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【発明の名称】 照明器具
【発明者】 【氏名】岡本 光広

【氏名】黒木 芳文

【氏名】坂下 由浩

【要約】 【課題】電子式安定器の温度上昇を抑え、寿命の長い照明器具を提供する。

【解決手段】樹脂成形品である円盤状の器具本体1に電子式安定器2が取り付けられ、球面状の反射板13により覆われる。反射板13は器具本体1より熱伝導率の高い材質により構成されており、反射板13の外周部の鍔部12は蛍光ランプのランプ径よりも外周方向に延出されている。また、器具本体1には、電子式安定器2が取り付けられる位置の外周方向であり、鍔部12が重なる位置に孔部14が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂成形品からなる器具本体と、器具本体に取り付けられる電子式安定器と、器具本体に取り付けられて電子式安定器を覆い、器具本体と反対側の面に配置される蛍光ランプのランプ光を反射する反射板を有するとともに、前記電子式安定器の温度上昇を抑える放熱手段を備えていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】 前記放熱手段は、前記器具本体の電子式安定器が取り付けられる位置の外周部分に設けられた孔部であり、この孔部は器具本体の反射板と重なる部分に設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】 前記放熱手段は、前記反射板の材質を樹脂よりも熱伝導性のよいものとし、前記反射板の鍔部を前記蛍光ランプのランプ径よりも外周側に延出することであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の照明器具。
【請求項4】 前記器具本体には電子式安定器を保護するためその周囲を囲むように壁が立設されており、前記放熱手段は前記壁に穴が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の照明器具。
【請求項5】 前記蛍光ランプは、二重に配列された径の異なる環状の蛍光ランプであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の照明器具。
【請求項6】 遠隔操作用送信器から送信される蛍光ランプの制御信号を受信する遠隔操作用受信部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の照明器具は、天井面などの造営面に配置される板金製である器具本体に蛍光ランプを点灯するための電子式安定器が天井面と反対側に取り付けられ、その電子式安定器を覆う板金製の反射板が器具本体に取り付けられるよう構成されていた。この反射板には器具本体と反対側に蛍光ランプが配置されており、この反射板によりランプ光が器具本体と反対側に反射される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この蛍光ランプからの放射熱は反射板を器具本体側方向に透過し、器具本体に取り付けられている電子式安定器の温度が上昇していた。また、電子式安定器が器具本体と反射板によって密閉されているため、発生する熱は電子式安定器の取り付けられている収納スペースに閉じ込められ、電子式安定器の温度が上昇していた。さらに、器具本体と反射板がともに板金製である同一材料のため熱伝導率の差がないので、熱の対流が起こらず、発生した熱は電子式安定器の収納スペースに溜まってしまい、電子式安定器の温度上昇を起こしていた。このような電子式安定器の温度上昇によりその部品温度が上昇し、照明器具の寿命が短くなってしまうという問題があった。
【0004】本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は電子式安定器の温度上昇を抑え、寿命の長い照明器具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1の発明は、樹脂成形品からなる器具本体と、器具本体に取り付けられる電子式安定器と、器具本体に取り付けられて電子式安定器を覆い、器具本体と反対側の面に配置される蛍光ランプのランプ光を反射する反射板を有するとともに、前記電子式安定器の温度上昇を抑える放熱手段を備えていることを特徴とする。
【0006】よって、器具本体が樹脂成形品であるために軽量で製作が容易であり、導電性をもたないので絶縁板などの余分な部品も必要ない。また、電子式安定器の温度上昇を抑える放熱手段を備えているため、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、前記放熱手段は、前記器具本体の電子式安定器が取り付けられる位置の外周部分に設けられた孔部であり、この孔部は器具本体の反射板と重なる部分に設けられていることを特徴とする。
【0008】よって、蛍光ランプからの放射熱が反射板を伝わり、器具本体に設けられた孔部から外部へ発散されるため、熱が器具本体と反射板とで囲まれた空間にこもることがなく、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、その部品温度の上昇を抑えて器具の寿命が短くならないようにできる。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記放熱手段は、前記反射板の材質を樹脂よりも熱伝導性のよいものとし、前記反射板の鍔部を前記蛍光ランプのランプ径よりも外周側に延出することであることを特徴とする。
【0010】反射板の材質を器具本体より熱伝導性が良いものとしているため、熱の対流を起こして蛍光ランプからの放射熱が器具本体と反射板とで囲まれた電子式安定器のある空間に溜まるのを抑え、熱伝導性の良い反射板からその外周部方向に熱を逃がして、電子式安定器の温度上昇を減少させることができる。さらに、反射板の鍔部を蛍光ランプのランプ径よりも外側に延出したため、より効果的に蛍光ランプからの放射熱を反射板の外周部へ逃がすことにより、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、その部品温度の上昇を抑えて、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記器具本体には電子式安定器を保護するためその周囲を囲むように壁が立設されており、前記放熱手段は前記壁に穴が設けられていることを特徴とする。
【0012】よって、壁により電子式安定器を外部から保護できるとともに、壁に設けられた穴により電子式安定器から発生する熱を壁外に放出して電子式安定器の温度上昇を減少させ、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記蛍光ランプは、二重に配列された径の異なる環状の蛍光ランプであることを特徴とする。よって、請求項1から請求項4の効果と同様の効果が得られる。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、遠隔操作用送信器から送信される蛍光ランプの制御信号を受信する遠隔操作用受信部を備えたことを特徴とする。よって、蛍光ランプを遠隔操作することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図面を用いて、本発明の実施形態1を説明する。図1は本発明の照明器具の分解斜視図、図2は器具本体の斜視図、図3、図4、図5、図6はそれぞれ照明器具の上面図、下面図、側面図、他の一部破断側面図である。各図において、樹脂成形品である円盤状の器具本体1には、天井に取り付けられる取付面と反対側の面の中央部に設けられた筒状の筒部10の周囲に略コ字形の基板5上にスイッチ6や豆球ソケット7や蛍光ランプのソケット8などの部品が実装された蛍光ランプ点灯のための電子式安定器2が器具本体1上の突起に固定されて取り付けられる。このスイッチ6は、器具本体1の端部に取り付けられたスイッチレバー24の先端部24aに固定され器具本体1の外部に引き出される引きひもを引くことにより切り換わり、蛍光ランプの点灯、消灯が切り換わる。
【0016】この器具本体1は、電子式安定器2が取り付けられる位置の外周部分に略等間隔で円周上に設けられた6つの略楕円状の孔部14を有しており、この孔部14は球面状の板金である反射板13が器具本体1の取付面と反対側の面に取り付けられるときに、反射板13の外周方向に延出する鍔部12が重なる部分に設けられている。反射板13は器具本体1にかしめて取り付けられ、電子式安定器2が反射板13により覆われる。器具本体1の筒部10の近辺に設けられた台部15上には、遠隔操作用の送信器から送信される蛍光ランプの点灯、消灯などを制御する信号を受信する遠隔操作用受信部なるリモコン受光部16が配置され、リモコン受光部16を介して蛍光ランプが遠隔制御される。
【0017】このように電子式安定器2や反射板13などが取り付けられた器具本体1は、天井に取り付けられた器具取付部品11が取付面より筒部10内部に挿通され、器具取付部品11に設けられた突起11aが筒部10の内壁に係止されて、天井に取り付けられる。
【0018】反射板13には、豆球ソケット7に取り付けられる豆球、ソケット8、およびリモコン受光部16が器具本体1と反対側に表出する穴部17b,17c,17dと、筒部10が対面する穴部17aが設けられ、また反射板13の器具本体1と反対側の表面(天井面に対して下面)には蛍光ランプを固定する固定部18が設けられており、その表面に二重に配列された径の異なる環状の蛍光ランプ(図示せず)がソケット8と固定部18により機械的に固定されるとともに、ソケット8により電子式安定器2と電気的に接続される。このように、反射板13に取り付けられた蛍光ランプのランプ光は反射板13により反射される。この反射板13は電子式安定器2を覆うことにより、電子式安定器2の充電部を保護する役目も兼ねている。ここで、図4に示すように、反射板13はその直径Yが、ソケット8と固定部18により固定される蛍光ランプのランプ径Xよりも大きく、鍔部12はランプ径Xの外周側に延出している。
【0019】上記したように、器具本体1が樹脂成形品であるため、軽量で製造が容易であり、導電性を持たないため絶縁板などの余分な部品の必要性もなく、また放熱手段として、反射板13の材質を器具本体1を構成する樹脂よりも熱伝導性の良い板金とし、反射板13の鍔部12を、蛍光ランプのランプ径よりも外周側に延出するようにしているため、反射板13を器具本体1を構成する樹脂よりも熱伝導性の良い板金とすることで、熱の対流を起こして蛍光ランプからの放射熱が器具本体1と反射板13とで囲まれた蛍光ランプの上方に位置する電子式安定器2のある空間に溜まるのを抑え、熱伝導性の良い反射板13からその外周部方向に熱を逃がして、電子式安定器2の温度上昇を減少させることができ、さらに、反射板13の鍔部12は、蛍光ランプのランプ径よりも外周側に延出しているため、蛍光ランプの放射熱が反射板13を伝わり、比較的低温である外周部に流れることにより、より効果的に器具の熱を外周方向に逃がして、電子式安定器2の温度上昇を減少させることができる。これにより、伝熱シート、放熱フィン、ファンなどの熱対策のための部品を追加する必要もなく、電子式安定器2の部品温度の上昇を抑えて、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0020】またここで、器具本体1を難燃性の樹脂とし、反射板13の材質をそれより熱伝導性の良いspcなどの金属とすることで、同様に電子式安定器2の温度上昇を抑えることができる。このとき、万一電子式安定器2の部品が発火して赤熱した部品が落下しても、電子式安定器2の重力方向にある金属製の反射板13に着地し延焼しないため安全である。
【0021】更に、この器具本体1は、電子式安定器2が取り付けられる位置の外周部分に放熱手段である孔部14を有しており、反射板13の鍔部12がこの孔部14に重なるため、蛍光ランプからの放射熱が反射板13を伝わり鍔部12より孔部14を通って、器具外部である天井面に発散され、熱が反射板13と器具本体1で囲まれた内部にこもることもない。よって、電子式安定器2の温度上昇を減少させることができ、その部品温度の上昇を抑えて器具の寿命が短くならないようにでき、また孔部14を設けることで器具本体1の重量を軽減できる。
【0022】次に、照明器具の天井への取付方法を図7を用いて説明する。まず、天井に器具取付部品11を電気的に接続し、かつ機械的に固定する。この器具取付部品11を器具本体1の筒部10に挿通し、器具取付部品11の突起11aを筒部10の内壁に係止させ、二重に配列された径の異なる環状の蛍光ランプ19a,19bや反射板13が取り付けられた器具本体1を天井に固定する。そして、器具取付部品11の略中央部の接続部にコネクタケーブル20の一端を接続し、その他端を器具本体1に取り付けられた電子式安定器2に接続し、天井配線と電子式安定器2が電気的に接続される。
【0023】次に、器具本体1の外周部に略等間隔に3つ設けられたカバー取付部21と、光透過性のカバー22の内周部上端に6つ設けられた取付突部23のうちの3つをそれぞれカバー22の回転により係止させて、器具本体1にカバー22を取り付ける。
【0024】尚、図1から図6においては、カバー22の図示を省略している。
【0025】(実施形態2)次に、本発明の実施形態2を説明する。本実施形態の照明器具は図1に示す照明器具の器具本体1に加えて、電子式安定器2が取り付けられる周囲に電子式安定器2を囲んで、図8に示すように壁25が立設されている。この壁25は、その内側に配置される電子式安定器2(図示せず)の充電部を外部から保護するためと、器具本体1の強度を増加するために設けられている。そして、この壁25には、電子式安定器2から発生する熱を壁25の外部に逃がすための放熱手段である横穴26が設けられている。これにより、電子式安定器2の温度上昇を減少させ、その部品温度の上昇を抑えて器具の寿命が短くならないようにしている。尚、他の構成は実施形態1と同様のためその説明を省略する。
【0026】
【発明の効果】上記したように、請求項1の発明は、樹脂成形品からなる器具本体と、器具本体に取り付けられる電子式安定器と、器具本体に取り付けられて電子式安定器を覆い、器具本体と反対側の面に配置される蛍光ランプのランプ光を反射する反射板を有するとともに、前記電子式安定器の温度上昇を抑える放熱手段を備えているので、器具本体が樹脂成形品であるために軽量で製作が容易であり、導電性をもたないので絶縁板などの余分な部品も必要なく、電子式安定器の温度上昇を抑える放熱手段を備えているため、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0027】また、請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、前記放熱手段は、前記器具本体の電子式安定器が取り付けられる位置の外周部分に設けられた孔部であり、この孔部は器具本体の反射板と重なる部分に設けられているので、蛍光ランプからの放射熱が反射板を伝わり、器具本体に設けられた孔部から外部へ発散されるため、熱が器具本体と反射板とで囲まれた空間にこもることがなく、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、その部品温度の上昇を抑えて器具の寿命が短くならないようにできる。
【0028】また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記放熱手段は、前記反射板の材質を樹脂よりも熱伝導性のよいものとし、前記反射板の鍔部を前記蛍光ランプのランプ径よりも外周側に延出することであるので、反射板の材質を器具本体より熱伝導性が良いものとしているため、熱の対流を起こして蛍光ランプからの放射熱が器具本体と反射板とで囲まれた電子式安定器のある空間に溜まるのを抑え、熱伝導性の良い反射板からその外周部方向に熱を逃がして、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、さらに反射板の鍔部を蛍光ランプのランプ径よりも外側に延出したため、より効果的に蛍光ランプからの放射熱を反射板の外周部へ逃がすことにより、電子式安定器の温度上昇を減少させることができ、その部品温度の上昇を抑えて、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0029】また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記器具本体には電子式安定器を保護するためその周囲を囲むように壁が立設されており、前記放熱手段は前記壁に穴が設けられているため、壁により電子式安定器を外部から保護できるとともに、壁に設けられた穴により電子式安定器から発生する熱を壁外に放出して電子式安定器の温度上昇を減少させ、器具の寿命が短くならないようにできる。
【0030】また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記蛍光ランプは二重に配列された径の異なる環状の蛍光ランプであるため、請求項1から請求項4の効果と同様の効果が得られる。
【0031】また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、遠隔操作用送信器から送信される蛍光ランプの制御信号を受信する遠隔操作用受信部を備えたため、蛍光ランプを遠隔操作することができる。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【公開番号】 特開2001−76530(P2001−76530A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−246665