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【発明の名称】 バルクローリ
【発明者】 【氏名】林 和由

【要約】 【課題】大口需要者用のLPガス貯槽へも簡便かつ安全にLPガスの充填ができるようにしたバルクローリを提供する。

【解決手段】一般家庭に設置されたバルク貯槽へLPガスを供給するバルクローリにおいて、主に工業用として設置されたLPガス貯槽へもLPガスを供給するため、LPガスタンク1から液ホース36へのLPガス供給経路中に設けた流量計12の出口からの配管途中に分岐配管34を設けて該LPガス貯槽の液接続口に適応するカップリング22を先端に有する液用ホース37を設けるとともに、LPガスタンク1からガスホース45へ接続された配管経路の途中に分岐配管43を設けて該LPガス貯槽のガス接続口に適応するカップリング20を先端に備えたガス用ホース46を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】LPガスタンクを搭載し一般家庭に設置されたバルク貯槽へLPガスを供給するため先端にバルク貯槽へ接続するカップリングを有する液ホースとガスホースを備えたバルクローリにおいて、主に工業用として設置されたLPガス貯槽へもLPガスを供給するため、LPガスタンクから液ホースへのLPガス供給経路中に設けた流量計の出口からの配管途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽の液接続口に適応するカップリングを先端に有する液用ホースを設けるとともに、LPガスタンクからガスホースへ接続された配管経路の途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽のガス接続口に適応するカップリングを先端に備えたガス用ホースを設けたことを特徴とするバルクローリ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭に設置したバルク貯槽へLP(液化石油)ガスを充填するバルクローリに係わり、主に工業用として設置されたLPガス貯槽へも充填できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用など大口需要者へは、設置型のLPガス貯槽を供給地に備えてLPガスの充填装置を備えたタンクローリによって直接充填する供給形態が採られているが、近年、一般家庭へもLPガスをガスボンベによる供給形態から、大口需要者と同様の供給形態が普及してきている。一般家庭に設置されるLPガス貯槽をバルク貯槽といい、バルク貯槽へ直接充填するタンクローリをLPガス民生バルクローリ(以下バルクローリと称する)と称している。
【0003】従来のバルクローリは、図2に示すように、走行車両50の車台にLPガスタンク1を搭載し、LPガスをバルク貯槽へ充填するためのバルブや計器を弁計器箱2に備え、バルク貯槽へ接続するための巻き取り可能なホースをホースリール箱に備え、軒先での充填を考慮して種々の安全装置を設けている。
【0004】また、バルク貯槽の近くに駐車できない場合が多いことを考慮し、ホースも長い(20m以上)ものを搭載し、バルク貯槽への充填を無線によってバルク貯槽側から操作できるようにしている。大口需要者のLPガス貯槽はバルク貯槽に比べ一般に大型であり、その近くに駐車できるスペースが設けられており、LPガスの受入口も一般家庭用に比べ口径の大きなものが付設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、LPガス貯槽とバルク貯槽とは同じLPガスを貯留するものであるが、その充填に要求される内容の相違から、大口需要者用のタンクローリと一般家庭用のバルクローリで別個に充填を行わねばならず、LPガス輸送の効率が悪く不経済となっている。特に、バルク貯槽の普及が進み、バルクローリの台数が増えるにつれ、バルクローリによって大口需要者のLPガス貯槽へも充填できるようにしたいという要望が強い。
【0006】しかしながら、大口需要者用のLPガス貯槽の充填口が一般家庭用とは異なり、一段大きなものが使用されているので、LPガスを充填するホースを接続することができない。そこで、ホースの先端のカップリングにLPガス貯槽の充填口に接続するためのアダプタを特別に製作するか、LPガス貯槽にバルク貯槽と同じ受入口を並設することが考えられる。しかし、前者のアダプタによる場合は充填中のガス漏れの懸念が増加し、ホースは口径の小さなバルク貯槽用であるので、充填に時間を要するという問題があり、また、後者の場合はLPガス貯槽に新たに孔を設けることになるため、改造後に十分な検査を行う必要があり、多数の工数を必要とする。
【0007】本発明は、大口需要者用のLPガス貯槽へも簡便かつ安全にLPガスの充填ができるようにしたバルクローリを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、次の手段を採った。即ち、LPガスタンクを搭載し一般家庭に設置されたバルク貯槽へLPガスを供給するため先端にバルク貯槽へ接続するカップリングを有する液ホースとガスホースを備えたバルクローリにおいて、主に工業用として設置されたLPガス貯槽へもLPガスを供給するため、LPガスタンクから液ホースへのLPガス供給経路中に設けた流量計の出口からの配管途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽の液接続口に適応するカップリングを先端に有する液用ホースを設けるとともに、LPガスタンクからガスホースへ接続された配管経路の途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽のガス接続口に適応するカップリングを先端に備えたガス用ホースを設けたことを特徴としている。
【0009】本発明のバルクローリは、LPガスタンクを備え、出荷基地でLPガスを積載し、主として一般家庭に設置されているバルク貯槽へ充填するLPガス供給車両に関するもので、集合住宅や学校なども含むものである。LPガスをバルク貯槽へ充填する機構は特に限定しない。例えば、PTO(エンジン動力を変速機部分から作業用として取り出す装置)から推進軸によって液送ポンプを駆動させるか、圧縮機を設けてLPガスタンクへバルク貯槽のLPガス(ガス)を圧送してLPガスタンクの内圧を高めて充填するなど従来使用している方式が適用できる。
【0010】LPガス貯槽へ接続する液用ホースとガス用ホースは、当然ながら先端のカップリングに合った大径のものであり、長さはバルクローリがLPガス貯槽の近傍へ駐車可能であるので短いものでよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図1に示す実施形態例に基づいて説明する。バルクローリは、上記図2で説明したように、走行車両50の車台にLPガスタンク1が搭載され、LPガスの供給のための機器類は、弁計器箱2やホースリール箱3に装備収納されている。そして、さらに、LPガス貯槽へ充填するための液用ホースとガス用ホースを収納するホース収納箱17が設けられている。
【0012】図1はバルクローリの概略構成図であり、LPガスタンク1には上部に内圧が異常に上昇したときに作動する安全弁9が設けられ、LPガスの容量を示す液面計8が設けられている。なお、10はマンホールである。LPガスタンク1の下部には、ガス用緊急遮断弁5、液用緊急遮断弁6および7が設けられており、これに、バルク貯槽へLPガスを充填するため、および基地でLPガスタンク1へLPガスを充填するための配管が付設されている。
【0013】液用緊急遮断弁7からは配管30を介して液送ポンプ11が設けられ、液送ポンプ11の吐出側からは配管32を介して流量計12が設けられている。そして、流量計12の吐出側の配管33にT継手28が設けられ分岐配管34が設けられている。配管33はホースリール13へフレキシブルチューブを介して接続され、分岐配管34はスイベルジョイント25を介して液用ホース37に接続されている。
【0014】配管32、33、34は管径が25Aで、ホースリール13の液ホース36は内径19mmで長さは30mである。また、液用ホース37は内径25mm長さ10mである。そして、液ホース36の先端部には安全継手14を介してバルク貯槽に接続する液用カップリング15を備えており、一方、液用ホース37の先端部には安全継手21を介してLPガス貯槽に接続する液用カップリング22を備えている。
【0015】なお、液送ポンプ11の駆動は走行車両50のエンジンのPTOから推進軸を介して得ており、液送ポンプ11の作動は電磁クラッチでON・OFF可能になっている。また、流量計12は質量を直接計測できるもので、LPガスの液温で変動しないものを使用している。
【0016】液用緊急遮断弁6からは配管48が付設されており、基地においてLPガスタンク1へ充填を行う場合にこの経路が使用される。ガス用緊急遮断弁5からは管径25Aの配管40、41が設けられ、配管41はフレキシブルチューブ44を介してホースリール16に接続されている。
【0017】さらに配管41にT継手27が設けられ、これに分岐配管43が接続され、スイベルジョイント26を介してガス用ホース46に接続されている。ホースリール16のガスホース45は内径9mmでガス用ホース46の内径は19mmである。
【0018】そして、ガスホース45の先端部には安全継手17を介してバルク貯槽に接続するガス用カップリング18を備えており、一方、ガス用ホース46の先端部には安全継手19を介してLPガス貯槽に接続するガス用カップリング20を備えている。
【0019】次に上記のように構成されたバルクローリの作用について説明する。まず、出荷基地でLPガスをLPガスタンク1に充填し、一般家庭へ走行し、LPガスを供給するバルク貯槽の近くの適当な位置に駐車する。そして、ホースリール箱3からホースリール13および16を取り出し、液ホース36とガスホース45を繰り出してバルク貯槽にそれぞれ接続する。
【0020】そして、緊急遮断弁7および緊急遮断弁5を解放し、電磁クラッチを接続して液送ポンプ11を作動させる。これにより、LPガスタンク1のLPガスは配管30から吸い込まれ、流量計12を通って配管33へ圧送され、フレキシブルチューブ35、液ホース36を通ってバルク貯槽へ充填される。そして、バルク貯槽への充填にともなって、バルク貯槽内のLPガス(ガス)の圧力は高くなり、LPガスタンク1内のLPガス(ガス)圧は低下するので、バルク貯槽内のLPガス(ガス)はガスホース45から配管41、40を通ってLPガスタンク1へ流れる。
【0021】次に、大口需要者のLPガス貯槽へ充填する場合は、LPガス貯槽の近傍に駐車し、液用ホース37およびガス用ホース46をLPガス貯槽にそれぞれ接続して行う。なお、充填の作動は上記バルク貯槽の場合と同じである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は一般家庭に設置されているバルク貯槽へLPガスを充填する液ホースとガスホースとは別に、大口需要者のLPガス貯槽へLPガスを充填するため、LPガス供給経路中に設けた流量計の出口からの配管途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽の液接続口に適応するカップリングを先端に有する液用ホースを設けるとともに、LPガスタンクからガスホースへ接続された配管経路の途中に分岐配管を設けて該LPガス貯槽のガス接続口に適応するカップリングを先端に備えたガス用ホースを設けたので、バルク貯槽とLPガス貯槽のいずれにも簡便に充填することができ、LPガス貯槽へ充填するための専用車を保有する必要がなくなるばかりでなく、輸送の効率が上がる。
【出願人】 【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
【出願日】 平成11年8月25日(1999.8.25)
【代理人】 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉 (外1名)
【公開番号】 特開2001−65793(P2001−65793A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−238367