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【発明の名称】 平面表示装置のバックライト
【発明者】 【氏名】松尾 眞二

【要約】 【課題】上側の輝度を落とし、左右両側の輝度を上げることができる平面表示装置のバックライトを提供するものである。

【解決手段】導光板12の上方に第1のプリズムシート14、拡散シート16、第2のプリズムシート18を積層し、第1のプリズムシート14の基材の下面に設けた断面形状三角形のプリズムが二等辺三角形であり、第2のプリズムシート18の基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが90゜である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源が配されるとともに、前記導光板の上方にプリズムシートを積層したものであり、前記プリズムシートの基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが、85°以上であることを特徴とする平面表示装置のバックライト。
【請求項2】前記プリズムの立ち上がり角度側を、前記表示セルの輝度を必要としない側になるように、前記プリズムシートを前記導光板の上方に配することを特徴とする請求項1記載の平面表示装置のバックライト。
【請求項3】表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源が配されるとともに、前記導光板の上方にプリズムシートを積層したものであり、前記プリズムシートの基材の下面に断面形状二等辺三角形のプリズムを設け、前記プリズムシートの上方に拡散シートを積層したことを特徴とする平面表示装置のバックライト。
【請求項4】表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に線状光源を配し、前記導光板の上方に第1のプリズムシートを積層し、前記第1のプリズムシートの上方に拡散シートを積層し、前記拡散シートの上方に第2のプリズムシートを積層したものであり、前記第1のプリズムシートの基材の下面に設けた断面形状三角形のプリズムが、二等辺三角形であり、前記第2のプリズムシートの基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが、85°以上であり、前記第1のプリズムシートと前記第2のプリズムシートを直交して配することを特徴とする平面表示装置のバックライト。
【請求項5】表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の相対向する側面に沿って直管状の光源を1本づつ、少なくとも計2本配したことを特徴とする平面表示装置のバックライト。
【請求項6】表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源を配したものであり、前記光源を反射シートで覆うと共に、前記光源と前記表示セルとの間に導電性樹脂よりなる導電性フレームを配し、この導電性フレームが接地されていることを特徴とする平面表示装置のバックライト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等の平面表示装置のバックライトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置のバックライトとしては、従来より図10に示すようなものがある。
【0003】このバックライト100は合成樹脂製のフレーム102の内部に、導光板104が設けられ、この側方に直管状のランプ106が配されている。導光板104の上面には、第1のプリズムシート108と拡散シート110と第2のプリズムシート112よりなる光学シート114が積層されている。また、ランプ106の周りには反射シート116が設けられ、この反射シート116が導光板104の下方に伸びて、そのさらに下面に導電性シート118が配されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、自動車においては、液晶表示装置を用いたナビゲーションシステムが実用化されている。このナビゲーションシステムは、図12に示すように、運転席と助手席との間の車のセンターコンソロールにセットされている。そのために、この液晶表示装置は、他のノートパソコン等の液晶表示装置とは異なる次のような仕様が要求される場合がある。
【0005】(第1の仕様)第1の仕様としては、図12に示すようにセンターコンソロールに設けるため、液晶表示装置の画面がフロントガラスへ写らないようにすることである。
【0006】そのため、ナビゲーションシステムに用いられる液晶表示装置においては、上下視角を制御するルーパを取り付けている場合があるが、コストが高くなるという問題点がある。
【0007】また、従来の他の解決策としては、図11に示すように、バックライト100の第1のプリズムシート108の断面形状三角形のプリズム120の形状を、一方の辺が長くなるようにして、極力上方への視角を制限するようにしたものがある。
【0008】しかしながら、このような図11のプリズム120の構造であると、図7の点線に示すように、上方の視角(0゜〜−80゜)の部分に輝度が生じ、フロントガラスに写り込みが生じる可能性があるため、上記したようなルーパを設ける必要があり、さらにコストがかさむという問題点がある。
【0009】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、一方の輝度を確実に低減することができる平面表示装置のバックライトを提供するものである。
【0010】(第2の仕様)第2の仕様としては、上記したように液晶表示装置は、図12に示すようにセンターコンソロールに設けるため、液晶表示装置を中央から眺めることは少なく、右側の運転席か左側の助手席から眺めることが多い。しかしながら、通常の液晶表示装置においては輝度がその中央で最大になるように設定するため、このような輝度分布では不向きであった。
【0011】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、左右から見ても平面表示装置の輝度が上昇する平面表示装置のバックライトを提供するものである。
【0012】(第3の仕様)第3の仕様としては、ナビゲーションシステムは、自動車に搭載されるため広い温度範囲において使用することが必要であり、特に低温での画面の明るさが求められる。
【0013】ところが、液晶表示装置のランプには冷陰極管を用いているため、冬期(低温時)には、画面が暗いという問題点があった。
【0014】特に、ナビゲーションシステムはドライバーが車に乗り込んだ場合にすぐに認識できる必要があり、また、いかなる場所の低温地域でもその必要性はある。
【0015】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、効果かつ安全対策の必要なヒータを必要としないで、低温時に瞬時に明るくなることができる平面表示装置のバックライトを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源が配されるとともに、前記導光板の上方にプリズムシートを積層したものであり、前記プリズムシートの基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが、85°以上であることを特徴とする平面表示装置のバックライトである。
【0017】請求項2の発明は、前記プリズムの立ち上がり角度側を、前記表示セルの輝度を必要としない側になるように、前記プリズムシートを前記導光板の上方に配することを特徴とする請求項1記載の平面表示装置のバックライトである。
【0018】請求項3の発明は、表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源が配されるとともに、前記導光板の上方にプリズムシートを積層したものであり、前記プリズムシートの基材の下面に断面形状二等辺三角形のプリズムを設け、前記プリズムシートの上方に拡散シートを積層したことを特徴とする平面表示装置のバックライトである。
【0019】請求項4の発明は、表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に線状光源を配し、前記導光板の上方に第1のプリズムシートを積層し、前記第1のプリズムシートの上方に拡散シートを積層し、前記拡散シートの上方に第2のプリズムシートを積層したものであり、前記第1のプリズムシートの基材の下面に設けた断面形状三角形のプリズムが、二等辺三角形であり、前記第2のプリズムシートの基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが、85°以上であり、前記第1のプリズムシートと前記第2のプリズムシートを直交して配することを特徴とする平面表示装置のバックライトである。
【0020】請求項5の発明は、表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の相対向する側面に沿って直管状の光源を1本づつ、少なくとも計2本配したことを特徴とする平面表示装置のバックライトである。
【0021】請求項6の発明は、表示セルの下方に配された平面表示装置のバックライトであって、前記バックライトは、導光板の側方に光源を配したものであり、前記光源を反射シートで覆うと共に、前記光源と前記表示セルとの間に導電性樹脂よりなる導電性フレームを配し、この導電性フレームが接地されていることを特徴とする平面表示装置のバックライトである。
【0022】請求項1の平面表示装置のバックライトであると、プリズムシートの基材の上面に設けた断面形状三角形のプリズムの立ち上がり角度θが、85゜以上であるため、この方向における光の照射がなくなり、一方向のみに光が照射される。
【0023】そのため、請求項2に記載しているように、前記プリズムの立ち上がり角度側を、前記表示セルの輝度を必要としない側になるように、前記プリズムシートを前記導光板の上方に配するのが好適である。
【0024】請求項3の平面表示装置のバックライトについて説明する。
【0025】プリズムシートの基材の下面に設けた断面形状三角形のプリズムが二等辺三角形であるため、視角に対する輝度の分布が2つに分かれ中央部分において輝度が低減される。そして、この中央部分が低減され2つに分かれた輝度分布を有する光が拡散シートを経ることによって、中央部分の輝度分布も補正され、広い視角に対してほぼ一様な輝度分布の光となる。
【0026】請求項4の平面表示装置のバックライトについて説明する。
【0027】第1のプリズムシートによって、一方向に関しては一様な輝度が実現される。また、この一方向とは直交する他の方向に関しては、第2のプリズムシートによって、プリズムの立ち上がり角度θが85゜以上の方向に対してはその輝度が低減される。
【0028】請求項5の平面表示装置のバックライトであると、導光板の相対向する側面に沿って直管状の光源を一本ずつ配するため、光源の長さが短くなり、かつ、光源が少なくとも2本存在するために、発熱効率が上昇して、低温下でも光源がすぐに明るくなる。
【0029】請求項6の平面表示装置のバックライトであると、導電性フレームを光源の発行面側に配し、かつ、この導電性フレームが接地されていることにより、光源からのリーク電流を最小限に抑え、かつ、平面表示装置の表示セルへのビートノイズの発生を抑えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例の液晶表示装置におけるバックライト10について説明する。このバックライト10は、図12に示すナビゲーションシステムの液晶表示装置に使用されるもので、運転席と助手席との間の車のセンターコンソロールにセットされている。以下の説明における上下左右は、図12に示すように、バックライト10の上がフロントガラス側、右が運転席側、左が助手席側となる。
【0031】図1は、バックライト10の分解斜視図であり、図2はその縦断面図である。以下、これら図を用いてバックライト10の構造について説明する。
【0032】長方形の導光板12には、第1のプリズムシート14が積層され、その上面に拡散シート16が積層され、その上面に第2のプリズムシートが積層されている。
【0033】導光板12の両長辺側に沿って、一対の直管状のランプ(冷陰極管)20,22がそれぞれ配され、これらから並列にランプ20,22に電源を供給するコード24が伸び、このコード24が不図示のインバータ回路に延びている。
【0034】導光板12の下面には反射シート26が配され、その下面にはさらに補強用の金属板28が配されている。反射シート26の両側は、導光板12の両側に位置する2本のランプ20,22を覆うように伸びている。そして、この反射シート26の上端部は第1のプリズムシート14の下方に配されている。
【0035】以上のようにして組み立てられた部材を、合成樹脂よりなる箱状のフレーム30に収納し、バックライト10の上面には、額縁状の導電性フレーム32が被せられている。
【0036】上記構成のバックライト10のうち、まず、第1のプリズムシート14、拡散シート16、第2のプリズムシート18の構造について図3〜図6に基づいてさらに詳しく説明する。
【0037】第2のプリズムシート18の拡大図が図4である。
【0038】この図4に示すように、第2のプリズムシート18は、ポリエステルフィルムよりなる基材30の上面にアクリル系樹脂よりなるプリズム層36が形成されたものである。このプリズム層36のプリズム38は、バックライト100の長辺側に沿って平行に、すなわち、液晶表示装置の左右方向に沿ってプリズム38が伸びている。このプリズム38は、図4に示すように、基材30の上面とプリズム層36の一方の辺との交わる角度(以下、立ち上がり角度という)θが90゜となっている。そして、この立ち上がり角度90゜となっている側(以下、立ち上がり側という)が、図12の液晶表示装置においては上にあたる。
【0039】この第2のプリズムシート18を用いて、輝度と視角の分布を表したものが図7である。
【0040】図7において、視角の−側(立ち上がり側)が図12の上方であり、+側が下方となっている。
【0041】この図の実線に示すように、本実施例の第2のプリズムシート18を使用すると、視角の−側(上方側)の輝度が従来よりもかなり低減されている。
【0042】これにより、第2のプリズムシート18を用いて垂直方向の輝度を制御し、視角の−側が上方になるようにすれば、図12に示すようにナビゲーションシステムにおいて、フロントガラスへの写り込みを抑えることが可能となる。
【0043】次に、第1のプリズムシート14について説明する。
【0044】図3及び図6に示すように、第1のプリズムシート14は、ポリエステルフィルム層よりなる基材40の下面にアクリル系樹脂より形成されるプリズム層42が形成されている。このプリズム層42は、図6に示すように、二等辺三角形のプリズム44が上下方向に沿って平行に形成されている。すなわち、プリズム44の底辺の角度φが相等しくなっている。
【0045】この第1のプリズムシート14の視角と輝度の分布を表したものが図8である。
【0046】図8の一点鎖線は、従来の基材の上面に二等辺三角形のプリズムを設けたものであり、この図に示すように視角の中心部において輝度が最大となっている。
【0047】点線は、本実施例の第1のプリズムシート14を用いたものであり、輝度が中央部で低くなり、その両側で最大となっている。しかしながら、視角の中央部分で輝度が落ちるのは、液晶表示装置としては好ましくないため、図3に示すように第1のプリズムシート14の上面に拡散シート16を積層している。これによって、図8の実線に示すように、視角の中央部分においてもその輝度の低減が少なくなり、かつ、その左右においても輝度が上昇している。
【0048】以上の特性を利用して、ナビゲーションシステムにおける液晶表示装置の左右方向の輝度を制御すると、図12に示すように左右、すなわち、運転席及び助手席から見てもその輝度が明るく、かつ、中央から見てもその輝度が落ちていないため、ナビゲーションシステムの液晶表示装置としては最適なものとなる。
【0049】以上の第1のプリズムシート14と拡散シート16と、第2のプリズムシート18を組み合わせた状態が図3であり、この図に示すように、第1のプリズムシート14プリズム44と第2のプリズムシート18のプリズム38とは直交するように配すると、それぞれ上下方向と左右方向の輝度制御を行うことが可能となる。
【0050】なお、上記実施例の第2のプリズムシート18において立ち上がり角度θを90゜としたが、図5に示すように、鈍角(例えば120゜)にしても、一方向への輝度を低減することが可能となる。また、立ち上がり角度θは85°以上であれば一方向への輝度は十分に低減できる。
【0051】次に、低温においてもバックライト始動が迅速になる構造について説明する。
【0052】第1の構造は、上記で説明したように、導光板12の相対向する側面にそれぞれ1本ずつ直管状のランプ20,22を設けることにより、L字状、コの字状のようなランプよりも発熱効率が上昇する。この理由は、2本の直管状のランプ20,22を設けることにより、L字状やコの字状のランプよりもランプの長さが短くなり、それによりランプに対する負荷が小さくなので、インバータの発熱効率が高まるからである。また、2本存在することにより輝度も落ちない。
【0053】第2の構造は、冷陰極管であるランプ20,22のガス圧力とガス混合比を変更したものである。その変更した内容が表1に示すものである。
【0054】
【表1】

このように、従来よりもアルゴンの比率を多くし、かつガス圧を約3倍にすることにより、冷陰極管の始動負荷を上昇させ、冷陰極管自身を発熱させ低温時の輝度を上昇させることができる。
【0055】第3の構造は、合成樹脂に金属製フィラーを含有した導電性フレーム32を液晶セル50と、ランプ20,22の間に配し、かつ、この導電性フレーム32を不図示の金蔵製ベゼルカバーとネジでアースを取ることにより、この導電性フレーム32がシールドの役割を果たし、液晶セル50のビートノイズの発生を防止することができる。
【0056】第4の構造は、図2に示すように、補強板である金属板28がランプ20,22から離れた構造となっている。これにより、ランプ20,22からのリーク電流を最小限に抑え、また、液晶セル50のビートノイズの発生を防止することができる。
【0057】図9が、従来のランプと本実施例のランプ20,22の輝度の立ち上がりの比較を行ったものであり、本実施例のランプ20,22であると、300秒で、輝度が1,600cd/mに達している。
【0058】そのため、冬場においてもこのバックライト10を使用したナビゲーションシステムであると、すぐに画面が明るくなり、その使用できる。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明であると、一方の視角の輝度を充分に低減することができる。
【0060】請求項2であると、視角の中央部分の輝度を低減すると共に、その左右の輝度を上げることができる。
【0061】請求項3の発明であると、第1のプリズムシートによって視角の上下方向の一方の輝度を低減させ、かつ、第2のプリズムシートによって視角の中央部分の輝度を低減しつつ左右の視角を上昇させることができる。
【0062】請求項3、4であると、低温時における光源の立ち上がりを迅速に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【代理人】 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外3名)
【公開番号】 特開2001−195913(P2001−195913A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−1263(P2000−1263)