トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F17 ガスまたは液体の貯蔵または分配




【発明の名称】 ガス供給装置
【発明者】 【氏名】菊地 勉

【氏名】佐藤 哲也

【氏名】西名 明

【氏名】君島 哲也

【要約】 【課題】複数種類の試料ガスを同一条件で機器に供給することができるガス供給装置を提供する。

【解決手段】ガス供給部G1〜G5に接続したガス供給経路11〜15と、一端が分析器Aに接続した機器接続経路10と、該機器接続経路の他端から放射状に分岐して前記各ガス供給経路に接続される分岐経路21〜25と、ガス供給経路に接続した排気経路31〜35とを備え、各分岐経路を、長さ及び内径が略同一の配管で形成し、かつ、前記機器接続経路の他端から略等角度間隔で放射状に分岐させるとともに、前記各排気経路に流量調節手段をそれぞれ設けるかあるいは、各分岐経路に遮断弁を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス供給経路から供給されるガスを分析器等の機器に切換供給するためのガス供給装置において、ガス供給部に接続した3経路以上のガス供給経路と、一端が前記機器に接続された機器接続経路と、該機器接続経路の他端から放射状に分岐して前記各ガス供給経路に接続される分岐経路と、前記ガス供給経路に接続した排気経路とを備え、各分岐経路を、長さ及び内径が略同一の配管で形成し、かつ、前記機器接続経路の他端から略等角度間隔で放射状に分岐させるとともに、前記各排気経路に流量調節手段をそれぞれ設けたことを特徴とするガス供給装置。
【請求項2】 ガス供給経路から供給されるガスを分析器等の機器に切換供給するためのガス供給装置において、ガス供給部に接続した3経路以上のガス供給経路と、一端が前記機器に接続された機器接続経路と、該機器接続経路の他端から放射状に分岐して前記各ガス供給経路に接続される分岐経路と、前記ガス供給経路に接続した排気経路とを備え、各分岐経路を、長さ及び内径が略同一の配管で形成し、かつ、前記機器接続経路の他端から略等角度間隔で放射状に分岐させるとともに、各分岐経路に切換開閉される遮断弁をそれぞれ設けたことを特徴とするガス供給装置。
【請求項3】 前記機器接続経路と前記分岐経路との分岐部の交差角が90度以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のガス供給装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス供給装置に関し、詳しくは、微量不純物を測定する分析器のような機器にガスを切換え供給するためのガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年のガス分析の分野では、複数の試料ガスを一つの分析器で連続的に短時間で分析する必要性が増大している。このため、例えば特開平10−122498号公報に記載されているようなガス経路切換手段を使用してガス分析器に供給する試料ガスを切換えるようにしている。
【0003】例えば、図3に示すように、一端が機器5に接続された機器接続経路6に、試料ガスを供給するガス供給経路1〜4を遮断弁S1〜S4を介して接続するとともに、各遮断弁S1〜S4の上流からパージ経路P1〜P4を分岐させ、さらに、機器接続経路6の他端にもパージ経路P6を設けたガス供給装置が知られている。
【0004】しかし、このようなガス供給装置では、機器5に近い部分の機器接続経路6に接続されたガス供給経路1と、遠い部分に接続されたガス供給経路4とでは、流路の長さが異なり、ガスの動きに差が出るだけでなく、配管接続部等の通過数も異なるため、同一条件でのガス供給を行うことができなかった。また、パージの最適条件も、各ガス供給経路の接続位置の条件で異なり、特に、バルブ樹脂部との接触面積が大きく異なるため、各経路4毎にパージ時間を調整しなければならなかった。さらに、パージ経路P6からの排ガス量も大量なものとなっていた。
【0005】そこで本発明は、複数種類の試料ガスを同一条件で機器に供給することができ、パージも容易に行うことができるガス供給装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のガス供給装置は、ガス供給経路から供給されるガスを分析器等の機器に切換供給するためのガス供給装置において、ガス供給部に接続した3経路以上のガス供給経路と、一端が前記機器に接続された機器接続経路と、該機器接続経路の他端から放射状に分岐して前記各ガス供給経路に接続される分岐経路と、前記ガス供給経路に接続した排気経路とを備え、各分岐経路を、長さ及び内径が略同一の配管で形成し、かつ、前記機器接続経路の他端から略等角度間隔で放射状に分岐させるとともに、前記各排気経路に流量調節手段をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0007】また、本発明のガス供給装置は、別の形態として、ガス供給経路から供給されるガスを分析器等の機器に切換供給するためのガス供給装置において、ガス供給部に接続した3経路以上のガス供給経路と、一端が前記機器に接続された機器接続経路と、該機器接続経路の他端から放射状に分岐して前記各ガス供給経路に接続される分岐経路と、前記ガス供給経路に接続した排気経路とを備え、各分岐経路を、長さ及び内径が略同一の配管で形成し、かつ、前記機器接続経路の他端から略等角度間隔で放射状に分岐させるとともに、各分岐経路に切換開閉される遮断弁をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0008】さらに、前記機器接続経路と前記分岐経路との接続部の交差角が90度以上であることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明のガス供給装置の第1形態例を示す概略斜視図である。このガス供給装置は、ガスを切換え供給する機器として、不純物成分をppbレベルからサブppbレベルまで分析可能なGCMS,APIMS,GCPID,GCFID等の高精度な分析器Aに5種類のガスを切換え供給するように形成したものであって、一端が分析器Aに接続した機器接続経路10と、一端が試料ガス供給部G1〜G5に接続したガス供給経路11〜15と、機器接続経路10の他端から放射状に分岐して前記ガス供給経路11〜15にそれぞれ接続した分岐経路21〜25と、各ガス供給経路11〜15に流量調節手段F1〜F5を介して接続した排気経路31〜35とにより形成されている。
【0010】前記分岐経路21〜25を形成する配管には、長さ及び内径や形状がそれぞれ等しいものが用いられ、機器接続経路10からの分岐部は、各分岐経路21〜25が等角度間隔、この場合は機器接続経路10の軸線方向から見て72度間隔で放射状に並ぶように接続されている。これにより、各ガス供給経路11〜15から分岐経路21〜25を通って機器接続経路10に至るガスの圧力や流量の状態を均一化することができる。さらに、前記機器接続経路10と各分岐経路21〜25との交差角は、ガスが円滑に流れるように、90度以上にしておくことが好ましい。
【0011】また、各試料ガス供給部G1〜G5から各ガス供給経路11〜15に供給する試料ガスは、同一圧力、同一流量に設定しておくことが好ましく、各分岐経路21〜25に同一の条件で分岐流入させることができるように、ガス供給経路11〜15と分岐経路21〜25との接続部も、その構造や形状を同一にしておくことが好ましい。
【0012】このように形成したガス供給装置は、各試料ガス供給部G1〜G5から各ガス供給経路11〜15に、所定圧力、所定流量で試料ガスを供給し、流量調節手段F1〜F5によって排気経路31〜35から排気するガスの流量を調節することにより、ガス供給経路11〜15を流れる試料ガスの中の任意の一つを分岐経路21〜25に流入させて機器接続経路10から分析器Aに供給することができる。
【0013】例えば、試料ガス供給部G1、ガス供給経路11、分岐経路21、排気経路31の系に窒素を、試料ガス供給部G2、ガス供給経路12、分岐経路22、排気経路32の系に酸素を、試料ガス供給部G3、ガス供給経路13、分岐経路23、排気経路33の系に二酸化炭素を、試料ガス供給部G4、ガス供給経路14、分岐経路24、排気経路34の系にアルゴンを、試料ガス供給部G5、ガス供給経路15、分岐経路25、排気経路35の系にヘリウムを、それぞれ試料ガスとして供給した場合で説明する。
【0014】まず、各試料ガスは、各試料ガス供給部G1〜G5から、例えば2kg/cmの同一圧力で、かつ、例えば毎分1リットルの同一流量に調節されて各ガス供給経路11〜15に供給される。この状態で分析器Aに窒素を供給する場合は、流量調節手段F1の流量設定値を、例えば毎分0.1リットルに設定し、他の流量調節手段F2〜F5の流量設定値を、例えば毎分1.1リットルに設定する。
【0015】これにより、ガス供給経路11の窒素は、排気経路31からの排気量が毎分0.1リットルに絞られるため、過剰の毎分0.9リットルの窒素が分岐経路21に流入し、他のガス供給経路12〜15では、排気経路32〜35からの排気量が毎分1.1リットルに増加するため、前記分岐経路21を流れて機器接続経路10に至った毎分0.9リットルの窒素の一部が、各分岐経路22〜25に毎分0.1リットルずつ分岐して流れ、ガス供給経路12〜15に流入して各試料ガスと混合し、合計流量が毎分1.1リットルとなり、各流量調節手段F2〜F5を通って各排気経路32〜35からそれぞれ排気される。
【0016】この結果、機器接続経路10には、毎分0.5リットルの窒素が流れて分析器Aに供給されることになる。同様に、試料ガス供給部G2からの酸素を分析器Aに供給する場合は、流量調節手段F2の流量設定値を毎分0.1リットルとし、他の流量調節手段F1,F3〜F5の流量設定値を毎分1.1リットルとすることにより、毎分0.5リットルの酸素を分析器Aに供給することができる。
【0017】そして、各分岐経路21〜25から機器接続経路10に至る配管や接続(分岐)状態をできるだけ同一条件になるように形成しておくことにより、各試料ガスの分析器Aへの供給条件を等しくすることができる。また、各試料ガスの分析器Aへの供給条件が等しいため、ガス種を切換える際のガス置換も全て同一条件で行うことができ、従来に比べて短時間でガス置換を終了させることができる。さらに、分析器Aに供給する試料ガスの一部が、機器接続経路10の分岐部から他の分岐管にそれぞれ流入し、ガス供給経路を経て各排気経路から排気される状態となるので、各経路に常にガスが流れた状態となり、経路中にガスが滞留することがなくなる。また、従来のようなパージ経路を設けなくてもよいので、パージ経路から排気されていた分のガス量を節減することができる。
【0018】図2は、本発明の第2形態例を示すもので、機器接続経路の軸線方向から見た正面図である。なお、前記第1形態例の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0019】本形態例では、各ガス供給経路11〜15の排気経路31〜35に、前記流量調節手段に代えて排気弁EV1〜EV5をそれぞれ設けるとともに、各分岐経路21〜25に、試料ガスの切換供給に応じて切換開閉される遮断弁V1〜V5を設けたものである。
【0020】本形態例では、各試料ガス供給部G1〜G5から所定圧力、所定流量の試料ガスを各ガス供給経路11〜15にそれぞれ供給した状態で、分岐経路21〜25の遮断弁V1〜V5の一つを開くことにより、任意の一つの試料ガスを機器接続経路10から分析器Aに供給することができる。例えば、遮断弁V1のみを開くことにより、試料ガス供給部G1から供給される例えば窒素を分析器Aに供給することができ、遮断弁V2のみを開くことにより、試料ガス供給部G2から供給される例えば酸素を分析器Aに供給することができる。
【0021】本形態例においても、分岐経路21〜25、遮断弁V1〜V5及び機器接続経路10からの分岐状態をできるだけ同一に形成しておくことにより、前記形態例と同様に、各試料ガスを同一条件で分析器Aに供給することができる。また、各分岐経路21〜25が機器接続経路10の端部に同一の状態で接続しているため、バルブ樹脂部との接触面積が均一となり、同一のパージ条件で確実にガス置換を行うことができる。さらに、従来のようなパージ経路を設ける必要もなくなる。また、遮断弁V1〜V5として、ダイヤフラム集積弁を用いることにより、遮断弁部分におけるガス滞留部を極小にできるので、ガス置換を迅速に行うことができるとともに、装置の小型化も図れる。
【0022】なお、前記流量調節手段F1〜F5の流量設定値の変更や遮断弁V1〜V5の開閉を、所定のシーケンスで行う制御手段を設けておくことにより、複数の試料ガスの切換供給を所定の順序で自動的に行うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガス供給装置によれば、切換供給するガスの種類が多くても、各ガスを同一の条件で機器に切換供給することができ、ガス種の切換えも迅速に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000231235
【氏名又は名称】日本酸素株式会社
【出願日】 平成11年7月21日(1999.7.21)
【代理人】 【識別番号】100086210
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 一彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−33000(P2001−33000A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−206422