に加水分解を進行させた後、混合物をスプレーコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティングその他のコーティング法により、カバーガラス18の表面に塗布し、常温から200℃の温度で乾燥させることにより形成することができる。乾燥により、チタンのアルコキシドの加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタンの脱水縮重合により無定形チタニアの層が基材の表面に形成される。チタンのアルコキシドに代えて、チタンのキレート又はチタンのアセテートのような他の有機チタン化合物を用いてもよい。
【0015】或いは、無定形チタニアは、無機チタン化合物、例えば、TiCl4又はTi(SO4)2の酸性水溶液をスプレーコーティング、フローコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティングにより、カバーガラス18の表面に塗布し、次いで無機チタン化合物を約100℃〜200℃の温度で乾燥させて加水分解と脱水縮重合に付すことにより形成することができる。
【0016】光励起時に水との接触角が0゜になる程度の超親水性を呈する光触媒層20を形成する他の好ましいやり方は、未硬化の若しくは部分的に硬化したシリコーン(オルガノポリシロキサン)又はシリコーンの前駆体からなる塗膜形成要素に光触媒の粒子を分散させてなる塗料用組成物を用いることである。この塗料用組成物をカバーガラス18の表面に塗布し、塗膜形成要素を硬化させた後、光触媒を光励起すると、シリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基は光触媒の光触媒作用により水酸基に置換され、光触媒層20の表面は超親水化される。
【0017】この塗料用組成物の塗膜形成要素としては、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;およびそれらの混合物を使用することができる。
【0018】このようにカバーガラス18の表面に形成された光触媒層20は、光源16を点灯すると、光源自体から放射される光によって光励起される。或いは、道路照明装置のように太陽光が当たる条件では、光触媒層20は日中は太陽光により光励起される。光励起に伴い、光触媒層20の表面は、水との接触角が10゜以下、特に約0゜になる程度に親水化される。カーボンブラックやディーゼルパーティキュレートのような燃焼生成物は基本的に疎水性であるから、超親水化されたカバーガラス18の表面に付着しにくい。同様に、泥や土のような無機物質の水との接触角は20゜から50゜であるので、水との接触角が約0゜になる程度に超親水化されたカバーガラス18の表面には付着しにくい。従って、カバーガラス18の表面は長期間にわたり清浄に維持されるので、清掃の頻度を大幅に低減することができる。
【0019】カバーガラス18の表面が汚染物質で汚れた場合には、必要に応じてカバーガラス18の表面に水を供給すれば、表面に付着した汚染物質は水により容易に洗い流される。超親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、カバーガラス18の表面に水を供給すれば、燃焼生成物のような疎水性物質は表面から釈放され、水によって簡単に洗い流される。カバーガラス18の清掃は低速又は高速で走行中の作業車から水を噴射することにより行うのが好ましい。このようにすれば、交通規制を最小限にすることができる。或いは、トンネルの壁や照明装置の近傍などに散水装置を設置し、随時カバーガラス18に散水してもよい。
【0020】
【実施例】実施例1 エタノールの溶媒86重量部に、テトラエトキシシランSi(OC2H5)4(和光純薬)6重量部と純水6重量部とテトラエトキシシランの加水分解抑制剤として36%塩酸2重量部を加えて混合し、シリカコーティング溶液を調整した。混合により溶液は発熱するので、混合液を約1時間放置冷却した。この溶液をフローコーティング法により10cm四角のソーダライムガラス板の表面に塗布し、80℃の温度で乾燥させた。乾燥に伴い、テトラエトキシシランは加水分解を受けて先ずシラノールSi(OH)4になり、続いてシラノールの脱水縮重合により無定形シリカの薄膜がガラス板の表面に形成された。
【0021】次に、テトラエトキシチタンTi(OC2H5)4(Merck)1重量部とエタノール9重量部との混合物に加水分解抑制剤として36%塩酸を0.1重量部添加してチタニアコーティング溶液を調整し、この溶液を前記ガラス板の表面に乾燥空気中でフローコーティング法により塗布した。塗布量はチタニアに換算して45μg/cm2とした。テトラエトキシチタンの加水分解速度は極めて早いので、塗布の段階でテトラエトキシチタンの一部は加水分解され、水酸化チタンTi(OH)4が生成し始めた。
【0022】次に、このガラス板を1〜10分間約150℃の温度に保持することにより、テトラエトキシチタンの加水分解を完了させると共に、生成した水酸化チタンを脱水縮重合に付し、無定形チタニアを生成させた。こうして、無定形シリカの上に無定形チタニアがコーティングされたガラス板を得た。このガラス板を500℃の温度で焼成して、無定形チタニアをアナターゼ型チタニアに変換させた。
【0023】この試料を数日間暗所に放置した後、20Wのブラックライトブルー(BLB)蛍光灯(三共電気、FL20BLB)を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫外線照度(アナターゼ型チタニアのバンドギャップエネルギより高いエネルギの紫外線の照度)で約1時間紫外線を照射し、#1試料を得た。比較のため、チタニアのコーティングを施さないガラス板を準備し、#2試料とした。
【0024】#1試料と#2試料の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学社製、形式CA-X150)により測定した。この接触角測定器の低角度側検出限界は1゜であった。接触角は、マイクロシリンジから試料表面に水滴を滴下した後30秒後に測定した。#1試料の表面の水に対する測定器の読みは0゜であり、超親水性を示した。これに対し、#2試料の水との接触角は30〜40゜であった。
【0025】このガラス板の表面にオレイン酸を塗布し、ガラス板表面を水平姿勢に保持しながらガラス板を水槽に満たした水の中に浸漬したところ、オレイン酸は丸まって油滴となり、ガラス板の表面から釈放されて浮上した。
【0026】実施例2 10cm四角のソーダライムガラス板の表面にチタンキレート含有液を塗布し、チタンキレートを加水分解と脱水縮重合に付すことにより、無定形チタニアをガラス板の表面に形成した。このガラス板を500℃の温度で焼成して、アナターゼ型チタニア結晶からなる表面層を形成した。表面層の膜厚は7nmであった。得られた試料の表面にBLB蛍光灯を用いて0.5mW/cm2の照度で約1時間紫外線を照射した。この試料の表面の水との接触角を接触角測定器(ERMA社製、形式G-I-1000、低角度側検出限界3゜)で測定したところ、接触角の読みは3゜未満であった。
【0027】実施例3 この実施例では基材として10cm四角のアルミニウム基板を使用した。基板の表面を平滑化するため、予めシリコーン層で被覆した。このため、日本合成ゴムの塗料用組成物“グラスカ”のA液(シリカゾル)とB液(トリメトキシメチルシラン)を、 A液とB液との重量比が3:1になるように混合し、この混合液をアルミニウム基板に塗布し、150℃の温度で硬化させ、膜厚3μmのシリコーンのベースコートで被覆された複数のアルミニウム基板(#1試料)を得た。
【0028】次に、チタニア含有塗料により#1試料を被覆した。より詳しくは、アナターゼ型チタニアゾル(日産化学、TA-15)と前記“グラスカ”のA液(シリカゾル)を混合し、エタノールで希釈後、更に“グラスカ”の上記B液を添加し、チタニア含有塗料用組成物を調整した。この塗料用組成物の組成は、シリカ39重量部、トリメトキシメチルシラン97重量部、チタニア87重量部であった。この塗料用組成物を#1試料の表面に塗布し、150℃の温度で硬化させ、アナターゼ型チタニア粒子がシリコーン塗膜中に分散されたトップコートを形成し、#2試料を得た。
【0029】次に、#2試料にBLB蛍光灯を用いて0.5mW/cm2の照度で5日間紫外線を照射し、#3試料を得た。この試料の表面の水との接触角を接触角測定器(ERMA社製)で測定したところ、接触角の読みは3゜未満であった。紫外線照射前の#2試料の接触角を測定したところ、70゜であった。#1試料の接触角を測定したところ、90゜であった。更に、#1試料に#2試料と同じ条件で5日間紫外線を照射し、接触角を測定したところ、接触角は85゜であった。
【0030】このことから、シリコーンに光触媒を含有させ、光触媒を光励起した場合には、シリコーン塗膜が高度に親水化されることが分かる。シリコーンの分子のケイ素原子に結合した有機基が光触媒作用によって水酸基に置換され、親水性のシリコーン誘導体が表面に形成されているものと考えられる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、トンネル・道路用照明装置のカバーガラスの清掃頻度を大幅に低減することができ、トンネル・道路用照明装置のメンテナンスを最小限にすることができる。また、トンネル・道路用照明装置の清掃は走行中の作業車から水を噴射するだけで行うことができるので、交通規制を最小限にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【出願日】 平成8年4月12日(1996.4.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−243820(P2001−243820A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−395532(P2000−395532)