| 【発明の名称】 |
端部被覆部材、その製造方法及びその製造治具 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉藤 仁
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| 【要約】 |
【課題】ライン状部材の端部を容易に気密に覆うことが可能な端部被覆部材、その製造方法及びその製造治具を提供する。
【解決手段】被覆すべき端部の径より大きな径の中空部311を有する筒状の被覆体31とこの被覆体の開口端に接続する被覆すべき端部の径より小さな径の中空部を有する密着部32とを備えた接続部被覆部材であって、前記密着部32は外側方向に捲れている端部被覆部材および製造治具を使用したその製造方法を特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被覆すべき端部の径より大きな径の中空部を有する筒状の被覆体とこの被覆体の開口端に接続する被覆すべき端部の径より小さな径の中空部を有する密着部とを備えた接続部被覆部材であって、前記密着部は外側方向に捲れていることを特徴とする端部被覆部材。 【請求項2】 前記端部被覆部材は、前記被覆体と密着部との境界に、徐々に縮径する境界部を有しており、前記密着部は前記境界部を支点として捲れ上がっていることを特徴とする請求項1記載の端部被覆部材。 【請求項3】 前記端部被覆部材の永久伸びは30%以内であることを特徴とする請求項1又は2記載の端部被覆部材。 【請求項4】 前記被覆体と密着部の肉厚の比は1:1〜1/2であることを特徴とする請求項1から3記載の端部被覆部材。 【請求項5】 被覆すべき端部の径より大きな径の中空部を有する筒状の被覆体と、この被覆体の開放端に接続する前記端部径より小さな径で、かつ前記被覆体の中空部と連通する中空部を有する密着部とが直線的に接続した端部被覆部材前駆体の前記密着部の前記中空部に、拡径ピンが立設された複数の基台を有し、前記拡径ピンが前記密着部の中空部を拡径する方向に移動するように前記基台が移動可能になっている端部被覆部材の製造治具の前記拡径ピンを嵌め合わせる工程、前記基台を拡径ピンが前記中空部を拡径する方向に移動させる工程、前記密着部の先端部を基台と反対方向に、前記密着部の外壁を拡径ピンが構成する内径の内側方向に移動させて前記密着部を捲り上げる工程を含むことを特徴とする端部被覆部材の製造方法。 【請求項6】 被覆すべき端部の径より大きな径を有する中空筒状の被覆体とこの被覆体の開放端に接続する前記被接続部材の径より小さな径を有する中空筒状の密着部とを有する接続部被覆部材の密着部を拡径するための拡径ピンと、拡径した拡径ピンに内径が当接し、かつ前記拡径ピンに密着部を嵌込まれた前記接続部被覆部材方向に移動可能な捲れ上げリングと、前記拡径された拡径ピンが構成する内径よりも小さな外径を有し、かつ前記密着部を拡径ピン方向に押し込むように移動可能な 押し込みリングとを有することを特徴とする端部被覆部材の製造治具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は端部被覆部材、その製造方法及びその製造治具、さらに詳細には電線などの端部を気密に、かつ容易に被覆可能な端部被覆部材、その製造方法及びその製造治具に関する。 【0002】 【従来技術および問題点】電線1などのライン状部材は、一般にドラム2に捲回されて保存されたり運搬されるのが一般的である。このようなライン状部材、たとえば電線1を使用した後、まだ余剰分があるときには、図9に示すように、同様にドラム2に捲回したまま、倉庫等に保管される。このとき、電線1の端部11は銅線などが露出した状態であり、特に銅線は錆び易いという欠点があるため、前記端部をテープなどで覆うことが行われている。 【0003】しかしながら、上述の様なテープの端部を捲回して覆う作業は、若干の熟練を要し、手間がかかるという欠点があった。 【0004】本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、ライン状部材の端部を容易に気密に覆うことが可能な端部被覆部材、その製造方法及びその製造治具を提供することを目的とする。 【0005】 【問題点を解決するための手段】上記問題点を解決するため、本発明による端部被覆部材は、被覆すべき端部の径より大きな径の中空部を有する筒状の被覆体とこの被覆体の開口端に接続する被覆すべき端部の径より小さな径の中空部を有する密着部とを備えた接続部被覆部材であって、前記密着部は外側方向に捲れていることを特徴とする。 【0006】また、本発明による端部被覆部材の製造方法によれば、被覆すべき端部の径より大きな径の中空部を有する筒状の被覆体と、この被覆体の開放端に接続する前記端部径より小さな径で、かつ前記被覆体の中空部と連通する中空部を有する密着部とが直線的に接続した端部被覆部材前駆体の前記密着部の前記中空部に、拡径ピンが立設された複数の基台を有し、前記拡径ピンが前記密着部の中空部を拡径する方向に移動するように前記基台が移動可能になっている端部被覆部材の製造治具の前記拡径ピンを嵌め合わせる工程、前記基台を拡径ピンが前記中空部を拡径する方向に移動させる工程、前記密着部の先端部を基台と反対方向に、前記密着部の外壁を拡径ピンが構成する内径の内側方向に移動させて前記密着部を捲り上げる工程を含むことを特徴とする。 【0007】さらに本発明による端部被覆部材の製造治具によれば、被覆すべき端部の径より大きな径を有する中空筒状の被覆体とこの被覆体の開放端に接続する前記被接続部材の径より小さな径を有する中空筒状の密着部とを有する接続部被覆部材の密着部を拡径するための拡径ピンと、拡径した拡径ピンに内径が当接し、かつ前記拡径ピンに密着部を嵌込まれた前記接続部被覆部材方向に移動可能な捲れ上げリングと、前記拡径された拡径ピンが構成する内径よりも小さな外径を有し、かつ前記密着部を拡径ピン方向に押し込むように移動可能な 押し込みリングとを有することを特徴とする。 【0008】本発明によれば、密着部は、好ましくは前記被覆体と密着部の境界部を支点として外側方向に捲れ上がっているため、ライン状部材の端部を容易に挿入することができ、かつ前記捲れを直すことによって、前記ライン状部材と密着することになるため、テープを使用することなく、前記端部を容易に気密に被覆することが可能になる。 【0009】 【実施例】図1は、本発明による端部被覆部材の斜視図、図2はその断面図であるが、これらの図より明らかなように、本発明による端部被覆部材3は、ライン状部材(以下、電線を例に説明する)の端部11を覆うための筒状の被覆体31とこの被覆体31の一方の端部に形成された開口端に接続する密着部32を有している。 【0010】前記被覆体31は、図1および図2により明らかなように、一方の端部には開口端が形成されており、他方の端部は閉鎖された構造の中空筒状の構造になっている。そして前記被覆体31は、前記電線1より径の大きい中空部311を有しており、一方前記密着部32は前記電線1より径が若干小さな中空部321が形成されている。そして、この被覆体31と密着部32は徐々に縮径する中空部331を備えた境界部33を介して接続した構造になっている。これらの中空部311、321、331は相互に連通しており、前記電線1を被覆体31の中空部311に挿入可能な構造になっている(図3(c)参照)。 【0011】本発明において、前記密着部32は、ほぼ境界部33を支点として先端より外側に捲れ上がっており、密着部32の内壁が外側を向いた構造になっている。このため、前記端部被覆部材の径rは、ほぼ被覆体31の径に相当する径になっており、この径rより小さな径である電線1を容易に挿入することが可能である。 【0012】このような本発明による端部被覆部材を使用するには、まず電線1の端部11を被覆体31の中空部311に挿入する(図3(a)参照)。その後、捲れ上がった密着部32を、図3(b)の矢印方向に力を負荷して徐々に捲れを解消していく。前記密着部32の先端には、被覆体31に当接するような突起34が設けられており、この突起34によって前記密着部32と被覆体31間に、空間Sを形成するようになっている。このように、空間Sを形成することにより、前記密着部32と被覆体31との密着が軽減され、捲れを解消する作業を容易に行うことが可能になる。 【0013】最後まで捲れを解消したときには、前記密着部32は電線1の径より若干小さいため、電線1に密着することになり、前記端部11は気密に被覆されることになる。 【0014】このような作用を営むものであるから、本発明による端部被覆部材は、弾性が必要であり、電線の端部被覆部材として使用するときには、絶縁性が良好であることが望まれる。また捲れ上がった状態で運搬、保存されることから、少なくとも半年程度は捲れを解消したときに十分に気密が確保できる程度の永久伸び特性が必要である。この永久伸びは、好ましくは30%以内であるのがよい。上述のように30%を超えると、十分に気密が確保できない恐れがあるからである。また、密着部32を捲れ上げる必要があることから、伸び特性は、好ましくは500%以上であるのがよい。500%未満であると、密着部を捲れ上げるときに、破損を生じる恐れがある。また拡径率(もとの径に対する拡げた時の径)は、400%以内であるのがよい。400%を超えると、永久伸びが落ち、捲れを解消したとき十分気密が確保できない恐れがあるからである。 【0015】このような端部被覆部材を製造するための材料としては、たとえばエチレン・プロピレンゴム、シリコーンゴムなどを使用することができる。 【0016】さらに前記被覆部31と密着部32の膜厚の比は、好ましくは1:1〜1/2であるのがよい。密着部32の膜厚が厚くなると、捲れ上げる作業が困難になり、さらに、密着部32が破損する恐れがある。一方、1/2未満であると捲れ上げる作業は簡単になるが、密着部32の電線1に対する気密性が低下するという問題を生じる。 【0017】このような端部被覆部材3は、図4に斜視図を、図5(a),(b)に平面図を示すような端部被覆部材の製造治具5を使用して製造する。すなわち、端部被覆部材の製造治具5は前記密着部32の中空部321の拡径方向(たとえば図5(b)に示すように45°方向)に移動可能な拡径ピン52を有している。この実施例においては、この拡径ピン52は複数の基台51(図4では4つ)にそれぞれ立設され、固定されており、前記基台51が前記中空部321の拡径方向に移動することによって、前記拡径ピン52が拡径方向に移動するようになっている。さらに前記拡径状態の拡径ピン52が当接するような内径を有する捲れ上げリング53が備えなれており、この捲れ上げリング53によって前記拡径ピン52の拡径が制御されるようになっている。さらにこの捲れ上げリング53は基台51と反対方向(図4において左方向)に平行に移動するようになっている。 【0018】また、拡径された接続部被覆部材の密着部32を基台51方向に押し込む押し込みリング54を有している。この押し込みリング54の外径は拡径ピン52が拡径したときの内径より小さな径となっているとともに、前記基台51方向に平行に移動可能になっている。さらに前記拡径ピン52の拡径中心と前記捲れ上げリング52および押し込みリング54の径の中心は一致するようになっている。 【0019】図6、図7、図8に示すように、まず、複数の拡径ピン52の間隔が最小の時に、密着部12が捲れ上がっていない端部被覆部材前駆体(密着部、境界部、被覆体は直線上に接続している)の密着部32の中空部121に前記拡径ピン52を嵌め合わせる(図6参照)。このとき押し込みリング54は前記端部被覆部材前駆体の外側に嵌込まれている。 【0020】このような状態で、前記基台51を拡径方向に移動させる(図7参照)と、前記密着部12は拡径することになる。このとき前記拡径ピン52は捲れ上げリング53の内径に当接し、拡径が制御される。このような状態で、捲れ上げリング53を基台51と反対方向に、一方押し込みリング54を基台51方向に移動させる。捲れ上げリング53は密着部32の端部を基台51と反対方向に押し、一方押し込みリング54は密着部32の外壁を拡径ピン52の拡径の内側に押し込むことになるため、密着部12は外側方向に捲れ上がることになり(図8参照)、前記捲れ上げリング53を境界部13付近まで移動させることによって、図1に示す本発明の端部被覆部材3が得られる。 【0021】上記実施例においては、電線を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のライン状部材、たとえば光ファイバケーブル、ガス管などの端部を被覆することができるのは明らかである。 【0022】 【発明の効果】以上説明したように本発明による端部被覆部材によれば、密着部は、好ましくは前記被覆体と密着部の境界部を支点として外側方向に捲れ上がっているため、前記ライン部材の端部を容易に挿入することができ、かつ前記捲れを直すことによって、前記密着部は前記ライン部材と密着することになるため、テープを使用することなく、容易に気密に被覆することが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005175 【氏名又は名称】藤倉ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082717 【弁理士】 【氏名又は名称】雨宮 正季
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| 【公開番号】 |
特開2001−241592(P2001−241592A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−53244(P2000−53244) |
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