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【発明の名称】 開閉体の開閉検知装置
【発明者】 【氏名】阿部 貴志

【氏名】森山 裕幸

【氏名】伊佐 泰夫

【氏名】丹羽 孝志

【氏名】梶尾 博行

【氏名】竹中 英光

【要約】 【課題】キャリアが有するキャリア側データとコントローラが有するコントローラ側データとを照合し、一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力して、誤動作出力を防止する開閉体の開閉検知装置を提供する。

【解決手段】ヘッド2より発振された電磁波をキャリア1で受信して、この電磁波を電力にしてIDチップ5に書き込まれているIDコードを送信コード化してヘッド2に送信し、コントローラ4において、ヘッド2が受信した送信コードを、コントローラ側メモリに書き込まれている設定コードと照合して、送信コードが設定コードに一致している場合のみ信号を出力する非接触検出システムを備え、キャリア1を開閉扉22に設けると共に、ヘッド2を開閉扉22が開閉する搬入出口20を有する安全柵19側に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 受信した電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データを送信するキャリアと、前記キャリアに前記電磁波を送信すると共に前記キャリア側データを受信するヘッドと、前記ヘッドが受信した前記キャリア側データをコントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データと照合して前記キャリア側データが前記コントローラ側データに一致している場合のみ信号を出力するコントローラとを有する非接触検出システムを備え、前記キャリアもしくは前記ヘッドのいづれか一方を開閉体に設けると共に、他方を前記開閉体が開閉する被開閉部側に設けたことを特徴とする開閉体の開閉検知装置。
【請求項2】 受信した電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データを送信するキャリアと、前記キャリアに前記電磁波を送信すると共に前記キャリア側データを受信するヘッドと、前記ヘッドが受信した前記キャリア側データをコントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データと照合して前記キャリア側データが前記コントローラ側データに一致している場合のみ信号を出力するコントローラとを有する非接触検出システムを備え、前記キャリアもしくは前記ヘッドのいづれか一方を人が保持し、他方を、設備を収容した設備収容部の開閉部に設けたことを特徴とする開閉体の開閉検知装置。
【請求項3】 前記開閉体が設備を収容した設備収容部の出入口を開閉する開閉扉であり、前記非接触検出システムに、登録した使用者のみを判定する使用者判別手段を有し且つこの使用者判別手段が判別した前記使用者のみが前記工作設備を操作できる操作手段を付加した請求項1に記載の開閉体の開閉検知装置。
【請求項4】 前記非接触検出システムに、前記キャリア側データが前記コントローラ側データに不一致の場合に、エラー出力を表示するエラー出力表示機能及び警報を発する警報機能を持たせた請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の開閉体の開閉検知装置。
【請求項5】 前記キャリア側データが、前記キャリアが有するIDチップに書き込まれているIDコードであり、前記コントローラ側データが、コントローラ側メモリに書き込まれている設定コードである請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4に記載の開閉体の開閉検知装置。
【請求項6】 前記キャリアを、キャリア本体に、前記電磁波を電力にして前記キャリア側メモリに書き込まれているIDコードを送信コード化するIDチップと、前記電磁波を受信し且つ前記送信コードを送信する送受信アンテナとを設けて構成し、前記ヘッドを、ヘッド本体に、前記キャリアに前記電磁波を送信する送信アンテナと前記キャリアが送信した前記送信コードを受信する受信アンテナとを設けて構成し、前記コントローラが、前記ヘッドから前記電磁波をパルス状に発振させるヘッド制御手段と、前記ヘッドが受信して取り込まれた前記送信コードを前記IDコードに再変換して数字の羅列として認識する認識手段と、この認識手段により認識された前記IDコードに再変換された前記送信コードを、前記コントローラ側メモリに設定してある設定コードに照合する照合手段と、前記照合手段で前記送信コードが前記設定コードに一致した場合のみ出力する出力手段とを有する請求項1乃至請求項5に記載の開閉体の開閉検知装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉体の開閉検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、開閉体の開閉検知装置としては、有接点系スイッチとしてのセーフティスイッチとこのセーフティスイッチを作動させる操作キーとを組み合わせたキー検出式ドアスイッチがある。そして、セーフティスイッチは、工作機械等の設備の安全柵の設備の出入口に取り付けてあり、この出入口を開閉するドアには操作キーが取り付けてある。
【0003】セーフティスイッチBは、図5の(1)に示すようにヘッド80と、スイッチ部81と、このスイッチ部81をオン作動状態でロックするロック部82と、このロック部82によるロックを解除するソレノイド83と、ソレノイド83によるロック解除を検出する検出スイッチ部83−1を備えている。
【0004】そして、図5の(2)に示すように、操作キ−76の差し込みによりカム84のロックを解除すると共に、カム84を回転して、このカム84に摺接する第1のプランジャ85に連結されている第2のプランジャ86が復帰ばね70の付勢力よりヘッド80側に移動して、この第2のプランジャ86の端部の当接面86Aがプランジャ案内部88より案内壁部71内に引っ込む。
【0005】このようにして、第2のプランジャ86が最大に移動した状態になって、スイッチ部81においては、第1の可動片87の可動接点87aは第1の固定端子89の固定接点89aに接触して、第1のスイッチ部90がオン作動状態になり、また、第2の可動片91の可動接点91aが第2の固定端子92の固定接点92aからに離れて、第2のスイッチ部93がオフ作動状態になり、スイッチ部81が作動したことが確認される。
【0006】この場合、ロック部82の第3のプランジャ96が復帰ばね97の付勢力により前進して、この第3のプランジャ96が第2のプランジャ86の端部の当接面86Aに当接して、スイッチ部81をオン作動状態でロックする。
【0007】そして、図5の(3)に示すようにソレノイド83に通電して鉄芯部材83aに連結された第4のプランジャ94を引き込み、レバ−95をその回動中心Pで回転させて第3のプランジャ96を復帰ばね97に抗して移動させることにより、第2のプランジャ86の端部の当接面86Aから第3のプランジャ96を外し、スイッチ部81のロックを解除する。
【0008】この場合、第4のプランジャ94の移動により、検出スイッチ部83−1において、可動片98の両端部の可動接点98aが固定端子99の固定接点99aから離れてスイッチオフの状態になる。したがって、検出スイッチ部83−1がスイッチオフの状態になるために、ソレノイド83によるロック解除を検出する。
【0009】また、スイッチ部81をオフ作動させるには、前記操作キ−76を引き抜くことにより行われる。すなわち、操作キ−76を引き抜くことにより、操作キ−76の横材77aでカム84を引き倒して、このカム84を逆回転させる。このカム84の逆回転により、このカム84に摺接している第1のプランジャ85に連結されている第2のプランジャ86が復帰ばね87に抗してヘッド80側とは反対側に移動して、この第2のプランジャ86の端部の当接面86Aがプランジャ案内部88に突出する。
【0010】このためには、スイッチ部81においては、第1の可動片87の可動接点87aは第1の固定端子89の固定接点89aに離れて、第1のスイッチ部90がオフ作動状態になり、また、第2の可動片91の可動接点91aが第2の固定端子92の固定接点92aに接触して、第2のスイッチ部93がオン作動状態になる。
【0011】また、非接触系スイッチとしてのセンサとしては、磁気、静電容量、光等にてドアの開閉を検知し、電気的に出力するものがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した従来のキー検出式ドアスイッチにあっては、ヘッド部80に操作キー76が挿入されるために、キー挿入部分の気密性を確保することができず、このために、ヘッド部80内への油水の浸入、異物の介在があって、作動不良を起こしていたし、また、ヘッド部80内の摺動部に塗布しているグリスの流出等が生じていた。
【0013】また、操作キー76がヘッド部80に挿入される際に、ヘッド部80内の機械部品(カム、プランジャ、軸受等)の摩耗、操作キー76のヘッド挿入口80Aへの接触摩耗があるために、摩耗粉(ダスト)が発生するという問題点があった。
【0014】また、操作キー76とヘッド挿入口80Aの位置関係に制約があるために、ラフな取り付け、ドアのしなりによるずれ、設備老朽によるガタツキなどを許容することができず、この状態で使用し続けると、ヘッド部80の著しい摩耗、ヘッド部80の損傷などがおこるという問題点があった。
【0015】また、キー検出式ドアスイッチにあっては、設備の取り付ける際に、操作キー76の突起、ヘッド部80や検出部が設備外観に出るために、小形化が要求され、また、成形品材質、メカニカル摺動の問題から使用周囲温度を70℃〜80℃程度に押さえなければならないという問題点があった。
【0016】また、非接触系スイッチとしてのセンサの場合には、このセンサに鉄、マグネットなどを近付けると、誤動作するという問題点があった。
【0017】本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その目的とするところは、開閉体に設けたキャリアが有するキャリア側データとコントローラが有するコントローラ側データとを照合し、一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力し、誤動作出力を防止する開閉体の開閉検知装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、受信した電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データを送信するキャリアと、このキャリアに電磁波を送信すると共にキャリア側データを受信するヘッドと、ヘッドが受信したキャリア側データをコントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データと照合してキャリア側データがコントローラ側データに一致している場合のみ信号を出力するコントローラとを有する非接触検出システムを備え、キャリアもしくはヘッドのいづれか一方を開閉体に設けると共に、他方を開閉体が開閉する被開閉部側に設けたものである。
【0019】かかる構成により、ヘッドからは電磁波(電力)がパルス状に発振されており、開閉体を移動して、この開閉体で被開閉部を閉じると、ヘッドはキャリアを接近し、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力として、キャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データをヘッドに送信し、コントローラでヘッドが受信したキャリア側データを、コントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データに照合して、キャリア側データがコントローラ側データに一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力する。
【0020】このように、開閉体に設けたキャリアが有するキャリア側データとコントローラが有するコントローラ側データとを照合し、一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力するために、誤動作出力が防止できる。このために、開閉体が閉まっているという信号を得ることで、開閉体が閉じており、設備本体内部に作業者等の人間が関与していないと判断して、例えば、設備を稼働するし、開閉体が閉まっているという信号を得ない場合には、開閉体が開いており、設備本体内部に作業者等の人間が関与していることが多いので、この状態で設備を稼働することは危険であると認識し、設備を稼働しないようにすることができる。
【0021】また、小形化が可能になり、使用周囲温度をより高く設定することができるばかりか、鉄、マグネットなどを近付けても誤動作することがなくなる。
【0022】また、上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、受信した電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データを送信するキャリアと、このキャリアに電磁波を送信すると共にキャリア側データを受信するヘッドと、ヘッドが受信したキャリア側データをコントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データと照合してキャリア側データがコントローラ側データに一致している場合のみ信号を出力するコントローラとを有する非接触検出システムを備え、キャリアもしくはヘッドのいづれか一方を人が保持し、他方を、設備を収容した設備収容部の開閉部に設けたものである。
【0023】かかる構成により、キャリアもしくはヘッドのいづれか一方を保持した人物が、設備を収容した設備収容部の開閉部を開けるべく近付くと、このキャリアがヘッドから発振されている電磁波(電力)を受信して、この電磁波による誘導起電力として、キャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データをヘッドに送信し、コントローラでヘッドが受信したキャリア側データを、コントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データに照合して、キャリア側データがコントローラ側データに一致している場合にのみ信号を出力する。
【0024】このために、キャリアもしくはヘッドのいづれか一方を保持した人物が、設備収容部の開閉扉部を開ける資格のある者として識別されることになり、より安全を期すことができる。
【0025】また、上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、請求項1に記載の開閉体の開閉検知装置において、開閉体が工作設備の安全柵の搬入出口を開閉する開閉扉であり、非接触検出システムに、登録した使用者のみを判定する使用者判別手段を有し且つこの使用者判別手段が判別した使用者のみが工作設備を操作できる操作手段を付加したものである。
【0026】かかる構成により、上記した本発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得るばかりか、例えば、使用者判別手段として指紋判定方式を採用した場合、使用者の指紋を使用者判別手段に登録することで、この登録した使用者以外の者が操作手段を操作しても、工作設備は稼働しないことになり、開閉扉が閉まっていることを確認し、なおかつ、登録した使用者が操作手段を操作しなければ工作設備を稼働させることができないように2重化を図ることができ、より安全を期すことができる。
【0027】また、上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の開閉体の開閉検知装置において、非接触検出システムに、キャリア側データがコントローラ側データに不一致の場合に、エラー出力を表示するエラー出力表示機能及び警報を発する警報機能を持たせたものである。
【0028】かかる構成により、上記した本発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得るばかりか、伝送ケーブル等が切断され、また、故障などによりキャリア側データがコントローラ側データに不一致になると、非接触検出システムからエラー出力が表示され、また、警報が発せられ、断線、故障等を知らせることができる。
【0029】また、上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4に記載の開閉体の開閉検知装置において、キャリア側データが、キャリアが有するIDチップに書き込まれているIDコードであり、コントローラ側データが、コントローラ側メモリに書き込まれている設定コードである。
【0030】かかる構成により、ヘッドはキャリアを接近し、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力として、IDチップに書き込まれているIDコードをヘッドに送信し、コントローラでヘッドが受信したIDコードを、コントローラ側メモリに書き込まれている設定コードに照合して、IDコードが設定コードに一致している場合にのみ信号を出力するようになり、上記した本発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得る。
【0031】また、上記の目的を達成するために、本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4に記載の開閉体の開閉検知装置において、キャリアを、キャリア本体に、電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているIDコードを送信コード化するIDチップと、電磁波を受信し且つ前記送信コードを送信する送受信アンテナとを設けて構成し、ヘッドを、ヘッド本体に、キャリアに電磁波を送信する送信アンテナとキャリアが送信した送信コードを受信する受信アンテナとを設けて構成し、コントローラが、ヘッドから電磁波をパルス状に発振させるヘッド制御手段と、ヘッドが受信して取り込まれた送信コードをIDコードに再変換して数字の羅列として認識する認識手段と、この認識手段により認識されたIDコードに再変換された送信コードを、コントローラ側メモリに設定してある設定コードに照合する照合手段と、照合手段で送信コードが設定コードに一致した場合のみ出力する出力手段とを有するものである。
【0032】かかる構成により、ヘッドからは電磁波(電力)がパルス状に発振されており、このヘッドにキャリアを近付けると、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップに供給される。このIDチップは、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振する。
【0033】このIDコードを送信コード化した電波をヘッドが受信して、この信号はコントローラに取り込まれ、認識手段で送信コードをIDコードに再変換して数字の羅列として認識する。IDコードに再変換された送信コードは、予めコントローラに設定してある設定コードと照合され、両者が互いに一致した場合にのみ出力する。すなわち、送信コードが設定コードと一致しなければ出力されない。このために、上記した本発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得る。
【0034】しかも、本発明に係る開閉体の開閉検知装置では、キャリアを、キャリア本体にキャリア側データを保有しているIDチップとこのIDチップに接続された送受信アンテナとを設けて構成し、ヘッドを、ヘッド本体に、キャリアに電磁波を送信する送信アンテナとキャリアが送信したデータを受信する受信アンテナとを設けて構成してあるために、従来のキー検出式ドアスイッチが有したキー挿入部分の気密性の確保ができず、ヘッド部内への油水の浸入、異物の介在があって、作動不良を起こし、また、ヘッド部内の摺動部に塗布しているグリスの流出するといった問題点を解消することができ、また、操作キーがヘッド部に挿入される際に、ヘッド部内の機械部品(カム、プランジャ、軸受等)の摩耗、操作キーのヘッド挿入口への接触摩耗があるために、摩耗粉(ダスト)が発生するという問題点を解消することができる。
【0035】また、ヘッドにキャリアを近付けると、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップに供給され、このIDチップは、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振するという構成を取るために、キャリアとヘッドとの検出位置関係に精度が要求されることがなく、キャリアとヘッドとの取付けが楽に行える。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0037】図1は本発明に係る開閉体の開閉検知装置における非接触検出システムの構成説明図、図2は同非接触検出システムの構成ブロック図、図3は本発明に係る開閉体の開閉検知装置を用いた工作設備の正面図である。
【0038】本発明に係る開閉体の開閉検知装置は、図1に示すIDを使用した非接触検出システムを使用している。この非接触検出システムは、ヘッド2より発振された電磁波をキャリア1で受信して、このキャリア1が有するIDチップ5が電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データであるIDコードを送信コード化してヘッド2に送信し、コントローラ4においてヘッド2が受信した送信コードを、コントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データである設定コードと照合して、送信コードが設定コードに一致している場合のみ信号を出力するものである。
【0039】キャリア1はキャリア本体1Aを有しており、このキャリア本体1A内にはIDチップ5とこのIDチップ5に接続された送受信アンテナ6とが埋設状態で設けてある。このIDチップ5はキャリア側メモリであるEEP−ROM(不揮発性メモリ)にてキャリア側データであるIDコード(例えば、16進数の数字の羅列)を保有している。
【0040】すなわち、キャリア1は、キャリア本体1Aに、電磁波を電力にしてキャリア側メモリに書き込まれているIDコードを送信コード化するIDチップ5と、電磁波を受信し且つIDチップ5においてに送信コード化されたIDコードである送信コードを送信する送受信アンテナ6とを設けて構成してある。
【0041】また、ヘッド2はヘッド本体2Aを有しており、このヘッド本体2A内には、キャリア1に電磁波を送信する送信アンテナ7とキャリア1が送信した送信データを受信する受信アンテナ8とが設けてある。
【0042】コントローラ4は、そのコントローラ側メモリであるROMに予め設定してあるコントローラ側データである設定コードを記憶しており、このコントローラ4は、キャリア1に発振する電磁波の増幅を行う増幅手段であるアンプ9と、2つのCPU(演算部)10、11と、電源回路12と、キャリア側データである送信コードがコントローラ側データである設定コードに一致した場合のみ出力する出力手段である出力回路13と、接続されている負荷の開閉を行うセーフティリレー14とを備えている。
【0043】そして、CPU(演算部)10、11は、ヘッド2から電磁波をパルス状に発振させるヘッド制御手段と、ヘッド2が受信して取り込まれた送信コードをIDコードに再変換して数字の羅列として認識する認識手段と、この認識手段により認識されたIDコードに再変換された送信コードを、コントローラ側メモリに設定してある設定コードに照合する照合手段と、照合手段で送信コードが設定コードに一致した場合のみ出力する出力手段とを有している。そして、CPU10とCPU11とは相互監視を行うものである。
【0044】また、コントローラ4には、データ作成手段としてのサムロータリースイッチ15及びディップスイッチ16を設けてもよい。
【0045】次に、上記のように構成された非接触検出システムの動作原理を説明する。ヘッド2の送信アンテナ7からは電磁波(電力)がパルス状に発振されており、このヘッド2にキャリア1を近付けると、このキャリア1の送受信アンテナ6が電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップ5に供給される。このIDチップ5は、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振する。
【0046】このIDコードを送信コード化した電波をヘッド2の受信アンテナ8が受信して、この信号はコントローラ4に取り込まれ、送信コードをIDコードに再変換して数字の羅列として認識する。IDコードに再変換された送信コードは、予めコントローラ4に設定してある設定コードと照合され、両者が互いに一致した場合にのみ出力する。すなわち、送信コードが設定コードと一致しなければ出力されない。
【0047】上記のように構成された非接触検出システムを開閉体の開閉検知装置として使用する場合には、図4に示すように工作設備であるマシニング・センターMCの開閉扉構成に装着される。
【0048】マシニング・センターMCは、基台部17に設置された設備である工作機械18と、この基台部17に設置され且つ工作機械18を囲む設備収容部である安全柵19とを有しており、この安全柵19の正面には、工作機械18に被工作物を搬入し且つ工作物を搬出するなどするための被開閉部である搬出入口20が設けてある。そして、筐体19の正面側には扉走行用のレール21が設置してあり、このレール21に、搬出入口20を開閉する開閉体である開閉扉22が走行可能に設けてある。
【0049】そして、開閉扉22の右側縁部22aの上部にキャリア1が装着してあり、また、搬出入口20の右側縁部20aの上部に、コントローラ4に伝送ケーブル24を介して接続されたヘッド2が装着してある。
【0050】そして、ヘッド2の送信アンテナ7からは電磁波(電力)がパルス状に発振されており、開閉扉22を右方向に移動して、この開閉扉22で搬出入口20を閉じると、ヘッド2はキャリア1を接近し、このキャリア1の送受信アンテナ6が電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップ5に供給される。このIDチップ5は、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振する。
【0051】このIDコードを送信コード化した電波をヘッド2の受信アンテナ8が受信して、この信号である送信コードはCPU10、11に取り込まれ、この送信コードをIDコードに再変換して数字の羅列として認識する。IDコードに再変換された送信コードは、予めCPU10、11に設定してある設定コードと照合され、両者が互いに一致した場合にのみ出力回路13よりセーフティリレー14に信号が送られて、このセーフティリレー14が作動される。このセーフティリレー14の作動により開閉扉22が閉まっているという信号を得る。
【0052】送信コードが、予めCPU10、11に設定してある設定コードと一致しなければ、出力回路13よりセーフティリレー14には出力されず、また、CPU10とCPU11とは互いに監視しあっていて、このCPU10、11の監視プログラムよりシステム内に異常がったとしても、出力回路13よりセーフティリレー14には出力されない。
【0053】すなわち、セーフティリレー14の作動により開閉扉22が閉まっているという信号を得ることで、開閉扉22が閉じており、工作機械18に作業者等の人間が関与していないと判断して工作機械18を稼働するし、開閉扉22が閉まっているという信号を得ない場合には、開閉扉22が開いており、工作機械18に作業者等の人間が関与していることが多いので、この状態で工作機械18を稼働することは危険であると認識し、工作機械18を稼働しないようにすることができる。
【0054】なお、CPU10とCPU11とは、お互いに正常に機能しているかどうかを監視しあっており、アンプ9及び出力回路13についても正常に機能しているかどうかを監視している。なお、CPU10、アンプ9及び出力回路13はそれぞれ1つでもよい。
【0055】また、コントローラ4に、登録した使用者のみを判定する使用者判別手段を有し且つこの使用者判別手段が判別した前記使用者のみが工作機械18を操作できる操作手段である操作盤23を付加してもよい。この使用者判別手段としてはパスワード方式、指紋判定方式、網膜判定方式等がある。例えば、使用者判別手段として指紋判定方式を採用した場合、使用者の指紋を使用者判別手段に登録することで、この登録した使用者以外の者が操作盤23を操作しても、工作機械18は稼働しないことになり、開閉扉22が閉まっていることを確認し、なおかつ、登録した使用者が操作盤23を操作しなければ工作機械16を稼働させることができないように2重化を図ることができ、より安全を期すことができる。
【0056】また、非接触検出システムとしては、図3に示すようにそのコントローラを、送信アンテナ7と受信アンテナ8とに接続された2つのアンプ9A、9Bと、これらのアンプ9A、9Bに接続された2つのCPU10、11と、CPU10、11に電源を供給する電源回路12と、CPU10、11の出力側に接続された出力回路13A、13Bと、これらの出力回路13A、13Bに接続されたセーフティリレー14とを有しているものでもよい。この場合、CPU10とCPU11とは、お互いに正常に機能しているかどうかを監視しあっており、アンプ9A、9B及び出力回路13A、13Bを2重化することで、より高い安全性を維持することができる。
【0057】また、上記した実施の形態では、ヘッド2に、キャリア1に電磁波を送信する送信アンテナ7とキャリア1が送信したデータを受信する受信アンテナ8とを設けたが、送信アンテナ7と受信アンテナ8とを1つの送受信アンテナにして、内部のゲートアッシー(図示せず)を切り替えることで、キャリア1への電磁波の送信とデータ受信とを行うようにしてもよい。
【0058】上記した実施の形態によれば、キャリア1を、キャリア本体1Aにキャリア側データを保有しているIDチップ5と、このIDチップ5に接続された送受信アンテナ6とを設けて構成し、ヘッド2を、ヘッド本体2Aに、キャリア1に電磁波を送信する送信アンテナ7とキャリア1が送信した送信コードを受信する受信アンテナ8とを設けて構成してあるために、従来のキー検出式ドアスイッチが有したキー挿入部分の気密性の確保ができず、ヘッド部内への油水の浸入、異物の介在があって、作動不良を起こし、また、ヘッド部内の摺動部に塗布しているグリスの流出するといった問題点を解消することができ、また、操作キーがヘッド部に挿入される際に、ヘッド部内の機械部品(カム、プランジャ、軸受等)の摩耗、操作キーのヘッド挿入口への接触摩耗があるために、摩耗粉(ダスト)が発生するという問題点を解消することができる。
【0059】また、ヘッド2にキャリア1を近付けると、このキャリア1が電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップ5に供給され、このIDチップ5は、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振するという構成を取るために、キャリア1とヘッド2との検出位置関係に精度が要求されることがなく、キャリア1とヘッド2との取付けが楽に行える。
【0060】また、小形化が可能になり、使用周囲温度をより高く設定することができるばかりか、鉄、マグネットなどを近付けても誤動作することがなくなる。
【0061】なお、上記した実施の形態において、非接触検出システムのキャリア2を開閉扉22に取付け、ヘッド2を安全柵18側に取り付けたが、キャリア2を安全柵18側に取り付け、ヘッド2を開閉扉22に取付けてもよい。
【0062】また、設備、例えば、食品設備、半導体設備、印刷設備を収容した設備収容部に、この出入口を開閉する開閉扉(開閉部)がある場合、非接触検出システムのキャリア1(もしくはヘッド2)を人(作業者等)が保持し、ヘッド2(もしくはキャリア1)を開閉扉に設けて、この人物が設備収容部の開閉扉のキーを開けるべく近付くと、このキャリアがヘッドから発振されている電磁波(電力)を受信して、この電磁波による誘導起電力として、キャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データをヘッド2に送信し、コントローラでヘッド2が受信したキャリア側データを、コントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データに照合して、キャリア側データがコントローラ側データに一致している場合にのみ信号を出力するようになる。このために、この人物が、設備収容部の開閉扉を開ける資格のある者として識別されることになる。
【0063】また、非接触検出システムに、キャリア側データがコントローラ側データに不一致の場合に、エラー出力を表示するエラー出力表示機能及び警報を発する警報機能を持たせてもよい。したがって、伝送ケーブル等が切断され、また、故障などによりキャリア側データがコントローラ側データに不一致になると、非接触検出システムからエラー出力が表示され、また、警報が発せられ、断線、故障等を知らせることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る開閉体の開閉検知装置によれば、ヘッドからは電磁波(電力)がパルス状に発振されており、開閉体を移動して、この開閉体で被開閉部側を閉じると、ヘッドはキャリアを接近し、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力として、キャリア側メモリに書き込まれているキャリア側データをヘッドに送信し、コントローラでヘッドが受信したキャリア側データを、コントローラ側メモリに書き込まれているコントローラ側データに照合して、キャリア側データがコントローラ側データに一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力することができる。
【0065】このように、キャリアが有するキャリア側データとコントローラが有するコントローラ側データとを照合し、一致している場合にのみ開閉体が閉まっているという信号を出力するために誤動作出力が防止できる。このために、開閉体が閉まっているという信号を得ることで、開閉体が閉じており、設備本体内部に作業者等の人間が関与していないと判断して、例えば、設備を稼働するし、開閉体が閉まっているという信号を得ない場合には、開閉体が開いており、設備本体内部に作業者等の人間が関与していることが多いので、この状態で設備を稼働することは危険であると認識し、設備を稼働しないようにすることができる。
【0066】また、小形化が可能になり、使用周囲温度をより高く設定することができるばかりか、鉄、マグネットなどを近付けても誤動作することがなくなる。
【0067】また、キャリアを、キャリア本体にキャリア側データを保有しているIDチップとこのIDチップに接続された送受信アンテナとを設けて構成し、ヘッドを、ヘッド本体に、キャリアに電磁波を送信する送信アンテナとキャリアが送信したデータを受信する受信アンテナとを設けて構成してあるために、従来のキー検出式ドアスイッチが有したキー挿入部分の気密性の確保ができず、ヘッド部内への油水の浸入、異物の介在があって、作動不良を起こし、また、ヘッド部内の摺動部に塗布しているグリスの流出するといった問題点を解消することができ、また、操作キーがヘッド部に挿入される際に、ヘッド部内の機械部品(カム、プランジャ、軸受等)の摩耗、操作キーのヘッド挿入口への接触摩耗があるために、摩耗粉(ダスト)が発生するという問題点を解消することができる。
【0068】また、ヘッドにキャリアを近付けると、このキャリアが電磁波を受信して、この電磁波による誘導起電力としてIDチップに供給され、このIDチップは、予め記憶したIDコードを送信コード化し、電波として発振するという構成を取るために、キャリアとヘッドとの検出位置関係に精度が要求されることがなく、キャリアとヘッドとの取付けが楽に行える。
【出願人】 【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
【出願日】 平成11年10月20日(1999.10.20)
【代理人】 【識別番号】100083954
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
【公開番号】 特開2001−116185(P2001−116185A)
【公開日】 平成13年4月27日(2001.4.27)
【出願番号】 特願平11−298384