| 【発明の名称】 |
照準装置及びその製造方法及び該照準装置を具備する前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】辰巳 洋一
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| 【要約】 |
【課題】従来の前照灯の照準装置においては、組立時には反射鏡で開口部が塞がれるハウジング内で、調整ネジと調整ナットとの螺合を行わなければ成らず、組立が煩雑で手間の係るものとなる問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、調整ネジ2にはハウジング11に設けられたネジ係着部11aに嵌合するハウジング嵌着部21が設けられ、調整ナット3には反射鏡12に嵌着する反射鏡嵌着部3bが設けられ、調整ネジ2と調整ナット3とは調整ネジ3をインサートして金型で一体成形され、金型には調整ネジ3のハウジング嵌着部と調整ナットの反射鏡嵌着部との間の距離を調整可能とする寸法調整が行われて前照灯の機種毎の最適寸法として形成された照準装置とすることで組立の簡素化と、出荷時の照射方向の調整を不要として課題を解決する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 調整ネジと、該調整ネジと螺合する調整ナットとから成る照準装置の製造方法であり、前記調整ネジにはハウジングに設けられたネジ係着部に嵌合するハウジング嵌着部が設けられ、前記調整ナットには反射鏡に嵌着する反射鏡嵌着部が設けられ、前記調整ネジと調整ナットとは前記調整ネジをインサートして金型で一体成形され、前記金型には前記調整ネジのハウジング嵌着部と前記調整ナットの反射鏡嵌着部との間の距離を調整可能とする寸法調整手段が設けられて前照灯の機種毎の最適寸法として形成することを特徴とする照準装置の製造方法。 【請求項2】 前記金型の寸法調整手段は複数の入れ子であり、この入れ子の交換により寸法の調整が行われることを特徴とする請求項1記載の照準装置の製造方法。 【請求項3】 上記請求項1又は請求項2記載の製造方法により形成されることを特徴とする照準装置。 【請求項4】 上記請求項3記載の照準装置を具備することを特徴とする前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は車両用の前照灯に関するものであり、詳細には前照灯を車体に取付けた際に照射方向が適正となるように、反射鏡の向きを調整するために設けられる照準装置の構成及びその製造方法に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来の前照灯90における照準装置80の構成の例を示すものが図4、図5であり、反射鏡91の例えば向かって右下隅にはボールジョイント81が設けられ、この反射鏡91を車体に取付けた状態におけるボールジョイント81の垂直方向の上方となる右上隅と、水平方向となる左下隅(図示せず)には調整ナット82が設けられている。 【0003】また、ハウジング92の右下隅にはボール受け81aが前記ボールジョイント81に対応し、右上隅には垂直用の調整ネジ82aが、左下隅には水平用の調整ネジ82(図示せず)aがそれぞれの調整ナット82に対応する位置として、それぞれに設けられている。 【0004】そして、先ず、ボールジョイント81をボールジョイント受け81aに嵌着し、しかる後にそれぞれが対応する調整ネジ82aと調整ナット82とを螺合させることで、反射鏡91とハウジング92との取付けを行うものであり、その後にはレンズ93を取付けて前照灯90の組立は完了する。 【0005】尚、図5に示すものは、調整ナット82と調整ネジ82aとの構成を詳細に示すものであり、前記調整ナット82は反射鏡91の背面に略コ字状として設けられたナットホルダ82bに取付けられ、調整ネジ82aは一方の端部近傍でハウジング92に回動自在として取付けられていて、ハウジング92の外面から、この調整ネジ82aを回動させることで、垂直用ナット82は調整ネジ82a上を前後に移動し反射鏡91の向きをボールジョイント81を回動の中心として変更するものとなる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成の照準装置80において第一には、前照灯90を組立てる工程中の反射鏡91とハウジング92との取付工程において、調整ネジ82aと調整ナット82とを直接に目視で確認することが困難なハウジング92内で螺合させ、且つ、それぞれの調整ナット82が対応するそれぞれの調整ネジ82aの適宜位置に達するまでねじ込まなければ成らないものとなるので、組立工程が難かしく且つ時間がかかるものとなる問題点を生じている。 【0007】また第二には、上記したように目視で確認することが困難なハウジング92内でそれぞれの調整ナット82と調整ネジ82aの螺合が行われるので、それぞれの調整ネジ82aに対するそれぞれの調整ナット82の位置出しが困難であり、結果としてハウジング92に対する反射鏡91の取付方向にバラツキが多く、例えば前照灯90としての組立が終了した時点で、反射鏡91の照射方向に対する再調整を行わざるを得ないものとなり、工数が増加する問題点も生じている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、調整ネジと、該調整ネジと螺合する調整ナットとから成る照準装置の製造方法であり、前記調整ネジにはハウジングに設けられたネジ係着部に嵌合するハウジング嵌着部が設けられ、前記調整ナットには反射鏡に嵌着する反射鏡嵌着部が設けられ、前記調整ネジと調整ナットとは前記調整ネジをインサートして金型で一体成形され、前記金型には前記調整ネジのハウジング嵌着部調整手段と前記調整ナットの反射鏡嵌着部との間の距離を調整可能とする寸法調整手段が設けられて前照灯の機種毎の最適寸法として形成することを特徴とする照準装置及びその製造方法、加えて、この照準装置を具備する前照灯を提供することで課題を解決するものである。 【0009】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る照準装置1を示すものであり、この照準装置1は図1に分解した上程で示すように、主な部材としては調整ネジ2と調整ナット3とで構成されている。前記調整ネジ2には調整ナット3のナット部3aと螺合するネジ部2aが設けられると共に、ハウジング11に取付けられる側の端部の近傍には周方向に沿う嵌着溝21a及びフランジ21bが設けられてハウジング嵌着部21とされている。また、前記調整ナット3には上記のナット部3aと共に、ボール状とした反射鏡嵌着部3bが設けられている。 【0010】ここで、本発明においては、前記照準装置1を前記調整ネジ2と調整ナット3とを図2に示すようにインサート成形を行うことで、両者2、3が一体化された状態で形成するものであり、このときには、前記調整ネジ2の嵌着溝21aと、前記調整ナット3の反射鏡嵌着部3bとの間の距離が寸法Lとして設定されている。 【0011】上記照準装置1の製造方法について更に詳細に説明を行えば、この照準装置1を形成するための金型30は基台部31と複数の入れ子部32、例えば入れ子部32A、32Bとで構成され、前記基台部31は専らに前記調整ネジ2を所定位置として保持する構成とされ、前記入れ子部32(A、B)は前記調整ナット3を樹脂などで成形する構成とされると共に、必要に応じ前記基台部31から取り外しが可能な構成とされている。 【0012】このように金型30を基台部31と入れ子部32(A、B)とで構成するのは、前照灯10は搭載する車種などにより形状が異なるものであり、それにより、上記した寸法Lにも種々の値が要求されるからである。よって、これに対処するために前記入れ子部32(A、B)は、嵌着溝21aと反射鏡嵌着部3bとの間の寸法Lにそれぞれの値が要求されるそれぞれの前照灯10に対応するように複数が用意されるのである。 【0013】ここで、嵌着溝21aと反射鏡嵌着部3bとの間の寸法Lについて説明を行うと、寸法Lは、この照準装置1を使用する前照灯10のハウジング11に対して、取付けられた反射鏡12を所定の照射方向とする寸法であり、もしも、垂直方向を調整するものと水平方向を調整するものとに異なる寸法が要求される場合には、上記した入れ子部32の交換により2種類の寸法のものが用意される。 【0014】図3は、上記のようにして形成された本発明の照準装置1を前照灯10に組み込んだ状態を示すものであり、組み込むときの工程の順序としては、先ず、反射鏡12の背面に設けられたボールホルダ12aに調整ナット3の反射鏡嵌着部3bを嵌着しておく、そして、この状態で反射鏡12と共に照準装置1をハウジング11内に挿入し、適宜に押圧することで調整ネジ2の嵌着溝21aをハウジング11に設けられたネジ係着部11aに嵌着させる。 【0015】このようにすることで、照準装置1によるハウジング11と反射鏡12との係着が行われるが、このときに、前記照準装置1は、対応のハウジング11と反射鏡12とに適正な寸法Lが金型30により設定されているので、ハウジング11に対して反射鏡12は所定の照射方向に向かうものとなり、以後の調整は不要となる。尚、図中に符号4で示すものは調整工具用のアダプタであり、照準を行うときの専用工具などに対応するために設けられるものである。 【0016】また、ここでの図示は省略するが、このようにハウジング11と反射鏡12との係着が行われた後には、ハウジング11の開口部にはレンズが貼着など適宜な手段で取付(従来例の図4を参照)けられ、反射鏡12がハウジング11とレンズとで略密閉が行われて、車両用の前照灯10として完成されるのである。 【0017】また、調整ネジ2と調整ナット3とが金型30による成形で予めに所定位置で螺合した状態として形成されていることで、ハウジング11と反射鏡12との係着を行う作業時に、調整ネジ2と調整ナット3との両者をハウジング11内となり目視確認が行い難い状態で螺合させるという煩雑な作業も不要となり、作業効率が向上する。 【0018】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、調整ネジと、該調整ネジと螺合する調整ナットとから成る照準装置の製造方法であり、前記調整ネジにはハウジングに設けられたネジ係着部に嵌合するハウジング嵌着部が設けられ、前記調整ナットには反射鏡に嵌着する反射鏡嵌着部が設けられ、前記調整ネジと調整ナットとは前記調整ネジをインサートして金型で一体成形され、前記金型には前記調整ネジのハウジング嵌着部と前記調整ナットの反射鏡嵌着部との間の距離を調整可能とする寸法調整手段が設けられて前照灯の機種毎の最適寸法として形成する照準装置の製造方法としたことで、調整ネジと調整ナットとが予めに螺合している照準装置が得られるものとなり、第一には、目視が困難なハウジング内での調整ネジと調整ナットとの螺合作業がなくなり、反射鏡とハウジングとの組付けは単に押圧のみで良いものとなり、前照灯の組立工数を低減し、生産性の向上とコストダウンとに極めて優れた効果を奏するものとなる。 【0019】また、第二には、上記の調整ネジと調整ナットとの螺合は、前照灯の機種毎に最適位置となるようにされているので、上記した反射鏡とハウジングとの組付け作業を行うときには、反射鏡は自動的にハウジングに対する標準位置に設定されるものとなり、従来では前照灯の組立完了後に行わざるを得ないものであった、基準状態への照準工程も省略できるものとなり、この点でも生産性の向上とコストダウンとに極めて優れた効果を奏すると共に、金型で位置出しを行うことで製品バラツキの発生も低減し、この種の前照灯の品質向上にも優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月29日(1999.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−135105(P2001−135105A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−310008 |
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