トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 照明ランプ
【発明者】 【氏名】中川 志信

【氏名】押田 貴雄

【要約】 【課題】複数個備えた光源を簡素化および小型化した構成で択一的に選択して発光させ、その何れの光源についても所要の照度を得られる照明ランプを提供する。

【解決手段】円錐状の外形の内周面に反射面が設けられた反射器8と、反射器8の中央後部から後方へ突設された保持部23と、反射器8の軸心に対し直交方向に移動可能に保持部23に保持された光源ホルダ13と、光源ホルダ13にこれの移動方向に沿った配置で取り付けられた複数個の光源11,12と、回転操作リング体10に一体回転するよう連結されて反射器8に回転自在に外嵌され、回転することによって光源ホルダ13を移動させる光源移動用部材9と、各光源11,12のうちの反射器8の中心に位置される1個のみを電源に接続するスイッチング機構とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前方に向け拡開する円錐状の外形の内周面に反射面が設けられ、後部を基体ケーシングに一体固定された単一の反射器と、前記反射器の中央後部から後方へ突設された保持部と、前記反射器の軸心に対し直交方向に移動可能に前記保持部に保持された光源ホルダと、前記光源ホルダにこれの移動方向に沿った配置で取り付けられて、前記反射器の光源挿通孔から内部に臨入された複数個の光源と、前側開口部が透明板で施蓋された回転操作リング体と、前記回転操作リング体に一体回転するよう連結されて前記反射器に回転自在に外嵌され、回転することによって前記光源ホルダを移動させる光源移動用部材と、前記各光源のうちの前記光源ホルダの移動に伴って前記反射器の中心に位置される1個のみを電源に接続するスイッチング機構とを備えていることを特徴とする照明ランプ。
【請求項2】 光源移動用部材は、回転中心から変位した配置で形成された円形の作動用孔を有して、この作動用孔に光源ホルダを挿入させた配置で設けられ、光源ホルダは、保持部のスライド溝に摺動自在に保持され、スイッチング機構は、前記光源ホルダの移動方向に沿った一側面のほぼ全長にわたり配設されて各光源の一方の電極に電気的接続された共通接点部と、前記各光源の他方の電極に個々に電気的接続されて前記光源ホルダの他側面に配設された複数個の切換接点部と、前記スライド溝における両側の溝壁における各々の中央部に接触片を前記共通接点部および前記各切換接点部に接触可能に配して電源にそれぞれ接続された正負の接続端子板とを備えて構成されている請求項1に記載の照明ランプ。
【請求項3】 基体ケーシングと光源移動用部材とに、前記光源移動用部材の回転範囲および停止位置を規制するためのガイド溝とガイドピンとが、前記ガイド溝にガイドピンが摺接自在に嵌まり込む相対位置で設けられている請求項1または2に記載の照明ランプ。
【請求項4】 基体ケーシングの外部に、ヘッドベルト取付用のベルトホルダが嵌め込み形態で取り付けられる取付用プレートを一体に備えている請求項1〜3の何れかに記載の照明ランプ。
【請求項5】 基体ケーシングと、前方に向け拡開する円錐状の外形の内周面に反射面が設けられ、且つ前方の開口部がこれの周端部に固着されたレンズで施蓋され、前記基体ケーシングに内装された単一の反射器と、前記反射器の後方に配置されて、前記反射器の軸心に対し直交方向に移動可能に前記基体ケーシングに保持された光源ホルダと、前記光源ホルダにこれの移動方向に沿った配置で取り付けられて、前記反射器の光源挿通孔から内部に臨入された複数個の照明用光源と、前記基体ケーシングの後部に回動自在に取り付けられ、回動操作されることによって前記光源ホルダを移動させるスイッチレバーと、前記各光源のうちの前記光源ホルダの移動に伴って前記反射器の中心に位置された1個のみを電源に接続するスイッチング機構とを備えていることを特徴とする照明ランプ。
【請求項6】 取付筒部の内周面の雌ねじ部が基体ケーシングの外周面の雄ねじ部に螺合されて、回転により前記基体ケーシングの外周面に沿って前後方向に移動され、前記取付筒部の前方開口部がレンズにより施蓋され、且つ前記レンズの内周端部に反射器の前方開口端が固着されたレンズ体と、このレンズ体の外周面に外嵌固定された回転操作リング体とを有し、前記回転操作リング体の回転操作により前記反射器およびレンズと前記光源との相対位置を変化させる焦点調整手段が構成されている請求項5に記載の照明ランプ。
【請求項7】 光源に駆動電源を供給する電池を収容する電池ケースが基体ケーシングに固定的に設けられ、光源ホルダの係合孔に、スイッチレバーと一体に回動されるスイッチカムの作動ピンが挿入され、スイッチング機構は、前記各光源の一方の電極に電気的接続されて光源ホルダの一側部に設けられ、前記光源ホルダの移動範囲に相当する長さを有する共通接点部と、前記各光源の他方の電極に個々に電気的接続されて前記光源ホルダの他側部に間隔を存して配設された複数の切換接点部と、前記電池ケースの一方の電極の電池リードに接続されて前記共通接点部に常時摺接する共通接点を有する一方のスイッチリードと、前記電池ケースの他方の電極の電池リードに接続された他方の電池リードと、反射器の中心に切換接点が配置されて前記他方の電池リードに接続されたスイッチばねとを備えて構成されている請求項5または6に記載の照明ランプ。
【請求項8】 スイッチレバーは、操作範囲の中央に電源のオフ位置が設定されるとともに、前記オフ位置から左右何れかの方向に回動操作されることにより、複数の光源の何れか1個を反射器の中心に位置させるようになっている請求項5〜7の何れかに記載の照明ランプ。
【請求項9】 スイッチレバーには、スライド操作により前方に変位されたときのみ電源オフ位置からの回動を阻止されるロック釦が設けられている請求項5〜8の何れかに記載の照明ランプ。
【請求項10】 基体ケーシングと焦点調整手段間、電池ケースとこれの開閉蓋間、スイッチレバーの支軸部と基体ケーシング間にはそれぞれ防水部材が介設されている請求項7〜9の何れかに記載の照明ランプ。
【請求項11】 電池ケースとこれの開閉蓋の一方にフック部が、且つ他方に前記フック部に係合する係止ホックがそれぞれ設けられ、前記フック部と係止ホックとにより、前記開閉蓋の開閉および脱落防止構造が構成されている請求項5〜10の何れかに記載の照明ランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の光源を切り換え可能に備え、特に、登山や暗い場所で作業する場合における照明用として好適に用いることのできる照明ランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述のような用途に用いることを主な目的とした照明ランプとしては、特公平2-10521 号、特開平9-223403号および特開平7-78501 号の各公報にそれぞれ開示されたものが知られている。特公平2-10521 号公報に記載のランプ装置(以下、第1の従来技術という)は、筒状体の内部に反射器を備えて開口部が透明板で施蓋されたリング状部材を回転操作することによって反射器を移動させ、この反射器の単一の電球に対する相対位置を第1および第2の位置に選択的に変位させることにより、反射器が第1の位置に変位したときに電球の光束が最も拡散し、且つ第2の位置に変位したときに最も収束するように切り換えて照射されるようになっている。
【0003】また、特開平9-223403号公報に記載のヘッドランプ(以下、第2の従来技術という)は、切換つまみの回転操作によって単一の電球の明るさを2段階に切り換え可能とし、周囲の明るさに応じて電球の明るさを調節することにより、電池の無用な消耗を抑制できるようにしている。さらに、特開平7-78501 号公報に記載の電気照明ランプ(以下、第3の従来技術という)は、並置状態に配設された二つの光源と、これら各光源に個々に対応して設けられた二つの反射器と、二つの光源の点灯および消灯を制御する電気回路の二つのスイッチとを備えた構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来技術の照明ランプは、主として、頭部に装着するヘッドランプとして使用することを目的としたものであって、冬山登山や洞窟探検あるいは暗い場所において両手を自由に使って作業する場合などに好適に使用できるものである。このような用途に用いる照明ランプでは、上記第3の従来技術のように光源を二つ備えていれば、一方の光源が球切れしたときに即座に他方の光源に切り換えて使用でき、さらに、これら光源として照度や発光色あるいは寿命の異なるものを装着して状況に応じ適宜切り換えることができることから好都合である。しかしながら、上記の第1および第2の従来技術では、電球の明るさなどを2段階に切り換えることができるが、単一の電球を備えているだけであるから、上述のような実用的効果を得ることができない。
【0005】一方、上記第3の従来技術の電気照明ランプでは、二つの光源を備えているがこれら光源に個々に対応して二つの反射器を備えているので、装置の外形を所要寸法に抑える場合に個々の反射器の形状が小さくなってしまい、各光源の光を十分に拡散または収束させることができず、十分な明るさの照明光を得ることができない。また逆に、各反射器を所要の大きさにした場合には、全体形状がヘッドランプとして使用困難な大きなものになってしまう。しかも、この電気照明ランプでは、反射器やスイッチをそれぞれ2個ずつ備えているので、部品点数が多くなって構成の複雑化および大型化を招いており、構成の複雑化に伴いコスト高になる。
【0006】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、複数個備えた光源を簡素化、且つ小型化した構成で択一的に選択して発光させることができ、その何れの光源についても所要の照度を得ることができる照明ランプを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための第1の発明に係る照明ランプは、前方に向け拡開する円錐状の外形の内周面に反射面が設けられ、後部を基体ケーシングに一体固定された単一の反射器と、前記反射器の中央後部から後方へ突設された保持部と、前記反射器の軸心に対し直交方向に移動可能に前記保持部に保持された光源ホルダと、前記光源ホルダにこれの移動方向に沿った配置で取り付けられて、前記反射器の光源挿通孔から内部に臨入された複数個の光源と、前側開口部が透明板で施蓋された回転操作リング体と、前記回転操作リング体に一体回転するよう連結されて前記反射器に回転自在に外嵌され、回転することによって前記光源ホルダを移動させる光源移動用部材と、前記各光源のうちの前記光源ホルダの移動に伴って前記反射器の中心に位置される1個のみを電源に接続するスイッチング機構とを備えて構成されている。
【0008】この照明ランプでは、複数個の光源に対し反射器を単一備えているだけであり、光源毎に電源スイッチなども設けないので、構成の簡素化に伴ってランプ全体の外形の小型化および低コスト化を図りながらも反射器を可及的に大きなサイズに設定できることと、何れの光源をも反射器の反射面の焦点位置である中心部に位置決めした状態で点灯させることとにより、複数個の各光源の何れの発光をも反射面で効率的に収束または拡散させて照射することができる。さらに、回転操作リング体の回転操作のみにより、所望の光源を選択して反射面の焦点位置に位置決めすると同時に、その選択した光源が電源に自動的に接続するようスイッチング動作を行えるので、極めて操作性の良いものとなる。さらに、複数個の光源を備えているので、これら光源として、光の集散度、寿命、照度または発光色などが互いに異なるものを用いれば、用途や目的に応じてその都度切り換えて点灯させることができ、照明としての活用範囲を広げることができる。
【0009】上記発明において、光源移動用部材は、回転中心から変位した配置で形成された円形の作動用孔を有して、この作動用孔に光源ホルダを挿入させた配置で設けられ、光源ホルダは、保持部のスライド溝に摺動自在に保持され、スイッチング機構は、前記光源ホルダの移動方向に沿った一側面のほぼ全長にわたり配設されて各光源の一方の電極に電気的接続された共通接点部と、前記各光源の他方の電極に個々に電気的接続されて前記光源ホルダの他側面に配設された複数個の切換接点部と、前記スライド溝における両側の溝壁における各々の中央部に接触片を前記共通接点部および前記各切換接点部に接触可能に配して電源にそれぞれ接続された正負の接続端子板とを備えて構成されていることが好ましい。
【0010】これにより、複数の光源を備えた光源ホルダを、光源移動用部材の回転によって作動用孔で移動させることができ、複数個の光源のうちの所要の1個を極めて簡単な構成で確実に選択して反射面の焦点位置に位置決めできる。また、スイッチング手段は、光源ホルダの移動に伴って反射面の焦点位置に位置決めされた光源の切換接点部が接続端子板に接続される構成であるから、極めて簡単な構成としながらも光源のうちの1個のみを確実に電源に接続できる。
【0011】また、上記発明において、基体ケーシングと光源移動用部材とに、前記光源移動用部材の回転範囲および停止位置を規制するためのガイド溝とガイドピンとが、前記ガイド溝にガイドピンが摺接自在に嵌まり込む相対位置で設けられている構成とすることが好ましい。
【0012】これにより、複数個の光源のうちの1個を選択的に反射面の焦点位置に位置決めするための操作性が向上する。
【0013】さらに、上記発明において、基体ケーシングの外部に、ヘッドベルト取付用のベルトホルダが嵌め込み形態で取り付けられる取付用プレートを一体に備えている構成とすることもできる。
【0014】これにより、通常の懐中電灯としての用途以外に、ヘッドランプとしても用いることができ、ヘッドランプとして用いる場合には、複数個の光源のうちの何れかが球切れした際に回転操作リング体の回転操作によって他の光源を即座に点灯させることができ、極めて便利で有効に活用できるものとなる。
【0015】また、上記目的を達成するための第2の発明に係る照明ランプは、基体ケーシングと、前方に向け拡開する円錐状の外形の内周面に反射面が設けられ、且つ前方の開口部がこれの周端部に固着されたレンズで施蓋され、前記基体ケーシングに内装された単一の反射器と、前記反射器の後方に配置されて、前記反射器の軸心に対し直交方向に移動可能に前記基体ケーシングに保持された光源ホルダと、前記光源ホルダにこれの移動方向に沿った配置で取り付けられて、前記反射器の光源挿通孔から内部に臨入された複数個の照明用光源と、前記基体ケーシングの後部に回動自在に取り付けられ、回動操作されることによって前記光源ホルダを移動させるスイッチレバーと、前記各光源のうちの前記光源ホルダの移動に伴って前記反射器の中心に位置された1個のみを電源に接続するスイッチング機構とを備えていることを特徴としている。
【0016】この照明ランプでは、第1の発明と同様に、複数個の光源に対し単一の反射器を備えるだけであるから、構成の簡素化に伴って全体の外形の小型化および低コスト化を図りながら反射器を可及的に大きなサイズにでき、何れの光源をも反射器の中心位置で発光させて反射面で効率的に収束または拡散させて照射できる。また、スイッチレバーの回動操作により、所望の光源を選択して焦点位置に位置決めすると同時に、選択した光源を自動的に電源に接続できるので、極めて良好な操作性を得られる。さらに、反射器の前方開口部がレンズで施蓋されているから、光源の発光を効果的に収束または拡散させることができる。また、複数個の光源を備えているので、用途や目的に応じて光源を選択することにより、照明としての活用範囲を広げることができる。
【0017】上記発明において、取付筒部の内周面の雌ねじ部が基体ケーシングの外周面の雄ねじ部に螺合されて、回転により前記基体ケーシングの外周面に沿って前後方向に移動され、前記取付筒部の前方開口部がレンズにより施蓋され、且つ前記レンズの内周端部に反射器の前方開口端が固着されたレンズ体と、このレンズ体の外周面に外嵌固定された回転操作リング体とを有し、前記回転操作リング体の回転操作により前記反射器およびレンズと前記光源との相対位置を変化させる焦点調整手段が構成されていることが好ましい。
【0018】これにより、回転操作リング体を回転操作することにより、レンズと反射器とを基体ケーシングの外周面に沿って前後方向に移動させて、レンズおよび反射器と選択使用されている光源との相対位置を変化させて焦点の調整をも行うことができ、選択された光源個々についてそれぞれスポットの大きさを変更することができる。
【0019】また、上記発明において、光源に駆動電源を供給する電池を収容する電池ケースが基体ケーシングに固定的に設けられ、光源ホルダの係合孔に、スイッチレバーと一体に回動されるスイッチカムの作動ピンが挿入され、スイッチング機構は、前記各光源の一方の電極に電気的接続されて光源ホルダの一側部に設けられ、前記光源ホルダの移動範囲に相当する長さを有する共通接点部と、前記各光源の他方の電極に個々に電気的接続されて前記光源ホルダの他側部に間隔を存して配設された複数の切換接点部と、前記電池ケースの一方の電極の電池リードに接続されて前記共通接点部に常時摺接する共通接点を有する一方のスイッチリードと、前記電池ケースの他方の電極の電池リードに接続された他方の電池リードと、反射器の中心に切換接点が配置されて前記他方の電池リードに接続されたスイッチばねとを備えて構成されていることが好ましい。
【0020】これにより、複数個の光源を備えた光源ホルダを、スイッチレバーの回動によってスイッチカムで移動させることができ、複数個の光源のうちの所要の1個を極めて簡単な構成で確実に選択して反射面の焦点位置に位置決めできる。また、スイッチング手段は、光源ホルダの移動に伴って反射面の焦点位置に位置決めされた光源がスイッチばね、スイッチリードおよび電池リードを介して電池ケース内の電池に直接的に電気的接続される構成になっているから、極めて簡単な構成としながらも光源のうちの所要の1個を確実に電池に接続できる。
【0021】さらに、上記発明において、スイッチレバーは、操作範囲の中央に電源のオフ位置が設定されるとともに、前記オフ位置から左右何れかの方向に回動操作されることにより、複数の光源の何れか1個を反射器の中心に位置させるようになっていることが好ましい。これにより、複数の光源のうちの所要の1個をスイッチレバーの回動によって選択するための操作性が向上する。
【0022】さらに、上記発明において、スイッチレバーには、スライド操作により前方に変位されたときのみ電源オフ位置からの回動を阻止されるロック釦が設けられていることが好ましい。これにより、例えば、携帯時などの不使用時にスイッチレバーが不慮に回動することによる電池の無駄な消耗を確実に防止することができる。
【0023】さらに、上記発明において、基体ケーシングと焦点調整手段間、電池ケースとこれの開閉蓋間、スイッチレバーの支軸部と基体ケーシング間にはそれぞれ防水部材が介設されていることが好ましい。これにより、外部に露呈される箇所であって隙間の生じる部分を水密に封止できるので、例えば雨天や水辺での使用に適したものとなる。
【0024】さらに、上記発明において、電池ケースとこれの開閉蓋の一方にフック部が、且つ他方に前記フック部に係合する係止ホックがそれぞれ設けられ、前記フック部と係止ホックとにより、前記開閉蓋の開閉および脱落防止構造が構成されていることが好ましい。これにより、例えば、夜間において手探り状態で電池の交換を行うような場合であっても、開閉蓋の脱落を確実に防止できることから、開閉蓋を紛失するおそれがなくなり、しかも、開閉蓋の着脱操作を容易に行える利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る照明ランプを示す斜視図であり、この実施の形態ではヘッドランプに適用した場合を例示してある。したがって、ランプ本体1の後側部(図の右側部)には、このランプ本体1を頭部に係止するためのヘッドベルト(図示せず)を取り付けるベルトホルダ2が着脱自在に連結されており、光源である電球(図示せず)の電源となる電池(図示せず)を内部に収納した電池ケース3が接続コード線4を介してランプ本体1に電気的接続されている。
【0026】図2は上記ランプ本体1の正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図をそれぞれ示す。これらの図において、ランプ本体1は、基体ケーシング7およびこの基体ケーシング7に固定された反射器8とからなる固定側ユニットと、反射器8に回転自在に外嵌支持された光源移動用部材9およびこの光源移動用部材9に連結固定された回転操作リング体10からなる可動側ユニットと、電球からなる2個の第1および第2の光源11、12を並置状態に保持した光源ホルダ13とを主構成要素として構成されている。
【0027】基体ケーシング7には、皿状の底部外側に、ベルトホルダ2が上方から嵌め込まれてねじ(図示せず)により固定される取付用プレート14(図4)が支軸(図示せず)により回動可能に設けられている。また、この基体ケーシング7は、これの正面図である図6(c)に示すように、内面中央部の凹所17内に非円形の取付凹部18が設けられ、さらに、その取付凹部18の中央部に取付孔19が形成されており、内面下部にガイドピン20が設けられている。さらに、基体ケーシング7の内面には、弧状形状の一対の接続用薄片21が半円弧状に続く配置で貼着されており、その各接続用薄片21の僅かな間隔を存して互いに隣接する各端部には接続端子部22が配設されている。上述の電池ケース3へ延びる接続コード線4は、この接続端子部22に電気的接続されている。
【0028】上記反射器8は、円錐形状の外形を有し、その内面が放物面状の反射鏡面8aになっており、その底部中央から直方体形状の保持部23(図4)が外部後方に向け突設されている。この保持部23の中央部には、反射器8と光源ホルダ13とを分解して示した背面図である図5のように、光源ホルダ13が摺動自在に嵌め入れられるスライド溝24が反射器8の軸心に対し直交する水平方向に延びる配置で凹設されているとともに、そのスライド溝24の溝底中央部に、一対の光源11,12を水平方向の所定範囲内で移動可能に挿通させる光源挿通孔27が形成されている。
【0029】上記光源ホルダ13は、細長いブロック状の全体形状を有し、その前面側に、一対の光源11,12の各々の口金(図示せず)をねじ込ませて取り付けるための一対のソケット部 (図示せず)を備えている。また、光源ホルダ13には、図5に示すように、両ソケット部の各々の一方の正電極部に対し電気的に共通接続された正側接点部28が一側面に沿って設けられているとともに、両ソケット部の各々の負電極部に対し電気的に個々に接続された一対の負側接点部29,30が所定の間隔で他側面に沿って設けられている。
【0030】上記光源ホルダ13は、上述したように反射器8における保持部23のスライド溝24に摺動自在に保持されている。すなわち、図5に示すように、反射器8における保持部23のスライド溝24には、正負両側の接続端子板31,32の各々の接触片31a,32aが両側の溝壁に当てがう状態に挿入されるとともに、光源ホルダ13が挿入され、さらに、基体ケーシング7の取付凹部18に嵌合することのできる非円形状の取付板33が、光源ホルダ13と両接続端子板31,32とに被せられる。そして、取付板33は、図6(a)に示すように、2本の小ねじ34が、取付板33の各挿通孔(図5に図示)33aおよび両側接続端子板31,32の各々の挿通孔(図5に図示)31b,32bをそれぞれ挿通して保持部23の各ねじ孔23aにねじ込まれることにより、保持部23に固定される。
【0031】したがって、図4および図6(a)にそれぞれ示すように、正負の接続端子板31,32は、取付板33に対し上下両方に突出した配置で保持部23の端面と取付板33とに挟持固定されるとともに、光源ホルダ13は、取付板33によって抜け止めされた状態でスライド溝24内に摺動自在に保持される。この光源ホルダ13は、何れかの光源11,12が長孔形状の光源挿通孔27の長手方向で対向する孔縁部に当接する範囲内においてスライド溝24内を左右に移動可能である。
【0032】上述のように光源ホルダ13がスライド可能に組付けられた反射器8は、図3および図4に示すように取付板33を基体ケーシング7の取付凹部18に嵌め込んで回り止めされた状態において、図3に示すように固定用ねじ37が基体ケーシング7の取付孔(図6(c)に図示)19から取付板33のねじ孔(図5に図示)33cにねじ込まれることにより、基体ケーシング7に一体固定される。
【0033】また、反射器8と基体ケーシング7とが上述の相対位置関係で一体固定されたときには、図6(a),(c)の対比から明らかなように、反射器8の正負の接続端子板31,32がそれぞれ基体ケーシング7の一対の接続用薄片21に電気的接続状態に接触する。したがって、反射器8の正負両側の接続端子板31,32は、後述の光源移動用部材9の回転位置とは無関係に、基体ケーシング7の接続用薄片21および接続端子部22と接続コード線4を通じて電池ケース3内の電池に常に電気的接続状態になっている。また、図5に示す光源ホルダ13の長さ方向とほぼ同じ長さを有する正側接点部28は、光源ホルダ13の移動位置に拘わらず常に正側接続端子板31の接触片31aに電気的接続状態に接触しているが、一対の負側接点部29,30は、光源ホルダ13の移動に伴って中央部に位置したときのみ負側接続端子板32の接触片32aに電気的接続状態に接触する。これについての詳細は後述する。
【0034】光源移動用部材9は、図3および図4に示すように、反射器8における反射鏡面8aの外側に一体形成された円筒状の支持筒部8bに回転自在に外嵌されている。この光源移動用部材9の底部中央部には、図6(b)に明示するように、光源ホルダ13の長さよりも大きな直径を有する円形の作動用孔39が、全体として円形容器状の形態となった光源移動用部材9の中心に対し一方に偏心した配置で形成されている。また、この光源移動用部材9の容器状の内面には、半円弧状のガイド溝40が同心状の配置で外周縁部に沿って形成されている。また、光源移動用部材9の外周面適所には、位置決め用外鍔部44が一体に突設されている。
【0035】上記光源移動用部材9は、ランプ本体1の組み立てに際し上述の反射器8と基体ケーシング7との一体化に先立って、光源ホルダ13をスライド溝24に嵌め込んだ状態とした保持部23を作動用孔39に挿通させたのちに、反射器8の支持筒部8bの外周面に被せられ、この状態を保持しながら、図4に明示するように、自体のガイド溝40に基体ケーシング7のガイドピン20を挿入させ、且つ保持部23に固定の取付板33を基体ケーシング7の取付凹部18に嵌合して、固定用ねじ37で反射器8と基体ケーシング7とを固定する手順で組み込まれる。
【0036】上述のようにして、光源移動用部材9は、反射器8の支持筒部8bの外周面に本体部分が摺動しながら回転可能に支持され、且つ位置決め用外鍔部44が基体ケーシング7の外周端面に摺動自在に当接された状態に組み込まれる。この光源移動用部材9の回転範囲は、ガイドピン20がガイド溝40の両溝端に当接する約90度の回転角度内に規制される。この光源移動用部材9の回転時には、光源移動用部材9の中心から偏心して配設された作動用孔39が光源ホルダ13をスライド溝24に沿って左右に移動させるが、これの詳細については後述する。
【0037】また、回転操作リング体10の前側開口部は、反射器8の反射鏡面8aや一対の光源11,12を保護するための透明板41によって施蓋されており、自体の内周面に設けられた雌ねじ部42を光源移動用部材9の外周面に形成された雄ねじ部43にねじ込み、且つねじ込み方向の先端面が光源移動用部材9の位置決め用外鍔部44に押し付けられる状態まで締結されることにより、光源移動用部材9に一体化されている。これにより、回転操作リング体10をこれの外周面を掴んで回転操作すると、光源移動用部材9が回転操作リング体10と一体に回転される。また、球切れが生じた何れか一方の光源11,12を新たなものと交換する場合には、回転操作リング体10を緩めて光源移動用部材9から取り外すことにより、前方側から反射器8の反射鏡面8a内に指を挿入して光源ホルダ13のソケットに対し光源11,12を脱着することで容易に行える。
【0038】なお、特に図3および図4においては、ゴムリング、Oリングまたはパッキングなどの防水用部材や、照明ランプに必要であって必然的に取り付けられる部材であっても本発明の要旨に関係のない部材などの図示を、図の簡略化を図って内容の理解を容易にするための便宜上、省略してある。但し、この種の部材は実用化に際して適宜設けられるのは言うまでもない。
【0039】つぎに、上記照明ランプにおける一対の光源11,12を回転操作リング体10の回転操作によって択一的に点灯させる作用について、図7の説明図を参照しながら説明する。図7(a)は、光源移動用部材9のガイド溝40の中央部に基体ケーシング7のガイドピン20が位置している状態を示している。このとき、一対の光源11,12は、この照明ランプ自体の中心Sつまり反射器8における放物面状の反射鏡面8aの中心Sに対しその両側に位置しており、光源ホルダ13の一対の負側接点部29,30は、負側接続端子板32の接触片32aに対し両側に位置して、いずれも接触片32aに接触していない。したがって、両光源11,12は、これのソケットの正側端子のみが電池ケース3に接続されているだけであって、負側端子が接続されていないので、消灯状態を保持する。
【0040】つぎに、回転操作リング体10を図7(a)の状態から左方向Lに回転操作した場合、(b)に示すように、光源ホルダ13は、回転操作リング体10と一体回転される光源移動用部材9における中心Sに対し一方側に偏心している作動用孔39の孔縁面で押圧されて、スライド溝24に沿って左方向に移動されていく。光源移動用部材9は、図7(a)の状態から90°の角度だけ回転されたときに、これのガイド溝40の左端にガイドピン20が当接する左限回転位置となって回転を阻止される。このとき、光源ホルダ13は、図7(c)に示すように、右側の光源12が中心Sに位置決めされ、右側の負側接点部29が、保持部23の負側接続端子板32の接触片32aに対し重合状態となって電気的接続される。
【0041】そのため、中心Sに位置決めされた光源12は、負側接点部29が負側接続端子板32を通じ電池ケース3内の電池に接続され、電池から駆動電力を供給されて点灯する。このとき、光源12は、反射器8の反射鏡面8aの焦点位置である中央部に位置決めされた状態において点灯されるので、その発光が反射鏡面8aで反射されたのちに光束が効率的に収束または拡散されて、透明板41を通じ前方に照射される。なお、この光源12を消灯させる場合は、回転操作リング体10を右方向Rに90°回転させて図7(a)の状態とするだけでよい。
【0042】一方、回転操作リング体10を図7(a)の状態から右方向Rに回転操作した場合、(d)に示すように、光源ホルダ13は、回転操作リング体10と一体回転される光源移動用部材9の作動用孔39の孔縁面で押圧されて、スライド溝24に沿って右方向に移動されていく。光源移動用部材9は、図7(a)の状態から90°の角度だけ回転されたときに、これのガイド溝40の右端にガイドピン20が当接する右限回転位置となって回転を阻止される。このとき、光源ホルダ13は、図7(e)に示すように、左側の光源11が中心Sに位置決めされ、左側の負側接点部30が、保持部23の負側接続端子板32の接触片32aに対し重合状態となって電気的接続される。
【0043】そのため、中心Sに位置決めされた光源11は、負側接点部30が負側接続端子板32を通じ電池ケース3内の電池に接続されて、電池から駆動電力を供給されて点灯する。このとき、光源11は、反射器8の反射鏡面8aの焦点位置である中央部に位置決めされた状態において点灯されるので、その発光が反射鏡面8aで反射されたのちに光束が効率的に収束または拡散されて、透明板41を通じ前方に照射される。なお、この光源11を消灯させる場合は、回転操作リング体10を左方向Lに90°回転させて図7(a)の状態とするだけでよい。
【0044】上記一対の光源11,12としては、光の集散度、寿命、照度または発光色などが互いに異なるものを用いて、これらを用途や目的に応じてその都度切り換えて点灯させるようにすれば、照明としての活用範囲を広げることができる。また、上記照明ランプでは、一対の光源11,12に対し反射器8を単一備えているだけであり、光源11,12毎に電源スイッチなども設けていないから、この構成の簡素化に伴って照明ランプ全体の外形の小型化および低コスト化を図りながらも反射器8を可及的に大きなサイズに設定できることと、何れの光源11,12をも反射器8の反射鏡面8aの焦点位置である中心部に位置決めした状態で点灯させることとにより、一対の光源11,12の何れの発光をも反射鏡面8aで効率的に収束または拡散させて照射することができる。
【0045】さらに、上記照明ランプでは、回転操作リング体10を回転させるワンタッチ操作を行うことにより、所望の光源11,12を選択して反射鏡面8aの焦点位置に位置決めできると同時に、その選択した光源11,12が電源に自動的に接続するようスイッチング動作を行えるので、極めて操作性の良いものとなる。
【0046】また、上記実施の形態では、ランプ本体1の取付用プレート14にベルトホルダ2を嵌め込み固定して、頭部やへルメットに装着して登山や両手を自由に使って作業する場合の照明に使用する場合を例示しているが、ベルトホルダ2に代えて、把手を取付用プレート14に取り付ければ、通常の懐中電灯と同様の用途にも利用できる。特に、登山用などのへッドランプとして用いる場合には、一対の光源11,12のうちの一方が球切れした際に回転操作リング体10の回転操作によって他方を即座に点灯させることができ、極めて便利で有効に活用できるものとなる。
【0047】図8は、本発明の第2の実施の形態に係る照明ランプの概略構成を示す正面図である。この照明ランプでは、回転円盤体47の同一円状に複数個(この実施の形態では8個の場合を例示)の光源48a〜48hが同一間隔で配設されており、これら各光源48a〜48hは、回転円盤体47の回転に伴ってランプ本体49の中心つまり単一の反射器(図示せず)の反射鏡面の焦点位置に設けられた単一の発光窓50に順次位置決めされるようになっている。回転円盤体47の外周端面には外歯車部51が設けられているとともに、回転円盤体47の周囲には、ランプ本体49の中心の回転支軸(図示せず)回りに回転自在に設けられた回転操作リング体52が配置され、この回転操作リング体52の内周面に設けられた内歯車部53が外歯車部51に噛み合っている。
【0048】したがって、上記照明ランプは、第1の実施の形態のものと同様に回転操作リング体52を回転操作することにより、複数個の光源48a〜48hのうちの何れか1個が選択的に発光窓50に位置決めされ、且つ第1の実施の形態と同様のスイッチング機構によって発光窓50に位置決めされた光源48a〜48hのみが電源に自動的に接続されて点灯する。この照明ランプでは、多数個の光源48a〜48hを設けることから、用途をさらに広げて有効に活用できるものとなる。
【0049】また、上記照明ランプにおいても、反射器は複数個の光源48a〜48hに対し単一備えるだけでよく、光源48a〜48h毎に電源スイッチなどを設ける必要もなく、この構成の簡素化に伴ってランプ全体の外形の小型化および低コスト化を図りながらも反射器8を可及的に大きなサイズに設定できることと、何れの光源48a〜48hをも反射器の反射鏡面の焦点位置である中心部に位置決めした状態で点灯させることとにより、各光源48a〜48hの何れの発光をも反射鏡面で効率的に収束または拡散させて照射することができる。
【0050】さらに、上記照明ランプにおいても、回転操作リング体52の回転操作のみにより、所望の光源48a〜48hを選択して反射鏡面の焦点位置に位置決めすると同時に、その選択した光源48a〜48hが電源に自動的に接続するようスイッチング動作を行えるので、極めて操作性の良いものとなる。
【0051】図9は本発明の第3の実施の形態に係る照明ランプを示す斜視図であり、同図において図1と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してその説明を省略する。図1の第1の実施の形態の照明ランプでは、ランプ本体1に対し別体に設けた電池ケース3を接続コード線4を介してランプ本体1に電気的接続した構成となっているのに対し、この実施の形態の照明ランプでは、電池ケース3および接続コード線4を削除して、ランプ本体における基体ケーシング7の後部に一体形成した電池収納部35に、光源の電源となる電池を収納するようになっている。この照明ランプでは、電池ケース3を腰部などに取り付けて携帯しなくてもよく、且つ接続コード線4がないことから、作業する場合などに特に有効なものとなる。
【0052】図10ないし図18は本発明の第4の実施の形態に係る照明ランプを示し、図10は正面図、図11は右側面図、図12は平面図、図13は背面図、図14は一部を除外して示した背面図、図15は切断右側面図であり、これらの図に基づいて照明ランプの概要を説明する。基体ケーシング54は、図15に示すように、前面側を光照光のために開口された略有底円筒状の本体部54aを有し、この本体部54aの外周面に後述のレンズ体を組み付けるための雄ねじ部54bが形成されているとともに、後述のスイッチレバーを回転自在に支持するための円筒状の軸受筒部54cが本体部54aの後端部から一体に延設されている。
【0053】さらに、基体ケーシング54には、本体部54aの後端部であって軸受筒部54cの下方位置に、後述の光源の駆動電源となる複数個の電池を直列接続または並列接続状態で収容するための電池ケース57が一体に延設されている。なお、電池ケース57は、この実施の形態のように一体成形により基体ケーシング54に設ける他に、別体に形成した電池ケースを基体ケーシング54に接合手段で固着して一体化してもよい。
【0054】基体ケーシング54には、図15に示すように、レンズ体58が回転自在に外嵌されている。すなわち、このレンズ体58は、その円筒状の取付筒部58aの前面開口部に、照光時に投光の焦点を調整するレンズ59が開口部を施蓋する状態に固着されて、取付筒部58aの内周面に設けた雌ねじ部58bを基体ケーシング54の雄ねじ部54bに螺合されていることにより、基体ケーシング54の外周面に回転自在に外嵌され、回転により基体ケーシング54の本体部54aに沿って前後方向に移動するようになっている。また、レンズ体58の内部には、前方に向け拡開する円錐状の外形を有する反射器60が、これの拡開側端面、つまり前方開口端面をレンズ59の周端内面に固定して取り付けられている。上記反射器60は、その内面が放物面状の反射鏡面60aになっている。さらに、レンズ体58には、回転操作リング体61が外嵌固定されている。
【0055】したがって、レンズ体58は、回転操作リング体61の外周を把持して回転操作することにより、雄ねじ部54bに螺合する雌ねじ部58bに誘導されて、回転しながら前後方向に移動するとともに、レンズ59と反射器60とはレンズ体58と一体に前後方向に移動される。このように基体ケーシング54の前面開口を覆うレンズ59が照射時に前後方向に移動されることにより、投光の焦点が調整されてスポットの大きさが可変され、反射器60が前後方向に移動されることにより、投光が拡散または収束するよう調整される。
【0056】基体ケーシング54の背面側には、後述する複数個の光源を択一的に点灯させるためのスイッチレバー62が回動自在に取り付けられているとともに、このスイッチレバー62の操作部分には、このスイッチレバー62を照明ランプの不使用時にロックして不用意に電源が入るのを防止するためのロック釦63が設けられている。これの詳細については後述する。
【0057】電池ケース57は、複数の電池(図示せず)を収納できる筒状になっており、一端開口部が電池カバー64により固定的に施蓋されているとともに、電池の装填口となる他端開口部に開閉蓋67が開閉自在に設けられている。さらに、図15に示すように、電池ケース57には、これの後部下端に設けられた支軸69にベルトホルダ68が回動自在に取り付けられており、ベルトホルダ68には、図13に示すように、ループ状の一部に挿入用切欠き70aが形成されたベルト取付部70が左右および上方中央の計3か所に形成されている。
【0058】使用者がこの照明ランプを自身の頭部に装着して使用する場合には、図10に2点鎖線で示すように、布製のヘッドベルト71が挿入用切欠き70aを介してベルト取付部70に取り付けられる。このように照明ランプを頭部に装着する場合には、ベルトホルダ68を支軸69を支点に回動させることにより、取り付け角度を任意に調整することができる。ここで、ベルトホルダ68は、クリックを伴う回動運動を行うとともに、周知の係止構造によって複数の位置に選択的に停止されるようになっている。なお、ベルトホルダ68は、電池ケース57に対し着脱自在に装着されるようになっており、ベルトホルダ68を取り外した状態を図14に示す。
【0059】また、図10および図15に示すように、基体ケーシング54の内部には、第1の実施の形態と同様に、第1および第2の一対の光源72,73を水平方向に並置した配置で備えた光源ホルダ74が、光源72,73を反射器60の光源挿通孔60bを挿通させて前方に臨ませた状態で、反射器60の中心位置において光源72,73の配列方向に向け移動可能に保持されている。これの詳細については後述する。
【0060】つぎに、上記照明ランプの詳細について、図16の分解斜視図に基づき組み付け状態を含めてさらに詳細に説明する。スイッチレバー62は、中心部に軸心に沿った雌ねじ部62bを有する支軸部62aが中央下部から前方に向け一体に突設されている。ガイドカバー78は、ガイド凹所78aに嵌め込まれたスイッチレバー62を回動自在に保持するとともに、両側の壁面でスイッチレバー62の回動範囲を規制する。また、ガイドカバー78には、ガイド凹所78aの下部に、基体ケーシング54の軸受筒部54cを挿通させる挿通孔78bが形成されている。
【0061】上記スイッチレバー62の基体ケーシング54への取り付けに際しては、図15および図17(b),(c)に示すように、ガイドカバー78を、これの挿通孔78bを軸受筒部54cに外嵌させて基体ケーシング54の本体部54aの外側底面に当接させ、スイッチレバー62を、これの支軸部62aを防水用Oリング77を介在して軸受筒部54c内に挿入した状態でガイドカバー78のガイド凹所78a内に嵌め入れ、図16に示すスイッチカム79を、基体ケーシング54の前面側からこれの内部に挿入して、スイッチレバー62の支軸部62aに当てがい、固定ねじ80を、スイッチカム79の挿通孔79aを介してスイッチレバー62の雌ねじ部62bにねじ込んで締付ける手順で行われる。これにより、スイッチレバー62は、スイッチカム79と一体回転する状態でガイドカバー78を介し基体ケーシング54に取り付けられる。スイッチレバー62の支軸部62aを支点に回動するスイッチカム79の上端部には、前方に突出する作動ピン79bが一体形成されている。
【0062】図16に示すように、基体ケーシング54の前面側内部には、平板状のガイドリブ54dが左右両側にそれぞれ2個ずつ相対向する配置で設けられており、このガイドリブ54dは、左右方向を向いた配置、つまり水平に配置されている。さらに、基体ケーシング54には、各ガイドリブ54dの近接箇所に複数の取付用ボス54eが前方へ向け突出する配置で形成されている。
【0063】一方、2個一対の光源72,73を保持する光源ホルダ74は、光源72,73のリード端子が挿入孔74a,74bと、左右両側にそれぞれ2つずつ設けられて基体ケーシング54の左右両側の2個ずつの各ガイドリブ54dに摺動自在に係合されるガイド溝74cと、後部中央から上方へ突出した係合片74dと、この係合片74dの上下方向に形成された係合孔74eとを備えている。2個の光源72,73は、用途に応じて、光の集散度、寿命、照度、または発光色などが互いに異ならせるものを選択して用いられる。
【0064】上記光源ホルダ74の後部には、単一の正側接点端子部82と2個の負側接点端子部83とを備えた絶縁ブロック体81が所定の相対位置で固着されている。すなわち、絶縁ブロック体81には、上側の2個の正側挿入孔81aに正側接点端子部82がこれの2個の接続片82aをそれぞれ挿入して取り付けられているとともに、下側の2個の負側挿入孔81bに2個の負側接点端子部83が各々の接続片83aをそれぞれ挿入して取り付けられている。両接点端子部82,83は共に絶縁金属板を折曲して形成されている。
【0065】上記絶縁ブロック体81は、上下の正側および負側の挿入孔81a,81bを一対として光源ホルダ74の各挿入孔74a,74bにそれぞれ合致させる配置で光源ホルダ74の後部に固着されている。したがって、各光源72,73の正負のリード端子は、光源ホルダ74の対応する挿入孔74a,74bに挿入されることにより、絶縁ブロック体81の対応する挿入孔81a,81bに入り込むよう導かれて、対応する接点端子部82,83に対し各々の接続片82a,83aに接触して電気的接続される。このとき、各接点端子部82,83の各々の接点部82b,83bは、絶縁ブロック体81の上面側および下面側に露呈されて、後述する接点に接続される。
【0066】このように絶縁ブロック体81および正負の接点端子部82,83が取り付けられた光源ホルダ74は、係合孔74eにスイッチカム79の作動ピン79bを挿入させるとともに、各ガイド溝74cに基体ケーシング54のガイドリブ54dを嵌め込ませて左右方向に摺動自在に支持される。続いて、円板状のホルダ保持板84は、光源ホルダ74の前面に当てがわれた状態で、複数の固定ねじ(図示せず)がホルダ保持板84の取付孔84aを介して基体ケーシング54の各取付用ボス54eのねじ孔にねじ込まれることにより、基体ケーシング54に固定される。これにより、光源ホルダ74は、ホルダ保持板84により抜け止めされて、各ガイドリブ54dに沿って左右方向に移動自在に保持される。なお、ホルダ保持板84には、光源ホルダ74に装着されている2個の光源72,73を挿通させて光源ホルダ74の左右方向への移動に際して支障のない長さを有する横長の光源挿通孔84bが形成されている。
【0067】上記光源ホルダ74は、スイッチレバー62を回動操作することにより、このスイッチレバー62と一体に回動されるスイッチカム79の作動ピン79bによって係合片74dが回動方向に押圧されることにより、各ガイドリブ54dに摺動しながら左右方向に移動される。このとき、2個の光源72,73は、第1の実施の形態と同様に、反射器60の中心に位置決めされた何れか一方のみが電池ケース57の電池に自動的に接続されて点灯する。
【0068】つぎに、上記2個の光源72,73を選択的に電池に接続する構成について説明する。図16に示すように、電池ケース57の内部には、この電池ケース57に収納されて互いに直列接続または並列接続される複数個の電池の正極側に接続する正極側接点部87aを一端部に有する正極側電池リード87と、電池の負極側に接続する負極側接点部88aを一端部に有する負極側電池リード88とが、図15に示すように上下の所定位置に配置されて収納されている。正極側電池リード87の他端部には、正極側スイッチリード89の一端部が電気的接続状態に連結されている。負極側電池リード88の他端部には、負極側スイッチリード90の一端部が電気的接続状態に連結されており、この負極側スイッチリード90の他端部は、スイッチばね91の一端部にねじ92により電気的接続状態に連結されている。
【0069】この照明ランプでは、スイッチレバー62を左右何れかの方向へ回動操作すると、上述したように、光源ホルダ74がそれに伴い左右何れかの方向へ移動するようになっているので、光源ホルダ74の左右移動に伴い絶縁ブロック体81も一体に移動する。このとき、図15に示すように、正極側スイッチリード89の他端部から突設された正極接点89aは、左右方向に移動する光源ホルダ74の位置に拘わらず正極側接点端子部82の共通接点となる接点部82bに常時摺接し、正極側電池リード87を介して各電池の正極側に常に電気的接続されている。一方、スイッチばね91の他端部に突設された負極接点91aは、光源ホルダ74の左右方向の移動に伴い反射器60の中心に位置決めされた何れか一方の負側接点端子部83の接点部83bに選択的に接触して、各電池の負極側に電気的接続される。すなわち、スイッチレバー62の回動操作は2個の光源72,73の何れかを選択して通電し点灯させる。
【0070】スイッチレバー62の回動操作は、図12の操作シール93に記されているように、中央がスイッチオフの状態であり、この位置から左右いずれかの方向に回動操作することで、前記した二つの光源72,73の何れかを反射器60の中心に位置させるとともに電気的に選択して通電し点灯させる。そのために、2つの負側接点端子部83は、スイッチオフのための間隔を有する配置で並設され、また、正側接点端子部82の上面である接点部82bは、スイッチオン、スイッチオフおよびスイッチオンの3つのポジション分の幅を有していることが必要である。なお、この実施の形態では、操作シール93に記されているように、右側に高輝度の光源73を、且つ左側に低輝度の光源72をそれぞれ配置した場合を例示している。
【0071】この照明ランプは、スイッチレバー62を回動操作して2個の光源72,73を択一的に反射器60の中心に位置させるだけで、第1の実施の形態のものと同様に、選択された光源72または73が自動的に電池に接続されるとともに、単一の反射器60の反射鏡面60aの焦点位置で発光されることから、その発光が反射鏡面60aで反射されたのちに光束が効率的に収束または拡散されて、レンズ59を通じ前方に照射される。
【0072】さらに、この照明ランプでは、照明すべき対象の大小によって、スポットの大きさを変更することもできる利点がある。すなわち、回転操作リング体61の外周面を把持して回動させることにより、レンズ59と反射器60とが回転操作リング体61と共に3者の相対位置関係を維持しながら前後方向に移動するので、レンズ59および反射鏡面60aと選択使用されている光源72または73との前後方向の相対位置が変化して焦点の調整が行われ、スポットの大きさを変更することができる。
【0073】また、この照明ランプでは、スイッチレバー62を不使用時にロック釦63によってロックすることができるようになっている。図17はロック釦63の動作を説明するための図であり、同図(a)は一部破断して示した拡大背面図、(b)はスイッチレバー62をロック釦63でロックした状態の一部を拡大して示した切断右側面図、同図(c)はスイッチレバー62のロック解除状態の一部を拡大して示した切断右側面図である。
【0074】スイッチレバー62には、上側の操作部の中央部の取付凹所62cにロック釦63が嵌め込まれている。スイッチレバー62が(a)に示すように中央に位置されている場合は、上述のようにスイッチの動作がオフ状態であり、この状態で照明ランプを携帯する際などには、スイッチレバー62をオフ状態にロックすることが望ましい。したがって、このような場合には、ロック釦63の上面の凹凸に形成された操作面63aを(b)の矢印方向に押し込むよう操作する。これにより、ロック釦63は、これの係合片63bの先端部の係止凹部63cにスイッチレバー62の係止凸部62dが嵌まり込むことにより、前方に押し込まれたロック位置に保持されて、ロック釦63の下方のストッパ片63dが基体ケーシング54の対応部左右両側に形成された係止壁面54fと係合する。そのため、スイッチレバー62は、上記状態において回動操作しても、スイッチレバー62と一体に回動するロック釦63のストッパ片63dが左右の係止壁面54fの何れかに当接して、不慮の回動が防止される。
【0075】スイッチレバー62のロックを解除するには、図17(c)に示すように、ロック釦63の操作面63aを矢印方向に押圧操作してロック釦63を外方へスライド移動させ、ロック釦63のストッパ片63dの基体ケーシング54の対応する箇所の係止壁面54fに対する係合を解除すればよい。
【0076】また、この照明ランプでは、電池ケース57の開閉蓋67の脱落を防止する手段が設けられている。すなわち、図10および図11に示すように、電池ケース57および開閉蓋67には、各々の下部にそれぞれ掛止片57a,67aが形成されているとともに、この両掛止片57a,67aが細めの連結紐94で相互に連結されている。なお、電池ケース57の掛止片57aに代えて、ベルトホルダ68に係止用スリットを形成して、この係止用スリットに、連結紐94の先端部に結び目を設けた端部近傍部分を嵌め込んで結合するようにしてもよい。
【0077】さらに、開閉蓋67のさらに好ましい脱落防止手段としては、電池ケース57を拡大して示した分解斜視図である図18のような構成とすることができる。すなわち、電池ケース57の電池装填口となる開口端部の一端部に鉤状のフック部57bを形成するとともに、他端部に一対の突条57cを形成する。一方、開閉蓋67には、フック部57bを挿入させてこれに係止する掛止ホック67bを一端部に形成するとともに、一対の突条57cを嵌め込ませる二つの係合溝67cを有するL字形状の掛止片67dを他端部に形成する。この脱落防止手段では、電池の交換に際して、開閉蓋67を電池ケース57に対し開放した場合、掛止ホック67bとフック部57bとの係合により、開閉蓋67が電池ケース57から脱落することがなく、夜釣り等の暗闇でも電池交換を円滑に行うことができる。なお、電池ケース57の開口端部には、開閉蓋67との間隙を水密に密閉する弾性体からなるOリング97が装着される。
【0078】本発明の照明ランプは、その用途からみて水密な防水構造を有している必要があるから、上述のように電池ケース57と開閉蓋67との間にOリング97が配置されている他に、図16に示したように、スイッチレバー62の支軸部62aの前端面には防水用Oリング77が装着され、さらに、基体ケーシング54の外周面とレンズ59の内周面との間に、図15に示すOリング98が装着されている。これにより、この照明ランプは、雨天や海岸、あるいは河川付近での使用に耐えることのできる防水構造を有している。なお、電池ケース57内に装填される電池は図示していないが、この電池としては、乾電池および二次電池の何れをも利用することができるが、リチウム二次電池を用いることが好ましい。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の照明ランプによれば、一対の光源に対し反射器を単一備えた構成としたので、構成の簡素化に伴ってランブ全体の外形の小型化および低コスト化を図りながらも反射器を可及的に大きなサイズに設定できることと、何れの光源をも反射器の反射面の焦点位置である中心部に位置決めした状態で点灯させることとにより、複数個の各光源の何れの発光をも反射面で効率的に収束または拡散させて照射することができる。
【0080】さらに、回転操作リング体の回転操作またはスイッチレバーの回動操作のみにより、所望の光源を選択して反射面の焦点位置に位置決めすると同時に、その選択した光源が電源に自動的に接続するようスイッチング動作を行えるので、極めて操作性の良いものとなる。さらに、複数個の光源を備えているので、これら光源として、光の集散度、寿命、照度または発光色などが互いに異なるものを用いれば、用途や目的に応じてその都度切り換えて点灯させることができ、照明としての活用範囲を広げることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年10月27日(2000.10.27)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
【公開番号】 特開2001−243803(P2001−243803A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−328373(P2000−328373)