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【発明の名称】 ヘッドランプ
【発明者】 【氏名】塚田 博之

【要約】 【課題】レンズの曇り防止。見栄えの向上。

【解決手段】インナーパネル6の外側部分60には、延長部63が設けられている。この結果、インナーパネル6の延長部63により、灯室3内の熱循環が行われるので、レンズ2面の曇りを防止できる。インナーパネル6の延長部63により、上述の隙間Cを大きくしても、灯室3内のランプハウジング1やバンパー等が見えず、見栄えが損なわれることがない。インナーパネル6の延長部63により、見栄えが損なわれることなく、上述の隙間Cを大きくすることができるので、レンズ2面の曇りをさらに確実に防止することができる。上述の隙間Cを大きく開けることができるので、リフレクタ5の設計の自由度が増す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプハウジング及びレンズにより画成された灯室と、前記灯室内に配置された光源バルブと、前記灯室内に光軸調整のために傾動可能に配置され、前記光源バルブからの光を前記レンズ側に反射させるリフレクタと、前記灯室内の前記ランプハウジング及び前記レンズ側と前記リフレクタ側との間を目隠し、かつ、前記ランプハウジング及び前記レンズ側に対向する外側部分と、前記リフレクタ側に対向する内側部分とからなるインナーパネルと、を備えたヘッドランプにおいて、前記インナーパネルの外側部分には延長部が設けられている、ことを特徴とするヘッドランプ。
【請求項2】 前記延長部は、前記灯室内の熱循環をガイドする熱循環ガイド作用を有するものである、ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドランプ。
【請求項3】 前記延長部は、前記リフレクタ側と前記インナーパネルの内側部分側との間を目隠しする目隠し作用を有するものである、ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドランプ。
【請求項4】 前記インナーパネルの表面は、前記リフレクタの表面とほぼ同様の表面処理が施されている、ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のヘッドランプ。
【請求項5】 前記インナーパネルの延長部の表面には、光拡散素子群が設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のヘッドランプ。
【請求項6】 前記インナーパネルの内側部分と前記リフレクタとの間には、前記灯室内の熱循環が十分に行われ、かつ、前記リフレクタの光軸調整の傾動が十分に行われる程度の隙間が設けられている、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載のヘッドランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、灯室内にリフレクタとインナーパネルとがそれぞれ配置されているヘッドランプに係り、特に、レンズ面の曇りを防止することができると共に、見栄えが損なわれることがないヘッドランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、この種のヘッドランプを図4及び図5を参照して説明する。このヘッドランプは、ランプハウジング1及びレンズ(アウターレンズ)2により、灯室3が画成形成されている。この灯室3内には、光源バルブ4が配置されている。
【0003】また、この灯室3内には、ランプハウジング1と別体のリフレクタ5が、ピボット機構(図示せず)及び光軸調整装置(図示せず)等により上下方向及び又は左右方向に、光軸調整可能に傾動可能に配置されている。このリフレクタ5には、前記光源バルブ4からの光を前記レンズ2側に反射させる反射面50が設けられている。この反射面50は、例えば、ロービーム用又は及びハイビーム用の配光パターン(図示せず)を制御する複合反射面から構成されている。この複合反射面(反射面50)は、上下左右に複数個に区画された反射面セグメント(図示せず)からなるもので、所謂自由曲面と称されている。この自由曲面は、例えば、特開平9−306220号公報に記載されている。このリフレクタ5には、上述の光源バルブ4が着脱可能に取り付けられている。
【0004】さらに、上述の灯室3内には、インナーパネル6が配置されている。このインナーパネル6は、正面から見てロ形状をなし、かつ、断面横U字形状をなし、前記ランプハウジング1及び前記レンズ2側に対向する外側部分60と、前記リフレクタ5側に対向する内側部分61とからなる。このインナーパネル6は、上述の灯室3内の前記ランプハウジング1及び前記レンズ2側と前記リフレクタ5側との間を目隠しするものである。
【0005】なお、図において、7はシェードである。このシェード7は、前記リフレクタ5に固定されており、かつ、前記光源バルブ4の前方を覆っており、この光源バルブ4からの直射光がリフレクタ5の無効部やレンズ2に達するのを遮断するものである。また、70はゴムキャップである。このゴムキャップ70は、取付キャップ71により、光源バルブ4の口金とランプハウジング1の後部開口部との間に水密に着脱可能に取り付けられており、灯室3内を水密に保つものである。そして、上述の光源バルブ4を点灯すると、この光源バルブ4からの光がリフレクタ5の反射面50で反射され、その反射光がレンズ2を経て外部に所定のロービーム用又は及びハイビーム用の配光パターンで照射される。
【0006】かかるヘッドランプ、すなわち、灯室3内にランプハウジング1と別体のリフレクタ5が光軸調整のために傾動可能に配置されているヘッドランプにおいては、リフレクタ5の傾動を確保するために、ランプハウジング1及びレンズ2側とリフレクタ5側との間の隙間Aを確保する必要がある。このために、上述のヘッドランプは、上述の隙間Aがレンズ2を経て外部から見えて見栄えが低下するのを防止するために、灯室3内において、ランプハウジング1及びレンズ2側とリフレクタ5側との間にインナーパネル6が配置されており、上述の隙間Aを目隠しして見栄えの低下を防止するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来のヘッドランプは、灯室3内にインナーパネル6がただ単に配置されているものであるから、レンズ2とインナーパネル6との間の隙間Bにおいて、灯室3内の熱循環(空気循環)が低下して空気が停滞し、レンズ2面(内面)に結露が生じて曇りが発生する場合がある。上述のレンズ2面の曇りは、上述の隙間Bが狭ければ狭い程顕著に現れ、また、光源バルブ4から離れた場所程顕著に現れる。
【0008】上述のレンズ2面の曇りを防止する手段としては、リフレクタ5の開口端51とインナーパネル6の内側部分61の端62との間の隙間Cを大きくすることにより、灯室3内の熱循環が十分に行われてレンズ2面の曇りが防止される手段がある。しかしながら、この隙間Cを大きくしたヘッドランプの場合、図5中のアイポイントE.Pに示すように、このヘッドランプの斜め上方から灯室3内を見ると、この大きな隙間Cから灯室3内のランプハウジング1やバンパー等(図示せず)が見え、見栄え上課題がある。特に、リフレクタ5の反射面50により配光パターンの制御を行う上述のヘッドランプの場合、レンズ2が素通し乃至ほぼ素通しのものであるから、上述の見栄え上の課題が顕著に現れる。
【0009】本発明の目的は、レンズ面の曇りを防止することができると共に、見栄えが損なわれることがないヘッドランプを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するために、インナーパネルの外側部分に延長部が設けられている、ことを特徴とする。この結果、本発明のヘッドランプは、インナーパネルの延長部により、その延長部が灯室内の熱循環のガイドをなすので、この延長部の熱循環ガイド作用により、灯室内の熱循環が行われて、レンズ面の曇りを防止できる。また、インナーパネルの延長部により、その延長部がリフレクタ側とインナーパネルの内側部分側との間の隙間を目隠しするものであるから、この延長部の目隠し作用により、上述の隙間を大きくして、ヘッドランプの外側から灯室内を見ても、上述の隙間から灯室内のランプハウジングやバンパー等が見えず、見栄えが損なわれることがない。さらに、インナーパネルの延長部により、見栄えが損なわれることなく、上述の隙間を大きくすることができるので、灯室内の熱循環がさらに良好にかつ確実に行われるので、レンズ面の曇りをさらに確実に防止することができる。しかも、上述の隙間を大きく開けることができるので、リフレクタの光軸調整の傾動角度が自由に大きくでき、リフレクタの設計の自由度が増す。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のヘッドランプの一実施形態を図1乃至図3を参照して説明する。図中、図4及び図5と同符号は同一のものを示す。この実施形態における本発明のヘッドランプは、インナーパネル6の外側部分60に、灯室3内の熱循環をガイドし、かつ、リフレクタ5側とインナーパネル6の内側部分側61との間を目隠しする延長部63が設けられているものである。すなわち、インナーパネル6の外側部分60の端が後方に一体に延設されているものである。
【0012】上述のインナーパネル6の表面は、リフレクタ5の表面とほぼ同様の表面処理が施されている。すなわち、インナーパネル6のうち少なくともレンズ2を介して外のアイポイントE.Pから見える部分の表面と、リフレクタ5のうち少なくとも反射面50、及び、レンズ2を介して外のアイポイントE.Pから見える部分の表面とには、アルミ蒸着や銀色塗装等の反射面処理が施されている。
【0013】また、上述のインナーパネル6の延長部63の表面には、光拡散素子群64が設けられている。この光拡散素子群64は、例えば、シリンドリカル形状(半円形の凸条形状)をなし、間隔を置いて平行に設けられている。また、この光拡散素子群64は、インナーパネル6の延長部63のうち少なくともレンズ2を介して外のアイポイントE.Pから見える下側の延長部63の表面と、インナーパネル6の下側の外側部分60の表面とに設けられている。
【0014】さらに、上述のインナーパネル6の内側部分61の端62と、上述のリフレクタ5の開口端51との間の隙間Cは、灯室3内の熱循環が十分に行われ、かつ、リフレクタ5の光軸調整の傾動が十分に行われる程度の大きさに開けられている。
【0015】この実施形態における本発明のヘッドランプは、上記の如き構成からなるものであるから、インナーパネル6の延長部63が灯室3内の熱循環のガイドをなすので、この延長部63の熱循環ガイド作用により、灯室3内の熱循環が行われてレンズ2面の曇りを防止することができる。
【0016】また、インナーパネル6の延長部63がリフレクタ5の開口端51側とインナーパネル6の内側部分61の端62側との間の隙間Cを目隠しするものであるから、この延長部63の目隠し作用により、その隙間Cを大きくして、図1中のアイポイントE.Pに示すように、ヘッドランプの外側から灯室3内を見ても、上述の隙間Cから灯室3内のランプハウジング1やバンパー等が見えず、見栄えが損なわれることがない。
【0017】さらに、インナーパネル6の延長部63により、見栄えが損なわれることなく、上述の隙間Cを大きくすることができるので、灯室3内の熱循環がさらに良好にかつ確実に行われるので、レンズ2面の曇りをさらに確実に防止することができる。
【0018】しかも、上述の隙間Cを大きく開けることができるので、リフレクタ5の光軸調整の傾動角度が自由に大きくでき、リフレクタ5の設計の自由度が増す。
【0019】特に、この実施形態においては、インナーパネル6の延長部63の表面にはリフレクタ5の反射面50及び内面の表面と同様の表面処理が施されているので、アイポイントE.Pから灯室3内を見た場合、上述の隙間Cからインナーパネル6の延長部63の表面が見えても、同じ表面処理により、リフレクタ5の内面の表面とインナーパネル6の延長部63の表面とが区別が付かず、インナーパネル6の延長部63の存在がないようにカムフラージュすることができ、さらに、見栄えを向上させることができる。
【0020】また、この実施形態においては、インナーパネル6の下側の延長部63の表面及び外側部分60の表面とには光拡散素子群64が設けられているので、その光拡散素子群64が設けられている表面においては高輝度感が得られ、さらに、インナーパネル6の延長部63の存在がないようにカムフラージュすることができ、見栄えを向上させることができる。なお、上述の光拡散素子群64としては、上述のシリンドリカル形状のものの他に、断面三角形や多角形のリブ形状のものやローレット形状のもの等々であっても良いし、また、間隔を置かずに連続的に設けても良い。
【0021】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明のヘッドランプは、インナーパネルの延長部により、灯室内の熱循環が行われるので、レンズ面の曇りを防止できる。また、インナーパネルの延長部により、リフレクタ側とインナーパネルの内側部分側との間の隙間を目隠しするものであるから、その隙間を大きくして、ヘッドランプの外側から灯室内を見ても、上述の隙間から灯室内のランプハウジングやバンパー等が見えず、見栄えが損なわれることがない。さらに、インナーパネルの延長部により、見栄えが損なわれることなく、上述の隙間を大きくすることができるので、灯室内の熱循環がさらに良好にかつ確実に行われるので、レンズ面の曇りをさらに確実に防止することができる。しかも、上述の隙間を大きく開けることができるので、リフレクタの光軸調整の傾動角度が自由に大きくでき、リフレクタの設計の自由度が増す。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成11年9月21日(1999.9.21)
【代理人】 【識別番号】100059269
【弁理士】
【氏名又は名称】秋本 正実
【公開番号】 特開2001−93310(P2001−93310A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−267434