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【発明の名称】 光源装置
【発明者】 【氏名】井田 浩三

【氏名】千葉 清

【要約】 【課題】出射光の輝度が高い光源装置を提供する。

【解決手段】導光体に光源からの光を入射し、前記導光体の光出射面から光を出射する光源装置において、前記導光体が、少なくとも一つの表面に光拡散処理が施されるとともに、屈折率の異なる有機微粒子を含有する光拡散性を有するプラスチック材料により形成されており、前記有機微粒子の量を、前記導光体の表面に光拡散処理が施されず有機微粒子を含有するときの出射光の輝度が、前記導光体の表面に光拡散処理が施され有機微粒子を含有しないときの出射光の輝度の2〜10%になるようにした光源装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導光体に光源からの光を入射し、前記導光体の光出射面から光を出射する光源装置において、前記導光体が、少なくとも一つの表面に光拡散処理が施されるとともに、屈折率の異なる有機微粒子を含有する光拡散性を有するプラスチック材料により形成されており、前記有機微粒子の量を、前記導光体の表面に光拡散処理が施されず有機微粒子を含有するときの出射光の輝度が、前記導光体の表面に光拡散処理が施され有機微粒子を含有しないときの出射光の輝度の2〜10%になるようにしたことを特徴とする光源装置。
【請求項2】 前記導光体の光出射面以外の面に反射膜を設けたことを特徴とする請求項1記載の光源装置。
【請求項3】 前記プラスチック材料は、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、MS樹脂及びポリカーボネート樹脂からなる群から選択される一種又はそれらの組合せからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項4】 前記微粒子は、酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウムの無機微粒子及びメタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂の有機微粒子からなる群から選択される一種又はそれらの組合せからなり、平均粒径が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に光拡散処理が施された導光体に光源からの光を入射して光出射面から光を出射する光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、薄型の看板、表示装置、照明器具、液晶表示装置の背面光源等に用いられる光源装置として、導光体に光源からの光を入射して任意の形状又はパターンで発光させるものが知られている。このような光源装置における導光体は、できるだけ光を吸収することのないものが望ましいので、透明性の優れたメタクリル樹脂が用いられている。この種の光源装置としては、より輝度が高く、よりコンパクトであることが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の光源装置の方式では輝度を高くすることに限界があり、より輝度の高い高性能な光源装置の出現が望まれていた。本発明の目的は、より輝度の高い高性能な光源装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決させるための手段】上記目的は、導光体に光源からの光を入射し、前記導光体の光出射面から光を出射する光源装置において、前記導光体が、少なくとも一つの表面に光拡散処理が施されるとともに、屈折率の異なる有機微粒子を含有する光拡散性を有するプラスチック材料により形成されており、前記有機微粒子の量を、前記導光体の表面に光拡散処理が施されず有機微粒子を含有するときの出射光の輝度が、前記導光体の表面に光拡散処理が施され有機微粒子を含有しないときの出射光の輝度の2〜10%になるようにしたことを特徴とする光源装置によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳細に説明する。本発明による光源装置の一例を図1に示す。冷陰極管の光源10に導光体12が接して設けられている。導光体12の下面には光拡散処理が施され光拡散層14が形成されている。光拡散層14は、微粒子を含む拡散剤を含有する拡散性インキ等を導光体12の下面に印刷することにより形成されている。
【0006】光拡散層14としては、図1に示したものに限らず、導光体12の下面に微細な凹凸を形成して表面に光拡散性を付与するようにしてもよい。微細な凹凸を形成する方法としては、サンドブラスト、印刷等のような後処理、パターンロールによる熱転写処理、凹凸のあるセルによるキャスト等の種々の方法がある。
【0007】導光体12の下面の光拡散層14には必要に応じて反射膜16が形成され、導光体12の光出射面上には光拡散板18が載置されている。光源10及び導光体12は光源装置の外囲器20に収納され固定されている。
【0008】光源10から導光体12に入射した光は、光拡散層14で拡散されると共に反射膜16で反射されることにより、導光体12の光出射面から出射する。導光体12の光出射面上に光拡散板18を載置することにより、導光体12からの出射光の輝度のムラを少なくすることができる。
【0009】本発明の光源装置は、導光体12が内部に屈折率の異なる微粒子を含有する光拡散性を有するプラスチック材料により形成されていることを特徴としている。したがって、導光体12の表面に形成した光拡散層14による光の散乱に加え、導光体12内部でも、含有する微粒子により光が散乱されることにより、光出射面から出射される光の輝度がより高くなる。
【0010】導光体12の内部に分散された微粒子の含有量は、表面に光拡散処理が施されず内部に微粒子を含有しているときの導光体12の出射光の輝度(A)が、表面に光拡散処理が施され内部に微粒子を含有していないときの導光体12の出射光の輝度(B)の2〜10%となるようにすることが好ましく、さらに好ましくは2.5〜9.2%の範囲である。これは、出射光の輝度Aが輝度Bの2%より小さいと微粒子を含有することによる輝度向上効果が小さくなり、10%より大きいと導光体12の光源10に近い部分が明るくなり輝度にムラを生じるためである。また、導光体12の内部に分散された微粒子の含有割合(濃度)としては、1000ppm以下であり、好ましくは100ppm以下、より好ましくは10ppm以下の範囲である。
【0011】導光体12の製造方法としては、拡散剤を含有させた材料を重合させる方法、押出し成型による方法、射出成型による方法等が挙げられる。光源10としては、図1で示した冷陰極管の他に、蛍光ランプ等の線状光源でもよいし、ハロゲンランブ等のような点状光源であってもよい。また、導光体12の形状も図1で例示した四角板形状の他に、任意の板形状や棒形状のように、必要に応じたいかなる形状でもよい。
【0012】導光体12の材料としては、透明性プラスチックであればいかなるプラスチックでもよいが、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0013】導光体12の内部に分散される微粒子は、光を拡散させるために、導光体12を構成するプラスチック材料と屈折率の異なる材料からなる。例えば、酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機粒子や、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂等の有機微粒子が挙げられる。これら微粒子の平均粒径は0.1〜20μmであることが好ましい。これは、平均粒径が0.1μmより小さいと光散乱性の波長依存性が大きくなり、出射光は光源10の色より黄色が強くなる傾向にあるためである。また、平均粒径が20μmより大きいと散乱光のムラが目立つ傾向にあるためである。
【0014】
【実施例】実施例1〜9、比較例1〜6メタクリル酸メチル部分重合体(重合率20%)100重量部に、表1に示した拡散剤を同じく表1に示した濃度で添加し、セルキャストの常法にしたがって、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを0.05重量部、紫外線吸収剤として2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリニアゾールを0.005重量部、離型剤としてジオクチルスルフォコハク酸ナトリウムを0.001重量部添加して攪拌する。脱気後、厚さ6mmのガラス板2枚と周囲を塩化ビニル製のチューブで構成したセルの中に注入し、70℃の水浴重合により2時間、続いて120℃の空気浴重合で2時間かけて重合を完結させて、厚さ3mmのメタクリル樹脂板を作成した。比較例1は、拡散剤を添加しない以外は実施例1〜9、比較例2〜6と同様である。
【0015】光拡散処理の方法:得られたメタクリル樹脂板の背面に、拡散剤を有する帝国インキ製造株式会社製のセリコール13−マットメジューム80重量%とセリコール13−遅効コンパウンド20重量%を混合してインキとした。このインキの濃度が均一となるような網点グラデーションを施した250メッシュのスクリーンを用いて光拡散層のスクリーン印刷を行った。
【0016】光反射層と光源の取付け:光拡散処理を施したメタクリル樹脂板を縦215mm、横170mmに切断し、入射面となる長辺側端面をサンドペーパ及び羽布により研磨する。表面に光拡散処理を施した側を反射率91%のAg蒸着フィルムで覆った。長辺側端面から、光源として直径5.6mm、長さ270mm、12V、2.1Wの冷陰極管を密着させ、管電流を4.7mAとして光源装置を構成した。
【0017】輝度の測定方法:導光体の光入射面から距離10〜160mmの輝度を視野角1度の輝度計を用いて出射面法線方向から輝度を測定し、その平均値を出射面法線方向の平均輝度とした。測定方法Aは、導光体に光拡散層を形成しないで測定する輝度測定方法である。測定法方Bは、導光体に光拡散層を形成し、出射面に拡散板として透過率45%、拡散率73%である厚さ2mmのメタクリル樹脂板を使用した測定方法である。
【0018】実施例1〜9、比較例2〜6のα(%)は、各実施例の測定方法Aによる測定輝度の比較例1の測定方法Bによる測定輝度143(nt)に対する百分率である。図2は、光源面からの距離を横軸とし、測定方法Bによる測定輝度を縦軸として、実施例2、比較例1及び比較例5の測定値のグラフである。
【0019】実施例10、11、比較例7光拡散処理方法がメタクリル樹脂板の背面に白色インキによりスクリーン印刷した点を除いては実施例1〜9、比較例2〜6と同じである。比較例7は、拡散剤を添加しない点を除いて実施例10、11と同様である。実施例10、11のα(%)は、各実施例の測定方法Aによる測定輝度の比較例7の測定方法Bによる測定輝度280(nt)に対する百分率である。
【0020】
【表1】

【0021】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、導光体表面に光拡散層を形成するとともに、内部に屈折率の異なる微粒子を特定量含有する光散乱性を有するプラスチック材料により導光体を形成することにより、出射光の輝度をより高くすることができる。
【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【出願日】 平成2年10月5日(1990.10.5)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−76523(P2001−76523A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願2000−227597(P2000−227597)