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【発明の名称】 発光ダイオード照明装置
【発明者】 【氏名】坂原 広重

【要約】 【課題】温度によって光量が変動することのない発光ダイオード照明装置を提供する。

【解決手段】基板上に所定のパターンで配列された複数のLED31は、同一パターンのLED挿入孔が穿孔された放熱板32と嵌合している。LEDはLED駆動部53から供給される電流パルスによって発光する。放熱板上には放熱板の温度を検出する熱電対51および放熱板の熱を吸収するサーモモジュール52が配置される。温度制御部54は熱電対で検出された放熱板の温度を設定温度に制御するためにサーモモジュールを駆動する電流を決定する。従って、長時間しようしても温度上昇が抑制され、光量が変動することが防止される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の発光ダイオードと、前記複数の発光ダイオードの配置パターンに対応して穿孔された挿入孔によって前記複数の発光ダイオードと嵌合する放熱板と、前記放熱板から除熱する除熱手段と、を具備する発光ダイオード照明装置。
【請求項2】 前記除熱手段が、前記放熱板に接続するフィンである請求項1に記載の発光ダイオード照明装置。
【請求項3】 前記除熱手段が、前記放熱板を空気冷却するファンである請求項1に記載の発光ダイオード照明装置。
【請求項4】 前記除熱手段が、前記放熱板を水冷却する冷却管である請求項1に記載の発光ダイオード照明装置。
【請求項5】 前記除熱手段が、前記放熱板の温度を検出する温度検出手段と、前記放熱板の熱をペルチェ効果によって吸収するサーモモジュールと、前記温度検出手段によって検出された前記放熱板の温度を予め定められた設定温度となるように前記サーモモジュールに供給する電流を制御する温度制御手段と、で構成される請求項1に記載の発光ダイオード照明装置。
【請求項6】 前記除熱手段が、複数の区画に分割された前記放熱板の各区画ごとに、複数の区画に分割された前記放熱板の1つの区画の代表温度を検出する温度検出手段と、複数の区画に分割された前記放熱板の1つの区画の熱をペルチェ効果によって吸収するサーモモジュールと、前記温度検出手段によって検出された前記放熱板の温度を予め定められた設定温度となるように前記サーモモジュールに供給する電流を制御する温度制御手段と、を具備する請求項1に記載の発光ダイオード照明装置。
【請求項7】 前記複数の発光ダイオードに発光する光量に応じたデューティ比の電流パルスを供給する発光ダイオード駆動手段をさらに具備する請求項1から6のいずれか1項に記載の発光ダイオード照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光ダイオード照明装置に係わり、特に温度に係わらず所定の光量を得ることの可能な発光ダイオード照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金型、あるいはリレー等の部品が設計通りの形状・寸法に仕上がっているかを検査するために、テレビカメラ等によって撮影した画像を使用することは公知である。テレビカメラ等によって画像を得るためには、撮影対象を適切に照明することが必要となるが、従来はハロゲンランプあるいは蛍光灯を光源とする照明が使用されていた。
【0003】しかし、ハロゲンランプあるいは蛍光灯は寿命が短く頻繁な交換が必要となるだけでなく、所定の指向性特性を得ることが困難であった。即ち、画像処理して所定部分の寸法を測定する際に影により影像が不明確となり影像による寸法の測定が不正確とならないように、テレビカメラによって撮影された影像に影が入らないように光源の設置を調整することが必要である。しかし、ハロゲンランプあるいは蛍光灯を使用した場合は、光源は1つであるため、光源の照射方向を試行錯誤的に調整しなければならなかった。
【0004】この課題を解決するために複数の発光ダイオード(LED)を基板に埋め込んだ発光ダイオード照明装置が提案されている。図1は従来の発光ダイオード照明装置の1例の上面図(イ)、A−A断面図(ロ)および部分拡大図(ハ)である。即ち、凹面鏡10の内側に複数のLED11を同心円状に配置した構成を有する。なお、凹面鏡10の中心には撮影孔12が穿孔されている。
【0005】このような発光ダイオード照明装置は、照明光の波長(色)を選択することが可能である、レスポンス時間が短い、個々のLEDは点光源とみなすことができるため所望の指向特性を実現し易い等の利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LEDはその温度が上昇すると光度が低下するという特性を有するため、従来の発光ダイオード照明装置にあっては点灯後時間が経過すると次第に光度が低下するという課題がある。図2は従来の発光ダイオード照明装置の面光度変動特性のグラフであって、(イ)は時間−光度特性を、(ロ)は時間−温度特性を示す。なお、◆印はLEDの点灯デューティ比を最大に設定した場合を、■印はLEDの点灯デューティ比を約50%に設定した場合を表している。
【0007】このグラフから理解されるように、LEDの点灯デューティ比を最大に設定した場合は、従来の発光ダイオード照明装置は約10分間で温度は約60度上昇し光量は約2/3に低減する。そして、光量が低下した場合には画像に基づいて撮影対象の寸法を計測する場合に誤差が生じるおそれがある。さらに、周囲温度が変化した場合には、周囲温度の変化によっても光度が変動し、誤差の原因ともなる。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、温度によって光量が変動することのない発光ダイオード照明装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発光ダイオード照明装置は、複数の発光ダイオードと、複数の発光ダイオードの配置パターンに対応して穿孔された挿入孔によって複数の発光ダイオードと嵌合する放熱板と、放熱板から除熱する除熱手段と、を具備する。本発明にあっては、発光ダイオードが発生する熱は、発光ダイオードに嵌合する放熱板に伝達され、さらに放熱板に設置された除熱手段によって除去され、発光ダイオードの温度が上昇することが防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】図3は本発明に係る発光ダイオード照明装置で使用される発光モジュールの第1の実施形態の構成図であって、基板30上に予め定められたピッチでLED31が配置される。LED31の配列パターンに対応するパターンで穿孔されたLED挿入孔が形成された放熱板32がLED31に嵌合設置されるが、放熱板32としては例えばアルミニウム、銅等の高熱伝導率材を使用する。
【0011】放熱板32上にはさらに、放熱板32の温度を検出する温度検出素子33および放熱板32の熱を除去する除熱手段34が設置される。ここで、温度検出素子33としては、熱電対またはサーミスタを使用することが可能である。また、除熱手段34としては、以下の4つを適用することができる。
【0012】1.放熱フィン2.放熱フィン+冷却ファン3.水冷管4.ペルチェ効果により放熱板32を冷却するサーモモジュール図4は4つの除熱手段の比較表であって、総合的には、放熱フィン、放熱フィン+冷却ファンおよび水冷管はいずれも実用性はあるものの、寸法が大きくなる、あるいは重量が大となる等実際上の欠点も有する。
【0013】これに対して、サーモモジュールを使用とした場合は、多少高価となるものの、他の項目の評価は「良」であり最も実際的である。図5は冷却手段34としてサーモモジュールを使用した発光モジュールの第一の実施形態の構成図であって、長方形の基板上に4×9のLED31を配置した場合を示す。また基板上には同一の大きさの放熱板32が設置されている。
【0014】放熱板32の横方向中心線に沿って4つの熱電対51が設置され、4つのLED31を1組とするLED列の間には2×8のサーモモジュール52が設置される。なお、36個のLED31はLED駆動部53によって制御されるが、LED駆動部53は光度設定部531および駆動電流制御部532から構成される。
【0015】即ち、光度設定部531では要求とされる光度に対応するデューティ比が設定され、駆動電流制御部532では設定されたデューティ比のLED駆動用パルスが出力される。また、16個のサーモモジュール52は温度制御部54によって制御されるが、温度制御部54は温度検出部541、温度設定部542、比較部543、およびサーモモジュール制御部544から構成される。
【0016】即ち、熱電対51の出力は温度検出部541で放熱板32の温度に比例した電圧に変換される。そして温度設定部542で設定される設定温度に対応する電圧と放熱板32の温度の比例した電圧とが比較部543で比較され、サーモモジュール制御部544からは比較部543の出力である温度偏差に対応する電圧に基づいてサーモモジュール52の駆動用電流が出力される。
【0017】本実施形態においては4個の熱電対51が配置されているが、温度検出部541からは4箇所の温度の平均温度に比例した電圧が出力される。また、サーモモジュール制御部544からは平均温度を設定温度に維持するために16個の全サーモモジュール52に対して同一の電流が供給される。しかし、発光モジュールの周辺部と中心部とでは放熱板32の温度は相違するため、平均温度に基づいて温度制御した場合には中心部で光量が低下することは避けることができない。
【0018】図6は発光モジュールの第2の実施形態の構成図であって、発光モジュールは5つの区画に区分される。そして、I〜Vの各区分ごとに温度制御部54I〜54Vにより温度制御される。なお、各温度制御部54I〜54Vは図5に示される温度制御部54と同一の構成を有する。
【0019】以上除熱手段としてサーモモジュールを使用した照明装置について説明したが、前述したように除熱手段としてフィン付放熱板、フィン付放熱板+ファン、および水冷却管を使用することも可能である。フィン付放熱板のみの場合は積極的に温度制御できないものの、ファンを使用する場合にはファン回転数を制御することにより、水冷却管を使用する場合は冷却水量を制御することにより温度を制御することが可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る発光ダイオード照明装置によれば、発光ダイオードの発生する熱は放熱板を介して除熱手段によって除去されるので、長時間使用した場合であっても発光ダイオードの温度の上昇が抑制され、光量の変動を抑制することが可能となる。
【0021】さらに、放熱板は発光ダイオードと嵌合するため、発光ダイオードの姿勢を安定に維持することも可能となる。
【出願人】 【識別番号】595100679
【氏名又は名称】富士通高見澤コンポーネント株式会社
【出願日】 平成11年7月30日(1999.7.30)
【代理人】 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
【公開番号】 特開2001−43728(P2001−43728A)
【公開日】 平成13年2月16日(2001.2.16)
【出願番号】 特願平11−217450