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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】向山 順平

【要約】 【課題】白色反射板を用いる場合の照度不足と、鏡面反射板を用いる場合の照度の偏り或いは違和感とを共に解決することのできる新規の照明装置を提供する。

【解決手段】後部フレーム21には、連結支持具23及び背面支持具24を介して外面が白色塗装された周囲反射板25と、外面が鏡面であり、高反射率を呈するように形成された中央反射板26とが取付けられている。周囲反射板25は内側に中央反射板26を取付けるための開口部を有し、その外面は、当該開口部の開口縁から外縁部に向かって外側に開くように、天井面15に徐々に接近する方向に傾斜している。周囲反射板25の開口縁部には中央反射板26の外縁部26aが上記背面支持具24の端部とともに重ねられ、合成樹脂などによって形成された嵌合ピン組立体27によって相互に固定されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1又は複数の光源と、該光源の後方に配置された光反射体とを備えた照明装置であって、前記光反射体には、1又は複数の前記光源の直後位置を中心として配置された高い正反射率を備えた高反射部と、該高反射部の周囲に配置され、少なくとも斜め後方へ光を導くように外周側に開いた傾斜面を有し、前記高反射部よりも低い正反射率を備えた低反射部とが設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】 請求項1において、前記高反射部は鏡面であり、前記低反射部は白色の面であることを特徴とする照明装置。
【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記高反射部は、前記光源の直後位置を中心として前記光源を背後から包み込む概略形状を備えていることを特徴とする照明装置。
【請求項4】 請求項3において、前記低反射部は、前記高反射部との境界部分に前記傾斜面よりも前記光源側に向いた境界面部を備えていることを特徴とする照明装置。
【請求項5】 請求項3又は請求項4において、前記高反射部は、前記光源の直後位置において前方に突出した背後山状部を備えていることを特徴とする照明装置。
【請求項6】 請求項3から請求項5までのいずれか1項において、前記光源は複数配置されており、前記高反射部は、前記光源間の中間点の直後位置において前方に突出した中間山状部を備えていることを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明装置に係り、特に、室内の天井面に装着する場合に好適な照明装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、事務所や工場などの室内を照明する場合には、直管形状の蛍光管を備えた照明装置を天井面に取付けることが多い。このような照明装置においては、1又は複数(通常は2本或いは3本の場合が多い。)の蛍光管を並列させて設置するとともに、蛍光管の後方(本明細書においては、以下、主たる照明方向を前方、その逆方向を後方として記述する。例えば、天井面に照明装置を取付けて下方に向けて照明を行う場合には前方は下方に相当し、後方は上方に相当する。)に白色塗装を施した金属板などを配して反射板として用いる場合が多い。この白色反射板を用いた照明装置においては、光を適度に分散させて強弱なく周囲を照明することができる点で優れている。
【0003】ところで、上述のように天井面に照明装置を設置して室内を快適な照明状態にするには、天井面から下方に向けて光を照射するだけでなく、天井面にもある程度の光を向ける必要がある。これは、天井面が暗いと室内全体が暗く感じられるとともに、室内において明かるい場所と暗い場所とがはっきりと分かれてしまうため、目を疲労させてしまうからである。
【0004】そこで、従来、いわゆる逆富士型と呼ばれる反射板形状を備えた照明装置が用いられている。この照明装置においては、蛍光管の後方に、光を前方に向けるための平坦形状などを有する中央反射部を備えているとともに、この中央反射部の周囲に外周側に向けて開くように傾斜した周辺反射部を備えた白色反射板を有している。この白色反射板は、上記の中央反射部と周辺反射部とが一体化されてなり、天井面に設置した場合、全体として富士山を上下逆向きにした形状になる。この逆富士型の照明装置においては、主として中央反射部によって蛍光管から放出された光を前方に向けることができ、一方、周辺反射部は、蛍光管から放出された光を斜め周囲に反射して天井面を広く照明することができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の照明装置においては、白色反射板の反射率が比較的低い(例えば約60%)ことから、蛍光管から放出される光を効率良く反射させることができないため、光の利用効率が低くなる。そこで、このような照明装置においては、図4に示すように、蛍光管10と白色反射板11との間に鏡面反射板12,13を配置し、蛍光管10から放出された光を鏡面反射板12,13によって効率良く反射させることにより照度を高める方法が知られている。
【0006】しかしながら、図4(a)に示すように蛍光管10から放出された光を前方へけるように全体として蛍光管10を後方から包み込む形状を備えた鏡面反射板12を用いる場合には、照明装置の前方を明るく照らすことができる反面、照明装置の側方へ放出される光は弱くなり、さらに、照明装置の後方の天井面は暗くなってしまうという問題点がある。
【0007】一方、図4(b)に示すように蛍光管10から放出された光を天井面へと導くように周囲部分において外側に開いた形状を備えた鏡面反射板13を用いる場合には、天井面が明るくなるとともに側方への光が強くなるが、図示の場合には照明装置の直下方向への光が弱くなるなど、光の向きによって照射量が局部的に低下するので、当該方向から照明装置を直視する場合、鏡面反射板13が暗く見えて違和感を感じるという問題点がある。
【0008】そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、白色反射板を用いる場合の照度不足と、鏡面反射板を用いる場合の照度の偏り或いは違和感とを共に解決することのできる新規の照明装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明の照明装置は、1又は複数の光源と、該光源の後方に配置された光反射体とを備えた照明装置であって、前記光反射体には、1又は複数の前記光源の直後位置を中心として配置された高い正反射率を備えた高反射部と、該高反射部の周囲に配置され、少なくとも斜め後方へ光を導くように外周側に開いた傾斜面を有し、前記高反射部よりも低い正反射率を備えた低反射部とが設けられていることを特徴とする。この発明によれば、高反射部によって照明装置の前方の照度を増大させることができるとともに、低反射部によって斜め後方にも光を分散させて導くことができるため、照明空間全体の照度の偏りを緩和させることができ、快適な照明効果を得ることができる。
【0010】本発明において、前記高反射部は鏡面であり、前記低反射部は白色の面であることが好ましい。この発明によれば、高反射部を鏡面として高い正反射率を得て照度を高めるとともに、低反射部を白色の面とすることにより照度の低下を抑制しながら照度の偏りを低減することができ、外観上も違和感の少ない照明装置とすることができる。なお、本発明としては上記のように低反射部は白色であることが好ましいが、白色でなくても、明度の高い(明度が黒よりも白に近い)色調を備えた面であればよい。
【0011】本発明において、前記高反射部は、前記光源の直後位置を中心として前記光源を背後から包み込む概略形状を備えていることが好ましい。この発明によれば、高反射部が光源を背後から包み込む概略形状を備えていることにより、光源から後方に放出された光を前方の所定範囲にある程度集中的に反射させることができるから、実効的な照度を向上させることができる。ここで、光源を背後から包み込む概略形状とは、高反射部が全体として前方に湾曲した凹形状であればよく、部分的に平面部や凸形状部があってもよい。
【0012】本発明において、前記低反射部は、前記高反射部との境界部分に前記傾斜面よりも前記光源側に向いた境界面部を備えていることが望ましい。この発明によれば、光源に対向して高い反射光強度を有する高反射部によって主として照明される方向と、光源からの光の入射角が大きく、反射光強度の低い低反射部によって主として照明される方向との間に、低い正反射率を有するが低反射部の傾斜面よりも光源側に向いた境界面部が形成されているので、照度の偏りや照度の急変部分の発生を抑制することができ、しかも、境界面部が低反射部に含まれているために外観を悪化させることもない。ここで、境界面部は光源に対向するように形成されていてもよく、或いは、低反射部の傾斜面と、高反射部の反射面との中間の面方位を備えていてもよい。
【0013】本発明において、前記高反射部は、前記光源の直後位置において前方に突出した背後山状部を備えていることが好ましい。この発明によれば、光源の直後位置に放出される光を斜め前方に放出させることができるので、光源光を効率的に反射させることができるとともに照度の高い照明範囲を拡大することができる。
【0014】本発明において、前記光源は複数配置されており、前記高反射部は、前記光源間の中間点の直後位置において前方に突出した中間山状部を備えていることが好ましい。この発明によれば、高反射部における光源間の中間点の直後位置に中間山状部が形成されているので、光源から他の光源側の斜め後方に放出される光を斜め前方に反射させることができるため、複数の光源を並列させる場合に光源光を効率的に反射させることができるとともに照度の高い照明範囲を拡大することができる。
【0015】なお、上記各発明において、高反射部と低反射部とを別部材によって形成する場合、両反射部を一部重ねて、この重なり部分において前方に配置される方の色調と略同様の色調を備えた固定部材によって固定することが好ましい。特に、低反射部を前面側にして高反射部と重ね、固定部材を低反射部と略同様の色調(低反射部が白色であれば白色)を備えたものとすることが好ましい。これらの場合、上記のように低反射部の境界面部を高反射部の外縁部に重ねた状態で固定することが好ましい。
【0016】また、上記各発明において複数の光源を備えている場合、各光源毎に独立した高反射部を設けても、或いは複数の光源において一体の高反射部を設けてもよい。前者の場合、独立した複数の高反射部間に低反射部を設けることが好ましい。さらに、上記各発明において低反射部が白色であるとき、白色光を発する光源(好ましくは蛍光管)を用いることが望ましい。上記各発明においては線状光源若しくは直線状に伸びる光源に適用し、光源の背後に高反射部(中央反射部)を有し、高反射部(中央反射部)における光源の延長方向と直交する方向の両側に低反射部(周囲反射部)を形成することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】[第1実施形態] 次に、添付図面を参照して本発明に係る照明装置の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る照明装置の第1実施形態である一灯式の蛍光灯照明装置20を天井面15に設置した場合を示す縦断面図であり、図3(a)は同実施形態において蛍光管を取り去った状態の外観を示す部分斜視図である。
【0018】この蛍光灯照明装置20においては、天井面15に図示のようなネジ止めその他の適宜の方法によって後部フレーム21が取付けられ、この後部フレーム21の前方には、インバータ回路などを内蔵する照明回路部22が固定されている。また、後部フレーム21には、連結支持具23及び背面支持具24を介して外面(図示下面)が白色塗装された周囲反射板25と、外面(図示下面)が鏡面であり、高反射率を呈するように形成された中央反射板26とが取付けられている。
【0019】周囲反射板25は内側に中央反射板26を取付けるための開口部を有し、その外面は、当該開口部の開口縁から左右の外縁部に向かって外側に開くように、天井面15に徐々に接近する方向に傾斜している。周囲反射板25の開口縁部には中央反射板26の外縁部26aが上記背面支持具24の端部とともに重ねられ、合成樹脂などによって形成された白色の嵌合ピン組立体27によって相互に固定されている。嵌合ピン組立体27は周囲反射板25、中央反射板26及び背面支持具24の3層構造を貫通する孔に挿入され軸孔を備えたソケット27aと、ソケット27aの軸孔内に圧入されるボルト形状の固定ピン27bとから構成され、固定ピン27bをソケット27a内に圧入することによってソケット27aの内端部が開いて抜け止めされるように構成されている。
【0020】周囲反射板25には、上記の嵌合ピン組立体27によって固定された部分よりもさらに端の部分に折り返し部25aが形成され、この折り返し部25aは外側から中央反射板26の外縁部26aの隣接部分を被覆するように調整された折り返し角度を備えている。中央反射板26は、例えば表面上に金属酸化膜などを被覆形成したアルミニウム(合金)板などの高反射材を素材とし、折り曲げ加工により幅方向(図示左右方向)に6つの平板部を所定の相互角度になるように設けたものである。蛍光管10の直後位置(図示左右方向の中央部)には、蛍光管10に向けて突出した背後山状部26bが形成されている。中央反射板26の平板部間の角度は、背後山状部26bを構成する中央の2つの平板部間が約140度(中央反射板26の内側(図示上側)において2枚の平板部間の角度を計測した値、以下、内側角度という。)であり、さらに、他の平板部間の角度は、背後山状部26bから左右外側に向けて順次、約143度(中央反射板26の外側(図示下側)において2枚の平板部間の角度を計測した値、以下、外側角度という。)、約155度(外側角度)である。また、もっとも外側の平板部(上記折り返し部25aが部分的に被覆している平板部)と、外縁部26aとの間の角度は約106度(内側角度)である。
【0021】本実施形態では、蛍光管10の直後位置を中心とする所定範囲のみに高い正反射率を呈する中央反射板26を配置し、この中央反射板26の周囲には白色塗装されて比較的低い正反射率の周囲反射板25を配置している。したがって、蛍光管10の直後位置に放出される光を中央反射板26によって高い効率で反射させることによって照度を高めることができるとともに、外側に向けて開くように傾斜した周囲反射板25によって側方や天井面をも確実に照明することができ、全体として照度を高めながら明暗の偏りを低減し、良好な照明状態を構成することができる。
【0022】また、照明装置としては、照明装置を視認したときに違和感を感じない外観を備えていることも重要である。本実施形態では、高い反射率を備えた鏡面状の中央反射板26の前方に蛍光管10が配置され、中央反射板26の周囲には白色塗装された周囲反射板25が設けられているため、中央反射板26の鏡面が外観上目立ちにくく、全体として蛍光管10及び周囲反射板25による白色の外観が得られる。したがって、蛍光灯照明装置20を見たとき、中央反射板26による鏡面が暗色(中央反射板26の視認した部分からの反射光が目に届かない状態)に視認されることがほとんどなく、外観上も違和感を感じないように構成することができる。
【0023】特に、中央反射板26を直接に視認できる視角範囲においては常に蛍光管10から放出された光の反射光が目に入るようにすることによって、どの方角から蛍光灯照明装置20を見ても中央反射板26のいずれの部分も白色に見えるように、すなわち暗色に見えることがないように、構成することができる。
【0024】さらに、白色塗装された周囲反射板25に蛍光管10に向けて折り返した折り返し部25aを設けたことにより、蛍光管10に向いた中央反射板26の周縁を折り返し部25aによって被覆することができる。したがって、蛍光管10からの正反射光を蛍光灯照明装置20の斜め前方に強く反射する部分(26)と、側方或いは斜め後方へ弱く反射する部分(25)との境界部分(上記境界面部)が周囲反射板25の一部(折り返し部25a)によって構成されていることになるため、当該境界部分に起因する照度の大きな差異が蛍光灯照明装置20の斜め前方或いは側方において発生することを防止することができる。すなわち、中央反射板26の反射によって生成される照明光(これは、中央反射板26がほぼ蛍光管10を後方から取り囲むようになっていることによって照明範囲が比較的狭く、しかも照度が強いものである。)と、周囲反射板25の外面によって生成される照明光(これは、周囲反射板25の外面が白色塗装されていること及び外側に開くように傾斜していることによって照明範囲が広く、また、照度は弱い。)との間に、蛍光管10側に向いているものの、白色塗装によって反射率が低い反射板部が介在することとなるため、蛍光灯照明装置20による照度分布を緩和させることができる。この場合、高反射部を構成する中央反射板26と周囲反射板25との境界部分に、周囲反射板25の外面とは逆側に傾斜した(或いは当該外面よりも傾斜角の小さい)折り返し部25aが配置されることになるので、蛍光管10の背後に視認できる中央反射板26の範囲をさらに小さくすることができるから、外観上も中央反射板26を目立たなくさせることができ、違和感をさらに低減することができる。
【0025】[第2実施形態] 次に、図2及び図3(b)を参照して本発明に係る照明装置の第2実施形態について詳細に説明する。この実施形態は、図2に示すように蛍光管10を2本並列させた2灯式の蛍光灯照明装置30である。この蛍光灯照明装置30においても、上記第1実施形態と同様の、後部フレーム31、照明回路部32、連結支持具33、背面支持具34を備えている。また、上記第1実施形態と同様に白色塗装された周囲反射板35と、周囲反射板35の中央の開口部に取り付けられた中央反射板36とが設けられている。
【0026】周囲反射板35は上記と同様に外側に向けて開くように傾斜する外面を備えているとともに、上記と同様にその内端部において蛍光管10側に向くように折り返された折り返し部35aを備えている。この折り返し部35aは第1実施形態と同様の効果を有する。
【0027】中央反射板36は、2本の蛍光管10のそれぞれを後方から包み込むように、蛍光管10の直後位置を中心とする2箇所でそれぞれ前方に湾曲した形状を備えている。2本の蛍光管10の直後位置には、上記第1実施形態と同様に蛍光管10に向けて突出した背後山状部36bがそれぞれ形成されている。また、2本の蛍光管10間の中間点の直後位置には、前方に突出した中間山状部36cが形成されている。
【0028】中央反射板36は相互に所定の折り返し角度を備えた14の平面部を備えており、そのうちの最外縁の左右それぞれ2つずつの平面部は上記周囲反射板35及びその折り返し部35aによってほぼ完全に被覆され、光反射面としては機能しない。したがって、残りの10の平面部がそれぞれ光反射面として機能する。これらの10個の平面部の間の角度は、上記の中間山状部36cを構成する一対の平面部間が約100度(内側角度)、ここから外側に順次、約170度(外側角度)、約165度(外側角度)、約150度(外側角度)、約150度(内側角度)である。また、上記の最外縁の2つの平面部を含めると、さらに約150度(外側角度)、約130度(内側角度)となる。
【0029】周囲反射板35と中央反射板36とは、上記の折り返し部35aの外側に隣接した周囲反射板35の部分と、折り返し部35aによって被覆された部分のさらに外側に折り返された中央反射板36の外縁部36aとの積層部分において第1実施形態と同様の白色の嵌合ピン組立体37によって相互に固定されている。また、このようにして相互固定された周囲反射板35及び中央反射板36は、中央反射板36の内面に取り付けられた背面支持具34に対して白色の頭部を有する止ネジ39によって接続固定されている。
【0030】この実施形態においても、上記第1実施形態にて説明した各種の効果を奏することができる。この実施形態の照明装置(実施例)による照度を、従来の白色反射板のみを用いた逆富士型の照明装置(従来例)と比較して測定した。この測定のおいては、2本の蛍光管10の中心点を通過し、それぞれ周囲反射板35の外面に平行な左右の平面が交差する直線P上の点を原点とし、この直線Pから垂直下方に向かう方向を照明角θ=0度に設定して、照明角θが0度、30度、60度、90度(水平方向)、120度(斜め後方、すなわち斜め天井面方向)である場合について、暗室内(壁面からの反射光がない状態)にてそれぞれ直線Pからの距離が1m、2m、3mの地点における照度を測定した。その結果として、実施例の照度(単位ルックス)と、従来例に対する増減比(プラスマイナス%)とを表1に示す。ここで、蛍光管、照明回路は本実施形態の実施例と上記の従来例で同一のものを使用した。
【0031】
【表1】
−実施例の照度Lx(従来例に対する実施例の照度の増減比%)−―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 距離 θ=0° θ=30° θ=60° θ=90° θ=120°- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 1m 1126(+42) 1023(+39) 869(+37) 327(-12) 236(-16) 2m 460(+41) 451(+40) 421(+38) 225(-10) 103(-15) 3m 270(+41) 257(+41) 248(+38) 76(-11) 39(-15)――――――――――――――――――――――――――――――――――――【0032】上記の表1にてわかるように、通常の照明装置における主たる照明範囲であるθ=0〜60度の範囲内では照度が40%前後高くなっている。したがって、例えば、従来の照明装置において3つの蛍光管を用いた場合とほぼ同様の実効照度を2本の蛍光管で実現できたことになる。一方、水平方向及び天井面方向については従来例よりも10〜16%程度暗くなっているが、その照度の低下は比較的少ないことから、上記の測定のように暗室内ではなく、白色系の壁面、床面或いは天井面を備えた室内であれば天井面の照度低下はほとんど問題にならない程度のものであると思われる。
【0033】尚、本発明の照明装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記各実施形態では直管状の線状光源として把握可能な蛍光管を用いているが、曲管状の蛍光管を光源として用いてもよく、或いは白熱球などの点状光源を光源として用いてもよい。例えば点状光源を光源として用いる場合、周囲反射板は傘形状に、中央反射板は椀形状にすることができる。
【0034】また、上記各実施形態では周囲反射板として外面に白色塗装を施したものを用いているが、白色塗装でなくても、白色の合成樹脂など、素材そのものの所定の色調が現われているものであってもよい。さらに、周囲反射板は白色でなく他の色調を呈するようにしたもの、正反射率を低減するために粗面化したり、曇らせたもの、白濁した素材を用いたものでもよく、いずれにしても、正反射率が中央反射板よりも低くなっているものでさえあれば、いかなるものであってもよい。
【0035】さらに、上記第2実施形態では2つの蛍光管10に対して一体の中央反射板を設けているが、各蛍光管毎にそれぞれ中央反射板を設けてもよく、また、この場合にはさらに、中央反射板の間に周囲反射板と同様の色調を呈する反射板を配置してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、高反射部によって照明装置の前方の照度を増大させることができるとともに、低反射部によって斜め後方にも光を分散させて導くことができるため、照明空間全体の照度の偏りを緩和させることができ、快適な照明効果を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】598011938
【氏名又は名称】株式会社 アイゼット
【出願日】 平成11年6月21日(1999.6.21)
【代理人】 【識別番号】100100055
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 弘明
【公開番号】 特開2001−6413(P2001−6413A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−173715