| 【発明の名称】 |
照明器具 |
| 【発明者】 |
【氏名】波多野 浩二
【氏名】伊藤 仁志
【氏名】寺本 悟志
【氏名】辻本 邦彦
【氏名】市川 正明
【氏名】正木 陽介
【氏名】由田 宏史
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| 【要約】 |
【課題】点灯又は消灯操作のためにプルスイッチの引紐を引いたときに、照明器具の揺れを効果的に防止することができる構造を有する照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具の器具本体11は、天井面CLに設けた引掛シーリング12にアダプタ13を介して取り付けられる。器具本体11と天井面CLとの間には隙間があけられる。プルスイッチ14が引掛シーリング12のほぼ直下に配置され、プルスイッチ14の引紐15は、プルスイッチ14から上方に出た後、アダプタ13及び引掛シーリング12の内部を通って、天井面とほぼ平行に外方へ案内され、器具本体11の外側で下方に垂れ下がるように案内されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天井面に設けた引掛シーリングを介して器具本体と天井面との間に隙間をあけて取り付けられ、プルスイッチで点灯又は消灯操作が行われる照明器具であって、プルスイッチの引紐に掛かる力が器具本体の傾きモーメントを発生するのを防ぐ構造を有することを特徴とする照明器具。 【請求項2】 前記引掛シーリングのほぼ直下にプルスイッチが配置され、プルスイッチの引紐がプルスイッチから上方に出た後、天井面とほぼ平行に外方へ案内され、器具本体の外側で下方に垂れ下がるように構成されている請求項1記載の照明器具。 【請求項3】 プルスイッチの引紐の操作端部とプルスイッチとの間に弾性体を含むダンパーが介装され、前記プルスイッチの接点切替力より大きく設定された変形開始力以上の引っ張り力が前記引紐の操作端部に加わったときに、前記弾性体が弾性変形して前記引っ張り力を吸収するように構成されている請求項1又は2記載の照明器具。 【請求項4】 前記弾性体の最大変形可能量が、前記引紐を引き過ぎたときの操作停止位置までのストロークより大きく設定されていることを特徴とする請求項3記載の照明器具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、天井面に設けた引掛シーリングを介して器具本体と天井面との間に隙間をあけて取り付けられ、プルスイッチで点灯又は消灯操作が行われる照明器具に関する。 【0002】 【従来の技術】このような照明器具の構造として、様々な構造が開発され実用化されている。以下に、いつくかの従来構造を挙げ、その問題点を簡単に説明する。 【0003】図10に示す構造では、照明器具のグローブ101の中央部に設けられた貫通孔101aからプルスイッチの引紐が垂れ下がっている。したがって、点灯又は消灯操作のためにプルスイッチの引紐を下方に引っ張ったときに、照明器具に傾きモーメントは掛かりにくく、照明器具が揺れにくい。しかしながら、グローブに貫通孔を設ける必要があり、グローブを照明器具に装着する際に引紐を貫通孔に通す作業が必要となる。また、貫通孔から虫が進入しやすくなるといった欠点もある。 【0004】上記のような問題点を解決する構造として、図11に示す構造、又は図12に示す構造が提案されている。 【0005】図11に示す構造では、天井面に設けた引掛シーリング112を介して器具本体111と天井面との間に隙間をあけて照明器具が取り付けられ、器具本体111の側面からプルスイッチの引紐113が出ている。この引紐113を下方に引っ張ると、器具本体111に引掛シーリング112を支点とする傾きモーメントが掛かり、照明器具が揺れやすくなる。揺れを抑えるために、器具本体111と天井面との間に弾性部材114を介装して、傾きモーメントを吸収することが提案されているが、これのみによって揺れを抑えることは困難である。 【0006】図12に示す構造は、図11の構造における引紐と器具本体との摩擦をできるだけ小さくすることにより、引紐を引っ張ったときに生ずる傾きモーメントを抑えようとするものである。この構造では、引紐123を器具本体121の上部から側方へ案内し、その端部で引紐を下方に垂れ下げさせる引紐案内部材125を設けている。また、図11の構造と同様に、傾きモーメントを吸収するための弾性部材124を器具本体121と天井面との間に設けている。このような構造の詳細は、例えば特開平10−162632号公報に記載されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12に示す従来の構造にあっても、引紐123を引き過ぎた場合等において、引掛シーリング122を支点とする大きな傾きモーメントが器具本体121に掛かり、弾性部材124で吸収しきれない状況が発生し得る。このような場合は、器具本体121に揺れが発生し、照明器具の快適な操作を損なうと共に、器具にダメージを与えるおそれもある。 【0008】そこで、本発明は、上記のような照明器具の構造を更に改良し、点灯又は消灯操作のためにプルスイッチの引紐を引いたときに、照明器具の揺れを効果的に防止することができる構造を有する照明器具を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明による照明器具は、天井面に設けた引掛シーリングを介して器具本体と天井面との間に隙間をあけて取り付けられ、プルスイッチで点灯又は消灯操作が行われる照明器具であって、プルスイッチの引紐に掛かる力が器具本体の傾きモーメントを発生するのを防ぐ構造を有することを特徴とする。 【0010】具体的な第1の構成として、引掛シーリングのほぼ直下にプルスイッチが配置され、プルスイッチの引紐がプルスイッチから上方に出た後、天井面とほぼ平行に外方へ案内され、器具本体の外側で下方に垂れ下がるように構成されていることが好ましい。これにより、プルスイッチの引紐を操作したときにプルスイッチに掛かる力は上向き、すなわち引掛シーリングに向かう力となるので、引掛シーリングを支点とする傾きモーメントがほとんど発生しない。 【0011】本発明の照明器具の第2の構成として、プルスイッチの引紐の操作端部とプルスイッチとの間に弾性体を含むダンパーが介装され、前記プルスイッチの接点切替力より大きく設定された変形開始力以上の引っ張り力が前記引紐の操作部に加わったときに、前記弾性体が弾性変形して前記引っ張り力を吸収するように構成されていることが好ましい。この場合、更に好ましくは、弾性体の最大変形可能量が、前記引紐を引き過ぎたときの操作停止位置までのストロークより大きく設定されている。 【0012】上記の構成によれば、プルスイッチの引紐に過大な引っ張り力が加わっても、引紐の途中に介装された弾性変形可能な部材がその引っ張り力を吸収するので、傾きモーメントの発生が抑制される。また、プルスイッチの破壊の可能性も小さくなる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。 【0014】図1及び図2に、本発明の第1の実施形態に係る照明器具の分解図及び側面断面図を示す。本実施形態の照明器具は、器具本体11、引掛シーリング12、及びアダプタ13を含んでいる。器具本体11は、天井面CLに取り付けられた引掛シーリング12にアダプタ13を介して取り付けられる。 【0015】引掛シーリング12及びアダプタ13の互いに接触する面の中央部にはプルスイッチ14の引紐15が通る貫通孔12a及び13aが設けられている。また、引掛シーリング12の側面にも引紐15の貫通孔12bが形成されている。更に、引掛シーリング12の内部には、図2に示すように、鉛直方向に延びる引紐15を水平方向に転換させる案内部材12cが設けられている。 【0016】プルスイッチ14は、取付台16を介して引掛シーリング12及びアダプタ13のほぼ直下に位置するように器具本体11に取り付けられている。プルスイッチ14から上方へ出た引紐15は、アダプタ13の貫通孔13a及び引掛シーリング12の貫通孔12aを通り、引掛シーリング12の内部で案内部材12cに沿って水平方向に方向転換し、引掛シーリング12の側面に設けられた貫通孔12bを通ってほぼ水平に(天井面とほぼ平行に)外方へ案内される。 【0017】引紐15は、更に器具固定部材17の鉛直面に設けられた貫通孔17aを通り、器具本体11の外側で下方に垂れ下がる。器具固定部材17の一端側は、螺子18によって器具本体11の上面に固定されている。また、器具本体11を引掛シーリング12及びアダプタ13を介して天井面CLに取り付けた際に、器具固定部材17の他端側がつまみ付螺子19によって天井面CLに固定される。 【0018】上記のような構造により、本実施形態の照明器具は、プルスイッチ14の引紐15を引っ張り操作したときに傾きモーメントがほとんど生じない。仮に多少の傾きモーメントが生じたとしても、器具固定部材17によって器具本体11の傾動が防止される。 【0019】なお、器具固定部材17は、図1及び図2から分かるように、金属板を折り曲げて形成したものであり、その機能から強度はさほど必要がない。したがって、容易に変形可能な材質及び寸法の金属板で器具固定部材17を形成し、器具本体11を天井面CLに取り付けた際に、器具本体11と天井面CLとの間隔のばらつきに応じて、器具固定部材17を変形できるようにすることが好ましい。また、器具固定部材17は予め器具本体11に取り付けておくことができるので、紛失の可能性が少ない。更に、器具固定部材17を天井面CLに固定する作業は、つまみ付螺子19を用いて、誰でも容易に行うことができる。 【0020】図3及び図4は、本発明の第2の実施形態に係る照明器具の分解図及び側面断面図を示している。本実施形態の照明器具は、器具本体21、引掛シーリング22、及びアダプタ23を含んでいる。器具本体21は、天井面CLに取り付けられた引掛シーリング22にアダプタ23を介して取り付けられる。 【0021】引掛シーリング22及びアダプタ23の互いに接触する面の中央部にはプルスイッチ24の引紐25が通る貫通孔22a及び23aが設けられている。また、引掛シーリング22の側面にも引紐25の貫通孔22bが形成されている。更に、引掛シーリング22の内部には、図4に示すように、鉛直方向に延びる引紐25を水平方向に転換させる案内部材22cが設けられている。 【0022】プルスイッチ24は、取付台26を介して引掛シーリング22及びアダプタ23のほぼ直下に位置するように器具本体21に取り付けられている。プルスイッチ24から上方へ出た引紐25は、アダプタ23の貫通孔23a及び引掛シーリング22の貫通孔22aを通り、引掛シーリング22の内部で案内部材22cに沿って水平方向に方向転換し、引掛シーリング22の側面に設けられた貫通孔22bを通って天井面CLとほぼ平行に外方へ案内される。引紐25は、更に天井面CLに固定されたフック金具27を通り、器具本体21の外側で下方に垂れ下がる。 【0023】本実施形態の構造では、第1の実施形態の器具固定部材17を省き、代わりに汎用のフック金具27を用いて引紐25の方向を水平方向から鉛直方向へ転換させている。したがって、第1の実施形態の器具固定部材17のように、器具本体の周辺部を天井面に固定することにより器具本体の傾動を防止する効果は得られない。しかしながら、第1の実施形態と同様に、プルスイッチ24の引紐25が上方、すなわち引掛シーリングに向かう構造を有するので、引紐25を引っ張り操作したときに傾きモーメントがほとんど生じない。したがって、引紐25の引っ張り操作による器具本体21の傾動がほとんど生じ得ない。 【0024】本実施形態の構造は、汎用のフック金具27を用いて引紐25の方向を水平方向から下方へ転換させるので、専用の器具固定部材17を用いる第1の実施形態よりコスト面で有利である。また、天井面CLへのフック金具27の取付は一層容易である。更に、天井面CLにフック金具27を取り付ける位置に関して、ユーザが使用しやすい位置を選択することができる。 【0025】図5は、本発明の第3の実施形態に係る照明器具の側面断面図を示している。本実施形態の照明器具は、器具本体31、引掛シーリング32、及びアダプタ33を含んでいる。器具本体31は、天井面CLに取り付けられた引掛シーリング32にアダプタ33を介して取り付けられる。 【0026】器具本体31の上面にプルスイッチ34が固定され、そのフック部には引紐が接続される代わりにダンパー35の一端側が接続され、ダンパー35の他端側に引紐36が接続されている。プルスイッチ34のフック部は横方向に突出し、ダンパー35及び引紐36は水平方向に(天井面CLとほぼ平行に)延びている。その後、引紐36は器具本体31の外周部に固着されたガイド部を通って下方へ垂れ下がっている。 【0027】図6が、ダンパー35の構造を示す分解図である。ダンパー35は、フック40が固着されたケーシング41、摺動ピストン42、弾性体としてのコイルばね43及びカバー44を含む。 【0028】ケーシング41はシリンダ状の部材であり、その一端面にはフック40が固着され、他端面は開口している。ケーシング41内に摺動ピストン42、及びコイルばね43が収納され、摺動ピストン42のロッドが通る貫通孔を有するカバー44によってケーシング41の開口端面が閉じられている。 【0029】図5に示すように、ダンパー35のフック40はプルスイッチ34のフック部に接続され、摺動ピストン42のロッドの先端部42aには引紐36が接続される。仮に、ダンパー35のフック40を固定し、引紐36を介して摺動ピストン42のロッドに引っ張り力を加え、その引っ張り力を大きくしていくと、やがてコイルばね43が圧縮されながら摺動ピストン42の先端部42aがケーシング41から延び出ていく。 【0030】上記のコイルばね43が圧縮され始めるときの変形開始力は、プルスイッチ34の接点切替力より大きく設定されている。したがって、通常の操作では、引紐36の操作端部36aに下向きの力が加えられたとき、ダンパー35のコイルばね43はほとんど圧縮されず、引紐36の操作端部36aに加えられた下向きの力はほぼプルスイッチ34の切替操作力として働く。 【0031】しかし、プルスイッチ34の接点切替力より大きく設定された変形開始力以上の引っ張り力が引紐36の操作端部36aに加えられると、ダンパー35のコイルばね43が弾性変形して(圧縮されて)、その引っ張り力を吸収する。この結果、過大な引っ張り力による器具本体31への傾きモーメントの発生が抑制される。また、プルスイッチ34の破壊の可能性も小さくなる。 【0032】特に、コイルばね43の最大変形可能量つまり最大圧縮長さが、引紐36を引き過ぎたときの操作停止位置までのストロークより大きく設定されていることが好ましい。これにより、プルスイッチ34に過大な力が加わって破壊に至る可能性を一層低減することができる。 【0033】上記のコイルばね43を含むダンパー35の機能に関し、図7から図9を用いて詳細に説明する。図7は、コイルばね43の変形量(長さ)と反力(復元力)とのフックの法則に従う関係を示すグラフである。図8はプルスイッチ34の操作変移量と操作荷重との関係を示すグラフである。図9はコイルばね43を含むダンパー35の特性を含めて、引紐36の操作変移量とプルスイッチ34の操作荷重との関係を示すグラフである。 【0034】図7に示すように、ダンパー35は、コイルばね43の変形量と反力との比例関係のうち、太線で描かれた領域を使用する。すなわち、コイルばね43の自由状態での変形量をゼロとすれば、コイルばね43は変形量L1まで圧縮された状態でダンパー35のケーシング41内に収納されている。このときのコイルばね43の反力(復元力)はF2であり、これが引紐36に引っ張り力を印加していないときの初期状態である。したがって、前述の変形開始力に相当する初期反力F2がプルスイッチ34の接点切替力F1より大きくなるように、コイルばね43の初期変形量L1が決められる。 【0035】また、コイルばね43の最大変形可能量をL2とすれば、L2−L1に相当する長さが、引紐36を引き過ぎたときの操作停止位置までのストロークより大きく設定されている。そして、最大変形可能量L2のときの反力(復元力)F3は、機器本体が傾く荷重F4より小さく設定されている。 【0036】図8は、本実施形態に使用されるプルスイッチ34の操作変移量と操作荷重との関係の一例を示している。このように、操作変移量と操作荷重との関係は、引紐36を引っ張ったときと戻したときとで異なる経路をとる。つまりヒステリシス特性を呈する。上述の接点切替力F1は、図中に示されている通りである。 【0037】図9は、引紐36を引っ張ったときの操作変形量とプルスイッチ34の操作荷重との関係を示している。したがって、この図の特性は、図7に太線で示したコイルばね43の使用領域における特性と、図8に示したプルスイッチ34の引紐36を引っ張ったときの特性とを合成したものとなる。 【0038】以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の形態で実施することができる。例えば、第1又は第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせることも可能である。また、第3の実施形態において、ダンパーをプルスイッチと引紐との間ではなく、引紐の途中に介装してもよい。要は、引紐の操作端部とプルスイッチとの間にダンパーを介装すればよい。 【0039】 【発明の効果】以上に説明したように、本発明の照明器具によれば、プルスイッチの引紐に掛かる力が器具本体の傾きモーメントを発生するのを防ぐ構造を有するので、点灯又は消灯操作のためにプルスイッチの引紐を引いたときに、照明器具の揺れを効果的に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月15日(1999.12.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111556 【弁理士】 【氏名又は名称】安藤 淳二 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−176323(P2001−176323A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−356677 |
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