| 【発明の名称】 |
液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石井 徹
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| 【要約】 |
【課題】大気圧下で貯蔵の液状原料を弁での付着物による流量変動や弁体の摩耗を防止しつつ、加圧した反応器等の機器内へ安定供給し、更に、機器の圧力変化に対する追従性の向上を図る。
【解決手段】原料タンク1の液状原料をシリンダ内へ充填した後、原料戻りライン35を加圧用ガスでパージし、加圧用ガスをシリンダ内に封入して加圧し、加圧完了時点で、シリンダと反応器3とを連通せしめ更に加圧用ガスをシリンダ内へ供給し、加圧された原料を加圧用ガス流量に見合った体積流量で反応器3へ押し出し、この後、シリンダ内に残った原料を加圧用ガスで排出し、これらの操作を複数系統のシリンダ30A,30Bで順次繰り返すことにより、連続的に原料を反応器3内へ供給し、その際、各シリンダに対応する実際の加圧用ガス流量がそれぞれ自動設定された加圧用ガス流量と等しくなるよう制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原料タンクに大気圧下で貯蔵された液状の原料をシリンダから原料戻りラインを介して原料タンクへ循環させつつシリンダ内に充填する原料張り込みと、シリンダ内へ原料を充填した後、加圧用ガスを原料戻りラインを介して原料タンクへ導き、原料戻りラインに満たされていた原料を原料タンクへ押し出す原料戻りラインパージと、加圧用ガスをシリンダ内に封入することにより、シリンダ内を加圧するシリンダ昇圧と、シリンダ内の圧力が機器内の圧力と略同圧になった時点で、シリンダと機器とを連通せしめ且つ更に加圧用ガスをシリンダ内へ供給することにより、シリンダ内で加圧された原料を加圧用ガス流量に見合った体積流量でシリンダから機器へ押し出す原料供給と、シリンダから機器への原料供給完了後、シリンダ内に残った原料を加圧用ガスにより原料タンクへ排出するシリンダ内パージとを複数系統のシリンダにおいて順次繰り返すことにより、加圧された機器内へ液状の原料を連続的に圧入する液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法であって、質量流量としての原料流量をmとし且つ原料比重をρとして予め設定し、実際の加圧用ガス圧力P1と各シリンダ圧力P2とを検出し、真空に対する大気の圧力をP1、P2と同じ圧力単位でP0とし、各シリンダに対応する体積流量としての加圧用ガス流量Vをそれぞれ【数1】V=m/ρ×(P2+P0)/(P1+P0) より求めて設定し、各シリンダに対応する実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう制御することを特徴とする液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧下で貯蔵されている液状原料(均一な液体、エマルジョン、スラリ等)を加圧した反応器内へ安定供給する液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】斯かる液状原料加圧装置としては、従来は、図8に示される如く、原料タンク1(大気圧)の近くに、原料の性状や揚程に応じた形式のポンプ2を備え、該ポンプ2により加圧された原料を反応器3へ供給するものが一般的に使われており、この場合、通常、ポンプ2の吐出流量を反応器3で必要な原料供給量より多く設定し、流量調節弁4により反応器3へ導く原料の流量を調節すると共に、ポンプ吐出量の一部を圧力調節弁5で減圧して原料タンク1に戻すのが一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、試験装置等のように原料供給量が極端に少ない場合、ポンプ2の選定が難しいばかりでなく、流量を調節するための流量調節弁4が小さくなり、スラリ等の固形分を含む液状原料では、固形分が弁ポートに付着して流量が安定しないばかりでなく、閉塞等のトラブルの原因にもなる。又、弁等の絞られた部分は、固形分によって摩耗し、長時間安定して使用することが困難な場合がある。 【0004】本発明は、斯かる実情に鑑み、大気圧下で貯蔵されている液状原料を、原料供給量が極端に少ないような場合であっても、弁での付着物による流量変動や弁体の摩耗を防止しつつ、加圧した反応器等の機器内へ安定供給し得る液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、原料タンクに大気圧下で貯蔵された液状の原料をシリンダから原料戻りラインを介して原料タンクへ循環させつつシリンダ内に充填する原料張り込みと、シリンダ内へ原料を充填した後、加圧用ガスを原料戻りラインを介して原料タンクへ導き、原料戻りラインに満たされていた原料を原料タンクへ押し出す原料戻りラインパージと、加圧用ガスをシリンダ内に封入することにより、シリンダ内を加圧するシリンダ昇圧と、シリンダ内の圧力が機器内の圧力と略同圧になった時点で、シリンダと機器とを連通せしめ且つ更に加圧用ガスをシリンダ内へ供給することにより、シリンダ内で加圧された原料を加圧用ガス流量に見合った体積流量でシリンダから機器へ押し出す原料供給と、シリンダから機器への原料供給完了後、シリンダ内に残った原料を加圧用ガスにより原料タンクへ排出するシリンダ内パージとを複数系統のシリンダにおいて順次繰り返すことにより、加圧された機器内へ液状の原料を連続的に圧入する液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法であって、質量流量としての原料流量をmとし且つ原料比重をρとして予め設定し、実際の加圧用ガス圧力P1と各シリンダ圧力P2とを検出し、真空に対する大気の圧力をP1、P2と同じ圧力単位でP0とし、各シリンダに対応する体積流量としての加圧用ガス流量Vをそれぞれ【数2】V=m/ρ×(P2+P0)/(P1+P0) より求めて設定し、各シリンダに対応する実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう制御することを特徴とする液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法にかかるものである。 【0006】上記手段によれば、以下のような作用が得られる。 【0007】原料タンクに大気圧下で貯蔵された液状の原料がシリンダから原料戻りラインを介して原料タンクへ循環されつつシリンダ内に充填され、原料張り込みが行われ、シリンダ内へ原料が充填された後、加圧用ガスが原料戻りラインを介して原料タンクへ導かれ、原料戻りラインに満たされていた原料が原料タンクへ押し出され、原料戻りラインパージが行われ、加圧用ガスがシリンダ内に封入されることにより、シリンダ内が加圧され、シリンダ昇圧が行われ、シリンダ内の圧力が機器内の圧力と略同圧になった時点で、シリンダと機器とが連通され且つ更に加圧用ガスがシリンダ内へ供給されることにより、シリンダ内で加圧された原料が加圧用ガス流量に見合った体積流量でシリンダから機器へ押し出され、原料供給が行われ、シリンダから機器への原料供給完了後、シリンダ内に残った原料が加圧用ガスにより原料タンクへ排出され、シリンダ内パージが行われ、これらの操作が複数系統のシリンダにおいて順次繰り返されることにより、連続的に原料が機器内へ供給される。 【0008】この結果、試験装置等のように原料供給量が極端に少なくても、循環ポンプの選定は容易となり、原料の流量を調節するための流量調節弁は不要で、スラリ等の固形分を含む液状原料であっても、固形分が弁ポートに付着して流量の安定性を損うことはなく、閉塞等のトラブルも発生せず、又、弁等の絞られた部分が固形分によって摩耗し、長時間安定して使用することが困難となる心配もなく、加圧した機器内へ安定して原料が供給可能となると共に、いずれかの経路で常時原料の流れが形成され且つ流れを止める必要のある経路は加圧用ガスによるパージを行うことにより、配管各部に液状の原料が滞留しない。 【0009】又、シリンダ内で加圧された原料を加圧用ガス流量に見合った体積流量でシリンダから機器へ押し出す際には、質量流量としての原料流量はmとされ且つ原料比重はρとされて予め設定されており、実際の加圧用ガス圧力P1と各シリンダ圧力P2とが検出され、真空に対する大気の圧力がP1、P2と同じ圧力単位でP0とされ、各シリンダに対応する体積流量としての加圧用ガス流量Vがそれぞれ【数3】V=m/ρ×(P2+P0)/(P1+P0) より求められて設定され、各シリンダに対応する実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう制御され、これにより、原料供給の対象となる反応器等の機器の圧力が変化しても、原料供給量は変化せずに一定に保持され、操作員が反応器等の機器の圧力変化に合せて加圧用ガス流量Vの設定変更を行う必要がなく、操作が煩雑とならない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。 【0011】図1及び図2は本発明の元となる液状原料加圧供給方法を実施する装置の一例であって、図中、図8と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。 【0012】本図示例においては、複数系統(図の例ではA,Bの二系統)のシリンダ30A,30Bを設け、該各シリンダ30A,30Bに対し、原料タンク1(必要に応じて撹拌機を設置してある)に貯蔵された液状の原料を循環ポンプ20の作動により、充填ライン31から四方弁V4、途中に遮断弁V5が設けられた充填ライン32、四方弁V3、充填・圧入ライン33A,33Bを介して充填し得るようにしてある。 【0013】前記シリンダ30A,30Bには、その底面に前記充填・圧入ライン33A,33Bを接続し、頂面に空気或いは窒素等の加圧用ガスを導入する加圧用ガス系統34を接続し、上側部所要位置に原料タンク1へ通じる原料戻りライン35を接続し、該原料戻りライン35途中には、遮断弁V2A,V2Bと制限オリフィス36とを設けてある。 【0014】前記加圧用ガス系統34は、加圧用ガスが貯留された圧力源37から延長せしめた加圧用ガスライン38途中に、圧力調節弁39と、圧力計40とを設けると共に、加圧用ガスライン38からシリンダ30A,30Bへ分岐して延びる加圧用ガスライン38A,38B途中に、手動開閉弁44A,44Bと、容積式流量計45A,45Bと、流量調節弁V1A,V1Bとを設けてなる構成を有している。ここで、前記圧力計40で検出された加圧用ガスの圧力41は圧力コントローラ42へ入力され、該圧力コントローラ42に予め設定された圧力設定値と等しくなるよう圧力調節弁39へ開度指令43が出力されるようにしてあり、又、前記容積式流量計45A,45Bで検出された加圧用ガスの流量46A,46Bは流量コントローラ47A,47Bへ入力され、該流量コントローラ47A,47Bに予め設定された流量設定値と等しくなるよう流量調節弁V1A,V1Bへ開度指令48A,48Bが出力されるようにしてある。尚、前記圧力設定値並びに流量設定値は、操作員が運転状況から判断して適宜手動設定するようにしてある。 【0015】前記充填・圧入ライン33A,33Bには、四方弁V3を介して反応器3へつながる圧入ライン49を接続し、該圧入ライン49途中には、質量流量計50と、反応器3の運転停止時に原料の供給を完全に停止するための手動開閉弁51とを設けてある。 【0016】前記充填ライン31には、原料タンク1へつながる循環ライン52を四方弁V4を介して遮断或いは連通状態に切換可能となるよう接続すると共に、前記充填ライン32には、原料タンク1へつながるシリンダ内パージ用原料戻りライン53を四方弁V4を介して遮断或いは連通状態に切換可能となるよう接続し、前記循環ライン52途中には、制限オリフィス54を設け、前記シリンダ内パージ用原料戻りライン53途中には、遮断弁V7と制限オリフィス55とを設けてある。 【0017】前記四方弁V4と遮断弁V7との間におけるシリンダ内パージ用原料戻りライン53途中には、空気或いは窒素等の加圧用ガスをパージ用として導入するパージ用ガス系統56を接続してある。 【0018】前記パージ用ガス系統56は、加圧用ガスが貯留された圧力源37から延長せしめたパージ用ガスライン57途中に、圧力調節弁58と、圧力計59と、ガスホルダ63と、遮断弁V6と、逆止弁64とを設けてなる構成を有している。ここで、前記圧力計59で検出された加圧用ガスの圧力60は圧力コントローラ61へ入力され、該圧力コントローラ61に予め設定された圧力設定値と等しくなるよう圧力調節弁58へ開度指令62が出力されるようにしてある。尚、前記圧力設定値は、操作員が運転状況から判断して適宜手動設定するようにしてある。 【0019】前記シリンダ30A,30Bには、該シリンダ30A,30B内の圧力65A,65Bを検出する圧力計66A,66Bを設け、又、前記反応器3には、該反応器3内の圧力67を検出する圧力計68を設けてあり、更に、前記圧力計66A,66Bで検出されたシリンダ30A,30B内の圧力65A,65Bと、前記質量流量計50で検出された反応器3へ供給される原料の流量69と、前記圧力計68で検出された反応器3内の圧力67とが入力され、これらの検出値に基づき、図2に示すようなシーケンスで、遮断弁V2A,V2Bへ開閉指令70A,70Bを出力し、四方弁V3へポジション切換指令71を出力し、四方弁V4へポジション切換指令72を出力し、遮断弁V5へ開閉指令73を出力し、遮断弁V6へ開閉指令74を出力し、遮断弁V7へ開閉指令75を出力する制御装置76を設けてある。 【0020】前記シリンダ30A,30Bは、反応器3の圧力より若干高い圧力に耐えられるような材質を使用し、内部の容量を1サイクル、シリンダ一本当りの原料送出量(反応器3への時間当りの供給量に1サイクルの1/2の時間を掛けた容量)より大きく(例えば、1サイクル、シリンダ一本当りの原料送出量のおよそ1.5倍程度)設定するようにしてある。 【0021】次に、上記図示例の作動を説明する。 【0022】本図示例の場合、図2に示す如く、■原料張り込みと、■原料戻りラインパージと、■シリンダ昇圧と、■原料供給と、■シリンダ内パージとをA,B二系統のシリンダ30A,30Bにおいて順次繰り返すことにより、連続的に原料が反応器3内へ供給される。 【0023】尚、加圧用ガス系統34においては、圧力計40で検出された加圧用ガスの圧力41が圧力コントローラ42へ入力され、該圧力コントローラ42に予め設定された圧力設定値と等しくなるよう圧力調節弁39へ開度指令43が出力されると共に、前記容積式流量計45A,45Bで検出された加圧用ガスの流量46A,46Bが流量コントローラ47A,47Bへ入力され、該流量コントローラ47A,47Bに予め設定された流量設定値と等しくなるよう流量調節弁V1A,V1Bへ開度指令48A,48Bが出力され、これにより、シリンダ30A,30Bには、予め設定された圧力設定値と等しい圧力で且つ予め設定された流量設定値と等しい流量の加圧用ガスが常時供給されている。 【0024】A系統のシリンダ30Aについての手順は概略以下の通りである。 【0025】A−■原料張り込みA系統の原料張り込み時には、制御装置76から出力される開閉指令70Aにより遮断弁V2Aが開放され、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填ライン32と充填・圧入ライン33Aとを連通させる(a→bをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン31と充填ライン32とを連通させる(a→bをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令73により遮断弁V5が開放され、これにより、原料タンク1→四方弁V4→遮断弁V5→四方弁V3→シリンダ30A→遮断弁V2A→原料タンク1の順で比較的低い圧力で原料が循環し、シリンダ30A内に原料が満たされる。 【0026】A−■原料戻りラインパージシリンダ30A内に原料が満たされると、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン31と循環ライン52とを連通させる(a→cをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令73により前記遮断弁V5が閉鎖され、原料の流れは、原料タンク1→四方弁V4→原料タンク1の系統に切り換えられ、シリンダ30Aへの原料供給は停止される。一方、流量調節弁V1Aを通じ常時一定量でシリンダ30Aへ供給されている加圧用ガスは、該シリンダ30Aから開放されている遮断弁V2Aを通じて原料タンク1へ放出される。その際、原料戻りライン35に満たされていた原料を加圧用ガスが押し出すため、原料戻りライン35内からは原料が除去され、ここでの固形分沈降を防止することができる。尚、この時、四方弁V3のb→aへの管路はつくられているが、遮断弁V5が閉鎖されているため原料の流れは生じない。 【0027】A−■シリンダ昇圧前記原料戻りライン35のパージ終了後、制御装置76から出力される開閉指令70Aにより遮断弁V2Aが閉鎖され、加圧用ガスをシリンダ30A内に閉じ込めることにより、流量調節弁V1Aからの加圧用ガスの供給量に応じた速度でシリンダ30A内が加圧される。圧力計66Aで検出されるシリンダ30A内の圧力65Aが圧力計68で検出される反応器3内の圧力67と略同圧になると、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填・圧入ライン33Aと圧入ライン49を連通させる(b→dをつなぐ)ポジションに切り換えられ、加圧中のシリンダ30Aから反応器3への原料の送出が開始される。尚、前述の如くシリンダ30Aに圧力計66Aを取り付け、該圧力計66Aで検出されるシリンダ30A内の圧力65Aが圧力計68で検出される反応器3内の圧力67より若干高くなった時点で四方弁V3の切り換えが行われるよう設定すれば、反応器3からの原料の逆流、又はシリンダ30A内の圧力が反応器3より高くなることによる一時的な原料流量の増加が発生する心配はないが、より簡便な方法としては、加圧用ガスの流量とシリンダ30A上部の空間(原料が満たされていない部分の容積)から計算される加圧所用時間をタイマーでセットして前記四方弁V3の切り換えを行うようにすることも可能である。 【0028】A−■原料供給シリンダ30A内の加圧完了後、前記四方弁V3の切り換えにより、流量調節弁V1Aから供給される加圧用ガス流量に応じて、原料がシリンダ30Aから反応器3へ押し出される。原料をシリンダ30Aから反応器3へ送出する際、シリンダ30Aの上流側からは加圧用ガスの圧力が、下流側からは反応器3内の圧力がかかっており、加圧用ガスの流量がゼロの場合は、双方の圧力バランスにより、原料はシリンダ30A内に留まろうとするが、加圧用ガスを反応器3内の圧力より若干高く保った状態で該加圧用ガスを一定流量で供給し続けると、加圧用ガスの実流量(ガスが置かれている圧力、温度条件下での実際の体積流量)に見合った体積流量で原料が反応器3内へ送出されることになる。 【0029】A−■シリンダ内パージシリンダ30Aから反応器3への原料供給が開始されてから、質量流量計50で検出される原料の流量69がトータルで所定量に達すると、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填・圧入ライン33Aと充填ライン32とを連通させる(b→aをつなぐ)ポジションに切り換えられ、シリンダ30Aから反応器3への流路が遮断されると共に、制御装置76から出力される開閉指令73により遮断弁V5が開放され、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン32とシリンダ内パージ用原料戻りライン53とを連通させる(b→dをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令75により遮断弁V7が開放され、原料タンク1へ原料を排出するラインが作られる。ここで、シリンダ30Aの容量は、1サイクルでの原料供給量(時間当り流量×1サイクルの時間)より多く設定してあるので、シリンダ30A内に残った原料は原料タンク1への排出ライン、即ち充填・圧入ライン33Aと充填ライン32とシリンダ内パージ用原料戻りライン53とを通じて放出される。流量調節弁V1Aからはシリンダ30Aに対して常時加圧用ガスが供給されているので、シリンダ30A内に残った原料は全て押し出され、シリンダ30A内は一時的に空になる。 【0030】A−■原料再張り込み弁の切り換えによりA−■と同じラインが作られ、以上の操作が繰り返される。 【0031】又、B系統のシリンダ30Bについての手順は概略以下の通りである。 【0032】B−■原料張り込みB系統の原料張り込み時には、制御装置76から出力される開閉指令70Bにより遮断弁V2Bが開放され、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填ライン32と充填・圧入ライン33Bとを連通させる(a→cをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン31と充填ライン32とを連通させる(a→bをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令73により遮断弁V5が開放され、これにより、原料タンク1→四方弁V4→遮断弁V5→四方弁V3→シリンダ30B→遮断弁V2B→原料タンク1の順で比較的低い圧力で原料が循環し、シリンダ30B内に原料が満たされる。 【0033】B−■原料戻りラインパージシリンダ30B内に原料が満たされると、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン31と循環ライン52とを連通させる(a→cをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令73により前記遮断弁V5が閉鎖され、原料の流れは、原料タンク1→四方弁V4→原料タンク1の系統に切り換えられ、シリンダ30Bへの原料供給は停止される。一方、流量調節弁V1Bを通じ常時一定量でシリンダ30Bへ供給されている加圧用ガスは、該シリンダ30Bから開放されている遮断弁V2Bを通じて原料タンク1へ放出される。その際、原料戻りライン35に満たされていた原料を加圧用ガスが押し出すため、原料戻りライン35内からは原料が除去され、ここでの固形分沈降を防止することができる。尚、この時、四方弁V3のc→aへの管路はつくられているが、遮断弁V5が閉鎖されているため原料の流れは生じない。 【0034】B−■シリンダ昇圧前記原料戻りライン35のパージ終了後、制御装置76から出力される開閉指令70Bにより遮断弁V2Bが閉鎖され、加圧用ガスをシリンダ30B内に閉じ込めることにより、流量調節弁V1Bからの加圧用ガスの供給量に応じた速度でシリンダ30B内が加圧される。圧力計66Bで検出されるシリンダ30B内の圧力65Bが圧力計68で検出される反応器3内の圧力67と略同圧になると、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填・圧入ライン33Bと圧入ライン49を連通させる(c→dをつなぐ)ポジションに切り換えられ、加圧中のシリンダ30Bから反応器3への原料の送出が開始される。尚、前述の如くシリンダ30Bに圧力計66Bを取り付け、該圧力計66Bで検出されるシリンダ30B内の圧力65Bが圧力計68で検出される反応器3内の圧力67より若干高くなった時点で四方弁V3の切り換えが行われるよう設定すれば、反応器3からの原料の逆流、又はシリンダ30B内の圧力が反応器3より高くなることによる一時的な原料流量の増加が発生する心配はないが、より簡便な方法としては、加圧用ガスの流量とシリンダ30B上部の空間(原料が満たされていない部分の容積)から計算される加圧所用時間をタイマーでセットして前記四方弁V3の切り換えを行うようにすることも可能である。 【0035】B−■原料供給シリンダ30B内の加圧完了後、前記四方弁V3の切り換えにより、流量調節弁V1Bから供給される加圧用ガス流量に応じて、原料がシリンダ30Bから反応器3へ押し出される。原料をシリンダ30Bから反応器3へ送出する際、シリンダ30Bの上流側からは加圧用ガスの圧力が、下流側からは反応器3内の圧力がかかっており、加圧用ガスの流量がゼロの場合は、双方の圧力バランスにより、原料はシリンダ30B内に留まろうとするが、加圧用ガスを反応器3内の圧力より若干高く保った状態で該加圧用ガスを一定流量で供給し続けると、加圧用ガスの実流量(ガスが置かれている圧力、温度条件下での実際の体積流量)に見合った体積流量で原料が反応器3内へ送出されることになる。 【0036】B−■シリンダ内パージシリンダ30Bから反応器3への原料供給が開始されてから、質量流量計50で検出される原料の流量69がトータルで所定量に達すると、制御装置76から出力されるポジション切換指令71により四方弁V3が充填・圧入ライン33Bと充填ライン32とを連通させる(c→aをつなぐ)ポジションに切り換えられ、シリンダ30Bから反応器3への流路が遮断されると共に、制御装置76から出力される開閉指令73により遮断弁V5が開放され、制御装置76から出力されるポジション切換指令72により四方弁V4が充填ライン32とシリンダ内パージ用原料戻りライン53とを連通させる(b→dをつなぐ)ポジションに切り換えられ、制御装置76から出力される開閉指令75により遮断弁V7が開放され、原料タンク1へ原料を排出するラインが作られる。ここで、シリンダ30Bの容量は、1サイクルでの原料供給量(時間当り流量×1サイクルの時間)より多く設定してあるので、シリンダ30B内に残った原料は原料タンク1への排出ライン、即ち充填・圧入ライン33Bと充填ライン32とシリンダ内パージ用原料戻りライン53とを通じて放出される。流量調節弁V1Bからはシリンダ30Bに対して常時加圧用ガスが供給されているので、シリンダ30B内に残った原料は全て押し出され、シリンダ30B内は一時的に空になる。 【0037】B−■原料再張り込み弁の切り換えによりB−■と同じラインが作られ、以上の操作が繰り返される。 【0038】図2に示すように、A系統において原料供給が行われている間は、B系統においてシリンダ内パージと原料張り込みと原料戻りラインパージとシリンダ昇圧が順次行われており、逆にB系統において原料供給が行われている間は、A系統においてシリンダ内パージと原料張り込みと原料戻りラインパージとシリンダ昇圧が順次行われており、これにより、連続的に原料が反応器3内へ供給される。 【0039】又、A系統において原料供給が行われている間に、B系統において原料張り込みが開始されると、図2に示すように、遮断弁V7が開放された状態で遮断弁V6が開放されるため、パージ用ガス系統56からの加圧用ガスによりシリンダ内パージ用原料戻りライン53のパージが行われ、この後、四方弁V4がシリンダ内パージ用原料戻りライン53と循環ライン52とを連通させる(d→cをつなぐ)ポジションに切り換えられている状態で遮断弁V7が閉鎖されるため、パージ用ガス系統56からの加圧用ガスがシリンダ内パージ用原料戻りライン53側から四方弁V4を介して循環ライン52へ導かれ、該循環ライン52のパージが行われる。同様に、B系統において原料供給が行われている間に、A系統において原料張り込みが開始されると、図2に示すように、遮断弁V7が開放された状態で遮断弁V6が開放されるため、パージ用ガス系統56からの加圧用ガスによりシリンダ内パージ用原料戻りライン53のパージが行われ、この後、四方弁V4がシリンダ内パージ用原料戻りライン53と循環ライン52とを連通させる(d→cをつなぐ)ポジションに切り換えられている状態で遮断弁V7が閉鎖されるため、パージ用ガス系統56からの加圧用ガスがシリンダ内パージ用原料戻りライン53側から四方弁V4を介して循環ライン52へ導かれ、該循環ライン52のパージが行われる。 【0040】本図示例の場合、密閉されたシリンダ30A,30B内に原料を満たした後、加圧用ガス(空気、窒素等)で圧力をかけ、加圧された反応器3内へ原料を圧入するため、回転機器としての循環ポンプ20の特性に左右されることなく、安定した原料供給が可能となる。 【0041】又、原料の流路には流量制御のための弁等は設けず、原料を満たしたシリンダ30A,30Bを加圧用ガスで加圧することにより間接的に原料流量を制御するため、流量調節弁で発生する流量変動や閉塞トラブルが回避可能となる。 【0042】更に又、原料が沈降性のあるスラリ等の場合、密閉されたシリンダ30A,30B内に原料を一時的に蓄えるようにすると、その間に原料の固形分が沈降する可能性があるが、本図示例では、以下のような対策を施しているため、安定した供給が確保される。 ■シリンダ30A,30Bへの原料の充填は、循環ポンプ20(特に高揚程を必要としない)からの吐出の全量を通じることにより、シリンダ30A,30B内で原料が長時間停滞しない。 ■二系統のシリンダ30A,30Bを設けて、これらを短時間で切り換えて使用することにより、反応器3への原料供給過程でシリンダ30A,30B内の液流れは短時間一時的に沈静化するが、長時間沈静化することはないので、原料の固形分の沈降は防止される。 ■原料が流れる配管系は、切換操作によって常時流れが保持されるか、又は流れが停止する場合においても、窒素等の加圧用ガスによってパージされるため、配管内に液が静止した状態で残留することはない。 【0043】この結果、試験装置等のように原料供給量が極端に少なくても、循環ポンプ20の選定は容易となり、原料の流量を調節するための流量調節弁4は不要で、スラリ等の固形分を含む液状原料であっても、固形分が弁ポートに付着して流量の安定性を損うことはなく、閉塞等のトラブルも発生せず、又、弁等の絞られた部分が固形分によって摩耗し、長時間安定して使用することが困難となる心配もなく、加圧した反応器3内へ安定して原料が供給可能となると共に、いずれかの経路で常時原料の流れが形成され且つ流れを止める必要のある経路は加圧用ガスによるパージを行うことにより、配管各部に液状の原料が滞留しない。 【0044】こうして、大気圧下で貯蔵されている液状原料を、原料供給量が極端に少ないような場合であっても、弁での付着物による流量変動や弁体の摩耗を防止しつつ、加圧した反応器3内へ安定供給し得ると共に、いずれかの経路で常時原料の流れができ且つ流れを止める必要のある経路は加圧用ガスによるパージを行うことにより、配管各部に液状の原料が滞留しないようにすることができる。 【0045】図3及び図4は本発明の元となる液状原料加圧供給方法を実施する装置の他の例であって、図中、図1及び図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1及び図2に示すものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図3に示す如く、仮想線で囲んだシリンダ30A,30B並びに配管系統を含むユニットをNO.1ユニットとし、該NO.1ユニットと全く同様の構成を有するNO.2ユニットを、原料タンク1及び循環ポンプ20をNO.1ユニットと共用する形で並設し、図4に示す如く、NO.1ユニットのA系統とB系統における原料供給の切換時期に対して、NO.2ユニットのA系統とB系統における原料供給の切換時期を1/4サイクルだけずらすよう構成した点にある。 【0046】各ユニットにおける原料供給能力はそれぞれ、図1に示す例の約1/2とし、トータルで図1に示す例における原料供給能力と略等しくなるようにしてある。 【0047】尚、制御装置76からNO.2ユニットの各弁へ出力される指令やNO.2ユニットの圧力計から制御装置76へ入力されるシリンダ内の圧力等については図示を省略してある。 【0048】このようにすると、NO.1ユニットのA系統とB系統における原料供給の切換時期には、NO.2ユニットのA系統或いはB系統における原料供給或いは原料張り込みが継続的に行われる形となる。ここで、図1に示す例の場合には、四方弁V3の切り換え作動中に原料の流れが一瞬止まるため、循環ポンプ20の吐出流量や反応器3への供給量の変動が生じ、該循環ポンプ20や反応器3の運転に影響を与える可能性があるが、図3及び図4に示すように一方のユニットが切り換え操作を行っている間、他方のユニットが一定量で原料供給やシリンダへの原料張り込みを継続することにより、原料流量の変動を約半分に軽減することが可能となる。 【0049】尚、更に原料流量の変動を小さくする必要がある場合は、ユニット数を適宜増加させることで対応可能となる。 【0050】図5及び図6は本発明の元となる液状原料加圧供給方法を実施する装置の更に他の例であって、図中、図1及び図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1及び図2に示すものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図5に示す如く、仮想線で囲んだシリンダ30A,30B並びに配管系統を含むユニット(但し、図1の例における四方弁V4と遮断弁V5と遮断弁V6を含むパージ用ガス系統56と制限オリフィス54を含む循環ライン52と遮断弁V7及び制限オリフィス55を含むシリンダ内パージ用原料戻りライン53とをなくし、代わりに、四方弁V3と質量流量計50との間における圧入ライン49途中に遮断弁V8と三方弁V9とを設け、該三方弁V9のcポートに、原料タンク1へつながり且つ途中に制限オリフィス77が設けられたシリンダ内パージ用原料戻りライン78を接続してある)をNO.1ユニットとし、該NO.1ユニットと全く同様の構成を有するNO.2ユニットを並設し、更に、前述した例(図1〜図4参照)の場合はA,B各系統においてそれぞれ1/2サイクルとしていた原料供給の過程を、図6に示す如く、1/4サイクルに短縮し、その分、前述した例(図1〜図4参照)の場合はA,B各系統においてそれぞれ1/4サイクルとしていた原料張り込みの過程を1/2サイクルに延ばすと共に、NO.1ユニットのA系統における原料供給、NO.2ユニットのB系統における原料供給、NO.1ユニットのB系統における原料供給、NO.2ユニットのA系統における原料供給を順次繰り返すことにより、連続的に原料を反応器3内へ供給するよう構成した点にある。 【0051】尚、制御装置76からNO.2ユニットの各弁へ出力される指令やNO.2ユニットの圧力計から制御装置76へ入力されるシリンダ内の圧力等については図示を省略してある。 【0052】図5及び図6に示す例の場合、NO.1ユニットのA系統における原料張り込み時には、遮断弁V2Aが開放され且つ四方弁V3がa→bのポジションに切り換えられた状態で、原料タンク1→四方弁V3→シリンダ30A→遮断弁V2A→原料タンク1の順で比較的低い圧力で原料が循環し、シリンダ30A内に原料が満たされ、原料戻りラインパージ時には、四方弁V3がb→d,a→cのポジションに切り換えられ且つ遮断弁V8が閉鎖され、原料の流れは、原料タンク1→四方弁V3→シリンダ30B→遮断弁V2B→原料タンク1の系統(B系統への原料張り込みの系統)に切り換えられ、シリンダ30Aへの原料供給は停止される一方、流量調節弁V1Aを通じ常時一定量でシリンダ30Aへ供給されている加圧用ガスは、該シリンダ30Aから開放されている遮断弁V2Aを通じて原料タンク1へ放出され、シリンダ昇圧時には、遮断弁V2Aが閉鎖され、加圧用ガスをシリンダ30A内に閉じ込めることにより、流量調節弁V1Aからの加圧用ガスの供給量に応じた速度でシリンダ30A内が加圧され、原料供給時には、四方弁V3がb→dのポジションに切り換えられた状態で遮断弁V8が開放され且つ三方弁V9がa→bのポジションに切り換えられ、流量調節弁V1Aから供給される加圧用ガス流量に応じて、原料がシリンダ30Aから反応器3へ押し出され、シリンダ内パージ時には、三方弁V9がa→cのポジションに切り換えられ、シリンダ30Aから反応器3への流路が遮断されると共に、原料タンク1へ原料を排出するラインが作られ、シリンダ30A内に残った原料が、流量調節弁V1Aからシリンダ30Aに対して常時供給されている加圧用ガスにより、シリンダ内パージ用原料戻りライン78を介して原料タンク1へ全て押し出され、シリンダ30A内は一時的に空になり、この後、再び原料張り込みが行われ、以上の操作が繰り返される。 【0053】又、NO.1ユニットのB系統における原料張り込み時には、遮断弁V2Bが開放され且つ四方弁V3がa→cのポジションに切り換えられた状態で、原料タンク1→四方弁V3→シリンダ30B→遮断弁V2B→原料タンク1の順で比較的低い圧力で原料が循環し、シリンダ30B内に原料が満たされ、原料戻りラインパージ時には、四方弁V3がc→d,a→bのポジションに切り換えられ且つ遮断弁V8が閉鎖され、原料の流れは、原料タンク1→四方弁V3→シリンダ30A→遮断弁V2A→原料タンク1の系統(A系統への原料張り込みの系統)に切り換えられ、シリンダ30Bへの原料供給は停止される一方、流量調節弁V1Bを通じ常時一定量でシリンダ30Bへ供給されている加圧用ガスは、該シリンダ30Bから開放されている遮断弁V2Bを通じて原料タンク1へ放出され、シリンダ昇圧時には、遮断弁V2Bが閉鎖され、加圧用ガスをシリンダ30B内に閉じ込めることにより、流量調節弁V1Bからの加圧用ガスの供給量に応じた速度でシリンダ30B内が加圧され、原料供給時には、四方弁V3がc→dのポジションに切り換えられた状態で遮断弁V8が開放され且つ三方弁V9がa→bのポジションに切り換えられ、流量調節弁V1Bから供給される加圧用ガス流量に応じて、原料がシリンダ30Bから反応器3へ押し出され、シリンダ内パージ時には、三方弁V9がa→cのポジションに切り換えられ、シリンダ30Bから反応器3への流路が遮断されると共に、原料タンク1へ原料を排出するラインが作られ、シリンダ30B内に残った原料が、流量調節弁V1Bからシリンダ30Bに対して常時供給されている加圧用ガスにより、シリンダ内パージ用原料戻りライン78を介して原料タンク1へ全て押し出され、シリンダ30B内は一時的に空になり、この後、再び原料張り込みが行われ、以上の操作が繰り返される。 【0054】NO.2ユニットのA,B系統においても、前述と同様の操作が繰り返され、これにより、NO.1ユニットのA系統における原料供給、NO.2ユニットのB系統における原料供給、NO.1ユニットのB系統における原料供給、NO.2ユニットのA系統における原料供給が順次繰り返され、連続的に原料が反応器3内へ供給される。尚、図5及び図6に示す例においては、一つの系統で原料戻りラインパージ、シリンダ昇圧、或いはシリンダ内パージが行われている時、他のいずれかの系統で原料張り込みが行われ、循環ポンプ20による原料の流れは他のいずれかの系統で原料タンク1へ循環される形となるため、図1の例における循環ライン52等をなくしても何ら問題はない。 【0055】液状の原料の固形分の沈降性が非常に大きい場合、シリンダ内での原料の流れが最も遅くなる原料供給の過程での沈降が問題となるが、図5及び図6に示す例のようにすると、シリンダ一本当りの原料供給の過程は、前述した例(図1〜図4参照)の場合の半分に短縮することが可能となり、原料における固形分の沈降を抑制する効果が期待される。又、NO.1ユニットとNO.2ユニットの四方弁V3をそれぞれ少しずらして切り換え作動させることにより、原料供給が途切れずに行われるようにすることも可能である。 【0056】図7は本発明の液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法を実施する装置の一例であって、図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1に示すものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1に示す圧力コントローラ42と流量コントローラ47A,47Bと圧力コントローラ61とをなくし、図7に示す如く、圧力調節弁39で検出された加圧用ガスの圧力41と、容積式流量計45A,45Bで検出された加圧用ガスの流量46A,46Bと、圧力計59で検出された加圧用ガスの圧力60とを制御装置76へ入力するようにし、制御装置76において、質量流量としての原料流量をm[kg/h]とし且つ原料比重をρ[kg/m3]として予め設定しておき、前記圧力計40で検出された実際の加圧用ガスの圧力41(P1[MPa](ゲージ圧)とする)と、圧力計66A,66Bで検出された実際のシリンダ30A,30B内の圧力65A,65B(それぞれP2[MPa](ゲージ圧)とする)とに基づき、各シリンダ30A,30Bに対応する体積流量としての加圧用ガス流量V[m3/h]をそれぞれ【数4】V=m/ρ×(P2+P0)/(P1+P0) (ここでP0はP1、P2と同じ圧力単位で示される大気圧(真空に対する))より求めて設定し、容積式流量計45A,45Bで検出される実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう、流量調節弁V1A,1Bへ開度指令48A,48Bを出力し、制御を行うよう構成した点にある。 【0057】尚、反応器3の圧力をP3とした場合、【数5】P1>P2>P3であって、且つ【数6】P1=P3+α(但し、α=0.05〜0.2[MPa]程度)となる。 【0058】図1に示す例においては、原料供給の対象となる反応器3の圧力が一定の場合、加圧用ガス系統34における加圧用ガスの圧力及び流量の設定は一定であるため、圧力調節弁39や流量調節弁V1A,1Bの動きが少なく、加圧用ガス系統34の運転は安定しているが、特に小型の試験装置等のように起動・停止が短い間隔で行われたり、反応器3の圧力が頻繁に変化するような場合、該反応器3の圧力が下がると、同じ流量の加圧用ガスをシリンダ30A,30Bへ入れても反応器3に供給される原料流量は増加する一方、反応器3の圧力が上がると、同じ流量の加圧用ガスをシリンダ30A,30Bへ入れても反応器3に供給される原料流量は減少してしまい、原料供給量が変化するため、操作員が変化に合せて設定変更を行う必要があり、操作が煩雑になる可能性がある。 【0059】しかしながら、図7に示す例のようにすれば、シリンダ30A,30B内で加圧された原料を加圧用ガス流量に見合った体積流量でシリンダ30A,30Bから反応器3へ押し出す際には、質量流量としての原料流量はmとされ且つ原料比重はρとされて予め設定されており、実際の加圧用ガス圧力P1と各シリンダ圧力P2とが検出され、真空に対する大気の圧力がP1、P2と同じ圧力単位でP0とされ、各シリンダ30A,30Bに対応する体積流量としての加圧用ガス流量Vがそれぞれ【数7】V=m/ρ×(P2+P0)/(P1+P0) より求められて設定され、各シリンダ30A,30Bに対応する実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう制御され、これにより、原料供給の対象となる反応器3の圧力が変化しても、原料供給量は変化せずに一定に保持され、操作員が反応器3の圧力変化に合せて加圧用ガス流量Vの設定変更を行う必要がなく、操作が煩雑とならない。 【0060】但し、反応器3の圧力という本図示例の装置から見て外部要因となるパラメータが本図示例の装置の運転に影響し、制御の安定性が損なわれる可能性がある場合には、制御装置76内において、加圧用ガス流量Vの設定を自動と手動に容易に切り換えられるようにしておくことが望ましい。 【0061】尚、前述の如く、制御装置76において、各シリンダ30A,30Bに対応する体積流量としての加圧用ガス流量Vをそれぞれ自動設定し、容積式流量計45A,45Bで検出される実際の加圧用ガス流量がそれぞれ設定された加圧用ガス流量Vと等しくなるよう、流量調節弁V1A,1Bへ開度指令48A,48Bを出力し、制御を行うよう構成することを、図3や図5に示す例に適用可能なことは言うまでもない。 【0062】こうして、図7に示す例の場合には、前述の例の場合と同様、大気圧下で貯蔵されている液状原料を、原料供給量が極端に少ないような場合であっても、弁での付着物による流量変動や弁体の摩耗を防止しつつ、加圧した反応器3内へ安定供給し得ると共に、いずれかの経路で常時原料の流れができ且つ流れを止める必要のある経路は加圧用ガスによるパージを行うことにより、配管各部に液状の原料が滞留しないようにすることができ、更に、反応器3の圧力変化に対する追従性の向上を図り得る。 【0063】尚、本発明の液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、反応器に限らず加圧された各種機器にも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。 【0064】 【発明の効果】以上、説明したように本発明の液状原料加圧供給方法における加圧用ガス流量制御方法によれば、大気圧下で貯蔵されている液状原料を、原料供給量が極端に少ないような場合であっても、弁での付着物による流量変動や弁体の摩耗を防止しつつ、加圧した反応器等の機器内へ安定供給し得ると共に、いずれかの経路で常時原料の流れができ且つ流れを止める必要のある経路は加圧用ガスによるパージを行うことにより、配管各部に液状の原料が滞留しないようにすることができ、更に、機器の圧力変化に対する追従性の向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000099 【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月25日(1999.8.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062236 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−65800(P2001−65800A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−238562 |
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