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【発明の名称】 車輌用灯具
【発明者】 【氏名】藤野 雄之

【氏名】桜井 伸芳

【要約】 【課題】車体からの突出量を少なくしながら側方へほぼ真横に近い角度で且つできる限り多くの光束の照射を可能にすることを課題とする。

【解決手段】開口部を有するランプボディ2と、上記開口部を覆う透明カバー9と、該透明カバーとランプボディとによって画成された灯室15内に配置された光源バルブ6とを有すると共に、上記光源バルブに対向して配置された1次反射面8と、上記1次反射面で反射された光を1次反射面近傍の透明カバーを通して側方に反射させる2次反射面17とを備え、上記1次反射面は光源バルブから受光した光の全部を集光傾向をもって2次反射面に入光させ、上記2次反射面は1次反射面から受けた光を水平方向においてほぼ平行光束19として反射する車輌用灯具1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 開口部を有するランプボディと、上記開口部を覆う透明カバーと、該透明カバーとランプボディとによって画成された灯室内に配置された光源バルブとを有する車輌用灯具であって、上記光源バルブに対向して配置された1次反射面と、上記1次反射面で反射された光を1次反射面近傍の透明カバーを通して側方に反射させる2次反射面とを備え、上記1次反射面は光源バルブから受光した光を集光傾向をもって2次反射面に入光させ、上記2次反射面は1次反射面から受けた光を水平方向においてほぼ平行光束として反射することを特徴とする車輌用灯具。
【請求項2】 上記光源バルブのフィラメントは長手方向がほぼ鉛直方向に沿うように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の車輌用灯具。
【請求項3】 上記光源バルブは長手方向が上記透明カバーの前面に対して平行に近い角度で配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輌用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な車輌用灯具に関する。詳しくは、車体からの突出量を少なくしながら側方へほぼ真横に近い角度での照射を可能にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車輌用灯具において、側方へほぼ真横に近い角度での照射が要求される場合がある。例えば、バス等の大型車両の側面に搭載される車輌用灯具において、後方への照射が要求されることがある。
【0003】上記したような要求がある場合、後方を向いた補助反射面を設け、光源バルブからの光を該補助反射面によって斜め後方へ反射させる手法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した補助反射面を設ける場合、なるべく多くの光束を斜め後方へ照射しよとすると、それだけ多くの光束を光源バルブから受光する必要があり、そのためには、補助反射面の受光面積を大きくする必要がある。
【0005】そして、ほぼ後方を向いて斜め後方への反射を行う補助反射面の受光面積を大きくするということは、それだけ灯具の車体外方方向への突出量が大きくなってしまうことになる。
【0006】例えば、車輌の側面部に搭載される灯具の車体外方方向への突出量が大きくなるということは、それだけ車幅が大きくなってしまうことを意味し、そして、車幅が必要以上に大きくなってしまうことは種々の観点から好ましくないことである。
【0007】そこで、本発明は、車体からの突出量を少なくしながら側方へほぼ真横に近い角度で且つできる限り多くの光束の照射を可能にすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明車輌用灯具は、上記した課題を解決するために、光源バルブに対向して配置された1次反射面と、上記1次反射面で反射された光を1次反射面近傍の透明カバーを通して側方に反射させる2次反射面とを備え、上記1次反射面は光源から受光した光を集光傾向をもって2次反射面に入光させ、上記2次反射面は1次反射面から受けた光を水平方向においてほぼ平行光束として反射するようにしたものである。
【0009】従って、本発明車輌用灯具にあっては、灯具の外方側に配置される2次反射面の面積を小さくしても、該2次反射面には1次反射面が受光した光が集光傾向をもって照射されるのであるから、1次反射面の面積を十分大きくすることによって、十分に多くの光束を2次反射面に入射させることができ、従って、2次反射面が十分に多くの光束を側方に照射させることができる。しかも、1次反射面は灯具の内側に配置することができるので、1次反射面の大きさが灯具の車体外方への突出量に影響を与えることはほとんどない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明車輌用灯具の実施の形態を添付図面を参照して示す。
【0011】なお、図示した実施の形態は、本発明を、例えば、バス等の大型車両の側面に搭載されるものであって、後方への照射を可能にした灯具に適用したものである。
【0012】車輌用灯具1は合成樹脂で形成されたランプボディ2を有し、該ランプボディ2は、正面形状でやや横長のほぼ矩形を為し正面に開口した凹部3を有し、該凹部3の開口縁から側方へ張り出したフランジ部4が一体に形成されている。
【0013】ランプボディ2の凹部のうち一方の側部にはバルブ取付孔5が形成され、該バルブ取付孔5に光源バルブ6がバルブソケット7を介して着脱可能に取り付けられている。なお、バルブ取付孔5が形成された側面は開口縁側が僅かに側方へ変位するように傾斜されているので、光源バルブ6はその長手方向X−Xが凹部3の開口面に平行な面O−Oに小さい角度θαで交差するように配置されている。従って、光源バルブ6を配置する空間の前後方向の大きさを小さくすることができ、車輌用灯具1の奥行を小さくすることができる。また、光源バルブ6のフィラメント6aは長手方向が鉛直方向に沿うように配置され(図1及び図4参照)る。
【0014】ランプボディ2の凹部3の内面はアルミ蒸着等の手段により反射面とされ、特に、上記バルブ取付孔5が形成された側面に対向した側面8はほぼ放物面状の1次反射面とされている。
【0015】上記ランプボディ2にはその開口面を覆うように透明カバー9が取着される。該透明カバー9は、その周縁部を構成し外形が上記ランプボディ2のフランジ4の外形より僅かに大きいフランジ部10と該フランジ部10の内縁から前方へ突出した突出部11とが合成樹脂により一体に形成されて成る。そして、突出部11はランプボディ2の凹部3の開口にほぼ対応して形成されている。なお、透明カバー9は、車輌用灯具1の用途により、無色透明の他、赤色透明、黄色透明等の適宜の有色透明にされる。
【0016】上記透明カバー9の突出部11の前面部11aの内面には半球状のレンズ、いわゆる魚眼ステップ12、12、・・・が格子模様を描くように形成され、また、突出部11の側面部11b及びフランジ部10の内面にはいわゆるローレット状ステップ、すなわち、細い筋状のステップ13、13、・・・が形成されている。なお、突出部11の側面部11bのうち、上記1次反射面8が形成された側に対応した側部の上下両端部を除く部分11cにはピッチが比較的大きな蒲鉾状のステップ14、14、・・・が前後方向に延びるように形成されている。
【0017】上記した透明カバー9がそのフランジ部10がランプボディ2のフランジ部4の前側に重ねられた状態でランプボディ2に取り付けられる。
【0018】上記ランプボディ2と透明カバー9とによって画成された空間、すなわち、灯室15のうち上記1次反射面8が形成された側と反対側の側部に2次反射部材16が配設される。該2次反射部材16はその大部分が透明カバー9の突出部11内に突出するように配置され、1次反射面8に対向した面にはアルミ蒸着等の手段により反射面が形成され、それが2次反射面17とされている。そして、該2次反射面17は上記1次反射面8より小さく、特に横幅Aが小さくされており、従って、透明カバー9の突出部11の突出量が小さくても、側面部11bの内側にその大部分を配置することができる。
【0019】また、上記2次反射部材16の上下には補助反射部16a、16aが一体に形成され、上側の補助反射部には後ろ斜め下方を向いた補助反射面18が形成され、下側の補助反射部16aには後ろ斜め上方を向いた補助反射面18が形成されている。
【0020】上記車輌用灯具1において、光源バルブ6の光は、直射光及び1次反射面8以外の凹部3内面で反射された光は透明カバー9の前面部11a及び側面部11b、11cを通してほぼ灯具前方へ照射される。前面部11aを透過する光は魚眼ステップ12、12、・・・によって上下及び左右に拡散され、側面部11bを透過する光はローレット状ステップ13、13、・・・によって乱拡散され、側面部のうち部分11cを透過する光はピッチが比較的大きな水平方向に延びる蒲鉾状ステップ14、14、・・・によって上下に拡散される。
【0021】光源バルブ6から1次反射面8に入射した光は、その全部が2次反射面に向けて集光反射され(図2及び図4参照)、さらに2次反射面17によって反射されて水平方向において互いに平行で所定の幅Bを有する平行光束19として斜め後方へ向けて透明カバー11の側面部のうち部分11cを透して照射される。そして、部分11cにはピッチの比較的大きな蒲鉾状ステップ14、14が形成されているので、上下方向へ拡散される。なお、光源バルブ6のフィラメント6aはその長手方向が鉛直方向に沿う向きで配置されているので、同じく鉛直方向に長い1次反射面8に多くの光束を入射させることができ、フィラメント6aから出射される光束を有効に利用することができる。
【0022】光源バルブ6から補助反射面18、18に直射され該補助反射面18、18によって反射された光20は、図1に示すように、水平面に対して上下それぞれの方向に最大30゜の角度をもって照射される。
【0023】上記車輌用灯具1にあっては、斜め後方へ光を照射するのに、大きな1次反射面8によって集めた光を小さな2次反射面17に集光させ、該2次反射面17によって斜め後方へ反射するようにしているので、比較的多くの光束を斜め後方へ照射しながら、透明カバー9の突出部11の灯具前方への突出量を小さくすることができる。そのため、該車輌用灯具1を車体の側面部に搭載した場合、車幅を必要以上に大きくせずに済む。
【0024】なお、上記実施の形態にあっては、1次反射面8で反射された光の全部が2次反射面17に集光されるようにしたが、全部ではなくても、1次反射面で反射された光の大部分が2次反射面に照射されれば、発明の目的は達せられる。
【0025】また、上記した実施の形態において、2次反射面17はランプボディ2や透明カバー9と別体の部材である2次反射部材16に形成したが、該2次反射面17はランプボディ2又は透明カバー9と一体に形成しても良い。
【0026】その他、上記した実施の形態において示した各部の形状乃至構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0027】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなように、本発明車輌用灯具は、開口部を有するランプボディと、上記開口部を覆う透明カバーと、該透明カバーとランプボディとによって画成された灯室内に配置された光源バルブとを有する車輌用灯具であって、上記光源バルブに対向して配置された1次反射面と、上記1次反射面で反射された光を1次反射面近傍の透明カバーを通して側方に反射させる2次反射面とを備え、上記1次反射面は光源バルブから受光した光を集光傾向をもって2次反射面に入光させ、上記2次反射面は1次反射面から受けた光を水平方向においてほぼ平行光束として反射することを特徴とする。
【0028】従って、本発明車輌用灯具にあっては、灯具の外方側に配置される2次反射面の面積を小さくしても、該2次反射面には1次反射面が受光した光が集光傾向をもって照射されるのであるから、1次反射面の面積を十分大きくすることによって、十分に多くの光束を2次反射面に入射させることができ、従って、2次反射面が十分に多くの光束を側方に照射させることができる。しかも、1次反射面は灯具の内側に配置することができるので、1次反射面の大きさが灯具の車体外方への突出量に影響を与えることはほとんどない。
【0029】請求項2に記載した発明にあっては、上記光源バルブのフィラメントは長手方向がほぼ鉛直方向に沿うように配置されたので、長手方向が鉛直方向に沿う1次反射面に対して多くの光束を入射させることができ、光束の有効利用を図ることができる。
【0030】請求項3に記載した発明にあっては、上記光源バルブは長手方向が上記透明カバーの前面に対して平行に近い角度で配置されるので、光源バルブが配置される空間の前後方向の大きさを小さくすることができ、従って、車輌用灯具の奥行を小さくすることができる。
【出願人】 【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
【出願日】 平成12年4月19日(2000.4.19)
【代理人】 【識別番号】100069051
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 祐治
【公開番号】 特開2001−307514(P2001−307514A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−117998(P2000−117998)