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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】多田 稔

【要約】 【課題】発光部が破損しても破片の飛散を防止し、効率的に冷却し高い照度で安定せる光源を構成する。

【解決手段】発光部1aと封止部1bとを有し、ランプ、開口した広口部を有し、ランプの光を反射して平行な光を照射する光反射部2a、光反射部の広口部に設けられ、光反射部の内部と外部とを連通する切り欠き部2c、2d、及び光反射部の中央底部に設けられ、封止部が挿入された筒状の頸部を備えた凹面反射鏡2、頸部を支持する筒状の反射支持部7aと、その頸部に挿入された封止部を装着したランプベース9を支持するランプベース支持部とを一体的に形成し、その内部と外部とを連通する複数の切り欠きを周方向に沿って設けたスリーブ部材、平行な光を透過する透明シールド板3、凹面反射鏡の支持台、切り欠き部、及びスリーブ部材7の切り欠きの一方の側に設けられ、ランプを冷却するための少なくとも一つの冷却手段を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光部と少なくとも1つの封止部とを有し、光源を構成するためのランプ、開口した広口部を有し、前記ランプの光を反射して実質的に平行な光を照射するための光反射部、前記光反射部の広口部に設けられ、その光反射部の内部と外部とを連通する少なくとも1つの切り欠き部、及び前記光反射部の中央底部に設けられ、前記封止部が所定の隙間をおいて挿入された筒状の頸部を備えた凹面反射鏡、前記頸部を支持するための筒状の反射鏡支持部と、その頸部に挿入された封止部を装着したランプベースを支持するためのランプベース支持部とを一体的に構成し、前記反射鏡支持部の内部と外部とを連通する複数の切り欠きを前記反射鏡支持部の周方向に沿って設けたスリーブ部材、前記凹面反射鏡の前面に固定され、前記平行な光を透過する透明シールド板、前記凹面反射鏡を支持するための支持台、及び前記凹面反射鏡の切り欠き部及び前記スリーブ部材の切り欠きの少なくとも一方の側に設けられ、前記ランプを冷却するための少なくとも1つの冷却手段、を具備したことを特徴とする照明装置。
【請求項2】 前記支持台が、ベース部と、そのベース部に直角に設けられ、前記光反射部を取り付けるための取り付け部とを備え、前記少なくとも1つの切り欠き部と連通する切り欠き部を前記取り付け部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】 前記凹面反射鏡または前記支持台にメッシュカバーを設けて、前記少なくとも1つの切り欠き部を覆うよう構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】 前記支持台が着脱自在に取り付けられ、筺体を構成するためのランプケースカバーを有し、前記筺体の内部と外部とを連通する切り欠き孔を前記ランプケースカバーに設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】 前記支持台の切り欠き部、凹面反射鏡の切り欠き部、光反射部の内部空間、頸部と封止部との間の隙間、スリーブ部材の切り欠き、及びランプケースカバーの切り欠き孔により、風路部を構成して、前記冷却手段の吸気側を前記切り欠き孔に近接して配置したことを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】 前記支持台の切り欠き部を経て、前記ランプの発光部を直接的に冷却する冷却風を送風するための第2の冷却手段を設けたことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】 前記第2の冷却手段の冷却風の流れを変えて、その冷却風を前記発光部の最高点温度となる部分の方に流すための傾斜部を前記支持台に設けたことを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプを光源として用いる照明装置、特にランプ(光源)からの光により液晶パネルを拡大投射する液晶プロジェクション装置のバックライト光源に好適な照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、照明装置では、省エネルギーなどの要求に伴って、メタルハライドランプや高圧水銀ランプ等の高輝度放電ランプ(HIDランプ)を光源としたものが幅広く使用されてきている。つまり、このような照明装置では、高輝度放電ランプを用いることにより、在来の蛍光ランプに比べて大きな光出力を容易に得て、上述の要求を満足した光源を提供することを可能としている。尚、この照明装置を適用した具体例には、ライトバルブとして液晶パネルを用いた液晶プロジェクション装置のバックライト光源として使用するものがある。上述の高輝度放電ランプでは、周知のように、そのランプの発光管は点灯動作時に高圧(例えば、10気圧〜200気圧)となり、点灯動作中に破損することがあった。このため、このようなランプを用いた照明装置では、破損した破片が周囲に飛散することを防止することが問題であった。特に、上述のバックライト光源として使用する照明装置では、液晶パネルやダイクロイックミラーなどの光学ユニットが照明装置に近接して配置されているので、破損した破片の飛散を防いで破片による光学ユニットの損傷が生じないようにすることも重要な問題の1つであった。
【0003】上記のような問題を解消しようとした従来の照明装置としては、例えば特開平5−251054号公報に開示されたメタルハライドランプがある。この従来の照明装置について、図6を参照して具体的に説明する。図6は、従来の照明装置の構成を示す断面図である。図6において、従来の照明装置は、発光部41aを有するランプ41と、前記ランプ41からの光を反射するための反射鏡42と、前記反射鏡42の前面側に設けられ、その開口部を密閉するための平板ガラス43とを備えている。発光部41aの両端部には、その発光部41a内の一対の各電極に電力を供給するための金属箔(図示せず)を封止した封止部が設けられている。同図に示すように、一方の封止部がセメント44により反射鏡42の頸部に気密に固着され、ランプ41の発光部41aが反射鏡42内の所定の位置に配設されている。平板ガラス43は、発光部41a及び反射鏡42からの光を透過する性質をもつ硬質ガラスにより構成され、低融点ガラス材45により反射鏡42に気密に固着されている。以上のように、従来の照明装置は、ランプ41の発光部41aを反射鏡42の内部空間に配置し、その内部空間を平板ガラス43によって密閉していた。この従来の照明装置では、発光部41aに破損が生じた場合、反射鏡42の前面側に固着した平板ガラス43により、その破損した破片が周囲に飛散することを防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の照明装置では、平板ガラスによって密閉構造とした反射鏡の内部空間にランプの発光部を配置していた。それゆえ、従来の照明装置では、ランプの発光部を効率よく冷却することは難しいものであった。その結果、従来の照明装置では、そのランプの発光部の温度を適切な温度に下げて維持することができずに、ランプの発光特性及びランプの寿命が低下するという問題点を生じた。また、液晶プロジェクション装置では、高解像度で高品質な画像を得るために、そのバックライト光源を高照度化することが望まれている。しかしながら、光源の高照度化を得るためには高出力のランプ、つまり点灯時により高温となるランプを用いる必要があり、従来の照明装置では液晶プロジェクション装置での高照度化に対応できるランプを用いることは困難なものであった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ安定した性能の光源を構成できる照明装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の照明装置は、発光部と少なくとも1つの封止部とを有し、光源を構成するためのランプ、開口した広口部を有し、前記ランプの光を反射して実質的に平行な光を照射するための光反射部、前記光反射部の広口部に設けられ、その光反射部の内部と外部とを連通する少なくとも1つの切り欠き部、及び前記光反射部の中央底部に設けられ、前記封止部が所定の隙間をおいて挿入された筒状の頸部を備えた凹面反射鏡、前記頸部を支持するための筒状の反射鏡支持部と、その頸部に挿入された封止部を装着したランプベースを支持するためのランプベース支持部とを一体的に構成し、前記反射鏡支持部の内部と外部とを連通する複数の切り欠きを前記反射鏡支持部の周方向に沿って設けたスリーブ部材、前記凹面反射鏡の前面に固定され、前記平行な光を透過する透明シールド板、前記凹面反射鏡を支持するための支持台、及び前記凹面反射鏡の切り欠き部及び前記スリーブ部材の切り欠きの少なくとも一方の側に設けられ、前記ランプを冷却するための少なくとも1つの冷却手段を備えている。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ安定した性能の光源を構成することができる。
【0007】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記支持台が、ベース部と、そのベース部に直角に設けられ、前記光反射部を取り付けるための取り付け部とを備え、前記少なくとも1つの切り欠き部と連通する切り欠き部を前記取り付け部に設けている。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。
【0008】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記凹面反射鏡または前記支持台にメッシュカバーを設けて、前記少なくとも1つの切り欠き部を覆うよう構成している。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。
【0009】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記支持台が着脱自在に取り付けられ、筺体を構成するためのランプケースカバーを有し、前記筺体の内部と外部とを連通する切り欠き孔を前記ランプケースカバーに設けている。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。
【0010】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記支持台の切り欠き部、凹面反射鏡の切り欠き部、光反射部の内部空間、頸部と封止部との間の隙間、スリーブ部材の切り欠き、及びランプケースカバーの切り欠き孔により、風路部を構成して、前記冷却手段の吸気側を前記切り欠き孔に近接して配置している。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。
【0011】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記支持台の切り欠き部を経て、前記ランプの発光部を直接的に冷却する冷却風を送風するための第2の冷却手段を設けている。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。
【0012】別の観点による発明の照明装置は、上述の発明のものに加えて、前記第2の冷却手段の冷却風の流れを変えて、その冷却風を前記発光部の最高点温度となる部分の方に流すための傾斜部を前記支持台に設けている。このように構成することにより、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止し、かつランプを効率よく冷却して、高い照度をもつ光源を構成することができる。さらに、発光部の部位による温度差を低減することができ、長時間点灯した場合でもランプの変形を防止して、ランプの発光特性及びランプの寿命を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の照明装置を示す好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、本発明の照明装置を液晶プロジェクション装置のバックライト光源に使用した場合を例示して説明する。
【0014】《実施例1》図1は本発明の実施例1である照明装置の構成を示す断面図であり、図2は図1に示した照明装置の主要部の構成を示す斜視図である。図1及び図2に示すように、本実施例の照明装置は、光源を構成するためのランプ1、前記ランプ1からの光を反射して実質的に平行な光を所定の方向に照射するための凹面反射鏡2、前記凹面反射鏡2の前面に固定され、上記平行な光を透過する透明シールド板3、及び上記凹面反射鏡2を支持するための支持台4を備えている。ランプ1は、好ましくは超高圧水銀ランプにより構成され、発光部1aとその両端部分に形成された封止部1bとを備えている。発光部1a及び封止部1bはガラスまたはセラミックにより形成された封体であり、発光部1a内には一対の電極、水銀、始動用のアルゴンガス、及び微量のハロゲンガスが封入されている。また、封止部1b内には、一対の各電極に外部から所定の電力を供給するための金属箔(例えば、モリブデン箔)が封止されている。一方の封止部1bには、例えばステンレス鋼により構成された円筒状のランプベース9が装着されている。
【0015】凹面反射鏡2は、ガラスまたはセラミックにより構成されたものであり、例えば回転放物面状に形成された光反射部2aを有している。この光反射部2aの内面(ランプ1)側の表面には、可視光のみを選択して反射するための誘電体多層膜が積層されている。光反射部2aの中央底部には、当該凹面反射鏡2の軸方向に延ばされた円筒状の頚部2bが設けられている。この頚部2bの筒孔内には、当該頸部2bの端部から突出するように、ランプ1の一方の封止部1bが上述の軸方向に沿って所定の隙間をおいて挿入されている。つまり、頸部2bは、その内径が封止部1bの外径よりも所定の寸法(例えば、4mm)だけ大きい値となるよう形成されている。これにより、封止部1bの外周面と頚部2bの筒孔の内周面との間の隙間が光反射部2aの内部空間から外部に空気を流すための風路部として機能し、ランプ1及び光反射部2aを効率よく冷却することができる(詳細は後述)。光反射部2aの前面側には、例えば円形に開口した広口部が設けられ、さらにその前面側には広口部を密閉するように、透明シールド板3が設けられている。この透明シールド板3は、例えば耐衝撃ガラスにより構成されてシリコーン接着材で凹面反射鏡2の開口端(前面)に固定されたものであり、ランプ1が破損した場合でもその破片が前面に飛散することを防止することができる。透明シールド板3は、アクリル樹脂等の耐熱プラスチック板で構成してもよい。光反射部2aの広口部には、外部から空気(冷却風)を導入するために、当該光反射部2aの内部と外部とを連通する少なくとも1箇所の切り欠き部が設けられている。具体的には、図1に示すように、2箇所の切り欠き部2c,2dが設けられている。これらの切り欠き部2c,2dは、広口部の端部から頚部2bの方に光反射部2aを切り欠くことによって形成されている。
【0016】スリーブ部材7は、好ましくは耐熱性絶縁材料、例えばセラミックにより構成され、凹面反射鏡2の頸部2bを支持するための筒状の反射鏡支持部7aとランプベース9を支持するための筒状のランプベース支持部7bとを連続して一体的に構成したものである。反射鏡支持部7aは、凹面反射鏡2の頸部2bの外径に適合する内径またはこれより大きい内径を有して、無機質接着材8、好ましくはシリカ・アルミナにより頸部2bと互いに固定されている。同様に、ランプベース支持部7bは、ランプベース9の外径より大きい内径を有して、無機質接着材8によりランプベース9と互いに固定されている。頸部2b及びランプベース9が反射鏡支持部7a及びランプベース支持部7bにそれぞれ固定されたとき、ランプ1の発光部1aは光反射部2aと最適な照度バランスを取るように凹面反射鏡2内の所定位置に配置され、位置決めされる。これにより、発光部1aからの光が光反射部2aで効率よく反射され、照度ムラのない反射光が照射目標に照射される。反射鏡支持部7aには、複数、例えば2つの切り欠き7c,7dが反射鏡支持部7aの周方向に沿って設けられている。これらの切り欠き7c,7dは、封止部1bと頸部2bとの間の所定の隙間と連通して、ランプ1及び光反射部2aを冷却した冷却風を排出する。
【0017】支持台4は、例えば合成樹脂により一体的に成形され、当該照明装置の電源接続部を構成するベース部4aと、当該照明装置の前面側に配設され、上述の凹面反射鏡2の切り欠き部2c,2dと対応した位置にそれぞれ設けられた切り欠き部4c,4dを有する取り付け部4bとを備えている。取り付け部4bはベース部4aと互いに直角に形成されたものであり、その前面側の部分はランプ1及び光反射部2aからの光を遮光しないよう光反射部2aの広口部の形状に対応した開口部をもつ枠体構造を有している。切り欠き部4c,4dは、それぞれ近接する凹面反射鏡2の切り欠き部2c,2dと連通して、外部から光反射部2aの内部空間に空気(冷却風)を導入する。これらの切り欠き部4c,4dには、好ましくは金属製のメッシュカバー5a,5bがそれぞれ完全に覆うように取り付けられている。これらのメッシュカバー5a,5bと透明シールド板3とにより、本実施例の照明装置では、ランプ1が破損した場合でも、その破片が凹面反射鏡2の周囲に飛散することを完全に防止できる。取り付け部4bには、図2に示すように、光反射部2aの外表面と当接して固定するためのバネ6を引っ掛けるための引っ掛け部が形成されている。
【0018】本実施例の照明装置は、図1に示すように、支持台4が着脱自在に取り付けられて、筺体を構成するためのランプケースカバー10を有している。このランプケースカバー10には、筺体の内部と外部とを連通する複数の切り欠き孔10aが設けられている。ランプケースカバー10の近傍には、冷却ファン11がその吸気側の部分と上述の切り欠き孔10aとが互いに近接して配置され、筺体の内部から外部に切り欠き孔10aを通して空気を強制的に、かつ効率よく排気する。これにより、本実施例の照明装置では、ランプ1及び光反射部2aを冷却した冷却風(熱気)を筺体の外部に排気することができ、ランプ1及び光反射部2aを効率よく冷却することができる。本実施例の照明装置を液晶プロジェクション装置の光源装置に用いた場合、同図に示すように、上述の筺体の前面側には光学ブロック(ユニット)30が配設されている。この光学ブロック30は液晶プロジェクション装置に必要な構成部材を内包した筺体であり、上述の筺体に構成された照明装置の光源ブロック(ユニット)と互いに一体的になるようランプケースカバー10に固定されている。尚、この光学ブロック30に内包された具体的な構成部材には、拡大投射するための拡大レンズ、光源ブロックからの光を色分解及び色合成するためのダイクロイックミラー、及びライトバルブとして機能する液晶パネルが含まれている。
【0019】以上の構成により、本実施例の照明装置では、凹面反射鏡2を固定し支持する支持台4の取り付け部4bの切り欠き部4c,4dから凹面反射鏡2の切り欠き部2c,2d、光反射部2aの内部空間、頸部2bと封止部1bとの間の隙間、スリーブ部材7の切り欠き7c,7d、及びランプケースカバー10の切り欠き孔10aを通る風路部を形成することができる。さらに、本実施例の照明装置では、風路部の下流側に冷却ファン11を設けて、その冷却ファン11の回転によって風路部内を流れる空気(冷却風)を強制的に、かつ効率よく流している。これにより、本実施例の照明装置では、図3の矢印に示すように、外部からの空気を凹面反射鏡2の内部空間に導入して、その光反射部2a及びランプ1を効率よく冷却することができる。さらに、それらの光反射部2a及びランプ1を冷却した冷却風を凹面反射鏡2の内部空間から外部に排気することができる。その結果、本実施例の照明装置では、高出力のランプを用いた場合でも、ランプを効率よく冷却して、ランプの発光特性の低下及びランプの寿命の低下を生じることなく、高い照度をもつ光源を構成することができる。したがって、本実施例の照明装置では、例えば液晶プロジェクション装置でのバックライト光源の高照度化に対応した照明装置を供することができる。
【0020】また、本実施例の照明装置では、凹面反射鏡2の前面側を塞ぐように透明シールド板3を設けて、さらに切り欠き部4c,4dにはメッシュカバー5a,5bをそれぞれ取り付けている。これにより、本実施例の照明装置では、光反射部2aの内部空間を実質的に密閉状態とすることができ、ランプ1の発光部1aが破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止することができる。したがって、本実施例の照明装置を上述のバックライト光源に用いた場合でも、破片が光学ブロック30内に入ることを防いで、光学ブロック30に内蔵されたダイクロイックミラー等の部材に損傷が生じることを防止することができる。
【0021】尚、発明者等の実験によれば、図6に示した従来の照明装置の反射鏡42の背後を冷却ファンで直接的に冷却した場合と、本発明の照明装置を光学ブロック30と一体的に取り付けて液晶プロジェクション装置を構成した状態とで冷却した場合とでは、発光部1aの表面温度としてほぼ同じ温度(1050℃)が計測されて、ほぼ同等の冷却性能が得られたことを確認した。この実験では、出力200Wのランプに対して、開口率が50%のメッシュカバー5a,5bを用い、さらに開口面積が34mmの切り欠き孔10aを45個をランプケースカバー10に設けて、冷却ファン11によって毎分1.2mの風量で空気を流した。
【0022】尚、上記の説明以外に、冷却(送風)ファンを上記風路部の上流側に設けて、所定風量の空気を風路部内に送風する構成でもよく、凹面反射鏡2の切り欠き部2c,2d及びスリーブ部材7の切り欠き7c,7dの少なくとも一方の側に空気を送風または空気を排気して、ランプ1を冷却するための少なくとも1つの冷却手段を設ける構成であればよい。また、メッシュカバー5a,5bによって切り欠き部4c,4dをそれぞれ覆う構成について説明したが、実施例はこれに限定されるものではなく、破損したランプ1の破片が照明装置の前面側に飛散しない構成であればよく、例えばメッシュカバーを切り欠き部2c,2dを覆うように凹面反射鏡2に取り付ける構成でもよい。また、凹面反射鏡2の切り欠き部2c,2dと支持台4の切り欠き部4c,4dとをそれぞれ対応した位置に設けた構成について説明したが、光反射部2aの内部空間に空気を導入できる構成であればよく、外部と連通する少なくとも1つの切り欠き部を凹面反射鏡に設ける構成でもよい。また、発光部1aの両端に封止部1bをもつランプ1を用いた構成について説明したが、発光部の一端側だけに封止部を構成したランプを使用するものでもよい。
【0023】《実施例2》図4は、本発明の実施例2である照明装置の構成を示す断面図である。この実施例では、照明装置の構成において、温度が最高点となる発光部の部分に冷却風を効率よく吹き付けるよう構成した。それ以外の各部は、実施例1のものと同様であるのでそれらの重複した説明は省略する。図4において、本実施例の照明装置では、好ましくはシロッコファンにより構成され、上述の風路部に冷却風を送風するための第2の冷却ファン12、及び前記第2の冷却ファン12からの冷却風を凹面反射鏡2’の内部空間に効率よく導入するためのダクト13が設けられている。これらの第2の冷却ファン12及びダクト13は、光学ブロック30の下面に取り付けられている。本実施例の照明装置では、第2の冷却ファン12からの冷却風を用いて発光部1a及び光反射部2a’を効率よく冷却するために、実施例1のものと異なり、ダクト13に連通した下側の切り欠き部2d’及び4d’だけを光反射部2a’及び取り付け部4b’にそれぞれ設けて、光反射部2a’及び支持台4’の上側の切り欠き部を設けることなくそれらの上側部分を密閉構造としている。また、本実施例の照明装置では、ランプ1の発光部1aにおいて、点灯動作時に最高点温度となる部分、すなわち当該照明装置の設置面に対して上側の発光部1aの上部にダクト13からの冷却風を効率よく吹き付けるよう風路部を構成している。
【0024】具体的には、図4に示すように、本実施例の照明装置では、傾斜部4e’が光反射部2a’の切り欠き部2d’とダクト13に連接した切り欠き部4d’との間に配置されている。この傾斜部4e’は、第2の冷却ファン12の冷却風を発光部1aの上部に向けて流すために、その冷却風の流れを制御するためのものであり、支持台4’のベース部4a’または取り付け部4b’に形成されている。これにより、本実施例の照明装置では、図5の矢印に示すように、傾斜部4e’が第2の冷却ファン12からの冷却風を発光部1aの下部よりも上部の方に流して、発光部1aの上部に吹き付けることができる。その結果、本実施例の照明装置では、発光部1aの下部でのランプ1の最冷点温度を下げることなく、上部でのランプ1の最高点温度を大幅に下げることができ、発光部1aの部位による温度差をより低減することを可能とする。したがって、本実施例の照明装置では、実施例1のものに比べて、長時間点灯したときでもランプ1の変形を抑制することができ、ランプ1の発光特性及びランプの寿命を向上することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の照明装置では、凹面反射鏡を固定し支持する支持台の切り欠き部から光反射部の内部空間を経てランプケースカバーの切り欠き孔を通る風路部を形成することができる。さらに、本発明の照明装置では、上述の風路部の上流側または下流側に冷却手段を設けて、その冷却手段によって風路部内を流れる空気(冷却風)を強制的に、かつ効率よく流している。これにより、この発明の照明装置では、外部からの空気を光反射部の内部空間に導入して、その光反射部及びランプを効率よく冷却することができる。さらに、それらの光反射部及びランプを冷却した冷却風を光反射部の内部空間から外部に排気することができる。その結果、この発明の照明装置では、高出力のランプを用いた場合でも、ランプを効率よく冷却して、ランプの発光特性の低下及びランプの寿命の低下を生じることなく、高い照度をもつ安定した性能の光源を構成することができる。したがって、本発明の照明装置では、例えば液晶プロジェクション装置でのバックライト光源の高照度化に対応した照明装置を供することができる。
【0026】また、別の発明の照明装置では、上述の発明のものに加えて、凹面反射鏡の前面側を塞ぐように透明シールド板を設けて、さらに切り欠き部にはメッシュカバーを取り付けている。これにより、この発明の照明装置では、光反射部の内部空間を実質的に密閉状態とすることができ、ランプの発光部が破損した場合でも、その破片が周囲に飛散することを防止することができる。したがって、この発明の照明装置を上述のバックライト光源に用いた場合でも、そのバックライト光源の前方に配設された光学ブロック内に破片が入ることを防いで、光学ブロックに内蔵されたダイクロイックミラー等の部材に損傷が生じることを防止することができる。また、別の発明の照明装置では、上述の発明のものに加えて、冷却風を上記発光部の最高点温度となる部分の方に流すための傾斜部を支持台に設けている。これにより、この発明の照明装置では、上記発明のものに比べて発光部の部位による温度差を低減することができ、長時間点灯した場合でもランプの変形を防止して、ランプの発光特性及びランプの寿命を向上できる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100062926
【弁理士】
【氏名又は名称】東島 隆治
【公開番号】 特開2001−76505(P2001−76505A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−246421