| 【発明の名称】 |
伸縮装置および三脚 |
| 【発明者】 |
【氏名】中谷 幸一郎
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| 【要約】 |
【課題】十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる伸縮装置を提供する。
【解決手段】三脚に用いる伸縮装置12は第1の管状体15を備える。この第1の管状体15の内側には第2の管状体16を突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入する。第1の管状体15は、円弧中心軸線が第1の管状体15の中心軸線と平行な断面円弧面状の被圧着面部25を内面側に形成した。第2の管状体16は、円弧中心軸線が第2の管状体16の中心軸線と平行な断面円弧面状の作用圧着面部37を外面側に形成した。第1の管状体15に対する第2の管状体16の周方向に沿った一方向の回動操作により作用圧着面部37の所定位置の部分が被圧着面部25の対向位置の部分に圧着する。第2の管状体16の周方向に沿った他方向の回動操作により作用圧着面部37と被圧着面部25との圧着状態を解除する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体は、円弧中心軸線が前記第1の管状体の中心軸線と平行な断面円弧面状の被圧着面部を内面側に形成し、前記第2の管状体は、円弧中心軸線が前記第2の管状体の中心軸線と平行な断面円弧面状の作用圧着面部を外面側に形成し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記作用圧着面部が前記被圧着面部に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記作用圧着面部と前記被圧着面部との圧着状態が解除されることを特徴とする伸縮装置。 【請求項2】 第1の管状体の被圧着面部は、この第1の管状体の内周面側に周方向に間隔をおいて複数形成され、第2の管状体の作用圧着面部は、第2の管状体の外周面側に前記各被圧着面部に対応して周方向に間隔をおいて複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の伸縮装置。 【請求項3】 第1の管状体の隣合う被圧着面部間には、係合受け段部が形成され、第2の管状体の隣合う作用圧着面部間には、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作時に前記係合受け段部に係合する係合段部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の伸縮装置。 【請求項4】 第1の管状体は、下端部の内周面側に嵌着され断面形状が前記第1の管状体と略相似形状に形成された係合受け部材を有し、第2の管状体は、上端部の外周面側に嵌着され断面形状が前記第2の管状体と略相似形状に形成され前記第2の管状体の最大突出時に前記係合受け部材と係合する係合部材を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の伸縮装置。 【請求項5】 断面形状がインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成された第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入され、断面形状が前記第1の管状体に対応してインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記第2の管状体の外面側が前記第1の管状体の内面側に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記第1の管状体の内面側と前記第2の管状体の外面側との圧着状態が解除されることを特徴とする伸縮装置。 【請求項6】 断面形状がインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成された第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入され、断面形状が前記第1の管状体に対応してインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記第2の管状体の外面側が前記第1の管状体の内面側に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記第1の管状体の内面側と前記第2の管状体の外面側との圧着状態が解除されることを特徴とする伸縮装置。 【請求項7】 脚取付け部を有する基体と、この基体の脚取付け部に取り付けられた請求項1ないし6のいずれかに記載の伸縮装置とを具備したことを特徴とする三脚。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば三脚等に用いる伸縮装置、および、三脚に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、三脚等に用いる伸縮装置は、例えば、第1の管状体の内側に第2の管状体を突出長さ調節可能に配設し、前記第1の管状体の下端部の外周側に操作レバー保持部材を固定して取り付け、この操作レバー保持部材が保持した操作レバーの操作によりブレーキが前記第2の管状体の外面に圧着し、このブレーキの圧着によって前記第2の管状体が前記第1の管状体に対して固定される構成が知られている。 【0003】しかしながら、この従来の伸縮装置は、第1の管状体に対して第2の管状体を固定するための手段として、操作レバー、操作レバー保持部材およびブレーキからなる固定装置を備えるため、構成が複雑であり、しかも、操作レバーの操作が煩雑で、操作性が悪い問題がある。 【0004】そこで、操作レバー等からなる固定装置を備えず構成が簡単で、しかも、第1の管状体に対して第2の管状体を回動操作することによって第2の管状体を操作性良く固定できる伸縮装置が知られている。 【0005】この従来の三脚等に用いる伸縮装置は、例えば、図12に示すように、下方に向って縮径した抜け止めのための係合受け部1を下端部に形成した第1の管状体2を備え、この第1の管状体2の内側には第2の管状体3が突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に配設されている。また、この第2の管状体3の上端部には、カム軸部材4が螺着され、このカム軸部材4に切欠き円筒形状のカム5が嵌着されている。 【0006】そして、第1の管状体2に対して第2の管状体3を周方向に沿った一方向に回動操作すると、カム軸部材4が回動し、その結果、カム5が拡径変形し、このカム5の作用圧着面部5aが第1の管状体2の内面に圧着し、このカム5の圧着によって前記第2の管状体3が前記第1の管状体2に対して固定される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の図12に示す伸縮装置では、第1の管状体2に対する第2の管状体3の固定状態において、カム5の作用圧着面部5aが第1の管状体2の円筒面状をなす内面の一部に圧着しているにすぎないため、十分な固定力が得られない場合があり、使用時にがたつきを生じるおそれがある。 【0008】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、構成が簡単で、操作性が良いばかりでなく、十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる伸縮装置および三脚を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の伸縮装置は、第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体は、円弧中心軸線が前記第1の管状体の中心軸線と平行な断面円弧面状の被圧着面部を内面側に形成し、前記第2の管状体は、円弧中心軸線が前記第2の管状体の中心軸線と平行な断面円弧面状の作用圧着面部を外面側に形成し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記作用圧着面部が前記被圧着面部に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記作用圧着面部と前記被圧着面部との圧着状態が解除されるものである。 【0010】そして、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った一方向に向けて回動操作すると、第2の管状体の作用圧着面部が第1の管状体の被圧着面部に圧着し、第2の管状体が第1の管状体から所定の長さ突出した状態で固定される。また、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った他方向に向けて回動操作すると、作用圧着面部と被圧着面部との圧着状態が解除される。 【0011】請求項2記載の伸縮装置は、請求項1記載の伸縮装置において、第1の管状体の被圧着面部は、この第1の管状体の内周面側に周方向に間隔をおいて複数形成され、第2の管状体の作用圧着面部は、第2の管状体の外周面側に前記各被圧着面部に対応して周方向に間隔をおいて複数形成されているものである。 【0012】そして、第1の管状体の被圧着面部を内周面側に周方向に間隔をおいて複数形成し、かつ、第2の管状体の作用圧着面部を外周面側に各被圧着面部に対応させて周方向に間隔をおいて複数形成したので、互いに対応した各作用圧着面部と各被圧着面部との圧着により、周方向に分配された十分な固定力が得られる。 【0013】請求項3記載の伸縮装置は、請求項2記載の伸縮装置において、第1の管状体の隣合う被圧着面部間には、係合受け段部が形成され、第2の管状体の隣合う作用圧着面部間には、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作時に前記係合受け段部に係合する係合段部が形成されているものである。 【0014】そして、第1の管状体に対する第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作時に、第1の管状体の係合受け段部に第2の管状体の係合段部が係合するので、第2の管状体が必要以上に回動することがなく、第2の管状体が不本意に固定状態になることを防止する。 【0015】請求項4記載の伸縮装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の伸縮装置において、第1の管状体は、下端部の内周面側に嵌着され断面形状が前記第1の管状体と略相似形状に形成された係合受け部材を有し、第2の管状体は、上端部の外周面側に嵌着され断面形状が前記第2の管状体と略相似形状に形成され前記第2の管状体の最大突出時に前記係合受け部材と係合する係合部材を有するものである。 【0016】そして、第2の管状体の最大突出時に、この第2の管状体の係合部材が第1の管状体の係合受け部材と係合するので、第2の管状体が第1の管状体に対して抜け止めされる。 【0017】請求項5記載の伸縮装置は、断面形状がインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成された第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入され、断面形状が前記第1の管状体に対応してインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記第2の管状体の外面側が前記第1の管状体の内面側に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記第1の管状体の内面側と前記第2の管状体の外面側との圧着状態が解除されるものである。 【0018】そして、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った一方向に向けて回動操作すると、第2の管状体の外面側が第1の管状体の内面側に圧着し、第2の管状体が第1の管状体から所定の長さ突出した状態で固定される。また、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った他方向に向けて回動操作すると、第1の管状体の内面側と第2の管状体の外面側との圧着状態が解除される。 【0019】請求項6記載の伸縮装置は、断面形状がインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成された第1の管状体と、この第1の管状体の内側に突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入され、断面形状が前記第1の管状体に対応してインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成された第2の管状体とを備え、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った一方向の回動操作により前記第2の管状体の外面側が前記第1の管状体の内面側に圧着し、前記第1の管状体に対する前記第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作により前記第1の管状体の内面側と前記第2の管状体の外面側との圧着状態が解除されるものである。 【0020】そして、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った一方向に向けて回動操作すると、第2の管状体の外面側が第1の管状体の内面側に圧着し、第2の管状体が第1の管状体から所定の長さ突出した状態で固定される。また、第1の管状体に対して第2の管状体を周方向に沿った他方向に向けて回動操作すると、第1の管状体の内面側と第2の管状体の外面側との圧着状態が解除される。 【0021】請求項7記載の三脚は、脚取付け部を有する基体と、この基体の脚取付け部に取り付けられた請求項1ないし6のいずれかに記載の伸縮装置とを具備したものである。 【0022】そして、基体の脚取付け部に取り付けた伸縮装置を三脚用脚として用いることによって、三脚の使用時のがたつきを防止する。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。 【0024】図7に示す三脚は、複数段式、例えば3段式の伸縮可能な脚構造で、基体10を備え、この基体10の三つの脚取付け部11には三脚用脚としての伸縮装置12が必要に応じて開閉できるようにそれぞれ取り付けられている。また、この基体10には昇降杆14が高さ位置調節可能に挿通され、この昇降杆14の上端部には図示しないカメラ用の雲台が取り付けられている。 【0025】前記各伸縮装置12は、図1ないし図5に示すように、第1の管状体15を備え、この第1の管状体15の内周側にはこの第1の管状体15より小径の第2の管状体16が突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入され、この第2の管状体16の内周側にはこの第2の管状体16より小径の第3の管状体17が突出長さ調節可能でかつ周方向に沿って回動可能に挿入されている。 【0026】この第1の管状体15は、薄肉で細長筒形状をなす例えばアルミニウム製の第1管状基部材21を有している。この第1管状基部材21の断面形状は、図6に示すように、中心に位置した例えば基準正三角形Xの各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する三つの円弧A,B,Cに対応した三つの所定の円弧を組み合わせた形状、すなわち、周方向に等間隔をおいた複数箇所、例えば三箇所に段状部分を有するように所定の円弧を組み合わせた形状に形成されており、この第1管状基部材21自体がカム機能を有する形状となっている。 【0027】また、この第1管状基部材21の下端部の内周面には薄肉筒形状の係合受け部材23が嵌着されている。この係合受け部材23の断面形状は、前記第1管状基部材21より少し小さい略相似形状に形成されている。なお、この係合受け部材23の外面には図1に示すように位置決め固定用の突起部24が突出形成されている。 【0028】そして、第1の管状体15の内周面側には、円弧中心軸線がこの第1の管状体15の中心軸線と平行な断面円弧面状をなす被圧着面部25が、軸方向の一端から他端にわたって周方向に等間隔をおいて複数、例えば三つ形成されている。 【0029】すなわち、この断面円弧面状で上下方向に長手方向を有する細長曲面状の各被圧着面部25は、それぞれの円弧中心軸線が前記第1管状基部材21の中心軸線と平行に位置した状態で、第1管状基部材21の下端部を除いた部分の内周面部およびこの内周面部に連続した前記係合受け部材23の内周面部にわたって形成されている。 【0030】前記第2の管状体16は、薄肉で細長筒形状をなす例えばアルミニウム製の第2管状基部材31を有している。この第2管状基部材31の断面形状は、中心に位置した図6に示す共通の基準正三角形の各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する三つの所定の円弧を組み合わせた形状、すなわち、周方向に等間隔をおいた複数箇所、例えば三箇所に段状部分を有するように所定の円弧を組み合わせた形状に形成されており、この第2管状基部材31自体がカム機能を有する形状となっている。 【0031】また、この第2管状基部材31の下端部の内周面には薄肉筒形状の図示しない係合受け部材が嵌着され、この係合受け部材の断面形状は前記第2管状基部材31より少し小さい略相似形状に形成されている。この係合受け部材の外面には図示しない位置決め固定用の突起部が突出形成されている。 【0032】そして、第2の管状体16の内周面側には、円弧中心軸線がこの第2の管状体16の中心軸線と平行な断面円弧面状をなす被圧着面部35が、軸方向の一端から他端にわたって周方向に等間隔をおいて複数、例えば三つ形成されている。 【0033】すなわち、この断面円弧面状でかつ上下方向に長手方向を有する細長曲面状の各被圧着面部35は、それぞれの円弧中心軸線が前記第2管状基部材31の中心軸線と平行に位置した状態で、第2管状基部材31の下端部を除いた部分の内周面部およびこの内周面部に連続した前記図示しない係合受け部材の内周面部にわたって形成されている。 【0034】さらに、この第2管状基部材31の上端部の外周面には薄肉筒形状の係合部材36が嵌着され、この係合部材36は前記第2の管状体16の前記第1の管状体15に対する最大突出時にこの第1の管状体15の係合受け部材23と係合する。この係合部材36の断面形状は前記第2管状基部材31より少し大きい略相似形状に形成されている。 【0035】そして、第2の管状体16の外周面側には、円弧中心軸線がこの第2の管状体16の中心軸線と平行な断面円弧面状をなす作用圧着面部37が、軸方向の一端から他端にわたって周方向に等間隔をおいて複数、例えば三つ形成されている。 【0036】すなわち、この断面円弧面状でかつ上下方向に長手方向を有する細長曲面状の各作用圧着面部37は、それぞれの円弧中心軸線が前記第2管状基部材31の中心軸線と平行に位置した状態で、第2管状基部材31の上端部を除いた部分の外周面部およびこの外周面部に連続した前記係合部材36の外周面部にわたって形成されている。 【0037】前記第3の管状体17は、薄肉で細長筒形状をなす例えばアルミニウム製の第3管状基部材41を有している。この第3管状基部材41の断面形状は、中心に位置した図6に示す共通の基準正三角形の各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する三つの所定の円弧を組み合わせた形状、すなわち、周方向に等間隔をおいた複数箇所、例えば三箇所に段状部分を有するように所定の円弧を組み合わせた形状に形成されており、この第3管状基部材41自体がカム機能を有する形状となっている。 【0038】なお、第1管状基部材21、第2の管状体16および第3管状基部材41のそれぞれの断面は、いずれも互いに相似形状をなすものであり、共通の基準正三角形Xの各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する三つの所定の円弧を組み合わせた形状に形成されている。 【0039】また、この第3管状基部材41の上端部の外周面には薄肉筒形状の係合部材46が嵌着され、この係合部材46は前記第3の管状体17の前記第2の管状体16に対する最大突出時にこの第2の管状体16の図示しない係合受け部材と係合する。この係合部材46の断面形状は前記第3管状基部材41より少し大きい略相似形状に形成されている。 【0040】そして、第3の管状体17の外周面側には、円弧中心軸線がこの第3の管状体17の中心軸線と平行な断面円弧面状をなす作用圧着面部47が、軸方向の一端から他端にわたって周方向に等間隔をおいて複数、例えば三つ形成されている。 【0041】すなわち、この断面円弧面状でかつ上下方向に長手方向を有する細長曲面状の各作用圧着面部47は、それぞれの円弧中心軸線が前記第3管状基部材41の中心軸線と平行に位置した状態で、第3管状基部材41の上端部を除いた部分の外周面部およびこの外周面部に連続した前記係合部材の外周面部にわたって形成されている。 【0042】一方、図3および図4に示すように、前記第1の管状体15の隣合う被圧着面部25間には、係合受け段部51が連結部50を介在して連続的に形成されている。前記第2の管状体16の隣合う被圧着面部35間には、係合受け段部53が連結部52を介在して連続的に形成されている。 【0043】また、前記第2の管状体16の隣合う作用圧着面部37間には、前記第1の管状体15に対する前記第2の管状体16の周方向に沿った他方向の回動操作時に前記係合受け段部51に係合する係合段部61が連結部60を介在して形成されている。前記第3の管状体17の隣合う作用圧着面部47間には、前記第2の管状体16に対する前記第3の管状体17の周方向に沿った他方向の回動操作時に前記係合受け段部53に係合する係合段部63が連結部62を介在して形成されている。 【0044】次に、上記一実施の形態の作用を説明する。 【0045】三脚の使用に際して、三脚用脚としての伸縮装置12を例えば最大限に伸ばして使用する場合には、まず、第1の管状体15に対する第2の管状体16の突出長さを最大の状態に調節するとともに、第2の管状体16に対する第3の管状体17の突出長さを最大の状態に調節する。 【0046】そして、これら第2の管状体16および第3の管状体17のそれぞれの突出長さを最大にした固定解除状態で、一番下の第3の管状体17を周方向に沿った一方向(図示T方向)に向けて所定量だけ回動操作すると、第1の管状体15に対して第2の管状体16が固定され、この固定と略同時に、第2の管状体16に対して第3の管状体17が固定され、全段の脚が固定状態になる。 【0047】すなわち、第3の管状体17の回動操作により、この第3の管状体17とともに第2の管状体16も回動し、第2の管状体16の作用圧着面部37の所定位置の部分、つまり、作用圧着面部37の係合部材36の外周面部に位置する部分および第2管状基部材31の上端近傍外周面部に位置する部分が、第1の管状体15の被圧着面部25の対向位置の部分、つまり、被圧着面部25の前記作用圧着面部37の両部分と対向した部分に圧着し、第1の管状体15に対して第2の管状体16が固定される。また、この固定と略同時に、第3の管状体17の作用圧着面部47の所定位置の部分、つまり、作用圧着面部47の係合部材46の外周面部に位置する部分および第3管状基部材41の上端近傍外周面部に位置する部分が、第2の管状体16の被圧着面部35の対向位置の部分、つまり、被圧着面部35の前記作用圧着面部47の両部分と対向した部分に圧着し、第2の管状体16に対して第3の管状体17が固定される。 【0048】そして、三脚使用後、伸びた状態にある伸縮装置12を縮める場合には、一番下の第3の管状体17を周方向に沿った他方向(図示L方向)に向けて所定量だけ回動操作する。 【0049】この第3の管状体17を回動操作すると、この第3の管状体17とともに第2の管状体16も回動し、作用圧着面部37,47と対応する被圧着面部25,35との圧着状態が解除され、その結果、第2の管状体16に対する第3の管状体17の固定状態が解かれるとともに、第1の管状体15に対する第2の管状体16の固定状態が解かれる。 【0050】この第3の管状体17の回動操作時に、第1の管状体15の係合受け段部51に第2の管状体16の係合段部61が係合するとともに、第2の管状体の係合受け段部53に第3の管状体17の係合段部63が係合するので、第2の管状体16および第3の管状体17が必要以上に回動することがなく、従来のように逆方向の回動で不本意に固定状態になってしまうことがない。 【0051】そして、このように全段の脚を固定解除状態にしてから、第2の管状体16に対する第3の管状体17の突出長さを適宜に短くするとともに、第1の管状体15に対する第2の管状体16の突出長さを適宜に短くすることで、伸縮装置12を簡単に縮めた状態にできる。 【0052】このようにして、上記一実施の形態によれば、第1ないし第3の管状体15,16,17の固定状態では、各作用圧着面部37,47の所定位置の部分が、対応する各被圧着面部25,35の対向位置の部分に圧着しているので、従来に比べて圧着部分の面積が増大する。すなわち、第1ないし第3の管状体15,16,17のそれぞれの係合部材36,46および係合受け部材23の二箇所の部分で圧着するため、従来のように一箇所で圧着する構成に比べて、圧着部分の面積が増大する。その結果、周方向に分配された十分な固定力を得ることができ、その十分な固定力により使用時のがたつきを確実に防止できる。 【0053】また、第1ないし第3の管状体15,16,17の固定およびこの固定解除する場合において、一番下の第3の管状体17を回動操作すれば足り、操作性に優れている。 【0054】さらに、従来必要であった操作レバー等からなる固定装置、或いは、カム5等からなる固定装置等、特別な固定のための部品を不要にできるので、部品点数が少なく、構成を簡単にでき、軽量化を図ることができる。 【0055】また、特別な固定のための部品が不要なため、第1ないし第3の管状体15,16,17のそれぞれの第1ないし第3管状基部材21,31,41をともに等長寸法にし上下両端を揃える設計ができるので、脚伸縮比を最大限に大きくできる。 【0056】なお、上記実施の形態においては、被圧着面部25を第1の管状体15の内周面側に周方向に等間隔をおいて例えば三つ形成し、かつ、この各被圧着面部25に圧着可能な作用圧着面部37を第2の管状体16の外周面側に周方向に等間隔をおいて例えば三つ形成した構成について説明したが、例えば、図8に示すように、被圧着面部25a を第1の管状体15a の内周面側に互いに略対向させて二つ形成し、かつ、この各被圧着面部25a に圧着可能な作用圧着面部37a を第2の管状体16a 外周面側に二つ形成した構成とすることもできる。この第1の管状体15a および第2の管状体16a のそれぞれの断面形状は2つの所定の円弧を組み合わせた形状に形成されている。 【0057】また、図9に示すように、被圧着面部25b を第1の管状体15b の内周面側に周方向に等間隔をおいて四つ形成し、かつ、この各被圧着面部25b に圧着可能な作用圧着面部37b を第2の管状体16b の外周面側に周方向に等間隔をおいて四つ形成した構成とすることもできる。この構成では、第1の管状体15b および第2の管状体16b のそれぞれの断面形状は、中心に位置した図示しない共通の基準正方形の各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する四つの円弧を組み合わせた形状に形成されている。 【0058】さらに、図10に示すように、被圧着面部25c を第1の管状体15c の内周面側に周方向に等間隔をおいて六つ形成し、かつ、この各被圧着面部25c に圧着可能な作用圧着面部37c を第2の管状体16c の外周面側に周方向に等間隔をおいて六つ形成した構成とすることもできる。この構成では、第1の管状体15c および第2の管状体16c のそれぞれの断面形状は、中心に位置した図示しない共通の基準正六角形の各頂点上にそれぞれの円弧中心が位置する六つの円弧を組み合わせた形状に形成されている。なお、被圧着面部25および作用圧着面部37のそれぞれの数が多いほど、第1の管状体15に対する第2の管状体16の固定力を増大できる。 【0059】また、図11に示すように、第1の管状体15d の断面形状をインボリュート近似曲線形状に形成するとともに、第2の管状体16d の断面形状を前記第1の管状体15d に対応したインボリュート近似曲線形状に形成し、前記第1の管状体15dに対する前記第2の管状体16d の周方向に沿った一方向(図示T)の回動操作により前記第2の管状体16d の外面側の所定位置の部分が前記第1の管状体15d の内面側の対向位置の部分に圧着し、前記第1の管状体15d に対する前記第2の管状体16d の周方向に沿った他の方向(図示L)の回動操作により前記第1の管状体15d の内面側と前記第2の管状体16d の外面側との圧着状態が解除される構成としても、十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる等の同様の効果が得られる。さらに、図示しないが、第1の管状体および第2の管状体の各断面形状をインボリュート近似曲線形状ではなくインボリュート曲線形状としても同様の効果が得られる。 【0060】さらに、図3に示す第1の管状体15および第2の管状体16、図8に示す第1の管状体15a および第2の管状体16a 、図9に示す第1の管状体15b および第2の管状体16b 、および、図10に示す第1の管状体15c および第2の管状体16c は、各断面形状をそれぞれ三つ、二つ、四つおよび六つの所定の円弧を組み合わせた形状に形成した構成について説明したが、例えば、図示しないが、インボリュート曲線の一部分、或いは、インボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成した構成としても、同様の効果が得られる。 【0061】なお、第1の管状体15に対する第2の管状体16の抜け止めのための係合部材36および係合受け部材23は必ずしも必要ではなく、例えば、第1の管状体と第2の管状体との重なり部分に位置する作用圧着面部と被圧着面部とが圧着して、第2の管状体が第1の管状体に対して固定される構成でもよい。 【0062】また、三脚は伸縮装置12を備えた3段式の伸縮可能な脚構造の構成について説明したが、2段式、或いは、4段以上の伸縮可能な脚構造の構成とすることもできる。 【0063】さらに、上記実施の形態では、伸縮装置12を三脚に用いた場合について説明したが、この伸縮装置12は三脚に加え、他のスタンド装置等にも適用できる。 【0064】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1の管状体に対する第2の管状体の固定状態では、第2の管状体の作用圧着面部が第1の管状体の被圧着面部に圧着しているので、従来に比べて十分な固定力を得ることができ、その結果、構成が簡単で操作性が良いばかりでなく、その十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる。 【0065】請求項2記載の発明によれば、第1の管状体の被圧着面部を内周面側に周方向に間隔をおいて複数形成し、かつ、第2の管状体の作用圧着面部を外周面側に各被圧着面部に対応させて周方向に間隔をおいて複数形成したので、互いに対応した各作用圧着面部と各被圧着面部との圧着により、周方向に分配された十分な固定力を得ることができる。 【0066】請求項3記載の発明によれば、第1の管状体に対する第2の管状体の周方向に沿った他方向の回動操作時に、第1の管状体の係合受け段部に第2の管状体の係合段部が係合するので、第2の管状体が必要以上に回動することがなく、第2の管状体が不本意に固定状態になることを防止できる。 【0067】請求項4記載の発明によれば、第2の管状体の最大突出時に、この第2の管状体の係合部材が第1の管状体の係合受け部材と係合するので、第2の管状体の抜けを確実に防止できる。 【0068】請求項5記載の発明によれば、第1の管状体に対する第2の管状体の固定状態では、断面形状をインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成した第2の管状体の外面側が、断面形状をインボリュート曲線形状またはインボリュート近似曲線形状に形成した第1の管状体の内面側に圧着しているので、従来に比べて十分な固定力を得ることができ、その結果、構成が簡単で操作性が良いばかりでなく、その十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる。 【0069】請求項6記載の発明によれば、第1の管状体に対する第2の管状体の固定状態では、断面形状をインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成した第2の管状体の外面側が、断面形状をインボリュート曲線の一部分またはインボリュート曲線の一部分の近似曲線を組み合わせた形状に形成した第1の管状体の内面側に圧着しているので、従来に比べて十分な固定力を得ることができ、その結果、構成が簡単で操作性が良いばかりでなく、その十分な固定力により使用時のがたつきを防止できる。 【0070】請求項7記載の発明によれば、基体の脚取付け部に取り付けた伸縮装置を三脚用脚として用いることによって、三脚の使用時のがたつきを防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591050291 【氏名又は名称】日本ベルボン精機工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月23日(1999.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062764 【弁理士】 【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−65785(P2001−65785A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−236183 |
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